X

韓国が日本をホワイト国除外:瀬戸際外交は無視に限る

早いもので、もうすぐ日本が韓国を輸出管理上の「(旧)ホワイト国」リストから除外してから1ヵ月が経過します。昨日の『ムーディーズが韓国企業13社に「格下げ」警告』でも報告したとおり、一連の輸出管理適正化措置については、韓国企業に与える影響はさほど大きくないようです。ただ、韓国政府はあろうことか、「逆ギレ」のあまり、日本を「ホワイト国」から除外するという「逆ギレ措置」を仕掛けて来たようですが、これも韓国政府なりの「瀬戸際外交」の一種と見るべきでしょう。

輸出管理適正化措置

輸出規制ではなく輸出管理の適正化

日本が韓国に対する輸出管理を適正化すると発表してから2ヵ月以上が経過しましたし、また、「(旧)ホワイト国」から除外する措置が施行されてから、そろそろ1ヵ月が経過します。

この間の動きを時系列で整理しておくと、日韓関係そのものに加え、「なにか都合が悪いことが発生したときに韓国(や北朝鮮)がどう反応するか」という意味では、非常に参考になるものです。

簡単に経緯を振り返っておきたいと思います。

まず、7月1日に、経産省は唐突(?)に、韓国に対する輸出貿易管理の適正化方針を発表しました。経産省のウェブサイト『大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて』のページをベースにその内容を振り返ると、次の2点です。

  • ①韓国に対する輸出管理上のカテゴリーの見直し:いわゆる「ホワイト国」からの除外
  • ②フッ化水素など3品目と製品技術の移転について、「包括許可」から「個別許可」への切り替え

このうち①については政令の改正が必要であるため、7月24日までの期間、パブリックコメントを募集する一方、②については経産省の行政手続で変更が可能であるため、7月4日からただちに施行されると発表されました。

この措置の発表直後、「いわゆる自称元徴用工問題に対する経済的な報復だ」、とする報道もあったのですが(しかも読売新聞は「事実上の禁輸措置だ」、などと誤報しました)、実際に日本政府の発表を聞くと、これは経済報復でもなんでもなく、単なる輸出管理上の問題だと判明したのです。

7月1日に西村康稔官房副長官(現・経済再生相)は記者会見で、今回の措置については

  • ①韓国との信頼関係の下で輸出管理に取り組むことが困難になっていることに加えて、
  • ②韓国に関連する輸出管理を巡り、不適切な事案が発生したこと

を受けて、より厳格な制度の運用を行うこととしたものである、と明らかにしました(『西村副長官「対抗措置ではない」→そうか、そういう狙いか!』参照)。

(※余談ですが、今回の経産省の措置を巡り、当ウェブサイトではかなり早い段階から、「経済制裁と呼ぶにしてはあまりにも規模が小さく、実害もほとんどない」という点に着目して来ました。そして、自称元徴用工問題に対する経済報復措置などは、別に準備されている、ということではないかと考えています。ただし、この点については本稿の範囲を超えるため、またどこかで随時、議論していくつもりです。)

グループAと4つのレジーム

ここで、現在の日本の「グループA」について簡単に振り返っておきましょう。

輸出管理上の「(旧)ホワイト国」とは、あくまでも「その国に製品を輸出しても軍事転用されない」という意味で信頼できる国を指定し、キャッチオール規制の対象外にするなどの優遇措置のことです。また、日本の場合、8月に呼称を「ホワイト国」から「グループA」に改めました。

当然、グループAから外れたからといって、その国にあらゆる製品の輸出が禁止される、というものではありません。単に「許可が厳しくなる」というだけの話であり、やましいところがなければ堂々と許可を申請すれば良いだけの話です。

また、日本は世界すべての国に「包括許可」を与えているわけではありません。改めて説明すると、輸出品の武器転用などを防ぐための輸出管理レジームとして、主要なものは次の4つです。

  • NSG(原子力供給国グループ)→原子力専用品、技術などを規制
  • AG(オーストラリア・グループ)→化学兵器、生物兵器を規制
  • MTCR(ミサイル技術管理レジーム)→ミサイルや無人航空機などを規制
  • WA(ワッセナー・アレンジメント)→武器、汎用品などを規制

日本の輸出貿易管理上、「グループA」に指定するための最低条件は、この4つのレジームすべてに参加していることですが、それと同時に、4つのレジームのすべてに参加していたからといって、自動的に「グループA」になるわけではありません。

ちなみに、4つのレジームすべてに参加している国は、次の30ヵ国です。

参考:4つの国際管理レジームすべてに参加している30ヵ国

アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、日本、韓国、ルクセンブルグ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、米国、トルコ、ウクライナ

