増税から1ヵ月 数字で読む「財政再建論の大間違い」
10月に消費税等の税率が引き上げられてしまいました。これについては現在のところ、軽減税率だのポイント還元だのといった激変緩和策が講じられていることもあり、まだ目立った影響は出ていないようですが、ポイント還元制度が終了して以降、日本経済にどんな悪影響が出るのかについては、まだまだ読めません。こうしたなか、増税から1ヵ月というタイミングですが、忘れないうちに「財政再建論」の間違いについて、改めて最新データなどを使って検証しておきたいと思います。(※ただし、本稿で論じ足りない部分もたくさんあるので、「数字で読む」をシリーズ化しても良いかもしれません。)
2019/11/08 0:00追記
本記事は、当初公表時点ではカテゴリーを『時事』『金融』に設定していましたが、『数字で読む日本経済』という新カテゴリーを設けることにしましたので、カテゴリー区分を変更しました。
2019/11/11 0:00 追記
シリーズ化に伴い記事の数がこれから増えていくものと考えられるため、本記事の末尾に「同一シリーズの記事リンク」を追加することにしました。どうぞ記事検索にお役立て下さい。(→2019/11/11 09:00付でさらにショートコードの修正を行っています。)
目次
消費税の詭弁
よくぞここまで上げましたね(呆)
今年10月に消費税・地方消費税の合計税率が10%に引き上げられました。
消費税は当初、1989年4月に3%の税率で導入され、その後、1997年4月には4%に引き上げられるとともに地方消費税(1%)が創設され、さらに2014年4月には6.3%、1.7%に引き上げられたばかりです(図表1)。
図表1 消費税等の税率の推移
時期 | 国税 | 地方税 | 合計 |
---|---|---|---|
1989年4月 | 3% | ― | 3% |
1997年4月 | 4% | 1% | 5% |
2014年4月 | 6.3% | 1.7% | 8% |
2019年10月(原則) | 7.8% | 2.2% | 10% |
2019年10月(軽減) | 6.24% | 1.78% | 8% |
(【出所】著者調べ)
よくぞここまで上げてくれたものです。
最初の3%でも大概ですが、現在の合計税負担は10%です。
いちおう、食料品と「日刊紙」を騙る怪文書については、一定要件を満たせば8%という軽減税率が適用されるのですが、それにしても重税感は酷いです。カネ持ちであればさしたる負担を感じないかもしれませんが、私たちのような庶民からすれば、日常生活での税負担は重いと言わざるを得ません。
直間比率の是正
ところが、なかなか興味深いことに、旧大蔵省・現財務省(あるいはその御用学者や御用メディア)が垂れ流してきた、「消費税の増税が必要である」とする理由の変遷が面白いです。
当初、消費税が導入されたときには、「直間比率の是正」がしきりに唱えられていました。
この「直間比率の是正」とは、国税収入に占める法人税や所得税を中心とする「直接税」の比率を下げ、そのかわり、消費税という「間接税」の比率を引き上げようとするものです。
直接税のうち、とくに所得税については、消費税導入以前の1980年代には最高税率が70%(課税所得が8000万円を超えた部分)が課せられていました。消費税には、こうした極端な累進課税を是正し、「広く薄く課税する」という趣旨が騙られていたのです。
しかし、当ウェブサイトでもときどき指摘するとおり、わが国の消費税法では食品、衛生用品、生活必需品などにも消費税が課せられており、また、酒類については酒税と消費税の二重課税となっているという弊害も指摘されています。
このため、「広く薄く税金を負担する」という当初の趣旨と異なり、一般に家族の人数に対して消費額が多い世帯(たとえば子育て世帯)の税負担が重くなり過ぎる反面、消費額が少ない世帯(たとえば高齢者世帯)の税負担が軽くなり過ぎるという「世代間格差」が生じています。
また、消費税の場合は消費額に対して広く税が課せられるため、低・中所得者層ほど重税感が強く、高所得者層ほど税負担が軽く感じられるという意味での「逆累進性」が酷い税金でもあります。
さらにいえば、とくにサービス業については、売上高5000万円以下の事業者に適用される「簡易課税制度」により、かなりの額の益税が発生しています(著者によるシミュレーションによれば、消費税率10%で売上高1100万円に対し約42~45万円の「益税」が発生するケースもあります)。
統計で確認しましょう
財政再建の必要性
