米韓通貨スワップ待望論と11年目の通貨危機
先日、『韓国の新金融委員長から日韓スワップ待望論、なぜ?』のなかで、韓国で今月、日韓通貨スワップの再開に対する期待がある、という話題を紹介しました。これに関連し、さらに調べていくと、『ソウル新聞』という韓国メディアには、「日韓通貨スワップがダメなら米韓通貨スワップにすれば良いじゃない」、といった「米韓通貨スワップ待望論」も掲載されていたようです。米国がわざわざ韓国のために骨を折ってやるのかどうかは見物でしょう。
目次
しつこい「日韓スワップ待望論」
日韓通貨スワップ巡る財務省の詭弁
先日、当ウェブサイトでは『韓国の新金融委員長から日韓スワップ待望論、なぜ?』のなかで、韓国の新任の殷成洙(いん・せいしゅ)金融委員長が日韓通貨スワップの再開に言及した、という話題を紹介したばかりです。
日韓請求権協定を踏みにじる判決を下しておきながら、それを是正せずに放置する。
日本が輸出管理の適正化措置に踏み切ったら、それに対して逆ギレし、WTOに提訴したり、日韓GSOMIA破棄を通告したりする。
そんなめちゃくちゃな相手国に対し、わが国の「虎の子」ともいえる貴重な外貨準備のドル資金などを貸し付けるような事態があれば、それこそ日本国民の理解が得られません。
もちろん、日本政府内部では、「韓国に対して通貨スワップを提供したい」とする考えが跋扈していることは事実でしょう。ここで参考になるのは、財務省の山崎達雄国際局長(当時)が2014年4月16日に述べた次の答弁です。
日韓通貨スワップを初めとする地域の金融協力は、為替市場を含む金融市場の安定を通じまして、相手国、日韓の場合は韓国だけじゃなくて、日本にとってもメリットはあります。
というのも、日本と韓国との間の貿易・投資、あるいは日本企業も多数韓国に進出して活動しているわけでありまして、その国の経済の安定というのは双方にメリットがある面、それからまた通貨という面でいうと、むしろ通貨を安定させるという面、ウォンを安定させるという面もあるわけであります。
そういうことで、私どもとしては、当時、日韓通貨スワップを拡大したのは、むしろ、韓国のためだけというよりも、日本のため、地域の経済の安定のためということがあったということだけ申し上げたいと思います。
国民の税金で救済すべきなのか?
この答弁(あるいは詭弁)、よく覚えておきましょう。要するに、財務省のなかでは
- 多数の日本企業が韓国に進出しているため、韓国経済の安定は日韓双方にメリットがある
- 韓国の通貨・ウォンを安定させることは金融市場の安定につながるため、日本にもメリットがある
- よって、日韓通貨スワップの拡大は、日韓双方および地域経済の安定のためである
ということになっているようなのです。
むしろ為替市場が安定している状況だと、韓国は通貨が下がり過ぎず、上がり過ぎないように、積極的に通貨・ウォンの市場に為替介入してきますし、韓国政府の不当な為替安誘導が続けば、日本企業の競争力を不当に阻害することにもつながりかねません。
また、韓国に多数の日本企業が進出していることは事実ですが、これらの日本企業は「自分の判断で」韓国にわざわざ進出したわけですから、そんな日本企業を助けるために、日本国民の税金負担に跳ね返りかねない日韓通貨スワップを締結するのはナンセンスです。
個人的には、同じ日本国民の税金を使って日本企業を助けるのならば、自己責任で韓国に進出した企業すべてを助けるためではなく、自称元徴用工問題で不当な不利益を負わされている日本企業を優先的に助けるべきではないかと思うのです。
米韓スワップ待望論
ソウル新聞「米韓通貨スワップが必要」
翻って、韓国メディアにこんな記事を発見したので紹介しておきましょう。
