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米中貿易戦争と日米同盟、そして日本が果たすべき役割

今月末に大阪で開催されるG20サミットを前に、各国首脳間での動きが活発化して来ました。とりわけ重要なのは、米中両国の首脳会談です。昨日、G20サミットを前に開催された「福岡G20財相・中銀総裁会合」では、スティーブン・ムニューシン米財務長官と易綱(い・こう)中国人民銀行行長が会談し、米WSJなどに対し「大阪G20では米中首脳会談が開かれる」と明らかにしたそうです。ただ、米中貿易戦争の本質とはイデオロギー対決であり、米国としてはまさに「肉を切らせて骨を断つ」覚悟で中国と対決するつもりですが、これに対して日本はどう動けばよいのでしょうか?

2019/06/09 07:00 追記

慣用表現を間違えていたので直しております。

米中貿易戦争とG20

今さら聞けない?G20サミットとは

今月末に「G20サミット」が大阪で開かれることは、すでに多くの方がご存知だと思います。

ただ、この「G20」という組織とは、そもそも何者なのか、と思う方も多いでしょう。

「G20」とは、G7(主要先進国である日米英仏独伊加の7ヵ国)と欧州連合(EU)に加えて、中国、ロシア、インド、豪州、ブラジル、アルゼンチン、インドネシア、トルコ、サウジアラビア、韓国、南アフリカ、メキシコの12ヵ国を指します。

といっても、もともとこの「G20」とは財相や中央銀行総裁が集まった、金融・財政に関する会合でした。

福岡G20財務大臣・中央銀行総裁会議」のホームページの説明によれば、1997年に発生したアジア通貨危機をきっかけに、G7だけでなく、主要な新興市場諸国を交えて国際金融システムについて議論をする場が必要だとのことで、1999年6月のケルンG7財相会合で創設が合意されたものです。

そして、この会合は1999年以降、毎年開催されていて、今年は輪番で日本が議長国となっているものです(議長は安倍政権下で副総理兼財相を務める麻生太郎総理)。

一方、2008年9月に米大手投資銀行のリーマン・ブラザーズが経営破綻したことで、国際的な金融危機が発生しましたが(日本語で「リーマン・ショック」と呼ぶことが多いです)、このリーマン・ショック直後の2008年11月に、G20財相・中銀総裁会合をサミットに格上げしたのが始まりです。

とはいえ、もともと「G20」に注目して来たのは、私のような「金融規制の専門家」くらいでしたが、今年は日本が初めて議長国を務めるという事情に加え、日米同盟を基軸とした強力な安倍外交により、久しぶりに、さまざまな成果が出るのでは、と個人的には期待しているところです。

(※もっとも、議長国である日本が消費増税をゴリ押ししようとしているのは、個人的にはいただけない点ですが、なぜ消費増税が間違っているのかについては次のような記事で主張していますので、適宜ご参照ください。)

消費増税を強行する国民の敵 なぜ消費増税は間違っているのか(2019/04/17 08:00付 当ウェブサイトより)
真の国民の敵とはNHKと財務省 解決する唯一の方法と人物(2019/05/12 05:00付 当ウェブサイトより)
「日本国債はデフォルトしない」論はMMT使わずに説明可能(2019/05/14 06:00付 当ウェブサイトより)

福岡G20会合

ところで、昨日から福岡G20財相・中銀総裁会合が開かれていますが、こうしたなか、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)から重要な記事が出ています。

Trump, Xi to Meet at G-20 as Trade Hostilities Persist(米国夏時間2019/06/08(土) 01:45付=日本時間2019/06/08(土) 14:45付 WSJより)

WSJによると、福岡G20会合に参加するために訪日しているスティーブン・ムニューシン米財務長官は土曜日、ドナルド・J・トランプ米大統領と習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席が大阪で首脳会談を行うと明らかにしたそうです。

ムニューシン氏はまた、福岡で中国の易綱(い・こう)中国人民銀行行長と会談したそうですが、肝心の「米国による中国製品に対する制裁関税」について議論が行われたかどうかについては「今回の会談は交渉の場ではない」として、はぐらかしたのだとか。

ただ、米中間では現在、次の2つの紛争が生じています。

  • 米国に輸出される中国製品(約3000億ドル相当)に対する25%の追加関税
  • 米国政府が華為(ファーウェイ)製品を米国が次世代規格などから排除している措置

これらの問題を巡っては、先月、急遽訪米した中国の劉鶴(りゅう・かく)副首相と、米国側のロバート・ライトハウザー通商代表、スティーブン・ムニューシン財務長官との交渉が不調に終わっています。このため、今回の大阪G20サミットでは、米中両国の首脳会談の成果にも、大きな注目が集まるでしょう。

中国にとって一方的に不利

では、中国はいったいどのくらい困っているのでしょうか?

少し古いデータで恐縮ですが、総務省統計局が作成する『世界の統計2019』から、2つほど重要な数値を引っ張っておきましょう。

まずは、中国のGDPの構成です。

基礎知識の確認ですが、GDPは、支出面からは次の計算式で定義されます。

GDP=C+I+G+X-M(ただし、Cは消費、Iは投資、Gは政府支出、Xは輸出、Mは輸入、X-Mは純輸出)

ここで、CとIとGとMが「内需(国内の需要)」、Xが「外需(海外の需要)」です。

世界の統計2019』の「図表3-5」が「支出項目別国内総生産」、「図表9-3」が「貿易依存度」ですが、中国の場合、この5項目の構成比はそれぞれ、

  • C:39%
  • I:42%
  • G:14%
  • X:19%
  • M:14%(※絶対値表示)

と、X(輸出、つまり外需)がGDP全体の20%弱を占めていることがわかります(データは2016年のもの)。

もちろん、かつて中国の外需依存度はGDPの30~40%にも達していた時期があることを考えれば、XのGDPに対する比率はこれでもずいぶんと下がったのですが、それでも中国が「世界2番目の経済大国」であることを考えるならば、外需依存度は高いといえます。

(※余談ですが、I、つまり投資がGDPの40%を超えているというのもいびつです。GDPを無理やり維持するために、誰も人が住まない「鬼城」と呼ばれる都市が中国全土に出現していると聞きますが、GDP統計を見れば中国の経済構造が歪んでいるというのが一発でわかります。)

そして、同じく『世界の統計2019』の図表9-6『主要相手国別輸出入額』によれば、米国に対する輸出高が中国の輸出総額全体の20%弱を占めている(図表1)のに対し、輸入高は全体のわずか8.4%を占める(図表2)に過ぎません。

図表1 中国の主要輸出相手と金額、構成比(2017年)
輸出相手先 金額 構成比
米国 430,328 19.01%
香港 279,211 12.34%
日本 137,259 6.06%
韓国 102,704 4.54%
ベトナム 71,617 3.16%
その他 1,242,252 54.89%
合計 2,263,371 100.00%