こうした弊害が指摘されるようになったからでしょうか、財務省(または旧大蔵省)やその御用学者、御用メディアらは、1990年代なかばには「直間比率の是正」という主張については徐々にひっこめ、代わりに出て来たのが「国の借金」論です。
これは、国債などの中央政府の債務を「国の借金」と騙り、「国民1人あたり」で割って、「生まれたばかりの赤ちゃんから老人に至るまで、1人あたり数百万円の借金を背負っているのと同じだ」、などとして危機感を煽るという詭弁です。
実際、日本銀行が公表する資金循環統計によると、データがある1997年12月以降でみて、国債など(厳密には国債、財投債、国庫短期証券の合計額)の発行残高は一貫して上昇しています(図表2、ただしグラフは時価ベース)。
図表2 増え続ける「国の借金」(※時価ベース)
(【出所】日銀『データの一括ダウンロード』のページより『資金循環統計』データを入手して加工)
これで見ると、2019年6月末時点の「国が発行する債券」(国債、財投債、国庫短期証券)の残高は1136兆9146億円で、日本の人口(1億2614万人:10月1日時点)で単純に割ると、1人あたりで割ると901万3117円です。
(※ただし、「国の借金」の定義自体があやふやであるため、ここでは金融市場が「国債」と認識している金融商品の発行残高【時価】を「国の借金」に見立てています。)
借金を返すのは「国民」ではなく「政府」です
ただし、先ほどの「直間比率是正」の議論と同じく、この「国の借金」論にも大きな欠陥があります。
これは、「山ほどおカネを借りたら返せなくなるでしょ?」という論理であり、私たち一般人がコロッと騙されるロジックでもあります。
そもそも論として「借金」を返す義務を負っているのは、国民ではなく日本政府です。そして、個人や企業と異なり、国が負っている債務は、基本的に次の3つの条件が満たされない限り、絶対にデフォルト状態に陥りません。
- ①国内投資家が国債を買ってくれなくなること
- ②海外投資家が国債を買ってくれなくなること
- ③国内中央銀行が国債を買ってくれなくなること
①は国内で景気が回復し、民間部門の資金需要が伸びて来たときに、預金取扱機関(銀行、信金、信組、労金、農協、系統上部団体など)や保険・年金基金が国債ではなく民間部門の貸出金や債券に資金を回し始めると、現実味を帯びて来ます。
②は日本という国に対する信認が揺らぐなどして、外国投資家が日本国債を買ってくれなくなったときに、現実味を帯びて来ます。
そして③は、最後の貸し手である中央銀行(日本の場合は日銀)が日本国債を買ってくれなくなったときに、現実味を帯びて来ます。
国内投資家は資金需要不足
では、この①~③について、現実味を帯びることはあるのでしょうか?
これについて考える前に、国債を誰が保有しているのかの内訳を確認してみましょう(図表3)。
図表3 国債の保有主体別内訳
(【出所】日銀『データの一括ダウンロード』のページより『資金循環統計』データを入手して加工)
いかがでしょうか。
日本政府が借りている「借金」とやらは、そのうちの9割近くが日本国内の投資主体(とくに日銀、預金取扱機関、保険・年金基金)から調達されていることがわかります。しかも、資金循環統計(図表4)から明らかなとおり、日本国内の投資主体は明らかな資金余剰を抱えています。
図表4 日本全体の資金循環(ストック、速報値)(※クリックで拡大、大容量注意)
上記のPDF版
(【出所】日銀『データの一括ダウンロード』のページより『資金循環統計』データを入手して加工)
家計が2000兆円近い金融資産を保有しており(うち1000兆円弱が現金・預金)、莫大な資金が預金取扱機関や保険・年金基金に流入していて、しかもこれらの機関投資家は運用する金融商品がなくて困っているのです。
仮に日銀が国債の購入を完全に停止し、日銀が保有する国債が償還されたとしたら、運用難にあえぐ預金取扱機関がこぞって国債を買うであろうことは容易に想像が付く話ですし、むしろ現在の局面だと、国債が増発される方が資金需要が喚起され、需要不足(デフレギャップ)が解消します。
また、外国から「借りている」金額は、国庫短期証券が68兆6640億円、国債・財投債が76兆6521億円であり、外国人投資家の大きな保有動機がヘッジファンド勢などのアセットスワップ(ベーシス・スワップ市場とのアービトラージ)か、もしくは外国中央銀行の外貨準備と考えられます。
以上より、少なくとも国債デフォルトの3要件のうち、①がどう頑張っても満たされないのが現在の日本の姿だといえます。
国債のデフォルトとは?
