国債デフォルト理論を韓国国債に当てはめてみると…?
当ウェブサイトのシリーズ『数字で読む日本経済』や、今年7月に出版した拙著『数字でみる「強い」日本経済』などで一貫して申し上げているとおり、現在の日本国債はほぼ間違いなく、「デフォルトする状況にはない」と考えています。ただ、それはあくまでも「国内に資金が有り余っていて、日本円が国際的に通用するハード・カレンシーである」という現在の日本国債に当てはまる議論であり、前提条件が異なればそれが当てはまらない可能性が出てきます。たとえば、韓国ウォンなどの場合は、どうなのでしょうか。
目次
財政破綻論の間違い
昨年から当ウェブサイトで開始したシリーズ『数字で読む日本経済』や、今年7月に出版した拙著『数字でみる「強い」日本経済』で、最も強調したい内容とは、「日本は財政再建を必要としていない」とする議論です。
くどいようですが、「国の借金」、あるいは「財政破綻」を唱える勢力の主張は、だいたい次のとおりです。
「国の借金」と「財政破綻」
- ①日本には「国の借金」が山ほどある。
- ②このままでは日本はにっちもさっちもいかなくなり、財政破綻する。
- ③財政破綻を避けるためには、財政再建が避けられない。
- ④財政再建のためには、いま、増税と歳出削減が必要だ。
まず①について。
日本の国債発行残高は1000兆円を優に超えており、「公的債務」の残高に至っては、「公的セクター」の定義にもよりますが、1300兆円とも1500兆円とも言われます。そして、国民1人あたりで割ってれば1000万円前後ですので、「日本国民は生まれた瞬間から1000万円の借金を負う」、とやるわけです。
次に、②について。
たしかに、私たちの日常の直感からすれば、「政府が無駄遣いをした結果、1000万円という借金を負わされているのは理不尽だ」と思うのは当然のことですし、また、個人レベルで1000万円、それが1.2億人分だ、などと言われると、山ほど借金をしたら返せない、と思うのもまた当然でしょう。
そのうえで③と④です。
「今のままだと絶対に財政破綻する」、「だからこそ将来世代に負担を残さないためには財政再建を果たさねばならない」、「よって消費税や法人税、所得税、社会保険料などの値上げはやむを得ない」、と、一気に畳みかけるという次第です。
科学が大事である理由
直感で理解するのが正しくないこともある
さて、この「直感で理解する」、あるいは「理解した気になる」というのは、私たちが日常生活を営む上では仕方がない話ですが、上記①~④の財政破綻論に関しては、完全な間違いであると指摘しておきたいと思います。
その前に、「直感で理解する」ことの危険性を考えておきましょう。
むかしの人は、私たちの大地が動かず、その上を太陽や月、惑星などが回っていると信じていました(たとえば、欧州で中世まで天動説が信じられていたことは、その典型例でしょう)。
しかし、16世紀にニコラウス・コペルニクスが地動説をまとめ、さらには16世紀から17世紀にかけて活躍したガリレオ・ガリレイが望遠鏡を使って木星の衛星を発見したことなどを契機に、天動説が観測される事実と異なることが多くの人々に受け入れられ、次第に天動説が力を失っていくのです。
ちなみに、「ガリレオ・ガリレイがカトリック教会の圧力で地動説を広めることを禁止された」というのは有名な話ですが、カトリック教会は1992年になってやっとガリレオ・ガリレイの名誉を回復するまでは、公式には天動説を支持していた、ということでしょう。
しかし、欧米ではいまだに「地球が丸くて太陽の周りを回っている」という事実を信じない人たちもいるようですし、「人類は神によって創造された」と信じている米国人が4割にも達しているとの指摘もあります(2019年7月26日付・日経ビジネス『米国で進化論を信じる人が過半数超え』参照)。
あるいは、現代社会では、観測事実などをもとに、相対性理論、すなわち「質量のある物質は光の速さを超えることはできない」、「光はどの慣性系から見ても同じ速度で進む」、「慣性系によって時間の進み方が異なる」などが判明していますが、いまだにこの相対性理論が間違っていると述べる人はいるようです。
