「株安」と「資本逃避」は必ずしもイコールと限らない
当ウェブサイトでは昨年2月の『「韓国経済崩壊」論、本当の脅威は株価暴落ではなく外貨不足』で、株安と債券安のうちどちらの方が本当の脅威であるかについて議論しました。ただ、あれから少し時間が経過してしまったことに加え、当時の議論が現在の状況にもそのまま当てはまると気付いたので、当時の議論について細かい手直しを加えたうえで、データをアップデートし、あらためて提示させていただきたいと思います。
目次
連日、株式市場が大混乱
最近、コロナ騒動の影響で、おもに株式市場が大混乱を続けています。
昨日は『韓国メディアがまた「G20と通貨スワップ締結を」』で少しだけ触れたのですが、日本の株価指数・日経平均は前場で前日比マイナス600円と大きく下落したあとで、前日比プラス400円と上昇。後場も売り買いが錯綜し、結局は前日比+0.06%となる17,011円53銭で取引を終えました。
一方で10年日本国債利回りは前日比+1.2bp(ベーシス・ポイント)となる0.012%に上昇しており、為替市場ではドル円が前日比+0.65%となる1ドル=106.60円前後で推移しています(※いずれも東京時間引け時点)。
こうしたなか、隣国では外為市場の動きが非常に怪しいです。
日本時間夜10時過ぎ時点で韓国ウォンの対米ドル相場(USDKRW)が1ドル=1240~1245ウォン程度で推移しており、瞬間的に2010年6月11日(終値が1ドル=1,246.10ウォン)以来の安値水準を付けた格好です。
これが一時的なものなのか、それとも今後もしばらく続くのか、あるいはさらにウォン安が加速するのかは、現時点では読めません。ただ、マーケットでは基本的に「なにがあっても不思議ではない」という世界でもあります。
状況については引き続き注目に値するといえるでしょう。
経済崩壊と株安
経済破綻・経済崩壊とは?
さて、本稿では少し視点を変えて、「経済の破綻」、あるいは「経済の崩壊」について考えてみましょう。
といっても、「経済破綻」「経済崩壊」という状態が何を指すのか、そのちゃんとした定義はありません。したがって、これについて考えるうえでは、具体的にいくつかの事例で考えた方が早いかもしれません。
終戦直後の日本のように、主要な都市部がことごとく焼夷弾や原爆などの被害を受け、物資も欠乏し、国民の多くが食うや食わずに追い込まれたような状態にまでなれば、間違いなく、「実質的な経済破綻状態」と認定しても良いでしょう。
あるいは、物資の欠乏といえば、近年のジンバブエやベネズエラなどのように、経済運営を誤り、貨幣価値の急落(ハイパーインフレ)を伴うような事例もあれば、北朝鮮のように、国際社会からの制裁を喰らい、生活物資などが極端に窮乏するような事態もあります。
ジンバブエ、ベネズエラ、北朝鮮のように、もともとある程度の経済力があったにも関わらず、何らかの理由で国民の圧倒的多数が健康で文化的な生活を営むことができない状態になれば、間違いなく「経済崩壊」の状態にあるといえます。
では、国債の債務不履行などを発生させた南欧諸国などの場合は、どう考えれば良いでしょうか。
南欧諸国では総じて社会全体の失業率は非常に高いものの、何とか生活が成り立っていて、国民の多くは(一見すると)陽気かつノンキに暮らしているようです。もともと南欧諸国の失業率は高いのですが、それでも国民生活は成り立っているので、これを「経済崩壊」といえるのかは微妙です。
また、金融危機(2008年)直後のアイスランドの場合、国家レベルで金融システムが実質破綻状態に追い込まれましたが、アイスランド国民の多くは「失業しても、また漁民に戻れば暮らしていける」とやたら楽観的だったのだそうです(※友人談)。
さらにいえば、外貨建ての国債のデフォルトを発生させた南米・アルゼンチンの場合も、もともと農業国で食料自給率が高いという事情もあるのでしょうか、国民全体が食うや食わずの生活をしている、という話はありません。基本的な生活物資を輸入に頼っていない国は、通貨が暴落しても強いのです。
(※もっとも、ベネズエラのように、資源国でありながら経済破綻状態となった事例もあるので、「資源国ならば経済破綻しない」というものではありませんが…。)
