韓国不動産バブル「山高ければ谷深し」と鈴置氏が警告
実際のところ、韓国の不動産バブルの状況はどうなのか――。これについて、韓国観察者である鈴置高史氏が昨日、ウェブ評論サイト『デイリー新潮』に、非常に興味深い論考を寄稿しました。グラフ化してみれば明らかなのですが、マンション取引価格がくっきりと下落に転じているのです。「山高ければ谷深し」、とでもいえば良いのでしょうか、今回の鈴置論考も読みごたえは十分すぎます。
目次
日本経済の課題
国の借金論のウソ
当ウェブサイトを今から約6年前に開始したときには、「金融・通貨論」などを詳しく論じたところで、世の中からはほとんど注目されないのではないか、などと懸念していたことも事実です。世の中はもっとわかりやすい話題――たとえば「国の借金がたくさんあったらいつか日本経済は破綻する」、など――を好むと思っていたからです。
ただ、蓋を開けてみれば、こうした懸念は杞憂に終わりました。
どうして円安になっても日本経済は破綻しないのか、どうして「国の借金(笑)」とやらがたくさんあっても日本は絶対に財政破綻しないといえるのか、どうして消費税などの税率を上げたら却って税収が減るのか――。
大学でも学べる程度の最低限の経済学と会計学を学べば、答えはおのずと見えてくるはずなのですが、「ウソツキ官庁」の筆頭格である財務省にキャリア官僚として採用された受験秀才たちには、どうもそのわかりきった答えが見えていないように思えてならないのです。
ただし、『受験秀才、「国の借金論」のウソ論破されるのを警戒か』などでも触れたとおり、つい最近、とあるウェブセミナーで現役の財務省職員のご高説を拝聴した際に、「国の借金は大変なことになっている」とするウソが論破されかけていることに、彼ら財務省が薄々気づいていることを知りました。
だからこそ、彼らは「子飼い」のオールドメディア(新聞、テレビなど)にハッパをかけ、今以上に「国の借金論」を一生懸命に強調しているのかもしれません。最近話題の「悪い円安」論なども、その典型例なのでしょう。
日本という国の「特殊性」
ただし、日本国債がデフォルトするのかしないのか、あるいは円安が日本経済に良い影響をもたらすのかそうでないのかについては、日本という国の「特殊性」について、最低限の知識を持っておく必要があります。
これもマクロ経済学や会計学などの立場から言わせていただくならば、「①その国の資金循環バランスがどうなっているか」、「②その国債の発行主体が通貨の発行権を持っているかどうか」、「③その通貨が世界で信頼されているかどうか」といった視点は、国家財政について議論するうえで欠かせない前提条件でしょう。
そもそも日本国債は日本円建てであり、その日本円という通貨は日銀が発行していますが、日本国債を発行する権利を日本政府に与えているのも、日本円という通貨を発行する権限を日銀に与えているのも、どちらも究極的には日本国という国家です。
したがって、日本国債と日本円は「日本国の信用を裏付として発行されている」という点においてはまったく同一物でもありますので、「法律が許せば」、日銀は無制限に日本国債を買い入れることができます(いわゆる財政ファイナンス)。
ただし、「自国通貨建てなら国債を無限に発行しても構わない」、とまで断言すると、それはウソになります。
最近では「MMT」なる怪しげな理論を唱える人もいるようですが、日本経済の場合、こうした「MMT」なる理論を使わなくても、日本国債のデフォルトはあり得ないという点を、さらに2つの視点から説明することが可能です。
ひとつめは、日本国内の資金循環バランスという議論です。
日本の場合、国債発行残高が1200兆円近い金額に達していることは事実ですが、そもそも日本国債はすべてが円建てで発行されており、そして円建ての金融資産は、この「国の借金」とやらの金額を大きく上回ってしまっているのです。
家計金融資産残高は2000兆円を、企業預金は300兆円をそれぞれ大きく超えており、それらの巨額の金融資産が金融機関や保険会社などの機関投資家に流入しています。したがって、これらの機関投資家は巨額の資金を運用しなければならず、その運用対象として国債はうってつけ、というわけです。
ただ、残念ながら、国債の発行残高は1200兆円「しか」ないうえに、日銀が量的緩和政策の一環として国債の市場流通量の半数近くを買い占めてしまっているがために、機関投資家は国債を奪い合うようにして購入しているのが現状です。
