当ウェブサイトではかねてより、「韓国が公表する外貨準備統計にはかなりのウソが紛れているのではないか」という仮説を提示しています。その仮説が正しいのかどうかは、現時点ではよくわかりません。ただ、日韓関係がここまで悪化しているにもかかわらず、韓国側からは「日韓通貨スワップ協定再開論」がしつこく出てきていることもまた事実です。そして、ここ数ヵ月で当ウェブサイトには新しい読者の皆さまも増えています。よって、改めて「韓国の外貨準備統計のどこがおかしいのか」について、関連する統計をもとに考察しておきたいと思います。

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2019/01/28 15:40 追記

図表1のタテ軸の単位が誤っていましたので訂正し、差し替えております。

すまないさん」様、大変ありがとうございます。ご指摘通り、縦軸は「百万ドル」ではなく「十億ドル」でした。

韓国の外貨準備

統計で振り返る、韓国外貨準備統計の怪しさ

以前から私自身、「韓国の外貨準備高についてはかなりのウソが紛れているのではないか」との仮説を持っています。

韓国の通貨当局である韓国銀行の発表によれば、韓国の外貨準備高は昨年12月末時点で4037億ドルに達して「いることになって」います(図表1)。

図表1 韓国銀行が発表する外貨準備高

(【出所】韓国銀行『経済統計のすべて』(※韓国語版、英語版)より著者作成)

「4000億ドルを超えていることになっている」、という表現を使う理由は、どうもこの外貨準備の内訳が怪しいからです。

私の試算では、韓国の経済構造などから見て、外貨準備高の大部分(少なくとも7割以上、場合によっては8~9割)は米ドルで構成されているはずなのですが、米国側が公表する統計と、かなりの矛盾が存在しています。

  • もし韓国の外貨準備高の7割が米ドル建てなら
    • →韓国が保有する米国内の有価証券残高は約2800億ドル以上でなければおかしい
  • もし韓国の外貨準備高の8割が米ドル建てなら
    • →韓国が保有する米国内の有価証券残高は約3200億ドル以上でなければおかしい
  • もし韓国の外貨準備高の9割が米ドル建てなら
    • →韓国が保有する米国内の有価証券残高は約3600億ドル以上でなければおかしい

韓国全体が保有する長期債は1911億ドル

「韓国が保有する米国内の有価証券残高」について参考になるのは、米国財務省が公表する『TICレポート』( “Treasury International Capital” つまり『対米国際収支統計』)です。

これによると、韓国が保有している米国内の有価証券は、2018年9月末時点で3232億ドルですが(※短期債を除く)、その内訳は

  • 米国債…987億ドル
  • エージェンシー債…439億ドル
  • 社債…484億ドル
  • 株式…1,322億ドル

です。

このうち、通常であれば株式が外貨準備に含まれることはありませんので(※絶対にない、というわけではありませんが)、韓国の外貨準備高の7~9割は、株式を除く金額(1911億ドル)のなかに含まれていなければおかしいはずです。

しかも、この1911億ドルには、韓国銀行が保有する外貨準備だけでなく、韓国の機関投資家(保険、年金基金など)が運用している残高も含まれているはずなので、実際に韓国銀行が保有しているドル建ての長期債の金額は、1911億ドルではなく、下手をするとその半額以下、ということです。

(※なお、韓国はこの1911億ドル以外にも、短期債をおよそ100~200億ドル程度、保有していると考えられますが、それを足したとしても、韓国が国を挙げて保有している債券は2000億ドルを少し超えるくらいに過ぎず、議論の大勢には影響を与えないため、短期債の論点は割愛しています。)

判断根拠

COFERで判断する

ところで、なぜ私が「韓国のような国だと外貨準備の7~9割は米ドル建てではないか」と予想するのかといえば、それにはきちんとした根拠があります。

多くの場合、各国ともに外貨準備に占める通貨別の割合は非公表ですが、全世界の外貨準備高を集計した場合の内訳については、国際通貨基金(IMF)が『公式外貨準備高通貨別構成』という統計サイトで公表しています。

この統計の名称を英語では “Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves” と称しており、頭文字を取って「COFER」と略されています(IMFのホームページ(http://www.imf.org)で “COFER” と検索すれば、どなたでもすぐに見つけられると思います)。