日本が現在、「グループA」に指定している国は、この30ヵ国から日本自身と、トルコ、ウクライナ、韓国を除いた26ヵ国であり、それ以外の国はグループB~Dに区分され、グループA以外の国に対してはキャッチオール規制が適用されます(図表)。

図表 国別・品目別許可手続
カテゴリー 具体的な国 キャッチオール規制 リスト規制
グループA:旧ホワイト国 27ヵ国から韓国を除いた26ヵ国 免除 一般包括か特別一般包括か個別許可を適用
グループB:レジーム参加国 4つのレジームのいずれかに参加している国 適用対象 特別一般包括か個別許可を適用
グループC:レジーム参加国以外 A、B、Dのいずれにも該当しない国 適用対象 特別一般包括許可か個別許可を適用
グループD:懸念国 懸念国 適用対象 個別許可のみ

(【出所】輸出貿易管理令および経産省『リスト規制とキャッチオール規制の概要』等を参考に著者作成)

ちなみに「懸念国」とは、『輸出貿易管理令』(別表3の2、別表4)に列挙される、次の11ヵ国です。

参考:いわゆる「懸念国」

『輸出貿易管理令』別表3の2、別表4の国(アフガニスタン、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、イラク、レバノン、リビア、北朝鮮、ソマリア、南スーダン、スーダン、イラン)

韓国政府の行動パターン

頑なに「経済報復」と言い続ける韓国政府のウソツキ外交

以上、日本政府の今回の措置が、「輸出規制」ではなく「輸出管理の適正化」であることは、改めて強調したとしても、協調のし過ぎではないでしょう。

ところで、韓国政府(や北朝鮮政府)は、なにか困ったことがあったときには、だいたい次の4つのパターンに出て来ます。

  • ①国際協定や国際条約の破棄、公館侮辱などの不法行為をチラつかせる「瀬戸際外交」
  • ②周辺の「強い国」に媚を売る「コウモリ外交」
  • ③あることないこと織り交ぜて相手国を揺さぶる「ウソツキ外交」
  • ④国際社会に対してロビー活動をして「相手国の不当性」を強調する「告げ口外交」

今回の経産省の措置に対して韓国政府が取った行動を分析しても、「②コウモリ外交」にあたるものはあまり見られませんでしたが、それ以外のすべてのパターンが出ています。具体的には、最初に「③ウソツキ外交」、次に「④告げ口外交」、そして最後に出て来たのが「①瀬戸際外交」です。

まず、「ウソツキ外交」の典型例が、相手国の措置を不当に歪めて諸外国に喧伝したり、日本政府が言ってもいないことを勝手に発表したりする、という外交です。

たとえば、韓国政府(や一部の日本のメディア)はこの輸出管理の適正化措置を巡り、「輸出規制だ」だの、「不当な経済報復だ」だのと言い続けていますが、これなど典型的な「ウソツキ外交」ですが、韓国の「ウソツキ外交」の事例は、これだけではありません。

7月12日には韓国政府から担当者が日本の経産省にやって来たのですが、経産省側は殺風景な会議室に「事務的説明会」と印刷されたホワイトボードを準備したうえで、その担当者らを出迎えました(『露骨な写真に思わず苦笑 「協議じゃなくて説明会」』参照)。

しかし、韓国政府側は勝手に「第1回目の協議だ」、「韓国の立場を日本に申し入れた」などと虚偽の内容を公表し、世耕弘成(せこう・ひろしげ)経産相=当時=自身を含めた経産省側から即刻、否定されるというオチも付きました(『信頼に値しない国 やはり「言った言わない」の展開になった』参照)。

こうした「ウソツキ外交」を仕掛けて来るからこそ、韓国は信頼に値しない国なのです。

告げ口外交

ウソツキ外交の次は、告げ口外交です。

さまざまな報道によれば、7月初旬以降、韓国はまず米国に対して日本の措置の不当性を訴えかけ、米国からの「外圧」を通じて日本政府に今回の措置を撤回させようとしましたが、これなどは「告げ口外交」の典型例でしょう。

ただ、米国が韓国に対し、あまり色よい返事をしなかったためでしょうか、今度は米国以外のさまざまな国を巻き込もうとしてきます。そのターゲットとなったのは多国間協議の場であったり、(なぜか韓国が参加していない)G7サミットの場であったりしたようです。

7月下旬から8月初旬にかけて、WTO一般理事会ASEAN関連会議RCEP閣僚会議といった多国間協議の場で、まったく関係のない第三国に対してこの措置の「不当性」を訴え、諸国からは呆れられたほどです。

また、それだけでは飽き足らず、韓国政府は8月中旬以降、欧州のG7各国(英仏独伊+EU)に高官を派遣し、日本の「輸出規制」の不当性を訴えました(『韓国「告げ口外交」を機に、むしろG7で対韓制裁を!』参照)。

もっとも、G7については米中貿易戦争などを巡る米欧の対立が激し過ぎたためでしょうか、結局、韓国の話題などほとんど出た形跡もなく、それどころか目立った成果らしい成果も見られずに終わった格好となりました。

瀬戸際外交…のつもりが!?

