「制裁逃れ」報道は日本政府による意図的なリークなのでは?

国連安保理最終報告書のなかで、「北朝鮮が核・ミサイル開発を継続している」とする内容が盛りこまれたとする話題は、昨日の『テレ朝「国連最終報告で北が核・ミサイル開発継続中」と報道』で紹介したとおりですが、本日はその続報があります。おそらく、この「国連最終報告書」は日本政府などの関係者が何らかの意図をもって数社にリークしたものではないかと思うようになりました。そして、現時点では韓国に対する「セカンダリー・サンクション」の適用は、まだ難しいのではないでしょうか。

瀬取りなどで石油入手

国連安保理向けの報告書のなかで、「北朝鮮が核・ミサイルの開発を継続している」とする内容が盛り込まれたという話題については、当ウェブサイトでは昨日、『テレ朝「国連最終報告で北が核・ミサイル開発継続中」と報道』で紹介したとおりです。

テレ朝「国連最終報告で北が核・ミサイル開発継続中」と報道

これは、次の『テレ朝news』が、「国連安保理の専門家パネルの最終報告書」の内容を紹介する形で報じたものです。

「北朝鮮が核開発を継続」国連“専門家”が最終報告(2019/01/30 10:31付 テレ朝newsより)

『テレ朝news』によると、

  • 北朝鮮は現在も核・ミサイル開発を継続している
  • 米朝首脳会談後も「瀬取り」を使った石油製品の密輸を繰り返している
  • 韓国が国連に無断で石油製品を北朝鮮に大量に持ち込んでいた

などとしていますが、この報道については他メディアからも続報が出て来ました。

ここでは読売新聞が本日報じた記事を紹介しておきましょう。

韓国が安保理決議「無視」無届けで北に石油製品(2019年01月31日 10時56分付 読売オンラインより)

これは、「韓国政府が、南北協力事業で使用する石油精製品を、国連安全保障理事会に届け出ずに北朝鮮・開城(かいじょう)に持ち込んでいた」とするものですが、内容としては昨日の『テレ朝news』の記事とほぼ同じです。

また、情報源は「読売新聞が入手した安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの報告書」とされていますが、この「報告書」は、おそらく昨日、『テレ朝news』が報じた「最終報告書」と同一のものだと見て良いでしょう。

漁業権売却で外貨を獲得

それだけではありません。

読売新聞もこの「報告書」を昨日時点で入手していたらしく、昨日夕方、北朝鮮が中国に漁業権を売却していた、と報じました。

北「制裁逃れ」か、中国に漁業権売却…外貨狙う(2019年01月30日 15時40分付 読売オンラインより)

この報道についても、「読売新聞が入手した専門家パネルの年次報告書」をもとにしたものであり、「漁業権売却が北朝鮮の重要な外貨獲得手段になっていると指摘している」、とするものです。

この「漁業権売却」という話題について報じたのは読売新聞だけではありません。本日になって共同通信も後追いでほぼ同じ内容を報じています。

北朝鮮、中国に漁業権売却し外貨/安保理制裁違反(2019/1/31 09:47付 共同通信より)

つまり、この国連最終報告書には、少なくとも

  • 北朝鮮が現在でも核開発を継続している
  • 瀬取りや韓国経由などにより、北朝鮮は国連安保理決議に反して石油を得ている
  • 国連安保理決議に反して北朝鮮が漁業権を中国に売却していた

と言った内容が盛りこまれている、ということでしょう。

つまり、報告書としては、「国連安保理制裁違反をする国があるから、北朝鮮がいまでも核開発を諦めていない」、という点を指摘しているのでしょう。

最終報告書リークの狙いとは?

もっとも、この「最終報告書」、現時点ではまだ公表されていません。

先ほどの読売の記事によれば、この「最終報告書」は「毎年3月に公表される北朝鮮に関するレポート」だそうですが、どうしてこれが2ヵ月も早く現時点で公表されてしまっているのでしょうか?

日本のマスコミの取材能力の低さ、および、複数のメディアがほぼ同時に報じていることなどを考えると、彼らが個別に機密文書を入手したというよりも、最終報告書の作成に携わっている日本政府の誰かが「何らかの意図を持って」、マスコミ各社にわざと文書をリークした、と考えた方が自然ではないでしょうか?