一方で、目立った債務不履行事件などを発生させていなくても、フィリピンのように社会格差が増大し過ぎた結果、治安が極端に悪化し、貧しい人は徹底的に貧しい暮らしを余儀なくされているような事例は、見方によっては「国民生活が崩壊している」といえるかもしれません。
株価の急落自体は必ずしも「経済破綻」を意味するものではない
こうしたなか、最近、いくつかのウェブ評論サイト等の議論を眺めていて少し気になっているのは、「株価が急落すれば外資が逃げて経済が破綻する」という説明ですが、これはじつは正しくありません。株価「だけ」が急落したところで、その企業が倒産するわけでも、経済が破綻するわけでもないからです。
そもそも論ですが、「株式」とは、返済する義務のある負債ではありません。企業会計に詳しい方ならご存知だと思いますが、株式会社が株式を発行した際の払込金は株主資本の部の資本金と資本剰余金に計上されます(※日本基準の場合)。
ただし、株式はいったん発行されれば、資本金との関係は切断され、その会社の資本金の額とその株式の実質価値はまったくリンクしなくなります。
上場会社の場合、株式は証券取引所などで取引され、投資家が株式を売買することで値段(時価、あるいは公正価値)が成立します。そして、その企業の業績予想公表や株式分割、企業再編、マクロ経済環境に影響を与える社会的な事件(たとえば戦争など)によって、株価が変動します。
一方で、非上場会社の場合、そもそも株式は証券取引所などで取引されていないため、公正価値がよくわかりません。いちおう、簿価純資産などの方法で実質価額を求めることは可能ですが、日本基準だと非上場株式は時価評価の対象外です。
(※もっとも、インチキ会計基準のIFRSなどでは非上場株式も時価評価の対象となるようですが…。)
外国人が株式を売れば…?
さて、よく聞くのが、「外国人が株式を売れば株価が急落し、その国から資本が逃避する」、といった説明です。
この点、外国人持株比率が高い国の場合は、これらの外国人投資家がいっせいに株式を売却して投資資金を引き上げれば、その国の株価は急落するかもしれません。しかし、それで損をするのは、第一義的には投資家(株主)であって、発行した会社ではありません。
もちろん、株安による「逆資産効果」による消費の手控えにより景気が悪化し、巡り巡って業績が悪化して倒産する企業が出てくるかもしれませんし、かつての日本のように持合が行われているような国であれば、株安をきっかけに株式を持ち合っている企業の財務内容が悪化する、という効果はあるでしょう。
また、株安になれば国内株式で資産運用している年金基金などの機関投資家に評価損が発生するなどしますし、経済に悪影響が生じることも懸念されます。しかし、「逆資産効果」にしろ「持合株式の評価損のスパイラル」にしろ、あるいは「年金基金の評価損」にしろ、どれも特殊要因です。
基本的に、株価が下落したとしても、その企業が市場や銀行からおカネを借りているという事情でもない限り、その企業が「株安」を直接の原因として倒産することはありません。したがって、株式市場から「キャピタル・フライト」(資本逃避)が発生したとしても、何も心配する必要はありません。
因果関係が重要
つまり、「外国人投資家がどこかの国の株式を売却した」ことを直接の原因として、その国の経済が破綻する、ということは考え辛いのです。
しかし、何か別の原因があって、それが株式市場に波及したとすれば、話は別です。
たとえば、昨今のコロナ騒動のような疫病が典型例ですが、疫病の蔓延が株式市場に波及した場合、株式市場だけでなく、債券市場(あるいは外債市場におけるその国のネームの債券)や外為市場にもそれが波及する可能性があります。
また、その国が国際社会からの経済制裁対象に指定されたようなケース(たとえば2014年のロシアのようなケース)だと、「経済制裁を喰らった」という事実が株式市場と為替市場、債券市場に同時に波及する、という事例があり得ます。
もっとも、このようなケースは「株安と経済破綻が同一の原因に基づいて同時に発生している」という話であり、やはり「株安になったから経済が破綻する」、ではない、という点には注意が必要でしょう。
資金繰りが大事!
本当に怖いのは「金利市場からの資金逃避」
では、いわゆる「キャピタル・フライト」と呼ばれる現象が生じたときに、本当に心配すべきことは、いったい何でしょうか?
