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【読者投稿】武漢肺炎で中国はわざとウソを流したのか

当ウェブサイトでは「読者投稿」を歓迎しており、投稿要領等につきましては『読者投稿要領と過去の読者投稿一覧(コロナ騒動等)』などでもまとめております。こうしたなか、『【読者投稿】武漢肺炎、なぜ日本で感染爆発しないのか』などで過去3回ご登場いただいた「伊江太」様というハンドルネームのコメント主様から、ご投稿の第4弾を頂きました。いわば前稿の「完結編」という位置づけです。

読者投稿

以前から『お知らせ:読者投稿を常設化します』などでもお知らせしているとおり、当ウェブサイトでは読者投稿を歓迎しております。

投稿要領や過去の読者投稿一覧につきましては『読者投稿要領と過去の読者投稿一覧(コロナ騒動等)』などのページに記載しています。是非、これらのページをご参照のうえ、ふるってご投稿を賜りますと幸いです。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

さて、「伊江太」様というハンドルネームのコメント主様からは、過去に3回、次のような投稿をいたぢています。

とくに第3稿では、武漢肺炎の「加害国」である中国から偽の情報がなかば意図的に流されているのではないか、という疑いすら生じて来る、と申し上げました(といっても、あくまでも伊江太様の見立てが正しければ、という前提条件が付きますが…)。

では、あくまでも可能性の議論ですが、もしも中国が意図的に何らかの虚偽情報を流したのだとしたら、それはいかなるもので、いかなる目的に基づいていたのか、という点については気になるところです。

こうしたなか、今回は仮題「データから読み解く武漢肺炎の特徴 第4報」を頂戴しましたので、基本的にはそのまま掲載させていただきたいと思います(※なお、大意を変更しない範囲で文章の順序や細かい漢字仮名遣いなどを変更している部分はあります)。

(※ここから先が「伊江太」様の投稿です。ただし、掲載に当たっては、当ウェブサイトが著作権を厳密に解釈する関係上、グラフの掲載を見送った部分がありますのでご了承ください。)

データから読み解く武漢肺炎の特徴 第4報

5月10日付『【読者投稿】アビガン解禁で、医療崩壊危惧は遠のいた』の掲載以後も、日本で報告される武漢肺炎感染者の数は順調に減り続けています。

もしこのまま終息させ得たとしても、すでにわれわれの社会にこれだけの傷を負わせた武漢肺炎という新型の感染症。自然災害として諦めなければいけない性質のものなんでしょうか。この疾患のウォッチを続けてきて、今わたしは疑問というより憤懣のようなものを感じています。

中国発の情報に含まれていた死亡率に関する嘘については前稿に書きました。今回はその続きです。

不顕性感染は本当にそんなに多いのか?

わたしが最初に感じた違和感は、不顕性感染に関して中国が言っていたはなしでした。いわく、「感染の8割くらいは無症状か軽い風邪程度、肺炎にまで症状が進むのはせいぜい2割程度だ」、というアレです。

いまでもそんなものかと思っておられる方も相当いらっしゃるかも知れません。

厚労省のデータを見ている方ならご存じでしょうが、PCR陽性者は有症状と無症状の2つのカテゴリーに分けられていました(5月9日発表分からこの区分けはしなくなっています)。その比はコンスタントに9:1くらいです。

また無症状とされている人の過半も(PCR値からウイルス散布の恐れありと判定された人でしょうか?)要入院とされ、実際入院していたようです。

医療機関で感染の可能性が高いとされた人と、その濃厚接触者から得た検体ですから、ある程度有症状例が多いのはわかりますが、それにしても、症状の有無を軽い発熱程度の兆候まで拾っているものだとしても、無症候とされる人の割合があまりに低いと思いませんか?

1月から2月にかけ、わたしたちは中国で日々ものすごい勢いで増加する感染者の数に驚いていたのですが、あの頃ふと抱いたのは中国にこれほどの数のPCRをこなせる能力が本当にあるのかということでした。

そういう疑問の声があがっているのを意識したせいでしょうか、途中から「いや、CTによる判定を加えているんだ」とか言いだし、ご丁寧にもそれまでの数にさらに大幅な感染者数の上乗せまでして見せました。

海外に輸出された中国産PCRキットが「使い物にならん」と突っ返されたような例もあったようですが、わたしはそもそも全国的なPCR検査なんかやってなかったんじゃないかと疑っています。

もちろんあの国で十分な数のサンプルを採集するなど思いのままですから、精度が十分で信頼性の高いデータは持っているはずです。しかしそれは外には出していないのでは?

わたしは「不顕性」感染が多数存在するという考えを頑なに排除します。これを認めると、

発症者の来院→医師の診断→PCRによる確認→保健所による濃厚接触者の調査→周囲の感染者の発見

という一連の流れで、集団中のウイルス散布者を極小化するという、わたしが想定したシステムが成り立たなくなるというのも理由ですが、見えないところでウイルスを撒き散らす存在がそんなに多いなら、感染爆発は不可避のはず。

だけど日本ではそれが起きていない。

論理学でいうところの対偶、「『not B ⇒ not A』が真ならば『A ⇒ B』の命題は正しい」という、裏返しの論証です。

最近、PCR法の検出感度の限界から、感染者の実数を掴むためには抗体検査の併用が必要ではないかとの声が上がるようになってきました。

抗体保有率の調査というのは、感染症疫学の研究ではいの一番に重要なものですから、やるなとは言いませんが、他国の先行研究例から見て、多分PCR陽性数の数倍の数値は出てくると思います。

これが「それ見たことか。日本では隠れ感染者がこんなにいたんだから、もう絶望」みたいな話に流れていかないか、ちょっと心配です。「まず現実を見てからにして」としか、言い様がないですからね。

「不顕性」の意味が、単に外に症状が現われないだけでなく、ウイルスを体外にバラ撒くことなく終了してしまう類いのものであれば、それはわたしの理屈にとって何の差し障えりもありません。

かりに抗体産生を刺激するくらいのことはするのであれば、むしろ願ったり、の存在にもなるのですが、さてそんな都合のいい感染形態があり得るのか、これを直接証拠立てるすべはもちません。

ただ、今問題にしているのはそんなディープな次元のはなしではありません。PCR陽性=武漢肺炎感染とみなされていた時期に、8割の感染者が、無症状かせいぜい風邪程度の症状で終わるといったことを問題にするのです。

もちろん、中国での流行は本当にそんなものだったとか、初めのうち実相を掴み損なっていたのだとかいった可能性も排除はできません。しかし保留ばかり付けていては話が進みませんから、ここからは邪推、妄想全開で行きます。

そんな嘘を言って、何か中国にメリットがあるのでしょうか?