非常にうがった見方ですが、この「国連最終報告書」については、全体を各メディアにいっせいにばら撒いたというよりは、文書の一部を抜き出して、数社に流して世論の反応を見ている、といったところではないかと思うのです。

私が気になるのは、それだけではありません。たとえば、韓国が開城工業団地に石油を持ち込んでいたとする下りを巡って、読売新聞

報告書は「期間の長さや、誰が管理するかは関係ない」と指摘し、決議に反して届け出なしに持ち込んだ韓国政府の対応を暗に批判している」(※下線部は引用者による加工)

と記載していますが、この記載からは、「国連安保理としては今回の韓国の行為に対して、厳重注意で済ませることとし、何らかの制裁を適用するつもりはない」、というニュアンスを感じ取ることができます。

ということは、事前にメディアを通じてこの報告書の話題を現段階で流しておくことで、北朝鮮の核開発問題、瀬取り問題などで世論の喚起を狙うとともに、韓国に対して「危ないことをするなよ」と牽制する狙いがあった、ということではないでしょうか?

で、結局「セカンダリー・サンクション」は?

以上の話から総合すると、あくまでも私自身の主観に基づけば、今回の報告書の目的は、「北朝鮮に対する経済制裁の履行を守らない国がある」、「その国は中国と韓国だ」、と指摘して、両国を強く牽制する狙いがある、ということだと思います。

私は昨日の『テレ朝「国連最終報告で北が核・ミサイル開発継続中」と報道』のなかで、次のように申し上げました。

  • 北朝鮮が国連安保理制裁に相当に苦慮していることは間違いなく、制裁逃れの事例は、水面下ではもっと多いに違いない
  • 北朝鮮の核武装阻止や拉致問題解決は私たち日本国民にとっても核心的な利益であり、韓国がそれを公然と妨害するならば、私たちは韓国を北朝鮮と同類と見なすべきだ
  • まずは「きちんとした証拠を積み上げる」ことが必要だが、もし韓国が国を挙げて北朝鮮の核開発を支援しているならば、北朝鮮に準じて韓国を経済制裁しなければならない

ただ、現状ではおそらく、韓国に対する「セカンダリー・サンクション」を適用するだけの材料が、まだ揃っていないのではないかと思います。

それに、今朝方の『「韓国に対する制裁」は感情を排し冷静に議論することが重要』でも申し上げたとおり、韓国に対して何らかの制裁が必要だと考えている日本国民は間違いなく増えているはずですが、だからといって「感情的にカッとなって制裁する」ことは避けなければなりません。

レーダー照射問題、徴用工判決問題、慰安婦合意破棄問題など、さまざまな問題を抱える中で、「いっそのことさっさと経済制裁して欲しい」ともどかしく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、はやり、「対韓制裁」はもうしばらく様子見、といったところでしょうか。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 匿名 より:

    日本による意図的リークが行われているとしたら、共同歩調を取るアメリカのお墨付きとなりますが
    その場合、米朝首脳会談を控えたこのタイミングは、会談の不調が最初から決定事項ということなのだろうかと考えてしまいました。

    もうすでに歴史のレールは敷かれていて、日米が描くスケジュール通り動くだけなのでしょうか?

  2. spaceman より:

    更新ありがとうございます。
    今日いくつか上げられた記事のどちらにコメントするか迷ったのですが、一応現時点で最新のほうにさせていただこうと思います。

    韓国問題ではよく登場する神戸大学の木村幹氏が、韓国の国力という観点から日韓関係について発言されています。結論は明確には書いておられませんが、「韓国を安易に敵国化するべきではない」とお考えのように見受けます。

    https://www.newsweekjapan.jp/kankimura/2019/01/post_3.php

    >ストックホルム国際平和研究所が毎年公表しているデータによれば、現在の韓国の軍事費は世界第10位。
    (中略)
    >韓国の軍事費は毎年日本を上回るペースで増加しており、このペースが進めば、近い将来の軍事費面における日韓逆転も視野に入ってくる。
    (中略)
    >韓国そのものの脅威以上に、韓国への備えが割かれる事で、日本を巡る安全保障環境が大きく変化する事が重要なのだ。