ロシア、ギリシャ、アルゼンチンの事例
ただし、このように申し上げていくと、必ずロシア、ギリシャ、アルゼンチンの事例を持ち出す人がいます。
そこで、1945年の敗戦後の日独を含め、過去に「国債のデフォルト」が発生した事例をリストアップしてみましょう(図表5)。
図表5 国債のデフォルト事例
年代 | デフォルト国 | 備考 |
---|---|---|
1945年 | ドイツ、日本 | 日本の場合は戦時中に急膨張した債務の支払が不可能な状況となり、1946年の預金封鎖による新円切り替えにより、円建ての旧国内債務は事実上デフォルトした。ただし、日本の対外債務についてはデフォルトしておらず、このことは現在に至る日本国債に対する高い信認の維持に寄与している |
1998年 | ロシア | アジア通貨危機による金融市場の混乱と世界経済の減速を遠因として、外貨建ての対外債務がデフォルトし、通貨・ルーブルも暴落した |
2001年 | アルゼンチン | 国内政治の不安定さやドルペッグの崩壊などを反映し、アルゼンチン政府は2001年12月に対外債務の利払を放棄してデフォルトした |
2012年 | ギリシャ | 共通通貨・ユーロ建てで発行されたギリシャ国債は、ギリシャが国際社会から第2次救済を受ける条件としてギリシャ政府と民間債権者の債務公館により、額面の53.5%が削減されるデフォルト状態となった。なお、ギリシャは19世紀以来、5回のデフォルトを繰り返している |
2014年 | アルゼンチン | 2001年のデフォルト時の債務再編に応じなかった債権者らが米国の裁判所に対して返済を訴えていた件で、アルゼンチン政府の敗訴が確定。リストラクチャリング債についてもデフォルトとなった。なお、アルゼンチンは第2次世界大戦後、もっとも多くデフォルトした国でもある |
(【出所】著者作成)
終戦直後の日独の事例を除けば、この図表5に紹介している「国債のデフォルトが発生している事例」には、ひとつの一貫した特徴があります。それは、
「外貨建てか共通通貨建てで発行されている」
という事実です。
そもそも論として、外貨建てで発行されている国債を、国内の投資家が引き受けてくれることは、あまり想定されません。したがって、多くの場合、先ほどの国債デフォルト要件の①は自動的に満たされています。
また、ギリシャの場合は貿易赤字国ですが、ユーロ圏に参加しているため、為替相場を通じた貿易赤字削減メカニズムが働かないため(※これについては機会があれば別稿で触れます)、無限に貿易赤字が積み上がり、それが公的債務残高の増大につながっているのです。
GDPの計算式の基本
さて、少しだけ脱線します。
「貿易赤字なら財政赤字になりやすい」というロジックは、GDPの計算式から導き出せます。
GDPを支出面、分配面から見ると、それぞれ
- GDP=C+I+G+X-M…①
- GDP=C+S+T…②
と定義されます(C:消費、I:民間投資、G:政府支出、X-M:純輸出、S:貯蓄、T:税金)。
①式と②式を変換して、
- (I-S)+(G-T)+(X-M)≡0…③
という恒等式が成立しますが、これは、「民間部門の資金不足(I-S)」と「政府部門の財政赤字(G-T)」と「貿易黒字(X-M)」の三者を足せば、常にゼロになる、という意味です。
ギリシャの場合は(I-S)がマイナス(つまり資金不足)、(X-M)もマイナス(つまり貿易赤字)であるため、計算上、必然的に、(G-T)がプラス(つまり財政赤字)とならざるを得ないのです。
外貨で国債を発行していなければOK!
本論に戻りましょう。
基本的に外貨で国債を発行していれば、その国の債務の絶対額と無関係に、基本的には条件②だけで債務がデフォルトするかどうかが決まってしまいます。なぜなら、外国通貨建ての国債は、中央銀行が救済するために買い取ることができないからです。
もちろん、その国の外貨準備が潤沢であれば、外貨建ての国債を外国人投資家が引き受けてくれなかったとしても、外貨準備を取り崩して自国債を買い取れば「デフォルト」は発生しません(実際、ギリシャはIMFのリザーブポジションで国債を返済したこともあります)。
しかし、たいていの場合、外貨建で国債を発行するような国は、外貨準備の残高に乏しく、したがって1997年のアジア通貨危機や2008年の金融危機のような外的ショックによってキャピタルフライト(資本逃避)が発生すれば、あえなくデフォルトしてしまうことがあるのです。
では、日本の場合はどうでしょうか?
