当ウェブサイトでは「読者投稿」を歓迎しており、投稿要領等につきましては『当ウェブサイトの基本方針（2020/05/25版）』などでもまとめております。こうしたなか、これまでに何度もご登場いただいた「韓国在住日本人」様から、韓国在住者としての「最後の投稿」をいただきました。今回の投稿は「写真で見る現在のソウル」です。

2020/06/23 11:45追記

「ネコちゃんがテレビ番組を見ている」という記述について、削除しました。

読者投稿

『当ウェブサイトの基本方針（2020/05/25版）』でもお知らせしているとおり、当ウェブサイトでは読者投稿を歓迎しております（投稿要領等の詳細については上記リンクにまとめております）。是非、これらのページをご参照のうえ、ふるってご投稿を賜りますと幸いです。

さて、当ウェブサイトでは、「韓国在住日本人」様というハンドルネームのコメント主様による「在韓日本人が見た」シリーズが大人気です。

これは、単純な嫌韓ではなく、かといって韓国に媚びるでもなく、韓国人のなかで生活する日本人という視点から淡々と韓国の姿を描き出すというシリーズです（ご参考までに、末尾に韓国在住日本人様の過去論考を掲載しておきます）。

本日は『【読者投稿】在韓日本人が写真で見る「リアルな韓国」』の続編として、「写真で見るリアルなソウル」の姿をご投稿いただいた次第です。

（※ここから先が韓国在住日本人様の投稿です。なお、ウェブページが重くなるのを防ぐために、写真はすべてサムネイル化しています。詳細画像はクリックまたはタップしてください。）

写真で見る「現在のソウル」

快晴のソウル、コロナの状況は？

前回・４月30日にソウルの様子をお伝えしましたが（『【読者投稿】在韓日本人が写真で見る「リアルな韓国」』）、あれから１ヵ月半ほど経過し、また外出自粛が推奨されているソウルの様子が気になり、再度ソウルへ出かけました。今回は番外編として、現在のソウルの状況をお知らせします。

前日の天気予報では朝から雨との発表があり、「鬱陶しい」と思いながら就寝し、朝目覚めると快晴です。「韓国の天気予報やから…」と思いながら、支度をして出かけました。

駅に行く途中、日本ではあまり見ない消火栓があります。

写真１

約20～30cmほど、壁から飛び出しており、高さはちょうど小さな子供の頭くらいです。もちろん、安全柵はおろか注意書きすらありません。韓国は実際に事故が起こってから安全柵を設けたり注意書きを表示したりします。

途中「ダイソー」に立ち寄り、ハンディー扇風機を購入しました。

写真２

もちろん、MADE IN CHINAであり、 “STAR WARS” のプリントが真ん中にあります（当然著作権は無視でしょう）。価格は5000ウォンで、最初で、ある程度充電されております。

駅に到着し飲み物を買います。

写真３

カードをかざすだけで購入できるので便利です。小生は上段中央にあるトウモロコシ茶（韓国では『オクスス スヨンチャ』と言います）を購入し電車に乗り込みます。

前回はソウル駅から歩いて南大門→明洞と移動しましたが、今回はソウル市庁舎で降り、そこから光化門前まで行き、日本大使館前→仁寺洞（インサドン）→鍾路（ジョンロ）→明洞と回りました。

地上に出てまず驚いたのは、車が走っていないことです。

写真４

ソウルは交通渋滞が酷く、休日ともなると車が身動き取れなくなるのをよく見ます。さすがに自粛しているのかなと思いました。

光化門方面に歩いていくと、清渓川（韓国語でチョンゲチョン）があります。李明博元大統領がソウル市長時代にドブ川を整備し作ったものです。

写真５

さらに歩いていくと、光化門広場の象徴である李舜臣の像が見えてきます。

写真６

その像の右前にあるのは「セオウル号記憶館」です。昔はここにテントがありました。なお、今でも数名がセオウル号の真相解明を求めてプラカードを掲げていました。李舜臣像の近くまで行くと下の方に有名な「亀甲船」の模型（？）があります。