    一方、JBPressでは産経ワシントン特派員の古森義久氏が、韓国軍は昔から日本を仮想敵として軍備増強してきたという記事を書いておられます。

    http://jbpress.ismedia.jp/search/author/%E5%8F%A4%E6%A3%AE%20%E7%BE%A9%E4%B9%85

    まあ、日本に対抗したがる韓国軍のイビツな軍備については、韓国ウォッチャにはよく知られた話ですね。

    さて。
    では日本はどうすべきなんでしょうか。

    韓国の敵愾心をむやみに煽るのは得策ではありません。けれども、今までのように、利益毀損に多少目を瞑っても譲歩するというやり方はもはや執れないでしょう。面子や国民感情がどうこうではなく、今までのやり方は結果として韓国を増長させただけだった──すなわち日本の外交戦略上の失策であったことがはっきりしてきたからです。(ここでは「アメリカの圧力」については言及しません。日本国内の韓国利権組がそれをうまく利用した側面もあるでしょうし。)

    日本が譲歩している間に、韓国は経済力をつけ軍備も高め、それに呼応するように反日を強め、今や制御不能な状態になっています。反日教育によって日本への反感が国民に浸透したという見方がありますが、むしろ私は、漢字廃止や情報統制によって「考えない国民」を育ててきたことのほうが、韓国の現状を作り出すのに与って力があったのではないかと見ています。

    そんな韓国ではありますが、今間違いなくGDPでは相当に上位に食い込んできていますし、軍備も国際的に有数なレベルです。

    では・・・・・・

    世紀単位で見たとき、紆余曲折があるにせよ、趨勢として韓国はこのまま発展していくのか?
    北朝鮮との統合によって当面は疲弊しても、時間とともにそれを覆して世界のトップグループ入りするのか?

    なるわけない──と考えたい気持ちはありますが、ここでは感情を排した冷静なスペキュレイションが必要です。パーセンテージは低いにせよ「可能性としてはありうる」と考えておかなければなりません。(もちろんそのためには、米中露の動きを読むことも重要でしょう。)

    一方、これまでの経験から、ほとんど不可能だとわかっているのは、彼らの「反日メンタリティの除去」です。少なくとも友好的に接していてもだめなことははっきりしました。

    とすれば、問題は、「敵対的に接するか友好的に接するか」などではなくて、「反日の有力国が育つ前にいかにして国力を殺いでおくか」です。どんなに反日がひどくても、国力が微小であるなら手玉に取る方法はいくらでも考えられるでしょう。また、国力が低ければ、少なくとも表面上は頭を低くして接してこざるをえないでしょうから、日本側の選択肢は増えます。

    実は、韓国や中国が日本に対してずっとやり続けてきたのが、日本の国力の毀損作業でした。中国はおそらく戦略的思考によって、韓国は李朝で既得権者だった連中の怨念によって、そうしてきたのだと思います。そして、時ここに至り、両国とも力を得て、「プロパガンダ攻撃」から「実力行使」に切り替えてきているだと思われます。(韓国の場合は自己認識不全による「勘違い」もあると思いますが。)

    日本はどうにも生真面目すぎて、なんでも正面突破しようとしたがるように思います。
    今の憲法のままでは、物理的に睨みを利かせにくいので難しいかもしれませんが、原則としては「顔でニコニコ笑いつつ、こちらの戦略を貫徹する」ということが重要だと思います。

    国歌戦略としてそういうことを考えるべきですが、まあ、現状はようやくそういう方向への胎動が始まったというレベルでしょうか。ご考察のように、このような報道が政府のリークによるもので、さらにそれが周到な戦略に基づいたものであるのなら、面白いんですけれどね。

    トランプさんはなんかお考えのようだし、現時点で韓国に物理的制裁はたしかに難しいのかもしれません。

    https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1090575400298790912

    ともあれ、いずれ真実が明らかになるものと期待しておくことにします。

    1. 阿野煮鱒 より:

      おっしゃることに賛同です。しかし不安もあります。

      > 「反日の有力国が育つ前にいかにして国力を殺いでおくか」

      この命題についてですが、現状でも韓国の国力は十分に大きく、巷間のコリアウォッチャーが言うほど将来も悲観的ではないと私は思っています。IMF危機もリーマンショックも乗り越えて発展を続けてきた国です。近々何らかの経済パニックが起こったとしても、韓国は逞しく復活すると思っています。

      我々は韓国経済は日本に依存していると考えていますし、現状ではそれは正しい認識だと思いますが、これまでの韓国の発展の延長に将来を見れば、いつまでもその状態が続くとは考えられません。いずれは日本への依存度を下げ、自立した経済発展が可能になると予測して置いた方がよいと思います。