これによると、2018年9月末時点における全世界の外貨準備高の合計値は11兆3970億ドルとされますが、そのうち内訳が公表されている10兆7050億ドルについては、米ドルが約62%を占めていて、それにユーロ(約20%)、日本円(約5%)などが続いています(図表2)。

図表2 COFERの統計値(2018年9月末時点)
項目金額(十億ドル)Aに対する比率
内訳判明分(A)10,515100.00%
 米ドル6,56161.94%
 ユーロ2,13020.48%
 日本円5114.98%
 英ポンド4704.49%
 人民元1931.80%
 豪ドル1791.69%
 加ドル2001.95%
 スイスフラン170.15%
 その他の通貨2552.52%
内訳不明分(B)949 
A+B11,464 

(【出所】IMF『COFER』データより著者作成)

ということは、自然に考えて、多くの国では外貨準備高の60%以上は米ドルで占められているはずです。

ユーロが20%を占めているわけ

ところで、日本円が5%を占めていて世界3位というのも意外な感じがしますが、ユーロが全体の20%以上を占めているという点については、私個人的にはやや違和感を払拭できません。

なぜなら、ユーロは確かに国際的に広く取引されている通貨ではありますが、国際決済銀行(BIS)の統計などから見ても、米ドルと比べて国際的な金融市場の地位はそれほど高くありませんし、日本円、英ポンドなどの5倍以上に達していることは不自然だからです。

ユーロが世界全体の外貨準備の20%を超えている理由は、ユーロ圏特有の事情にあるのではないでしょうか?

これについて参考になるのが、IMFが公表している世界各国の外貨準備高を含んだ『国際準備・外貨流動性』(原文 “International Reserves and Foreign Currency Liquidity” 、略して『IRFCL』)と題する統計です。

これを加工し、2018年9月末時点において、外貨準備高が多い順に上位20ヵ国・機関を並べ替えたものが、図表3です。

図表3 外貨準備高トップ20ヵ国・機関(2018年9月末時点)
ランク主体金額
1中国(本土)3兆1770億ドル
2ユーロ圏1兆5602億ドル
3日本1兆2596億ドル
4スイス8025億ドル
5サウジアラビア5072億ドル
6ロシア連邦4591億ドル
7香港4264億ドル
8韓国4029億ドル
9インド4005億ドル
10ブラジル3807億ドル
11ドイツ3729億ドル
12英国3639億ドル
13シンガポール2913億ドル
14イタリア2870億ドル
15タイ2044億ドル
16メキシコ1770億ドル
17フランス1571億ドル
18ECB1530億ドル
19チェコ1441億ドル
20スペイン1360億ドル

(【出所】IMF『IRFCL』データより著者作成)

(※ただし、「ユーロ圏」とユーロ圏に所属する各国や欧州中央銀行(ECB)などが出てくるため、ユーロ圏の外貨準備高が二重計上となっている点についてはご注意ください。)

ユーロ圏の特殊性

これで見てみると、世界4位のスイスの外貨準備高が8025億ドルにも達していることがわかります。じつは、スイスは2011年9月から3年少々の間、「1ユーロ=1.20フラン」を超える自国通貨高を抑制する無制限の為替介入を行っていました。

ということは、スイスの8000億ドル少々という外貨準備高が、ユーロの外貨準備高に占める比率を押し上げている可能性がある、ということです。いや、もっといえば、欧州における非ユーロ圏の国々の外貨準備高が、全世界のユーロ建ての外貨準備高を押し上げている、という仮説が成り立ちます。

本日時点において、欧州連合(EU)加盟国(28ヵ国)のうち「非ユーロ圏」の国は9ヵ国です(英国、チェコ、ポーランド、デンマーク、スウェーデン、ルーマニア、クロアチア、ブルガリア、ハンガリー)。これに非ユーロ圏のノルウェー、アイスランド、スイスを加えた12ヵ国の外貨準備は、図表4のとおりです。

図表4 欧州非ユーロ圏12ヵ国の外貨準備高(2018年9月末時点)
金額備考
スイス8025億ドル非EU圏
英国3639億ドルEU
チェコ1441億ドルEU
ポーランド1128億ドルEU
デンマーク734億ドルEU、ERMⅡ
ノルウェー651億ドル非EU圏
スウェーデン612億ドルEU
ルーマニア403億ドルEU
ブルガリア284億ドルEU
ハンガリー274億ドルEU
クロアチア192億ドルEU
アイスランド63億ドル非EU圏
12ヵ国合計1兆7452億ドル

(【出所】IMF『IRFCL』データ、EU駐日代表部データなどを参考に著者作成。なお、端数処理の都合上、合計欄は整合していない可能性がある)

ユーロはせいぜい10%、米ドルは7割超?

