ロシア「露店文化」は経済制裁に対抗し得るものなのか

国際的な制裁を喰らっているロシアの経済が崩壊しないのはなぜか。任天堂やiPhone、マクドやコーラがなくなっても、国民はウラジミル・プーチン容疑者に不満を抱かないのか――。これに関し、とあるウェブサイトでは、ソ連崩壊などを経験してきたロシア国民は家庭菜園で採れた野菜を露店で売るなどの生活術を身に付けている、などとする記事を配信しています。ロシア人が案外したたかなのは、このあたりにヒントもあるのかもしれません。ただ、「露店文化」は「ロシア経済はいつまでも崩壊しないという結論」を導くには力不足でしょう。

日露経済関係は縮小の一途

ロシアがウクライナに違法な軍事侵略戦争を仕掛けてから、早くも1年半以上が経過しています。

報じられる戦況は一進一退であり、憲法上も「恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚」しているはずの私たち日本国民にとっては、気が気でない状況が続いている、という言い方もできるでしょう。

ただその一方で、『数字で読む「隣国同士とは思えないほど薄い日露関係」』などを含め、これまでに当ウェブサイトで何度となく議論してきたとおり、日露両国の経済関係は、間違いなく縮小しています。

たとえば、人的往来に関していえば、日本政府観光局(JNTO)の統計上、日本に入国するロシア人はコロナ禍以降も毎月3~4千人程度にとどまっていますし、貿易関係に関しては『日露貿易3割縮小も…そもそも重要でない対ロシア貿易』などでも述べたとおり、正直、金額的な重要性はほとんどありません。

さらに、『ロシアに対する国際与信は10年間で4分の1に減った』などでも議論したとおり、日本の金融機関全体のロシアに対する融資額は1兆円にも満たない額で、メガバンクなどはすでに対露融資の償却引当を済ませているため、正直、「ヒト、モノ、カネ」すべての面において、日露関係は後退しているのです。

マクドもコーラもロシアからなくなったが…?

日本だけではありません。

ロシアとの関係は西側諸国がいっせいに見直しており、すでに昨年の段階で、マクド社を含めたさまざまな西側諸国企業がロシアから撤退しており、これをロシアから見れば、ちっぽけな領土のために違法な軍事侵略を始めたことの代償を、国民の生活レベルの大幅な低下というかたちで負担している格好です。

ただ、そうなるとロシア国民からは、ロシアの大統領でもあるウラジミル・プーチン容疑者(※ICCから逮捕状が請求されている犯罪者であるため、当ウェブサイトではこう呼称しています)に対する不満の声は出てこないのでしょうか?

かりそめにも一時期は「G8」と称し、G7諸国に紛れていた時期もあるロシアですが、西側諸国からiPhoneだの、任天堂だの、マクドだの、コーラだのといった文化が入って来ていたわけですから、ウクライナ戦争直前までの豊かさが徐々に失われていくことへの不安はないのでしょうか?

ロシア人の生活を支える「露店文化」

これに関し、『ゲットナビ・ウェブ』というサイトが8日、ちょっと興味深い記事を配信していました。

厳しい経済状況を生き残る術!ロシア人の生活を支えている、意外な文化とは

―――2023/08/08 10:40付 Yahoo!ニュースより【GetNavi web配信】

同サイトによると、ロシア人はもともと、「ソ連の崩壊や経済制裁など、経済的に厳しい状況を何度も経験してきた」そうであり、このように指摘します。

実はロシア人は、いつ降りかかるかわからない災難に対応するために、自給自足の生活が身に付いているのです」。

これは、なんだか気になります。

記事によるとその一例がロシアの「露店文化」で、ショッピングモールや鉄道駅、目抜き通りなど「人通りが多い場所」でビニールシートや机などを出し、「自分の庭でとれた野菜や果物、乳製品、骨董品、衣類など、とにかく何でも売っている」のだそうです。