こうしたなか、韓国政府が最後に取ったのが、瀬戸際外交です。

いや、正しくいえば「瀬戸際外交のつもり」で取った外交が、「瀬戸際」に留まらず、地雷を踏んだ格好となった、という言い方のほうが正しいかもしれません。

それは、韓国政府が8月22日に入り、日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)を破棄すると決定し、日本に通告したことです(『【速報】日韓GSOMIA破棄、日韓新時代へ』参照、ちなみにこの記事は当ウェブサイト始まって以来、最大のアクセスを記録した記事でもあります)。

瀬戸際外交は本来、韓国や北朝鮮が得意とする外交ですが、韓国の場合、最大の誤算(?)は、日本というよりもむしろ米国がその措置に激怒した、という点にあります(『もう日本は関係ありません、今後は米韓間で直接どうぞ』参照)。

実際、米国政府はその後、韓国政府の決定に対して深い失望を繰り返し表明しましたし、また、韓国政府から「失望を表明するな」と牽制されたハリー・ハリス駐韓米国大使が、韓国政府などのイベントをキャンセルするという意趣返しをしたほどです(『【速報】韓国政府が米軍基地返還要求』参照)。

もちろん、米国政府関係者の動きを見ていると、日韓GSOMIA破棄の責任を日本に押し付けようとする向きもありますが(『日韓GSOMIA破棄問題、米国の「逃げ得」を許すな』参照)、それでも本件の責任を日本に押し付けるにも限界があるでしょう。

まだやっていたのですか?

WTO提訴という筋違いな対応

つまり、今回の輸出管理適正化措置に対しては、韓国政府はウソツキ、告げ口、瀬戸際外交をひととおり試し、それらのすべてが失敗しただけでなく、最後の瀬戸際外交で米国という「虎の尾」を踏んでしまった格好となりました。

この辺でやめておけば良いのに、韓国政府はまだこの適正化措置に抵抗を続けています。

韓国のWTO提訴はセルフ経済制裁への近道』でも紹介しましたが、韓国政府は日本の適正化措置のうち、フッ酸など3品目の個別承認切替をめぐって、「WTOルール違反だ」として日本を提訴することを決定しました。

韓国側は「韓国だけをターゲットとした輸出優遇措置の撤回はWTOルールに違反する」というものですが、これについては先日も申しあげたとおり、そもそもWTOルールと国際的な輸出管理は矛盾するものではありませんし、日本がリスト規制品の個別規制を課している相手国は、ほかにもいくらでもあります。

しかも、いわゆる「(旧)ホワイト国」から韓国を除外した措置については、WTOに提訴した内容には含まれていません。韓国がWTO提訴した内容は、あくまでも「リスト規制品の個別承認切替措置」だけです。

今度はホワイト国除外

その理由が、昨日、明らかになりました。

韓国自身も日本を「ホワイト国」から除外することに決定したからです。

昨日付の韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)の記事によれば、韓国政府は「日本をホワイト国から除外するための告示改正」を今週にも発表し、施行するそうです。

輸出優遇対象国から日本除外 手続き終了し今週にも施行=韓国政府(2019.09.15 10:10付 聯合ニュース日本語版より)

聯合ニュースによると、現在、韓国政府は29ヵ国(※日本が「グループA」に指定していないトルコとウクライナを含む)を「ホワイト国」に設定していますが、改正案では従来の「ホワイト国」リストを①と②に細分化し、

4つの国際レジームに加わっているが、基本原則に反して制度を運用したり、不適切な適用事例が立て続けに発生したりする国

を②に分類するのだそうです(※「基本原則に反して制度を運用したり、不適切な事例が立て続けに発生したりする国」とは、韓国そのもののことではないかと思いますが…)。そして、②に分類された場合は、「原則として包括許可は認めない」などとしているそうです。

ブーメラン&逆ギレ

それにしても恣意的な運用の変更です。実際、日本政府は韓国政府に提出した意見書のなかで

改正案の根拠や詳細についての質問に対する明確な回答がないまま手続きが進められるとすれば、根拠のない恣意的な報復措置と考えざるを得ない

と主張したのだそうですが、これは日本政府として抗議したというよりはむしろ、「そんな制度運用をしていたら国際社会に笑われますよ」というニュアンスが感じ取れます。

しかし、聯合ニュースによると、韓国政府側は

告示改正は国際平和および地域安全保障のための国際輸出統制体制の基本原則に反して輸出統制制度を運用し、国際協力が難しい国を対象に輸出統制地域区分を変え、輸出管理を強化できるよう制度を改善するもの