わたしは「ある」と思っています。最初はたいした疾患ではないはずと油断させること。そして、流行が拡がりその実害が見えてきたとき、ロックダウンでもしない限り、もう感染拡大を防ぐ手段はないと諦めさせること。その2つです。

新型インフルエンザとエイズと武漢肺炎

コロナシリーズの読者投稿の中で、ケロおさんが『【読者投稿】日本政府の対応はシナリオに沿っている』のタイトルで、今回の武漢肺炎に対する日本政府の対応が、「海外で流行している新型のインフルエンザが国内に侵入した場合」の政府の対応指針に沿ったものであることを、わかりやすく解説されています。

最初のうちは、感染者が出たら入院隔離した上で、濃厚接触者の中から感染者の洗い出しをおこなう。

類例を求めるなら結核への対応が挙げられるでしょう。

ただ、この段階で求められるのは疾患の封じ込めではありません。結核と違って、インフルエンザなら2次感染者を探している間に3次、4次とすでに感染は拡がってしまっています。

目的とするのは、「市中のウイルス散布者をできるだけ減らして流行の拡大を遅らせ、その間に疾患の危険度の見極めをおこなうこと」です。

季節性インフルエンザと大差ない毒性のものと判断されたら、警戒態勢は解除、とりあえずは抗インフルエンザ薬による治療に任せ、ワクチン製造に着手する。しかしそうでなかったら?

そのときは、できるだけ早く強力な封じ込めの措置を執る。外出制限と広域移動の制限措置です。

他国ではこのようなシナリオが準備されていたのかどうかは知りませんが、欧米諸国が後の方策を選ばざるを得ないところに追い込まれました。

一方、日本は?

これがなんとも中途半端。危険なウイルスというのは十分にわかった。だけどインフルエンザならとうに起きているはずの感染爆発にはなかなか行きそうにない。結果、途中でちょっと移動制限まがいの自粛こそおこなったものの、本来初期限定だったはずの対策を長々と続けているのです。

この違いがどうして起きたのかは図表1を見ていただければ明らかでしょう。

図表1 累計感染者数の増加ペース

(※図表省略)

(【出所】日本経済新聞『チャートで見る世界の感染状況新型コロナウイルス』のページに掲載されている『累計感染者数の増加ペース』のチャート。ただし、元データが純粋な民間企業である日本経済新聞社のウェブサイトに掲載されているものであるため、当ウェブサイトでは引用を控えます。大変申し訳ないのですが、読者の皆さまにてリンク先をご確認ください。)

縦軸の値が対数表示になっているグラフの読み方については、以前の『【読者投稿】武漢肺炎、なぜ日本で感染爆発しないのか』でも説明しましたので、本稿では省略します。

このグラフに載せられている日本と他の6ヵ国では、初期の感染の拡がり方に天と地ほどの違いがあります。日本と欧米諸国との武漢肺炎流行の極端なまでの違い。これが同じウイルスで起きる感染症なのでしょうか?これはまるで、あのエイズのデジャヴです。

欧米で爆発的に増え、アメリカではいまだ年間3万人以上の新規発症者、1万人超の死者を出し続けているエイズ。一方、日本では最初の感染者が発見されて以来35年経った今でも、累積の感染報告数が3万人程度。

武漢肺炎は性感染症ではありませんが、文化、生活習慣、国民性によって流行形態が大きく左右される疾患に違いないと考えてます。

余談ですが、満更自称というのでもなさそうな欧米の専門家が、「日本の対策は間違っている」、「今にも感染爆発だ」、「医療崩壊だ」などと、相も変わらずいっています。彼らもこれは生活・文化の違いだと薄々気付いているんじゃないでしょうか?

べつに文化の優劣に繋がるはなしじゃないはずなんですが。どうしても認めたくないらしい。一頃取り沙汰されたBCG説なんてのはその変型かもしれません。なんとか自然科学的な現象としたいんでしょうか。

言われだした頃はなるほどそれっぽくも見えたのですが、世界の流行状況が変化していくと、いや予防効果が確かなのは日本株、ロシア株限定だとなって、頼みのロシアまで落伍となっては、結局「日本サイコ~」になってしまう。もうポシャるしかないでしょう。

飛沫感染か経口感染か

都市を営み活発に交易を行うようになったことで、人類がさまざまな危険で大規模流行を起こす疾患を呼び込んでしまったのは間違いありません。

結核、痘瘡、麻疹、インフルエンザ等々。これらに共通するのは飛沫感染ないし空気感染によって人から人に伝播する疾患だという点です。いわば「3密」が流行拡大の最適環境となる疾患。

で、武漢肺炎対策として「3密」を避けるよう声高に言い立てる人に聞きたいのは、2月初めに隅田川の屋形船で起きた集団感染以来、1ヵ月半もの間、東京の感染者の発生が1日たかだか10人程度の状態が続いたのはなぜか、ということです。

今更いうまでもありませんが、満員電車での長時間通勤、休日には大勢の人で賑わう各種アミューズメント施設、「3密」が流行の拡大条件なら、この東京とニューヨークの違いは何でしょうか?