つまり、私たちが科学を学ばねばならない最大の理由は、「直感に反することを、理屈で受け入れる」ことにあるのです。客観的な数字や前提、一定の理論に従って考察した結果、それが私たちの直感に反していたとしても、それを受け入れるのが科学的思考態度、受け入れないのが非科学的な態度です。
その意味では、科学を否定する某新聞や、140字を超える文章が読めない自称保守論客の方などのような事例は論外として、私たち日本国民は正確な知識に基づいて現状を認識することが必要なのだと思う次第です。
国の借金論は理屈に合わない
以上を踏まえて、この「国の借金論」、「財政破綻論」を検討していくと、そもそも論として①の認識が誤っています。というのも、「国の借金」なる概念は、存在しないからです。正しいのは「中央政府の金融負債」、「地方政府の金融負債」、「公的金融機関の金融負債」などです。
そして、このように定義していくと、それらの金融負債のその返済義務を負っているのは、それぞれ中央政府、地方政府、公的金融機関などであり、私たち一般国民ではありません。したがって、「国の借金」とやらを1人あたりで割ってみても、まったく意味がない数字しか出てこないのです。
これは、企業会計で考えてみれば、よくわかります。トヨタ自動車が銀行から借り入れている負債を従業員1人あたりで割ったところで、まったく意味がないことは明らかでしょう。
次に、②の「このままだと日本はにっちもさっちもいかなくなる」なる議論については、どうでしょうか。
一般に、市場からおカネを借りる際、その債務者が市場から「債務弁済能力」につき疑問視されている場合には、金利が上がります。したがって、もしも日本国債のデフォルト(債務不履行)の可能性が高いとみられているなら、日本国債の金利も跳ね上がるはずです。
ごくおおざっぱにいえば、市場が「5年以内に日本国債がデフォルトする」と予想するならば、5年債の利回りは20%以上でなければ割に合いませんし、そんな状態になった国債は、利回りは40~50%(!)に達することもあります(2010年代のギリシャ国債などはその典型例でしょう)。
では、日本国債の利回りは、いったい何%ですか?
財務省が公表する『国債金利情報』によれば、2020年9月8日時点において、日本国債の利回り(コンスタント・マチュリティ・ベース)は5年債がマイナス0.085%、10年債で0.045%、20年債で0.418%に過ぎません。
これが市場から「そのうちにっちもさっちもいかなくなる」と認識されているならば、この金利水準は明らかにおかしなものです。いや、おかしいのは金利水準ではなく、「そのうちにっちもさっちもいかなくなる」という認識の方なのですが…。
「現在の」日本国債はデフォルトしない
こうしたなか、当ウェブサイトで何度も報告してきたのが、「国債デフォルトの3要件」です。
これは、国債が「デフォルトする」、あるいは「ロールオーバーできない」という状態になるためには、次の3つの条件をすべて満たす必要がある、という事実です。
国債デフォルトの3要件
- (1)国内投資家が国債を引き受けてくれない
- (2)海外投資家が国債を引き受けてくれない
- (3)中央銀行が国債を引き受けてくれない
要件(1)は当たり前です。その国の政府がおカネを借りようとするときには、たいていは自国国内の民間の投資家(たとえば銀行や保険会社、年金基金など)から調達しようとします。
しかし、たとえばその国が経済成長著しく、各セクターで資金が不足している、といったケースが発生すれば、その国の中央政府は国内投資家からおカネを集めることができなくなることもあり得ます。このようなケースだと、国内投資家だけでなく、外国人投資家に自国の国債を買ってもらわなければならないのです。
また、一般に国内に外国通貨を保有している投資家はそれほどいません。したがって、その国の政府が自国通貨ではなく、外国通貨で国債を発行した場合には、どうしても海外投資家の資金に依存せざるを得ません。
すなわち、(2)の条件については、大きく「自国通貨建ての国債を自国の投資家が引き受けてくれない状況」と、「最初から海外投資家に引き受けてもらうことを目的とした外貨建ての国債」の場合に問題となります。
