以前、『【総論】4種類のスワップと為替スワップの威力・限界』で通貨スワップや為替スワップなどのスワップ取引についていろいろと議論したのですが、あれから少し時間が経ってしまったことに加え、わが国が新たな為替スワップを締結したことや、米FRBが提供する為替スワップの引き出し状況に特筆すべき状況が出たことなどを受け、内容が少し陳腐化しているきらいがあります。そこで、『数字でみる「強い」日本経済』が公式には本日、書店の店頭に並ぶのを契機にして、スワップについてじっくりとまとめておきたいと思います。

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【宣伝】公式には本日発売

我ながらしつこいと思いますが、最初に宣伝させてください。

当ウェブサイト初の試みとして、『数字でみる「強い」日本経済』が、公式には本日、全国の書店の店頭に並びます。

これは、『数字で読む日本経済』シリーズをベースに、当ウェブサイトのこれまでの主張を書籍という形にまとめたものであり、その際、データも最新版にアップデートしています。ぜひ、書店でお手に取って見てください。

また、もしも本書をアマゾンなどのサイトで買っていただいた方がいらっしゃれば、高い評価をしていただく必要はありませんので、レビューを書いてくださるとうれしいです。以上、宣伝でした。

スワップ論考アップデート

国際金融協力の世界におけるスワップ取引については、『【総論】4種類のスワップと為替スワップの威力・限界』などを含め、当ウェブサイトでもこれまでずいぶんと取り上げて来ましたし、また、一連のシリーズについてはかなり多くの方々に読んでいただけたようです。

ただし、上記記事から少し時間が経過してしまったのに加え、「スワップ論考」について、上記記事の時点と比べ、日本が新たに結んだスワップ協定もあることなどの事情も踏まえ、久しぶりに「スワップ論考」のアップデートを行っておきたいと思います。

スワップの種類

デリバティブは対象外

まずは、本稿が対象とする「スワップ取引」です。

金融機関のマーケット部門などにお勤めの方であれば、スワップといえば「バイセル取引」(いわゆる為替スワップ)、ISDAベースの金利スワップ、ベーシススワップ、通貨スワップやクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などを思い浮かべる方が多いでしょう。

しかし、これらのスワップについてご興味がある方には大変申し訳ないのですが、本稿(あるいは当ウェブサイト)では、これらについては基本的に言及しません(さる事情があり、これについては理由も含めてノーコメントとさせていただきます)。

ただし、為替スワップ(Buy-Sellまたは Foreign Exchange Swap)、通貨スワップ(Cross-Currency Swap)については、本稿でいう為替スワップ(Bilateral Currency Liquidity Swap Agreement)や通貨スワップ(Currency Swap Agreements)と日本語表現が同じです。

このため、いちおうお断り申し上げておきますが、本稿で為替スワップ、通貨スワップと称するときは、デリバティブの世界でいう為替スワップ、通貨スワップのことではありません。

スワップ取引とは?

ごく大雑把に整理しておくと、スワップ取引とは通貨当局同士が協力して通貨を融通し合う協定のことで、このうち通貨スワップとは通貨当局が直接、外貨を手に入れるための協定のことであり、為替スワップとは民間金融機関に外貨の短期資金を融資するための協定のことです。

あくまでも当ウェブサイトなりの理解・整理に基づけば、次のように分類できます(図表1)。

図表1 国際金融協力におけるスワップ
用語概要英語表現と略称の例
通貨スワップ通貨当局が直接、外国から外貨を手に入れるための協定Currency Swap Agreement, CSA
→うち、二国間通貨スワップ二ヵ国間で締結される通貨スワップ協定Bilateral  Currency Swap Agreement, BSA
―→うち、国際通貨のスワップスワップの引き出し通貨の少なくとも片方が国際的に広く使われる通貨(とくに米ドル)であるような二国間通貨スワップ(略称なし)
―→うち、自国通貨のスワップスワップの引き出し通貨が協定締結当事国同士の通貨であるような二国間通貨スワップBilateral Local Currency Swap Agreement, BLCSA
→うち、多国間通貨スワップ多くの国が参加する通貨スワップ協定Multilateral Currency Swap Agreement, MSA
為替スワップ(流動性スワップ)通貨当局が相手国の通貨当局を通じて自国の金融機関に短期資金を融資するためのスワップBilateral Foreign Exchange Liquidity Swap, BLA