【ソウル広場】韓米通貨スワップは必要である(2019-09-11 04:16付 ソウル新聞より【※韓国語】)
翻訳エンジンなどを参考に日本語訳したうえで、内容を要約・箇条書きにしておきましょう(ただし、肩書等については誤植等も含めて原文のままです)。
- 通貨スワップとは異なる通貨をあらかじめ約束した為替レートで交換する取引であり、他の通貨による「マイナス通帳」に近い
- 1997年11月11日、韓国政府の当時の財政経済院次官補は、「ミスター円」と呼ばれた大蔵省の榊原英資次官と会い、日本の金融機関の韓国の金融機関に対する貸出満期延長や中央銀行間通貨スワップ締結などの助けを求めたが、断られた
- 結局、同年11月21日に韓国政府はIMFに緊急救済資金を申請したのだが、これに関する韓国政府高官による後年の回顧録によれば、ロバート・ルービン米財務長官に会って助けを求めたものの、米系金融機関の動きが止まったと述べている
- それから11年後の2008年9月15日、リーマン・ブラザーズの破産により、国際金融市場では韓国が危険だという噂が回り、ウォン相場は急落したが、通貨危機再来を防ぐために、韓国銀行と企画財政部は米FRBを1ヵ月説得して300億ドルの通貨スワップを結んだ
- この通貨スワップは当時の月額輸入額とほぼ同じであり、大した規模ではなかったが、市場はこれを好感し、米国との通貨スワップ締結直後の10月30日におけるドル・ウォン相場は1ドル=1250ウォンと、前日(1ドル=1427ウォン)から大きく下落した
日本の恩には一切言及しない記事
…。
このソウル新聞の記事、よっぽど日本のことが嫌いなのだということだけはビビッドに伝わってくる記事ですね。
リーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発する金融危機に際しては、2008年12月12日時点で日本も韓国に対する30億ドルの円建て通貨スワップを200億ドルに大幅増額しているのですが、ソウル新聞の記事では、このことにはいっさい触れられていません。
また、1997年の韓国通貨危機に際しては、日本の金融機関は最後まで韓国に対する与信を維持しようとしたということを、当時の国際金融市場の現場にいた真田幸光氏(現・愛知淑徳大学教授)が、ちょうど1年前に配信された、次の記事で証言しています。
国は通貨で韓国に「お仕置き」する/1997年「通貨危機」のデジャブ(2018年9月17日付 日経ビジネス電子版より)
「日韓通貨スワップは日本にとってもメリットがある」という寝言をつぶやく人であれば、真田氏の次の下りを100回くらい読むべきでしょう。
普通の国は助けられたら恩義に感じるものですが、韓国は逆です。義のない国です。そんな国を日本は助けてはいけません。/1997年の通貨危機では日本は最後まで韓国を助けた。というのに韓国人は「日本がドルを貸しはがしたから通貨危機に陥った」と言って回る。日本は恩をあだで返されたのです(「『人民元圏で生きる決意』を固めた韓国」参照)。/米国も今の状況下では簡単に日韓スワップは認めないはずです(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。それを許したら「米国はそんなに怒っていない」と韓国は考え、ますます北の核武装幇助に走るでしょう。
(※ちなみに余談ですが、リンク先記事は日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏との対談記事ですが、現在になって読むと、このレベルの論考がすでに1年前の時点で存在していたという事実に驚かざるを得ません。)
なぜそんなにスワップが必要なのですか?