さらに、国債を発行している通貨が「管理通貨」(金地金の裏付けなしに発行されている通貨)の場合には、自国通貨建ての国債がデフォルトすることは基本的にあり得ません。なぜなら、自国通貨建ての国債は、最悪の場合、自国の中央銀行に引き受けさせれば良いからです。
つまり、(3)の条件が満たされるのは、戦争直後などの特殊な事例を除けば、基本的にはその国債が自国通貨建てではなく、「自国が発行できない通貨」(つまり外国通貨や共通通貨)で発行されている場合に限られます。
だからこそ、終戦直後の1945年に日本国民向けの日本国債がデフォルトした事例などを除けば、平時の国債デフォルト事例(たとえばアルゼンチン、ロシア、ギリシャ、レバノンなど)は「外貨建て国債のデフォルト」なのです。
この点、日本の場合、家計が2000兆円近い金融資産を抱えるなど、そもそも国内に資金があふれ返っていて、むしろカネを借りる人が不足しているほどであり、日本国内で使いきれなかった資金が373兆円分、外国に流出しているのです。
このような状態で日本国債がデフォルトする確率は、いまこれを読んでいるあなたの頭上に隕石がクリーンヒットするのと同じくらいの確率だと考えてよいでしょう。
日本国債の場合は二重、三重のバックストップ
ただ、話はそこに留まりません。
日本国債の場合は条件(2)についても、おそらく満たされないのです。
なぜか?
その理由は簡単で、日本円という通貨自体が国際的に広く通用するハード・カレンシーだからです。
たとえば国際決済銀行(BIS)が3年に1回公表している「外為市場通貨ペア比率」などを眺めると、上位に来る通貨は、だいたい米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドなどであり、それ以外には加ドル、スイスフラン、豪ドルなどが上位の「常連」です(図表1)。
図表1 OTC外為市場通貨ペア比率(単位:%)
通貨 | 2013年 | 2016年 | 2019年 |
---|---|---|---|
米ドル | 87.04 | 87.58 | 88.30 |
ユーロ | 33.41 | 31.39 | 32.28 |
日本円 | 23.05 | 21.62 | 16.81 |
英ポンド | 11.82 | 12.80 | 12.79 |
豪ドル | 8.64 | 6.88 | 6.77 |
加ドル | 4.56 | 5.14 | 5.03 |
スイスフラン | 5.16 | 4.80 | 4.96 |
人民元 | 2.23 | 3.99 | 4.32 |
香港ドル | 1.45 | 1.73 | 3.53 |
NZドル | 1.96 | 2.05 | 2.07 |
スウェーデン・クローネ | 1.76 | 2.22 | 2.03 |
韓国ウォン | 1.20 | 1.65 | 2.00 |
シンガポールドル | 1.40 | 1.81 | 1.81 |
ノルウェー・クローネ | 1.44 | 1.67 | 1.80 |
メキシコ・ペソ | 2.53 | 1.92 | 1.72 |
インド・ルピー | .99 | 1.14 | 1.72 |
その他 | 11.38 | 11.60 | 12.04 |
合計 | 200.00 | 200.00 | 200.00 |
(【出所】BIS “Triennial Central Bank Survey of Foreign Exchange and Over-the-counter (OTC) Derivatives Markets in 2019 (Data revised on 8 December 2019)” の “Foreign exchange turnover” より著者作成。なお、「通貨ペア」が集計されているため、合計すると100%ではなく200%となる)
また、国際通貨基金(IMF)が公表する統計によれば、世界の外貨準備高のうち、6割が米ドル、2割がユーロ、ほかに円、ポンドなどが強いのが実情でしょう。
図表2 世界の外貨準備の通貨別構成(2019年6月末時点)
区分 | 米ドル換算額(十億ドル) | Aに対する比率 |
