朝日新聞社が「減収減益」で2年ぶりの営業赤字に転落
株式会社朝日新聞社の2023年3月期決算は減収・減益となり、しかも2021年3月期に続いて、再び営業損失に転落してしまいました。売上高が減少しているなか、売上原価、販管費といったコストの上昇を賄い切れなかった格好です。最大手の朝日新聞ですら、こういう状況にあります。今後の焦点のひとつは、朝日新聞などの値上げにより、新聞部数の減少ペースがさらに速くなるのかどうか、といった点にありそうです。
目次
株式会社朝日新聞社の短信公表
今年も、この時期がやってきました。
株式会社朝日新聞社の決算(連結、単体)の概要が判明したのです。これについては、たとえば朝日放送グループホールディングス株式会社のウェブサイトに5月26日付で公表された『親会社等の決算に関するお知らせ』【※PDFファイル】で読むことが可能です。
ただし、現時点では朝日新聞の部数や人件費などの細かい推移をみることはできません。今回公表されたのはまだ決算短信ベースであり、有報ベースではないからです。このため、朝日新聞の朝刊と夕刊の部数に関するグラフ(図表1)については、現時点では、23年3月期時点のものを入力することはできません。
図表1 朝日新聞の朝刊と夕刊の部数
(【出所】株式会社朝日新聞社・過年度有報をもとに著者作成)
したがって、例年の詳細分析については、6月下旬となるであろう有報の公表を待ちたいと思います(※もっとも、『朝日朝刊3ヵ月で7万部減なのに「有料会員数」横ばい』でも触れたとおり、朝日新聞の部数については別の手段でも知ることができます)。
売上高は2回大きく減った
減収減益:売上高は趨勢的に減少を続けている
もっとも、決算短信ベースでも、かなり深い分析の実施が可能です。さっそく中身を確認してみると、今回の決算、なかなかに衝撃的です。営業利益が再びマイナス(つまり営業損失)に陥ってしまったからです。その大きな要因は、コスト増でしょう。これについて、順を追って確認していきましょう。
まず、売上高については連結ベースで2670億31百万円、単体ベースで1819億50百万円で、いずれも前年比で小幅なマイナスでした。
株式会社朝日新聞社・売上高(2022年3月期→23年3月期)
- 連結ベース:2724億73百万円→2670億31百万円(▲2.00%)
- 単体ベース:1881億98百万円→1819億50百万円(▲3.32%)
(※ちなみに売上高について、連結の方が大きい理由は、おそらく、連結ベースでは、不動産業や広告子会社などの売上高が含まれているからではないかと思われます。なお、事業セグメント別の売上高については、6月下旬に公表されるであろう有報のセグメント情報で確認したいと思います。)
ただ、株式会社朝日新聞社の売上高が前期比で減少したことは事実ですが、これは別に異例ではありません。同社の売上高は、一貫して下がり続けているからです。専門的な財務分析の見地からすれば、今回の売上高の減少率は、過去の趨勢と比べてさほど違和感のあるものではありません。
過去12年分の売上高:連単ともに4割以上減少
もっとも、これについてグラフ化すると、これはこれで興味深い状況が浮かび上がります(図表2)。
図表2 株式会社朝日新聞社・売上高の推移(連結・単体)
(【出所】株式会社朝日新聞社・過年度有報および)
こうやって約12年分を1枚のグラフにしてみると、やはり印象的です。
株式会社朝日新聞社の売上高は、2011年3月期だと、連結で5000億円近く、単体でも3000億円を超えていましたが、このちょうど12年間で、売上高は連単ともに4割以上減少してしまったからです。2011年3月期と23年3月期を比較してみると、それは明白でしょう。