この1.7兆ドルの全額がユーロだとは申し上げません。しかし、ここに挙げた12ヵ国の外貨準備に占めるユーロの割合は、その他の地域と比べて明らかに多いはずです(といっても、スイスやデンマークの場合は明らかに大部分がユーロ建てですが…)。

仮に1.7兆ドルのうち、仮にユーロ建て資産が1.5兆ドルだったとすれば、図表2のCOFER統計値は次のように書き換えられます(図表5)。

図表5 欧州非ユーロ圏12ヵ国を除く世界の外貨準備高の構成(2018年9月末時点)
項目金額(十億ドル)Aに対する比率
内訳判明分(A)9,015100.00%
 米ドル6,56172.03%
 ユーロ6307.52%
 日本円5115.79%
 英ポンド4705.22%
 人民元1932.09%
 豪ドル1791.96%
 加ドル2002.27%
 スイスフラン170.18%
 その他の通貨2552.93%
内訳不明分(B)949
A+B9,964 

(【出所】図表2、図表4をもとに著者試算)

このように再計算すると、欧州非ユーロ圏12ヵ国を除く世界の外貨準備高に占める米ドル建ての資産の割合は、ざっくりと72%と算出できます。これだと、BIS統計などの通貨の取引高データとも整合してくるように思えてならないのです。

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なぜ外貨準備にこだわるのか?

「行方不明の3000億ドル」、結局は何?

以上より、韓国の外貨準備高については、公式統計が4000億ドル超だといわれても、現実に換金可能な米国債などの安全性が高い資産は、トータルして1000億ドルあるかどうか、といったところが実情だと思います。

もちろん、外貨準備の構成通貨は米ドルだけではありません。ユーロや日本円、英ポンドが「代替通貨」の代表例ですが、最近だと中国の通貨・人民元が外貨準備の組入れ通貨としての地位を高めています(ちなみに人民元のような怪しい通貨を外貨準備に組み入れるとは、正気の沙汰とは思えません)。

こうしたなか、日本国債や英国債などの安全資産は昔から根強い人気がありますし、ユーロ圏の場合はドイツ国債が「最も安全資産の1つ」とされています(※もっとも、私自身はドイツ国債が「安全」だとは考えていませんが、その点についてはいずれ機会があればまた議論したいと思います)。

おそらく、韓国の場合は、外貨準備に占める米ドル建て資産は1000億ドル程度に過ぎず、残り3000億ドルを「安全資産以外の何らかの資産」で運用しているのではないでしょうか?

ちなみに、日本銀行が公表している『BIS国際資金取引統計および国際与信統計の日本分集計結果』などの統計から、韓国が外貨準備のうち3000億ドルを日本円で運用している、という可能性は排除できます。

そう考えていくならば、「行方不明の3000億ドル」のうち、やはり、かなりの金額が米ドルと日本円以外の通貨に投じられている可能性は非常に高く、下手をすると、かなりの額がユーロ圏の周辺国債(いわゆる “peripheral”)やカバードボンドなどに投資されているのかもしれません。

フィッチが韓国ソブリンを「ダブルAマイナス」据え置き

ところで、先週木曜日付の韓国メディア『聯合ニュース』の記事によれば、格付業者の1つであるフィッチが韓国の信用格付(ソブリン格付)を「ダブルAマイナス」(つまり「信用力が高い方から数えて4番目」)に据え置いた、とする話題があります。

韓国の格付け フィッチが「AAマイナス」に据え置き(2019.01.24 14:29付 聯合ニュース日本語版より)