それは、「金利市場からの資金逃避」です。
新聞やテレビが「市場(しじょう)」といえば「株式市場」と条件反射的に報じる傾向があるので、「市場」と聞くと「株式市場のことだ」と勘違いする人が多いのですが、「金融商品の市場」は、じつは「株式市場」だけではありません。
「為替市場」と「金利市場」があるのです。
このうち、「為替市場」については、まだ「聞いたことがある」という方も多いでしょう。
ニュース番組などで、よく、「今日の東京外国為替市場の終値は1ドル110円60銭から62銭で取引されています」と報じられるのですが、「外国為替市場」はべつに東証のような「取引所」が存在しているわけではありません。報じているのは、あくまでも「インターバンク市場」の気配値です。
また、最近だと外国為替証拠金取引(FX)などをやっている個人も増えていますから、「ウェリントン時間」だの、「トロント時間」だのといった用語をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、「為替市場」よりも、もっとマイナーな(そして死活的に重要な)市場があります。
それが、「金利市場」です。
たとえば、「国債市場」や地方債、財投機関債などの「リキッド債券市場」、社債やクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などの「クレジット市場」、金利スワップなどの「スワップ市場」などでは、日々巨額の取引がなされていますし、短期金利ではレポ市場、コール市場などが成立しています。
とくに、日本国債(JGB)市場では、機関投資家がそれこそ1回の取引で数十億円から数百億円という単位で取引をしていますし、短期金利ではそれこそ数百億円、数千億円の資金を動かして短資会社の儲けが数万円、という信じられないほど利ザヤが薄い世界だったりします。
(ちなみに債券市場関係者から見たら、たかだか1兆円の債券の売りが来たとして、「1兆円もの日本国債が市場にあふれるぞ!」と警戒することはあり得ません。利回りに飢えた投資家が美味しく頂くのが関の山でしょう。)
また、円貨と外貨の金利市場と外国為替市場は連動していて、通貨スワップ(※ “Bilateral Currency Swap” ではなく “Cross Currency Swap” の方)やベーシススワップ、為替スワップ(いわゆるFXスワップ)、発展途上国通貨に関してはNDFなどの市場とも密接に関係しています。
本当に怖いのは資金繰りリスク
そして、「本当に怖いキャピタル・フライト」とは、(株式ではなく)「外国からおカネを借りることができなくなるリスク」なのです。
といっても、日本に関していえば、日本からのキャピタル・フライトについては、「空から隕石が頭上に落ちてくる」程度の確率だと考えておいて良いでしょう。
というのも、日本の場合、国内で「カネ余り」状態が続いており、限られた国債を機関投資家と日銀が競うように買っている状態にあるからです。外国人投資家が日本から出て行くようなことがあれば、国内投資家は喜んで日本国債を初めとする円債を買いまくるでしょう。
しかも、日本円という通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンドなどと並び、全世界でも広く通用する「ハード・カレンシー」と呼ばれており、非常に流通度も高く、全世界の外貨準備の5%は日本円で占められているほどです(『米国が為替スワップを「締結しないこと」もメッセージ』等参照)。
このため、外国人投資家が日本の市場から完全に出ていくことは考え辛いのが実情ですし、むしろ日本は国内で使いきれなかった資金があり余っているため、もし外国人投資家が日本市場から出ていけば、日本の投資家のマネーが喜んで日本国内の債券を買いまくることでしょう。
さらに、日本国債は市場流通する全額が「日本円」という通貨で発行されていますので、最悪、中央銀行(日銀)が引き受けるという「禁じ手」が残されているのです(※ただし、禁じ手の発動には財政法第5条の制約をクリアする必要があります)。
(※なお、日本国債のデフォルトのが99.9999999999999999%あり得ない理由については、『レバノンのデフォルトと「国債デフォルトの3条件」』などでも議論していますので、ぜひご参照ください。)
つまり、日本国債、あるいは日本国内の債券は、
- 国内投資家(2000兆円弱の家計資産を裏付けにした国内投資家の莫大な資金力)