株式会社朝日新聞社・売上高(2011年3月期→23年3月期)
- 連結:4665億34百万円→2670億31百万円(▲42.76%)
- 単体:3167億79百万円→1819億50百万円(▲42.56%)
変曲点①2014年に何があったのか
また、株式会社朝日新聞社の売上高については、過去に2回ほど、「変曲点」があったことが確認できます。
1回目は2014年3月期から15年3月期にかけての売上高の落ち込みです。このときは、連単ともに売上高が7~8%程度減少しました。
株式会社朝日新聞社・売上高(2014年3月期→15年3月期)
- 連結:4695億22百万円→4361億36百万円(▲7.11%)
- 単体:3135億14百万円→2886億29百万円(▲7.94%)
この時期に一体何があったのか。
「2014年~15年」でピンときた人は鋭いと思います。2014年といえば、朝日新聞の紙面上、いわゆる自称元慰安婦問題に関する記事の訂正・取消や、いわゆる「吉田調書」などが行われたタイミングだったのです。
記事を訂正、おわびしご説明します 朝日新聞社/慰安婦報道、第三者委報告書
―――2014/12/23付 朝日新聞東京朝刊37面より
朝日新聞社「吉田調書」報道 報道と人権委員会(PRC)の見解全文(1)
―――2014/11/13付 朝日新聞朝刊特設A面より
冒頭の図表1でもわかるとおり、朝日新聞の部数の減少のペースは2015年3月期以降、速くなっているのですが、それと同時に『新聞朝刊の寿命は13.98年?』や『新聞夕刊は7.68年以内に消滅』でも取り上げたとおり、とくにここ5年の部数の減少は朝日新聞に限った話ではありません。
このように考えていくと、株式会社朝日新聞社の売上高が2015年3月期に大きく落ち込んだ理由は、部数が減っただけではなく、それ以外の要因(たとえば広告主の朝日新聞離れなど)の影響もあったと見るのが、より正確に実態を示していると考えられます。
変曲点②2020年に何があったのか
一方で、先ほどの図表2で、もう1箇所、売上高が大きく減少している年度がありました。2021年3月期です。
株式会社朝日新聞社・売上高(2020年3月期→21年3月期)
- 連結:3536億08百万円→2937億71百万円(▲16.92%)
- 単体:2396億47百万円→2102億86百万円(▲12.25%)
減少率は、単体で12.25%、連結だとなんと16.92%で、先ほど挙げた2015年3月期のものと比べ、こちらの落ち込みの方がかなり大きいのです。
これは、なかなかに衝撃的です。
直感的に、21年3月期の落ち込みは新型コロナウィルス感染症(武漢肺炎)蔓延の影響が大きい、と考えるのが自然ですが、どうもそれだけではない可能性があります。武漢肺炎の蔓延にかこつけて、長年、新聞広告を出していた広告主が、いっせいに新聞から離れたということではないでしょうか。
実際、この武漢肺炎パンデミックが落ち着いても、株式会社朝日新聞社の売上高は戻って来ていません。もし売上高の減少要因が武漢肺炎の影響によるものだけであれば、武漢肺炎の蔓延が落ち着いてきた段階で、売上高もある程度戻るはずだからです。
そういえば、『ネット広告費が史上初の3兆円台:マスコミ退勢は続く』でも取り上げたとおり、株式会社電通が公表する『日本の広告費』というレポートによれば、2022年の広告費はネットがマスコミ4媒体(新聞、テレビ、雑誌、ラジオ)合計を抜き去ったのだそうです。
このことから、武漢肺炎はたんに新聞の部数が減る要因となっただけでなく、広告媒体という観点から、新聞(やテレビ)の出稿量が大きく減るきっかけにもなったのだ、と考えた方が、実態に近いのではないかと思う次第です。
赤字が追いかけてくる!
再び営業損失に!