そもそも、人類の脅威となる流行性の疾患は、飛沫感染タイプのものばかりではありませんし、「3密を避けましょう」で防げるものばかりとは限りません(たとえば「エイズに罹らないために3密を避けましょう」もないでしょう)。

それでは、武漢肺炎の場合は?

わたしは以前の投稿で、「このウイルス感染のメインルートは経口感染だろう」と書きました。報告されていた感染クラスターの共通項や、イヌ、ネコ、ブタなど動物で知られているコロナウイルスが経口的に感染して下痢症を起こすものばかりといったことがその根拠です。

認知症一歩手前のジイさんの言い草では信用度はイマイチでしょうが、今では強力な援軍がいます。ニューヨークのウェイル・コーネル・メディカルセンターで武漢肺炎治療の最前線ではたらいているデイヴィッド・プライス医師です。

この人も多数の患者を診察した経験から、一般人が気をつけなければいけないのは口から入る感染だけと断言しています。

武漢肺炎にだけは感染したくないと思っておられる方は、氏が市民との質疑応答前におこなったプレゼンテーションのビデオをご覧になるといいと思います。30分近いものですが、ご覧になって損はないはずです。

デイヴィッド・プライス医師 COVID-19 video 1 [日本語字幕]

プライス医師は外出時のマスク着用を推奨しています。それは飛沫感染予防の意味ではなく、手の汚れを無意識のうちに口周辺の皮膚に付けないためにです。エイズ予防にはコンドーム、コロナ予防にはマスクということでしょう。

(※氏は同時に、「一般市民には医療用マスクは不要」「医療者のために残しておいてほしい」とも語っています。)

そしてわたしは、「このウイルスが経口感染で拡がる」ということを、中国は知っていただろうと思っています。春節の頃、武漢でこの疾患が急拡大した背景には、この地の万家宴とよばれる多数の住民が料理を持ち寄って宴会を開く風習が関係しているという推測が報じられていました。

武漢「伝統の大宴会」感染拡大に拍車か…1月半ば、市場近く4万世帯

新型コロナウイルスの肺炎患者が集中する中国・湖北省武漢市で、市中心部の巨大集合住宅地での集団感染が発生している可能性が指摘されている<<…続きを読む>>
―――2020/02/08 07:24付 読売新聞オンラインより

そうしたはなしは、中国各地で起きたマスク争奪パニックの報道で、いつのまにか忘れられたようです。そして今、都市封鎖開けの中国では、「取り箸の歌」なるものまでつくり、政府主導で直箸禁止運動が進められているとのことです。

直箸やめて取り箸で! 中国の大皿文化に異変

新型コロナウイルスの感染拡大を「基本的に抑え込んだ」とする中国では、レストランなども徐々に営業を再開している<<…続きを読む>>
―――2020年5月4日 13:00付 FNNプライムより

日本でマスク不足が深刻になった後、わたしたちは世界のマスク生産の半分が中国だという事実を知ることになりました。さらに、中国は武漢肺炎の危険性を隠したまま、世界からマスク、防護衣を買い漁っていたとも取り沙汰されています。

DHS report: China hid virus’ severity to hoard supplies

U.S. officials believe China covered up the extent of the coronavirus outbreak — and how contagious the disease is — to stock up on medical supplies needed to respond to it, intelligence documents show.<<…続きを読む>>
―――2020/05/04付 APNEWSより

United Front groups in Canada helped Beijing stockpile coronavirus safety supplies

Editor’s Note: One of the graphics contained in this piece has been updated to more clearly represent the Chinese Communist Party’s broad surveillance and attempted control of parts of the Chinese diaspora.<<…続きを読む>>
―――2020/04/30付 Global Newsより

そうすると、あの中国市民の殺気だったマスク争奪戦は何だったのでしょう。本当にマスクは不足していたのか?

あれはヤラセだったのではないか?

何のために?

ただでさえ、肺炎と聞けば飛沫感染が思い浮かびます。さらにダメ押しとして、世界に飛沫感染で拡がる感染だと「刷り込む」のが目的ではなかったのかと、妄想は拡がるばかりです。

密着と密度

本筋から外れるのですが、前稿でクルーズ船感染者の低死亡率に言及したので、ウイルス感染量と死亡率の関係を考えてみます。

動物実験ならウイルス投与量と発症率/死亡率の間にきれいな相関があることを示すデータは山ほどあるのですが、実社会での流行でも同じことが言えるのか、それほど証拠が揃っているわけではありません。武漢肺炎の場合はどうでしょう?

わたしの考える武漢肺炎流行の拡大要因は、「密」の字を使うなら、「密着」と「密度」のふたつです。

「密着」は肌と肌の直接接触。恋人、家族、友人、ご近所さん。ハグして、頬ずり、キス(密着型1)。聞くところのイタリア人の挨拶習慣からすると、図表1で原点からの立ち上がりがイタリアで群を抜いている理由もわかる気がします。

密着型の感染拡大にはもうひとつのタイプがあります。仕事の性質上「密着」が避けられない、病院や老人施設での集団感染です(密着型2)。こちらはしばしば多数の感染者が出ますが、半閉鎖環境にあるため地域の流行への影響は比較的小さいと言えると思います。

「密度型」の感染拡大は、先のプライス医師が言っていた周囲の汚染を手によって口に運んでしまうことで起きるものです。「密度」の語を使うのは、低密度、高密度、意味合いが異なる2つのタイプがあると考えるからです。

ニューヨークなどはすでに高密度型環境。プライス医師が言うような手段=こまめな手の消毒をやれば、個人的に感染は防げるでしょうが、几帳面な日本人ならともかく、一般的なアメリカ市民に可能かどうか首をかしげてしまうほどの対策が必要なレベルに達してしまった状況です。