などと意味不明な供述をしているようです。

おそらく韓国政府は自分自身で考えたのではなく、日本政府が韓国を「グループA」から外した際の説明をオウム返しにしているだけのことでしょう。

さらに、聯合ニュースには次のとおり、本当にまったく意味不明なくだりも出て来ます。

韓国側は日本が今回の措置を世界貿易機関(WTO)に提訴しても、歴史問題を理由に経済報復措置に乗り出した日本と異なり、不適切な輸出統制制度の運用に対する措置を取ったことであり、事前に通知するなど手続き上の規定も守ったため、問題にならないと判断した。

「歴史問題を理由に経済的報復措置」…???

歴史問題を経済問題や安保問題に拡大しているのは、韓国の方であって、日本ではありません。

韓国政府の発表内容はまったくもって支離滅裂ですし、他人事ながら、個人的には「大丈夫ですか?」と本気で心配しそうになってしまいます(ま、しょせんは外国ですので、私たち日本人にとっては究極的にはどうでも良い話かもしれませんが…)。

日本はまったく困りません

韓国政府の狙いは「瀬戸際外交」

さて、なぜ韓国政府がこんな措置を打ち出して来たのか。

その答えは、聯合ニュースの記事の末尾に出て来ます。

また、告示改正後も日本が対話を望む場合は時期や場所を問わず、応じる方針を示している。

これが、すべてでしょう。

要するに、WTO提訴もホワイト国除外も、瀬戸際外交の続きと見るべきです。具体的には、日本政府が「これは困った!」と言って韓国政府との交渉に出て来ることが、韓国側にとっての最大の目的なのです。

では、これに対する日本政府の正しい対応とは、いったい何でしょうか?

正解は、7月1日に日本政府が打ち出した措置からは、1ミリも譲歩しないことです。

これに加え、論点ずらしを許さず、自称元徴用工問題などを巡っては、「韓国は国際法を守れ」と主張し続けることであり、理想をいえば韓国の恫喝に沈黙せず、それどころか国際社会に対しても日本の正論を堂々と発信することです。

この点、河野太郎防衛相は外相だった今月上旬時点で、外信に対し、日本の立場を堂々と発信しています(『コーノ・タローの英文論考 史上最も仕事をする外相』、『河野太郎氏、またしても「やらかす」』等参照)。

河野太郎氏が史上最も韓国に嫌われた外相であったことは間違いありませんが、河野氏のこうした適切な情報発信に対しては、日本国民の1人として、素直に感謝したいと思います。

「サプライチェーン外し」というセルフ経済制裁論

これに加えて今回の韓国側の措置で日本が具体的に困ることはまったくありません。なぜなら、日本が韓国から輸入している「戦略物資」などほとんどないからです。

いや、それどころか、今回の韓国側の措置は、実は、韓国の産業にとって非常に大きなブーメランとなって突き刺さります。それは、今後間違いなく、韓国をサプライチェーンから外すという動きが、日本の産業界で広がるはずだからです。

もちろん、日本企業は大人ですから、「韓国政府が信頼できない」というストレートな言い方はしません。「製造コストがどうのこうの」、「需給見通しがどうのこうの」、「米中貿易戦争がどうのこうの」などと言いながら、ほかにあれやこれや理屈を付けて、何とかして製造の韓国依存度を下げようとするでしょう。

これに加えて、韓国は中国と同様、「本当に重要なキーデバイス」を独占している、という状況にありません。

テレビの場合も、製造工程の上流で使われる本当に必要な製品を日本企業が独占供給しており、中国企業や韓国企業などは加工工程の中流で登場し、下流で再び日本企業が登場する、という構造にあります。

サプライチェーンからの韓国外し、産業構造の転換には、やや時間は必要ですが、キーデバイスを日本が握っているため、時間さえかければ韓国外し(+中国外し)は十分に可能と見るべきでしょう。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

それよりも、ややうがった見方ですが、今回の日本による対韓輸出管理適正化措置は、日本が韓国に対し本格的な経済制裁を適用した際に、韓国がどんな反応を示すかというリトマス試験紙になったと思います。

なぜなら、韓国側は、「瀬戸際外交」、「ウソツキ外交」、「告げ口外交」、あるいは逆ギレ、論点ずらし、オウム返しといった、典型的な対応パターンを見せてくれたからです。