それはさておき、ソウル新聞の記事は、こう続きます。
- 「韓国ウォンは、国際金融市場での決済通貨である基軸通貨ではない。基軸通貨である米ドルやユーロ、円に比べて変動幅が大きい。先月ウォンドル為替レートの前日比変動幅は4.9ウォンで、7月(3.4ウォン)より大きくなった。今年に入って変動幅拡大を続けている」
- 「人民元が1ドル=7元を超え、米国が中国を為替操作国に指定するなど、米中貿易戦争が米中為替戦争に拡大され、さらに日本が(韓国に対して)貿易報復を実行しているからだ」
- 「本来、為替レートの上昇(※)は輸出企業にとっては有利だが、それと同時に変動幅が大きくなると、企業経営の不確実性が高まるため、問題だ」
(※ちなみにドル・ウォン相場はコンチネンタル・タームを採用しているため、日本語だと通常、「ドル高・ウォン安」となることを「ウォンが下がる」と表現しますが、韓国語ではウォン安のことを「為替レートの上昇」と表現します。これは単なる日本語と韓国語の表現上の違いです。)
記事を読んでいただければわかりますが、韓国メディアはナチュラルに「貿易報復」などの敵対心に溢れる用語が用いられているという事実を知ると、改めて失望を禁じ得ません。日本の韓国に対する措置は「輸出貿易管理の適正化」であって「貿易報復」ではないからです。
ただ、その点はさておくとして、韓国ウォンの為替変動幅が大きくなること自体が、韓国のように為替ポジションが脆弱な国には大きく響いてくるのです。
そのうえで、ソウル新聞は次のように主張します。
為替市場の変動幅を減らすことに加え、通貨危機を未然に防ぐためには、外国為替のセーフティネットを拡大しなければならない。外貨準備高は8月末基準で4015億ドルだったが、これは外国人が保有している株式や債券(652兆ウォン=約5500億ドル)より少ない
この点、この記事の著者にはかなりの誤解があるようですが、べつにウォン建ての株式が売り浴びせられたところで、株安にはなりますが、そのこと自体が直接の資金繰り破綻の契機になるものではありません(『「韓国経済崩壊」論、本当の脅威は株価暴落ではなく外貨不足』参照)。
また、ソウル新聞は韓国が「スイス、カナダ、オーストラリア、中国など7ヵ国と通貨スワップを結んでいるが、米国との通貨スワップは2010年に、日本との通貨スワップは2015年に、それぞれ終了した」と述べます(※ちなみにカナダとのスワップは通貨スワップではなく為替スワップなのですが…)。
そのうえでソウル新聞は、驚くべき主張を繰り広げるのです。
- 「日韓通貨スワップは再開される可能性が極めて低いが、米国との通貨スワップは再開してみる余地がある」
- 「韓国政府がホルムズ海峡に派遣する可能性も、トランプ大統領の圧力で企業の対米投資が増える可能性も高く、韓米間の経済信頼関係はより厚くなることができる」
- 「存在するだけで市場心理を安定させる韓米通貨スワップがあれば(※後略)」
最後の下りについては、翻訳エンジンの能力の問題か、それとも原文の問題かわかりませんが、いったい何を言っているのか解読できませんでしたので、省略しています。
米国が通貨スワップに応じますかね?
さて、ソウル新聞の記事、ひととおり読んでみたのですが、正直、「米韓通貨スワップが存在することによる韓国側へのメリット」についてはひしひしと伝わってくるものの、それを結ぶことの米国側のメリットというものが一切見えません。
はたして、米国が韓国との通貨スワップに応じるものでしょうか?