- 海外投資家(全世界の外貨準備で世界3番目の地位を持つ日本円の「安全資産」としての魅力)
- 中央銀行(日銀はその気になれば無制限に円建て債券の買い入れが可能)
という、最強の三重のバックストップを持っているのです。
事実、「日本国が破綻する」という言説が事実ならば、金利はそれこそジンバブエやベネズエラのように数万パーセントとかに跳ね上がっていなければおかしいはずですが、日本の債券市場では低金利どころか、10年ゾーンがゼロからマイナス利回りだったりもします(ここ数日はプラス利回りになっていますが…)。
日本の場合、国債を含めた金利市場のバックストップとして最も重要な「国内投資家」の資金力があまりにも強すぎるため、日本に関してはキャピタル・フライトとはもっとも無縁な国なのです。
(※「日本は国の借金が多すぎる」「日本は財政破綻する」というプロパガンダを垂れ流す者たちや、それらの主張を盲信している人は、たいていの場合、資金循環統計やマイナス金利について、一切ダンマリを決め込んでいるようですが…。)
外国から外貨でカネを借りている国の悲劇
ただ、この議論は日本やスイスなど、世界のほんの一部の国にしか当てはまりません。
日本の場合、外国から外貨でほとんどカネを借りていませんし(※まったく借りていないわけではありませんが)、また、日本円の力が強すぎるがために、現実に日本企業は海外投資をするときに円を外貨に「両替」すれば済む話であり、外貨を「借りる」必要がほとんどないのです。
しかし、世界のすべての国が日本のように恵まれた状況にある、というわけではなく、「自国の通貨の国際的な通用力が低く、外国から外貨でカネを借りている国」の場合は、キャピタル・フライトが発生すれば、経済が即死に至ることもあります。
その典型例が、韓国でしょう。
韓国の場合、自国通貨(韓国ウォン)が国際的な市場ではほとんど通用しないという事情もあるのでしょうか、韓国は「外国の金融機関から」おカネを借りています(全額が外貨建てというわけではありませんが…)。
国際決済銀行(BIS)の統計によれば、韓国の企業、公的セクターなどが2019年3月末時点で外国の金融機関から借りているカネの総額は約3300億ドル(※最終リスクベース)であり(図表1)、外貨建ての短期債務は1000億ドルを超えています(図表2)。
図表1 韓国がカネを借りている外国金融機関の所在地(2019年9月末、最終リスクベース)
相手国 | 金額 | 比率 |
---|---|---|
米国 | 883.3億ドル | 26.78% |
英国 | 811.0億ドル | 24.59% |
日本 | 539.9億ドル | 16.37% |
フランス | 270.9億ドル | 8.22% |
ドイツ | 152.7億ドル | 4.63% |
台湾 | 103.6億ドル | 3.14% |
その他 | 536.3億ドル | 16.26% |
合計 | 3297.6億ドル | 100.00% |
(【出所】BISのCBSデータ『B4-S』より著者作成)
図表2 韓国の外国金融機関からの1年内債務(2019年9月末、所在地ベース)
相手国 | 金額 | 比率 |
---|---|---|
米国 | 392.3億ドル | 34.25% |
英国 | 167.1億ドル | 14.59% |
日本 | 103.1億ドル | 9.01% |
フランス | 69.3億ドル | 6.05% |
その他 | 413.6億ドル | 36.11% |
合計 | 1145.4億ドル | 100.00% |
(【出所】BISのCBSデータ『B4-S』より著者作成)
ちなみに日本は隣国でありながら、もともと「カネの面」では韓国との結びつきが弱いのですが(『数字で見た、「日韓は切っても切れない関係」論のウソ』参照)、カネの面で韓国が深く依存しているのは日本ではなく、米国や英国であるということも、これらの図表からは明らかでしょう。
心もとない外貨準備高
このBIS統計については、統計表によってはベースが異なっているなど、非常に読み辛いものではありますが、基本的には「自己申告」ベースではなく、「相手国からの申告」がベースとなっているため、少なくとも韓国銀行が作成する資金循環統計と比べれば、信頼度は高いといえます。
では、もし今、キャピタル・フライトが韓国の「株式市場」ではなく、「金利市場」を襲えば、韓国経済は、いったいどうなるでしょうか?
