韓国のWTO提訴はセルフ経済制裁への近道

昨日は久しぶりに驚きました。韓国政府が日本の輸出貿易管理に関連し、半導体などの製造に使われる品目の許可を包括から個別に切り替えたことを巡って、WTOに提訴すると発表したからです。今後は60日間の二国間協議を経て解決ができなければWTOでパネルが設置される、という流れが予想されますが、狡猾な韓国のことですので油断はできません。ただ、それと同時に韓国の「被害者コスプレ」が、今後は却って韓国経済を苦境に追い込むことになりかねません。それが「セルフ経済制裁」です。

恐るべき逆ギレ

韓国が日本をWTO提訴

久しぶりに驚きました。

韓国が日本の「輸出規制(?)」を巡って、WTOに提訴すると発表したからです。

韓国政府、日本輸出規制のWTO提訴を公式決定…その根拠は?(2019年09月11日14時19分付 中央日報日本語版より)

韓国メディア『中央日報』(日本語版)の説明によると、WTOに提訴する理由は、半導体・ディスプレイの核心となる3品目などの輸出を「規制」したことがWTOルールに反すると韓国側がみなしたからだそうです。

韓国側のロジックは、こうです。

まず、WTOルールでは、最恵国待遇義務(差別的な待遇の禁止)を定めていて、これは、「ある国に付与した最も有利な恩恵は第三国にも同様に適用されねばならない」(第1条第1項)というルールだとしています。

実際、日本は3大品目などについて、韓国をそれまでの包括許可制度の対象から外し、個別許可制度に転換しましたが、これは「他の国(旧ホワイト国)に対して包括許可制度(という優遇措置)を適用しているにも関わらず、個別輸出許可で韓国だけ差別している」、というのが彼らの言い分でしょう。

また、中央日報によれば、3大品目の輸出規制によって韓国が深刻な被害を受けたという点が、GATT第11条第1項に定める「輸出制限措置設定維持禁止義務」(輸入・輸出許可や関税などを通じて輸出を禁止したり、制限したりしてはならないこと)に違反しているともしています。

さらに、日本が政治的な理由で貿易を恣意的に制限したこと自体が、「貿易規定を一貫して合理的に運営すべき義務」(GATT第10条第3項)にも抵触している、としています。

その一方で、中央日報によると、いわゆる「(旧)ホワイト国」からの除外措置については、訴訟の根拠から外したのだそうです。おそらくその理由は、韓国側も来週、日本を「ホワイト国」から除外する予定であるため、日本の「ホワイト国除外措置」をWTO提訴理由に含めてしまうと自己矛盾が生じるからでしょう。

日韓請求権協定を無視した国がWTO提訴とは…

まったく呆れて物も言えません。

日本側が自称元徴用工問題で韓国に対し、日韓請求権協定第3条に基づく問題解決を要請したときは、これを徹底的に無視したのが韓国の側でした。

(2018年)

(2019年)

日韓間のトラブルで韓国側が必要な手続を怠っているくせに、韓国の側は日本をWTOに訴えるというのも、じつに厚かましい限りです。

いずれにせよ、韓国こそ「逆ギレ国家」と呼ぶにふさわしい気がしてなりません。

そもそもの仕組み

グループAと4つのレジーム

さて、くどいようですが、韓国側がしつこく「輸出規制」「輸出制限」などと述べているのは、正しくありません。

日本側の措置は「輸出規制」「輸出制限」ではなく、「輸出貿易管理」です。

輸出管理上の「ホワイト国」とは、あくまでも「その国に製品を輸出しても軍事転用されない」という意味で信頼できる国を指定し、キャッチオール規制の対象外にするなどの優遇措置のことです(※なお、日本の場合、今月、呼称を「ホワイト国」から「グループA」に改めました)。

当然、「ホワイト国」から外れたからといって、その国にあらゆる製品の輸出が禁止される、というものではありません。単に「許可が厳しくなる」というだけの話であり、やましいところがなければ堂々と許可を申請すれば良いだけの話です。