      そうなる前に韓国の国力を殺ぐだけの具体的な戦略・戦術を日本が取れるでしょうか。経済界はいまだに「日韓の協力関係が必要。政府は穏便な対応を」などと言っています。外務省は常に「仲良きことは良きこと哉」です。安倍総理が任期を満了したら、彼に比肩する外交戦略を持つ政治観が総理大臣になる保証はありません。

      そもそも日本人は戦略的に意地悪するのが下手ですから、柄にもないことをしようとしても上手くできないのではないかと恐れます。

      一番問題なのは、日本人の多くが「韓国の問題は反日にあるので、いかにして反日を無くすかが課題」と考えがちなことです。それを利用して売国勢力が「そのためには交流だ、援助だ、謝罪だ」とねじ込んできます。誅韓派は「徹底的に制裁して反日を止めさせろ」と性急に叫びます。

      > ほとんど不可能だとわかっているのは、彼らの「反日メンタリティの除去」です。

      ここに至るには多くの観察と考察が必要なのですが、ベテランのコリアウォッチャーにならないと、反日の除去をゴールに設定してしまいがちです。

      ではどうすればいいのか… 理想論、べき論ならいくらでも言えるのですが、現状の延長で容易に実現できそうなアイデアは私にはありません。韓国の暴走がさらに積み上がり、日本国民がより危機感を持つようになることに期待しています。

      1. spaceman より:

        阿野煮鱒さん

        レスありがとうございます。

        >この命題についてですが、現状でも韓国の国力は十分に大きく、巷間のコリアウォッチャーが言うほど将来も悲観的ではないと私は思っています。

        おっしゃるとおりだと思います。
        韓国の国力の欠点をあげつらうことは可能ですが、今すぐそこを突いて攻撃するのでないのならば、あまり意味のあることとは思えません。むしろ、韓国の強みを研究し、日本にとって最悪の状況が何かを洞察することのほうがよほど重要だと思います。それがリスク管理というものですよね。

        実は日本がもっとも力を入れなければならないのは、現時点では「国内整備」だと思います。
        その一つは、当然、憲法改正です。もう一つは時間がかかる問題で難しいのですが、少子化対策だと思っています。結局、長期的に見たときの国力の維持には、人口と年齢構成の正常化しかないと思われます。ルトワックが「日本4.0」の中で少子化対策を提言している意味は大きいと思います。

        (中韓についても、現状の産業不振よりも、出生率の低下や人口構成のイビツ化に私は注目しています。)

        まあ、なかなか、特効薬的なものはないですが、中国の非常に長期を見た戦略性や粘り強さを、日本も見習うべきだと思います。十分な力を得るまでは、多少不本意でも、アメリカをうまく利用していくことを続けるしかないように思います。

        1. 匿名 より:

          spacemanさんへ

        2. 鞍馬天狗 より:

          spacemanさんへ

          中韓って、日本人から見ると低レベルな連中にしか見えないですが
          世界平均からみると、上位レベルなんでるよね
          悠久の歴史を生き残って来ただけあって、相当にシブトイですし
          倒す事方法より、縁切りする方法を模索した方が良いと思います

          日本の現状では、米国の世界戦略の下でしか外交政策を展開出来ません
          最低でも米朝会談が終わるまで、次の一手は無理だと思います

          結局、内政の充実が一番ってコトですかね
          自民の受け皿となる政党が欲しいですね

        3. 心配性のおばさん より:

          spaceman様

          >中国の非常に長期を見た戦略性や粘り強さを、日本も見習うべきだと思います。

          本当にね。でも、半永久政権である中国のやりかたは、日本には悔しいけどできない。
          むしろ、日本が関わっているこの危機を利用するしか、「憲法改正」の機会はないのでは?と思います。

          ちなみに、中国が膨張したり、半島情勢がキナ臭くなったりする以前の日本では、「憲法改正」など言うと、「戦争反対!」って跳ねている絶望的な日本人がいましたから。
          日本の平和が、実はとても危ういものだったということが、認識されはじめた時以外に「憲法改正」の機会はないと思います。

        4. spaceman より:

          若干付け足しを。

          憲法改正というとありきたりなんですが、日本自身の体質改善とともに、韓国を動揺させる効果があると思っています。

          今回のレーダ案件がらみで、彼らは軍の配置や軍備そのものをいじるようなことを発表しています。当然それなりの出費を伴うでしょう。自分でついた嘘をごまかすための動きですから、完全にムダ金だといえます。少なくとも日本は、今回の件で彼らにムダ金を使わせているわけです。