なお、売上高の分析に関しては、ほかにもまだやりたいことがたくさんあるのですが(たとえばセグメント別売上高の分析など)、残念ながらこれらに関するデータはまだ出て来ていませんので、これについては有報が公表されるときまでのお預けとしたいと思います。
それよりも、今回の決算短信について特筆すべき事項があるとすれば、営業損益が再び赤字に転落したことでしょう(図表3)。
図表3-1 営業損益項目(連結)
項目 | 22年3月期→23年3月期 | 増減率 |
売上高 | 2724億73百万円→2670億31百万円 | ▲2.00% |
売上原価 | 2043億20百万円→2071億97百万円 | +1.41% |
売上総利益 | 681億53百万円→598億34百万円 | ▲12.21% |
販管費 | 586億52百万円→602億54百万円 | +2.73% |
営業損益 | 95億01百万円→▲4億19百万円 | ― |
図表3-2 営業損益項目(単体)
項目 | 22年3月期→23年3月期 | 増減率 |
売上高 | 1881億98百万円→1819億50百万円 | ▲3.32% |
売上原価 | 1358億02百万円→1386億02百万円 | +2.06% |
売上総利益 | 523億96百万円→433億48百万円 | ▲17.27% |
販管費 | 444億56百万円→452億71百万円 | +1.83% |
営業利益 | 79億40百万円→▲19億23百万円 | ― |
売上高については連単ともに前年と比べて減少したのですが、売上原価については連単ともに上昇。結果的に売上総利益は連結ベースで12.21%、単体ベースで17.27%削られ、さらには販管費が前年同期比で上昇に転じたため、結果的に営業損益は連単ともに赤字に転落してしまいました。
これについては残念ながら、現時点では短信ベースでしか情報が手に入らないため、売上原価明細や販管費明細などが存在せず、したがって費目別の内訳について検討することはできません。
ただ、想像するに、ウクライナ戦争を含めた世界的な資源価格高騰などを受け、紙代などの諸コストが相当に上昇するなどの影響で、結果的に営業赤字に追い込まれたのではないでしょうか。
値上げしてもリストラしても赤字が追いかけてくる!
じつは、株式会社朝日新聞社が営業赤字を計上するのは、今回が初めてではありません。2014年3月期以降で見ても、2021年3月期には連単ともに巨額の赤字(連結ベースで70億円、単体ベースで74億円)を計上しているのです。
21年3月期の赤字に関しては、『株式会社朝日新聞社の決算:一過性要因とその他の要因』などでも触れたとおり、基本的には「売上高の減少に構造改革が間に合わず、経費抑制が遅れたための一過性の赤字」と考えてよさそうです。
しかし、23年3月期に関しては、こうした構造改革が終了したにも関わらず、再び営業赤字に転落したということであり、このことから、経費抑制で経営体質をスリム化しても、ちょっとしたコスト増があると、またすぐに赤字転落してしまう、といった構造要因が透けて見えます。
いわば、値上げしてもリストラしても、赤字が追いかけてくるのです。
売上原価、販管費ともに上昇
実際、売上原価や販管費については、売上高の減少に伴い、これまで趨勢的に下落が続いていたのですが、2023年3月期に関してはいずれも前年同期比上昇に転じています(図表4)。
図表4 売上原価の推移
図表5 販管費の推移
ちなみにとくに図表5に関していえば、2023年3月期の販管費は2014年3月期と比べ、半分以下に抑制されていますが、それでも営業赤字に転落してしまうというのは、株式会社朝日新聞社にとって新聞事業がかなりの不採算部門となっていることの証拠でしょう。
連結ベースでは最終黒字、単体ベースでは最終赤字
ただし、株式会社朝日新聞社は連結ベースで見て、堅調な受取配当金(17億34百万円)、持分法投資利益(54億85百万円)などに助けられるかたちで、経常利益段階では78億72百万円と黒字を計上し、最終的な「親会社株主に帰属する当期純利益」も25億92百万円のプラスとなりました。
単体決算でも受取配当金(38億44百万円)などに助けられる格好となり、経常利益段階では24億82百万円のプラスとなったのですが、ただ、単体では早期割増退職金(41億64百万円)などが響いた結果、最終的には3億79百万円の当期純損失に転落しています(図表6)。
図表6 株式会社朝日新聞社の経常利益・当期純利益
項目 | 22年3月期→23年3月期 | 増減率 |