そして、日本全体で「余っている資金」が400兆円を超えている(※2022年3月末時点)、という事実は、日本国債を少なくとも400兆円以上は増発しても、金利はほとんど動かない、ということを意味します(※ただし、年限によっては金融規制や需給の関係で金利が乱高下する可能性はあります)。
日本円自体がハード・カレンシーであるということ
ただ、円安に加えて「国の借金」とやらが日本経済において問題とならない理由がもうひとつあるとしたら、それは日本円という通貨が世界に冠たるハード・カレンシーである、という視点でしょう。
そもそもハード・カレンシー採用国の場合、通貨制度が安定していて、為替相場と金融政策が完全に分断されています。日本の場合も、日銀の金融政策には為替相場を操縦する目的は含まれておらず、財務省が為替介入を行うのも、本当に例外的な局面に限られています。
そして、日本はそもそも輸出入依存度がG7諸国と比べても米国に次いで低いため、円安に伴う物価上昇の影響も欧米諸国などと比べれば限定的であり、それどころか、円安になればなるほど、日本経済にとっては「輸出競争力が高まる」、「輸入代替効果が生じる」という恩恵が生じます。
唯一のボトルネックは電力供給が安定していないことであり、これについては原発の再稼働や新設、民主党政権時代の負の遺産である再生エネ賦課金制度の改廃などを果敢に進めていく必要がありますが、こうした課題をこなしていくことができれば、円安で日本経済が強く復活していくことでしょう。
それに、日本の金融機関などの機関投資家は外国に対し、「対外証券投資」などのかたちで巨額の投資を積み上げており(『邦銀対外与信「5兆ドル」大台に』等参照)、円安の進展は機関投資家が保有している外貨建資産の円換算額を押し上げるという効果をもたらします。
したがって、日本経済の処方箋のひとつは、むしろ日本経済に余力があることを生かし、国債を大幅に増発したうえで原発再稼働などのエネルギー政策や教育・研究政策などを推し進め、製造立国・知財立国としての足腰を鍛えることにあるはずです。
余談ですが、財務官僚という、大して難しくもない試験で合格しただけの(しかもあまり頭が良くない)学歴エリートらに国家の財政を委ねるのは、もういい加減やめるべきです。私たち日本国民からの「厳正な審判」たる選挙手続で合格した政治家こそ、資金使途を決定するのが筋でしょう。
日本で通用する議論も、外国では通用しない
さて、相変わらず前置きが長くなってしまいましたが(※しかも余談も散りばめてしまいましたが)、いくつか重要な視点があるとしたら、ある国の経済について確認するうえでは、次のような視点が重要です。
- その国の通貨が国際的に通用するものであるかどうか
- その国の資金循環バランスがどうなっているか(外国からカネを借りているかどうか)
- その国の金融政策・為替政策に透明性や一貫性があるかどうか
日本の場合だと、日本円が国際的に広く通用する通貨であるという点もさることながら、資金循環バランスで見れば明らかに「資産超過」であり、外国からカネを借りるどころか、むしろ逆に、外国に対して大量のカネを貸し付けています(カネを貸し過ぎるのも問題ですが…)。
さらには、日本の場合は「資本移動の自由を認めつつ、金融政策の独立を達成する」という首尾一貫性があり(※その犠牲として、為替相場の安定については政策目標から外されています)、少なくとももう10年以上、為替介入はいっさい行われていません。
ところが、こうした日本でこそ通用する議論が、外国では通用しないことがあります。とくに、上記3つのすべての点で対照的な国がひとつあるとしたら、韓国でしょう。
そもそも韓国の通貨・ウォンは国際的に通用する通貨ではありません。たとえば『国際決済でルーブルに代わって浮上した「意外な通貨」』などでも指摘したとおり、過去10年分のSWIFTの国際的な取引における決済通貨ランキングを見ても、韓国ウォンはただの1度も登場したことがありません。
また、韓国の資金循環統計上、外貨準備は「その他の債権債務」という集計項目に紛れてしまっており、対外債務は(カウント方法にもよりますが)最近はリーマン時と比べて1.8倍に膨張するなど、過去最高水準にあります(『韓国の対外債務は過去最大:外貨準備高との関係は…?』等参照)。