その理由は大きく①生活費の足しにすること、②ロシア人の多くが所有する別宅で家庭菜園を営んでいること、そして③露店を規制する法律がないこと――、などとしています。

ロシア経済はどうなるのか

なかなかに興味深い説明ではありますし、「露店」文化がロシア人のしたたかさの象徴だとする指摘も、それなりに説得力があります(※なお、個人的にはお腹を壊すのも嫌なので、衛生面で管理が行き届いているのかわからないような露店など、あまり利用したくはありませんが…)。

それに、考えてみれば、ロシアは広大な国土を有し、計算上も、食品、エネルギーに関しては自給自足が可能です(※あくまでも「計算上は」、ですが)。このあたりが同じ経済制裁対象国でも北朝鮮との最も大きな違いと言えるでしょう。

また、ロシア人の多くが家庭菜園などを営んでいるなら、案外、厳しい経済状況をしぶとく生き延びているものなのかもしれません。

ただ、正直、この「露店」「家庭菜園」だけでは、ロシア人の「したたかさ」の説明くらいにはなったとしても、「ロシア経済の強さ」の証拠にはなりません。

とくに、かつてのソ連が米国との軍拡競争などで敗れ、経済が破綻して国家が崩壊したことを思い起こしておくならば、「ロシア国民が経済難に耐性を持っている」からといって、「経済難が続いてもロシアは崩壊しない」、という結論を安易に導くことはできないのです。

いくらロシア人が「露店文化(?)」などで貧しさを生き延びるすべを知っているからといっても、やはり限度があると思うのですが、いかがでしょうか?

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. けつなあな確定 より:

    ロシアの経済状態が西側に取って情報源が少ないので当サイトでもあくまで印象論にしかならないのだと考えられます。
    ロシアの生活や経済の一部が垣間見えるチャンネルを紹介しますのでご参考になってください。
    https://www.youtube.com/@shogo51

    私はこの方の生活を映したチャンネルを長い事見ていますが、ロシアは代替生産が進んだ結果必需品に関しては勢力圏内での需給が間に合っているようです。

    ここからは私の感想ですが、ポリコレや過剰な人権意識などとは無縁であり、ある意味古い価値観がそのまま残っており戦争とは苦しくて当然と言う価値観を感じます。
    西側がロシアを滅ぼしに来ているという共通の価値観によって纏まっている(これに関しては対テロ時代においてのロシアの歩み寄りを蹴ったり、NATO不拡大の約束ブッちした西側の責任)ので、ロシア国民に取っては絶滅戦争一歩手前という意識があるのでしょう。
    なので西側が何度も行った自己都合による約束や合意の不履行等(穀物合意も結局制裁を続けたので不履行)に対してケジメを付けなければロシアが交渉によって諦めるのは無理があるかと考えられます。

    1. けつなあな確定 より:

      ロシアに非が無いとは思いませんし、戦争仕掛けて速戦速攻失敗しているのは駄目だこいつらとは考えていますが。
      今回の戦争に対する意識の差が相当に西側とロシアにはあると考えた方が良いと促します。

    2. さより より:

      こういうのを見ると、「欲しがりません勝つまでは」と言ったかつての日本との国民性の違いを感じますね。

      戦闘地域で悲惨な戦いの中で苦しんでいる末端の兵士達へ思いを馳せることも無く、戦地以外の庶民は、普通の生活をしていて、モスクワ市内でものんびり散歩する若者達や、避暑地へいく政府高官や、若者を含めての富裕層・・・。
      しかも、こんなユーチューブを流す無神経さ(政府のプロパガンダで流せと言われているのか?)(尚、愚かしいので見ておりません)
      しかも、誇大妄想な無意味な野望を、詰まらぬ空疎なイデオロギーで胡麻化して、無辜の民を、戦争という名の下に、大量に殺害し続ける現実を見よ、です。

      あなたは、、銃口を額に突き付けられたときに、或いは、近距離から銃口を向けられたときに、

      >>ロシア国民に取っては絶滅戦争一歩手前という意識があるのでしょう。
      なので西側が何度も行った自己都合による約束や合意の不履行等(穀物合意も結局制裁を続けたので不履行)に対してケジメを付けなければロシアが交渉によって諦めるのは無理があるかと考えられます。

      と、立派なご高説を考えながら、銃弾の貫通を待つ方なのですか?