この格付は日本国債の格付を上回っているそうですが、しょせん、格付業者の目も節穴、ということでしょう。あくまでも私の主観ですが、おそらく債券市場参加者は、ソブリン格付など誰も参考にしていないと思います。

(※ちなみに仕事がら、私もずいぶんと格付業者のソブリン・レポートを読まされてきましたが、いずれも通貨危機の本質についてまったく触れておらず、正直、何1つとして参考になる代物ではありません。)

それに、もし韓国のソブリン格付が「ダブルAマイナス」に値するというのならば、韓国の行動に合理的な説明が付きません。実際、当ウェブサイトでは過去に何度か紹介しているのですが、昨年3月、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に、こんな記事も掲載されています。

韓国、米利上げ時に通貨危機の可能性…日米との通貨スワップ必要(2018年03月19日13時47分付 中央日報日本語版より)

これは、「韓国経済研究院」が「韓国が通貨危機に陥った場合、外貨保有額が約1200億ドル不足する」という試算を公表したという話題です。

私の試算だと、韓国の対外債務は2500~3000億ドルですが、もし「外貨不足額が1200億ドルだ」とすれば、韓国の外貨準備高のうち、事実上、「使い物になる」金額は1300~1800億ドルしかない、という話です。

さらに、中央日報によれば、同記事には

国内居住者の資本流出と海外韓国法人の現地金融のうち短期償還分、市場安定化のための韓国銀行による外国為替市場介入分などを考慮すると、不足額はさらに増えるだろう

などと記載されているそうです。

いい加減にしつこい、日韓スワップ議論

「格付業者のソブリン格付で通貨危機を予測できない」というのは私の持論ですが、その理由は簡単で、通貨危機が発生する理由は「輸出の減速」、「GDP成長率」ではなく、シンプルに「外貨不足」にあるからです。

そこで参考になるのが、先週金曜日付で韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、次の社説です。

【社説】一触即発危機の韓日関係、速やかな鎮火を(2019年01月25日08時18分付 中央日報日本語版より)

「社説」と銘打っていますが、正直、読んでいてもまったく参考にならない代物であり、存在価値があるとしたら、「韓国を代表する大手新聞社がこの程度の社説しか出せないという証拠」としてではないかと思います(それでも「リンク先を読みたい」という方がいらっしゃれば、どうぞクリックしてください)。

ただ、1ヵ所だけ参考にすべき箇所があるとしたら、この社説の後半に出てくる、こんなくだりでしょう。

韓日葛藤が激しくなるほど損害が大きくなるのはわれわれのほうだ。いま在韓米軍から日本に展開している米軍基地の支援・補給がなければ身動きができなくなる。北核問題も日本を援軍としなければ今後の過程がうまくいかなくなってしまう。下降傾向の経済成長率と不安定な金融環境を見ても日本の対韓投資と通貨スワップ再開は必須だ。毎年800万人の韓国人が日本を訪れている現実だけ見ても、韓日は協力して共に進まなければならない運命だ。」(※下線部は引用者による加工)

ちなみに日本の支援を一方的に必要としているのは韓国の側であり、べつに日本としては韓国ごときと協力しなくてもうまくやっていけます。

ただ、ここで重要なことは、「日韓通貨スワップ協定」の再開は必須だ、と中央日報がしつこく主張している点でしょう。このことは、韓国国内では「通貨危機」に対する恐怖感すら根強く存在している、という証拠にほかならないのです。

スワップ協定あれこれ

ところで、記事に出てきた「スワップ協定」とは、「日韓の通貨当局間で、緊急時に通貨(外貨など)を融通し合う協定」のことです。大きく分けてスワップ協定には、

  • ①自国通貨建て通貨スワップ協定
  • ②米ドル建て(または国際通貨建て)通貨スワップ協定
  • ③為替スワップ協定

の3種類があります。

このうち「①自国通貨建ての通貨スワップ協定」とは、韓国がオーストラリアやスイスなどと締結している協定で、通貨危機などの際に韓国が相手国に韓国ウォンを渡し、相手国から自国通貨(豪ドルやスイスフラン)を受け取る、という協定です。

英語で “Local Currency Biltateral Currency Swap Agreement” などと呼ばれることもあるようですが、略すと「LCBSA」でしょうか。