札幌医科大学が公開している「人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移【国別】」というサイトで世界百数十国の武漢肺炎の流行拡大状況を知ることができます。人口百万人当たりの感染者で表示し、国別の特徴が比較しやすい工夫がされています(図表2)。

図表2 「密着型1」の流行拡大と「低密度型」の流行拡大

(【出所】札幌医科大学『人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移【国別】』。グラフに表示した国は、投稿者が選択)

図表2を見ると、「低密度型」の感染拡大様式とはっきりいえそうなのは、日本と台湾くらい。比較的近いパターンも、メキシコ、インド、インドネシアといった少数の国。ほとんどはイタリアと同様に流行開始当初は「密着型1」が主体になっていると推定できます。

いまやほとんどの国が国境を閉ざし、国内では外出を制限し、ソーシャルディスタンスを取ることを徹底させています。その結果を見ることができるのが図表3です。

図表3 ロックダウンによって感染拡大阻止に成功した国、できなかった国

(【出所】札幌医科大学『人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移【国別】』。グラフに表示した国は、投稿者が選択)

感染者が長期間ほとんど出ない状況を実現したと判定できるのは、オーストラリア、ニュージーランド、タイ、台湾、そして韓国くらいのものでしょう。

中国は統計上ではそうなっていますが、信用できません。韓国については統計を偽っているのではなく、感染者があまりの不利益に恐れをなして、地下に潜ってしまった結果だと、わたしは見ています。

あれだけの対策を取れば、「密着型1」の感染拡大がいつまでも続くわけはありません。コントロールに失敗した国々では、感染拡大の様式は「高密度型」に移っていると思います。

自宅から一歩も出ない生活を続けられるわけもなく、食料品を買いに出たら、店には他人が手を触れた箇所はいくらでもある。ソーシャルディスタンスに気を配ったところで、役には立ちません。プライス医師が提唱する個人的防衛手段を講じるくらいしかない状況に陥るのです。

図表3を見ると低密度型から高密後型に移る境界は、対百万人比で200くらいのところにあるのかも知れません。ちなみに日本ではこの値が130以下、まだ余裕があるようです。

流行形態が「密着型1」→「高密度型」となった国で感染拡大が速い理由は、平均的なウイルス感染量の問題だと思います。それらの国の中で、フランスの死亡率が20%に迫ろうとしているし、イタリア、英国を始め、ヨーロッパでは優に死亡率10%を超えた国が多い。

流行が進むほどに死亡率が上がってくることを考えれば、他地域の国々でも同じことになって行くのかもしれません。

一方で、先に「低密度型」とした国の中ではメキシコの10%弱が最高です。直接証拠とはとてもいえませんが、感染ウイルス量と死亡率の間にはかなりの相関があるように見えます。

前置きが長くなりましたが、クルーズ船の低死亡率のはなしです。

わたしは「超低密度」での感染というのを考えています。国立感染症研究所のチームが、船内医務室を訪れた発熱患者の分布を主な根拠として、クルーズ船での感染の7割以上が、香港で下船した中国人乗客が船内にいた5日間に起きたと結論づけています。

現場からの概況:ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例

クルーズ船ダイアモンドプリンセス号(以下クルーズ船)は、2020年1月20日、横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、および沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜港に帰港した。<<…続きを読む>>
―――2020年2月19日付 国立感染症研究所HPより

たった1人の感染者から、5日間で500人もの人に感染が拡がった――。

わたしもこの結論は間違っていないだろうと思っています。

わたしが考える感染ルートは、ビュッフェにおけるトングや飲み物のサーバーの取っ手などの汚染です。しばしば指摘される中国人の食事マナー。片っ端からすべての料理を食べきれないほど山盛りにして、テーブルに持って行く。

アレをやっていたとしたら、すべてのトング、サーバーの取っ手がウイルスで汚染されても不思議はないでしょう。ただし、それで乗客ひとりの手に移るウイルス量はほとんどの場合ごく希薄なもの。まあ、そんなことを考えるわけです。

カレトラとアビガン

インドの一研究所から出てきた、「武漢ウイルスがHIV(エイズウイルス)の遺伝子の一部を組み込んだ人工物」という発表を、覚えておられる方は多いと思います。

これ自体はまともに相手にされなかったものの、わたしが引っかかったのは、前後して中国から出てきたエイズ治療薬であるカレトラが武漢肺炎に効くというはなし。

何かコラボみたいな気もしてきます。

専門的なはなしは避けますが、ウイルス屋ならカレトラが武漢ウイルスの増殖を阻害する可能性はまずないと断言します。

実際のところ、中国ではカレトラなんか初めから使いもしなかっただろうとわたしは考えています。彼らは前から知っていたんではないでしょうか、アビガンがこのウイルスの増殖を抑えることを。そうでなければ、あまりに手際が良すぎます、わずか2ヵ月で医療崩壊も起こさず流行を抑え込んだことが。

都市封鎖を止めれば第2波の流行に襲われるという見方は多いようですが、多分中国は十分に自信を持っていると思います。感染ルートの遮断方法(直箸禁止)は既知、特効薬は多量に備蓄済みでしょうから。

イタリアや隣国フランスで多数の死亡者が出る中、ドイツでは流行は広まるものの、死者が異様に少なかった時期があったのに気付かれた方もおられるでしょう。図表4に見るように、3月20日の段階で感染者数は日本の9倍にも及ぶものの、死亡者数は日本の半分を少し超える程度でした。

図表4 日本とドイツの武漢肺炎による死亡発生状況の比較

(※図表省略)

(【出所】2020/ 5/7(木) 6:31付 Yahoo!ニュース『【新型コロナ】死者が日本を大幅に上回るドイツがロックダウン解除へ』に掲載の図表『新型コロナウイルス 7日間の死者増加数(100万人当たり)の日独比較』。ただし、元データが純粋な民間企業であるYahoo!ジャパンのウェブサイトに掲載されているものであるため、当ウェブサイトでは引用を控えます。大変申し訳ないのですが、読者の皆さまにてリンク先をご確認ください。)