      1. けつなあな確定 より:

        随分と妄信的な反露を決めている方の様ですが、レッテル貼りと個人攻撃をするパヨクと同等程度の知性と品性なら書き込むのを止めた方が生産的ですよ。

        国家間の利害関係を冷静に考えて、アフリカの失敗国家と同等の汚職指数のウクライナが正しいと考えるのは辞めた方が無難でしょう。

        私の話に対して明確な根拠のない反発や中傷は貴方の品性と知性が下劣である事を証明しているだけです。

        1. さより より:

          コメ主様のコメントの何処に根拠が?自分の思い込みが根拠とは?そして、レッテルの総貼り。尤も、そのレッテルの数が少なくて、オリジナリティが無いのが寂しい。

        2. さより より:

          レッテルの多用は、自分の書いている事に自信が無い事な証でしょう?書いている本人はそう思っていなくても、周りの人間はそう感じます。
          一度、レッテル言葉を使わないで、書いて見てください。これに対する返信は、レッテル言葉無しで書いてみてください。

  2. 匿名 より:

    バカなのかな?ここのサイト主。ロシア嫌いなのは、良く分かったが、もう少し、情報収集した方が良い。何故なら我々日本人は、アメリカイギリスの、情報に支配されてるからだ。馬渕睦夫先生の、本とか、読んだ方が良い。

    https://ja.m.wikipedia.org/wiki/馬渕睦夫

    1. 匿名 より:

      句読点の使い方がおかしい。
      サイト主的には読者から侮辱されるのはOKなのかな?寛大だね。

    2. さより より:

      あなたは、逆張りで稼ぐ評論家という存在を御存じですか?
      そのような評論家の方々はどこから、その「真実情報」を収集してくるのでしょうか?
      どうしてそんな凄い情報収集力があるのでしょうか?
      先ず、その人の言説を信じる前に、その情報の源の真実性を確認することが大事では?

      1. たろうちゃん より:

        彼だか彼女だか貴方か君かは知らないが「逆張評論家」のコメントには不快な言説が多い。意味不明な返信コメントや自分を大きく見せる意図か些少な知識を披露する意図かは知らないが、あまりに人を小バカにするコメントが見受けられる。管理人さんがどう評価しているのか知らないが、一人でサイトの品格をさげている。

        1. さより より:

          ご自分のご高説を、発信されることに邁進してください。有意義なご意見を拝読できることを期待しています。

        2. さより より:

          あと、対話とはどういうものかを認識されてください。決して、◯カとかいう意味不明な言葉は使わなく類のものです。

          1. たろうちゃん より:

            すいませんでした。勉強になります。ありがとうございます。

  3. たろうちゃん より:

    サイト主にたいして「バカ」と揶揄するコメントを投稿するのを見かけるがそのわりに「バカ」のサイトにコメントを寄せているのを見かける。一記事に何回もだ。先日、おれは我慢できなくなり「バカ」という言葉を含めコメントを投稿したのだが、見事に削除された。少なくともサイト主は公正には運用しているとおもう。「バカ」と書かれ「新宿会計士」さんはどうおもうのか?少なくとも忙しい最中のサイト運営であり情報収集なのだ。行き届かないと感じるなら皆でカバーすればいいのではないか。

  4. 元雑用係 より:

    また貼っておきましょうか。3度目ですけど。

    NATOの拡大をしない約束があったかどうか、当時の大統領ゴルバチョフ自身が「議論もしていない」と明言していることは知られた話ですが、2014年のRussia Beyondのインタビュー記事で語っています。

    Mikhail Gorbachev: I am against all walls (Russia Beyond)
    https://www.rbth.com/international/2014/10/16/mikhail_gorbachev_i_am_against_all_walls_40673.html

    M.G.: The topic of “NATO expansion” was not discussed at all, and it wasn’t brought up in those years. I say this with full responsibility.
    M.G.:「NATOの拡大」という話題は、当時はまったく議論されませんでしたし、持ち出されることもありませんでした。私は全責任を負ってこれを言う。

    一応これ以外の点に触れておくと、東独領域にNATO軍を配備しないことは議論したと述べていますし、NATOが拡大すればロシアが恐怖を抱くだろうことはゴルバチョフの他の発言からも読みとれはします。