連結・経常利益 | 189億25百万円→70億62百万円 | ▲62.68% |
連結・親会社株主に帰属する当期純利益 | 129億43百万円→25億92百万円 | ▲79.97% |
単体・経常利益 | 109億90百万円→24億82百万円 | ▲77.42% |
単体・当期純利益 | 60億54百万円→▲3億79百万円 | ― |
こうした決算から見えてくるのは、新聞業界が置かれた苦境です。
正直、株式会社朝日新聞社の場合、優良資産が多く、また、自己資本の厚みあり、手元流動性も潤沢であるため、生半可なことでは経営破綻状態に陥ることはあり得ないと考えてよさそうです。
苦境のなかの値上げ…凶と出るか大凶と出るか
ただ、少なくとも本業の新聞事業に関しては、完全な赤字体質です。そして、最大手の一角を占める朝日新聞だからこの状況で済んでいるのであり、これが経営体力の弱い新聞社だと、相当な苦境にあると考えて良いでしょう。
しかも、『今度は毎日が値上げ…新聞業界のカギ握るのは日経新聞』でも指摘したとおり、新聞業界では現在、値上げラッシュが続いています。
一般的な経営学の世界では、売上高が減っている局面で販売単価を引き上げると、ますます売上高を減らす効果をもたらすおそれが懸念されます。それなのに敢えて値上げに踏み切る理由は、多少部数を減らしてでも、まずは「出血」を止めなければならない、といった判断でもあるのかもしれません。
いずれにせよ、当ウェブサイト的に見て、今後の短期的な焦点は、2つあります。
ひとつめは、株式会社朝日新聞社が6月下旬に公表するであろう有報を使った、同社の経営状態に関するより詳細な分析であり、ふたつめは朝日新聞、西日本新聞、毎日新聞などが値上げに踏み切って以降の部数がどう変化したかに関する考察です。
これらの動向次第では、「朝刊13.98年」、「夕刊7.68年」という「残存寿命」を再計算する必要も出てくるかもしれませんが、さて、どうなることでしょうか。
今後の新聞業界がどうなるか、その展開が楽しm…、心配でなりません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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市場が退潮傾向であることは間違いが無いのですから、値上げをすれば一気に部数が減ることは確実です。
そうすれば、広告も加速度的に減ります。
今でさえ、紙数の半分は広告、しかも全面広告が多く、時には、2面見開き広告もあります。
とても、落ち着いて記事が読めるものではないです。読む価値のある記事も少ないのですが。
これでは、新聞とは一体何?ということになります。
広告紙なのか、チラシを配布する媒体なのか?
広告も減るとなれば、今まで新聞広告をしていなかった企業にも声を掛けることになり、当然、広告掲載料も安くしなくてはなりません。
そういう趨勢がある中で、原価上昇の要因が目白押しです。
つまり、収入が減少し続け、出費が増え続けるという状況が続きます。
趨勢を見誤って、ではなく、決断が出来ずに倒産することは、大企業でもあります。
見誤ることが無いほどに、趨勢は明白なのですから、情勢が悪いのではなく、決断力がないのが悪いのです。
このサイトでは、盛んに、新聞はあと何年だとか取り上げられますが、このサイトの分析は甘いです。もう3~5年以内に、読売以外は、紙の新聞は無くなっている位の趨勢でしょう。
さて、肝心の記事についてです。
どうも、読者を軽く見ている所があります。
読者が読みたい記事ではなく、自分達が書きたい記事、楽して書いた記事を載せているだけです。
ところが、これだけ発行部数があるのだから、読者は読んでくれている、読んでくれているのだから、こんな記事でも受け入れられている、自分たちの書いている記事は、読者が読みたい記事なんだ、と思っているかもしれない、そして、相変わらず、甘い取材をやって、後は自分たちの考えたことを加えて書くということを繰り返しています。
しかし、購読者は、別に記事を読むためではなく、チラシが欲しかったり、TV番組表を観たかったり、ということが理由で購読していることが大半であったりします。
ですから、いい加減な記事でもいいのです。読者は記事を当てにしていないのですから。
すると、どうなるか?
ある時、分水嶺を超えたように、一気に下降します。
また、電子版を伸ばすには、記事の質が問題になってきます。今まで、読者が知りたい事実に基づいたきちんとした記事を書いて来なかったのに、そのような質の高い記事を書くノウハウは蓄積されているでしょうか?