(【出所】著者作成)

これについてはわかりやすく、「樹形図」の形にもしておきましょう。

スワップ
├通貨スワップ
│ ├二国間通貨スワップ
│ │ ├国際通貨建ての二国間スワップ
│ ├ └自国通貨建ての二国間スワップ
│ └多国間通貨スワップ
└為替スワップ

オーソドックスな二国間通貨スワップ

よく勘違いされているのですが、これらのスワップ、効果は同じではありません。

まず、「スワップ」といわれるときに、多くの人が真っ先に思いつくのが「通貨スワップ」ですが、厳密にはこれも一種類ではありません。大きく、①二国間の通貨スワップ(国際通貨建て)、②二国間の通貨スワップ(自国通貨建て)、③多国間の通貨スワップ、という区別があります。

アジアの場合は1997年のアジア通貨危機に対する反省から、2000年5月にタイ・チェンマイで、ASEAN(当時は5ヵ国)と日中韓3ヵ国が参加して、いざというときにはお互いの外貨準備から外貨を融通しあうための仕組み作りで合意しました。

これがチェンマイ・イニシアティブ(CMI)であり、当初はこの8ヵ国が通貨スワップのネットワークを構築する、という形で安全網が設けられました(詳しくは財務省『チェンマイ・イニシアティブ(CMI/CMIM)について』等参照)。

つまり、上記の「樹形図」でいうところの、「国際通貨建ての二国間通貨スワップ」を、このチェンマイ・イニシアティブ(CMI)に参加する国が相互に結んでいったのです。

CMIMの発足

ただし、これには大きな問題がありました。契約の本数が増えすぎるのです。たとえば、日本の場合だと、少なくとも7本のスワップ協定が成立してしまいます。

  • 日韓通貨スワップ(韓国)
  • 日中通貨スワップ(中国)
  • 日泰通貨スワップ(タイ)
  • 日比通貨スワップ(フィリピン)
  • 日尼通貨スワップ(インドネシア)
  • 日星通貨スワップ(シンガポール)
  • 日馬通貨スワップ(マレーシア)

同じく、韓国が中国、タイ、フィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシアと、中国がタイ、フィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシアと、…、といった具合に契約を結んでいくと、同じ内容の契約が同時に28本も存在してしまうのです。

しかも、その後はASEAN加盟国も拡大されましたが、加盟国が1ヵ国増えるたびに、契約本数はどんどんと増えて行ってしまいます。等差数列の和の計算に詳しい方ならご存じでしょうが、参加国数をNと置くと、契約の本数はN×(N−1)÷2本です(参加国が8ヵ国なら8×7÷2=28)。

CMIの参加国が9ヵ国に増えれば契約は36本(=9×8÷2)、CMIの参加国が12ヵ国に増えれば78本(=12×11÷2)、というわけです。つまり、いくつものスワップが同時にたくさん成立し、収拾がつかなくなってしまいます。

CMIMは多国間通貨スワップの仕組み

そこで、このCMIについては、2010年3月に「マルチ化」、つまり多国間協定化しますが(いわゆるCMIM)、このCMIMが上記樹形図でいう「多国間通貨スワップ」です。

そして、CMIを多国間協定化したことで、同じルールに基づいて、各国が貢献額と引出可能額を決めるという形を取るだけで良くなり、順次、個別の通貨スワップ協定については廃止されていきました(※ただし、日本はインドネシアなど4ヵ国とは個別の通貨スワップを維持しています)。

財務省の説明資料から現在のCMIMの概要を要約しておきましょう(図表2

図表2 日本が参加する多国間通貨スワップであるCMIM
拠出額引出可能額
日本768億ドル384億ドル
中国(※)768億ドル405億ドル
韓国384億ドル384億ドル
インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン各 91.04億ドル各 227.6億ドル
ベトナム20億ドル100億ドル
カンボジア2.4億ドル12億ドル
ミャンマー1.2億ドル6億ドル
ブルネイ、ラオス各0.6億ドル各3億ドル
合計2400億ドル2400億ドル