          北朝鮮との秘密活動を秘匿するという「実利」があったとしても、まあ、それは実現しないでしょう。

          韓国をあまり警戒させすぎるのはかえって藪蛇になりそうですが、表面的には「友軍である」「対話を続けたい」と言いつつ、法整備をはじめとした自衛力強化によって現状分析能力の低い彼らを動揺させ、無駄な軍事費増大を誘うことは、長期的戦略としては意義があると思います。片やアメリカに牽制してもらいつつですが。

        5. spaceman より:

          鞍馬天狗さん

          レスありがとうございます。

          国のレベルについては論評を避けますが、「中国や韓国が相当にシブトイ」というのはその通りだと思います。
          ただし、中国の場合は共産党政権をいずれ交代する一王朝と考えれば、そのシブトサは日本のそれとはやや違った意味あいだと思います。

          日本のアメリカ依存ですが、サンフランシスコ講和条約以降は、押し付けでもなんでもなくて自分で選択したことです。私はあの時点ではその選択が間違っていなかったと考えていますが、それ以降あまりにも怠惰だった。結局日本は自縄自縛に陥ったのです。

          ともあれ、今はアメリカに追従するしかありませんね。
          選挙権を得てからウン十年、ずっと反自民だった私が自民しか選択肢がないというこの状況は何とかしたいものです。でもまあ、しばらくは無理だろうなあ。

        6. spaceman より:

          心配性のおばさんさん

          レスありがとうございます。

          イギリスなどの例から国民投票自体どうよ──と言われ始めていますね。沖縄なんかを見てもそうです。

          まあ、とはいっても、なんとか国民投票を通して改正を果たすしかありません。まあ、今は国民の多くが韓国の言動に納得していないようですから、むしろ軍事挑発でもしてくれれば、一気に趨勢が変わるかもしれません。自衛隊員が犠牲になることだけは起こってほしくありませんが。

          実はレーダ照射は、機銃の威嚇射撃にも匹敵する挑発行為なんですが、いかんせん、軍事に詳しくない人にはその重大性がわかりにくい。しかも、公開動画の自衛隊員が冷静過ぎた(笑)。

          あれ、乗っていたのが韓国人だったら大騒ぎだったのではないかと思います。

        7. りょうちん より:

          中国の場合、開放政策・反日を始めた辺りで実質的に易姓革命をしたと考えられます。
          永久政権といいながらも王朝の寿命は、さほど長くはないのでは無いでしょうか。
          もっとも2年くらいで首相や与党が替わっている様では、そんな中国に対抗できる様な政治ができるはずもありません。
          有能だから長期政権なんでしょうが、長期政権だから外交の様な仕事で能力を発揮できるという面もあります。

      2. 鞍馬天狗 より:

        阿野煮鱒さんへ

        >韓国の暴走がさらに積み上がり、
        韓国の暴走を誘発するのが最上策って事だと思います
        敵失の部分が大きいとは言え、現状の安倍政権の対応は
        可也の上策だと思ってます

        戦時朝鮮人労働者問題への対抗処置は別として
        先に日本側から制裁を始めるのは難しいでしょう、
        向こうから仕掛けてくるのを待っている方が良いんじゃないかと思います
        米朝会談が終わるまでは”見”で良いんじゃないでしょうか

    2. オールドプログラマ より:

      木村幹さんはGDPと軍事費から韓国に負けるかも知れないと言っていますが、私はそうは思いません。
      軍事費のうち一番多いのは軍人に掛かる経費です。
      2018年の軍事力ランキングによれば韓国の軍人は585万人、日本は31万人で約20倍韓国は経費が必要です。
      現代の戦争はミサイルと潜水艦と衛星によって行われ、戦闘機や戦闘艦船はもはや不要ではないかとも言われています。実際、ミサイルが飛び交う区域には戦闘機は行きませんから、今では戦闘機パイロットは最も安全な職種です。同様に戦闘艦船も避難するだけです。
      韓国の潜水艦は16隻、日本は17隻ですが、韓国はドイツの輸出形低性能の214型で日本は世界一と言われるそうりゅう形です。また、日本は日本海や東シナ海、太平洋、インド洋の海洋データは豊富に持っていますが、韓国は持っていないでしょう。衛星についてはやっと打ち上げロケットの燃焼試験が終わったところで衛星を打ち上げ制御する技術はまだありません。
      GDPについては2018年にやっと一人当たり3万ドルになりましたが、貿易収支が伸びていたためで、内需が充実したわけではありません。産業基盤についても日本はほぼフルセットの製造業を持っており、コストを考えなければ自国で全部製造可能です。韓国は重工業がなく製造業に偏りがあります。一点集中的な産業構造になっているので、輸入に頼るしかありません。
      その他その他細かいことをいえばキリがありませんが、韓国が日本を超えることはあり得ません。