以前、『通貨・為替スワップに関する雑学:人民元建てスワップの伸長』でも紹介したのですが、米国が外国と締結しているスワップは、メキシコを相手とする90億ドルの米墨通貨スワップだけであり、それ以外に通貨スワップは存在しないようです。
ちなみに、昔はカナダとの間でも通貨スワップ契約を保持していたようなのですが(いわゆるNAFTAスワップ)、現在、カナダとの間の通貨スワップ契約は存在していません。あるのは「日米英欧瑞加6中銀」による、期間・金額無制限の為替スワップだけです。
米国が外国と締結するスワップ
- 通貨スワップ:メキシコとの総額90億ドルのスワップ
- 為替スワップ:いわゆる6中銀間の期間・金額無制限のスワップ
おそらく米国は、基本的に金融市場の混乱などの特殊要因がない限り、外国とスワップを結ばない方針のようですが、そんな米国が韓国のために通貨スワップを結んでくれるのかどうかはよくわかりません。むしろ、米国のことですから、通貨は「言うことを聞かない韓国を懲らしめる」ために利用するような気がします。
なにより、米国が韓国とスワップを締結した2008年当時といえば、リーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発する金融危機という特殊な事情に加え、米韓関係が現在とは比較にならないほど良好だったという事情があることを忘れてはなりません。
米国が韓国の期待に沿って米韓通貨スワップを結んでくれるのか、はたまた「人為的通貨危機」を通じて韓国に懲罰を加えるのか。
ちなみに偶然かもしれませんが、韓国は1997年、2008年と、11年ごとに通貨危機が発生しています。今年は2008年から11年目だという事実を踏まえると、「11年目の通貨危機」という仮説にも関心を抱かざるを得ないのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
米国は受けますかね?
民主党の大統領なら可能性は有ったかも知れませんが、トランプ大統領ですよ。
只でさえ、在韓米軍を引き揚げたくてウズウズしていると言うのに…
しかも、韓国経済の歪みは何ら是正される事もないので、また十数年後には同じ事の繰り返しになる様な国ですよ?
もう一度、世界経済の荒波に溺れれば良いと思うのですが…
一時1176ウォンまでウォン高になっていたのにまたじわじわウォン安が進んでますね
いよいよ終わり(弾切れ)が近いのか
今日は、1190まで戻されてますが、コスピは少し上げてます。
>>いよいよ終わり(弾切れ)が近いのか
→ そうかもしれませんね。
9月1日~10日の貿易収支がまだ発表されてないような。
いつもは12,13日ごろには発表されるのに。
どうしたのだろう?
おはようございます(*^^*)
厚顔無恥というか自己中というか、お馬鹿と言うか、他力本願というか・・・
経済専門の方いないんですかね?
あっ、粛清しちゃって素人ばかりか。
更新ありがとうございます。
日本が最後まで韓国を助けようとした時も「日本が一番行動が遅い」などと非難した韓国です。日韓は無いでしょう。
【米国との通貨スワップは再開してみる余地がある】(嘲笑)。余地があるんですか?米国に?外貨4,000億ドルなら不要でしょ(笑)。
二国間貿易(FTA)締結でも、「我が国の経済的領土は増えた。地球の◯◯%だ」などと、相手国を利用するような失礼な発言を繰り返す。スワップでも例えばスイスと100億フラン結んだら、枠いっぱい自分のモノという表現をする。
締結国はどう思うでしょう。もう盗まれた気がするのは私だけじゃないと思う。韓国とのスワップなんざ、泥棒にくれてやるようなもの。何処国も相手にされない事が第一です。
前回の米韓スワップ時に、韓国はスワップを為替介入に使ってしまって、切られた経緯があるという記憶です。
また、為替操作の疑惑を払拭出来ません(というか、日常的に市場に直接介入していると、思ってます)。
米韓スワップを締結するより、為替操作国指定を受ける方が、はるかに現実的だと思います。
これ面白かったですよ。
https://togetter.com/li/1193897
「追い詰められた人間は、助けてくれた人間のことを憎んでしまう」が一見矛盾しているようで真理だと話題に
韓国を干物にする方法。
国際会議の場で、麻生財務大臣が、