日本の場合、国債は全額、円建てで発行されています。万が一、①と②の条件が破れたとしても、③(中央銀行の引き受け)という「禁じ手」が残されているため、基本的に国債のデフォルト自体は発生し得ません。
また、①の条件については前述のとおり、基本的に国内で資金が有り余っている状況が続いているため、金融危機が発生したとすればなおさら、日本国内の機関投資家が保有している資金は国債に向かうでしょう。
さらに②の条件については、日本円という通貨は国際的には「ハード・カレンシー」と呼ばれており、金融危機などが発生したときには真っ先に買われる通貨であるため、金融危機の際にはむしろ外国人投資家の資金が日本に流入して来ます。
つまり、危機が発生すれば、むしろ日本国債は買われてさらに金利が下落してしまうのです。
財政再建という与太話
以上から、「財政再建しなければ日本国債はいずれデフォルトしてしまう」というロジックは詭弁であることをご理解いただけると思います。
ただし、財務省が増税のために使っているロジックは、最初は「直間比率」が、次いで「財政再建論」が論破され始めているため、現在は「社会保障財源が増え続けること」も「増税が必要な理由」に挙げられている模様です。
しかし、この「社会保障財源論」についても、非常に簡単なロジックで論破が可能ですが、これについては、可能ならば近いうちに、別稿にてきちんと説明したいと思います。
また、「財政再建したいのならばほかにも方法があるでしょう?」という論理についても紹介したいのですが、本稿では紹介しきれませんので、改めて別稿で説明したいと思う次第です。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
さて、以前から当ウェブサイトでは、『韓国、財務省、NHK、共産党の共通点は議論の拒否』や『議論を嫌う人たちの敗北』などを通じて、日本国内には「議論を嫌う人たちがいる」という仮説を提示しています。
この「議論を嫌う人たち」は、たいていの場合、当ウェブサイトが「国民の敵」と位置付けている勢力と重なります。ここで「国民の敵」とは、
「国民が選択していないのに不当に大きな権力や社会的影響力を持ち、国民の利益を阻害する勢力」
のことです。
財務官僚は国民が選挙で選んだわけではなく、たった1回の国家公務員試験(あるいは現代の「科挙」)で選ばれただけの、どこの馬の骨とも知れぬ連中であり、この者たちが国家財政の入口(国税庁)と出口(主計局)を支配することで、財布をガッチリ握り、国益を破壊しているのです。
増税原理主義者らは、結局、受験秀才どもが「なぜ日本に増税が必要か」という「結論ありき」で御用学者らを使って議論を構築しているため、一見するともっともらしい「理論」が出来上がりますが、専門家の面から見ればデタラメなので、すぐに論破できてしまいます。
だからこそ、「官僚、マスコミ、野党議員」に代表される「国民の敵」たちは、議論を嫌い、圧殺しようとするのですね。
しかし、財務官僚はいままで「植民地」である日経新聞などのメディアを支配していたので、こうした専門家の声を圧殺することに成功できていたのですが、いまや誰でも自由にウェブサイトを開設し、財務省のロジックの間違いを主張できる時代になりました。
これからは、遠慮なく財務官僚を「国民の敵」と呼び、財務省を解体に追い込むまで議論を続けたいと思います。
※もっとも、最近は「MMT」という、一見すると当ウェブサイトなどの主張に似ているものの、実態はトンデモ理論という代物が出て来ているようです。これについては非常に問題のある「理論」ですが、財務省がリフレ派を潰すために広めようとしているのかもしれませんね(※冗談です)。
参考:過去リンク
2021/08/07 05:00 :
2021/05/11 09:30 :
2020/10/25 05:00 :
2020/10/24 05:00 :
2020/10/23 05:00 :
2020/10/22 05:00 :
2020/10/21 05:00 :
2020/10/20 05:00 :
2020/10/19 08:00 :
2020/10/18 05:00 :
2020/10/17 05:00 :
2020/10/16 05:00 :
2020/09/25 05:00 :
2020/07/31 05:00 :
2020/07/30 05:00 :
2020/07/15 05:00 :
2020/07/03 05:00 :
2020/07/02 08:00 :
2020/07/01 16:00 :
2020/06/27 09:00 :
2020/06/25 17:00 :
2020/05/10 09:00 :
2020/03/29 05:00 :
2020/02/03 05:00 :
2020/01/18 08:00 :
2020/01/17 16:30 :
2019/12/27 05:00 :
2019/12/23 05:00 :
2019/12/19 05:00 :
2019/12/07 05:00 :
2019/12/05 05:00 :
2019/12/04 05:00 :
2019/12/03 05:00 :
2019/12/01 05:00 :
2019/11/29 05:00 :
2019/11/28 05:00 :
2019/11/26 13:15 :
2019/11/25 05:00 :
2019/11/22 05:00 :
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2019/11/20 05:00 :
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2019/11/18 05:00 :
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2019/11/15 05:00 :
2019/11/14 05:00 :
2019/11/13 05:00 :
2019/11/12 05:00 :
2019/11/11 05:00 :
2019/11/10 05:00 :
2019/11/09 05:00 :
2019/11/08 05:00 :
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
個人的な感覚なのですが、軽減税率って、ただ現場でややこしくなるだけで必要ないと思うのです
食料品とかに消費税がかかる逆累進性とかは問題だとは思うのですが、単純に国から生活保障として国民ひとりいくらって払ったらダメなのでしょうか?