      1. spaceman より:

        オールドプログラマさん

        レスありがとうございます。
        書いておられることに概ね賛成です。

        そもそも、韓国がここまで発展できたのは、日本やアメリカによってカテーテルや点滴の針をあっちこっち挿し込まれていた結果ですし、これは私の想像ですが、20世紀後半のリーダたちが「日帝」の教育によるポテンシャルを持っていたからではないでしょうか。その後に生まれたリーダたちは金儲けはそこそこうまいかもしれませんが、自国教育によってすっかり先祖返りし、革新的なオリジナリティを得ることはついにありませんでした。

        ただし、残念ながら今のままでは日本の国力漸減も避けられないように思います。

        南北統合がもし実現したら、当面は大混乱でしょう。その衝撃は朝鮮半島を融解させてしまう可能性もあります。
        しかし一方、混沌の中で合計特殊出生率を反転させ1世紀ほどかけて日本と立場を逆転させていく可能性がまったくないとはいえません。

        そういうことも可能性の一つとして考えるならば、今のうちに国力を殺ぐようにもっていくべきだというのが私の発想です。反日メンタリティを除去できるなんらかの特効薬があるのなら話は別なんですけれどね。

      2. 匿名 より:

        木村幹先生は、韓国側の取材も必要な方ですから、当然社交的なお世辞も必要です。
        将来的にさらに国力をつける可能性はありますが、その成長した姿はいびつです。

        日本がその債務を政府に片寄せしているように、国民に金余りなのに、
        政府の公共投資を政府部門の赤字という枷で抑制して、国力を削いでいます。

        同様に、韓国は発展にバランスがないので、矛盾が露呈したときには、
        上半身だけ強化した力士が簡単に転がされるような展開になりそうです。

        金融危機、輸出入危機、公共福祉危機、エネルギー危機など
        発展バランスが崩れれば、簡単に発生するでしょう。

  3. りょうちん より:

    どうも国連も国際法も、日本人は現実以上の力がある様に思い込んでいると思います。
    国連決議違反も国際法違反も、気にしない相手には、ほぼ効力がありません。
    まあ理論武装とか体裁のためには役に立ちますが、米国など国連使えねえな・・・と思うと気にせず自分だけでやってしまいます。
    湾岸戦争とイラク戦争の違いなんか顕著です。
    日本人はその逆で、「国連の方から来ました」「IMFの方から来ました」詐欺にめちゃくちゃ弱いw

    韓国は別の論理で、甲乙の劣後になる恐怖感から弱いですね。

    1. 引きこもり中年 より:

       独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

       日本が国連や国際法に(現実以上の)力があると思いこんでいるのは、
      主にシニア世代を中心に、国家の力を認めたくないため、国家でない権威
      (あるいは権力)を求めているのではないでしょうか。また、今まで、国
      連の権威に近いことにして、(その権威に自身を一体化して)振舞ってき
      たので、今更、それを否定されることを(感情的に)許さないからではな
      いでしょうか。
       どうやらお花畑から抜け出て、国連が建前であることを認識することが、
      重要になりそうです。(最も今更、若者と同じスタートラインに立つことを
      感情的に拒否するかもしれませんが)
       
       駄文にて失礼しました。
       

  4. 心配性のおばさん より:

    あくまで、おばさんの妄想であるという前提ですが。

    私は、国連議決された北朝鮮経済制裁は、安倍さんが下絵を描いたものと考えています。
    トランプさんの大統領就任が決定された直後に、安倍さんはトランプさんの元に飛びました。

    アメリカで準備されてきた米中経済戦争に、リンクするように、対北朝鮮制裁の必要を、その場で説明したのではないかと考えています。
    対中国の構想としても、提案をしたのではないか。と思っています。