(【出所】財務省『CMIM 貢献額、買入乗数、引出可能総額、投票権率』。ただし、中国については香港との合算値。中国以外のIMFとの「デリンク」割合は30%。また、香港はIMFに加盟していないため、中国の引出可能額に占める「IMFデリンク」割合は他の国と異なる)

自国通貨(ローカル通貨)建ての通貨スワップ

次に、通貨スワップのなかでも「ローカル通貨建ての通貨スワップ」というものがありますが、これはその名のとおり、契約を締結している国同士がお互いの自国通貨を交換するというスワップのことです。

わかりやすい事例は、韓国でしょう(図表3)。

図表3 韓国が締結している(と自称している)通貨スワップ(CMIMを含む)
相手国と失効日金額とドル換算額、割合韓国ウォンとドル換算額
中国(2020/10/13?)3600億元 ≒ 514.5億ドル(40.95%)64兆ウォン≒525.0億ドル
スイス(2021/2/20)100億フラン ≒ 106.3億ドル(8.46%)11.2兆ウォン≒91.9億ドル
UAE(2022/4/13)200億ディルハム ≒ 54.4億ドル(4.33%)6.1兆ウォン≒50.0億ドル
マレーシア(2023/2/2)150億リンギット ≒ 35.2億ドル(2.80%)5兆ウォン≒41.0億ドル
オーストラリア(2023/2/22)120億豪ドル ≒ 83.7億ドル(6.67%)9.6兆ウォン≒78.8億ドル
インドネシア(2023/3/5)115兆ルピア ≒ 78.3億ドル(6.23%)10.7兆ウォン≒87.8億ドル
二国間通貨スワップ  小計872.4億ドル(69.44%)106.6兆ウォン≒874.5億ドル
多国間通貨スワップ(CMIM)384.0億ドル(30.56%)
通貨スワップ 合計1,256.4億ドル

(【出所】報道や各国中央銀行報道発表等より著者作成。ただし、中国との通貨スワップについては公式にはその存在は確認できず、あくまでも韓国の通貨当局の自己主張に基づいて記載している。なお、為替換算はWSJのマーケット欄などを参考に昨日夜時点のものを用いている)

韓国が保有している通貨スワップは、CMIMの384億ドルを含めれば、昨日時点でその金額は1256.4億ドルに達しています。

なお、この1256.4億ドルのうち、中国との通貨スワップが約41%を占めていますが、じつは中韓通貨スワップは2017年10月にいったん失効しており、しかも中国当局はこれを「延長した」とはヒトコトも述べていません。韓国が「3年延長した」と一方的に宣言しているだけです。

このため、韓国が外国と保有している通貨スワップは、じつは1256.4億ドルではなく、742.0億ドルに過ぎないと見るのが正しいのではないか、というご指摘もあろうかと思いますが、図表3ではとりあえず中韓通貨スワップについては失効していないとする前提を置いています。

なお、韓国は上記図表3以外にも、カナダと無制限のスワップ、米国と600億ドルのスワップを結んでいますが、この米加両国とのスワップは後述する為替スワップであり、通貨スワップではありませんのでご注意ください。

ローカル通貨建て通貨スワップの落とし穴

では、韓国が保有する通貨スワップのドル換算額が1256.4億ドルだったとしましょう。しかし、ここに大きな落とし穴があります。韓国が保有している通貨スワップで引き出せる通貨は、CMIMを除けば、いずれも米ドル建てではなく、協定締結相手国の通貨(つまりローカル通貨)です。

ハード・カレンシーであるスイスフラン、準ハード・カレンシーである豪ドルを除けば、いずれの通貨も国際的な市場で広く取引されているとは言い難く、アジア通貨危機のような事態が再来した場合に役に立つのか、という疑問は尽きません。

いや、もう少し嫌な言い方をすれば、『弱小通貨同士の通貨スワップの「融通手形」説』などでも触れたとおり、国際的な弱小通貨同士の通貨スワップ協定は、金融危機、通貨危機を全世界にばら撒く可能性もあり、非常に危険ですらあります。

