韓国に対するセカンダリー制裁はすでに始まっているのでは?

昨日、『韓国へのフッ酸禁輸報道は北朝鮮核開発の関係があるのか?』のなかで、一部メディアが報じている「フッ酸(フッ化水素)の韓国への輸出禁止措置」については、「北朝鮮制裁と関連があるのかもしれない」との仮説を提示してみました。ただ、昨日の記事執筆後に、自分自身の過去記事などと照らし合わせていくと、やはり主要国は、現在の韓国が国連安保理制裁決議を破ろうとしている(あるいは部分的に破っている)ということを警戒しているのではないか、と思わざるを得ないのです。

国連安保理制裁と韓国

日本の経済産業省が韓国に対するフッ酸(フッ化水素)の輸出を差し止めたのではないかとする話題については、当ウェブサイトでは『フッ酸禁輸報道の真偽 資本財輸出を止めれば韓国産業壊滅も』で第一報をお伝えしました。

フッ酸禁輸報道の真偽 資本財輸出を止めれば韓国産業壊滅も

この話題については、インターネット上では「10月30日の徴用工判決との関連で、日本政府が韓国に対する制裁措置を発動したものだ」とする「俗説」も見られたのですが、私は当初から、「徴用工判決に対する制裁」としてそのような措置が発動されることは考え辛いと申し上げて来ました。

その理由は、この話題を報じた韓国『電子新聞』の記述によると、この措置はすでに徴用工判決以前の10月26日の段階で話題になっていたらしい、という点に加え、日本政府が徴用工判決への対応については「韓国政府の対応を見極めてから判断する」と繰り返し述べている点にあります。

そこで、昨日『韓国へのフッ酸禁輸報道は北朝鮮核開発の関係があるのか?』のなかで、私が新たに提示した仮説は、「北朝鮮への戦略物資の横流し疑惑」との関連です。

韓国へのフッ酸禁輸報道は北朝鮮核開発の関係があるのか?

もちろん、この「疑惑」は、直接、国連の関係者などに聞いて確認したというものではありません。現段階では、「あくまでも状況証拠からその疑いがある」と私自身が考えているに過ぎません。

ただ、昨日の記事を執筆して以降、韓国メディアの報道や過去に自分自身で議論した内容などを振り返ってみると、やはり「そうではないか」との確信を強めるものとなってきました。ここでは、状況証拠を2つ、挙げておきましょう。

状況証拠その①石炭密輸事件

石炭輸入は制裁違反!

その状況証拠はいくつもあるのですが、筆頭として挙げておきたいのは、石炭の密輸事件です。

北朝鮮産の石炭については、2017年8月の『国連安保理決議2371号』(和訳は平成29年8月16日発行外務省告示第288号)で、国連加盟国すべてに対し、輸入が禁止される措置が決定されています(詳しくは同第8項を見て頂ければわかります)。

ということは、2017年8月以降に北朝鮮産の石炭を輸入した国があったとすれば、その国は国連経済制裁の回避に手を貸しているのと同じことだと理解されます。このことを念頭に置いて、私の見解を交えながら、あらためてこの事件を振り返っておきましょう。

本件については当ウェブサイトでも関心を持って取り上げており、関連する記事は8月に3本ほど執筆していますので、詳しく知りたい方は次のような関連記事をご参照ください。

事件の振り返り

これらの記事で私が申し上げた内容を要約すると、次のとおりです。

  • 韓国関税庁は8月10日、韓国国内の3つの輸入業者が、2017年4月から10月にかけて、合計7回にわたって北朝鮮産石炭や銑鉄など約3.5万トン(約66億ウォン=6.5億円相当)を違法に輸入していたと発表した
  • これらの業者は、北朝鮮がいったんロシアに輸出した石炭をを「ロシア産」と偽装する手法(いわゆる「迂回輸入」)を採用したうえで、さらに、「偽造した原産地証明書を提出」、または「証明書が不要なセミコークスと虚偽申告する」などの手口で摘発を逃れていた疑い
  • ただ、韓国の税関が唐突に3業者を摘発したというのは非常に不自然であり、むしろ、韓国の文在寅政権が事実上これらの輸入を野放しにしていて、米国からの警告を受けて慌てて「違法行為があったが摘発したので米国からのお咎めなし」という幕引きを狙っただけの可能性が高い
  • 実際、偽装石炭は事実上の韓国政府の子会社である韓国電力の子会社が購入したことが判明している。子会社側は「北朝鮮産とは知らなかった」としているが、石炭の「産地を知らない」ということは常識的に考え辛く、韓国電力、さらには韓国政府が了解していたと見るべきではないか

「知らなかった」?ウソをつくな!