写真７

「小っちゃ！」と思いながらさらに歩いていくと、何やら騒がしくなってきます。広場の反対側で何やらデモをしているのですが、道を挟んで広場側ではそれに対抗するように拡声器でがなり立てています。

写真８

どうやら広場の反対側では右派、広場側では左派がデモをしているようです。面白いのはデモをしている横にソウル市が掲げた横断幕があります。なお広場を挟んで反対側には駐韓米国大使館があるので、常に駐韓米国大使館の反対側でデモをしているようです。デモの横には横断幕が掲げられています。

写真９

コロナのため集会を禁じるという内容です。違反者には300万ウォンの罰金が発生するとも書かれています。そんなことはお構いなしにデモを行い、それを見ている警察も制止や逮捕等をしていません。光化門の周辺には警察官や車両が相当数いるのですが、あちらこちらで声を張り上げてデモをしています。

光化門の前にあるのが世宗大王の銅像です。

写真10

李氏朝鮮の歴代国王の中では名君と言われ、ハングルを発明させた（韓国人は発明したと言いますが、小生は世宗大王自身が発明したとは思っていません）人です。1万ウォン札の人物です。

そのまま歩いていくと光化門に到着します。

写真11

光化門は景福宮の正門です。いつもはレンタルした韓服を着た観光客が歩いているのですが、本日は人通りがほぼありません。光化門前を右に曲がり軽い上り坂を登っていくと双子のビルが見えます。その最初のビルの中に在韓日本国大使館があります。

写真12

この写真を撮っている最中、受付の韓国人男性から「何をしているんだ？」と韓国語で聞かれ、ドキドキしながら「韓国に住んでいる日本人だが、大使館の場所を知りたくて来た」と韓国語で返すと「ここにあります」と笑顔。

小生も「忘れないように写真に撮りました」と言いながら出ていきました。このような会話を韓国語でできる日本人が日本大使館を知らないことに何の疑問も抱かないのが不思議でした。

写真13

ビルの入り口には警察官が立っています。ビルは大通り（栗谷路）に面して建っています。そのビルの横から裏側（大通りから離れる）に行くと、旧在韓日本大使館の跡地があり、そのまま進むと有名な慰安婦像があります。

写真14

女性が一人座っており、その後ろに監視をするように男性が立っています。慰安婦像側から旧在韓日本大使館を見ると、正門と思われる位置に警察車両があり、右奥に現在の在韓日本大使館が間借りするビルが見えます。

写真15

女性に声を掛けようかとも思いましたが、平穏無事に韓国を去りたいので止めました。

さらに光化門から離れるように進んでいくと、仁寺洞が見えてきます。ここは、古い韓屋を使って食堂などがあります。昔の面影を残す街として有名であり、普段は観光客で一杯なのですが、今日は写真の通りです。

写真16

途中で土産を買うことにしました。韓国語で「クルタレ」と言うお菓子です。日本では「竜の髭」で知られています。韓国のお土産は高い印象があるのですが、この「クルタレ」は一箱5000ウォンで5箱買うと1箱オマケが付いてきます。

写真17

じつは、韓国人は食べたことのある人は少なく、観光用としての販売に特化しているように見えます。ですから、韓国人へのお土産には結構安くすみます。お店のお兄ちゃんと話をしていると、最近はほとんど売れないそうで、観光地だから仕方がないけど早くどうにかして欲しいと言ってました。

仁寺洞の通りを南に（明洞方面）に歩いていくと、鍾路地区になります。そこには韓国一の楽器店（楽園楽器商店街「韓国語でナグゥオン アッキ サンガ」）の建屋があります。

写真18

写真のビルは三階建てで、二階と三階が全て楽器に関する店です。多数の店が入っており、通路は物置状態です。調べると2階だけで2000坪余りあり相当な広さです。

写真19

ピアノもご覧のとおりです。

写真20

建物の中にはコーヒーショップがあり、軽いオヤツ等を食べながら休憩もできます。楽器の種類は多いのです。また韓国製や中国製の楽器は安いのですが、海外製品の価格は日本に比べ３割高です。小生はギターを買いたいと思い何度か足を運びましたが、値段が高いので購入を諦めました。