それが翌日には突然死亡率が急上昇し、その翌日にはロックダウン決定。そして4月の初めに、まだ日本では効能評価段階で、可能性のある薬剤のひとつに過ぎなかったアビガンを、名指しで数百万錠の発注をかけています。

ドイツ、「アビガン」大量調達へ 新型コロナ治療に(2020/4/3 3:24付 日本経済新聞電子版より)

ドイツは多分アビガンを実際に治療に使い、その効能を知っていたと思います。当然入手先は中国でしょう。しかし突然その供給が途絶えた。だから日本に縋ってきたのでしょう。

なにかで中国と仲違いでもしたのか、このところドイツがやたらに中国を悪く言い出したことと関係しているのかも知れません。

【読者投稿】アビガン解禁で、医療崩壊危惧は遠のいた』で指摘した死亡率に関する3つの嘘に加えて、中国は「不顕性症例の割合」、「感染ルート(飛沫感染/経口感染)」、「効果のある治療薬」についても、虚報を流したと考えています。

武漢ウイルスが生物兵器であるとか、わざと流行を起こしたとかいう説には、わたしは与しません。中国だって十分に被害は被っていると思います。

しかし転んでもただで起きない彼らは、他国がより深刻な被害に見舞われ、より回復が遅れるような情報操作をやったのではないか、そういう疑いを強く持ちます。皆さまならどう考えられるでしょうか?

読後感

…。

いかがでしょうか。

やや難しい用語も多いものの、前稿に続き論旨明快であり、長文を感じさせずに一気に読ませる良文ではないかと思います。

この点、伊江太様からは本稿のご投稿にあたり、「特別な機密情報に接しようもない一市民」が「中国の意図をあれこれ推測する」という性質上、「曲解が過ぎる部分もあるかもしれない」が、「たとえ誤りを含もうとも、そこは読者諸兄の賢察に委ねたい」、とのメッセージを頂いています。

しかし、これこそまさに当ウェブサイトの

オープンとなっているさまざまな情報を組み合わせ、議論を組み立てていくことで知的好奇心を刺激する

という本旨にかなっています。

重要なことは、結論を決めつけることではなく、さまざまな可能性を議論することです。

そして、これこそまさに、言論の自由が保障されていない中国ではなく、言論の自由が保障されている日本でこそできる可能である「知的営み」ではないかと思う次第です。

【参考】コロナ関連読者投稿

末尾に、コロナに関連する過去の読者投稿の一覧を掲載しておきます。

これらの執筆者は、次のとおりです。

  • ①、②、⑥、⑪は現役医師の「りょうちん」様
  • ③、④、⑧、⑩は理系研究者の「ケロお」様
  • ⑤、⑭は工学研究者の「イーシャ」様
  • ⑨は現役医師の「とある福岡市民」様
  • ⑫、⑮、⑰、⑱は元微生物関係研究室勤務者の「伊江太」様
  • ⑯は整形外科を専門とされる現役医師の「ポプラン」様
  • ⑦、⑬は大人気『在韓日本人が見た』シリーズでも知られる「韓国在住日本人」様

これらの投稿はおしなべて冷静であり、現在読み返してみてもきわめて有益です。是非、改めてご参照賜りたいと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (44)

  • >もちろん、中国での流行は本当にそんなものだったとか、初めのうち実相を掴み損なっていたのだとかいった可能性も排除はできません。しかし保留ばかり付けていては話が進みませんから、ここからは邪推、妄想全開で行きます

    邪推が許されないのは、邪推する対象が信用できる相手だった場合のみです。

    中国・韓国のように、嘘をつくのが文化・風習であると自ら堂々と言ってのける相手であれば、それは邪推とは言うよりは分析・推論の類に当たるでしょう。

    嘘をつくことを自らが認めているのですから・・・

    ましてや命がかかっているのであれば、「中国・韓国相手の邪推を止めるべきだ」なんて主張は論外にもほどがあります。

    根拠の提示を忘れずに、どんどん邪推していきましょう。

  •  伊江太様、毎度の投稿お疲れ様です。前回はちょっとアレでしたのでコメントを控えましたけど、今回は半分くらい賛同できます。
     気になった事を少し書かせて下さい。

    > 中国にこれほどの数のPCRをこなせる能力が本当にあるのかということでした。

     ありません。
     そのため、新規感染者数のピークにあたる2月上旬では、発熱と呼吸器症状があり、COVID-19感染者との接触があった人はPCR検査をしなくてもCOVID-19感染者とみなしてました。実際にはインフルエンザや肺炎球菌の肺炎であってもCOVID-19とみなされていたという事です。2月下旬からはCTやPCR検査を必須にするなど、診断を厳格化したので、感染者数は一気に減りました。
     それでも感染者数は初めからごまかしてたと思われます。1〜3月は携帯電話の解約数が1400万件以上あったらしいので、1人あたり5〜7台使っていると考えても死者200万人、感染者は逆算して1000〜2000万人はいるのかな、と考えてます。

    > わたしは「不顕性」感染が多数存在するという考えを頑なに排除します。
    >見えないところでウイルスを撒き散らす存在がそんなに多いなら、感染爆発は不可避のはず。

     そうでもありません。不顕性感染が数千万人存在していたとしても、感染爆発を防ぐ事はできます。
     ウイルスを撒き散らす可能性のある感染者は全体の2割程度で、残りの8割は他者に感染させてません。その2割の人も、3つの密(または集近閉)を避ければうつす人数を減らせますし、うつされた側も抵抗力が高いのであれば発症しません。