一方、「②米ドル建て通貨スワップ協定」は、日本がアジア諸国(フィリピン、インドネシア、シンガポール、タイ)と締結している協定で、「相手国が通貨危機に陥った場合に、日本が外貨準備から保有する米ドルを貸し出す」というものです。

わが国の財務省は英語で “Bilateral Swap Agreement” と呼んでおり、これを略せば「BSA」です。

さらに「③為替スワップ協定」は、「相手国の民間金融機関に対して」自国通貨を供給するという協定であり、一般にこれは通貨危機の際に流用できる協定ではありません。英語では “Bilateral Liquidity Swap Agreement” と呼ばれるため、私は「BLA」または「BLSA」と略すこともあります。

韓国は2017年11月、カナダとの間でこの「為替スワップ」を締結し、「無制限の通貨スワップを締結した」と勘違いしたことは記憶に新しい点ですし、昨年10月に日本が中国との間で「日中為替スワップ」協定を締結した際には、一部のメディアが「日中通貨スワップ」協定と誤報し、いまだに訂正されていません。

なお、通貨スワップと為替スワップの違いについては、詳しくは当ウェブサイトの過去記事もご参照ください。

2018/10/24 05:00 『通貨スワップと為替スワップについて、改めて確認してみる』

通貨スワップと為替スワップについて、改めて確認してみる

2018/10/26 21:30 『【速報】やはり中国とのスワップは「為替スワップ」だった!』

【速報】やはり中国とのスワップは「為替スワップ」だった!

通貨スワップの政治利用

さて、本日も長々と書き連ねてしまいましたが、当ウェブサイトではこれまでも、

  • 韓国は外貨準備高が4000億ドルを超えていると主張しているが、緊急時に確実に使い物になる金額は、下手をするとせいぜい500~1000億ドルに留まるのではないか
  • いざ通貨危機が発生すれば、1000億ドルを超える外貨不足に見舞われるため、韓国としては何としても日本との間で米ドル建ての通貨スワップ協定を欲しがっているのではないか

という趣旨の主張を続けて来ました。

あそこまで日本をコケにしておきながら、日本に「スワップが必要だ」と要求できる根性が私には理解できませんが、これが韓国という国の節操のなさなのでしょう。

ただ、先日『対韓経済制裁が難しい理由と、日本に求められている「覚悟」』で申し上げましたが、日本が韓国に対して何らかの「経済制裁」に踏み切るにせよ、個別具体的な経済制裁を巡っては、その効果や日本経済に与える「副作用」をきちんと検討しなければなりません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

ところで、いっそのこと、韓国側の「節操のなさ」に乗っかる、というのも妙案かもしれません。すなわち、麻生太郎財相が「条件次第では日韓通貨スワップ協定を再開してやっても良い」、と発言するのです。韓国政府は日本とのスワップ交渉再開を大喜びで歓迎するでしょう。

そして、交渉でひたすら時間を稼ぎ、いざ、韓国に通貨危機が訪れそうになった瞬間、その日韓スワップ交渉を再び打ち切るのです。つまり、日韓通貨スワップ協定を、単なる「韓国に対する経済制裁の手段の1つ」として保持しておく、という話です。

折しも韓国の最高裁に相当する大法院は昨年、自称元徴用工らの訴えを認め、日韓請求権協定を踏みにじり、日本企業に対して損害賠償を命じました。現在、日本政府は日韓請求権協定第3条に基づく協議を韓国政府に申し入れている最中です。

私の見立てだと、この協議、仲裁の申し入れには最長で3ヵ月必要であり、今年4月まで日韓関係が膠着する可能性は非常に高いといえるでしょう。

交渉のカードは多ければ多いほど良いものです。

いっそのこと、今年4月まで限定で、日本政府は「日韓通貨スワップ交渉再開」をチラつかせてはいかがでしょうか?