さらには国際決済銀行(BIS)のデータで見ても、外国の金融機関から借り入れている債務総額は4000億ドルほどに達しており、とくに外貨建ての短期債務残高に至っては1000億ドルを超えているほどでもあります。
そんな韓国では、為替相場の変動(ボラティリティ)を抑制するための為替介入が常態化しており、行き過ぎたウォン高に対しては「ウォン売り・外国通貨買い」を、逆に行き過ぎたウォン安に対しては「外国通貨売り・ウォン買い」を、それぞれ大々的に発動しています。
韓国経済の課題
FRB主犯説を改めて振り返る
こうしたなかで気になるのが、2020年3月以降のコロナ禍を受けた米FRBの金融緩和政策が韓国の資産バブルを発生させたという、当ウェブサイトにおける仮説です。
【参考】韓国資産バブルFRB主犯説
- ①FRB等、主要国中央銀行による金融緩和
- ②為替市場で韓国ウォンを含めた新興市場諸国に投機資金が流入(=通貨高)
- ③韓国の通貨当局が「ウォン高になり過ぎれば輸出業者が困る」と判断
- ④韓国のウォン売り・ドル買い介入(→外貨準備の増加)
- ⑤市中のウォン流通量が増大(→マネタリーベースの増加)
- ⑥金融機関の家計向けローンが増大(→家計債務の増大)
- ⑦カネを借りた家計がリスク資産(株式、不動産、暗号資産など)に投資
- ⑧韓国ウォンが一時、ビットコイン取引通貨の第3位に浮上
(【出所】著者作成)
この①~⑧の流れについては、当ウェブサイトで以前からしばしば提唱してきたものですが、③以外についてはどれも具体的な統計的裏付けがあります。そのほんの一部が、韓国の外貨準備高でしょう。
『韓国でウォン安が進行:「通貨危機」の心配はないのか』などでも触れたとおり、韓国の外貨準備高は2020年下期から顕著に膨張し始め、これが2021年下期あたりから減少に転じ始めています。
時期的に見て、FRBの金融緩和が始まってからしばらくして韓国の外貨準備が増え始め、資産バブルが形成され、FRBの金融緩和が終わるよりすこし前くらいから、韓国からの資金流出が始まったと考えれば、辻褄が合います。
利上げ敢行→金融危機、利上げ渋る→通貨危機
もちろん、こうした資産バブルは、通常の自由主義経済国においては頻繁に形成され、頻繁に崩壊している者であり、こうしたショックの影響を経済全体に波及させないようにすることができるかどうかは政策当局者の手腕次第、というわけです。
ところが、韓国の場合、そもそもの通貨の国際化に向けた努力を、歴代の通貨当局が怠ってきたなどの事情もあり、韓国ウォンはローカル・カレンシーのままです。1人当たりGDPで日本と肩を並べ、日本を追い抜こうとしているわりに、韓国ウォンの存在感はありません。
そして、金融政策は(表向きはともかくとして)実質的には為替政策と一体化してしまっているフシもあります。
米FRBが利上げをすれば、通貨安を防ぐために、韓国自身も追随利上げをしなければならない、という発想です。
ただ、それと同時に、あまりにも急激な利上げをしてしまえば、事実上の資産バブル状態が形成されてしまっている韓国経済において、バブルの破裂を招き、ついでに「借金をして株や不動産や暗号資産を買っている人たち」ごと吹き飛ばしてしまいかねません。
これが当ウェブサイトで申し上げてきた、「通貨危機(利上げを渋って外貨が流出する事態)」が良いか、それとも「金融危機(利上げを行って韓国の家計破綻が相次ぐ事態)」が良いか、という2択の正体なのです。
不動産に言及の鈴置論考
韓国不動産バブルの実態に斬り込む鈴置氏
こうしたなか、当ウェブサイトでは株価や為替相場、金利水準などについてはときどき言及してきたのですが(『今年に入り韓国の「トリプル安」が明らかに増えてきた』等参照)、不動産に関しては、あまり手を出すことができていませんでした。
その理由は簡単で、著者自身は韓国語のウェブサイトを自在に読みこなす能力を持っておらず、著者にとり、不動産市況などに関する元データを解読すること自体が難しいからです。
こうしたなか、大変うれしいことに、韓国観察者である鈴置高史氏が昨日、ウェブ評論サイト『デイリー新潮』に「不動産バブル」そのものについて取り上げた論考を寄稿していました。
不動産バブルがはじけた韓国 通貨売りと連動、複合危機に
韓国でマンション価格の下げ足が一気に速まった。不動産バブルがはぜ始めたのだ。おりしも激化する通貨売りと絡み、複合的な危機に陥る可能性が高いと韓国観察者の鈴置高史氏は見る。<<…続きを読む>>