    ただし、NATO不拡大の約束があったかどうかでいえば、「約束は無かった」が正解だと思います。

    1. 元雑用係 より:

      プーチンも「約束を破った」などとウソつくのではなく、「忖度しろよ」といえば正当性もあったんでしょうが。
      それだと被害者コスプレになっちゃいますけど。

      彼らが「西側が約束を破った」と言うときは眉に100回くらい唾つけて聞くべきだと思います。

      戦後一貫して「嘘も百回言えば真実となる」「自分は悪くない、悪いのは全部他人」を実践して日本の歴史を捻じ曲げてきた韓国を観察している日本人ならば、プーチンのウソなどすぐに見抜けると思うんですがね。

    2. たろうちゃん より:

      お見事です。「私は全責任を持ってこれをいう。」なかなか、ここまで潔くは言えない。良い意味で感服しました。

    3. けつなあな確定 より:

      「NATOゾーンの拡大は受け入れられない」と主張するゴルバチョフ大統領に、ベーカー米国務長官は「われわれも同じ立場だ」
      https://www.foreignaffairsj.co.jp/articles/201412_shifrinson/
      当時のベーカー国務長官は同意していますよ。
      条文として作成されていない口約束だろうが国家間の合意を反故にしているのは事実ですが?
      かるーく調べただけで分かるんですがどうなんでしょうか。

      1. けつなあな確定 より:

        追記です。
        https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220902/se1/00m/020/005000d
        バイデン政権が否定していますが会談記録は残されており、約束が無かったというデマを流すのは辞めた方がいいですよ。

      2. 元雑用係 より:

        その記事はサブスクしないと読めないんですね。
        まあまず、私の紹介した記事を読んでください。
        ゴルバチョフがベーカーが述べた「1インチ・・・」に言及してますから。

      3. 元雑用係 より:

        反論するときは相手の主張(この場合は私の紹介記事)の中の、具体的に何に対して何を根拠に反論するのか、ご自分の言葉で書くべきです。
        「これを読め」
        は基本的に反論ではありません。

      4. 元雑用係 より:

        反応がないのでやりとりのまとめと、反応があったら書こうと思っていたことを書いておきます。

        私はベーカーが語ったとされる「NATOはこれ以上東には1インチも移動しないだろう」を記者から聞かれた当事者ゴルバチョフ自身が「そんなことは話してねーよ」と答えた、ロシアメディアのインタビュー記事を紹介しました。

        それに対してあなたが示したのはゴルバチョフがその記事内で否定したことそのものに過ぎません。ゴルバチョフの発言の信憑性を問うならまだわかりますが、これでは反論になっていません。
        相手の話を理解もせずに反論してきたと考えます。それはあなたがはじめから結論を決めつけているからでしょう。foreignaffairsをサブスクする気はありませんが、逸聞で内容は2つめの記事と同じ程度のものと聞いています。記事中に出典はなし。

        約束の有無については多く議論されています。
        あなたの言葉を借りると、”NATO東方拡大 約束”のワードで
        「かるーく調べただけで」
        google上位5件中、ベーカー発言を真として取り扱うサイトが3件、その真偽を問うものが2件でてきます。加えて2件とも結論は「約束は無かった」。この中から敢えてベーカー発言を真とするものだけを取り上げて貼り付けるところにも、客観的というより恣意的な情報取り扱いの意図を感じます。

        約束の有無は、敢えて言えば見解が分かれているわけで、約束が無かったことを当然の前提とするあなたの言説は公正ではありません。

        約束があったと最初に言いだしたのは誰か。2016年のプーチンだそうです(反証があるなら提示は簡単です)。衛星写真等の複数の証拠が確認できるブチャの虐殺を無かったというロシアです。してもいない約束をしたと言ったとしても何ら不思議はありません。
        私自身は約束は無かったし、ロシアの立場を強くするためのプロパガンダだろうと考えています。
        約束があったことを当然とする言説は、ロシアのプロパガンダへの加担と考えます。

        1. 元雑用係 より:

          間違い。訂正。

          >約束が無かったことを当然の前提とする

          約束があったことを当然の前提とする

        2. 元雑用係 より:

          >2016年のプーチンだそうです
          2016ではなく2014のつもりでしたが、その話自体元ネタを改めて辿りましたがわからなくなっていました。
          取り消します。

  5. はるちゃん より:

    外務省出身の方も、ロシア人はダーチャで自給自足できるので、ウクライナによるモスクワへのドローン攻撃が常態化しても、それは取るに足らない小さな出来事だと言っていました。
    私にはそうは思えませんが。
    ロシア国民が自給自足を強いられる事態にまで追い込まれれば、国としては危機的状況であり、そのような事態が続けば国の崩壊は避けられないと思うのですが。
    アメリカ民主党とEU諸国が、プーチン政権打倒で一致できれば良いのですが。
    バイデン大統領はどう思っているのでしょうかね?

    1. たろうちゃん より:

      もう30年位前になりますか。ベルリンの壁が壊され、ルーマニアではチャウチェスク大統領が銃殺され、ロシア連邦共和国が崩壊した。丁度日本では政権交代が起きルーピー鳩山から空缶菅直人に首相の重責がうつったはかりで北方四島の奪還チャンスが膨らんだ頃だ。なにを考えたか、思ったか菅直人はロシアに助け船をだしてしまった。暗愚な宰相を持った日本人の悲劇でそれは東北大震災で混乱極まる東電福島原発への電撃訪問へとつながっていく。いまロシアがウクライナに侵攻して何年か後に戦闘の結末をみるだろう。その時外務省は、そして日本政府はどう動くかシュミレーションはできているのだろうか。不安である。

      1. はるちゃん より:

        ウラジオストクはもともと中国領で、1860年の北京条約によりロシア領になりました。
        中国の最近の歴史教科書には、「極東の中国領が不平等条約によってロシアに奪われた」との記述があるようです。
        プーチン体制が揺らげば、中国はロシア支援を口実にウラジオストクを「中国固有の領土」として返還を要求するのでは無いかと思います。
        日本としては、ロシアの反プーチン勢力、あるいはロシア分裂に備えてロシア極東地域とは何らかの繋がりを持っておきたいところですが。

        1. たろうちゃん より:

          日本からカネを引っ張りたいのか、何なのかわからんが北方四島のどこだっけかな、中国資本や韓国資本を引っ張りこんで開発を促進する記事を読んだ記憶がある。今は、どうなっているのか知らないが外務省や日本政府は、仮にロシアがウクライナに敗戦し割譲となったら、キチンと対応できるだろうか。歴史的背景をみても、中国がウラジオストク奪還に動くのは明白だ!しっかりして貰いたい。

  6. さより より:

    ロシアには、露店文化と共に、貯蔵文化もあるらしいですよ。
    ペレストロイカの大混乱期に、地下に貯蔵した大量のジャガイモで生き延びた老夫婦の記事を見かけたことがありました。

  7. はにわファクトリー より:

    ソ連崩壊のころに比べて現代ロシアの製造業は衰えています。
    資源輸出で即席リッチになったつもりでいますが、産業力はごっそり削げ落ちているのです。資源開発用の産業装置もキラキラ模範建築を打ち建てる建機も西側流のキラキラショッピングモール運営ノウハウも、靴も衣服もスマホもパソコンも何かもかもが半製品・完成品の輸入で出来上がっています。
    チェルノブイリ・ファミリー chernobyl family という名の Youtube チャンネルがあります。原子力発電所事故から封鎖になったままのチョーノブリ村はウクライナにありますが、そこに残された産業遺産を古い SF 映画シーンのよう取り上げるという秀逸な動画投稿です。
    強いなまりの英語を話すホストとチャーミングな奥方(チェコ人だそうです)が廃屋から発掘して来た 1980 年代ソ連エレキ製品を修復して動作させる過程を見れば、当時ソ連工業はよく頑張っていたのだと分かります。ウクライナ版秋葉原電気街「Kyiv KarDachi — a REAL CYBERPUNK market」投稿は衝撃かも知れません。お値打ち品電子部品が今でも購入可能らしいのです。復元に成功した機械は博物館行きの値打ちがありますけれど、さて21世紀ロシアは後代に何が残せるというのでしょうか。