また、日本は全世界すべての国に「包括許可」を与えているわけではありません。改めて説明すると、輸出品の武器転用などを防ぐための輸出管理レジームとして、主要なものは次の4つです。

  • NSG(原子力供給国グループ)→原子力専用品、技術などを規制
  • AG(オーストラリア・グループ)→化学兵器、生物兵器を規制
  • MTCR(ミサイル技術管理レジーム)→ミサイルや無人航空機などを規制
  • WA(ワッセナー・アレンジメント)→武器、汎用品などを規制

日本の輸出貿易管理上、「グループA」に指定するための最低条件は、この4つのレジームすべてに参加していることですが、それと同時に、4つのレジームのすべてに参加していたからといって、自動的に「グループA」になるわけではありません。

ちなみに、4つのレジームすべてに参加している国は、次の30ヵ国です。

参考:4つの国際管理レジームすべてに参加している30ヵ国

アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、日本、韓国、ルクセンブルグ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、米国、トルコ、ウクライナ

グループA~D

日本が現在、「グループA」に指定している国は、この30ヵ国から日本自身と、トルコ、ウクライナ、韓国を除いた26ヵ国であり、それ以外の国はグループB~Dに区分され、グループA以外の国に対してはキャッチオール規制が適用されます(図表)。

図表 国別・品目別許可手続
カテゴリー具体的な国キャッチオール規制リスト規制
グループA:旧ホワイト国27ヵ国から韓国を除いた26ヵ国免除一般包括か特別一般包括か個別許可を適用
グループB:レジーム参加国4つのレジームのいずれかに参加している国適用対象特別一般包括か個別許可を適用
グループC:レジーム参加国以外A、B、Dのいずれにも該当しない国適用対象特別一般包括許可か個別許可を適用
グループD:懸念国懸念国適用対象個別許可のみ

(【出所】輸出貿易管理令および経産省『リスト規制とキャッチオール規制の概要』等を参考に著者作成)

ちなみに「懸念国」とは、『輸出貿易管理令』(別表3の2、別表4)に列挙される、次の10ヵ国です。

参考:いわゆる「懸念国」

『輸出貿易管理令』別表3の2、別表4の国(アフガニスタン、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、イラク、レバノン、リビア、北朝鮮、ソマリア、スーダン、イラン)

グループBであっても個別規制は適用される

韓国はグループAではなくなりましたが、引き続きグループBという優遇措置を受けることができますし、今までの「一般包括許可」は出ませんが、品目によっては「特別一般包括許可」を受けることもできますし、「特別一般包括許可」を受けることができる品目も、グループCより優遇されています。

ただし、グループAやB、Cなどであっても、品目によっては一般包括許可や特別一般包括許可ではなく、個別許可の適用対象となるケースもありますが、これについてはそもそものリスト規制の趣旨に照らして当然のことです。

なぜなら、日本としては下手に許可を出してしまい、相手国に戦略物資を第三国へ横流しなどされてしまうと、最終的には輸出許可を出した日本の側の責任になってしまうからです。

いずれにせよ、WTO、GATTのルールはあくまでも「自由貿易」に関するものですが、輸出管理制度は自由貿易とは次元が異なる問題です。そもそも次元が異なるものを、無理やり同じレベルで訴えたところで、国際社会からは受け入れられないといえるでしょう。

今後の展開

WTO協議と提訴の具体的な手続

ところで、韓国が今回、日本をWTOに提訴する意思を示したことで、今後、どうなるのでしょうか。

財務省税関のホームページに掲載されているPDFファイル『WTO紛争解決手続の主な流れ』によると、

  • 二国間協議要請
  • ⇒二国間協議を実施
  • ⇒原則60日以内に解決しない場合、WTOに小委員会(パネル)の設置を要請
  • ⇒パネル設置

という流れが想定されます。

具体的には、11月10日までに日本政府が二国間協議に応じないか、もしくは二国間協議で解決が付かなかった場合には、WTOにパネルが設置され、そこから順調に行ってWTOから是正勧告を受け取ったとしても、標準で2年3ヵ月(=27ヵ月)が必要です。