―――2022/08/29付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
記事を開くといきなり出てくるのが、韓国不動産院から取得したデータをもとに構成した、『韓国のマンション取引価格の週間変動率』と題したグラフです。ソウル、首都圏、全国のそれぞれについて、マンション取引価格が急落し始めたことが大変によくわかります。
本質的な原因は別のところにある
鈴置氏は、このマンション価格下落の「直接の原因は利上げ」だと指摘するのですが、ここでポイントとなるのは、「直接の原因は」、という表現の含意でしょう。利上げはたんなるきっかけに過ぎず、韓国で形成されてきた不動産バブル自体、いつ崩壊してもおかしくない状態だった、というのが鈴置氏の指摘だからです。
「――米国の利上げが止まれば、韓国の不動産価格は安定する……。
鈴置:それは甘い見方と思います。バブル崩壊の本質は生産年齢人口の減少による不動産需要の減少にあるからです」。
この「生産年齢人口の減少」、鈴置氏自身が以前から指摘している論点のひとつですが、鈴置氏を「韓国観察者」と決めつけるには忍びない理由のひとつが、経済に対する知見の高さにあります。
「日本でもそうでしたが、生産年齢人口がピークアウトする少し前にバブルが発生し、その前後にはぜることがある。韓国の生産年齢人口の頂点は2019年で、まさにこの年からマンション価格は下がり始めました」。
「ところが2020年に発生した新型コロナに対応するため、韓国のみならず世界中が金融を緩和しました。韓国にもホットマネーが流れ込み、しぼみかけたバブルに息を吹き込んでしまったのです」。
つまり、本来ならばもう少し以前の段階で資産バブルの調整が始まっていなければならなかったのが、コロナ禍による金融緩和と、それに伴うホットマネー流入が、韓国でバブルの調整を遅らせたばかりか、「しぼみかけたバブルに息を吹き込んでしまった」、というわけです。その結果が、これです。
「現在、ソウル市内のマンション価格は標準的な広さの85平方メートルの物件で、日本円換算で1億円するのは当たり前になりました。小金持ちはこうした物件を担保に金を借りて、次々とマンションを買い増してきたのです」。
…なかなかに、驚く話です。
つまり、コロナ禍は韓国資産バブルの調整を2年間遅らせたわけですが、鈴置氏に言わせれば、これはまさに「山高ければ谷深し」、といったところでしょう。
気になるのは危機感のなさ
ただ、それ以上に驚くのは、韓国社会における資産バブル崩壊の足音に対する警戒感のなさ、あるいは危機感のなさです。その証拠が、当ウェブサイトでも『韓銀総裁「スワップは通貨安防ぐうえで役に立たない」』でも取り上げた、韓国銀行の李昌鏞(り・しょうよう)総裁の記者懇談会での発言でしょう。
これについて鈴置氏は次のように述べます。
「8月25日、韓銀の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は記者懇談会で『通貨危機は来ない』との楽観論を開陳しました」。
鈴置氏がまとめた李昌鏞氏の発言のポイントは、次のとおりです。
- ①最近のウォン安はドル高のためであり、韓国の流動性や信用度に問題があるからではない
- ②国際通貨基金(IMF)が必要とする流動性の基準と比べ、韓国の外貨準備は少ないとの指摘があるが、韓国の外貨準備額は世界9位である。外貨準備の多い国にとってそんな基準は意味がない
- ③米国とスワップを結んでいる英国やユーロ、カナダの通貨は皆、ドルに対し安くなっている。スワップがウォン安を防ぐとの考えは誤りだ
結論的にいえば、この①~③はいずれも「通貨危機は到来しない」との李昌鏞氏の楽観論の根拠としては薄弱です。鈴置氏は次のような趣旨の内容を指摘します。
- ①の主張…問題から目を逸らす詭弁。現在のウォン安局面はドル高という要因が強いが、ウォン安が進めば流動性や信用度が落ちる可能性が高まることも事実である
- ②の主張…強引な議論。通貨危機が発生するかどうかは外貨準備の規模よりも負債との兼ね合いで決まることが多い
- ③の主張…論点のすり替え。韓国の問題は通貨安そのものではなく通貨安が引き起こすであろう通貨危機にあり、スワップと通貨安の関係を議論しても意味はない
そのうえで今回の鈴置論考は、こういう不気味な指摘で結ばれています。