「チェンマイ・イニシアティブについての日本政府の見解を申し述べさせていただきたい。
そもそもチェンマイ・イニシアティブというのは、通貨の信用度が比較的高い日本と中国、そして韓国という3カ国が貢献国となって、他のアセアン諸国に対し、共同で通貨のセーフティーネットを提供しましょうという建て付けの取り決めですわな。
この貢献国・3カ国も、もちろん受益側に回る可能性は、条約の条文上では、否定はされておりません。
されてはおりませんけれども、条約の建て付けとして、貢献国が受益側に回るなどという事態は想定しておらないわけですよ。
ですから、仮に貢献国の一国が受益を必要として申し出た場合にはですね、わが国としては、いったいどのような事態が起きたのか、真意はどこにあるのか、状況はどれほど逼迫しておるのか等々を慎重に調査し、充分に見極めた上でないと対応はできないと。
早い話、そういう事態に対しては、自動的には対応できかねますよということを他の貢献国には理解しておいてもらわんと困る、そういうことです」
みたいなことを麻生財務大臣に発言してもらうだけで、韓国は干物になるでしょうね。
あ様
麻生財務大臣が総理大臣だった時に、韓国にスワップを食い逃げされているので、何も言わなくても財務大臣に在任していただくだけでも韓国が勝手にいじけて干物になっちゃうじあないでしょうか。🐧
確か中国が似たような文脈で会合ではなした上で「CMIには人民元で対応してよいか」とやって韓国が激怒(裏で)してたのを中央日報で見たような。
>韓国が外国と締結しているスワップは、メキシコを相手とする90億ドルの
この「韓国」は米国の誤りですよね?
じゃっく 様
ご指摘大変ありがとうございます。さっそく修正いたします。
引き続きのご愛読とお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
> 2008年12月12日時点で日本も韓国に対する30億ドルの円建て
> 通貨スワップを200億ドルに大幅増額しているのですが、
そうでしたっけ?
普通二国間通過スワップは、互いに自国通貨を出し合うものですが、かつての日韓スワップだけは殆ど唯一の例外で、韓国は「ウォン」を出すけど、日本が出すのは「円」ではなく「米ドル」という、特異なものだった様におもうのですが。
韓国側が、「円なら要らん。」と言った様な気がします。
そんなアホな通貨スワップは二度と結んではなりません。
円ならいらないと言ったと思います。
だけど、破談になりそうになって、円でもいいとも言ったと思います。
偉そうなコジキです。
今月22日、文在寅さんが米韓首脳会談(決まりましたっけ?)で、なにを議題とするのでしょうね。
米韓首脳会談でおばさんに予想される議題を挙げてみました。
①日韓GSOMIA破棄の再考を引き換えに、日韓問題への介入を再度打診する。
(このしつこさは、問題の本質を理解していない愚者の強気によるものかと。笑)
②米韓スワップ締結を要請する。(ムリ筋中のムリ筋ですが。)
③次回の米朝会談に関与させて欲しいと願い出る。(米朝両方から、却下されます。)
④在韓米軍駐留費について、再考を願い出る。(鼻で笑われます。)
さて、韓国は半島人の本性を全開して、日韓問題に限らず、米韓問題でも、関わり合った全ての国に訴訟を展開するようです。(中国、北朝鮮はまだでした。笑)
【韓国】「米国は責任を認めて謝罪せよ」~済州4.3事件関連団体、国連で国際社会に向けて米国糾弾
https://anonymous-post.mobi/archives/13749
このことを知ったら、トランプさん。文在寅さん本人への好悪のみならず、韓国人への好悪に発展しそうですね。
韓国さん、やはりここは脅迫ですよ。
韓国GMを人質にとって、「米韓スワップを結べ、さもなくばストをするぞ!」と言ってみるのはどうでしょう。
たぶん米国は即時に反応してくれると思います。(どんな反応かは知らない)
自転車の修理ばかりしているさま
多分、トランプ大統領がツイッターで、「韓国からGMは
撤退することになった」と言われて、おしまいでは無いでしょうか。
だんな様
協約書に従えば、GMの意図だけでは撤退できないことになっています。撤退するには株主総会の特別議決事項として成立させなくてはいけないのですが、可決には85%以上の賛成が必要であり、株の17%を韓国産業銀行が握っているのです。GM、痛恨のミス!