また、店の人も「日本人なら日本で買った方が安い」、「実際に韓国人がわざわざ日本に買いに行くほどだ」と言ってました。中はエアコンが効いており、休憩を兼ねて１時間ほど滞在しました。その後、明洞に向かって歩きます。途中で清渓川を渡ります。最初の写真を撮った場所から300m程度離れています。

写真21

明洞に到着すると、恐らく韓国で一番有名な教会「明洞聖堂」があります。

前回は南大門側から明洞の中心に向かったので「明洞聖堂」は逆側にあり、写真を撮ることは無かったのですが、今回は鍾路地区に行ってから明洞に来たので、反対側からの明洞入りとなり写真を撮る事が出来ました（とはいえ、明洞中心街からさほど離れていないので、小生がズボラなだけですが･･･）。

写真22

あとは地下鉄駅まで行って家路につくだけとなりました。

※おまけ

前回の投稿では小生の愛猫に関するコメントと、飲み屋の従業員に対するコメントが多数見られましたので、ご紹介します。

本当は「TVを見る小生の愛猫」をご紹介したかったのですが、動画なので新宿会計士様のサーバーが対応できるかどうか分かりません。それで、「ごめん寝する小生の愛猫」をご紹介します。

写真23

次に飲み屋の従業員の写真をいくつか。今回は小生のギターを弾く（実際は弾けません）従業員と題して、何枚か撮りました。

写真24

写真25

写真26

「在住さんのお気に入りは？」との質問が来るかもしれませんので、先に言っておきますがこの中にはいません。小生のお気に入りの子はこの子です。

写真27

性格が良く、韓国では珍しく同じ店に5年以上働いています。なお、年齢は最初の子が一番若く、あとはアラサーです。

最後に

さて、コロナ禍の中、少しの気晴らしになりましたでしょうか？

小生も日本へのフライトが決まり、韓国に滞在する日数も残り僅かです。いままでは韓国で問題が発生してもすぐに飛んで解決できたのですが、今回はそうはいきません。したがって、慎重にやり残したことがないことを確認しながら韓国を離れる予定です。

よっぽど面白い事がない限り、番外編も今回が最後となる予定です。皆様、今まで有難うございました。

駄文にて失礼します。

本当に面白いです！

韓国在住日本人様の投稿の末尾はいつも「駄文にて失礼します」で終わっているのですが、駄文どころかグイグイ引き込まれる良文であり、本当に参考になるものばかりです。

いちおう、今回が「本当の最終回」という位置付けだそうですが、一読者としては、「韓国に在住する日本人の立場としての最終回」だと考えています。ということは、帰国後はステータスが「元・韓国在住日本人」に切り替わるわけですね。

日本に帰って来られて以降、改めて「韓国ってこんな国だった」、「日本社会と比べて韓国はこうだった」、あるいは「韓国社会と比べて日本はこうだと思う」、といった着想が浮かぶこともあるでしょう。誠に厚かましいお願いですが、その際にはぜひ、「続編」をお願いしたいと思う次第です。

過去の投稿一覧

これまでに韓国在住日本人様からいただいた過去投稿の一覧を示しておきます。

韓国在住日本人様からいただいた過去投稿一覧（スクロールします）

韓国在住日本人様の投稿内容、なかにはトリチウムの話やコロナウィルスの話などもあり、また、『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった？』を含め、当ウェブサイトでもさまざまな議論をするうえで非常に参考になるヒントを下さったこともあります。

そして、どの論考も力作ぞろいであり、「等身大の韓国」を読むうえでは非常に参考になるものばかりですし、これらについては後世への記録として、出版しても面白いかもしれませんね。韓国在住日本人様、帰国された折にはぜひ、ご連絡を賜ると幸いです。