セルフ経済制裁

いずれにせよ、輸出管理とWTOを混同した韓国政府の姿勢は非常におかしなものですが、それと同時に、もう1つ、なかなか興味深い現象が発生します。

これを全世界がどう受け取るか、です。

まず、WTOルールや国際的輸出管理に詳しい人たちは、「韓国ってダメな国だなぁ…」と思うでしょうが、残念ながら、全世界のすべての人々がこれらのルールや規制に詳しいわけではありません。

それに、『WTO敗訴は日本に手痛い打撃だが、過度に悲観する必要もない』でも報告したとおり、現実にWTOでは明らかに不合理でおかしな判決が下りています。

WTO敗訴は日本に手痛い打撃だが、過度に悲観する必要もない

したがって、今回の韓国政府の動きを、「また韓国がバカなことをしている」などとバカにして楽しむべきものではありませんし、決して油断してはならないことも事実でしょう。

しかし、それよりももっと大きなポイントがあるとすれば、それは「セルフ経済制裁」です。

とくに、今回、韓国側は「自称元徴用工問題が日本の韓国に対する経済報復につながった」、などと全世界に喧伝して廻っています。そうなると、「韓国経済の稼ぎ頭である半導体産業やディスプレイ産業は、日本の経済報復により苦境に陥っている」、というストーリーが出来上がります。

これは、韓国にとっては「被害者コスプレ」以上の絶大な効果をもたらしかねませんし、場合によっては韓国のウォンや株式がジリジリと売られる、といったことにもつながりかねません。

ガスが充満するなかで火が付けば爆発を起こしますが、これと同じで、「韓国経済は日本の輸出報復により苦境にある」というイメージが全世界で広まれば、何らかのきっかけで韓国の通貨が売り浴びせられ、一気に通貨危機に発展するかもしれないのです。

つまり、韓国政府の今回のWTO提訴は、輸出管理と自由貿易の論点を混同したという意味でナンセンスであるだけでなく、自国の苦境をわざわざ自国で一生懸命に全世界に向けて宣伝するという意味があるのです。

いわば、セルフ経済制裁への近道、というわけですね。

いずれにせよ、今年の秋から冬にかけて、今度は注目点が「日韓貿易紛争」から「韓国経済と金融の苦境」に移ってくるのではないかと思います。

【オマケ】安倍政権の余裕?

さて、安倍政権は昨日、内閣改造を実施しました。

とくに、日本の輸出管理の運用体制見直しに尽力した世耕弘成氏が経産相を退き、新たに菅原一秀氏が経産相に就任しました。

菅原氏の経産相としての実務担当能力については、正直なところ、現時点においてはまだ見極めができていません。個人的には、韓国が日本に対してめちゃくちゃなことを次々と仕掛けて来ると予想されるなかであればこそ、世耕氏には経産相に留任していただきたいと思っていました。

しかし、人間誰でもそれなりのポジションに就いて実務を経験しなければ、実務能力は身に着いていかない、という側面もありますので、ここは菅原氏を経産相に据えた安倍総理の狙いを信じつつも、まずは前向きに期待したいところです。

ただ、それと同時に、1つ感じたことがあるとすれば、この段階でわざわざ経産相、外相、防衛相をそっくり入れ替えたのは、安倍政権なりの政権運営に対する余裕のあらわれと見るべきなのかもしれない、という仮説です。

最近、巷間では「日本がホワイト国除外措置を元に戻せば、韓国も日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)破棄を撤回するかもしれない。だから日本は韓国を再びホワイト国に追加すべきだ」、といった、意味の分からない議論をする人が、オールドメディア界隈には存在するようです。

しかし、「韓国との関係を損ねないようにするために、日本の大事な国益を売り渡す」という意味での「古き悪しき日本外交」には絶対に戻るべきではありませんし、安倍政権下で閣僚が交代したくらいでこの方針はビクともしない、ということを、是非、示してほしいと思う次第です。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. 丸に違い矢 より:

    日本政府には、韓国の“言うのはタダ作戦”にヤラれない様に、全力で否定し管理を粛々と行って欲しいモノであります。
    今までの様な“事実を知れば判って貰える”なんて後々手を踏んでは、韓国のプロパガンダにヤラれます。
    気を引き締め、彼等がウソを言ったら即否定しその件に関しての事実を公表して対応して頂きたいモノです。

    タマネギ男の件が大きくなり、ロウソクデモにでも為れば見モノが増えるのに…

  2. だんな より:

    韓国のWTO提訴は、しないと国民が納得しないでしょう。
    反日姿勢で、法相指名を希釈させるのが、目的だと思います。またWTOが機能不全となるのは、日本、韓国の両国に共通です。日本が、韓国がホワイト国から除外するのをWTOに提訴しても、最終判断は得られないと思います。
    さて、昨日も書きましたが、韓国が日本への対決姿勢を強めているのは、間違いありません。大統領が二度と負けないと言うくらいですので、カードの無い韓国は、国際機関を使った攻撃が、予想されます。
    WTOだけで無く、IOC、IAEAを使った攻撃は、既にに始まっていますし、国際会議でも日本を非難しています。
    韓国は、自らルールを守らずに、相手に守らせるように仕向けてくるでしょうから、一つでも日本が負ければ、マイナスになります。IJCへの提訴も、強制力はありませんので、韓国は全て無視すると思います。
    個人的に、日韓間の問題を国際機関を使って解決することは、もう出来ないと思います。

  3. カニ太郎 より:

    日韓対立において、私の分析では、韓国優位。

    相撲に例えるなら、日本がせっかく韓国を、土俵際まで追い詰めたのに、勝ちきれなかった、いまは土俵中央に押し戻された状態だ。

    そもそも、kospiとドルウォンを見れば、どっちに風が吹いてるか明らかだ。

    韓国は株価が危険水域2000以下を脱し、為替も危険水域12000以上を脱した。

    つまり、韓国は危機を脱してしまった。

    原因は何か?

    私の分析(占い)では、ボルトン辞任に直結する何か?が最近米国で起こったのだろう。
    真実は表にでない。

    ボルトンは強硬派だった、だからボルトン辞任を経済界は好感した、つまり今後、イラン、北朝鮮で、大きな和平がある。

    それが米朝会談だったら、文在寅にとっては追い風だ。

    文在寅外交の凋落はハノイ会談の失敗から始まった、ハノイ会談の失敗はボルトンが原因だ、ハノイ会談直前までトランプは合意するつもりだったのだ、それを直前でボルトンがひっくり返した、飛行機で直前ハノイ入りして、トランプが急変した。
    何を言ったかはわからない。

    ボルトンが消えたと言うことは、米朝会談合意の目が出てきたということだ、それは北への部分的経済制裁解除も入るだろう、すると文在寅の悲願である開城工業団地と金剛山観光事業が再開されるということだ、ここで重要なのは米国は文在寅を延命させる決断をしたということだ、つまり韓国経済焦土化作戦は中止したということだ。

    これは日本に飛び火する、サムスンら韓国半導体産業を叩くためにやった半導体3素材輸出規制は中止される目が出てきた、つまり輸出再開する可能性があるということだ。
    つまり、追加品目の夢は消えたのだ、現在の3品目の禁輸さえできないのなら、輸出規制品追加など夢のまた夢だ、もしかしたら世耕さんは経産大臣を自ら辞めたのかもしれない、この対韓政策変更に反対して、安倍さんに更迭された可能性もある。
    当初私が危惧していた事態、つまりさっさと輸出規制品目を増やさないと、時期を逸するということが、現実になるかもしれない。
    時期は大切なのだ、のんびり、じっくり、やればいい、とか言ってた人が大勢いたが、それがどんなに愚かな策だったか、それこそじっくり反省してほしい。

    トランプがボルトンを切った、米中対立も緊張緩和に向かうだろう。
    だから株価も好調だし円高も戻っている。
    世界景気に関してはいいことだし、世界平和に関してもいいことだ。
    この事態を残念がってるのは、韓国経済の破綻を願ってた、日本にいる嫌韓勢力、つまり私たちのような人間だけかもしれない。
    それでも、残念だ。