ところで、韓国電力のウェブサイトによると、同社の議決権は、2017年12月末時点で韓国開発銀行(KDB)が32.9%、韓国政府が18.2%で、あわせて51%です。そして、KDB自体が2017年12月末時点で韓国政府の100%子会社であるため、韓国電力は事実上、韓国政府の子会社です。

(※なお、なぜ韓国政府が韓国電力の18.2%分しか議決権を保有していないのに、韓国電力が韓国政府の子会社となるのかという考え方については、企業会計上の「連結子会社」の定義によるものですが、申し訳ないのですが、本稿ではその詳細の説明は割愛させていただきます。)

また、韓国電力の子会社による「北朝鮮産と知らずに買った」という説明については、明らかに不自然です。韓国電力の子会社による、「北朝鮮産と分からずに買った」という説明は、常識的に考えれば、明らかにウソです。

というのも、私も公認会計士の端くれであり、昔は製造業の会計監査に従事していたこともありますが、私の拙い経験から考えても、一般にまともな製造業だと、石炭、コークス、鉄鉱石といった原材料は、産地がわからなければ製造工程に投入することすらできないからです。

したがって、本件では韓国電力の子会社が、産地などが偽装されていたと知りながら北朝鮮産の石炭を購入していたことは明らかであり、その事実については親会社である韓国電力、さらにその支配株主である韓国政府が了解していなかったはずなどあり得ない、と私は考えているのです。

状況証拠その②現代のハーグ密使事件

文在寅氏の欧州訪問の振り返り

韓国が国連制裁決議破りをしているという状況証拠は、ほかにもいくらでもあるのですが、キリがないので、もう1つだけ「象徴的な事件」を取り上げておきましょう。

その状況証拠とは、文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領の先月のヨーロッパ訪問です。

これについては先月執筆した、次の3つの記事が参考になるのではないかと思います。

自分で申し上げるのも変ですが、韓国メディアやわが国の一部メディアの報道よりもよっぽど正確な分析ができていると自負しています(※細かい「てにをは」のミスなどはありますが…)。

フランス訪問で無知を晒した文在寅大統領

とくに象徴的なのは、フランスと韓国の首脳会談です。

文大統領は現地時間の10月15日、訪問先のフランスでエマニュエル・マクロン大統領と会い、

少なくとも北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たという判断に立つなら、国連の制裁緩和を通じて非核化をさらに促進していくべきだ/マクロン大統領が安保理常任理事国としてこのような役割を果たしてほしい

といった趣旨のことを発言したそうです。

要するに、北朝鮮は非核化に向けた努力をしているので、フランスは国連安保理常任理事国としての立場から、北朝鮮制裁の緩和を提言して欲しい、という依頼ですね。しかし、マクロン氏はこれに対し、

北朝鮮が非核化とミサイルプロセスに対して実質的な意志を示すよう期待している。その時までは国連制裁を継続しなければならない/フランスは北朝鮮の非核化に対し、完全かつ検証可能で不可逆的なプロセスが始まることを希望する

と答えました。

いわば、これ以上ないゼロ回答です。

そして、マクロン氏は2日後にわが国の安倍晋三総理大臣と会って、事実上、北朝鮮のCVID(※)方式による非核化への支持を表明しています(※CVIDとは、「完全な、検証可能な、かつ不可逆な方法での廃棄」(Complete, Verifiable and Irreversible Dismantlement)のこと)。

いわば、文在寅氏に対する「完全なゼロ回答」に加え、安倍総理が追い打ちをかけた格好です。

さらに、文在寅氏はイギリスのメイ首相からも「朝鮮半島の完全な非核化が必要だ」とくぎを刺され、ほぼ100%、完全に敗北した格好となりました。

ハーグ密使事件と言わずして何といえば良いか

文在寅大統領自身、北朝鮮のエージェントとして動いている節がありますし、米国もそんな韓国に呆れきっているのではいかと思います。文在寅氏は訪欧に先立って、米国にかねてより、「朝鮮戦争の終戦宣言」を求めていましたが、米国側は「非核化が先だ」と述べて韓国の要請を門前払いしています。