(※ただし、日本国民の1人として、日韓通貨スワップ協定を本当に再開することだけはやめて頂きたいと思いますが…。)

※本文は以上です。

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  • 2019/07/05 11:45 【時事|韓国崩壊
    「仲介してくれない米国」に焦る韓国メディアの動揺が酷い (66コメント)
  • 2019/07/05 10:15 【時事|韓国崩壊
    今これをやるか!? 慰安婦財団解散の衝撃 (48コメント)
  • 2019/07/05 06:00 【韓国崩壊
    これから本格化する経済制裁論を予想する (59コメント)
  • 2019/07/05 05:00 【読者投稿
    【読者投稿】在韓日本人「昔の韓国は暮らしやすかった」 (27コメント)
  • 2019/07/04 22:00 【時事|韓国崩壊
    待望の鈴置論考:日本は韓国経済を潰す気なのか (52コメント)
  • 2019/07/04 12:00 【時事|国内政治
    参議院議員通常選挙と「国民の敵」 (18コメント)
  • 2019/07/04 10:30 【時事|韓国崩壊
    恩を仇で返してきた国がCPTPPを望む滑稽さ (49コメント)
  • 2019/07/04 06:00 【韓国崩壊|金融
    本日から韓国へのフッ酸などの個別承認措置が開始 (78コメント)
  • 2019/07/04 05:00 【時事|韓国崩壊
    韓国の「韓日フォーラム」、16人も寄ってそれですかい? (12コメント)
  • 2019/07/03 17:30 【時事|韓国崩壊
    東京新聞の「蚊帳の外」論を嬉々として報じる中央日報 (37コメント)
  • 2019/07/03 13:30 【マスメディア論|時事
    朝日新聞が「頭を冷やして報復を撤回せよ」と要求 (66コメント)
  • 2019/07/03 10:45 【時事|韓国崩壊
    加害者が「経済戦争避けねばならない」とは、滑稽な主張だ (48コメント)
  • 2019/07/03 06:00 【マスメディア論
    「ATM」の現状と、毎日新聞の苦境伝えるダイヤモンド記事 (36コメント)
  • 2019/07/03 05:00 【読者投稿
    【読者投稿】韓国在住日本人が見た「韓国人のタイプ」 (63コメント)
  • 2019/07/02 18:00 【時事|韓国崩壊
    自称元徴用工側の言い分は、まるで北朝鮮そっくり (46コメント)
  • 2019/07/02 14:30 【時事|韓国崩壊
    官房長官「韓国がG20までに解決案持ってこなかった」 (55コメント)
  • 2019/07/02 06:00 【韓国崩壊
    経産省措置は「韓国セカンダリー・サンクション」の走り? (104コメント)
  • 2019/07/02 05:00 【韓国崩壊
    まだやってたの? 自称元徴用工の株式売却は破滅への道 (4コメント)
  • 2019/07/01 14:30 【時事|韓国崩壊
    西村副長官「対抗措置ではない」→そうか、そういう狙いか! (187コメント)
  • 2019/07/01 11:30 【時事|韓国崩壊
    対韓対抗措置を経産省が正式発表、そして韓国の反応 (32コメント)
  • 2019/07/01 10:00 【時事|韓国崩壊
    米朝会談、「韓国は蚊帳の外」を認めたがらない韓国メディア (22コメント)
  • 2019/07/01 06:00 【韓国崩壊
    フッ酸輸出規制は「経済制裁」としては不十分だが… (14コメント)
  • 2019/07/01 05:00 【外交
    板門店での米朝首脳会談、韓国こそが「蚊帳の外」 (29コメント)
  • 2019/06/30 14:45 【時事|韓国崩壊
    外為法第48条の制裁措置、ついに発動か? (64コメント)
  • 2019/06/30 11:17 【時事
    超速報 産経新聞『半導体材料 対韓輸出を規制』 (67コメント)
  • 2019/06/30 06:00 【韓国崩壊
    首脳会談なしに逆ギレ・現実逃避の韓国と「本当のリスク」 (30コメント)
  • 2019/06/30 05:00 【マスメディア論|時事
    朝日新聞ネタ:G20で大阪城をバックに写真撮影 (17コメント)
  • 2019/06/29 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事(2019年6月29日版) (98コメント)
  • 2019/06/29 06:00 【時事・過去記事|韓国崩壊
    韓国の市民団体、日韓首脳会談見送り受け日本政府に逆ギレ (58コメント)