イートイン脱税とか言うけど、コンビニとかの現場でなんとかするよりも、ずっとスッキリすると思うのです
戸籍とか住民票に銀行口座を紐付けて、年に1回とか振り込めば、大した費用がかかる訳じゃ無いように思うのです・・・・口座持ってない人もいるけど、そんな人は窓口に取りに来てもらえば良いように思うのです
制度が複雑なのは良くないと思うのです 徴税は徴税として公平にやって、低所得者への対策とかはそれとは別に考えた方が良いと思うけど、所詮は素人考えでしかないのかな?
税制のエントロピーを増大させるのは、素人を騙し、財務省関連OBの税理士のステータスを高める陰謀なんじゃないかと思います。
消費税なんかはあんなに複雑にしておいて、美味しくない確定申告は、源泉徴収・年末調整という手抜きで楽をする。
また複雑な制度はそれだけ変更できる裁量が大きいわけで、裁量権の拡大は官僚の最大のモチベーションです。
問題は、そんな官僚の性質くらいわかっていそうな政治家が、唯々諾々とそんな手管に従っていることです。
りょうちんさんの指摘ですが、確かに、税理士は税務署員の天下り先としての位置づけはあるでしょう。しかしながら、当のOB税理士でもカバーできない人がいるくらいエントロピーが増大しておりますので、陰謀説には反対です。
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakatadaigo/20181115-00104173/
上記参考URLのように、専門家である現場と学者が反対していても、改正が行われる事があります。
上流側の意思決定の透明さがないと検証できませんので、そのあたりを改革しないと、税制の複雑化に対する対処案は生まれないかなと思います。
七味さんの意見に賛成します。
徴収と給付は分離するべきと思います。
課税制度が複雑な理由は、所得再配分を徴収側だけでやろうとするからです。
現実に利害調整しようとすると、あちらを立てればこちらが立たずになり、
結果として複雑になります。
個人的には、徴収は定率、給付は定額とするだけで、所得再配分機能はあると思われます。
本当に「消費税を増税すること」が目的になっています。大金をかけて導入した「マイナンバー」も金融庁=財務省植民地はついに証券口座にすら適用することを放棄してしまいました。
有価証券に対する譲渡益をマイナンバーを活用して総合課税に組み込めば、担税の公平化と増収が確実に見込めるのに・・・
>大金をかけて導入した「マイナンバー」も金融庁=財務省植民地はついに証券口座にすら適用することを放棄してしまいました。
これ、ニュースが見つけられないんですが、なにか参照先がありましたら教えていただけないでしょうか。
マイナンバーの網は着実に広がっていると思っていて、全然知りませんでした。
告知期限を延長したというニュースなら見つかるんですが。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39389510W8A221C1000000/
新宿会計士様にお尋ねします。
以前も質問いたしました事を改めてお尋ねします。
国債の残高を削減する方法として、日本銀行が保有する日本国債を政府に譲渡する事はできないのでしょうか?