---|---|---|
外貨準備合計 | 11,733 | - |
内訳判明分(A) | 11,021 | 100.00% |
うち、米ドル | 6,792 | 61.63% |
うち、ユーロ | 2,243 | 20.35% |
うち、日本円 | 597 | 5.41% |
うち、英ポンド | 489 | 4.43% |
うち、人民元 | 218 | 1.97% |
うち、加ドル | 211 | 1.92% |
うち、豪ドル | 188 | 1.70% |
うち、スイスフラン | 16 | 0.14% |
その他の通貨 | 269 | 2.44% |
内訳不明分 | 711 | - |
(【出所】国際通貨基金(IMF) “Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves, COFER” より著者作成)
現状の日本円は「安全資産」とみられており、海外投資家にとっては日本円建ての最大の安全資産である日本国債についても、しかるべき利回りが得られるならば「ぜひ、買いたい」と思っているのです(厳密にはドル円ネガティブ・ベーシスの議論などもあるのですが、本稿では省略します)。
隣国の事情
ハード・カレンシーであることが条件
以上より、当ウェブサイトが「日本国債が『国債デフォルトの3要件』を満たさない」と考える理由は、次の3点です。
どうして日本国債は絶対にデフォルトしないのか?
- (1)国内に資金が有り余っている。
- (2)日本円自体が国際的に通用するハード・カレンシーである。
- (3)日本国債は全額が日本円で発行されている。
逆に言えば、当ウェブサイトが「増税よりも減税」、「国債を500兆円増発せよ」と主張している理由は、現在の日本にはこの3つの条件が揃っているからであり、これらのうちのいずれかが満たされなくなると、とたんに状況は怪しくなります。
こうしたなか、個人的に最近注目している事例が、韓国です。
韓国の場合は、韓国銀行が発表する資金循環統計でみると、たしかに「対外純債権」が558兆9230億ウォンとプラスとなっています(※2019年12月末時点速報値、以下同様)が、その内訳には大きな問題があります。
それは、内訳不明な「その他の外国債権債務」という項目が648兆0420億ウォンに達している、という点です(図表3)。
図表3 韓国の「海外部門」のバランス(2019年12月末速報値)
項目 | 金額 | ドル換算額 |
---|---|---|
金融資産 合計(A) | 1942.8兆ウォン | 1639.5億ドル |
うち、債券等 | 258.3兆ウォン | 217.9億ドル |
うち、株式・投信 | 400.0兆ウォン | 337.5億ドル |
うち、対外直接投資 | 492.6兆ウォン | 415.7億ドル |
うち、その他の外国債権債務 | 648.0兆ウォン | 546.9億ドル |
うち、上記以外の資産 | 144.0兆ウォン | 121.5億ドル |
金融負債 合計(B) | 1383.9兆ウォン | 1167.9億ドル |
対外純債権(A-B) | 558.9兆ウォン | 471.7億ドル |
(【出所】韓国銀行。なお、ドル換算額は便宜上、1ドル=1185ウォンと仮定したもの)
つまり、もしこの「その他の外国債権債務」という項目がインチキならば、「韓国が対外純債権国だ」という認識自体、非常に怪しいものがある、ということなのですが、話はそれだけではありません。
韓国の通貨・ウォン自体、世界でほとんど通用しない、典型的な「ソフト・カレンシー」だからです。上記図表1でも、外為ペアに占める韓国ウォンは市場全体の2%前後に過ぎません。
すなわち、先ほどの「どうして日本国債は絶対にデフォルトしないのか?」を「韓国国債」に置き換えると、次のようなことが言えます。
国債デフォルト3要件と韓国国債
- (1)「韓国国内に資金が有り余っている」という認識自体、怪しい。
- (2)韓国ウォン自体が国際的にあまり通用しないソフト・カレンシーである。
- (3)韓国国債は大部分が韓国ウォンで発行されている(一部ドル建て)。
韓国にMMT、大丈夫ですか?