    「衛生、健康に対する国民の意識が高い」
    「うがい手洗いの徹底、感染防止対策の徹底、食事マナーの注意、三密環境の自粛や忌避を行う」
    「高齢者や持病のある人に注意喚起して行動を自粛してもらったり、子供からうつされないよう子供から距離を取らせたりして感染機会を減らす」
    「治療はリスクの高い人を優先し、十分な治療を行える体制を平時から準備しておく」
    「社会全体の同調圧力が高いので国民の大多数が嫌々ながらでも自粛に従う」

     これらを全て満たすのであれば感染爆発を防ぐ事は可能です。

     そもそも感染爆発とは、「症状のある感染者が制御不能な程度に増加している状態」です。という事は、不顕性感染が国民の9割以上であっても診断された数が少なければ感染爆発は起きません。ですから対策としては「検査をせず、結果をごまかして隠蔽する」か、「国民一人一人の意識をあげ、感染したり感染させたりしないよう行動変容を行う」のどちらか。中国、韓国、北朝鮮は前者、日本は後者を取りました。

     ですから、たとえ感染爆発が起きてなくても、不顕性感染者は日本にも結構いると私は考えてます。おそらく国民の数パーセント、数百万人。それでもニューヨークの20%よりはだいぶ少ないですけど。
     ただし、不顕性感染の大半は「単に外に症状が現われないだけでなく、ウイルスを体外にバラ撒くことなく終了してしまう類いのもの」です。

    >かりに抗体産生を刺激するくらいのことはするのであれば、むしろ願ったり、の存在にもなるのですが、さてそんな都合のいい感染形態があり得るのか

     あり得ます。というか、大抵の感染症はそうですよ?
     それがわかってるから、MRワクチンや経口ポリオワクチンのような生ワクチンが存在するのです。感染したら必ず他者にうつしてしまうのなら、生ワクチンなんて怖くて使えないでしょう?

    > そしてわたしは、「このウイルスが経口感染で拡がる」ということを、中国は知っていただろうと思っています

     おっしゃる通り、SARS-CoV-2の主な接触感染(経口感染)です。
     それは去年の時点で中共からWHOに報告が上がってます。中共が感染拡大の事実を認めたのは1月20日ですが、厚生労働省は1月6日の時点で接触感染による注意喚起を発表してました。別に隠蔽でも何でもありません。

     むしろ隠蔽が疑われていたのは「実は空気感染するのではないか?」という事です。防護服をつけていた医師が次々と感染した事、間仕切りのない仮設病床で次々と感染が拡大した事からそれが疑われました。
     実のところ、前者は爆拡(アウトブレイク)によって病院じゅうにウイルスが蔓延し、ウイルスまみれのどこか(壁、カルテ、ベッド)を触った手から口にウイルスが入った事による接触感染、後者は換気の悪い屋内で(真冬ですし)多くの患者さんが咳やくしゃみをし、それがエアロゾルとなって空気に混じった事による飛沫感染だったのですけど。

    > わたしが考える感染ルートは、ビュッフェにおけるトングや飲み物のサーバーの取っ手などの汚染です。しばしば指摘される中国人の食事マナー。片っ端からすべての料理を食べきれないほど山盛りにして、テーブルに持って行く。アレをやっていたとしたら、すべてのトング、サーバーの取っ手がウイルスで汚染されても不思議はないでしょう。

     これはおっしゃる通り。今後、ビュッフェスタイルの食事提供や、共用のトングはなくなるでしょう。

    > 実際のところ、中国ではカレトラなんか初めから使いもしなかっただろうとわたしは考えています。彼らは前から知っていたんではないでしょうか、アビガンがこのウイルスの増殖を抑えることを。

     確か、カレトラのような抗HIV薬を最初に使ったのは中国じゃなくタイでした。
     それでも「初めから使いもしなかっただろう」というのは誤解です。治療が手探りだった2月には中国でも抗HIV薬を使用していたところがあります。アビガンも試した薬の数ある一つに過ぎません。
     カレトラがすぐに使われなくなったのは結果が思わしくなかったからです。その辺は現場の医師の判断の結果です。初めからわかっていたというのは言いがかりに近いですよ。
     アビガンがウイルスの増殖を本当に抑えているのかは、まだはっきりわかっていません。使わなくても8割は自然に改善しますし、使った人と使わなかった人で症状改善に優位差がある、と断言するにはまだデータが不十分です。

    > そうでなければ、あまりに手際が良すぎます、わずか2ヵ月で医療崩壊も起こさず流行を抑え込んだことが。

     これは完全に間違いです。
     まず、中国は医療崩壊を起こしました。武漢は医療崩壊を起こしてしまったから封鎖したのです。他にも医療崩壊を起こした地域は非常に多いと思われます。だから公共施設を仮設の病床に改造したり、全土から医師や看護師が武漢へ応援に行ったりしたのです。
     また、感染者が爆発的に増えた地域は意外と早く終息します。感染者が死亡して動かなくなれば、その人から感染が拡大する事はありませんから(火葬の際に注意は必要ですけど)。
     日本は終息に時間がかかってますが、これは感染防止対策がうまくいってる証拠でもあります。感染を拡大させている人は少ないながらも、死んではいないのですから。

    「感染拡大が早ければ死者が増える。死者が増えるから終息も早い」
    「感染拡大が遅ければ死者は増えない。死者が増えないから終息も遅い」

     これはぜひご理解いただきたいのです。

    • とある福岡市民様

      >今回は半分くらい賛同できます

      多分文章の背後をお読みになってお気づきのこととは思いますが、最大の難敵は福岡市民さんと、以前から思ってます。結構意識して書いているなとお思いになったのでは? 半分も同意頂ければ、わたしとしても御の字。コメントを読まして頂いた印象では、7.8割方は認めて頂けてるんじゃないかとさえ思ってしまうのですが、まあ、中国がどうした、こうしたは、あくまでわたしの邪推になるので、ご指摘頂いた点は、これからもこの疾患について考えていく上で、十分に取り入れていきたいと思います。