その意味では、ローカル通貨建ての通貨スワップについては、まさに「玉石混交」というほかないのではないかと思います。

「強い」ローカル通貨建て通貨スワップもある

さて、このローカル通貨建ての通貨スワップ、日本が外国と締結しているものにも含まれています。

日本は米ドル建ての通貨スワップを提供することができる、世界の中でも数少ない国のひとつです。CMIMを除くと日本が外国と締結している通貨スワップは5本ありますが、インドとの750億ドルのものを除けば、いずれも米ドル、日本円双方での引き出しが可能です(図表4)。

図表4 日本が外国と締結している通貨スワップ
契約相手交換上限相手から見た交換条件
インドネシア銀行(BI)227.6億ドル日本円または米ドルとインドネシアルピア
フィリピン中央銀行(BSP)120億ドル日本円または米ドルとフィリピンペソ
シンガポール通貨庁(MAS)30億ドル日本円または米ドルとシンガポールドル
タイ中央銀行(BOT)30億ドル日本円または米ドルとタイバーツ
インド準備銀行(RBI)750億ドル米ドルとインドルピー

(【出所】日銀『海外中銀との協力』のプレスリリース、財務省『アジア諸国との二国間通貨スワップ取極』等より著者作成)

一般に通貨スワップのなかで最も相手に喜ばれるものは米ドル建てのスワップです。その理由は、米ドル以外のスワップだと、相手から通貨を引き出したとしても、そのままでは使うことが難しく、いちいち米ドルなどに両替しなければならないからです。

しかし、日本円の場合、それ自体が世界の外為市場で3番目に取引量が多い通貨であるなどの事情もあり、「ローカル通貨建ての通貨スワップ」といっても、円を引き出すタイプの通貨スワップは、かなり強力です。というのも、円はいつでも自由にほかの多くの通貨と交換することができるからです。

人民元建て通貨スワップ

これに対し、同じローカル通貨建ての通貨スワップのなかでも、中国が旺盛に推進している「人民元建ての通貨スワップ」については、必ずしもパワフルであるとは言い切れません。なぜなら、人民元自体が国際的な通貨市場でほとんど取引できない通貨だからです。

著者が調べた限り、中国は人民元建ての通貨スワップを積極的に推進しており、主なものだけでも10~20本は確認できます(図表5)し、先ほどの図表3でも挙げた韓国とのスワップのように実在するかどうかあやふやなものまで含めれば、本数はさらに膨らみます。

図表5 人民元建ての通貨スワップ(おもなもの)
相手国‣締結時点人民元相手通貨
ニュージーランド(2017年5月)250億元50億NZドル
香港(2017年11月)4000億元4700億香港ドル
タイ(2018年1月)700億元3700億バーツ
オーストラリア(2018年4月)2000億元400億豪ドル
ナイジェリア(2018年5月)150億元7200億ナイラ
パキスタン(2018年5月)200億元3510億Pルピー
マレーシア(2018年8月)1800億元1100億リンギット
英国(2018年11月)3500億元ポンド(上限不明)
スイス(2018年11月)1500億元210億スイスフラン
インドネシア(2018年11月)1000億元ルピア(上限不明)
アルゼンチン(2018年12月)1300億元ペソ(上限不明)

(【出所】各国中央銀行プレスリリース等)

人民元は局地的にはそれなりに存在感が高まっていて、たとえば、『トルコが中国との通貨スワップを実行し人民元を引出す』でも紹介したとおり、中東のトルコは中国との通貨スワップを実行して人民元を引き出し、中国企業からの輸入代金の決済に充てた、という話を聞きます。

しかし、こうした特殊な用途でもない限りは、人民元を引き出したところで国際的な市場では使い物になりません。なにせ、中国政府の肝いりで設立されたアジアインフラ投資銀行(AIIB)自体、人民元を使っていないほどです(『日本がAIIBに参加する「機は熟した」、本当?』等参照)。

このため、ローカル通貨建ての通貨スワップは、使い物になる場合とならない場合の落差が激しいといえます。

誤解されやすい為替スワップ

さて、こうした一連の通貨スワップと異なり、同じスワップでも、最近になってとくに注目を集めているものが、為替スワップ(あるいは流動性供給スワップ)です。

これは通貨当局が金融市場に対して短期的な外貨流動性の供給を行うためのスワップであり、日本の場合だと米国、英国、カナダ、スイスの4ヵ国の中央銀行と欧州中央銀行(ECB)とのあいだで金額無制限の為替スワップ協定を保有しています。

