韓国に対する経済制裁、考えられる5つパターンとその可能性
当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』は、べつに韓国専門のウェブサイトではありませんが、それでも日韓関係が破綻の危機に瀕している中で、どうしても日韓関係について深く述べざるを得ません。こうしたなか、昨日までに、日本政府が韓国に対して何らかの対抗措置(あるいは制裁措置)に踏み切るのではないかとの報道がいくつか散見されます。そこで、「金融規制の専門家」として、外為法について簡単にレビューするとともに、韓国に対する「5つの経済制裁」について、議論してみたいと思います。
目次
日本政府、韓国にキレる?
文在寅氏の「ツー・トラック宣言」
昨日、韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が、10月30日以来初めて「徴用工判決」に言及し、日本に対して「未来志向の関係」を求めた、という話題については、当ウェブサイトでも昨日、取り上げました(『韓国大統領が初めて徴用工に言及も、韓国への経済制裁が視野に』参照)。
共同通信の報道によれば、文在寅氏が韓国メディアに話したとされる内容は、「歴史問題で韓日間の協力関係が損なわれてはいけない」「歴史問題は別途、賢明に処理し、未来志向的な協力を続けなくてはならない」、というものです。
まことに都合が良い、というか厚かましい考え方です。なぜなら、自分たちが日本に対して国際法違反という状態を作り出しておきながらそれを解決せず、そのくせ、自分たちにとって困っている分野については日本の協力が欲しい、などと言っているのとまったく同じだからです。
こういうのを「ツー・トラック外交」とでも言うのでしょう。
もっとも、韓国の政治家、メディアなどが「ツー・トラック」宣言をするのは、何も今に始まったものではありません。たとえば、私が「愛読」(?)している韓国メディア『中央日報』などを読んでいても、しょっちゅう、「ツー・トラック」という単語が出てきます。
菅長官「ツー・トラックは許さない」
ただ、こうした韓国大統領による「ツー・トラック宣言」については昨日、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官が、速攻で否定しています。
内閣官房長官記者会見 平成30年12月3日(月)午前(2018/12/03付 首相官邸HPより)
昨日の記者会見では、フジテレビの記者の質問に対し、菅長官は次のように述べました(動画の1:45~)。
- 文大統領が韓国記者向けに行った発言の1つ1つに、政府としてコメントすることは控えたい
- いずれにせよ日韓関係は非常に厳しい状況にある
- わが国としては旧朝鮮半島出身労働者問題に係る大法院判決や慰安婦問題など、さまざまな問題について、わが国の一貫した立場に基づいて、韓国側に適切な対応を求めていきたい
まさに清々しいほどの一刀両断ぶりです。
わが国としては、韓国側が蒸し返してきた2つの歴史問題によって、日韓関係は非常に厳しい状況にあるとの認識を示すとともに、徴用工判決問題や慰安婦問題については、韓国側が国際的な条約、約束を守ることでしか解決しない、という点について、改めて韓国に釘を刺した格好となっているからです。
それだけではありません。
韓国の大統領自身が発言した内容を、日本の官房長官が否定したことで、韓国政府はますます窮地に追い込まれてしまった格好となりました。
毎日新聞と中央日報の報道をどう読むか?