(【出所】『世界の統計2019』図表9-6『主要相手国別輸出入額』より著者作成)

図表2 中国の主要輸入相手と金額、構成比(2017年)
輸入相手先 金額 構成比
韓国 177,553 9.63%
日本 165,794 8.99%
米国 154,442 8.38%
ドイツ 96,940 5.26%
豪州 95,009 5.15%
その他 1,154,055 62.59%
合計 1,843,793 100.00%

(【出所】『世界の統計2019』図表9-6『主要相手国別輸出入額』より著者作成)

つまり、米国はこの制裁関税により、最大で20%×20%、つまり中国のGDPを4%押し下げることができてしまうのです。

米国の狙い

長引くほど中国にとっては不利に

4%といえば、中国の年間経済成長の大部分が吹き飛ぶ格好ですし、「鬼城バブル」で無理やり嵩上げしている中国のGDPの「化けの皮」がはがれてしまいかねません。

こうした状態が長引けば長引くほど、事態は中国にとって不利に働きます。

もちろん、中国にとっては、米国からの輸入品に対抗措置として報復関税を課すことはできますが、中国が米国に報復関税を課したとしても、米国が中国に制裁関税を課すことで得られるほどの打撃を米国に与えることはできません。

これを確かめるために、先ほどと同じ情報源から、米国のGDP支出項目別内訳を拾っておきましょう。

  • C:69%
  • I:20%
  • G:14%
  • X:8%
  • M:12%(※絶対値表示)

これで見ると、輸入依存度は12%と、中国(14%)と比べて大した違いはありませんが、輸出依存度はわずか8%と、中国と比べて非常に低いことがわかります。

それだけではありません。

米国の中国に対する輸出高が輸出総額に占める金額構成比はわずか8%少々に過ぎません(図表3)ので、「8%×8%」で、中国が米国に与えることができる打撃は、最大でもGDPのわずか0.64%に過ぎないのです。

図表3 米国の主要輸出相手と金額、構成比(2017年)
輸出相手先 金額 構成比
カナダ 282,243 18.26%
メキシコ 243,314 15.74%
中国 129,894 8.40%
日本 67,602 4.37%
イギリス 56,244 3.64%
その他 766,312 49.58%
合計 1,545,609 100.00%

(【出所】『世界の統計2019』図表9-6『主要相手国別輸出入額』より著者作成)

(※なお、図表2(中国の米国からの輸入額)と図表3(米国の中国への輸出額)の数値に大きなズレがありますが、中国の発表する統計にきわめて大きなズレが生じる問題点については、本稿ではとりあえず割愛したいと思います。)

「25%制裁関税」は米国の首を絞めるという側面も

ただし、米中貿易戦争で25%もの制裁関税を課せば、思わぬところで大きな影響が出ます。

それは、ほかならぬ、米国自身にとっての打撃です。

もう1つ重要な「米国の外国からの輸入高」についても確認しておくと、中国からの輸入品は、米国の輸入全体の20%を超えていることがわかります(図表4)。

図表4 米国の主要輸入相手と金額、構成比(2017年)
輸入相手先 金額 構成比
中国 526,022 21.85%
メキシコ 317,207 13.18%
カナダ 305,879 12.71%
日本 139,797 5.81%
ドイツ 119,991 4.98%
その他 998,494 41.48%
合計 2,407,390 100.00%

(【出所】『世界の統計2019』図表9-6『主要相手国別輸出入額』より著者作成)

(※なお、先ほどと同様、図表1(中国の米国への輸出額)と図表4(米国の中国からの輸入額)の数値にも極めて大きなズレがありますが、この問題点についても本稿ではとりあえず割愛したいと思います。)

つまり、米国から見て、中国からの輸入品に巨額の制裁関税を課せば、せっかく安価だった中国製品の価格が25%上がってしまいますし、中国以外の国から輸入しようと思っても、中国と同じ条件で安い製品を輸入することは難しいといえます。

当然、このことは米国にとって「コスト・プッシュ型のインフレ」を誘発する要因となりますし、そうなれば、米FRBに対しても強い利上げ圧力が働き、当然、米国の景気を冷やす効果が生じて来るのです。

肉を切らせて骨を断つ

ただし、米中貿易戦争は「単なる経済事象」と見るべきではありません。

基本的には、自由で開かれた経済大国である米国と、共産党一党独裁体制を維持したまま「なんちゃって市場経済」で発展した中国との、イデオロギーのぶつかり合いと見るべきです。

考えてみれば、中国のビジネスモデルとは、非常にシンプルです。

とにかく安い労働力を使って製品を大量に作り、「安さ」だけを武器に全世界の市場を席巻し、やがて少しずつ技術力を得て(「盗んで」?)、次第にハイレベルな技術を要する製品をも中国が独占しようというものです。

そして、「西側諸国」のなかでも、とくに中国に「虎の子」の資本や技術を惜しみなく投下して来た罪深い国こそが日本とドイツですが、いまや西側諸国の資本と技術で大きく育った中国が、世界支配に向けて牙を剥き出しにし始めているのです。

だからこそ、米国は短期的には自国経済にとってマイナスになったとしても、西側諸国のルールを受け入れない異形の経済大国である中国を全力で叩きに来ているのでしょう。

その意味でいえば、まさに「肉を切らせて骨を断つ」という戦略が、米中貿易戦争の本質である、と見るべきです。

日本の役割とは?

日本が中国側につくのはありえない

さて、この米中貿易戦争で、日本はどちらにつくべきでしょうか?

答えは決まっています。米国です。

むろん、「中国に対する25%制裁関税を導入する」などといった措置まで、日本が米国のマネをする必要はありませんし、米国があきらかに中国に対する制裁で行き過ぎるときは歯止めをかける必要もあるかもしれませんが、スタンスとしては「米国寄り」を維持すべきでしょう。

そもそも論として、中国は日本や米国とは基本的価値をいっさい共有していません。

日本や米国が大切にしている基本的価値とは、「自由主義、民主主義、基本的人権の尊重、平和主義、法治主義」、といったところですが、これに対して中国は「共産主義、独裁主義、人治主義、人権軽視、軍事主義」の国です(図表5)。

図表5 西側諸国対中国
考え方 西側諸国 中国
政治・経済の自由 自由主義 市場経済を騙っているが基本的には共産主義
政治体制 民主主義 共産党一党独裁
人権への意識 人権の尊重 人民に人権は与えられない
法の位置付け 法治主義 人治主義
戦争に対する考え方 平和主義 軍事主義

(【出所】著者作成)