この為替スワップは、通貨スワップと異なり、自国の通貨当局が相手国の通貨当局から直接に外貨を入手できるという協定ではありませんが、米ドルなどの外貨の資金繰りに悩む金融機関が、自国の通貨当局などを通じて直接、米FRBから米ドルを借り入れる、といった使い方ができます。

日本が外国と締結している為替スワップの一覧を確認しておきましょう(図表6)。

図表6 日本が外国中央銀行等と締結する為替スワップ
契約相手交換上限相手から見た交換条件
米連邦準備制度理事会(FRB)無制限日本円と米ドル
欧州中央銀行(ECB)無制限日本円とユーロ
英イングランド銀行(BOE)無制限日本円と英ポンド
スイス国民銀行(SNB)無制限日本円とスイスフラン
カナダ銀行(BOC)無制限日本円と加ドル
豪州準備銀行(RBA)1.6兆円/200億豪ドル日本円と豪ドル
中国人民銀行(PBOC)3.4兆円/2000億元日本円と人民元
シンガポール通貨庁(MAS)1.1兆円/150億シンガポールドル日本円とシンガポールドル
タイ中央銀行(BOT)8000億円/2400億バーツ日本円とタイバーツ

(【出所】日銀『海外中銀との協力』のプレスリリース、財務省『アジア諸国との二国間通貨スワップ取極』等より著者作成)

この協定は中・長期的、あるいは慢性的な外貨不足を補うための手段としては不十分ですが、2008年のリーマンショック時、あるいは今年のコロナショック時のような金融市場の混乱に対処するうえでは、非常にパワフルです。

また、武漢コロナ禍の最中には、米連邦準備制度理事会(FRB)から世界14ヵ国・地域の中央銀行・通貨当局(FIMA)に提供された為替スワップが使用されましたが、これについては『「為替スワップは長期支援に不適」と今さら気付く韓国』でまとめていますので、適宜ご参照ください。

拙著にも反映させました

さて、この通貨スワップや為替スワップの議論、あまり世の中で出版されているものがなかったという点については、個人的には非常に疑問に感じていたのですが、これについては本日出版される書籍で取り上げられています。

【宣伝】いよいよ『数字でみる「強い」日本経済』発売』で宣伝したとおり、『数字でみる「強い」日本経済』が公式には本日、書店の店頭に並ぶそうです。当ウェブサイトで把握している限り、100部近くが事前にアマゾンのサイトで売れたようですが、読者の皆様には深く感謝申し上げます。

この通貨スワップや為替スワップに関する議論は、世の中のメディア報道などを眺めていると、なにかと誤解も多く、とくに2018年秋口に広まった「日本が中国と通貨スワップを締結するのはけしからん」といった論調は酷かったと思います。

これについては『通貨スワップと為替スワップを混同した産経記事に反論する』あたりを読んでいただければわかりますが、そもそも通貨スワップと為替スワップはまったくの別物であり、「日中通貨スワップ」というものは存在しません。あるのは「日中為替スワップ」です。

また、韓国メディアは米韓為替スワップのことを韓国国内では「韓米通貨スワップ」といまだに誤記し続けていますが、これについては『韓銀、為替スワップを通貨スワップと意図的に誤記か?』でも報告したとおり、どうやら韓国当局が意図的に誤解を招く発表をしている可能性が濃厚です。

いずれにせよ、メディアがきちんと報じない以上は、誰かがきちんと整理しなければなりません。

スワップ論争において、『数字でみる「強い」日本経済』がささやかな一石になればうれしいと思う次第です。

※本文は以上です。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました!