こうしたなか、「日韓関係が非常に厳しい」という菅長官の発言を裏付けるかのように、相次いで2つ、非常に気になる記事が出ています。
- 徴用工判決/韓国資産差し押さえも 日本が対抗措置検討(2018年11月30日 06時00分付 毎日新聞デジタル日本語版より)
- 「徴用賠償要求するな」 日本、韓国を圧迫…年末までに約束なければ提訴へ(2018年12月03日06時52分付 中央日報日本語版より)
これらの記事については、すでに当ウェブサイトでも紹介したとおりです。
まず、毎日新聞の記事では、韓国側がもし日本企業の資産の差し押さえに踏み切った場合、日本側も対抗措置として、日本国内の韓国側の資産を差し押さえることを検討中だとしています。
また、中央日報の記事では、「東京の外交消息筋」の話として、もし韓国政府が「日本に対して賠償を要求しない」と確約しない場合には、日本政府が来年初めに国際裁判手続と一部対抗措置に入る方針を固めたと報じています。
いずれの報道も、現時点では事実なのかどうかはわかりませんが、十分にあり得る話です。
毎日新聞の記事については、事実関係がだいたい正確に記載されていることで、記事の信憑性が増しています。というのも、実際に国連国際法委員会の2001年の採択文書で、「不法行為を受けた場合に報復する際のルール」が明文化されているからであり、条件付きで日本も韓国に報復できるからです。
なお、この「報復ルール」について、私が調べた内容については、『毎日新聞が報じた徴用工判決巡る「日本側の対抗措置」とは?』と『国連国際法委員会の採択文書について、もう少し眺めてみる』で紹介していますので、興味があればご参照ください。
2018/11/30 15:00 『毎日新聞が報じた徴用工判決巡る「日本側の対抗措置」とは?』
2018/12/01 08:00 『国連国際法委員会の採択文書について、もう少し眺めてみる』
一方、中央日報の記事では、日本政府が「年内」と区切り、韓国政府に立場表明を促すと予想していますが、現実の韓国政府の対応を考える限り、非常に説得力のある記事でもあります。いつまでたってもウダウダと結論を出さずに先延ばしを図ろうとすることは、いわば、韓国の常套手段だからです。
いや、韓国というよりも、北朝鮮も含めた南北朝鮮全体の傾向と見ることもできるかもしれません。
現実の制裁手段とは?
ただし、インターネット上では「日本が韓国に対して経済制裁を加える」だの、「日韓断交が実現する」だのといった極論も流れているようですが、ものごとはそう単純ではありません。
まず、「日韓断交」という言葉は、軽々しく口にするべきものではありませんし、「日韓断交バンザイ!」などと短絡的に叫ぶべきものでもありません。
だいいち、国連国際法委員会の採択文書は、「不法行為を受けたときに対抗措置を取るための一般的なルール」について述べたものに過ぎず、制裁手段が事細かに定められている、というものでもありません。
「現実の制裁手段」については、少し整理して考える必要があります。
まず、韓国に対する制裁としては、理屈の上では、
- ①日本の行政の延長線上で行う、3つの制裁措置
- ①-A ヒトの往来の制限
- ①-B モノの往来の制限
- ①-C カネの往来の制限
- ②国連国際法委員会などが定めた国際的なルールに従う制裁措置
- ③その他の合法的な制裁措置
- ④国際法に違反した制裁措置
という、大きく4つの選択肢が考えられます。そして、①の手段には、具体的には「ヒト・モノ・カネ」という章分類に分けられるため、現実には選択肢の数は6つです。
しかし、このうちの④については、絶対に採用すべきではありません。なぜなら、日本が国際法に違反した制裁を行えば、韓国に対して付け入る隙を与えてしまうからです。
このように考えるならば、やはり日本が取り得る制裁手段は、①~③に限られてしまうのです。
ヒト・モノ・カネ
ヒト・モノ・カネの制限
ただし、①の制裁手段については、実は、非常に多くの手段を、すでにわが国は持っています。それが、「ヒト・モノ・カネの制限」です。
ありとあらゆる経済活動に必ず伴う要素とは、「ヒト・モノ・カネ」です。ヒト・モノ・カネのどこかの動きを活発化させれば経済は活発になりますし、どれかの動きが滞れば、経済活動は停滞します。
日銀が部分的なマイナス金利政策や質的量的緩和政策によって市場にマネーを供給しているのも、デフレ脱却、経済活性化を目的としたものですし、私が普段から増税原理主義を掲げる財務省を強く批判するのも、増税と緊縮財政は日本経済を締め上げようとする動きにほかならないからです。
ただ、ヒト・モノ・カネの流れを活性化させるためには、技術革新も必要ですし、新しい技術を導入するための政策や雇用政策も必要です。さらに、労働者が働きやすくなるような改革も必要ですし、人々のスキルを高めるためには教育も必要でしょう。
このように考えていくと、政治学も経済学も教育論も労働政策論も法学も、一見すると難しい考え方に見えますが、究極的には、「ヒト・モノ・カネの流れを潤滑かつ活発にすれば、経済が活性化し、人々も幸せになる」というだけの話だと思うのです。
外国を締め上げるのに使うこともできます
ところで、現代社会は「自由貿易」を基本としています。