私がこのように申し上げると、「いや、でも中国は日本と同じ漢字文化圏だし、一衣帯水の関係でむかしから交流も盛んだし、同じ文明圏ではないか?」と反論する人が出て来ます。

しかし、中国の場合は、基本的には数百年に1回の「易姓革命」で交代する中華皇帝(現在は中国共産党)が人民を支配するという体制が基本であり、これに対し日本の場合は深く敬愛される万世一系の皇室を中心に国民が団結するという国ですので、歴史と伝統も似て非なるものです。

(※この点については「もう少し深く知りたい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、とりあえずは本稿では結論だけを述べておきたいと思います。)

当然、日本が最重要視すべき相手は、自由・民主主義の信奉者である西側諸国であり、とりわけ世界最大の経済大国であり、かつ、軍事大国でもある米国です。

もちろん、日米同盟が英米同盟に準じた「米国にとってもかけがえのない同盟」に昇格するためには、日本がある程度、軍事的に米国から自立しなければならないなど、まだまだ課題もたくさんあります(『トランプ大統領訪日を契機に、「希望の同盟」について考えた』参照)。

(※余談ですが、先月のトランプ米大統領の訪日が大成功に終わったことも踏まえるならば、日米同盟は「希望の同盟」に向かっていることは間違いありません。あとは私たち日本国民が、どこまで覚悟を決めて憲法改正を推進するか、という問題に尽きるのです。)

気に入らないからといって戦争、ではない

ただし、誤解しないでいただきたいのですが、私は「日本は基本的に米国側につくべきだ」と考えているものの、だからといって「日本が中国を滅ぼすべきだ」と主張するつもりはありません。

もちろん、「隣国どうし仲良くするに越したことはない」という事情もありますが、中国の現在の王朝である中国共産党が易姓革命により倒れてしまえば、東アジア全体にもかなり大きな混乱が生じますし、日本にも難民その他の面で影響は避けられません。

ここで重要な概念が、「リスク管理」です。

  • 現在の中国は、表向きは市場原理を採用しているが、実態は日本とはまったく違う国であること。
  • 中国共産党は世界支配の野望を持っていて、そのような野望に加担することは非常に危険であること。

これらの事実を踏まえ、国単位で日本は中国とうまく距離を取りつつ、うまく付き合っていく必要があります。そして、お付き合いするならばお付き合いするで、中国リスクを強く意識し、「最新技術は絶対に渡さない」、「日本の国益に合致する分野でのみ協力する」、というスタンスを維持しなければなりません。

つまり、中国リスクが顕在化しないよう、常に意識し、日本政府としては中国人に対する入国ビザ、就労ビザ、就学ビザを厳格に管理すべきですし、外為法などに従って中国への戦略物資の輸出も厳格に管理していくのが正しい対応でしょう。

これが「中国リスクの管理」ではないでしょうか。

(※なお、外為法につきましては、当ウェブサイトでは、韓国に対する経済制裁について議論した際に、次のような解説記事を執筆していますので、是非、ご参照ください。)

外為法第48条の研究:韓国に対するモノの流れの制限とは?(2019/02/19 05:00付 当ウェブサイトより)
外為法第16条の研究:韓国に対するカネの流れの制限とは?(2019/02/26 05:00付 当ウェブサイトより)

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

さて、米国が中国に仕掛けている米中貿易戦争が、今から80年前、日本が大東亜戦争の開戦に踏み切るきっかけとなった「ABCD包囲網」と状況が似ているともいえます。中国を追い詰めすぎると、中国共産党は中国人民の不満を外にそらすために、対外侵略戦争を仕掛けるおそれもあります。

よって、落としどころとしては、中国に対する25%制裁関税については部分緩和しつつも、中国には最新の技術を渡さないというアコードを西側諸国間で締結する、ということではないかと思います。

そして、日本は米中両国と良好な関係を築いているうえに、大阪G20の議長国でもあります。安倍総理にはぜひ、米中貿易戦争を「日本の国益に資する」形で打開する端緒を切り開いていただきたいと思いますし、安倍総理にはそれができると信じたいところです。

新宿会計士:

View Comments (32)

    • たしかに!ボケてますね。後で直しておきます。ご指摘ありがとうございました。

      • 恐れ入りますが、タイトル直後のリード文が直っていません。
        リード文を読んで、アメリカの対応を茶化した記事か? と思いました^_^

  • 「肉を切らせて骨を断つ」という慣用句を
    あえて「骨を切らせて肉を断つ」と逆にした新宿様の意図が
    記事から最後まで掴めなかった。
    とゆらはまだまだ修行が足りない。

    • あ、ボケてました。後で直します。ご指摘ありがとうございました。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     もはや米中貿易戦争から米中新冷戦に発展しそうな現在、(韓国に限ら
    ず、どのアメリカの同盟国も)安全保障のアメリカと、経済の中国のいい
    とこ取りをしたいと願っています。勿論、それが出来れば何の問題もない
    のですが、それが困難になった場合、(日本だけではありませんが)各国
    は米中のどちらにつくのかを、(内部で極秘裏に)決めておく必要がある
    のではないでしょうか。(この場合、民主主義の国であればあるほど、国
    民の意見が割れて、最終的には責任者が、強引にでも、どちらかに決める
    必要があるかもしれません)

     駄文にて失礼しました。

    • 会社でもお金のある取引先と付き合わないと儲からない。その理屈からするとお金のあるアメリカ側につくのは当然。中国は世界第二位のGDPといっても、それは世界の下請け工場として儲けたから。富の源泉はアメリカや欧州にある。ということで、日本はアメリカ側につく。F35もいっぱい買うよ。みかじめ料としてね。そのかわり何かあったらお得意の「暴力」を期待してまっせ。グアムにでていくから移転費をだせなんて、こういうのをいうのはアメリカと暴力団しかないからね。

  • この米中貿易戦争において、私の見た米国商務省資料によると、2017年、
    米国の対中輸出額は1,308億ドル。
    米国の対中輸入額は5,065億ドル。

    上記資料によると
    米国の対中輸出額は129,894百万ドル
    米国の対中輸入額は526,022百万ドル

    一般的な報道によると、米中両国の貿易収支は、ざっくり
    米国の中国からの輸入額は5,000億ドル
    中国の米国からの輸入は1,000億ドル

    で報道されています。
    この貿易収支に注目して、米中貿易戦争は米国有利だとの報道がほとんどです。
    しかし、忘れていけないのは、ここが日本で米国有利な報道がされる国だということです。
    報道は信用できません。

    そして、更に忘れてはいけないことは、株式市場や金融市場など、リアルマネーの動きです。
    アナリストは言葉で何をしゃべっても損はしませんが、
    実務で人民元や中国株をやってる人は、評論家と違って真剣です。

    そして、上海市場を見てみても、人民元相場を見ても、報道されてるほど極端に米国優位に事が動いていないことがわかります。

    そうです、適当なことをいって小銭を稼ぐ、評論家と違って、大人は冷静に見てるのです、この貿易戦争の推移を。
    それだけ、この米中貿易戦争は、貿易収支の優劣だけでわかるほど、単純じゃないってことです。

    さて、それでは、いったい何が中国にとって有利に働いているのでしょうか?
    なにかが中国に有利じゃないと、この状況は説明つきません。
    貿易収支で、米中に5倍の差があるのです。
    本来なら一気に中国株の暴落に人民元の暴落が襲ってこないとおかしいんです。

    そこで、報道されてるものは、なにか大きなものを見落としてるか、あえて報道してないのでしょう。

    そもそも、このデータというものは正しいのでしょうか?