      • 以前から、とある福岡市民様の匂いが気になり追加をw。
        >「感染拡大が早ければ死者が増える。死者が増えるから終息も早い」
        >「感染拡大が遅ければ死者は増えない。死者が増えないから終息も遅い」
        >これはぜひご理解いただきたいのです。

        いえいえ、ご理解したらだめでしょうね。箱庭に母集団をいれたら、確かに。
        現実には接触を減らし、医療リソースを死守し、死亡者のピークを下げることで収束を早め、次の波に備える。

    •  すみません。訂正します。

      誤 おっしゃる通り、SARS-CoV-2の主な接触感染(経口感染)です。

      正 おっしゃる通り、SARS-CoV-2の主な感染経路は接触感染(経口感染)です。

  • 伊江太様
    更新ありがとうございます。

    不顕性(ふけんせい)という言葉さえ調べに行った私です。【病気の過程が始まっているがまだ症状が表れていないことを表す医学用語である。】

    中国はこのウイルスの劇的な攻撃性、死に至る早さ、適応出来る薬品がスグには分からない事など、すべて折り込み済みでばら撒いた(言い方は悪いですが)。

    何やらエイズのような広がり方を欧米ではしましたが、あの頃、日本では猛烈なマスコミの話題提供でパニックになりました。しかし、被害がそれほど出た記憶はありません。確か昭和58〜60年頃だったでしょうか。私も気になり、医者に行こうかと悩みました(笑)。怪しい事をした訳ではありませんよ。

    「武漢肺炎は性感染症ではありませんが、文化、生活習慣、国民性によって流行形態が大きく左右される疾患に違いないと考えてます。」仰る通りです。

    BCGも予防効果が確かなのは日本株、ロシア株限定と言われてたが、ロシアまで落伍となっては、結局日本勝利!(笑)。

    「このウイルスが経口感染で拡がる」という事で、家禽、野禽を食する中国人!そりゃ猛烈に広がるで。クルーズ船も1人の感染者5日間で500人もの人に感染が拡がった――。私も想像するだけで恐ろしい。でも当たっている。

    アビガンがこのウイルスの増殖を抑えることを。そうでなければ、あまりに手際が良すぎます、わずか2ヵ月で医療崩壊も起こさず流行を抑え込んだことが。

    中国は、もはや世界中の敵!証明してキッチリ対価を支払って貰い、世界の最低貧国に戻って貰います。5国ぐらいに分割せよ!

  • 大変興味深く拝読しました。そして感心と得心をしています。
    WHOの役割はどうだったのかも、なんとなく判る気がしました。

  • 伊江太 様

    今回の論考も解りやすかったです。

    裏付けの提示に基づく論考は、説得力充分です。

    ウィルス感染のリスク軽減のためにも、こまめな手洗いとマスクの着用を心がけたいと思います。

    無意識に顔(特に鼻)は触ってしまうものなので・・。

    *ありがとうございました。

    • 伊江太 さま

      カズ様 同様に考察に感謝しています
      最近指を負傷したため短文ににて失礼します

      • 泣ける 様

        こちらの掲載記事はレベルが高いだけではなく読みやすいんですよね。
        投稿者様方の構成力と新宿会計士様の校閲・校正力に感謝しています。

        *一日も早い回復を願っています。

  • 伊江太様、素晴らしい論考をありがとうございます。私は医療分野に批判力を持ちませんので、一つの貴重な意見として受け止めるに留めます。

    と言った側から一つだけ末節に反応します。「海外の反応」的なまとめサイトで、日本の新型コロナ対応に対する批判を見ていますと、このたびのCOVID-19騒動は、欧米白人が隠していた人種差別意識を剥き出しにしたと思います。

    ダイヤモンドプリンセス号を日本の船であるかのごとく扱い罵詈雑言を浴びせ、日本はオリンピックを開催したいからPCR検査を行わないのだと言い募り、果ては、COVID-19は東アジアにだけ手加減しているレイシストだとまで言う始末。

    何が何でも自分たちの優越を守りたい、日本人の風下に立ちたくない、そういう序列感がもたらす「認知の歪み」を見ることができました。

    これ、見慣れた光景ですよね。そうです。韓国や中国こそ世界標準なのです。日本人は世界を信用しすぎです。

    • >日本はオリンピックを開催したいからPCR検査を行わないのだと言い募り

      これって、白人というより、お隣の国の人じゃないでしょうか。
      隣の国の意見でも随分見かけた気がしますが、
      アメリカやらイギリス発信の意見も、お隣系の方が言っているように思えました。
      「なんとしても東京五輪を失敗させたい」というのが動機です。

      • 私もそう思います。

        日本の対応を疑問視する欧米の報道はあるにはあったと思いますが、群を抜いたのはやっはリ何と言っても韓国。

        これ幸いとばかりに批判のオンパレード、特に、東京オリ・パラへの影響や安倍政権へのダメージを避けたいがために検査をしない・・云々、などと言っては、子どもが考えてもあり得ない話をばらまきました。

        韓国側は、マスゴミ等を総動員しでたらめな反日宣伝を繰り返させることで、日本国民の間に政府への不信感を惹起させるのに成功したと思います。

        もちろん、政府、関係省庁の対応に問題がなかったということでは決してありませんが。

  • 不顕性の問題は、私もかねがね不思議に思っていました。
    この問題が、PCR全数検査推奨派の理論的根拠になっているから、よけい厄介だとも感じていました。
    福山哲郎議員と尾身茂専門家会議副座長との国会参考人質疑は、福山議員がこの不顕性を盾に過大な感染の潜在可能性を尾身氏から引き出すことで、社会不安を煽り、政府の対策批判を展開することが目的であったと思います。
    尾身副座長はさすがに行政経験があるので、言質をとられるような答弁をされませんでしたが。