日本だと、「ヒト・モノ・カネ」のうち、「ヒト」については外国からの労働者の受け入れに、今までは前向きではありませんでしたが、これに対して「モノ・カネ」の動きについては、それほど強い規制を課していません。
(※余談ですが、私は安易な外国人単純労働者の受入れには反対ですが、研修生などの制度を利用し、外国人労働者を実質的に格安の賃金でこき使うようなブラック企業は、市場から撤退すべきと考えています。)
わが国には外為法(がいためほう)という法律があります。正式名称は『外国為替及び外国貿易法』とやや長いのですが、ごく簡単にいえば、外国とのモノ・カネのやりとりに関する法律です。
現代の日本は貿易や投資を通じて外国と深くかかわっていて、基本的に外国とのモノ、カネのやり取り(つまり外国貿易と外国為替)は自由です。ただし、日本に敵対的な国に日本の資金が渡ったり、日本の高い技術力で作られた製品が外国で軍事転用されたりしては困ります。
そこで、「必要最低限の規制」として、外為法ではおカネや有価証券、戦略物資などを指定して、特別な場合には外国に持ち出すのに政府の許可が必要、という措置を導入しているのです。
たとえば、日本と外国のカネの流れについては、外為法では原則として自由です。しかし、財務大臣などが「わが国が締結した条約などを誠実に履行する必要がある場合」や「外為法第10条第1項の閣議決定」が行われた場合などには、金融機関の海外送金について許可を受ける義務を課すことができます。
外為法第16条第1項
主務大臣は、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため必要があると認めるとき、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要があると認めるとき又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、当該支払等が、これらと同一の見地から許可又は承認を受ける義務を課した取引又は行為に係る支払等である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者との間で支払等をしようとする居住者に対し、当該支払又は支払等について、許可を受ける義務を課することができる。
外為法第10条第1項
我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において、対応措置を講ずべきことを決定することができる。
一方で、モノの輸出についても基本的には自由ですが(第47条)、安全保障上があるときには、経済産業大臣が許可の許可を受けなければならないこととされています(第48条第1項)。
外為法第48条第1項
国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
日本は何に強みがあるのか?
では、実際にモノとカネの流れについて見ておきましょう。
まず、日本の外国に対する輸出品目の多くは、資本財、つまり「モノを製造するための財」が中心です。総務省統計局『世界の統計2018』(P160)から、2016年における日本の輸出品目と金額を拾っておくと、「機械類・輸送用機器」が全体の60%近くを占めていることがわかります(図表1)。
図表1 日本の輸出額(2016年)金額単位:百万ドル
品目 | 輸出額 | 比率 |
---|---|---|
機械類・輸送用機器 | 385,432 | 59.76% |
工業製品 | 73,136 | 11.34% |
化学製品 | 64,334 | 9.98% |
雑製品 | 51,418 | 7.97% |
その他 | 46,801 | 7.26% |
鉱物性燃料 | 9,372 | 1.45% |
非食品原材料 | 8,711 | 1.35% |
食料品及び動物(食用) | 4,786 | 0.74% |
飲料及びたばこ | 788 | 0.12% |
動植物性油脂 | 154 | 0.02% |
総額 | 644,932 | 100.00% |
(【出所】『世界の統計2018』(P160)より著者作成)
一方、日本全体の資金量については、『日本は財政危機ではない!数字で議論する日本経済と資金循環』などでも触れたとおり、家計が1800兆円を超える金融資産を保有しており、国内の政府、企業などが使いきれなかったカネが、外国に流出しています(図表2)。
図表2 日本の資金量一覧(クリックで拡大※大容量注意)
(【出所】日銀資金循環統計より著者作成)
上記のPDF版
「海外」の「純債務」が324兆円となっているのがご確認いただけると思いますが、これは、日本人投資家が外国に投資している総額(998兆円)が、外国人投資家が日本に対して投資している総額(674兆円)を、324兆円上回っている、という意味でもあります。
内訳は、対外証券投資(米国債など)の574兆円を除けば、多くは貸出(156兆円)と対外直接投資(162兆円)であり、一般にこれらのカネの多くは日本企業の外国子会社などの工場、設備資金に回っています。
つまり、もともと、日本はモノ・カネという両面で、世界経済に強い影響力を与えているのです。
ヒトの往来に制限?