コール市場、レポ市場などで韓国の銀行がドル資金を借りられなくなると、それこそ「即死」する金融機関が出てくる可能性がありますが、自国の中央銀行(この場合は韓国銀行)が十分な外貨準備を持っていて、金融機関に融資を実行すれば、当座の危機をしのぐことはできます。
図表2を信頼するならば、「1年までの債権(claims up to and including one year)」の金額は1145.4億ドルだそうですが、極端な話、韓国銀行にドル建ての外貨準備高が1145.4億ドル以上あれば、何とかなる、ということです。
しかし、当ウェブサイトではこれまで、同国の外貨準備高を巡って、次の点において疑念が解消していない、と申し上げて来ました。
- ①韓国銀行が作成する資金循環統計を確認しても、外貨準備は「その他の外国債権債務」という不透明な項目にぶち込まれていて、内訳はよくわからない
- ②国際通貨基金(IMF)が公表する全世界の外貨準備統計から類推するに、少なくとも韓国は外貨準備で保有する有価証券のうち6~7割は米ドル建ての有価証券に投資しているはずである
- ③しかし、米国財務省が公表するTICレポート上、韓国が国を挙げて保有している有価証券の残高を確認すると、少なく見積もって1000億ドル、下手をすると2000億ドル規模の行方不明額が存在している
このうち①については昨年7月の『史上初?韓国の資金循環統計を解説してみた』で説明しており、また、②③の推論については今年の初めに『韓国の外貨準備における不整合と「本質的な問題点」』で実施していますので、ご興味がある方はそれぞれ該当記事をご確認ください。
これに加えて、『なぜ韓国は外貨準備や通貨スワップを強調するのか』でも報告したとおり、同国が「4000億ドルを超える外貨準備」だ、「1000億ドルを超える通貨スワップ」だ、などとやたらと強調したがるのは不自然極まりない気がします。
いずれにせよ、韓国の外貨準備統計が正確なのかどうかについては、実際に韓国が通貨危機に直面した際に明らかになるのかもしれませんが…。
スワップ待望論
さて、昨日の『韓国メディアがまた「G20と通貨スワップ締結を」』や『KRW売られる一方で朝鮮日報は「米日とスワップを」』で紹介したとおり、現在、韓国ではスワップ待望論が強まっています。
これについて、紹介しておきたい時事的な話題がいくつかあるのですが、本稿にそれを続けると、少し長くなり過ぎてしまいますので、稿を分けたいと思います。
よって、ここでいったん本稿を締めさせていただきます。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
海外の個人が外国株に投資する場合,個別銘柄についての詳しい知識が乏しいことが多いので,投資信託を利用する場合が多いと思います。例えば,日本株信とかアジア株投信みたいなものが考えられます。例えば,アジア株ファンドがあり,目論見書に各国への投資割合が書いてあったら,それに従って投資します。株価が下がったからといって,韓国株だけ全部はずす,ということはありません。もちろん,下げ局面と思ったら一時的に株を売って下がったところで買い戻すという行為はあるでしょう。ただ,韓国はカラ売り規制中なので多くの利益を出すのは難しいと思います。
国債でもアジア債券ファンドのようなものはあります。
ところで、日本の株式市場での売買は3月2-6日で見ると3/4くらいが外国人です。政府が日本人投資家に向けてメッセージを出しても効果は少ないです。外国人がびっくりするような対策をしないといけないでしょう。あと,ヘッジファンドの存在を忘れないようにしましょう。
なお,日本国債については,戦時公債のことも勉強しておきましょう。償還はされましたけどね。戦前の海外からの借金も全部きれいに返しました。
韓国には、一時的な資金繰りの問題で黒字倒産のような形で破綻するのではなく、自動車産業で起こりつつあるように、下請企業を含めて生態系を維持できなくなり、再生不可能であることが明白な形でアポトーシスを迎えて欲しいものです。
以前レスしましたが
>終戦直後の日本のように、主要な都市部がことごとく焼夷弾や原爆などの被害を受け、物資も欠乏し、国民の多くが食うや食わずに追い込まれたような状態にまでなれば、間違いなく、「実質的な経済破綻状態」と認定しても良いでしょう。
これは因果が逆で、経済が破綻したから窮乏したのだと思います。
米軍が躍起になって、軍需を担っていた工場のある都市を爆撃していても実際に毀損することができたのはせいぜい30%程度でしかなかったと通商産業省の公文書に書いてありました。
破壊されたのは流通です。
戦時中は軍が無理矢理持って行ったのでそれなりに配給制度が機能していたのですが、軍が解体されると農村部は、お金の価値が無くなったので、都市部の人間から物々交換で暴利を貪りました。
農地改革と列島改造などによる土地本位制度で農民は、しばし我が世の春を謳歌しましたが、その辺の興亡史は話が逸れすぎますね。
東京大空襲の焼け野原が強烈で…。
数字など、いくら見せられても、ピンときません。
ところで,最近のドル・ウオン相場で,新宿会計士様が2年くらい前に解説されたKIKOオプションの話が重要になってきたみたいですね。この種の金融派生商品はいろいろあって,全体像を把握するのは難しいですが。