むしろ、米韓同盟が破綻することを見越して、もし日本が韓国の経済焦土化を仕掛けるならば、どのような手段・プロセスを辿るのか、韓国側がこれにどう抵抗するのか、といった点について、今のうちにシミュレーションをしておくことも有益かもしれませんね。

なお、拙稿で恐縮ですが、経済制裁については『総論:経済制裁について考えてみる』で議論していますので、ご興味がある方は、是非、ご一読ください。

新宿会計士:

View Comments (38)

  • 記事更新ありがとうございます。ホワイト外し?、先のかの国の高官の日本疲れなる珍発言でもそうですが見事なまでにワンパターンなオウム返しでなんともはやです。〇〇感想文等のレポートが書けなくてネットで探して人名等だけ替えて提出→大目玉喰らう学生レベルなのかなぁ、と。
    ただこのオウム返し戦法、ゲームの対人戦や面接では割と有用な手段でして、真似された側が悪手を打つまで間を稼いだり、互角の戦いをさも演じているように第三者に見せると言う面があります。今のところ政府が適切に対応されていますが、こちら側から背中撃つ者が出ないよう気をつけないといけないと思います。

    • > ゲームの対人戦や面接では割と有用な手段でして、真似された側が悪手を打つまで間を稼いだり、互角の戦いをさも演じているように第三者に見せると言う面があります。

      その通りですね。実際、国際社会に「どっともどっち」と見せることに成功しています。

      オウム返しとか、猿まねとか、要するに朴李もといパクリは韓国のお家芸です。産業は日本のマネをすれば、造船・鉄鋼・半導体・家電、何でも直ぐ作れて沢山売れます。外交ではオウム返ししていれば0点で負けの所50対50に持ち込めます。実に効率的で経済的です。

      パクリで確実な成功体験を積み重ねてきた韓国ですから、独自性などと言う、苦労ばかり多くて不確実で効率が悪いやり方を執る理由がありません。

      パクリの唯一の問題点は、パクられる側が凋落したとき、共に凋落するか、独自路線に転換しなければならないことです。日本の先を行く先進国となりつつある韓国にとって試練の時ですね。(棒)

  • 文在寅政権はもはや日米だけでなく、他の主要国や
    国際機関にも相手にされてないように見えます。
    レッドチームからも距離を置かれてるようです。

    9月後半に文大統領が国連総会で演説するそうですが、
    いつもの調子で南北融和と対日批判でしょうから、
    スルーされるのは確実。
    また米韓首脳会談を調整中とのことですが、
    開かれない可能性もあると思います。
    それでまた逆切れして、今度は駐留経費の交渉で
    「米韓同盟破棄」をちらつかせて米国を脅すのでしょう。

    現時点での日本の輸出管理強化措置の成果は、韓国が
    勝手に外交的に孤立していく状況を作ったこと
    と思います。金融制裁の発動も時間の問題かな。

  • 「あ、その話まだ生きてたんだ。」というのが素直な感想。メンドくさいなぁ。日本政府としては一応お付き合いしなきゃいけないのかな…
    遺憾砲でも一発撃っといて「効いてる効いてる」とホルホルさせときますか。

    >また、告示改正後も日本が対話を望む場合は時期や場所を問わず、応じる方針を示している。

    と言ってるところがいじらしいというか、味わい深いですね。

    • 匿名様

      韓国の内心は…
      ・道義的劣位(外交用語にはなさそうな言葉)な「はずの」日本
      ・我々が正しい!(何を持って正しいのかは不明。いつもの証拠ナシ。)
      ・だから、日本はホワイト国除外を撤廃せよ!

      以外の何者でも無いと思います。

      ホルホルさせるよりは、理論的に反論して後は放置(話合いの呼び掛けは、質問に対する回答を持って来るまでスルーし、回答受領後は、質問内容と韓国側の回答を全世界へ公表)するのが良いかと。

      その上で、他の方を含め何度も出ていますが、「日本政府」が「直接海外」に韓国政府の支離滅裂さを宣伝するような事を繰り返し行うのがベターかと思います。
      ※根気と時間が必要になりますが、北朝鮮との交渉が必要になった時の見越しての対応になると思います。