さらに、以前から私が主張しているとおり、「ヒトの往来」という面でも、日本は韓国に強い牽制力を発揮することができます。
それは、韓国人に対する入国ビザ免除制度です。
『アルゼンチンG20会談で見えた、「日韓関係の冷え込み」』でも紹介したとおり、自民党外交部会では、韓国人に対する観光ビザ免除制度の凍結・廃止が検討され始めたそうです。
これについては、当ウェブサイトでは以前から、いきなり観光ビザ免除制度を凍結・廃止してしまえば、安倍政権が掲げる「2020年までに4000万人の外国人観光客」という目標の達成が危うくなると述べていますが、それと同時に、滞在可能期間が90日間とされているのは長過ぎると主張して来ました。
(※もっとも、『日本政府は「訪日客4000万人目標」を撤回せよ!』でも触れたとおり、当ウェブサイトではそもそも観光客4000万人目標自体を撤回すべきとする立場ですが…。)
しかし、観光ビザ免除制度の凍結は極端にしても、韓国国民に対しては観光ビザでの滞在可能日数を15日ていどに短縮するとともに、年間渡航回数制限を設けるのは有益ではないかと思います。
韓国は自爆へ?
以上、ヒト・モノ・カネの韓国への輸出を絞る措置は、いずれも日本の国会の合意なく、行政手続のみで対応できるものばかりですし、別に国際法違反ではありません。
ただし、以上を議論したうえで、とんでもないニュースも入ってきました。
イランと韓国、原油の「物々交換」取引で合意 制裁の回避図る(2018年12月2日 17:27付 AFPBBニュースより)
米国は今年、イランの核開発疑惑への対応として、イラン産原油の禁輸措置を再導入しましたが、AFPBBニュースによれば、韓国は物々交換方式でイラン産原油の輸入を再開するそうです。
韓国は米国の同盟国であり、米国から守ってもらっているという立場にあります。それなのに、このような行動を取れば、米国のイランに対する圧力を部分的に無効化しかねません。つまり、また1つ、米国にとって韓国に対する同盟関係を解消する理由ができることになります。
なにより、韓国は現在、国連安保理制裁決議にも関わらず、北朝鮮に対して石油を輸出したり、北朝鮮産品を輸入したりして、北朝鮮の核開発を経済面から支えているという状況にあります。
先ほど、日本が取り得る韓国への制裁措置には、「▼①日本の行政の延長線上で行う制裁措置、▼②国連国際法委員会などが定めた国際的なルールに従う制裁措置、▼③その他の合法的な制裁措置」、の3つがあると申し上げました。
この③とは、韓国に対する「セカンダリー・サンクション」です。北朝鮮制裁決議に絡めて、韓国を「核開発支援国家」と認定すれば、韓国政府の在日資産を凍結することも容易です。
このため、もし日本政府が韓国に対する対抗措置を取るとしたら、その最大のものは、
- 外為法に基づくカネの支払いの凍結
- 外為法に基づくモノの輸出の凍結
- 観光ビザ免除プログラム凍結によるヒトの入国の制限
- 北朝鮮向け国連安保理決議に基づく韓国へのセカンダリー・サンクション
- 国連国際法委員会採択文書に基づく韓国への不法行為責任の追及
という、5つの措置が同時に発動される、というものです。
とくに、韓国へのカネの流れが滞れば、1200億ドルの外貨不足に恒常的に悩まされている韓国が、3回目の通貨危機で今度こそ本当に国家破綻の危機に瀕するかもしれません。
2018/09/20 05:00 『外貨準備統計巡る韓国のウソと通貨スワップ、そして通貨制裁』
さて、日本政府による制裁措置は発動されるのでしょうか?
そして発動された場合、どこまで厳しいものになるのでしょうか?
本件については、まだまだ目が離せそうにありません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
「早い者勝ち」ですか?