    その後、訪米した習近平さんに、トランプさんは、北朝鮮問題解決を要請して、バタバタと北朝鮮経済制裁へ向かっていきました。

    こういう妄想を描かれた方は、他にも多くいらっしゃると思いますが、妄想ノンストップで、勝手なことを、さらに申し上げると、安倍さんの北朝鮮制裁の画は、画竜点睛を欠いている。

    それは、韓国という国のことです。彼の国は、一応、民主主義陣営に籍を置いていますが、制裁対象である北朝鮮とは地続きで、あの国の人間が多く潜入している現実です。
    彼の国が制裁網の穴になることは、おばさんレベルでも、容易に想像できます。

    彼の国が最近、半ばヒステリックに行っている反日活動も、そのまま、北朝鮮が日本に向けている反日ではないでしょうか。
    それとも、ここに至ること全てが、織り込み済みであるというなら、こんなに頼もしいことはないのですが・・。

    ところで、新宿会計士さんに、また、お願いがあります。
    日本は、不幸にも、半島問題だけでなく、中国、ロシアという、とても、困った隣人を持っています。(何か前世で悪いことをしたのでしょうか)
    ロシア問題は、只今、進展はしていませんが、米中経済戦争は、この先、動きが激しくなるかもしれない。
    お忙しいのを承知のうえ、恐縮ですが、こちらも、ウオッチしていただけたら、嬉しいです。

  5. 匿名 より:

    戦争が始まっているんだろう。問題が解決しない、着地しない、発散するという状況でどのように優位に立つべきかを考えればリークでも何でもするわな。

  6. 匿名 より:

    この件に関して一番最初のレポートはおそらくNK NEWSというサイトの1月23日のこの記事です。

    https://www.nknews.org/2019/01/south-korea-breaching-un-rules-failed-to-report-oil-shipments-to-north-korea/

    そしてその日のうちにNK Newsの情報としてロイターが報じています。

    https://www.reuters.com/article/us-northkorea-southkorea-sanctions/south-korea-selective-in-implementing-sanctions-on-north-group-idUSKCN1PH0D4

    ただ、日本でこの件が報じられたのがその一週間後の1/30なのですので、少し間があいてますね。NK Newsと日本の報道機関で情報ルートが違うのか、それとも情報ソースは同じで裏をとるのに時間がかかっただけなのか。

    あと、偶然かもしれまさんが、ロイターもNK Newsもイギリス系(NKの方は設立者がイギリス人)ですね。

  7. 初老_その1 より:

     韓国問題が朝鮮半島問題でもあるので、韓国、北朝鮮を巡る国連安保
    理、韓国内情報、米朝会談の情報への見解も極めて大事。
    が、今ひとつ日本の国内問題としての対応見解が薄くなっているかなと
    感じます。朝鮮半島問題としての対策は日本1国では決められないこと
    多く、本サイト主様Mコメント欄の皆さんのご意見は尤もと思う。
    転じて、日本1国でもできることはあると思うわけで、米国等では情報
    保護のために韓国人の出入り制限している場所もあるやに聞いておりま
    す故、コメント欄でもご指摘されておられる方多く、難民対策及び情報
    保護を目的にした韓国に対するピザ復活と厳格な実施という普通の対策
    (制裁ではないですよ)を日本の判断として実施することを公表する。
    日本として「レーダー照射はあった」とした最終見解をしているのです
    から、日本国民の生命保全のために韓国人の出入りを厳格にすることは
    無理がないでしょう。

     私共の海外取引先の方々の意見が7日前あたりから変貌し、朝鮮半島
    問題は情報戦で、日本の国内問題は行動でという区分けが日本政府に見
    えないことが、本当にこの政府は国民を護る覚悟があるのかと海外諸国
    は見始めています。指摘され私もそのとうりと納得させられた。

     過去の本サイトコメント欄には日本独自に実施できる対策が多く記述
    されています。海外へは、情報、言葉、文字で一時的にはよいでしょう。
    安倍晋三さんに申し上げたいことは、現行法でも実行できる行動が必要
    ですよと。いい加減、韓国国民を上から目線で見ることはヤメなさい。
    対等な相手とし礼儀を尽くすことは日本1国でもできるでしょう。
    もし、自衛隊員(国民ですよ)や一般の日本人が、韓国内であれ日本国
    内であれ他の国であれ韓国人に殺傷されれば、取り返しがきかない。
    3月1日が近づいてるんじゃないの。