「韓国銀行総裁が理屈に合わない苦しい弁解を始めた――。これこそが、通貨危機の可能性が増していることを示していると思うのです」。
韓国の当局者が理屈に合わない苦しい弁解を行うこと自体、「いつものこと」ではあります。
ただ、中銀総裁がわざわざ「通貨危機」に言及し、それを否定して見せるのは、そうしなければならない理由があるからであり、逆にいえば、嵐の前の静けさ、といったところでしょうか。
「日本は通貨危機に陥ったことはない」
なお、今回の鈴置論考にはさり気なく、こんな記述も出てきます。
「他の通貨、例えば円もかなり売られていますが、日本は通貨危機に陥ったことはない。一方、1997年、2008年と2回に亘り通貨危機に陥った韓国人は『デジャヴ』に襲われるのです」。
さらりとした記述ですが、この「円が売られても通貨危機に陥ることはない」というのは、非常に重要な指摘です。
韓国は1997年と2008年の2回、大規模な外貨流出を直面しており(※実際、統計上の外貨準備も大きく減少しているのが確認できます)、さらにはここ数ヵ月、韓国で外貨準備の急減が発生しているという事実は、通貨危機の兆候といえなくはありません。
これに対し、私たち日本人にとって、「為替が変動する」というのは当たり前の話ですし、円安になればなったで「困る人」もいれば「利益を得る人」もいるのはごく当たり前の話でもあります。金融評論家としては、どうしてもこうした「ちょっとした記述」にはどうしても共感してしまうという次第です。
(※なお、念のために付言しておきますが、「国の借金論はウソである」「財務省はウソツキである」などとする主張は当ウェブサイトのものであり、鈴置氏がそのように主張しているという意味ではありませんので、ご留意ください。)
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
バブルというものはその中にいるとわからないものだ。
今も抜けない(もう33年前)日経平均38957円(1989年大納会)
この時の市場全体のPER(株価が一株当たり利益の何倍か)は60倍を超えていた。
現在の市場全体のPERは14倍程度。
PER60倍でも当時野村證券は「まだ上がる」と言っていた。
不動産でいえば、今後東京23区に居住用マンションはできないと評論家が真顔で言っていた。
当時、株式新聞の紙面は、PERとPBRで埋め尽くされていた覚えがあります。
テーマなき相場(マネーゲーム)が独り歩きしていました。
>今も抜けない(もう33年前)日経平均38957円(1989年大納会)
と
思っていたらあの時の日経平均を越していたと言われたことがある、ドルベースで!
当時は株式と不動産は永遠に値上がりを続けると言われていた。
世界の企業の株式時価総額で日本の都市銀行が上位を占める。
山手線内の地価がアメリカ全土の地価と同じと評価された。
ゴルフ会員権、骨董品、絵画なども異様な値段が付く。
このような時代は今後もう2度と来ないでしょう。
ちょっと気になった箇所があります。
鈴置氏の引用「…日本は通貨危機に陥ったことはない。」
著者「円が売られても通貨危機に陥ることはない」
客観的事実から見解を導いているなら良いのですが、その様には読めなかったので、気になりました。
1960年代日本では景気がよくなると輸入が増え、それを支払う外貨がなくなるので経済を冷やすという事が行われていた。そうやって賢明に貯めてきたのが今の日本の外貨準備。外貨がなけりゃあ日本に借りろ(スワップで)という国に貸すことはないと思うけど。
>>…日本は通貨危機に陥ったことはない。
こ
れは本当ですよ、生まれてこのかた七十数年、我が国に通貨危機の騒動は体験したことも聞いたこともない。
たぶん昭和46年になってからですよ、庶民が海外旅行に行けるようになったのは。それまではドルの海外への持ち出しは10$とか100$までとかだったから。
それほど日本の政府は、ドルを大切にしていた。
>>「円が売られても通貨危機に陥ることはない
客
観的事実として、
外国人の超大金持ちらが
大量の【ドル売/円買】攻撃(円を高騰させる攻撃)してきたことはあるが、
『ドル買/円売』攻勢(=円を暴落させる攻撃)されたことがない。
下げ局面での悪あがき(レバレッジを効かせた難平買い)は、愚の骨頂。
賢明であるのならば、傷が浅いうちに損切をしましょう。ソレガワカレバクロウハナイ