      本件を含め、種々の問題で日韓関係が悪化していますが、私見では断交とは言わないまでも「冷たい平和」まで進んでも良いかと思います。

      ただし、独島級揚陸艦を済州島に配備するようですので、韓国は既に日本を仮想敵国扱いしている可能性が高いと睨んでますので、その点は注意が必要かと。

  • 更新ありがとうございます。

    韓国政府が取る最後の手段、「瀬戸際外交」。これは北朝鮮もお得意、民族のDNAがそういうイチかバチかの貧国人博打根性が好きなんでしょう(笑)。

    やるぞ、やるぞ!今度は本気でやるぞ 。最初はウブな日本人などイチコロでしたが、さすがに何度も見せられると『どうぞ。早よせいや!」「見届けるゾッ」となります。

    大したカードも無く、挑発だけ繰り返すので日本人は軽く見がちですが、アイツラのシツコさは異常。我々も監視の手を緩められますん。

    いや、今は既に日本相手だけでなく、対米瀬戸際外交のつもりです。「瀬戸際」が粉砕され、逆に地雷ブーメランを踏んだ格好となった。

    韓国政府が8月22日に入り、日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)を破棄し、日本の経済制裁の対抗などというが、逆リーチのつもりの対日輸出規制など、何の効果も無い(笑)。

    国連総会で文大統領は「トランプ大統領と会談を予定」と韓国マスコミに出てました。さて本当にあるのかどうか知らないが安倍総理並みに、8秒未満握手で、トランプの『いつ、辞めるんだ?』で終わりそう(笑)です。

  • おはようございます(^_^)

    >それよりも、ややうがった見方ですが、今回の日本による対韓輸出管理適正化措置は、日本が韓国に対し本格的な経済制裁を適用した際に、韓国がどんな反応を示すかというリトマス試験紙になったと思います。

    今は日本からですけど、米国からが始まった場合に韓国は同じような瀬戸際外交をするのでしょうね。

    米国のリアクションには興味が湧きます。

    • 韓国の外交は、内政(内輪揉め)の延長そのものと見れば良いと思います。大統領が二度と負けないと、日本に対抗姿勢を示しているように、やり返さないと文大統領の支持層が揺らぎます。
      実際に韓国が日本をホワイト国から除外しても、会計士さんの言うとおり、特に日本が困る製品は有りません。
      韓国側が輸出書類を作成することになりますので、書類を作成する手間が増えるのは、韓国側です。韓国の輸出管理体制が不十分な事は、日本がホワイト国から外した理由ですので、明らかだと思います。
      ここで考えられるのは、恣意的で適当な運用です。
      先日、韓国が石炭灰の輸入の検査期間を1ヶ月から、2週間に変更し、運用上の規制を緩和しました。韓国が自らの規制に困るので、科学的な根拠は無く、規制を変えています。韓国は、ルールを正しく守る事が出来ずに、都合良く解釈して運用することは、この例を見ても、明らかだと思います。
      結論として、韓国がホワイト国から日本を除外しても、適切な運用は、されないだろうという事です。
      新たな日本側の制裁への対抗策も、オウム返しになるで有ろう事は、想像出来ます。
      関税には関税で対抗するのでしょうが、日本は韓国製品の輸入関税は殆ど有りません。韓国は関税をかけていますので、日本が韓国が掛けている同等の関税をかける場合は、韓国が関税を変えないと、対抗措置が出来ません→これもWTOのルールに違反する事になります。
      また、差押えの現金化時に、日本が国内の韓国資産の差押えをするという話が有りましたが、これが実現するかどうかが分かりません。もし実現したら、多分また韓国が屁理屈で韓国内の日本資産を差押えると思います。

      • >だんなさん

        韓国がどうぜグダグダになるのは同意です。

        【関税には関税で対抗するのでしょうが、日本は韓国製品の輸入関税は殆ど有りません。韓国は関税をかけていますので、日本が韓国が掛けている同等の関税をかける場合は、韓国が関税を変えないと、対抗措置が出来ません→これもWTOのルールに違反する事になります。】がイマイチ分からないのですが、韓国が更なる韓国内の日本資産差し押さえをしても、日本としては韓国を経済的に焦土化する目的へ順調に進んでいるだけに思うのですが。

        • クロワッサンさま
          私は、日本政府に、韓国を経済的に焦土化する目的は無いと思ってますので、その辺は見解が違います。
          結果として、韓国経済が焦土化されることは、有るかもしれませんが、日本だけの要因では無いと思います。
          日本が韓国に制裁するのは、多分差し押さえ資産の現金化された時だと思ってます。
          方法は、新宿会計士さんが考えられているいくつかの制裁方法に含まれるていると思います。
          日本は、国際ルールに基づいて行動し、韓国は国際ルールを悪用したり、都合のいいように解釈して無視すると思います。
          日本は、国際ルールを守る分、韓国より選択の余地が少ないのではと思ってます。

        • >2019/09/16 at 17:10
          >私は、日本政府に、韓国を経済的に焦土化する目的は無いと思ってますので、その辺は見解が違います。

          分かりました。

          >結果として、韓国経済が焦土化されることは、有るかもしれませんが、日本だけの要因では無いと思います。日本が韓国に制裁するのは、多分差し押さえ資産の現金化された時だと思ってます。方法は、新宿会計士さんが考えられているいくつかの制裁方法に含まれるていると思います。