.
https://blog.goo.ne.jp/ss007_2007/e/ae2de19c3be6ae7109a47472fee1f44a
イランと韓国の関係は複雑です。
以前に韓国がイランから原油を輸入する際の購入資金を銀行に預けていました。理由はイランが経済制裁を受けていたため、韓国からイランに資金を移す手段がなかったからです。そこで、イランはつけ払いで韓国に石油を売り、その売掛金は韓国の銀行がプールする形をとりました。イランは韓国に預けてある資金を金利の高い口座に移し替えてくれと韓国の銀行(ウリィ銀行)にお願いしたのですが拒否され、数千億円もの資金を低金利で運用せざるを得なくなりました。
そうこうしているうちにイランの経済制裁が解除され、ドル取引が出来るようになると、イランは韓国の銀行から金を引き出そうとします。韓国は慌てます。ただでさえ外貨不足の懸念があるのに、ここで大量のドルを引き出されてはたまりません。そこで、外交部の役人をイランに派遣し、今後の貿易のために韓国口座に資金を残してくれと頼みに行きます。
ところがイランの交渉相手が以前に資金を移し替えをお願いし断られた本人だったのです。当然返事はNoであり、イランとしても復興のためにはどうしても資金が必要なことも相まって、韓国はかなり慌てたのです。最終的には朴槿恵大統領(当時)が飛んで行って、イランの再開発に関するMOUを締結してきました。その時点でイランからの支払いを、韓国の口座から引き落とすことが出来るようになったとなります。
しかし、これはあくまで韓国政府の発表です。実際にどうなっているか分かりません。現在まで、韓国内でイランの再開発に関する報告はほとんど聞きません。MOUも締結したとありますが、実際の実効性は不明です。韓国口座の資金がその後どうなったかの情報もありません。小生は韓国内には情報を流さないと見ています(仮に流しても理解できる人は0.1%もいないのでは・・・)。
それで今回の物々交換による原油の輸入ときました。韓国にとってはこれ幸いというところかと推測します。小生の考えではイランの口座にはドル建ての資金が残ってないと見ています。恐らく、韓国はウォン決済をイランにお願いしに行き、断られたため慌てて対抗策を打ったが、幸運なことに再度のイラン制裁のおかげで、この問題は一息ついたと見ています。
さらに、イランが制裁で困窮していると見るや、物々交換などというとんでもない手段で石油を手に入れようとしている。「お前も悪よのー」どころの話ではありません。
駄文にて失礼します
分かりやすかったです、ありがとうございます。
知的好奇心を刺激し続けるような日々の更新、誠にありがとうございます。
本サイトに触れ、無知の恐ろしさを知り、今後の日本の在りかたについて考えるようになりました。
一つ気にかかることがあるのでコメントさせてください。
文章中に「徴用工判決問題や慰安婦問題」とありますが、これらはいずれも正しくない表現であり、
それこそ日本を毀損するに値する用語だと思います。
私は文在寅を「ぶんざいいん」と呼ぶことに強く賛同いたしますし、本サイトでの文章表現を参考にしております。当然、筆者が不適な言葉であることは認識し、分かりやすい表現として採用していることは想像に難くないわけですが、本サイトであるからこそ、徴用工判決問題が「旧朝鮮半島出身労働者問題」、慰安婦問題が「韓国自称捏造の慰安婦問題」となっていないことが気になります。
世辞のつもりではなく、本サイトは書き手のレベルは言うまでもなく、読み手(コメント)のレベルも相当に高いと思います。私も早く追いつけるよう日々勉強いたします。だからこそ、間違った、ありもしない事象を表した用語は工夫した表現で使用することを望みます。遠くない日に本サイトが更なる注目を集め、各個人が日本について考えられる日が来ることを期待しております。
長文、失礼いたしました。
英字新聞のジャパンタイムズが11月30日の紙面で、徴用工・慰安婦の定義と表記の変更を宣言したそうですね。
それぞれに「強制された」との決めつけが排除され、強制労働者から「戦時労働者」に、従軍慰安婦(性奴隷)から「戦時における職業慰安婦」(?)的なニュアンスの表現に変わるみたいですね。