    この1ヶ月仕事帰りの飲み屋での話声を日々耳にする毎に、日本政府の
    対応への静かな怒りが増大してきていることひしひしと感じる。
     「日本政府はゲームしてるよな。日本政府に殺される前に日本を出よ
    うぜ」という普通の真面目な日本人若者が、日本政府の情報のなさに憤
    慨してるんだよね。昨日の夜の飲み屋での10人余りの若者の真剣な顔
    を見て、こうしか書けなくなっている。

     安部晋三さんを筆頭とする現政権には、都度都度書いてきたように国
    民を置き去りにするなと言うだけである。今のままでは、間違いなく、
    次期選挙は厳しいのでは。うまく処置できればよいが。
    私の勤め先の隣工場の若者たち曰く「選挙なんぞ行けないな。その頃日
    本核兵器で沈没してるよ」と。私が「そんなことはない」と言っても彼
    等はスマホで日本脱出方法を検索していた。
    40年前、私が日本を捨てた理由も似たようなものでして、彼等の本気
    度が伝わった。皆独身貴族だし。こういう若者、この10人だけなの?
    安部さん、毎日必至で汗かいて金稼いでいる若者の声聞いた方がいい。
    ご忠告までということで。

    もう一度書きますが、日本政府として韓国問題対策は実行しなさいと。
    制裁でなくてもできることはあるでしょう。やっているなら、国民にわ
    かるように、NHKに時間指定して放送させなさいと書きますが、勇気
    あるかな?流石、お坊ちゃま2世議員には他人事なんですかな。

     こうして、普通の日本人が国民の敵に変貌するのかもしれない。かど
    うかは、これからいろいろ見てみますが。

    日本政府には10人余りの若者の酔っ払いと初老のそれの戯言かな。

    1. 匿名 より:

      すでにタイ国で日本人が拉致され、拷問の結果、1千万円も奪取されました。
      フライパンを押し付けられ、やけど跡も残る酷いものです。

      今後の韓国人の日本人に対する態度を見るようで、恐ろしい事この上ない。
      一旦戦場になれば、ライダイハンのような惨事が日本でも起こるのか?

      日本人は用心しなければならない、韓国政府が日本を脅威と言い始めた。
      民衆がいつ「口だけではない」敵愾心を持つか判らない。

      敗戦後、満州国で日本人が襲われ、略奪されたことを思い出して欲しい。
      尊敬から、蔑みの対象への変化、妬み故の残忍さ。
      昨日まで平和だった生活、豹変した人々。

      海外にいる邦人の皆様、日々刻々と変わる情報に注意して
      緊張の高まりと共に、こちらに向かう意識が変わっていないか気を配って下さい。

  8. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    日本の報道機関で流してたのは朝日系と日経、読売。やっぱりリークさせてますね。それとなくソッとという感じで。開城工業団地なんて、やってる事、真っ黒けでしょう。南北は目に見える形であからさまに援助して早や1年。皆、金将軍様の軍隊と金家に納められた(笑)。

    まだこれでも「セカンダリー・サンクション」に踏み切れないのは、日米の歩調を整える為?それとも米朝会談の行方次第か。私はトランプ大統領が攻撃是認派では無いと思う。壊されたり殺されたりするより、決定的に米朝関係が悪くならなければ、あえてキツイ制裁をしないのではないか、という疑念が湧いてきました(少しはするかも)。

    トランプ氏はビジネスマン、米国の損得を考えて、核開発もICBM以外の保持を見て見ぬふりしそうな気がする。米大陸に届かなければOK!日本?友邦だ!アジアの盟主だ!と言われてもネ。日米一体で北朝鮮、韓国、中国に対峙しなければいけないのに、その辺、この人分かってるのかな?いっぱい高官を更迭あるいは「やってられるかッ」と辞めて行ったが、本当にトランプは頼れるのか、確信が無くなりつつあります。

    1. 心配性のおばさん より:

      めがねのおやじ様

      私も、2月の米朝会談の行方を心配しています。政権発足時のトランプさんは、まだ他人の意見を聞くことができたのですが、今のトランプさんは、「裸の王様」状態です。
      いくら、優秀な側近がいても、彼らの意見を聞くことができなければ、彼はただの不動産屋です。
      私は、むしろ、会談中止になれば、と思っています。

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