  • 2019/06/29 05:00 【時事|外交
    G20も初日が終了、安倍総理の会談相手をまとめておく (6コメント)
  • 2019/06/28 12:00 【時事|韓国崩壊
    文在寅氏のG20冷遇ツアー始まる (83コメント)
  • 2019/06/28 09:45 【時事|外交
    G19?開幕 安倍総理が習近平氏に「人権」突き付ける (18コメント)
  • 2019/06/28 06:00 【時事|韓国崩壊
    自称元徴用工らの脅しに屈しない、日本企業の毅然とした姿勢 (13コメント)
  • 2019/06/28 05:00 【読者投稿
    【読者投稿】在韓日本人から見た韓国 (115コメント)
  • 2019/06/27 22:30 【時事|外交
    18ヵ国プラスアルファ、安倍総理が会談した相手国は? (9コメント)
  • 2019/06/27 16:30 【政治
    すでにG20は事実上開幕 会談相手は19ヵ国以上か? (29コメント)
  • 2019/06/27 14:30 【時事|韓国崩壊
    あえて「戦犯国家」と言うなら、それは韓国のことだ (25コメント)
  • 2019/06/27 12:00 【時事|韓国崩壊
    日本の経済界にとって、いまや韓国は北朝鮮と同等? (11コメント)
  • 2019/06/27 10:15 【時事|韓国崩壊
    法の不遡及を堂々と無視する韓国は無法国家だ (27コメント)
  • 2019/06/27 05:00 【マスメディア論
    NHKこそ「みなさまの敵」 財務的には超優良企業 (10コメント)
  • 2019/06/26 22:30 【時事|韓国崩壊
    「日本が韓国を観艦式招待せず」は残当 ほか (8コメント)
  • 2019/06/26 15:00 【時事|韓国崩壊
    周回遅れどころじゃない、日韓通貨スワップ待望論 (42コメント)
  • 2019/06/26 10:30 【時事|韓国崩壊
    いまや北朝鮮以下の韓国 会談見送りは「マネージ」の一環? (26コメント)
  • 2019/06/26 05:00 【時事|外交
    「イラン攻撃中止に日本が関与」説を提示してみる (12コメント)
  • 2019/06/25 21:30 【時事|韓国崩壊
    「報復合戦」を韓国側がお望みならば、それもひとつの手だ (19コメント)
  • 2019/06/25 15:30 【時事|外交
    謎の上から目線 「米中首脳会談希望なら譲歩しろ」 (6コメント)
  • 2019/06/25 11:00 【時事|韓国崩壊
    日韓首脳会談見送り報道に「ざまみろ韓国」と言えない理由 (34コメント)
  • 2019/06/25 06:00 【時事|外交
    米中貿易戦争と日本、そして習近平の危うさ (78コメント)
  • 2019/06/25 05:00 【読者投稿
    【読者投稿】医療費抑制の試み、その課題(後編) (21コメント)
  • 2019/06/24 16:15 【時事|韓国崩壊
    武藤正敏氏、文在寅外交は「行き当たりばったり」 (24コメント)
  • 2019/06/24 11:00 【時事|韓国崩壊
    安倍発言を意訳すれば「文在寅氏と会う価値はない」 (19コメント)
  • 2019/06/24 09:30 【時事|国内政治
    経済をぶっ壊して増税する セイレーンの誘惑とは増税 (14コメント)
  • 2019/06/24 06:00 【時事|韓国崩壊
    周回遅れの韓国メディア、謎の「上から目線」 (24コメント)
  • 2019/06/24 05:00 【読者投稿
    【読者投稿】医療費抑制の試み、その課題(前編) (12コメント)
  • 2019/06/23 13:00 【読者投稿|政治|お知らせ
    お知らせ:読者投稿を開始します (31コメント)
  • 2019/06/23 07:00 【韓国崩壊
    「北朝鮮分割」と無責任国家・韓国の現実逃避 (34コメント)
  • 2019/06/23 05:00 【読者投稿
    【読者投稿】なぜ医療費は増えるのか (84コメント)
  • 2019/06/22 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事(2019年6月22日版) (62コメント)
  • 2019/06/22 07:00 【時事|国内政治
    消費増税はほぼ確定 それでも希望は捨てるな! (36コメント)

  • 著者のコンタクト先:info@shinjukuacc.com

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