*****
>山高ければ谷深し
*箱値は散り(ハコネハチリ)
♩箱(建物)値の山が 転化の件 韓国寒も 物ならず・・。
(バブル崩壊で韓国経済が冷えても知ったことじゃない)
カズ様。
ハコネノヤマに座布団31枚です。
蛇足です。
アメリカではインフレ状態です。
31枚でも少ないですが、ワタシはケチん坊ですので、
今日は31枚です。次回は32枚……以下省略デス…
タナカ珈琲。様
返信をthank you!(39)です。
感謝にインフレはありません。
日本のバブルは株価は1989年末の38,957円をピーク、地価は遅れて1991年に下落が始まり、1993年に本格的不況で企業倒産、証券会社の損失補填などの不祥事が相次いだ。坂道を転げ落ちるようにバブル崩壊不況は続き1995年の住専破綻、1997年の拓銀、山一証券破綻、1998年の長銀破綻でどん底に落ち「失われた30年」となった。
バブルの真っ只中にいる国の国民はバブルの麻薬にどっぷり浸かり今の繁栄がまもなく終焉を迎えるとは夢にも思わないもの。今の韓国は1991年の日本の状況によく似ている。これから起きるであろう日本以上に悲惨な経過をたどるであろうバブル崩壊劇を生暖かく見ていきたい。なお日本政府は通貨スワップとかの救済無用を貫いて頂きたいものです。
朝鮮日報が、ウォン安に関して、「誰もがドルを買おうとしているため」と正直に書いてますね。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/08/30/2022083080193_2.html
鈴置氏が仰る様に、「(韓国国民の)誰もがドルを買おうとしているため」だから、ウォン安が止まらないのは仕方無い。
韓国国内のウォンを全部売り終えたら止まるんじゃない?(世界初の挑戦だ、頑張れ)
韓国バブル崩壊は規定路線でしょうか。
日本と基礎体力が異なる韓国のバブル崩壊後、癒し系コンテンツとしてこれに興味が増すばかりです。
あちらは日本が助けなければ世界が困る、ぐらいの事は言って来るでしょう。
もはやどうなろうと知りません。
日本のバブル崩壊は、時間差はあれどほとんどの国民は傍観しているようでしてよね。様々な専門家が警告を発したり、対処方法を巡って、ハードランディングだのソフトランディングだのと侃々諤々、右往左往していたような。
株をやっていたわけでもなく、土地を持っていたわけではない私は、あまりピンときませんでしたけど。
要は、バブルが崩壊する、或いは崩壊しそうだとわかっていても、政治家、企業家、官僚だれも決断できなかったという事実が空白の30年に続いていくことになったのでしよょうね。
かの国も同じ道を歩む気がします。いっそのこともう一度某国連機関に身を委ねるのも手ですけど。
かの国にはプライドというものがあるのかな?
いえいえ、あの頃の日本にバブルなどという言葉も概念もなかった。
バブル崩壊という言葉が、先だった。
そもそも1990/1/4からの株価暴落を暴落などと思いもしなかった。
株は下がれば上がるとのほほんとしていた。日本中が凄まじい好景気が当たり前だった。誰一人あの好景気に警鐘を鳴らす者などなかった。
勿論、1989/12/28までに全ての株を売り切った者はいるが、一株残らず売り切るまで何も言わない。言っても届かない。
好景気絶頂のあの時、株価暴落不動産暴落を主張しても誰も取り合わなかった。
>要は、バブルが崩壊する、或いは崩壊しそうだとわかっていても、政治家、企業家、官僚だれも決断できなかったという事実が空白の30年に続いていくことになったのでしよょうね。
まったく逆で、官僚や日銀総裁が過剰な引き締めを行ってバブルを潰した。
株式や不動産の暴落の中でも引き締めを強行しその後の長期不況を招いた。
土地の総量規制や金融政策と本来なら緩めるところをきつくし過ぎた。
現在、この点に関しては中央銀行関係者はみな共通の認識を持つ。
> 官僚や日銀総裁が過剰な引き締めを行ってバブルを潰した。
仰る通り過剰規制でしたね。
オーバーキルです。
その後の対策も泥縄、対症療法でお粗末でした。
オマケに、消費税の導入で成長の機会も逃しています。
財務省の改革が急がれます。
>バブルが崩壊する、或いは崩壊しそう
な
どと誰も分かってはいなかった。
まだまだ好景気中の1990年3月に大蔵省がやった総量規制が好景気を潰し日本を大不況へ落とし入れた。