新宿会計士様は国債の償還はインフレ率も考慮しながら長年かけて行う、あるいは政府の資産を日銀に付け替える事で十分可能と書かれてました。バランスシートで考えると後者はその通りになるでしょう。それなら逆に日銀の資産である日本国債を政府資産に付け替える事だって可能なはずです。その方が有限である政府資産との相殺よりも素早く、償還できますし、無限の国債発行とそれによる十分な財政出動が可能になると私は考えますが、いかがでしょうか?
あと、消費税については、輸出企業への補助金、という側面もありますよね。
「フランスが自国の輸出企業である大手自動車メーカー「ルノー」に「輸出補助金」を堂々と渡すために導入された」という説もあるそうです。
GATT体制下では、輸出企業に政府が助成金を出すことはできません。
とはいえ、輸出振興を志向したフランス政府は、VATの仕組みを編み出し、ルノーに堂々と「事実上の補助金」を渡すべく、付加価値税を国民に課税したことが、現在は世界に広まった消費税(または付加価値税)の始まりとのことです。
日本の消費税法にも、以下の条文があります。
「(輸出免税等)
第7条 事業者(第9条第1項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が国内において行う課税資産の譲渡等のうち、次に掲げるものに該当するものについては、消費税を免除する。
一 本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け(後略)」
上記は、GATTにより規定された消費地課税主義に基づいています。日本の消費税を、外国の消費者に負担させてはならない、という話です。すなわち、輸出製品は課税対象ではあるものの、消費税が免除されるのです。
たとえば、A社がB社から1080円の商品(税額80円)を仕入、付加価値を加えて外国に2000円で輸出したとします。すると、輸出製品自体が消費税免税ということになり、仕入金額1080円のうち80円がA社に還付されるのです。
上記のケースで、B社が普通に「1000円の製品に、8%の消費税を乗せてA社に販売した」場合はまだしも、A社がB社に、
「悪いんだけど、消費税分(80円)値下げしてもらえないだろうか」
と要請し、B社が飲み、仕入金額が1000円になった場合であっても、74円分が還付される仕組みなのでございます。
というわけで、消費税は「輸出企業への事実上の補助金」という考え方もできるわけですね。
消費税の最終負担者は消費者なので、日本の消費税を払わない外国の消費者に売った場合には、企業が支払ったした消費税(材料にかかる消費税)が還付される。
至極当たり前だと思うのですが。
国内販売価格には消費税分だけ増える為、どちらでも企業の取り分は変わらないのではありませんか?
新宿先生は「MMT」に否定的な見解でしょうか。
私は、金融や税金など素人で、今回の記事も大変勉強になりました。
それでも外貨建て国債、デフォルト云々を拝読していると、てっきり「MMT」に肯定的なのかと勝手に想像しておりました。
是非とも先生の論考をお聞かせ願いたいです。
機会がありましたら何卒お願いいたします。
私も運営主さんのMMTに対する見解を伺いしたいので
是非とも記事発信のほど宜しくお願いします
なんなら国債をもっと増やせ、という方の理屈もそれらしくはあり、浅学の身には、よほどな屁理屈…マスコミのいう国債は借金だの…でもなければ言われるがまま「はえー」となるのみです。
せめて専門家の議論、政治家の判断、ひいては国民の判断の妨げになるような報道だけすっこんでてくれればと思います。
わかりやすく中立的に解説、議論するTV番組でもできれば評価するんですけどね。ウケそうですけど。池上彰のようなわかりやすいようでミスリード満載の悪質な番組が持て囃されるくらいですし。
妄信的な安倍自民信者はそれでも目が覚めない
未だに財務省の繰り言を頭から信じ込んで
増税反対論者に噛みつく人の多い事
初コメントさせて頂きます。
財務省の狙いは消費税増税よりも軽減税率の方だと思うのですよ。
本命は今後導入予定のインボイスだと思いますが、新宿会計士様はいかがお考えでしょうか?
記事の趣旨とはズレるんてすが消費税について
2%の増税って、そんなに重税感ありますかねぇ。
近所にも駆け込みで車に満載の買物してる人が居ました。
けれども「私の代理で5万円分買い物してくれたらお礼に1000円あげますよ」、といって喜んでしてくれる人ってそんなに居ないと思うんです。
損得感も重税感も所詮はマインドですよね。
消費税で景気が悪くなるって言えば言うほど本当に悪くなるものかなと。
複雑さが無駄だとの主張はもっともなんですが、景気的な反論には、「お前もな」って思ってました。
私もそんな主張をした覚えがあるんですけど。