    1. だんな より:

      カニ太郎さま
      韓国経済のウォン、株が、少し元に戻しているのは、アメリカの影響だと思います。
      アメリカが、ドル安と株高に誘導したいのが現状ですので、仕方ない事だと思います。
      韓国経済が悪化を続けているのは、間違いないと思いますので、時が来るのをもう少し我慢しましょう。

      1. カニ太郎 より:

        米国、そこが問題なんです。
        米国の動きが変わったのです。
        思い起こせば9/4香港デモが収束したのがターニングポイントでした。

        香港政府が逃亡犯条例改正案を引っ込めて香港デモが収束したのが9/4、
        お陰で9/11一帯一路香港サミットが無事開催された。
        日本のメディアはスルーですが、痩せ我慢が見え見えで笑えます。

        9/4にトランプの米中協議再開のツイートで、中国と裏取引したのがすぐわかった。
        ボルトンが辞意を決意したのもこの辺りだろう。
        安倍政権は梯子を外された、いつもの事だ。
        対韓政策の変更に迫られ、ここで世耕大臣を外すのが決められた可能性がある。

        9/10ボルトン解任
        今朝8:20トランプツイッターで対中追加関税の発動が10/15に延期された。
        すべてが繋がった。

        中央日報『駐韓中国大使「日本の韓国経済制裁、成功できないだろう」』 (https://japanese.joins.com/article/519/257519.html …)。

        駐韓中国大使は、この流れの中でこの発言をしています。

        今回の半導体3素材輸出管理強化が、米国と示し合わせた対中貿易戦争の作戦の一環であるならば、ファーウェイ叩きのため韓国半導体産業の弱体化を狙った作戦だ。
        メインプレーヤーの米国が対中貿易摩擦の緩和に舵を切ったなら、日本も対韓国輸出規制の蛇口をこれ以上締めるわけにはいかない。

        この駐韓中国大使の発言は日本の輸出管理強化の裏には米国がいるとの見立てでしょう。

        もし、唯一、日本の希望があるとしたら、今回の対韓対抗策が、日本独自の政策だった場合のみです。

        一連の韓国の日本に対する無礼な振るまいに対する、安倍政権の怒りの独自制裁だった場合なら、今後も強硬姿勢が維持できるでしょ。

        しかしながら、私の見立てでは、米国の意向に関係なく、韓国対抗策できるとは思えない。

        今後の安倍政権の対韓政策に希望が持てない原因はこういう訳です。

        もし、トランプさんが間違いに気づき、再び中国と緊張関係に入ってくれれば、日本も再び韓国に対して強硬に出れるでしょうから、10月の米中協議が山でしょう。

        1. 匿名 より:

          個人的に日本がアメリカの言いなりなのは間違いないと思います。
          半導体からみの輸出管理なんて米中が緊張状態にあったからだと思いますので緊張緩和に動き出せばアメリカのカードとして日本に譲歩を迫るのでは。

          アメリカに梯子外される歴史も繰り返してばかりですね。

    2. tono より:

      でも、アメリカがマイクロンの大幅な投資増を見殺しにするのでしょうか。
      北との直接対話ができる以上、韓国が必要ないことは明らかだし、半導体でも液晶パネルでも、すでに中国が韓国企業を凌駕しつつあります。
      こういった状況で、米中・米北関係が多少緩くなったとしても、韓国への将来があるとは思えません。
      マイクロン、東芝、台湾を中心にした新半導体路線はアメリカ政府もサポートしていくのではないでしょうか。

      ただ、おっしゃるようにトランプは来年の選挙に向けて不安材料が増えていて、外交上の成果を上げるために無茶なことをする可能性はあります。

      できれば日本としては今のタイミングで追加制裁して、ある程度痛い目に合わせてほしい気がしますが、果たしてそんなことが出来るのか。。。

  4. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    韓国のやる、でっち上げでも嘘でも良いから国際社会において日本を下げまくる作戦は狡猾です。世界の国も韓国ほどでは無いが、「何故日本は高度な社会システムが構築出来たのか。アジア人のくせに」と思うヤカラが酋長の国もあるでしょう。