韓国ではバブルが弾けても自分を顧みることなく
日本への恨み言を吐いて現実を見ないふりし続けるんでしょう
こりゃ今もか
>資産バブル崩壊の足音に対する警戒感のなさ、あるいは危機感のなさ
こ
うなるよね、バブルを経験したことのない者は。
1990年、年頭から株が暴落していても株価は下がれば上がるものとのほほんとしていた。
1987年NTT公開価格
一株119万7,000円が、315万円に暴騰を暴騰と思わず
270万円から250万円、200万円と暴落しても警戒感も危機感もなくのんびりしていた。
まして土地の暴落には全く気付かなかった。
『大学でも学べる程度の最低限の経済学と会計学を学べば、答えはおのずと見えてくるはずなのですが、「ウソツキ官庁」の筆頭格である財務省にキャリア官僚として採用された受験秀才たちには、どうもそのわかりきった答えが見えていないように思えてならないのです。』
==> 財務省官僚が経済学と会計学を存じていないのは、財務省官僚の殆どが東大の文一(法学部)出身のためだと思います。
文一の人達は、文二(経済学部)を格下と思っている方が多いようです。このため、経済学や会計学も格下の学問と思い、この分野を理解しようしないまま過ごした人達が集まっているのでしょう。
>最近では「MMT」なる怪しげな理論を唱える人もいるようですが、
ブログ主様は相変わらずMMTがお嫌いなようで.
私個人は、MMTの主張とは要するに
「
インフレ率が妥当な範囲に収まっている限り,
つまりは工業にせよ農業にせよサービスにせよ国内の供給能力を大きく超えない限り,
更に言い換えると,需要不足の規模=デフレギャップの枠内であれば,
国債発行によって国内需要を喚起しても問題ない.
」
という(私には当然至極な)ことだと理解しています.(少なくともMMTを声高に主張している三橋貴明氏によるMMTの説明に従えば,ですが)
確かにブログ主様は「公認会計士」いう職業柄、国債を増発しても問題のない余裕額を,「インフレが起きなきゃOK」なんていういい加減で見方によっては結果論的にも見える基準や「デフレギャップ」という概念としては明確だが具体的な数字としては正確に出し難い基準ではなく,資金循環統計というきちんと定量的に計測・報告されている統計基準に従って見積もるべきだというお考えでMMTに不信感を抱いておられる(あるいはMMTとは相容れないと考えておられる)のだとは推察致しますが.
でも正直に申し上げると,私のようなド素人から拝見すると,ブログ主様の「現状において日本は国債を増発してもOK」という結論を導いておられる論理展開は,増発可能規模の見積もりとしてMMT派の「インフレにならなきゃ(デフレギャップの範囲内なら)OK」の代わりに資金循環統計を使っておられる点以外はMMT派と同じように見えます.(勿論,私がド素人だから区別できないだけだという可能性が高いということは自覚しております)
MMT理論はすでに破綻しました、結果はでてますよ?
米国でコロナ給付金を国民一人あたり約60万円支出したのが、
現在の米国の厳しいインフレの元凶と言われてます、「バイデンフレーション」ってやつですね。
最近は山本太郎・れいわ新選組代表が「金を刷れ、国民に配れ」と言わなくなったようです。
彼は馬○ですがブレインには狡猾なやつがいるんでしょうね。
供給能力を超える規模で金をばら撒けばインフレになるに決まっています.
MMTは「供給能力以内ならば」という条件をちゃんと付けていますよ.
際限ない金のバラマキ(国債の発行)をしてもOKなどということは,MMTは間違っても主張していません.
>MMT理論はすでに破綻しました、結果はでてますよ?
などと書く前に,せめて最低でもMMTの主張がどういうことであるかの基本を正確に理解するように努めては如何ですか?
現在の中国と韓国は1992年の日本に近い。
生産年齢人口の減少とともに不動産価格が下落する。
中国は恒大集団以降に構造的な不動産不況が見られる。
韓国についてはこの記事にある通り。
中国と韓国は日本のおよそ2倍のペースで少子高齢化が進行している。
生産年齢人口の減少のすぐ後に人口自体も減少。
2040年代には高齢化率で日本を上回ると予測されている。
これでは不動産や潜在成長率が下がっていく一方だ。
「開かれた窓が閉じていく」と中国、韓国が認識する。
窓が閉じきる前の暴発が心配でならない。