なんか、国内外のメディアから、強い批判を受けてるみたいなんですが、すぐに「宣言撤回!」なんてことにならなければいいんですけどね。
★
慰安婦の問題は、捏造報道等(等が付きます)が原因で「『日本軍の関与による強制があった』との認識が、国際社会に広まってしまったこと」であり、慰安婦の存在自体を(捏造だと)否定するものではないと思います。
もちろん、自称慰安婦(ニセ慰安婦)存在の可能性は、否めないんですけどね。
会計士さんではないんだけどコメントさせていただきました。
匿名で、失礼します。
コメントありがとうございます。
慰安婦の存在自体を否定する必要はなかったでしょうか。
日本軍統治下において、少なくとも日本軍が組織ぐるみで関与した証拠がない以上は、その存在を示す用語をしようすること事態にどうしても抵抗があります、、、
以前にも書いたこともありましたが「ヒト、モノ、カネ」に私は「時間、情報」の追加です。
「時間」
そのまま韓国に時間を与えてはならない、理由は泥沼化の阻止です。
今後、一切の約束事には時間・期限や罰則事項も明記。
輸入物品の検査の厳格化。
「情報」の制限
GSOMIA日韓秘密軍事情報保護協定の日本から提供する情報レベルを下げる。
ハイレベル協議延期措置を経済分野以外にも拡大。
日銀、韓銀の金融協議も無期限延期。
日韓間の既存の各種協定は満期を迎えるものから、
協定の規定に従い順次破棄解消、または国益を鑑みて継続の選択。
もしくは協議なく自動更新させない。
そうですね。
私の記憶によれば気象情報についても日本からデータをもらっていたはずです。
今は自前の気象データで予報してるのですかね?
あとはテレビ放送。ただしこれは地形の特色と電波の性質上、難しいのでしょうが。。。
韓国は千里眼1号という欧州製の自前の気象衛星を2010年にアリランロケットじゃなかったアリアンロケットで打ち上げています。
一応規定のミッション期間は7年なのでとっくに千里眼2A号を打ち上げていなければならないはずだったのですが、例によって例のごとく、「今度は国産ニダ!」とやって開発が難航。結局主要部分は欧州製のを持ってきて国産・・・と、やっとこさ打ち上げが決まったのが今ここ。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/04/2018120480021.html
韓国開発の気象衛星「千里眼2A」 5日に打ち上げへ
ただせっかくの自前の気象衛星を持っていても、気象庁がまともなスパコン持って無い&ノウハウ不足で、占いの水準らしいです。
また気象データの共有は多国間共同研究の枠組みで行っていることなので韓国にだけ供与しないという様なことは、するべきではないでしょう。
ヒト・モノ・カネの制限に加えて、とゆらさんのご主張の時間・情報を加えた五制限は、まるで一昔前のCOCOMですね。
それほど赤く染め上げられつつあるってことなのでしょうね。五制限に納得です。
補足なんですが、今回のイラン制裁に関しては、かなり米国が悪いです。
もともとイランは核兵器開発はアキラメロンな雰囲気で、欧米ロシア各国と話し合って包括的共同作業計画( JCPOA)を締結し、核開発を放棄する方向でいたのです。
それをイランが弾道ミサイルの開発をしている!という理由で米国が一方的に離脱したのです。
イランがイスラエルに対する敵国であり、シリア戦争に関与しているという政治的背景がありますが、だいたいイスラエルの方は平気で核武装しているのにダブスタも極まれりです。
北朝鮮への牽制であるという見方もありますが、イランにしてみればとんでもないとばっちりですな。
日本は、公式に「「JCPOAに従った対応をする」という立場を取っていますが、逆に言えば米国の理不尽なJCPOA離脱には従わないと言っている様なものです。
その辺は無理筋だと米国もわかっているのか、イランからの原油購入に対して、例外国をいくつか規定しており、日本も入っています。
もっとも石油会社の方がイモ引いて自主的に削減しましたけど。