まあ韓国GMも分社化とか色々蠢動しているようですから、取り決めをくぐり抜ける方法が出てくるかもしれません。トランプ大統領なら、ジョンソン首相の向こうを張って「合意なき韓国離脱」を剛腕で通すかもしれませんね。
通貨スワップに対する誤解がたくさんあるようで気になって書きます。
まず、通貨スワップは決して「マイナス通帳」などではありません。お金(信用)はあるのにごく短期間(数日から数時間)外貨が不足したが為の決済不能が起こらないための仕組みが通貨スワップです。
通貨スワップでデフォルトを回避して支払いをうけるのは日本の輸出企業ですから。「日本にも利益がある」と言うのも正しい命題です。本来の通貨スワップなら。
ただ、韓国はリーマンショック時のアメリカのスワップの成功体験から、通貨防衛スキームだど勘違いしてしまいました。
マイナス通帳たりうるのは通貨スワップで超短期つないだあと、緊急融資が行われるとコミット(暗黙の)があるからなんです。
通貨スワップはいわば「見せ金」に過ぎず、万が一スワップで得た外貨で介入など行ったら、相手側に対する深刻な信義則違反です。
話は変わりますが通貨スワップと為替スワップは、想定されるごく短期間の使用に限れば全く同等の経済効果です。そこは勘違いされないように。
カナダと韓国のスワップは無制限ですが、要請があったら検討しましょうのスキームで、本来必要な即応性のない無意味なものです。いざ行使しようとしたら、韓国の露骨な通貨防衛目的なのを感じとって拒否されます。カナダドル為替で売り浴びせられたらかないませんし
アメリカはリーマンショック時に主に韓国が勘違いしてしまったのを深く反省して、もう国際通貨以外とのスワップはやらなくなりました。
アメリカがけんもほろろだからこそ、おねだりすればなんとかやってくれそうな日本に(なぜか上から目線で)依頼してきます。韓国か欲しいスワップは米ドル建てですが、全世界で米ドル建ててスワップやってくれる国なんて、アメリカ以外では日本しかないのです。
G 様
コメント大変ありがとうございます。
ですが、頂戴したコメントには通貨スワップと為替スワップについて根本的な誤解があるようです。
いろいろ申し上げたい点はあるのですが、一か所だけ報告しておきます。
通貨スワップは通貨当局間同士での通貨交換であり、為替スワップは民間金融機関に対する資金供給オペであって、「まったく同等の経済効果」とある点は間違いです。
ただし、前回の日中為替スワップの解説から時間が経過したこともあり、もし時間があれば、近日中にもういちど、通貨スワップと為替スワップとCMIMについてきちんと説明しておきたいと思います。
引き続き当ウェブサイトのご愛読とお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
通貨スワップ、為替スワップ、という用語には相手方を特定する意味は含まれていません。違う通貨で債権と債務を交換する(簡単にいえばお金を貸して預ける)のが通貨スワップ。スポットの為替と逆方向のフオワード(先渡し)の為替を同時に約定するのが為替スワップ。
通貨スワップも中央銀行間、中央銀行と市中銀行間、市中銀行と一般企業間、全て一般的に行われています。為替スワップも多分同様です。
スワップ一般に「誰と誰との」契約かは重要で、且つ「スワップ」と言う言葉自体に契約当事者を特定するような情報が入っていないことに注意して下さい。
私、金融機関で通貨スワップを扱ってたことあるのでちょっとこだわってしまいます。
G 様
度々のコメント大変ありがとうございます。ですが、
>通貨スワップ、為替スワップ、という用語には相手方を特定する意味は含まれていません。違う通貨で債権と債務を交換する(簡単にいえばお金を貸して預ける)のが通貨スワップ。スポットの為替と逆方向のフオワード(先渡し)の為替を同時に約定するのが為替スワップ。
まったく違います。
>私、金融機関で通貨スワップを扱ってたことあるのでちょっとこだわってしまいます。