当ウェブサイトからのお知らせです。昨年、当ウェブサイトに掲載した『数字で読む日本経済』シリーズを書籍化しました。株式会社ビジネス社より『数字でみる「強い」日本経済 』が刊行されました。詳細につきましては『【宣伝】いよいよ『数字でみる「強い」日本経済』発売』などもご参照ください。また、もし当ウェブサイトを通じてすでに本書をアマゾンなどでご注文いただいたという方がいらっしゃれば、ぜひ、レビューを執筆して下さると助かります(高評価をつけていただく必要はありませんが、忌憚のない意見、ご感想などを寄せて下さる方がありがたいです)。


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  • 2020/07/22 15:00 【時事|韓国崩壊
    改めて思い出したい「韓国のベネズエラ化」という議論 (42コメント)
  • 2020/07/22 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/22(水) (95コメント)
  • 2020/07/22 11:30 【時事|国内政治
    「政策は後回し、さっさと合流を」=立憲民主・福山氏 (12コメント)
  • 2020/07/22 07:00 【時事|金融
    デタラメ判決出す国が金融センター?冗談もほどほどに (20コメント)
  • 2020/07/22 05:00 【雑感オピニオン
    早いもので、ウェブ評論を始めて10年が経過しました (41コメント)
  • 2020/07/21 16:30 【時事|韓国崩壊
    日本企業撤退と日韓関係崩壊は韓国経済崩壊への道 (40コメント)
  • 2020/07/21 10:30 【時事|国内政治
    買い物10%アップ署名運動で商店街は再生するのか? (30コメント)
  • 2020/07/21 07:00 【時事|外交
    全方位にケンカを売る中国の外交 (48コメント)
  • 2020/07/21 05:00 【韓国崩壊
    イラン外務省が韓国に対して「約束を守れ」と要求 (29コメント)
  • 2020/07/20 17:30 【時事|韓国崩壊
    敵基地攻撃議論を「爪を見せ始めた」と批判=中央日報 (30コメント)
  • 2020/07/20 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/20(月) (80コメント)
  • 2020/07/20 11:30 【時事|外交
    製造業の脱中国が加速しても日韓関係は深まらないのか (25コメント)
  • 2020/07/20 07:00 【マスメディア論|時事
    亡くなった方の実家に押し掛けるから「マスゴミ」 (20コメント)
  • 2020/07/20 05:00 【金融
    非上場株式の売却、「法治国家では」とても難しい (28コメント)
  • 2020/07/19 12:00 【マスメディア論|時事
    毒水流すインフラ屋、法で裁けずとも社会的制裁は可能 (32コメント)
  • 2020/07/19 05:00 【外交
    入国拒否:日本育ちでも「帰化していなければ外国人」 (48コメント)
  • 2020/07/18 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/18(土) (95コメント)
  • 2020/07/18 08:00 【日韓スワップ|韓国崩壊
    韓国が人民元経済圏に入れば日韓通貨スワップは不要に (21コメント)
  • 2020/07/18 05:00 【RMB|日韓スワップ|金融
    「発売記念」あらためてスワップについてまとめてみる (7コメント)
  • 2020/07/17 17:00 【日韓スワップ|時事|韓国崩壊
    細かいミス目立つデイリー新潮「韓国とスワップ」論考 (8コメント)
  • 2020/07/17 11:00 【時事|韓国崩壊
    WTO事務局長選で韓国人候補が日本の支持確保に自信 (46コメント)
  • 2020/07/17 07:00 【政治
    韓経「日本の輸出規制で今月末にWTOパネル設置へ」 (26コメント)
  • 2020/07/17 05:00 【時事|国内政治
    「速やかに回答せよ」立憲民主党の高圧的で無礼な提案 (43コメント)
  • 2020/07/16 11:30 【時事|外交
    出版しただけなのにキャンキャン吠える中朝韓 (30コメント)
  • 2020/07/16 11:00 【マスメディア論|時事
    もりかけ問題で倒れるのは、安倍政権でなく新聞業界か (12コメント)
  • 2020/07/16 07:00 【時事|国内政治
    民主党復活?立憲民主党が「両党解散・新党結成」提案 (24コメント)
  • 2020/07/16 05:00 【韓国崩壊
    韓国メディア「日韓の戦略的利害はもはや一致しない」 (38コメント)
  • 2020/07/15 17:00 【読者投稿
    【緊急速報】読者投稿特別編 ネコの動画を観るネコ (23コメント)
  • 2020/07/15 15:15 【時事|韓国崩壊