    米国が「竹島は日本の領土」と言ってくれましたが、徴用や偽慰安婦らは対面1対1の勝負。頼りない外務官僚、OBだけに任せず、ロビー活動、韓国の仕業をトコトン欧米要人、ジャーナリストに叩き込む必要がある。中小国にも。

    もう汚染されてる所は、最低限、誤解を解く努力が必要です。南朝鮮は日本をおとしめるしか、政権は成り立たない。文以後も同じ。国を潰す覚悟でやらないと、南朝鮮はエスカレートします。潰したあと?貧国の北と武装解除で統一か、属国(笑)。

    1. 阿野煮鱒 より:

      > 頼りない外務官僚、OBだけに任せず、ロビー活動、韓国の仕業をトコトン欧米要人、ジャーナリストに叩き込む必要がある。中小国にも。

      お説の通りでございます。こういう活動は草の根で行うには限界がありますので、やはり政府系の外郭団体を作ってヒトとカネを注ぎ込む必要があります。それに対する国民の理解と支持が必要です。

      こういった認識が日本社会全般に広がるにはまだまだ時間がかかります。私の経験則では(毎度の繰り言ですが)コリアウォッチャーと世間一般の認識には10年の時差があります。

      我々が10年先の未来を観ているわけではありません。それが出来たら大金持ちです。世間が10年遅いのです。その理由は、平和ボケとマスコミのプロパガンダに知らず知らずに影響を受けることで、今の状況が認識できないからだと思います。

      コリアは歪んだ鏡です。それに日本を映すと、あら不思議、日本の問題点がわかりやすく拡大されて見えるではありませんか。

      文在寅政権は、丁度10年前に誕生した民主党政権を誇張して戯画化したような存在です。是非とも多くの日本人が、韓国と北朝鮮を見つめ、そこから我が国の問題点を認識し、行動を変えていっていただきたいと願っております。

    2. だんな より:

      めがねのおやじさま
      外務省のOBは、役に立ちませんよね。

      1. めがねのおやじ より:

        だんな様

        はい。ほぼ全く駄目です(笑)。英語他、任地語のスピーカーです。本来、通詞は東京大学とか京都大学や東京外大とか出身でなくても務めれます。それよりウラの情報収集と調査がメインと思いますが、日本は『万国仲良くしましょう』だけなんですね。

  5. 一国民 より:

    韓国という国は極めて狡猾なヤクザ国家で、常識や標準の理論をまったく受け入れず、三枚舌、ウソとねつ造で押しまくりますので、まともな議論ができません。正論、正攻が通用しない。
    (朝鮮部族が考案した、現代にあっては極めて非人道的なチュチェ思想の強要・洗脳などもそういったことの延長線上なのかと・・、まったく飛躍した与太話ですが。)

    いずれにしても、皆様ご指摘のとおり、韓国当局はあらゆることを想定し、勝利するつもりで準備をしてきていると思います。
    慰安婦や自称徴用工、GSOMIA等々の問題に関する日本への一連の仕打ちで明らかなように、反日勝利は韓国(朝鮮族)の国是。
    文在寅にとって、WTO提訴はもはや単なる形作りでは済まなくなっています。勝利しなければならないのです。(負けたとしても、バルブの件同様、必ず勝ったと言い張るのでしょうが。)

    昨日の中央日報にの載った邱国洪駐韓中国大使の韓国擁護の発言も気になるところです。
    WTOの上級委員会のメンバーの一人は中国人です。

    日本は背水の陣で望む必要があります。
    そのためにも、理屈だけではダメで、対外工作との合わせ技。それを如何に実効性を持ってやれるかにかかってくると思われます。

  6. ピークを過ぎたソフトエンジニア より:

    あくまで予想ですが、WTO提訴に向けた韓国政府の動きがセルフ経済制裁になるか、と言われれば、特別な何かは起こらないと思います。韓国の奇行は今に始まった事ではないですし、日本が韓国離れを始めた時点で生産拠点としての信頼感は既に毀損しています。