こうした点を踏まえ、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に数日前に掲載されていた、こんな記事を眺めておきましょう。
【コラム】韓国、MMTについて行くのか
「財政赤字は心配するな。自国通貨をいくらでも刷れば良い。失業者がいて遊んでいる工場がある限り、政府は完全雇用のその日まで財政支出を惜しんではならない」。こうした破格な主張をする現代貨幣理論(MMT)は正統経済学界では認められなかった非主流経済学だ。<<…続きを読む>>
―――2020.09.08 10:34付 中央日報日本語版より
記事に出てくる「MMT」、論者によって内容がずいぶんと異なるのですが、当ウェブサイトなりにざっくり申し上げれば、「自国通貨建ての国債ならいくら刷っても問題がない」とする議論として知られているようであり、もしそれがMMTの主張の要諦だというのならば、これは一種の「トンデモ理論」です。
当ウェブサイトでは「現在の日本国債はデフォルトする状況にない」と何度も申し上げていますが、その理由は「日本国債が自国通貨建てだから」、ではありません。上記(1)~(3)の「国債デフォルトの3要件」をただのひとつとして満たしていないからです。
しかしながら、韓国国債の場合は日本国債の場合とは異なり、上記(1)~(3)については「100%間違いなく問題ない」とは言い切れません。
もちろん、今すぐ韓国国債がデフォルトするとは申し上げませんが、ただ、そもそも「(1)国内で資金余剰を生じていると言えるのかが微妙」、「(2)韓国ウォンの国際通用度が低い」、「(3)ごく一部に米ドル建ての事実上の国債がある」などの点は気になるところです。
いずれにせよ、「金融評論サイト」を名乗る当ウェブサイトとしては、公的債務残高が隣国で微妙に増えつつある状況巡り、日本との前提の違いがいかなる結果をもたらすのかについて、興味深く眺めていきたいと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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中国、韓国の通貨の信用はその国の保有しているドルによる事を
都合よく忘れて主張しているのが笑えます。
願わくば、そのままで、可能な限り消耗して頂ければ幸いです。
昨日のBSプライムで言っておられた、
米国が恨国を叩くタイミング(米韓会合不参加表明)
その時のインパクトがより大きくなる。
菅首相には是非、中国だけでなく恨国からも企業が引き上げるのに予算を付けていただきたい。
それとともに規制緩和を進めれば、
国内への企業回帰が進めば台湾のように、景気上昇も見込めますし。
更新ありがとうございます。
MMT(理論であって政策ではない)の考えを大っぴらにしても大丈夫な国は片手で数えられる(日本はその内の一つ)位しか無いでしょう。
主要国の金融当局がMMTに否定的なのは、条件が揃っていない国が実践してデフォルトが多発することへの警戒感と、左派がこの理論を持ち出す事が多いためではないかと考えております。
(日本の場合、何故かれいわ以外持ち出さないけど)
韓国の場合、外貨準備高は見せ掛けだと考えられます(本当に潤沢であれば、長期操業して投資を回収するニッケル鉱山の採掘権を手放そうなどはしない)し、家計債務は膨張中、更には通貨の国際信用も低いですので、政府系機関で海外へのまとまった支払いが停止すると、一気にデフォルトへ突っ走りそうです。
ボーンズさま
ニッケル鉱山の売却は、楽韓さんによると、鉱物資源公社の負債償還に向けできるだけ早期に海外事業を売却するだけで無く、過去の保守政権の成功事例潰しも、関わっているようです。
以下リンクです。
http://rakukan.net/article/477062962.html
だんな 様
政権維持のため、回収して収益が見込まれる資産まで売却(しかも赤字で)しようという姿勢は、もはや文災のレベルですね。
どこで外貨準備高のメッキが剥がれてデフォルトへ転落するかが楽しみです。
たしかに自国通貨建ての債券ならばどれだけ発行しても通貨発行権を行使して償還できてしまうんでしょうね。
でも海外での流通による需給調整機能のない通貨でそれをやってしまうと通貨の信用(=国の信用)を毀損してしまうのは明らかだと思うんですけどね。