    1. 元雑用係 より:

      REAL CyberPunk、なかなかですね。
      滅びた超文明の遺産を鉱山から掘り起こして細々と生きていく未来人の宮崎駿話を連想してしまいます。

      ソ連崩壊後のロシアは自前でやることを放棄し金で買うことを選んだようですが、なんだかんだと西側のグローバル価値観の忠実な実践者だったわけですね。
      西側とケンカしては生きていけない身体になっているのに突っ張るのだから自業自得です。

      大国の夢は諦めざるを得ないでしょうが、中国の資源供給国に落ちぶれても、今までのような見返りは期待できないでしょうね。
      中国は西側みたいに優しくない。

    2. はにわファクトリー より:

      未来は誰にも明白すぐる。アンドレイ・タルコフスキーが彼の映画の中で前世紀のうちに種明かしています。

    3. さより より:

      はにわファクトリー様、元雑用係様

      お二人の、詩的な知的な対話に、静かな感銘を受けました。プーチンのロシアが何故こんなことになってしまったのか?ずっと疑問でしたが、これで分かりました。確かにロシアは、帝政時代、かなりの技術力、特に造船や冶金や機械工学関係の技術があったように思っておりましたので、プーチン時代にそれらは何処へ行ったのか?と疑問に思っておりましたので。

      >中国は西側みたいに優しくない

      プーチンも良く世界史を勉強していれば良かったのに。中国4千年の歴史を知れば、中国に幻想を持つ事はなかったのに。

      >未来は誰にも明白すぐる

      明白過ぎる。これは、今の日本にも当て嵌めて考えるべきかも知れません。岸田では、未来は明白過ぎます。つまり、プーチンのロシアのように明白過ぎる愚かな事をやっていますから。

  8. 自称元親韓派 より:

    仮にロシア人が露天で経済制裁に対応できたとしても、ロシア国家全体としてそれはそれで問題なのでは?
    「露店を規制する法律がない」ということは各自が好き勝手やってる状態みたいですし、国内経済の少なくない割合が政府の管理外にあるって事ですよね。
    課税ベースも侵食されますしそういった経済圏は犯罪組織を産み育てるので・・・(日本の戦後の闇市みたいに)。

    1. さより より:

      露店文化、と言っているのであって、露店経済と言っているのではありません。
      露店文化を経済にまで拡大して考える必要はないと思います。

      1. さより より:

        実際、戦後の日本は、露店・闇市で成長した訳ではありません。庶民の生き残りの為に例外的に存在していただけです。ただ、タイのように露店が文化から経済活動の一形態として確立している場合には、心配されるまでも無く徴税の仕組は確立しているはずです。
        ロシアが、露店文化で滅びるよなら、タイ以下の国だったという事でしょう。そんなレベルの国、心配して上げる必要は無いでしょう。

  9. 雪だんご より:

    今のロシアはソ連時代の貧困に近づいているのかも知れませんが、開戦前のロシアも
    現代日本人の生活基準からするとかなり危険で不安定で不自由な生活だった様に思えます。

    これを考慮すると、ロシア人が「なんとかしよう」と言う気にならないのは

    ①ロシア人は感覚が”麻痺”していて問題意識が薄い、この程度なら耐えられると感じている
    ②もちろん不満はあるが、だからと言って抵抗して射殺などされたくない
    ③命がけでプーチンを排除した所でもっとマシな国を作れる自信がない
    ④いっそ他国に占領された方がマシになるかも知れないと期待している

    こんな心理状態になっているのでは?と想像しました。
    あくまでも私個人の勝手な想像で、根拠なんてありませんよ、もちろん。

    1. はにわファクトリー より:

      政治に口を出してはいけない。政府は政治に口を出さない限りにおいては最低限の生活保障をする。逸脱すると粛清(その人物は生きていなかったことになる)という社会構造があるそうです。ずっと昔からこうだったようです。Russia Beyond を読み続けるとさらに分かるのかも知れません。ですので国の未来など考えてないと思います。