つまり、「アメリカに言っても聞き入れてもらえないから、フランスやイギリスにお願いしよう」、という発想です。つまり、文在寅氏がやっていることが、今からちょうど111年前の1907年に、当時の「大韓帝国」が起こした「ハーグ密使事件」とそっくり、いや、丸っきり同じです。

ハーグ密使事件とは、当時の韓国の皇帝が、オランダのハーグで開催されていた「万国平和会議」に密使を送り込み、日本に奪われていた外交権の回復を訴えたものの、主要参加国から軒並み門前払いを喰らったという事件です。

このときには、韓国統監だった伊藤博文が激怒したらしく、当時の皇帝は退位に追い込まれました。

今回、韓国はいちおう、外交自主権を持っているため、文在寅氏は退任に追い込まれてはいません。しかし、ハーグ密使事件当時、日本が激怒し、主要国が日本の肩を持ったのと同様、今回もおそらく米国が激怒し、日英仏などが米国の肩を持ったと言えるのではないかと思います。

証拠はまだまだありますが…

以上、私自身が気になった2つの事例を挙げてみましたが、韓国が国連安保理制裁決議を無視して単独で北朝鮮を支援しようとしているという証拠は、ほかにもいくらでも見当たります。

逆に、私は常々、「どうして米国がまだ韓国に対する何らかの制裁措置に踏み切っていないのか」という点を疑問視しているのですが、よく考えてみれば、もはや主要国にとってみれば、現段階で韓国を「信頼しろ」と言われても、それはできない相談なのかもしれません。

つまり、公然と「韓国に対する二次的制裁(セカンダリー・サンクション)です」と言わなくても、徐々に戦略物資の対韓輸出の認可基準を厳格化する運営が行われていても、不思議ではない、ということです。

いずれにせよ、現段階では「韓国に対してフッ酸の輸出許可が下りなかった」という話題自体、主要メディアではまだほとんど取り上げられていないため、真偽のほどすらわかりません。しかし、フッ酸に限らず、いくつかの軍事転用可能性品の分野において、水面下で輸出規制が始まっていたとしても驚きません。

事態はそれだけ逼迫している、ということではないかと思います。

いずれにせよ、本件については引き続き調べる価値がありそうです。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. 韓国在住日本人 より:

     今朝のKBSニュースで済州島のミカンを北朝鮮に送る話をしてました。ミカンは国連の制裁条項に入っているのでしょうかね?。小生勉強不足で分かりません(笑)。

     駄文にて失礼します

    1. りょうちん より:

      http://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/t07sonota/t07sonota_kitachosenshashihin.pdf

      みかんはセーフですよ。紀伊國屋文左衛門大歓喜ですねw

      「ヘイ!マスター、ミカジューいっぱいね!」
      「とうとうきたかこの注文が・・・おそれていたことがとうとう・・・」

      1. 定年碁打ち より:

        ぜんぜん、本文とは関係なくて申し訳ありませんが
        「 」内は、魔夜峰央氏の作品からですか?
        記憶に引っかかる物がありましたので。
        以前、ご教授いただいた者より

      2. 鞍馬天狗 より:

        誰が殺したグック・ロビン~♪

    2. 匿名 より:

      マッタケの輸入の方が…..

      1. 韓国在住日本人 より:

         韓国産松茸はそこそこ良いです。2010年頃、韓国で松茸祭りがあり行ってきました。そのとき、松茸が1kg20万ウォンでした、ウォン安の時だったので約16000円くらいになります。1kgだと長さ20cm以上のそこそこの松茸が10本以上で、さっそく家に帰って焼き松茸にしたら、家中松茸の香りが充満してトリップしかかった事があります。しかし、現在では1kg40~50万ウォンと大幅に値上がりしてしまい、簡単に買うことが出来なくなりました。因みに、松茸は植物検疫に引っ掛かりません(植物ではなく菌類)ので、そのまま日本に持ち込むことができます。

         駄文にて失礼します

  2. 詠み人知らず より:

    輸出品で戦略物資では輸出許可が必要ですが、それ以外は「大量破壊兵器及び通常兵器の開発等に使われる貨物の輸出や技術の提供行為などに対する管理・規制」であるキャッチオール規制に該当するものについては、ホワイト国と呼ばれる国以外には必要に応じて許可が必要です。
    ホワイト国は国際的に信頼できると国を示し、日本でのホワイト国は27か国ですが、この中には韓国も含まれています。もし韓国が信頼できない国と断定されれば、当然ホワイト国から除外されます。
    お役所から許可をもらうのはとてもしんどいものです。。。

  3. りょうちん より:

    くだらない制裁?そのに

    https://japanese.joins.com/article/993/246993.html?servcode=100&sectcode=100&cloc=jp
    【取材日記】なぜBTSがスケープゴートにならなければならないのか

    いやさあ。原爆意匠を旭日旗に取り替えて考えてみろよって話。

    >原爆Tシャツではなく光復Tシャツ

    旭日旗だってハーケンクロイツじゃ無いんですけどw

    しかし韓国人はなぜこれほど原爆が大好きなんでしょうね。
    人間の心があったらあり得ないです。
    そもそも広島には当時朝鮮半島出身者が多数いて朝鮮人被爆者がたくさんいて苦しんだのに。

    1. 阿野煮鱒 より:

      多分、新宿会計士様の読みが正しいと思いますが、敢えて逆張りしてみます。

      仮説: 韓国は世界から愛されている。難局を乗り越え何度でも蘇る。

      国家が破綻すると言っても、多くの場合は何とかなっているのではないでしょうか。日本は敗戦時の壊滅的な焼け野原から復活しました。ソ連が崩壊してもロシアはそれなりに強い国です。人が生きていて希望を持って働けば国は蘇るのだと思います。

      韓国は1997年のアジア通貨危機の際、IMFに救済金融を要請する事態に陥りましたが、それで国土が焼け野原になった訳ではなく人口が半減した訳でもなく、借金を返して経済成長を続けました。次に何らかの危機が訪れても、一時的に苦労するだけで何とかなるんじゃないかと思います。

      話変わって、米国は保守とリベラルが内戦状態にある、という説があります。古き良きアメリカの精神はリベラルによって蝕まれ、ポリティカリー・コレクトネスの欺瞞が溢れる強欲な国になった、リペラルの実態は国家を否定するグローバリストであり共産主義者と同根だ、トランプは保守の希望でありアメリカ再生の旗手だ、というものです。私はこの説を信じます。

      で、パヨク=リベラル=アカ≒グローバリストだとします。ソ連に代わってレッド・チームの司令塔となった中国は世界中のリベラル系メディアを牛耳ることに成功しました。保守系メディアというと米FOXや産経新聞のように頭悪い系しかありません。リベラル系メディアはNYTもフランクフルターアルゲマイネもフィナンシャルタイムズも、どこもかしこもおしなべて反日です。コミンテルンならぬペキンテルンの指示です。

      リベラルな世界では日本は絶対悪です。加えて先勝国史観があるので、歴史問題では日本を除く保守陣営も日本を悪とします。だから日本と対立する勢力は正義です。つまり韓国は正義です。

      今話題の原爆少年団がナチスのコスプレをしていた件で、高須克弥院長がユダヤ人団体サイモン・ウィーゼンタール・センターに見解を求めましたが無反応です。マルコポーロを廃刊に追い込んだり、欅坂46のナチス風衣装には噛みついたのに、BTSは完全無視です。ユダヤ人ですらナチスの恩讐を超えて韓国の味方です。グローバリスト=国際金融資本=ユダヤ人ですから、ユダヤ人は韓国の味方です。

      というわけで、世界の大勢を仕切るリベラルは日本を憎悪し韓国を愛しています。

      その一方で、米国が中国の覇権国家への野望(と貿易不均衡)を許せなくなったため、米国内限定でリベラル(民主党)も中国と対決することを決意しました。また北朝鮮の核弾頭ICBMが米国本土に届く事態になったため、北朝鮮の非核化に真剣に取り組む必要に迫られ、北を支援する韓国を甘やかせなくなりました。今は一時的に日本憎悪は後回しです。

      米中対立は米国の国家存亡に関わる事態ですが、米国から見た韓国は従属変数ですので、ペットのハムスター程度の存在感で可愛がったり面倒くさがったりでしょう。中国の問題が片付いたらまた可愛がってもらえます。