おそらくお取扱いになったのはBSAではなくCCSではないでしょうか。(ちなみにISDAベースと非ISDAベースでは、法令、会計などにおいて、まったく性質が異なりますので、この点についてもご注意ください。)
くどいようですが、ISDAベースの通貨スワップ(Cross Currency Swap)と、国際金融協力の世界でいう通貨スワップ(Bilateral Currency Swap)は、日本語では同じ言葉を使いますが、全くの別物です。また、デリバティブの世界でいう為替スワップBuy-Sell/Sell-Buyと国際金融協力の世界でいう為替スワップ(Bilateral Liquidity Swap)も、まったくの別物です。金融機関御出身ということであれば、ISDAと非ISDAの違い、CSAにおけるデイリーマージン等の重要な論点等については当然にご存知だと思いますので、ここでは説明は割愛します。
これについて詳しく説明しても良いのですが、BSAとCCSの違いなどは一種のFAQのようなものであり、当ウェブサイトで過去に何度も説明済みですので、申し訳ないのですがこちらの記事をご参照ください。
https://shinjukuacc.com/20171214-01/
https://shinjukuacc.com/20181024-01/
ついでに補足です。
デリバティブの世界の通貨スワップと為替スワップは根拠法令も会計上の取り扱いも市場参加者もまったく別物です(マーケットとしては両者は繋がっているのですが)。
ちなみにこれについては拙著を紹介したいところですが、紹介してしまうと実名を明かすことになるので、これについてはご勘弁を。
これが本物の論破ってやつだね。
なるほど完全に理解しました。わざわざコメントいただきありがとうございました。
少なくともお金の流れだけみれば完全に同一だけど、使い方や契約形態や主体の違う取引について全く同じ名前をつけてしまうという「罠」のように感じました。
契約書までみることが出来ればもちろん理解しますが、そうでなくて「通貨スワップ」「為替スワップ」と言うことばだけ見て、且つお金の流れだけは全く同じだと、金融機関出身者は10人中10人勘違いを起こしますね。
わざと勘違いを起こさせて議論に参加出来る一般人を減らそうとする役人の悪だくみかと勘ぐってしまいます。
なんか良い別名ないですかね、、
少し前までは、韓米通貨スワップは厳しいが韓日通貨スワップは交渉の余地ありって言ってましたよね。
今回は、韓日通貨スワップは厳しいが韓米通貨スワップは交渉の余地ありってことなんですね。
本当に米ドル建てのスワップが必要なら中国にお願いすればいいのにね。
外貨準備高をたくさん持ってるはずなんですから・・。(担保はウォンではなく港湾使用権?)
イヤイヤ!
担保は、港湾独占使用権などという甘いモンではなく・・・、韓国という国家全部の占有なのではないか?!
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(日本の財務省の内部事情のことは分からないので、完全なる想像にな
りますが)財務省の中には、「日韓通貨スワップを結ばないと、過去にス
ワップを結んだ先輩の顔を潰すことになる」と、忖度した連中がいるか、
「韓国に進出して抜けられなくなった日本企業から、日韓通貨スワップを
結んで、助ける」ことを頼まれて、(天下り先確保のためにも)約束した
連中がいるのではないでしょうか。(財務省の中には、総理が1年交代し
た時代の記憶から、安倍総理も下に見ている連中がいるのでは、ないでし
ょうか)
駄文にて失礼しました。
韓国の通貨危機11年周期説は面白いですね。で、11年周期と言うと、太陽活動の周期と同じですが、何か関係ありますかね?例えば、太陽に棲むというカラスさんが悪さをしているとか・・・(笑)
はぐれ鳥様
コンドラチョンの波という経済用語があったような気がします。あれ、どこか間違っているような…
未だ最強の外交カード ➔ 破棄されたら困る米が日本を説得する筈を盲信?
22日から訪米国連総会出席・トランプと会談予定?説得する?