    アップルやフォードがチャイナで生産したものを米国に輸出したとして、米国の対中輸入にはなりますが、受益者は生産国のチャイナですか?それとも本社がある米国ですか?

    米国以外の第3国にチャイナからアップルが輸出されたとして、チャイナがアップル生産をやめてファーウェイ、シャオミー、に切り替えたら、米国の対中関税は回り回って米国の減益に繋がる。

    米国が発明した悪魔のシステムにEMSというものがあります。

    ODM、OEM、が発展したものだが、結局は相手先ブランド供給、早い話が、人に生産させといて、自分のブランドで売ってるだけだ。

    それが鴻海のような化け物を産んだ。
    いまや、アップルはアップルがないほうが成長できる、もう親会社は邪魔なだけの存在だ。

    子供がいつの間にか成長しすぎて、親でも制御不能になったのだ。

    そこで、ここのブログ主様のこのコメントです。

    >中国のビジネスモデルとは、非常にシンプルです。
    とにかく安い労働力を使って製品を大量に作り、「安さ」だけを武器に全世界の市場を席巻し、やがて少しずつ技術力を得て(「盗んで」?)、次第にハイレベルな技術を要する製品をも中国が独占しようというものです<

    本当にそうですか?

    本当にそう思っているのなら、何故、イノベーションがチャイナで次々に起こるのですか?

    何故、ユニコーンが100社以上チャイナにあるのでしょうか?

    上記のブログ主様の文章は、15年前なら通用したかもしれませんが、今では時代遅れの評論ではないでしょうか?

    さて、ユニコーンという企業価値が10億円以上の設立10年以内の企業がチャイナで大量発生してる影には、チャイナの先輩企業が莫大な資金を投資しているからです、そうBATといわれる百度やアリババ、テンセントというSoftBankの数倍規模の巨大企業が惜しみ無くベンチャーに投資してるからです、この投資額は一説には3~4兆円といわれ、それ以外も合わせると全ベンチャーキャピタル総額は10兆円ともいわれています。
    更に、ここで重要なのは、中国の直接投資は米国でも同じ規模で行われているということです。
    そう、米中貿易で莫大な被害を受けるのは、米国のスタートアップ企業、明日のGoogle、フェイスブックを目指して日や研究している米国企業の最大のスポンサーは中国です。
    このまま米中貿易戦争が続くとどうなるか?
    中国の対米直接投資は100億ドルですから、少なくとも1兆円規模の研究資金の逃避が米国でも起こるでしょう。
    その資金を中国で溢れてるスタートアップ企業に振り向けたら、米中のユニコーン数は逆転するかもしれません。
    いや、もう既に逆転してるという説もありますから、加速度的に差は開くでしょう。
    2018年版フォーチュングローバル500のトップテンにはもう既に5社の中国企業がランクインしてます。
    米国と戦うだけの資金は十分に余裕があり、新興企業も十分育っている、かつて米国と対峙したソビエト連邦と中国は商業の密度というか、銭に対する嗅覚が根本的に違うと思います。

    チャイナは、経済でソビエトみたいに簡単には屈服させられないと思いますよ。

    まあ、どうなるか、楽しみです。

    • カニ太郎さん、

      > 報道は信用できません。

      それはそうですが、上記の米国と中国の貿易収支は3つの数字どれにも大きな矛盾はないですね。
      Census (アメリカ国勢調査局)の資料でもほぼ同じ数字です。
      https://www.census.gov/foreign-trade/balance/c5700.html

      この数字と矛盾するデータをどこかにお持ちなのでしょうか?でしたら、それを数字で示さないと説得力はでないかと思います。

      一般に貿易データは偽装しにくいと言われます。相手の国があるので、一国が偽っても相手国のデータと一致しないからです。そして、アメリカの発表するデータと中国の発表するデータのどちらを信用できるかといえば、ほぼすべての人はアメリカのデータの方が信用できると考えるのではないでしょうか。

      > 人民元相場を見ても、報道されてるほど極端に米国優位に事が動いていない

      これは私も同感です。

      > アップルやフォードがチャイナで生産したものを米国に輸出したとして、米国の対中輸入にはなりますが、受益者は生産国のチャイナですか?それとも本社がある米国ですか?

      二者択一ではないでしょう。双方に利益が出ますね。

      > 米国以外の第3国にチャイナからアップルが輸出されたとして、チャイナがアップル生産をやめてファーウェイ、シャオミー、に切り替えたら、米国の対中関税は回り回って米国の減益に繋がる。

      大きく見落としてる点がありますね。それは、アップルがタイやベトナムなど第三国に生産拠点を移すことです。その第三国から輸出すれば、米国の利益は全く減りませんね。中国生産による政治リスクがなくなるので価格が抑えられてさらに利益が増える可能性すらあります。

      中国生産ファーウェイ、シャオミ製品と、タイやベトナム生産のアップル製品のどちらがマーケット・シェアをとれるかが問題ですが、Google Play から切り離された中国製 Android (オープンソース限定版)に、iPhone を上回る競争力があるとはとても思えません。

      > アップルはアップルがないほうが成長できる、もう親会社は邪魔なだけの存在だ。

      それはさすがにブランドを無視しすぎでしょう。「良いものを作れば黙っていても売れる」という少し前まで日本にあった考え方くらいおめでたく的外れですね。
      実態は逆で、アップルのブランドがあったからこそ、中国生産の製品でも飛ぶように売れたのですよ。

      >> 中国のビジネスモデルとは、非常にシンプルです。
      >> とにかく安い労働力を使って製品を大量に作り、「安さ」だけを武器に全世界の市場を席巻し、やがて少しずつ技術力を得て(「盗んで」?)、次第にハイレベルな技術を要する製品をも中国が独占しようというものです

      > 本当にそう思っているのなら、何故、イノベーションがチャイナで次々に起こるのですか?