    ただ、お説の不顕性の問題の弱点は、ダイヤモンド・プリンセス号の全数検査で当局は不顕性の問題について一定程度の確認をしているのではないかという疑問が残る点です。

    世界は今猛烈な勢いで調査研究していますから、エビデンスが積みあがり、見えてくるものがあるでしょう。
    私は、中国共産党はその時歴史の審判台に立たされると思います。
    トランプ大統領は、想像されているよりもしたたかで、大統領選挙に向けて小出しに情報カードを切っている印象を持っています。
    彼の中共の「コロナ犯罪」についてのほのめかしも、時満ちれば明らかにされるのではないかと思います。

    • >中国共産党はその時歴史の審判台に立たされる

      私は、彼らは欧米人民の怒りとリスクに対する計算を過小評価しているんではないかと思っています。
      中国では人民の命の値段が安いので、
      多くの人がこのコロナで亡くなっていること、
      欧米等に「不良医療・衛生用品」を売りつけていること、
      さらには、火事場泥棒的に騒動で弱った海外企業を買いあさろうとしていること、
      これらが今後の中国感に及ぼす影響を、たいしたことないと考えているとしか思えません。

      でも、「審判」は結構怖いものになるんじゃないでしょうか。

      • みみこ様

        米国は流行から3か月で9万人近くが亡くなっています。

        第二次世界大戦の死者数29万人と比較しても、ペースは速いくらい。

        その米国に対し、「ウィルスは米軍が武漢に持ち込んだ」

        今は流行を抑えることに心を奪われていますが、流行後、
        激怒に変わることになると思います。

  • 中国の統計データは,一般にはそのまま信用してはいけませんが,公表値がそれなりの情報を与えてくれることは確かです。PCR検査の件はご指摘の通りで,2ケ月くらい前に「武漢ではPCRではなくCT画像で新型コロナかどうかを診断している」という話を読んだ記憶があります。
    中国の感染流行で,いまだによく理由がわかっていない最大の疑問は「どうして,武漢を中心とする地域では感染者が多かった(それでも人口比では欧米よりすくない)のに,北京,上海などそれ以外の地域では少なかった(人口比で東京医科)のか」ということです。初期に武漢で流行していたウイルスはA型(S型, A-C型)で後に欧米で流行したC型(L型)よりずっと毒性が少なかった,というのはゲノム分析の結果から定説になりましたが,それで説明できるのは武漢と欧米の死亡率や感染率の差だけで,武漢以外の地域で感染爆発が起きなかったことの説明は困難です。韓国も例の宗教団体でのクラスターを除けば,それほど感染拡大しませんでした。最近のシンガポールでも,感染拡大はインド人等の外国人労働者の中でおこっているようで,モンゴロイド系人種の中ではそれほど感染者は多くないようです。ロックダウンの効果と言われればそれまでですが,これについては,生物学的に妥当と考えられる説が複数あります。そのうち,定説が確立すると思います。そのあたりのことを前提に,厚生労働省のデータから,日本で対策なしで新型コロナを流行させた場合,死者はインフルエンザの場合の数倍だろう,という予想値を計算したころがありましたが,この数字をどう解釈し,どういうコンセンサスを形成するかが今後の課題になると思います。治療法が進歩すれば,インフルエンザ程度の死亡率まで下げられるかもしれません。そうなれば,ロックダウン不要になるでしょうか。
    欧米での死亡率の高さの1つの原因は,マスコミはあまりはっきり書きませんが,流行の中心が貧困層とか海外からの労働者層など,少しブラックな部分に移ってしまったところにあると思います。中南米になると,マフィアとか麻薬密売組織とか,超ブラックな層での感染が問題になって「これは手のつけようがないな」と思いました。こういう人達には,理路整然と説明してもなかなか正しく理解してくれないいので「怖さを刷り込む」ような宣伝が必要かもしれません。ただ,その結果の過剰反応も面倒なところがありますが。
    新型コロナウイルスの感染原因が飛沫(核)感染より接触感染(特に経口感染)というのは,早い段階で医療系の記事で読みました。それで,インフルエンザのように暖かくなっても簡単には収束しないかな,と思い始めました。ネコの感染する,という話が複数の論文に書いてあって,このウイルスは手強いな,とも思いました。
    ただ,以下はちょっと違うかもしれません。
    > 感染者が長期間ほとんど出ない状況を実現したと判定できるのは、オーストラリア、ニュージーランド
    私の気持ちの中ではオーストラリアとニュージーランドは今後が心配な国のほうに入っています。これから冬に入りますから。タイ,台湾はモンゴロイド系の範疇で考察できないかな,と想像しています。

    • 愛読者様

      >私の気持ちの中ではオーストラリアとニュージーランドは今後が心配な国のほうに入っています。

      わたしもご指摘の点は気になっています。累積感染者数のグラフが水平になっていると言っても、対数表示のグラフで錯覚が入りやすいところで、もっと数の少ない日本のデータでは見て取れる少しばかりの変化が、オーストラリア、ニュージーランドのものでは目立たないというのがひとつ。さらにあれは強力なロックダウン状況下でのデータであって、規制を緩める方向に動き出した今後はどうなるか、まだ明らかでないのもひとつ。さらに、日本ではこれから真夏に向かいますが、あちらはその逆。さてどうなるかというのももうひとつの問題でしょう。最後の点にはとりわけ関心があります。

  • 今回の伊江太様の投稿も興味深いものでした。
    その上でWHOテドロス氏の発言を振り返ってみた場合、どこまで中国に操作されていたのかは検証が必要でしょう。
    満洲事変時のリットン調査団的なものが武漢やWHOに入って調査できたらいいのでしょうが。

  • 伊江太さま

    理路整然とした論考ありがとうございました。一気に読ませていただきました。
    中国に対する疑念は我が意を得たりと嬉しく思いました。

    とある福岡市民さまのご意見とを自分の梅干し程度の脳みその中でカクテルにして飲み込みます。

    これからも鋭い論考を期待しています。

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