G様、(そして、勿論、Website主の新宿会計士様、)
このように突っ込んだやりとりをして頂けますと、現場を知らない私などには大変勉強になります。ありがとうございました。
お礼を言うだけでは能がありませんので、このサイトに来られる方であれば、既にご覧になったであろうPrimeNews本年6月21日(鈴置、真田両氏プラス、この9月より内閣府副大臣に復帰された平 将明氏)で、平氏が言われた概要を記します。財務省の怪しげな振る舞いが伝わってきます。
内容が分かっていない私の聞き取りゆえ、理解違いがありましたらどなたでも修正下さいませ。
平氏:あれは野田政権が終わって安部政権の時だったと思うが、韓国のSWAPだけ3階建てになっていた。
真田氏:1997年アジア危機の際には韓国からバイラテラルのSWAPを付けて欲しいと頼まれて、当時の竹下総理に頼み込んで作ったものだった。
平氏(続けて): その時、外為(とっかえ)を使った通貨SWAPを自動延長をする話が財務省で起こった。
勝手に自動延長すると財務省だけで決めるな、政府が検討すべし! と私が提案して自民党で議論。
その議論のちょっと前に韓国の大統領府が「いやいや、日韓の通貨SWAPは別に韓国側から頼んだものではない」と発言。韓国が頼んでないなら、自動延長する必要はない、一旦止めてしまい、再開するならそれなりの利を得るような交渉ネタにするべしと自民党の金融部会で暴れて(!)、恐らく菅官房長官も同じ意見だったと思うので、とりあえずそこで終わりにしたという経緯があった。その後、3階建ての全てが時間とともに無くなった。
因みに財務省は黙って自動延長しようとした。政治家に気づかれないようにやるので、こういうことは官僚任せではだめだ。
韓国が日本への態度をあっさり翻した大きな背景は恐らく、中国が日本に代わってSWAPをつけてやるといったことが大きいのでは。ところが中国のSWAPは元立て。日本はドル立て。ウォン→元→ドルに換える間にtechnical default債務不履行が起こる可能性だってある。おそらく量だけ確保すれば元でもOKだと韓国側は考えたのだろう。SWAPの実務現実が分かっていない。
前にも同じコメントをしたのですが韓国という国は、通貨スワップというのを「無償援助」だと思っているような印象があります。
私の知識が誤っているかもしれませんが通貨スワップ協定は双務的なもの、つまり締結した国家間で通貨を融通する義務があると理解しています。
韓国の経済が脆弱なのかどうかは分かりませんが、なぜか日本だけが韓国を助けている片務的なものを感じるのです。
とらじろうさん
私はむしろ逆の印象です。実態は金融大国日本による韓国への無償信用供与なのですが、スキームが見かけ上対等なのを良いことに、対等の関係、あわよくば日本にスワップを供与してあげてるという態度でふんぞり返っているのです。
まあ、それを上手く麻生さんが利用して「止めたいならどうぞ」の一言で中断出来たのですけど。彼ら的には日本が続けてくれと懇願しなければなりません。
あれ、なんか最近似たような話ありましたね。GSOMIA…
>スキームが見かけ上対等なのを良いことに・・。
本当ですよね。結果論を述べても仕方ないのかも知れないのですが、過去の日韓スワップは見かけ上が対等なのが良くなかったですよね。
どうせ結ぶのなら、名実ともに片務的な内容(韓国からの担保拠出無で韓国のみが引き出せる)であるべきだったと思います。
それならばかの国の行動は、他国からは物乞い外交にしか見えなかったはずなんですけどね。
スワップとは奥が深いのですね。今日は本当に勉強になりました。でも相変わらず完全には理解できていませんが。
また財務省官僚がスワップを左右できる環境にあることも驚きました。最終的には総理大臣でしょうが、黙っていてもよいとは、そもそも誰が権限をもっているのでしょう。