韓国も義をもってイランを助けようという腹なら大したものなのですが、たぶん、深くモノを考えていないだけなんでしょうなあ。
イランの核武装には私は賛成です。
イスラエルの暴走を止めると言う意味で対抗馬としての活躍をイランにはして欲しいからです。
あんな不安定な地域に抑止力的行動が出来る国が居ないのは死活問題です。
< 更新ありがとうございます。
< まずは、というか『おっとり刀で出て行く』日本ではなく、即効性のあるヤツをパッパッとやった方がいいんじゃないですかね。第1弾、第2弾というのは日本人は苦手というか、一発でスッキリの方が海外諸国からも良く見えると思います。
< 戦ったあとの散り際は綺麗に、というか。日本の文化です。ネチネチしつこい方がダメージ大ですが、『その辺にしとけ』という日本人左派、リベラル連中、外国の日韓の詳細が分からない人は、きっとそう言う。
< そしたら、ヒト、モノ、カネですね。これだけで韓国のトドメ刺せる。日本に二度と逆らわない、たからない、反日しない、嘘つかないを半島の国是に自主的にさせる。で、高値でシナに売り付ける(笑)。対馬が最前線だが、仕方ないと思います。米軍、豪州軍等と守り抜く覚悟が必要です。あ、改憲は当然です。予算はGDP1.3%どころか、2%は最低使わないと、強化出来ないです。
議論の本題からはずれますが、
『おっとり刀で出て行く』日本ではなく、即効性のあるヤツをパッパッと・・・
とありますが、おっとり刀=押っ取り刀で、武士が刀を腰に差すまもなく手に取って飛び出すさま、つまり、取る物も取り敢えず、とか、非常に急いでという意味ですよ。
< 初心者様
< 長年生きておりながら、のんびりと言った意味と解釈してました。本当に赤面です。ご指導ありがとうございます。
初心者さんへ
いざ、キャバクラ
の意ですね
日本がTPP11に対して、新対共産圏輸出統制委員会(新COCOM)を提唱して、特アに輸出規制すればいいんだよww
自己コメントです。
コメント、お疲れ様です
三権分立ですから、もう政府が介入出来ないですよね
粛々と執行有るのみですね
もっとも、司法は独立して無いみたいですけど
思いッキし、出鱈目やってますね
韓国最大ローファームが家宅捜索…「強制徴用裁判への関与疑惑」
https://japanese.joins.com/article/712/247712.html
鞍馬天狗様
<いざ、キャバクラ
座布団10枚
韓国では遡及法立法ができますから、文大統領と与党に危機感があれば、対日請求を無効化する法を作ることもできるでしょう。ただ、国民感情に耐えられるか。ポピュリスト文としてはできないでしょうね。
自ら墓穴掘っていく韓国のスパープレーには驚きますね。
やった瞬間に日本から制裁されたらリスク回避から金融機関が韓国から資金を引き上げて死滅するのに面白い事をするものです。
まして安倍首相は韓国と首脳会談を行う気も意味も無く、中国の様に株価を上げるための米中の会談や交渉をしているパフォーマンスすら出来無いのに笑えますね。
・韓国企業に対する信用状(L/C)発行を制限する。
・韓国債権のレーティングを下方修正する。
「かね」関連の制裁であれば、このあたりの比較的目立たないところ
から始めるのかなと思いますが、どんなもんでしょうか。
元徴用工の原告側弁護士さん、あなたは正しい!ぜひ頑張ってください。(ニヤリ)
回答期限が24日だそうです。サンタが差し押さえにやって来るわけか。Joy to the World だわこりゃ。、「もろびとこぞりて」「たみみなよろこべ」
私自身も辺真一氏と同様に以前から以下のように考えています。
今回の慰安婦財団解散と徴用工判決に対しても、
結局は「いつもより口調が強い遺憾砲」止まりだと思います。
仮に遺憾砲の域を超えたとしても相手が困る程の有効な制裁を加えることはできないと考えます。
協定を反故した相手にあまりにも弱腰で低姿勢な日本(政府)にそれこそ未来はないですね。。
引用:http://news.livedoor.com/article/detail/15688857/
コリア・レポート編集長の辺真一氏は、