      この点は、完全に同意です。私は新宿会計士さんの意見に同意することが多いのですが、この点は新宿会計士さんの意見は時代遅れだと指摘します。

      > そう、米中貿易で莫大な被害を受けるのは、米国のスタートアップ企業、明日のGoogle、フェイスブックを目指して日や研究している米国企業の最大のスポンサーは中国です。

      これも同意です。米中貿易戦争で、シリコンバレーに落ちるお金は確実に減り、未来の GAFA への投資のかなりの部分はなくなり、ついでにいえば私の家の値段も上昇が止まってしまうでしょう。私の給料も抑えられるようになるかもしれません。(最後の2つは他の人に関係ないですねw)

      > その資金を中国で溢れてるスタートアップ企業に振り向けたら、米中のユニコーン数は逆転するかもしれません。
      > いや、もう既に逆転してるという説もありますから、加速度的に差は開くでしょう。

      そうかもしれません。が、長期的にそうならないために、遅まきながら米国は貿易戦争をしかけたのでしょう。
      このままでは中国が優位になる一方です。知的財産は取られる一方、有形無形の政府の干渉で中国企業には有利、米国企業は不利になる一方。
      ジリ貧になってしまう前に、米国に痛みが出るのを覚悟で経済戦争をしかけたのだと思われます。

      > チャイナは、経済でソビエトみたいに簡単には屈服させられないと思いますよ。

      おっしゃるとおりです。ソ連との冷戦より遥かに厳しい戦いになるでしょうね。
      ただ中国が、米国の短期的な痛みを強調して貿易戦争をやめさせようとするのは、中国も勝てるかどうかに自信がないからでしょうね。

      • あの~、報道は信用できない、といったのは貿易収支の数字のことではないです。
        書き方が悪くてすいません。
        いくらなんでも、経済指標で数字を改竄するなんてことは、米国はやらないと私も信じてますし、政府発表では中国のデータはあてにならないこともわかっております。

        まあ、報道が信用できない、といったのは、もっと大きなくくりの上でのことです。
        この米中貿易戦争の場合、貿易収支が米中輸入額が、1000億ドル:5000億ドル、で関税を掛け合っては絶対米国が勝つだろう、と書いてある、勝つであろう、の部分が信用できない、という意味です。

        私は常々不思議に思うんですが、中国の内需の伸び代は、まだまだずいぶんあると思うんですが、何故かあまり報道されてません。
        まだまだ中国14億人はいろいろ飢えていますよ。
        食べ物じゃなくて、例えば車とか、まだまだ保有台数は伸ばせるでしょ。

        それにインフラ、道路はまだまだ足らないでしょう。

        道路が増えれば家も増える、鉄道網もスマホの保有台数も飛行場も武器も、まだまだ伸び代があります。

        米国に売れなければ国内で捌けばいいんです。
        更に近郊諸国、例えばモンゴル、カザフスタン、トルクメニスタン、キルギス、ウズベキスタン、ここまでは無条件に中国商業圏です。
        更にベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、チベット、辺りまで中華圏でしょう。
        更にパキスタン、バングラディッシュ、マレーシア、スリランカ、インドネシア、まではたぶん、今後も中華商業圏になりうると思います。
        問題はインドですが、最近ここでは日米豪インド洋戦略、などとあたかもインドは日米豪の味方だと報道してるようですが、私はそうは思いません。
        インドは3年後には人口世界一になる、中国以上のスーパーパワー国家です。
        モディー首相が安定政権を握ったようですから、チャイナ同様、米中の間で自立を目指すでしょう。

        ところで、インドは上海協力機構の正規メンバーだということを軽く考えてはいけません。
        あれはNATOに匹敵する軍事同盟です。
        つまり、インドは軍事的には日米より中露に近いということです。
        インドとチャイナ、ロシアが組めば、日米欧に匹敵するというわけです。
        もちろんロシアも上海協力機構の初期メンバーですし、そうなるとベラルーシやトルコ、イランといった独裁国家も、日米より中に近いわけです。

        あとウクライナが再び親ロシアに傾けば、ユーラシア経済圏が出来上がってしまいます。

        私なんぞは日本の将来のためには、この大ユーラシア経済圏に入った方が、国防も上手くいくのではないかと思ってしまいます。

        まあ、それはちょっと荒唐無稽ですが、経済ではチャイナの内需をバカにしてはいけないということです。

        更に為替もあります。

        前に、ここで書きましたが、中国人民銀行の幹部は1ドル7.2元までの元安は覚悟しているそうです。
        すなわち米国の関税増加分は、為替でチャラにできるわけです。

        こういうと、元安は外資の逃避に繋がるという議論が出てくるのですが、果たしてそうでしょうか?
        投資は将来性に対しておこなわれるものです。
        短期の投機資金は確かに逃避するかもしれませんが、先程言ったユニコーンの多さ、イノベーションの多さ、需要の規模、等、世界の長期投資資金が、チャイナから逃げ出すことは、恐らくないと思います。
        また、ジム・ロジャースのようなリスクテイカーは市場にはうじゃうじゃいます。
        国家の中国離れが始まれば、個人や民間の投資マネーが逆に買うんじゃないでしょうか。
        ブラックロックとか米国の資金運用会社は、上位3社だけで、20兆ドルもの資金を運用してるそうですから、鵜の目鷹の目で投資先を探しています。

        そもそも、米国は中国に人民元の切り上げを長く訴え続けてきたはずなんです。
        それは中国の経済力を高く見ていたからでしょう。
        ところが足元で人民元安を引き起こしてしまった、それも米国がトリガーを引いたわけです。
        やってることが逆なのです。
        とんだ悪手といわざるを得ません。

        さて、ここまで、内需と為替で、必ずしも今回の貿易戦争が中国不利ではないと言ってきましたが、まだあります。

        貴殿は、Google Play から切り離された中国製 Androidに、iPhone を上回る競争力があるとはとても思えません、といっておられますが、果たしてそうでしょうか?

        Googleが使えなくなったら、それこそバイドゥなどの純中国産ネットサービスに強烈な追い風にはなりませんか?

        そもそもIT業界は日進月歩、3か月前の技術がもう古いような世界です。
        ちょっと前に指摘しましたが、中国の強みはビッグデータです。
        14億の民が人権無視でプライバシーを提供してくれています。
        Iotでは全人民が試行錯誤で物とインターネットの臨床実験をしてくれてます。
        つまり、中国ではAIは加速度的に進歩できるということです。

        Googleを凌駕するイノベーションは膨大な実験の果てに誕生するはずです。
        米国が町中で無人運転の実験がどれだけできますか?
        無人レジの実験で訴訟が障害にならないのは米中どちらの方でしょう。
        たかがターゲット広告で消費者差別だと騒がれフェイスブックがターゲット広告を止めてしまいました。
        そんな米国に、リスクの極端に少ない中国が、ビッグデータの量で負けると思いますか?