          そうですね。日本は韓国と違って文明国なので、他国も認めざるを得ない大義名分が無いと動けないですもんね。

          >日本は、国際ルールに基づいて行動し、韓国は国際ルールを悪用したり、都合のいいように解釈して無視すると思います。日本は、国際ルールを守る分、韓国より選択の余地が少ないのではと思ってます。

          はい。日本は韓国と違って文明国なので、国際ルールの主旨に則って行動するけど、韓国は国際ルールの文面だけ守った行動をして。

          GSOMIA破棄にしろ日韓慰安婦合意破棄にしろ天安門外交にしろ、日本や米国が国際ルールに則った範囲でしか報復しないと分かるから、中国みたいに国際ルール以上の報復をする国と違って韓国としては逸脱した行動を取り易く、言い換えると甘く見るんだろなぁと。

          ただ、文明国諸国を巻き込み易いのは中国方式ではなく国際ルールに則る日米方式だと考えるんですけどね。

  • 韓国の輸出管理は非常に杜撰であり、また、企業等に対する不正事案への罰則も相当緩いため、輸出違反を犯してでも不正取引が後を絶たないのです。
    日本では、輸出管理体制等の不備を理由に経済産業省から「警告」を受けた企業の名前が公表されることから、企業も相当注意しているためにそういった事例は年に数件程度しか発生しません。
    7月の報道等で知っている方も多いと思いますが、韓国での戦略物資の不正輸出が4年で150件以上もあったとする驚愕のニュースがありました。

    【2015年から2019年3月の間に韓国国内で摘発された不正輸出の内訳】
    NSG (核兵器製造・開発・使用に利用可能な物品) 29件
    AG (生化学武器製造・開発・使用に利用可能な物品) 70件
    MTCR (ミサイル製造・開発・使用に利用可能な物品) 2件
    CWC(化学兵器禁止条約) 1件
    WA (通常兵器製造・開発・使用に利用可能な物品) 53件

    韓国は、日本やアメリカと違って個別事案の詳細はもとより、不正輸出に関与した韓国企業の情報を何も公表していないようです。それが不正に輸出されてしまったのか、若しくは水際で未然に防止されたのかというような説明もないため、取引相手の韓国企業が不正輸出事案に関与した企業であるのか日本側で知るすべがないのです。

    これでは安心して輸出などできようはずもありません。
    日本としては物品や技術が第三国に迂回輸出されて兵器転用されかねない懸念を払拭できず、輸出の際にノーチェックで韓国に輸出する訳にはいきません。
    輸出管理の枠組みでは、最終的に責任を負うのは輸出した側、つまり日本になってしまうのですからたまったものではありません。

    韓国の無茶苦茶な日本に対する報復ホワイト国外しは許されることではありませんが、日本もまた「不適切な事案」を韓国側に明確に説明できておらず(理解してもらえないと言うべきか)、国際社会へも一体何が
    悪いのか、韓国側のどういう体制や姿勢がけしからんのか明確に伝えきれていません。

    韓国によるWTO提訴は、輸出管理の適正化vs経済報復という解釈の違い、日本側の説明不足による面も大きいのではないでしょうか。
    日本は楽勝、などと思わずに不適切な事案が何であるのか、行方不明になった物資があるのなら、その追跡や説明責任を韓国側に示せと主張し、受け入れてもらえるよう対処してほしいものです。
    まあ、2年はかかりますので、それまでに韓国という国家がどうなっているのかわかりませんが…

  • 記事の更新ありがとうございます。

    日本に二度と負けないと言ってしまった以上、韓国は何らかの対抗処置を講じて負けてないと主張し続ける必要があります。今回の韓国の処置は、輸出管理という綱引きで日本が引っ張ったから韓国も引っ張ってイーブンに持ち込んだという言い方をしたい、という意図はわかります。

    しかし実態は、自国内の輸出産業への嫌がらせにしかなってません。これで、経済を輸出に依存した国が、輸出管理を恣意的に運用するという悪しき実績ができることになります。GSOMIA破棄と並んで、個人的には「韓国がやったらいけない(おもしろい)こと」に挙がっていました。

    記事中で指摘されているように、日本は韓国での経済活動を縮小する方向になり、韓国内での輸出産業はリスクが増大したため空洞化の方向に進む可能性が高くなってきました。米韓同盟解消リスクとの合わせ技で、財閥はかなりの危機感を覚えるはずです。そして、生き残るために生産拠点や財産の保護を検討せざるを得ません。
    これは、ソフトランディングして欲しいと願う者としては、望ましい方向です。