日本側の姿勢について「日本にもジレンマがある。安倍政権は竹島の問題も国際司法裁判所に提訴する準備をしているといってきたが、かれこれ5年経ってもやらないし、今回もちらつかせてはいるが実際にはできないだろう。それは外交的な配慮もあるし、やれば決定的な亀裂を生みかねないというようなリスクを考えて踏み込めないからだ。韓国に”できれば再考を”というのが政府の基本的な姿勢。
そうですかね?慰安婦も竹島も、面子の問題であり、このことが決着しないことで、損失をこうむる人はいません。(参考までに、竹島は岩礁という扱いなので、日韓とも経済水域の基点とはしていません。だから、竹島があろうがなかろうが、経済水域の広さも変わりません。)
一方、徴用工問題は、経済活動と契約に関わる問題で、これを放置したままでは信用取引が成り立ちません。日本の企業活動根幹に関わる問題で、徴用工判決のあと、日本のマスコミで韓国擁護がなくなりました。そりゃ、スポンサーに不利な報道はできません。
そして何よりも象徴的なのは、10月30日の判決のあと、示し合わせたように、原告団と会談した共産党の志井委員長が沈黙しています。当初、徴用工賠償基金利権でおいしい思いをしようと思っていたのが、あまりにも日本世論が硬化したために、あの共産党でさえこの動きから距離を置き始めました。日本では、韓国に味方をする団体に(在日はともかく)日本人はいません。
竹島の問題では罪の無い一般市民が韓国軍により殺害されています。
これは経済活動や契約よりも圧倒的に重要であり、竹島問題は日本国民の生命にも関わってしまっている問題です。
それでも政府は現在まで有効な対応はできていません。
仮にプライオリティを付けるのであれば、民間人の大量殺害を伴った竹島問題を最優先で解決しなければならなくなると思います。
この経緯からも日本(政府)にはやはり今回も期待できないと考えます。
コリア・レポート編集長の辺真一は、北朝鮮による拉致事件はないと主張していました。その後、金成日が拉致を認めた後も、口をぬぐって取り消しもせず、いつの間にか、北朝鮮を批判する立場を取っています。信用できる人物ではありません。
日本政府があえて制裁を行わなくても自動的に制裁方向にいくのじゃないかな。韓国の製鉄業界をみてもわかるように、日本からの技術支援がいってなんとかなっている。最近は日本の製鉄会社から情報を盗んだりしているけどね。でも、基礎的な開発技術はまだ韓国にはなさそう。これだけ日本がやられると日本の会社だって韓国に技術を渡さない。今までは古い技術を韓国には出していたわけだから。だから、日本の会社が技術上の防衛をやると韓国は苦しくなる。すぐ後ろには中国がいて、中国にキャッチアップされたら韓国の産業の存在意義はなくなるわけだから。日本政府は大手の会社に聞き取り調査をするだけで、韓国には一切かかわるなという意思が伝わる。やがて韓国の国際競争力はなくなり、滅亡方向。あえて、制裁なんかしなくても制裁ができちゃうわけだから。官房長官とかはそういうのを考えているのでは。
日本は中東にお金をばらまいているので、中東の情報は結構、入ってくる。今回のイランと韓国の石油の物々交換だって、日本に情報が入ってきていると思う。それは日本経由でアメリカに行き、アメリカが韓国に制裁をするという方向にもっていく、日本の戦略かもね。制裁なんて、日本が手を汚す必要なんかないわけで、そういう仕事はアメリカとかにやらせたらよいのでは。
クウェートとかも日本は天然ガスを買ってくれるよいお客さん。パレスチナ問題でもお金はだすが、口はださないという、もうお人よしすぎる日本国。だから、人質の値段が数億円に下がれば、自動的のお金はでてくるわけ。数億円で日本に義理を売った方がどれだけ得か。
制裁という穢れた仕事はアメリカにやらせたらよいのでは。日本は情報を流すだけ。韓国はおそらくこれからもアメリカの逆鱗に触れるようなことをやっていくみたいだから。場合によっては韓国の役人を買収してもアメリカの反感をかうようなことをやらせたらよいのでは。もっとえげつないやり方だと、イランとの物々交換に北朝鮮の核兵器の材料とかを紛れ込ませるわけ。そんなことしたら、アメリカどころかイスラエルが北朝鮮と韓国を同時に攻撃すると思うのだけど。