      以上のように見ると、米国は韓国に対して徹底的なセカンダリー・サンクションを発動しない可能性があります。トランプ自身は徹底したいが、議会やブレーンが「そこまでせんでもええやん」と宥める構図になっているのではないかと想像します。あるいは、一時的に厳しいお仕置きを受けても、韓国はしぶとく蘇り、再び世界から愛される存在になるのでは無いかと予想します。

      1. gommer より:

        良く理解できませんでした。

        日本では自称リベラルは最もリベラルではない人たちなのですが、国際的にもそうだという事なのでしょうか。

    2. 阿野煮鱒 より:

      りょうちん様、すみません。
      無関係な話題を、間違って返信欄に送信してしまいました。

  4. 阿野煮鱒 より:

    サイモン・ウィーゼンタール・センターから、やっと反応が出ました。
    http://www.wiesenthal.com/site/apps/nlnet/content.aspx?c=lsKWLbPJLnF&b=8776547&ct=15022213&notoc=1

    さすがに肯定的評価はできなかったようです。
    「The management of this group, not only the front performers, should publicly apologize」と謝罪要求がでました。

  5. ゲンじい より:

    フツ酸の輸出許可に関して他のサイトでもいろいろ取り上げられています。

    でも一番重要なのは、日本がいつ国際司法裁判所に提訴するか、さらに日本としての制裁に踏み切るかではないでしょうか。

    10月30日、徴用工裁判の判決が出てから約2週間たちます。日韓相互に批判や罵倒の応酬でしたが、ここ数日はピタリと止んでます。日本政府の動向も見えません。

    今の日本政府の状態を自分勝手に推測すると、3つになります。

    ①どうしたら良いか分からない
    怒りの鉄拳を振り上げたものの、振り下ろすタイミングを逃してしまったのではないでしょうか?
    それは「韓国の動きを見極めて対処する」と言ってしまったからです。相手が動かないならこちらも動けません。日本政府が自分自身を縛っているのです。これでは膠着状態が長く続くことになります。

    さらに言えば、日本はケンカのやり方を知らないと言う事を相手に知られてしまう事になります。「日本の怒りはポーズだけ」と韓国になめられている状況ではないでしょうか?

    ②米国の様子見
    米国の韓国に対するセカンダリー制裁などの状況を見てから米国に続いて動こうとしているのでないでしょうか?

    これでは、日本が単独で韓国に対して行う制裁の意味合いが全く違ってきます。

    ③本当はやる気がない
    もともと韓国とは打ち合いをするようなケンカをやる気はなかったのではないでしょうか?

    ことなかれ主義の外務省の役人が暗躍しているのではないでしょうか。

    以前、読者コメントにも書きましたが、日本国民の不満の矛先が日本政府に向かわないように、1つでも韓国に向けて威嚇的な対応・制裁に踏み出すことを望んでいます。

    1. 引きこもり中年 より:

      独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

      (希望的観測かもしれませんが)日本政府の状況には、まだあると思います。
      ④韓国をコントロール
       (米中貿易戦争や北朝鮮の核問題があるなか)韓国を抑え込むことで、これ
      異常の不確定要素を減らそうとしている。ただし、最後までコントロールでき
      るか分かりませんし、コントロールしているつもりでも、逆にコントロールさ
      れている可能性もあります。
      ⑤暴走待ち
       残念ながら日本国内には、事なかれ主義の外務省や何でも反対の野党、日本
      マスコミ村などがあります。そのため、今後のためにも彼らを黙らせるために
      も、韓国に暴走させる必要があります。ただし、その暴走で(思った以上の)
      手傷を負う可能性もあります。
      ⑥失言待ち
       ⑤の派生で、日本国内の外務省や野党、日本マスコミ村の失言や失敗を待っ
      ている可能性もあります。ただし、安倍総理側の対応次第では、こちらを縛る
      ことになります。
      ⑦そのほか
       もちろん、これらをやっているつもりだったのが、結果的に時間を無駄にし
      ていただけ、ということもあり得ます。

       ところで、話しは変わりますが、みなさんにお尋ねします。本日、韓国側が
      新日鉄住金に門前払いを食らったそうですが、この件で(明日の)朝日新聞の
      社説に何と書かれると思いますか。(最も慰安婦報道で批判されている朝日
      新聞は、無視するだけということも、あり得ますが)
       私は今度こそ、「可哀そうな元徴用工のために、日本が妥協すべき」と書く
      と思うのですが。