    ここから先はくだらない妄想です。
    韓国を飛行機に例えると、パイロットは文政権です。ゾッとしますね。
    これまでは日本が空中給油をして援助していたので飛んでいられました。ある日を境に日本がそれを拒否したので、どこかに着陸して給油する必要があります。
    しかし、米国管理下の空港使用料は非常に高く、パイロットは着陸を拒否する構えです。
    そればかりか、燃料もないのに宇宙に行こうと言い出しました。
    果たしてハードランディングは避けられるのだろうか。
    ちなみに乗客は着陸をあきらめてどこかで飛び降りる羽目になるかもしれないですね。

  • 漢字廃止により、論理的に考えたり、言葉で記録するこちが出来なくなっていると思います。

  • 韓国による一方的報復である日本国のホワイト国外し、日本政府がどこまで抗議レベルをとるかに知的興味のポイントを置いています。
    ・遺憾で済ます
    ・対抗措置としてWTO提訴
    但し、後者は効いてると誤ったメッセージ (と言う名の韓国側の反日喧伝に利用)が発信されるので、日本政府側もめんどくせえなあと思っているはず。
    とは言え、WTOルール違反を看過するのもなあと。
    粛々と最低限のメッセージで (いつも通り日本政府側の温度感があまり見えないように)手続き的に提訴を進めていくんですかね。
    しかし提訴するなら負けは許されないので、向こうの無いこと無いことな反日国際アピールやWTO関係者への媚薬を含む暗手へもしっかり対応して欲しい。 (韓国側は国際社会から見て「どっちもどっち」=日本も悪いへ引きずりこむのも狙いかと。)

  • >やましいところがなければ堂々と許可を申請すれば良いだけの話です。

    ですから、やましいところがあったのですよ(笑)。ですから、あのような大騒ぎを演じたわけで、そういった意味では、あくまでも結果論ですが、”半島人のツボを押さえた”報復となりました。

    >もっとも、G7については米中貿易戦争などを巡る米欧の対立が激し過ぎたためでしょうか、結局、韓国の話題などほとんど出た形跡もなく、それどころか目立った成果らしい成果も見られずに終わった格好となりました。

    別稿でも申し上げていますが、G7に限らず、各国は自国の優先課題で忙しいんですよ。自国の問題に各国を巻き込もうとしても「甘ったれるな!」ということでしょう。

    >日韓GSOMIAを破棄すると決定し、日本に通告したことです
    >日本というよりもむしろ米国がその措置に激怒した、という点にあります

    日韓GSOMIAにおける自国や日本の役割を理解していなかったからこそ、得意顔で踏んだ地雷でしたわよね(笑)。私、一報を聞いた時、大笑いいたしました。

    日韓GSOMIA破棄は、GSOMIAそのものもそうですが、韓国の同盟軽視、国防軽視を国内外に発信したことになります。アメリカの激怒の一端はそこにあるのでは?

    日本政府は棒読みで「日韓GSOMIAは、東アジアの安全保障上、必要な制度だ」とか言ってきましたが日韓GSOMIAで韓国側が唯一持っていた諜報機関による人的情報を機関解体で失っていた現状ではアメリカはともかく日本側には利点はありません。日米同盟の相手国であるアメリカによる配慮に過ぎません。

    さて、最後のWTO提訴ですが、日本政府は気を抜かずに対応していただきたいです。
    世界には、中露のように、他国の紛争を自国利益のために利用しようとする国が存在することを忘れてはなりません。韓国はともかく日本が巻き込まれてはなりません。

    • しかし、意図したものではまったくないのでしょうが、貿易管理ひとつでGSOMIA破棄まで持って行ったのは、珍しい日本の外交的大勝利でしょう。

      望むべくは、あと1年を切った、東京オリンピックボイコットまでなんとか追い込めないかなあとw
      竹島・旭日旗辺りを駆使してなんとかして欲しい。
      綺麗なオリンピックを見たいものですよねえ。

      • りょうちん様 皆さん、そう思っていますわよねぇ。

        >東京オリンピックボイコットまでなんとか追い込めないかなあ
        >綺麗なオリンピックを見たいものですよねえ。

        多分、いえ絶対、世界中がそう思っていますわよ。半島人には、スポーツマンシップが理解できません。
        政治の場だけでも、辟易ですのに、オリンピックは世界の祭典ですのよ。
        半島人の参加は、世界中が迷惑いたします。が残念なことに、主催国の立場からは「来るな。」とは、思っていても言えません。
        でも、誘導できれば、努力すべきかも。りょうちん様おっしゃる竹島・旭日旗辺りもそうですが、放射能による健康被害(大笑)をご心配の半島の方々には食事、食材の提供をご遠慮させていただくというのはやり過ぎかしら?

1 2