    2. 元雑用係 より:

      ③に含まれるかもしれませんが、社会の不安定化を特に嫌う傾向も強いと聞きました。プーチンを降ろして不安定になるなら願い下げ、というところかと。ソ連崩壊直後の混乱の記憶が生々しかった影響もあるのと、当時の状況は今とは比べられないほど酷かったのだそうです。
      政権に対する不満が強いのかというと、そんなもんだとの認識が強いらしく、支持率の高さはそれなりに真実を示しているとも聞きました。

    3. はにわファクトリー より:

      侵攻直後に国外逃亡が相次ぎました。
      フィンランド行き急行から降り立ったばかりのロシア青年にカメラがどうして逃げるのかと尋ねた(たぶんそう言った)ニュース動画を視ましたが、なんだかなという印象が残りました。英語字幕はこう読めました。
      「(フィンランドは)デモクラシーなんだろう」
      俺の勝手にさせてくれて、しかも大切してくれる国なんだろう、と彼はそう言いたかったようでした。ロシア語が分からないので字幕が正しいのかは当方には検証のしようがない。デモクラシーとやらは今のロシアの中にない、逃げて出て来る奴がこんなじゃな、と当方は理解しました。

  10. 呆け老人 より:

    >マクドもコーラもロシアからなくなったが…?
     マクドナルドなんて旨くもないし、あんな食べにくいものはなくなってもさして困らないのではなかろうか。ポーランドでもマクドナルドはなかったが、キオスクに菓子パンを売っていたのでそれと飲み物を買って昼を済ませたが。

     但し、言葉の通じないところに行ったときは写真を指さしてとにかく胃袋に何か入れることができるので旨かろうと不味かろうとどうでも良く、実に有り難いのは「事実だ」が。フランスに隣接するベルギーの街へ行ったらフラマン語だったのでアルファベットを使っているが全く理解不能であり、当然話すこともできなかった。そこでマクドナルドに行き写真を提示して昼飯を手に入れたが、腹ぺこだったので旨かった。

     コーラも必須の商品ではなく、代わりのものなどいくらでもあるのではなかろうか?実際ポーランドでも味付の飲料を売っていたので買って飲んだが。マヤ遺跡に行ったとき喉が渇いたからコーラを買おうと思ったがペプシしかない。味が違うがそれで我慢したが。

     ナンなら水でも牛乳でも良いわけで、それなら幾らロシアでもあるでしょう。

     食べ物、飲み物よりもクレジットカードを使えないのが庶民には一番困るのではなかろうか。食べ物、飲み物なら代用品はいくらでもあるから、多少は困るであろうが、大した被害にはならないように感ずるが。

  11. ねこ大好き より:

    はっきり言ってロシアは民度も社会性も政治の成熟度も発展途上国レベルだと思います。資源頼みの国家収入、エリート層の独裁と独占、軍事最優先経済。まともじゃない。
    露天で売り買いなんて、日本だったら無人市場やフリーマーケットとか、平和的な姿を想像しますが、ロシアのそれは、国を信用できない庶民の生きる為の必死の手段、と過酷な姿を想像してしまいます。
    平均寿命も60歳位?社会保険料も要らないし、お金を蓄えておく必要も無い。デストピアの世界。恐ろしや〜。

  12. 匿名 より:

    ロシアは潰れるかどうかはわかりませんが、ロシアは潰さなければならない国なのだと思います。

    たとえば馬淵さんや伊藤貫さんがアメリカを憎む気持ちはよくわかりますが、その話を一緒にすべきではありません。アメリカは相当ずるい国であるのは確かですが、弱小国にミサイルを撃ち込むようなことはしません。ロシアや中国のような、何事にも理不尽な力学を前面に押し出して希望を叶えようとする軍事大国に日本のような国が一国で立ち向かうのは無理です。だから西側同盟なのです。あたりまえなことを述べましたが、逆張りでメシを食うような評論家、またそいつらを使ってカネを稼ぐマスメディアも多いですから、気をしっかり持たないと、悪魔に塩を送るような道を作りかねません。定期的に軌道修正しとかないとね。

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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
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