    【二股外交】中央日報「懸案ごとに米中を選択すべし」 (24コメント)
  • 2020/07/15 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/15(水) (127コメント)
  • 2020/07/15 11:11 【RMB|時事|金融
    香港ドルペッグ問題と「人民元の国際化」という空論 (11コメント)
  • 2020/07/15 07:00 【マスメディア論
    新聞と新聞紙は別物:「インクなし新聞紙」の衝撃 (30コメント)
  • 2020/07/15 05:00 【数字で読む日本経済
    【宣伝】いよいよ『数字でみる「強い」日本経済』発売 (14コメント)
  • 2020/07/14 15:30 【時事|外交
    防衛白書、「韓国との防衛協力と連携」をバッサリ削除 (41コメント)
  • 2020/07/14 11:00 【時事|韓国崩壊
    「徴用工は韓国政府が補償すべき」の真意をどう読むか (58コメント)
  • 2020/07/14 08:00 【マスメディア論
    朝日新聞ですらメディア部門が営業赤字に転落する時代 (20コメント)
  • 2020/07/14 05:00 【日韓スワップ|韓国崩壊
    「為替スワップは長期支援に不適」と今さら気付く韓国 (6コメント)
  • 2020/07/13 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/13(月) (94コメント)
  • 2020/07/13 11:30 【マスメディア論|時事
    民放の5月のスポットCMが4割減の衝撃=東京新聞 (27コメント)
  • 2020/07/13 08:00 【時事|韓国崩壊
    中央日報「韓日関係悪化の責任の大部分は安倍政権に」 (53コメント)
  • 2020/07/13 07:00 【国内政治
    立・国両党合流、政策そっちのけで「党名」でもめる? (25コメント)
  • 2020/07/13 05:00 【時事|外交
    「北のウラン濃縮」で気になる日本産フッ化水素の行方 (10コメント)
  • 2020/07/12 05:00 【韓国崩壊
    「韓国企業による書類偽造・不正輸出」は氷山の一角? (21コメント)
  • 2020/07/11 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/11(土) (156コメント)
  • 2020/07/11 09:00 【時事|外交
    みずから敵を作って自滅する中国 (67コメント)
  • 2020/07/11 05:00 【韓国崩壊
    「8月4日に日韓全面戦争が勃発」という議論への反論 (41コメント)
  • 2020/07/10 17:15 【時事|国内政治
    どういう風の吹き回し?山尾志桜里氏の正論は支持する (21コメント)
  • 2020/07/10 11:30 【時事|外交
    北朝鮮「年内米朝会談はない」とわざわざ発言した意味 (23コメント)
  • 2020/07/10 07:00 【時事|韓国崩壊
    日本政府、「韓国は協議に応じない国だ」と世界に宣言 (22コメント)
  • 2020/07/10 05:00 【金融
    香港に対する制裁は「ドルペッグ外し」だけでは不十分 (22コメント)
  • 2020/07/09 16:00 【時事|国内政治
    野党が正しい政策を掲げるならば、全面的に歓迎すべき (12コメント)
  • 2020/07/09 11:30 【時事|韓国崩壊
    韓国が徹底的に目を背ける事実=加害者としての韓国 (30コメント)
  • 2020/07/09 07:00 【時事|国内政治
    「貧すれば鈍す」?立憲民主党を後ろから撃つメディア (28コメント)
  • 2020/07/09 05:00 【韓国崩壊
    日本産フッ化水素、韓国から世界にばら撒かれていた? (22コメント)
  • 2020/07/08 17:00 【時事|外交
    韓国国民の7割超が日本に敵対心を持つ=中央日報調査 (33コメント)
  • 2020/07/08 12:05 【時事|韓国崩壊
    冷ややかに眺めるのが正解~韓国の「ブーメラン判決」 (34コメント)
  • 2020/07/08 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事通常版 2020/07/08(水) (116コメント)
  • 2020/07/08 08:00 【時事|金融
    肉も食えないレバノン兵 恨みつらみはゴーンにどうぞ (50コメント)
  • 2020/07/08 05:00 【韓国崩壊
    納得の鈴置論考「韓国は北朝鮮についていく下駄の雪」 (28コメント)
  • 2020/07/07 18:00 【時事|金融
    習近平訪日拒絶は妥当だが、次の一手はとても難しい (13コメント)

  • 著者のコンタクト先:info@shinjukuacc.com

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