更新ありがとうございます。
韓国が財政破綻しても助けない。関わったら「日本の援助が遅いからだ」と逆に文句を言われる。
統計の中の「その他の外国債権債務」が648兆420億ウォン?毎度この項目には口元が綻びます。定期的に国の財政破綻論に論題をいただけるのは、ありがたいです。自分で調べようとしませんから(笑)。
更新ありがとうございます。
中央日報の記事、気になっていたんです。
すっきりしました。
韓国政府がやりたいのは、政府のバラマキで、色々な指標を良く見せかけて、政府の立場を悪くせずに、支持率を維持する事だと思います。
そのバラマキをする為の国債増発を正当化する為に、与党議員が口に出しただけというのが、実態だと思います。
MMT理論はともかく、当面韓国が国債を増発しなければならなくなる状態が継続する事は、間違い無いと思います。
新宿会計士様の記事を読んで、経済音痴の私が思いついたことは「サンドボックスが韓国の次の主要産業として成り立つのでは」という事でした。
ここでサンドボックスとは、経済的あるいは政治的な理論を外国からの委託を受けて実行してみる閉鎖された場という意味で書いています。決してセキュリティ的にヤバイから隔離するという事を意図しているのではありません。(半分あってる)
半導体産業は壊滅し、サムソンも国外脱出し、韓国が経済的荒野と化したとすると、実証実験のアウトソーシングビジネスは次善の選択肢としてあり得るのではないでしょうか。自国で試行するにはあまりにもリスクが高いシステムは色々あると思いますので、結構な需要が見込めると思います。
・最低賃金爆上げ実験(実施済み)
・MMT理論の実証
・通貨操作実験(ワロス曲線連動)
・ベーシックインカムの限度額検証
・デフォルト行程の構造的研究
ノーベル経済学賞に初の国家としての受賞も期待できます。
自転車の修理ばかりしている 様
ノーベル経済学賞に初の国家としての受賞も期待できます >
どちらかと云えば、イグノーベル賞の範疇に近いのではないかと思ってしまいました。(笑)
愛知県東部在住様
ま、まあ、ノーベル財団によれば、ノーベル経済学賞は「ノーベル賞ではない」、アルフレッド・ノーベルの子孫やスウェーデン・アカデミーは承認していない賞らしいですから、多少はね?
ダーウィン賞じゃないでしょうかw
しかし、ジンバブエやベネズエラすら受賞できていないのでは無理か・・・。
りょうちん 様
ダーウィン賞じゃないでしょうか >
なるほど、そっちの方がしっくりきしますね。(笑)
ジンバブエやベネズエラでは悲惨すぎて笑うに笑えませんが、韓国であれば嗤いはとれそうです。
りょうちん様
「ダーウィン賞は、愚かな行為により死亡する、もしくは生殖能力を無くすことによって自らの劣った遺伝子を抹消し、人類の進化に貢献した人に贈られる賞である。」『ウィキペディア(Wikipedia)』より
(あまりにもぴったりで笑)
自らの身を棄てて世のため人のため、経済理論の進歩に貢献する韓国を愚かと見なすとは!韓国に愛はないのかー!(愛想は尽きた)
ダーウィン賞の受賞資格は、「自分の遺伝子を後世に残さないこと」なので、「韓国経済は崩壊する!」と20年以上言われ続けてなかなか崩壊しなかったり、半万年生き残りそうな朝鮮民族には受賞が難しそうです。
直感で考える分野に国家予算は向かなさそうですね。
むしろ直感で予算を組んだら恐ろしいことになりそうな・・
過去の膨大な経験をもとに無意識化に違和感を感じとり良否を判断する。
藤井聡太棋士は23分でAIが6億手を読んだ手と同じ手を閃き実行しました。財務省主計局長も何億パターンの予算の中から最善の予算を組んでいるのかいないのか。
ビックデータさえあればAIが予算を管理しても良さそうだと思いました。
本日の論考を拝読していて、とある人物を思い出しました。
2010年以降、「日本は二番底不況に陥る」とか「日本経済はソブリン恐慌になる」とか、「1ドル50円時代が到来する」とか「日経平均株価が10000円を割る」とか、思い切り予報を外し続けても全くめげない人でした。
そのあまりにも凄まじい経済予報の外れっぷりに、さすがの左巻きメディアも恐れをなしたのか、近頃一向にTVでご尊顔を拝する機会もめっきり減ったのが残念でなりません。(棒読み)