    韓国経済が弱っていけばトレンドとしては下降になると思いますが、今のところ株式は半導体市況との連動性が非常に高いように見えますし、メモリ価格が上昇すれば連れて上昇すると考えています。
    USD-KRWは一応右肩上がりのトレンドですが、今のところは韓銀が頑張ってヨコヨコだと思います。

    ただし、輸出が不調でかつ内需縮小中のデフレ経済では中長期のトレンドは間違いなく下降で、しかもどこかで下落するだろうと思います。下落のタイミングは大手さんの都合で決まると達観してます。
    なので、大きなイベントが無ければ大筋の流れは変わらない、という解釈です。

  7. 通りすがり より:

    日本としては、「輸出管理」を行う理由(個別の事例)を明確にしていませんので、韓国側の主張にも説得力が発生している状況だと見ています。
    WTOの場で、誰が見ても「納得する」管理強化の理由を明確に出来れば、韓国は大恥をかく事になります。

    ですが、管理強化の理由を明示できない場合(又は理由が弱い場合)、韓国側の工作でWTOの判断がどのように振れるかは微妙なところで、まさかの結果が出る可能性が懸念され油断出来ません。

    そこで、WTOの提訴に入ったこのタイミングで、次の一手を打ちたい所です。

    それが何かと言うと、「募集工問題」に対して正式な「報復措置」を発動する事です。
    ロジックとしては、募集工の報復措置はこちら(次の一手)ですので、輸出管理の強化は全く別の問題ですと主張する形です。

    国際法上、条約不履行等の報復として許される正当な内容であれば、多少強引でも筋が通ると思いますが、いかがでしょう。

    1. イチニー より:

      >通りすがり 様

      >それが何かと言うと、「募集工問題」に対して正式な「報復措置」を発動する事です。

       おお!
       私、ほぼ同じような内容のメールを、以前、首相官邸に送りました。
       通りすがり様も、メールしてみては、いかがでしょうか?

  8. 心配性のおばさん より:

    曺国(チョ・グク)氏疑惑から、国民の怒りを逸らすために、文在寅政権は、日韓GSOMIAを皮切りに手当たり次第の反日を繰り出しています。
    彼らの目的は、彼らの主張が国際社会に受け入れられる云々では既にないのでは?
    だから、放置しろということではありませんよ。面倒でも一つ一つ、対応しておかなくてはなりません。
    WTO提訴は、経産省の管轄でしたよね。新経産大臣は、よい評判を聞きませんが、お仕事はできるのでしょうか?

  9. 新茶狼 より:

    韓国のWTO提訴に対する日本の反論は、GATT21条「安全保障のための例外」により、安全保障上の重大な利益保護で各国が必要な措置を取ることができる裁量、と言われています。
    しかし、何が日本の安全保障上の重大な利益であるのか、説得力ある説明が果たしてできるのかちょっと心配なところがあります。

    確かに、不適切な事案が発生したため輸出管理強化の一環としてホワイト国から除外する、という流れではあったのですが、不適切な事案についての詳細は明かされてはいません。
    韓国企業から中国などの第三国へフッ化水素が流出され、これが軍事施設供給などのための取引であると明確に説明できるのかどうか…
    勿論、切り札として温存している可能性は高いですし、杞憂に終わってくれればよいのですが、単に行方不明である程度では状況証拠にすらなっていません。

    韓国の強かさ狡猾さは世界一と言ってもよいでしょう。(愚かさも世界一ですが)
    圧勝できるなどと気を抜かず、冷静な作戦を練っていただきたいものです。

  10. だんな より:

    韓国のWTO提訴は、結論が出るのも数年先で、WTOの機能不全がありますので、あまり気にしても仕方ないと思います。
    それよりも、三品目の輸出がどうなっているか、感の産業に影響があるいるかに、興味があります。
    結局、フッ化水素の輸出許可は、確認出来ていないんですよね。
    誰か、情報をお持ちでしたら、教えてください。

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告