        Googleをチャイナで使えなくしたのは、トランプの失敗です。
        もしIT業界で優位性をチャイナで保ちたいのなら、逆にGoogleでチャイナのスマホを把握せねばならないはず、やってることが逆なのです。

        私は別にチャイナが好きなわけじゃないのですが、米国が1990年代、日本のトロン技術を潰して、インターネットの世界基準を簒奪し、ウィンドウズ95でPC98シリーズを葬った、傍若無人な米国ファーストが嫌いなだけです。

        これは、つまり私が判官贔屓なのでしょう。
        つい弱い方の味方をしたくなる。
        つまり、私は純日本人なゆえ、義経以来の伝統で、巨人大鵬卵焼きが嫌いなわけです。

        ゆえにこのコメントも、適当なことを、適当に書いています。

        かなり私の思い入れが入っていることを、お詫び申し上げます。

        それでは失礼します。

        • カニ太郎さん、

          > 報道は信用できない、といったのは貿易収支の数字のことではないです。

          では、数字を出した意味はなんでしょう?全然話が一貫してませんね。
          裏付けの論拠もなく単なる印象操作しているだけに見えますよ。

          > 中国の内需の伸び代は、まだまだずいぶんあると思うんですが、何故かあまり報道されてません。

          これは正しいです。ただ、中国政府はこれまで内需を拡大するような政策をとらず、外需頼みが多かったのです。それは米中貿易戦争における米国からの批判の1つでもあります。

          そして、カニ太郎さんが勘違いしているは、短期的な話を長期的な話をごっちゃにしてることです。
          マスコミが書いている中国に不利というのは短期的な話です。せいぜいこの先数年の話。
          中国の潜在的な内需の強さが中国のプラスになってくるのは、何年もあと、おそらく10年20年先の話です。
          全然タイムスパンが違う話です。

          そして貿易収支で言えば、中国の内需が増えれば中国は貿易黒字は減り、外貨準備も減り、金をばらまいてる今の外交は通用しなくなるでしょう。さらに軍事費も相対的に減りますので、対外的に圧力をかけることも難しくなります。

          つまり、内需が増えれば単純に中国が有利になるというものでもないのです。

          > 更に近郊諸国、例えばモンゴル、カザフスタン、トルクメニスタン、キルギス、ウズベキスタン、ここまでは無条件に中国商業圏です。
          > 更にベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、チベット、辺りまで中華圏でしょう。
          > 更にパキスタン、バングラディッシュ、マレーシア、スリランカ、インドネシア、まではたぶん、今後も中華商業圏になりうると思います。
          > 問題はインドですが、最近ここでは日米豪インド洋戦略、などとあたかもインドは日米豪の味方だと報道してるようですが、私はそうは思いません。

          かなり無茶苦茶言ってますが、一分の真理は含んでいます。
          上記の国々への中国の浸透は無視できないものがあります。
          中華商業圏とまで呼ぶべきかどうかは別ですが。

          インドが軍事的にも経済的にも政治的にも単純に日米豪に歩調をあわせるかどうかというのは確かに疑問です。

          > 国家の中国離れが始まれば、個人や民間の投資マネーが逆に買うんじゃないでしょうか。

          これはどうかな? 短期的には逆張りする人はいそうですけど、長期的には国家レベルの政策にはひきづられるでしょう。やはり規模が違うので。

          > Googleが使えなくなったら、それこそバイドゥなどの純中国産ネットサービスに強烈な追い風にはなりませんか?

          ガラパゴスですね。日本のガラパゴスよりは遥かにマシでしょうけど、ソフトウェア業界の中心はまだまだサンフランシスコ・ベイエリアです。
          数十年先はわかりませんが、少なくともこの先数年で言えば、Google Play に接続できない中華スマホは競争力を著しく落としますね。これは断言しても良いです。

          > 中国の強みはビッグデータです。
          > 14億の民が人権無視でプライバシーを提供してくれています。
          > Iotでは全人民が試行錯誤で物とインターネットの臨床実験をしてくれてます。
          > つまり、中国ではAIは加速度的に進歩できるということです。

          この点には深く同意します。中国のソフトウェアのイノベーションは他国の追随を許さない強みがあります。ただ、Google Play から引き離されることと、AI による革新は直接は関係ないですね。
          レイヤの違う話です。
          また、中国の強みは中国内でしか活かせないという点も留意する必要があります。

          アメリカやヨーロッパでのデータは使えないなかでのイノベーションがどの程度グローバルに有効かは誰にもわかりません。

          > 米国が町中で無人運転の実験がどれだけできますか?

          うちの近所に走り回ってますよw
          ただ、中国の方がより実験しやすいというのは同意です。

          > たかがターゲット広告で消費者差別だと騒がれフェイスブックがターゲット広告を止めてしまいました。

          Facebook は、これからまだまだ叩かれるでしょうね。アメリカはプライバシーは甘い方なんですけど、GDPR (ヨーロッパでの規制)がとにかく厳しいですね。

          > Googleをチャイナで使えなくしたのは、トランプの失敗です。

          大間違いです。事実は真逆です。Google を制限していたのは中国です。
          Google の創業者へのハッキングを行って嫌われ、Google の多くのサービスを何年も中国で使えないようにしています。
          Android に関しても中国国内では種々の制限がありました。
          Google の技術を中国で使えなくしていたのは、中国政府です。

          > 米国が1990年代、日本のトロン技術を潰して、インターネットの世界基準を簒奪し、ウィンドウズ95でPC98シリーズを葬った、傍若無人な米国ファーストが嫌いなだけです。
          > つまり私が判官贔屓なのでしょう。
          > つい弱い方の味方をしたくなる。

          共感する部分があります。私はアメリカに住んでいますが、従来アメリカ政府や企業がやることには批判的な姿勢です。

          ただ、トロンは今思えば primitive すぎる OS でしたし、PC98 シリーズはアプリケーション開発環境と世界戦略が徹底的に劣ってましたね。
          おっしゃられてることは他の日本人からもよく聞きますが、少し日本の技術を美化しすぎです。

          また、アメリカの政府や技術がそれほど素晴らしいとも思いませんが、一方で中国がそれよりすごいかというと、それはさらに疑問ですね。

          プライバシー無視、人権無視できるのはソフトウェア業界にとってある意味有利ですけど、そういう環境が何十年も続くのかは、わからないというのもありますしね。

        • カニ太郎さんへ

          こうゆう御仁は、
          カニ太郎さんと思考回路が違うのです
          相対的な見方とか、全体を把握するとか
          は、出来ないタイプの人なんです