学生時代、競艇場や競輪場でガードマンのアルバイトをしていました。そこで私は予報屋なる職業が世の中にはあるのだ、ということを初めて知りました。的中率の良い予報屋には客が集まりますが、そうでない予報屋には当然客は寄ってきません。ですから成績の悪い予報屋は必死になって実績を上げようとするわけです。しかし、経済の世界における予報屋さん達には、そうした企業努力や切迫感が殆ど感じられませね。(笑)
この人の著書を読む機会が全くなく(というよりも買うこと自体が勿体ないと考えています)、故にこの人がどのような理論と根拠でそうした妄言を吐いているのか、殆ど考えたこともありません。本のタイトルを眺めただけで、ああ馬鹿なのだなと理解出来たので、○○危うきには近寄らず、という姿勢を保つことができました。(笑)
しかし程度の差こそあれ、財政緊縮論者の多くが、この人と似たり寄ったりの理論と根拠とそして直感(笑)に基づいて財政破綻がぁ~とか、国債が日本を潰す~とか、喚いているのではないかと考えています。
蛇足
さて本日のリンク先の一つに「140字を超える文章が読めない自称保守論客」というのがありました。比較的新参者の私ですので、当該の論考記事は未読でした。私はツイッターなるものは一切やっておりません。理由は新宿会計士様が仰る通り140字という制限がある以上、たいした議論はできそうにないと考えているからです。
というのは嘘です。正直云って面倒くさそうだからというのが本音です。(笑)
ただツイッターには一定の効果効用があることは認めています。あれはバカ発見器としては非常に有能なツールだと思っています。ものぐさな私ですが、その点だけは認めざるを得ませんね。(笑)
はいはい、これを検索して貼れって言うんでしょw
https://www.pinterest.jp/pin/578079302139348502/
もう・・・。
りょうちん 様
ありゃりゃ?!特定されちまったようですね。(笑)
ぼかしたつもりだったのになぁ~?(棒)
しかし東洋経済も、よくもまぁ6年間もお付き合いしたもんですね。
それなりに売れてたんでしょうか?(笑)
こういう人も昔いましたね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a03e7c688a1ed23b598c88fbe0aa4948721e9b25
いまではスポーツ新聞レベルです。(まだ生きていたんだ)
簿記3級様
>AIが予算を管理しても良さそう
情実を排除し、公平を期すという面で、いいアイデアではないかと素人考えで思います。ただ、予算を削られる側がそれで納得するかというと、覚束ない気がします。「AIごときに人間の機微がわかるかよぅ!」と酒場でクダを巻くお役人が増えそうな予感がしてなりません。なにより予算復活折衝で恩を売ることに慣れた政治家が、AIの介入を許さないでしょう。
そしてそれ以前に、そのAIのハードウェアに中国製のバックドア付き素子が使われていないか検証が必要です。
自動運転と同じように、いざ失敗したときに機械に責任が取れるのか、という問題が、AI側ではなく人間側にあるようです。
あれ、別なスレッドになってしまいました。
上記のレスは2020/09/10 09:53の簿記3級様の記事に対するものです。
MMT(Modern Monetary Theory)に興味がある方
日本にはMMTを研究する人がほとんどいないためか、「自国通貨建ての国債ならいくら刷ってもよい」などといった誤解がまかり通っています。特にtwitterではよく理解していない者同士が議論しており目もあてられない状況です。
L・ランダル・レイの『MMT現代貨幣理論入門』が定番の入門書ではありますが、何分にもとっつきにくさはあります。
『図解入門ビジネス 最新 MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本』(秀和システム)は、著者は大学教授等ではなく
在野の研究者ではありますが、
MMTに対するよくある批判(ハイパーインフレになるのでは?無税国家ができるのでは?等)に対して応えており、入門編として比較的読みやすいのではないかと思います(ある程度は経済知識が必要とされますが…)。
大変参考になりました。
一つ気になる事があったのですが、本文の「図表1:OTC外為市場通貨ペア比率」において、日本円の比率が徐々に落ちていて、特に2019年は16.81%と20%を大きく下回っております。
これは何か理由があるのでしょうか?