      駄文にて失礼しました。

    2. りょうちん より:

      APEC、ASEAN+3で、逃げる文在寅を安倍首相が笑顔で追い込むって路線も考えられますよ。
      習近平をテーブルの下で蹴り飛ばしてきた安倍首相ですから、度胸は十分でしょう。

    3. gommer より:

      タイミングを逃したのではなく、測っているのでしょう。
      慰安婦合意で見せた手際から判断して、今回の件も用意周到でしょう。

      慰安婦合意があったからこそ大使の召還、漁業権協定やスワップ協議の中断にも大義名分があったのです。
      合意に反対していた人は多く居ましたが、その人達の主張に従っていれば今ほどの強い対韓姿勢は無かっただろうと思いますよ。

      現在の推移を見て、不満の矛先を政府に向けるようなアホな国民では無いと信じたいです。

  6. めがねのおやじ より:

    < 更新ありがとうございます。

    < 済州島のミカン200トンを北にプレゼントというから、私はてっきり手榴弾を200トン分、瀬渡ししたのかと思いました。(間違いですよ、手榴弾はパイナップルでしたね)。下手なジョークで場をシラケさせてすみません。

    < 済州島のミカンも、原産は日本じゃなかったっけ。何でも横取りするから、気をつけないと(笑)。

    < 米国にしたら、文が原材料を北に送っているのは明白、フッ酸の輸出不可も既に各国に回っているんじゃないですか。実際、国として通産省が動き出したのは、日本ぐらいかも知れないが。他にも輸出に慎重になるべき、武器に流用可能な物質は、すべて禁止にする。そしたらアリャ送るモノが無い!

    < 日干しで兵糧責め完成。さあ、黙ったままの文よ、支持率がまた落ちたそうだが、ローソクデモ大丈夫か?(笑)。愚民は線香デモでもいいぞッ(笑)。日本は関知しない。

    1. 韓国在住日本人 より:

      めがねのおやじ 様

       済州島のミカンは日本から持ち込まれた温州ミカンですね。たまに食べますが、甘味は日本の方が高い気がします。小生が子供のころに食べていたミカンのような感じです。
       それから、高純度でなければフッ酸は北朝鮮でも作れると思います。反応容器や取り扱いの問題はありますが難しい物質ではありません。小生の考えでは高純度フッ酸ではなくてもウラン濃縮には差し障りがないと思います。

       駄文にて失礼します

      1. めがねのおやじ より:

        < 韓国在住日本人様

        < 返信遅くなってすみません。やっぱり!日本産のミカンですか(笑)。温州ミカン。大陸に一応位置する半島に、自然に育つ柑橘系のミカンなどあるはずが無い、と思ってたので気分が良いです。

        < 苺にしても日本産原産種だし、なあ〜んでもパクリですね。でも国や民族性はパクレなかった(笑)。情報ありがとうございます。

  7. エースー より:

    沸点が著しく低い韓国世論の反発を考えれば、水面下でわかる人にだけわかるような制裁をするというのは有り得ると思います。徴用工問題に対峙する日本も最初はこういった手法から入ったほうがよいとも思います。
    逆にいうと、大っぴらに制裁するときは本当に韓国を完全不可逆的に西側から排除すると決めたときでしょう。そのとき、激昴し我を忘れた韓国国民は国益を度外視してすんなり赤チームの門をくぐることになるのでしょう。

  8. りょうちん より:

    http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/11/14/2018111400919.html
    ペンス米副大統領は韓国パッシング、韓国は米日をパッシング

    >しかし今回韓日首脳会談は行わないことになっている。
    >また米国のペンス副大統領との会談も調整中だが実現するかは未知数だ。
    >文大統領が今回の歴訪期間中に中国・ロシアと首脳会談を行い、米国のペンス副大統領と日本の安倍首相とは会談を行わなかった場合、対北朝鮮制裁を巡る米日対中ロの構図で、韓国が中ロの側に立ったという印象を与えかねないとの懸念もある。
    >しかし韓国大統領府は「ペンス副大統領の面会に向けて調整している。何か特別な理由があるわけではなく、スケジュールの調整がつかないだけだ」とコメントし、意図的な米国パッシングではないことを強調した。

    まあ、日本との会談は能動的に回避しているのはわかりますが、米国からは能動的に回避されているんですよw

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告