          相手をするとカンが鈍りますよ
          野暮も感染ります

          やめときなさい

          何か、厄払いとか、ゲン担ぎ、をしといた方がイイ
          余計なモノに触れたせいで、
          カニ太郎さんのツキが落ちてると思います
          思わぬ大損をしかねない

        • 鞍馬天狗さん、

          > 相対的な見方とか、全体を把握するとか
          > は、出来ないタイプの人なんです

          まさに鞍馬天狗さんのことですね。
          よく自分のことをわかってらっしゃる。

          え? まさか他人のことを言ってるんですか?w
          やはり、無能な鞍馬天狗さんは韓国を体現したような人ですね。自分が失礼なことをしておいて相手を失礼だと非難する韓国そっくりですよw

    • 中国はそれなりに対応力があるから、簡単には屈服しないだろう。でも、中国の弱点は独裁政権だってことかな。習金平は死ぬまで権力を握り続けるわけだろ。若くて優秀でも歳をとると判断を誤ることが多い。毛沢東も大躍進政策や文化大革命で大失敗した。習金平が誤った判断をしても、誰も批判できないからね。批判すれば刑務所行きだろうから。ということは、今は中国が絶好調でも、長い先は絶不調がくるのじゃないかな。独裁政権なので政権維持はできるだろうけど、経済的にはかなり難しくなると思う。少し前の中国はトップが替わってそれなりに独裁制の弱点を補おうしていたみたいだけど、今の中国は習金平独裁になったので、これはかなりやばい状況。

    • 私は中国の中小企業の製品をAlibabaで買うのが好きなんですよ。
      特にオーディオ関係は魅力的な製品がたくさんあります。ハズレもあるんですがそれもまた一興。
      最新の部品を使った野心的な設計の製品を手頃な価格で提供するスピード感は中国唯一と言っていいでしょう。(だいたい同じスペックの日本製品が発売されるのは1年後)
      民生品のレベルでは中国にイノベーションが無いなんてもう言えません。

      韓国に関しては、サムスン一強ですな。ファウンダリ事業は既に世界2位。韓国人は芸能人やスポーツ選手のような一本足打法の人生が好きですが、まさにそれ。
      LGも規模は大きいけど技術的に頭ひとつ抜ける様なものが無い。

      どちらにも有効な作戦は日本の産業構造を変えさせた手法しかありません。
      国内の産業を空洞化させて日本の企業を国外に追い出させたあの方法です。
      中国の人件費の向上はその兆候のひとつですが、中国は内需を亢進させられればそれでやっていける強みがあります。
      韓国もそうすべきだとIMFに指摘されていましたが放置して今に至ります。

  • 「イデオロギーのぶつかり合い」と言うより本音は覇権争い(アメリカファースト)なのでしょう、イデオロギーや人権と言ったキーワードは仲間集めには効果的ですし今回韓国と違って事実だからです。
    長期世界経済低迷の予測可能な時に消費税増税(私は未だやらないと信じてる)、底支えするはずの日本は足を引っ張る役割にしか成りません、しかし中国に積み残した企業資産の活用に拘る為急激なショックを和らげる?為の役割を果たすという穿った見方も出来ます。
    散々中国で儲け、育てて置いて今頃「中国共産党が悪い」は妙に説得力有りすぎです、日本も外圧に依ってしか変化が出来ないとはチョット情けない。

    • 外圧でしか変われないのは黒船以来の日本の伝統だからね。散々中国で儲けても事情が変われば「中国共産党が悪い」と中国から撤退したりするのも、そりゃ会社は経済合理性で生きているのだから当たり前。儲かれば悪魔だろうが天使だろうが、商売するのが会社の基本方針じゃないかな。もちろん法律違反は論外だけど。ちゃんと法律に従い、正当な利益を得る。そのやり方は原則自由。独占禁止法とか不正競争防止法とか会社の活動を制限する法律はあるけど、それらを侵犯しないようにやれば、後は自由でいいんじゃないかな。まあ、あまりに義理を欠く商売をすれば信用を失うので、それは各会社が判断すればいいこと。やり方が悪くて信用を失い、倒産するのもまた自由主義のいいところ。

  • 日本も、たぶん米国も、経済的に発展すれば中国と常識を共有し共存していけるようになるだろうと考え、技術移転や経済協力に邁進してきました。「衣食足りて礼節を知る(管子)」ことを期待していたのです。それは誤解でした。中国は「隴を得て蜀を望む(後漢書)」国でした。米国は誤りに気付き、対策を実施しはじめました。日本も気付いたと思うのですが、米国に引っ張られての事項ばかりで自主的行動はまだ十分とは思えません。欧州はまだ謝りに気付きたくないように見えます。

    第二次大戦後の米国の対外政策を眺めると、アンクルサムのお節介を助長したのは日本における成功体験だったのではないかと思います。戦争→勝利→友邦、と書くと某雑誌のモットーの様ですが、打倒したかつての敵が強力な味方となるという熱血マンガ的展開が、米国の感情だけでなく利害に訴えたため、各国の内紛への介入を動機として後押ししたのではないでしょうか。結果としては成功例がレアケースだったわけですが・・・もともと自らを中華と呼び、世界の中心は自分たち(であるべき)であると考える中国と、アメリカファーストの米国が、衝突しないわけがなかったのです。希望的観測はいつでも失敗の大きな原因です。

    中国は中国で、国際社会に対し牙をむくのが少し早すぎたのではないかと思います。潜在的経済力が米国と並ぶところまでは、隠忍自重し辞を低くていた方がクレバーだった筈です。あの膨大な人口が力の根源であると同時に、制御の難しさを呼んでいるのでしょう。まあ、早期暴発で日本としては助かりました。

    日本も同様で、韓国に無駄な期待を持ち、援助した挙句に悪化するばかりの反日に「なぜだ!」と叫ぶ羽目になりました・・・相手の性情を知らず、勝手に自分たちと同じように感じてくれるだろうと考えた日本人が「坊やだからさ」というわけです。

    韓国は中国に比べればはるかにクレバーさに欠けますので、勝手に自爆して全方位的に窮地に陥っていますが、さすがにお人好しの日本でももそこまで面倒は見れません。助けようと手を差し出したら噛みつかれそうですし。自立した国と称しているのですから、立派に自決してください。あ、民族自決ですよ、首を吊れとか言っているわけではありません。

    米国の、そして日本の、中韓扶助実験はとりあえず失敗に終わったわけです。これから実験実施者として、残骸の片づけに取り掛からねばならないのでしょう。

  • 経済とは、その国の体力だという理解でおります。
    Web主さんは、そういった意味から、韓国や中国のレポートをして下さっているのですよね。経済オンチのおばさんもなんとか頑張ってついていっておりますよ(笑)。