なんとなくですが、
①海外子会社への物流が日本→海外の垂直展開から海外→海外の水平展開にシフトしたことに伴うもの。
②中国進出などで「発生した利益を現地で再投資せざるを得ない」環境に置かれたことに伴うもの。
③量的緩和の効果で円高進行が抑制されてる現況では、海外での稼ぎを手数料を払ってまで円に両替する必然性がない。(国内に投資先がない)
④政府や企業には潤沢な外貨保有があり、対外決済にあえて円を使わずとも事足りてしまうから。
くらいでしょうか?
落日国のパターンをイギリスにあてはめてみると
なんだかんだ言っても、ドルの覇権というやつは大したもので、世界三位のGDPの日本を子分にするのみならず、過半の国々はアメリカに朝貢しているといってもいい。そのドルの権威に挑戦するものがいくつかいて、そのひとつがEU。日本とは基礎条件が異なるけれども、たいした資源もなく人間力が中心になっている共通点もあり、まねはできないが注視し続ける価値はあると思う。ざっくり、ドル4:ユーロ1 みたいな力関係か。
そのEUから飛び出したイギリスだが、なにやら怪しい動きをみせはじめた。
EUとの合意条件を骨抜きにしたいとかどうとか・・EUからは国際的な約束を守れ、と言われ始めている。
空母を送るというのも、いつになったら実現するのかしないのか。送る送る詐欺ではあるまいが。
こんな国でも頭数のうちだから、にこやかな表情で迎えてやるのはやぶさかでないが、あてにするととんでもないことになるだろう。
10%を超える消費税増税に関して、安倍晋三首相は「今後10年くらいは必要ない」と述べていたのに、菅義偉官房長官が、昨日、「将来的なことを考えたら行政改革を徹底したうえで、国民にお願いして消費税は引き上げざるを得ない」と述べたのは、[安倍政権の方針継承]に反するのではありませんか?
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63715500R10C20A9MM8000/
円のパーセンテージ減少は、ドル建てだから、民主党政権のときより遥かに円安になったから。
2013年4月 1ドル 92.91円 前年79.79主党政権)
2016年4月 1ドル111.47円 前年121.04円
2019年4月 1ドル111.66円 前年110.42円
2016年の減少は円安が理由になるが、2019年は無理ですね!
2019年の円パーセンテージ減少
為替取引(通貨の売買)に実需の割合はほんの少しとのこと
ほとんどがドル(ユーロや円など)を安く買って高く売るとか『高く売って安く買う』という差益狙いの売買とすると
民主党政権(1ドル76円台の超円高)から自民党安倍政権に代わったばかりの2013年4月は、まだまだ円高で、そこから3年間は民主党政権の過剰な超円高から本来のドル円相場に戻していった激動の円相場だ。
相場が動くほど市場の超大金持ちの取引が盛んとのこと。それでも円安効果でパーセンテージ低下したのでしょう。
2016年からの3年間は相場が落ち着いて円相場では儲けのチャンスが激減したんでしょうね。そりゃあ2019年4月の円パーセンテージが小さくもなりますね、ドル円も三年前と変わらなくても。
以上、ド素人の戯言でした。