    さて、戦争というのは、関係国のその体力を大きく奪います。アメリカはそれをよく知っていると思います。しかし、軍事主義の中国、北朝鮮(韓国)は、それを勘違いして力による変更を周辺に強いています。
    彼らの脅威はまったなしのところまで来ています。座して侵略されるか、戦うかです。アメリカは対北朝鮮、対中国に経済制裁という交渉から始めました。
    ソフトな戦争です。しかし、中国がかつての日本帝国の愚に学ばず、これをハードな戦争に移すと、アメリカも応じるでしょう。その準備はしていると思います。
    昨日の別稿には、お題違いでお報せしたのですが、早くも日比野庵のコラムに詳細が報じられていました。

    <アメリカに国家認定された台湾と動き出した日米台連携>
    https://s.webry.info/sp/kotobukibune.at.webry.info/201906/article_9.html

    >一昨年のエントリー「米台接近が意味するもの」で、ボルトン氏がウォールストリート・ジャーナル紙に在沖縄米軍の台湾への一部移転を提案したことを取り上げましたけれども、或いは、在韓米軍撤退、在日米軍再編、在日米軍の一部を台湾に移転という話も夢物語では無くなってきました。

    台湾を加えて、東アジア安全保障の再編成が始まったのではありませんか?

    • 心配性のおばさん

      こんにちは、はじめまして。

      拙記事の紹介ありがとうございます。

      新宿会計士さんの記事にはいつもお世話になってます。

      米中冷戦も大分キナ臭くなってきた様に思います。習近平はトランプの任期が切れるまで、じっと待つ「我慢比べ」に切り替えたと見ています。

      それまでに決着がつくかどうかですけど、トランプの二期目があるかどうかが一つのポイントかな、と思います。

      因みにコメントは、記事最後にある[コメント]のタブをクリックしていただければ、コメ記入欄がでますので、そちらに入れていただければ、大丈夫です。

      今後共よろしくお願いいたします。

      • うわぁ!感激です。日比野庵様。

        まさか、こちらに、ご返事いただけるなんて・・(絶句)。世界は一つなのですねぇ(なんのこっちゃ)
        感激のあまり、うろたえました。御免くださいませ。
        日比野庵様のコラムは朝一番にUPされていますので、私も目覚めとともに拝見させていただいております。拝見しただけでは、物足りず、こちらのWeb主さん記事へのコメントとともに、ご紹介させていただいておりました。
        ご紹介させていただいたコラムにこちらのコメント主さんたちからも、ご意見、議論がありましたのよ。ご存知でしたかしら?
        毎回のように深い内容ですので、本当に楽しみです。ただ、惜しむらくは日比野庵様のサイトでは、コメントを差し上げても一方的になってしまい、こちらのサイトのように他のコメント主さんと意見交換できないのが寂しい。でも、毎朝、ワクワクしながら拝見しております。明日のお題はなにかしら。

        • 心配性のおばさん、こんばんは。

          わざわざのお返事ありがとうございます。

          >こちらのコメント主さんたちからも、ご意見、議論がありましたのよ。ご存知でしたかしら?

          全部は追えていないと思いますけれども、気付いた時は拝読させていただいてます。
          皆さん、鋭い見解ばかりで勉強になります。

          >毎回のように深い内容ですので、本当に楽しみです

          恐縮です。

          >明日のお題はなにかしら。

          「赤と青の股裂きにあう韓国」の予定です。

          ではでは。

  • 中国による知的財産の強奪・タダ乗りに端を発した貿易戦争。
    米国は、部分的な関税緩和はせず「米政府の言うことを聞く企業」だけに関税収入を還元するのでは?
    情報分野でのファーウェイ排除戦略と絡めての政策であれば、より効果的だと思います。

    「情報を制すれば世界を制す」とでも言うのでしょうか?・・今が世界の分水嶺。歴史のターニングポイントだと考えるのならば、絶対に引くことはできない闘いなんですよね。

    米国は貿易の優位を決める①食糧②資源③資本のすべてを保持し、かつ規模・内容においても中国に負ける要素はありません。

    きっと一時的な痛みは伴えど、ファーウェイ絡みのサプライチェーンは早めに断ち切り、自由陣営での独自システムを構築するのがベターな決断なんですよね。

    日本に求められる役割りは、痛みの緩和と戦略への協調だと思います。〔国益に反しない範囲でお願いします〕

    *間接的な作用で骨密度を下げるぐらいの効果は期待されてるのではないでしょうか?
    *例えるなら「コーラに漬け込むような対処」ですね。〔骨が溶けるって話はデマでしたけど・・。〕

  • 更新ありがとうございます。

    中国の覇権奪取の意気込みと米国の対抗阻止、今のところ米国に軍配ですね。シロウトなもんで表面の上っ面しか見ていません、ご容赦を。【米中貿易戦争は、貿易収支の優劣だけでわかるほど、単純じゃないってことだ。】ええ、仰る通りです。でも正直言って、日本が(もちろん米国も)中国の風下に立つ、それを甘受するというのがなかなか頭に描けません(いや現実は、もうそうなっている部分も多いですが)。

    会計士さんの発言で【中国のビジネスモデルとは、非常にシンプルです。とにかく安い労働力を使って製品を大量に作り、「安さ」だけを武器に全世界の市場を席巻し、やがて少しずつ技術力を得て(「盗んで」?)、次第にハイレベルな技術を要する製品をも中国が独占しようというものです】はい、その通りじゃないんですか。少なくとも15年遅れとは思えませんネ。もっとも人件費や固定費が更に安いマレーシア、インドネシア、バングラデシュ、ベトナム、ラオス、ミャンマーにシフトした日本企業は多いですけど。

    『考えが古い、硬直している』『数字、ランキングを見よ』と皆さん言われますが、あの共産党独裁国家が何時までもつやら、共産党員と庶民(卑民)の格差はこのまま放置なのか。辺境国に対する卑劣な行為は止めるのか。南シナ海、東シナ海、先島諸島や台湾への侵攻。中国流の『一帯一路』『AIIB』などが本当に支持を伸ばすのか。小国はカネ返せず食われるだけ?

    これらは、私は非常に不安です。日本は海洋国家であり、むしろ大陸や半島に圧倒的に近いはずなのに、友好友邦として御付き合いをした期間は短いですね。特にこの150~160年間は米英仏独蘭、西班牙、露との付き合いの方が深いですよ。中国、朝鮮半島にマトモな国体が無かった為、「欧米の草刈り場」と言えますが。

    中国が世界の覇権を握らない事、日本は『日米同盟』第一で針路を取る事、しかし日本が対中国の戦禍に巻き込まれない事を祈念してます。その為にも改憲による『戦える軍』が必要と思います。

  • ブログ主様
    語句の修正ありがとうございます。
    返信できないため新規にコメントします。

    今後も更新を楽しみにしています。

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