最期に。
一番困るのは、新聞社本体よりも、新聞販売店です。
今まで、チラシの折り込みで収入を上げていたのです。
部数は減る、チラシは減る、という傾向が変わることはありません。
決算諸表は、1年前の実績です。
動きの緩やかな時であれば、そのような分析でもいいかもしれませんが、このような動きの速い時は、幾つかのキーポイントを刻々と視て行くような分析方法が必要です。
そのキーポイントは、何かは自分で発見し決める必要がありますが。
今回の値上げは、新聞紙の退潮をかなり加速させることは間違いありません。
>いわば、値上げしてもリストラしても、赤字が追いかけてくるのです。
10人でやった仕事の成果を8人で山分けするまでは「うまー」なんですが、8人で10人分に仕事の成果を出せず8人分の成果しか出せなければ元通り、という。
8人で10人分の仕事をする為の環境を整備しないと、8人なら8人分、6人なら6人分の仕事の成果になるんですよねー。
日本に中国や南北朝鮮の利益の代弁者となる新聞社は何社も要らないんじゃないの?って事で、朝日新聞社は同じくアカい地方新聞社(神奈川新聞とか東京新聞とか北海道新聞とか色々)と経営統合を進め、赤井邦道の寡占化、独占化をすれば良いのではないかと。
その過程で、より純度の高いアカ記者が残っていくか、楽しみですし。
メガバンクならぬメガ新聞社、ですね(*^_^)
クロワッサン様
コメントを見て、”ハッ! “としました。
新聞界のカリスマ、「アカいレッドサンズ」構想ですね。
きっと、レッドゾーンを突き抜けることでしょう・・!
銀行の統合みたいに、中北南朝新聞って名前を思いつきました。
日本も北は北海道、とか中部地方とか南は九州沖縄とかいうから違和感なし。朝は朝日のまんまだし。
いづれ銀行同様に簡便な名前に改変して、「あか新聞」で落ち着くのでは?
カズ さん
Sky さん
そしたら先ずは神奈川新聞と統合して「シン・朝日新聞社」ですかね♪
最後は地球市民みたいな感じで地球新聞とか。
世界新聞は世界日報が既にあるんで微妙です。
毎度、ばかばかしいお話しを。
神奈川新聞:「朝日新聞が神奈川新聞に吸収合併される気なら、話は聞いてやる」
これって、笑い話ですよね。
令和軽薄体の新聞見出しを想起しました。
「気が付けば倒産
見限られる天動説職業人」
「読んでもらえない記事
社会の視線はディスプレイへ」
「浮世離れのコスト感覚
求められているの品質コスパ」
「痩せ蛙 負けるな 一茶これにあり」
毎回実にソレっぽいですな。
一茶の句や判官贔屓などの言葉に見られるように、日本人って昔から負け側で頑張っている人を応援したくなるのですかね。先日ランチに立ち寄ったカレー屋で「ランチセットのナンってハニーチーズナンに変えられます?」と店主に聞いたら、「ダメ、チーズノネダン、バイニナッタヨ、キュウジツワガンバルカラ」とのことで。飲食店は原価高騰がもろに厳しいですね。プレーンナンでもとても美味しかったので、また行って応援したいです。
朝日新聞は応援しませんけども。
農民 さま
♪重いコンダラ 試練の道を …
そもそもネットの時代に、1つの会社が全ての分野のニュースを網羅する必要はないんですよね。
地方紙が通信社から記事を買ってまで、国政や海外のニュースを掲載する必要はないし、全国紙だって役所や企業の公式発表を見ればわかるような事まで取材して報じる必要はない。
ただ、今の日本でオールドメディアが自社の得意な分野に特化すると、すごい記事ばかりになってしまいそうだけど・・・w
本来であれば政策努力(景気高揚)により達成すべき「税収確保」を増税に求める財務省のように、
本来であれば営業努力(広告収入)で賄うべきコスト負担を購読料に求めてしまったんですよね。
「うっ!その新聞は、ウソの新聞!!」なんて揶揄されちゃ、営業しようにも厳しいんでしょうけどね・・。
瞬間芸で行きます。今度は週刊誌風に。
「モノ書き職業が陥る社会錯視
暴かれるハルシネイション(精神幻覚)」
上場企業ではないので減収減益でも株主やアナリストのプレッシャーはないのではないか?
経営者は責任取らない、したがって経費削減も中途半端。これから数年は赤字が続くだろう。
世の中には上手くいかない事が多々あります。国で言えば少子化であったり、経済成長率だったり、財政赤字だったりします。それらについて、朝日はじめオールドメディアは舌鋒鋭く批判します。この自社の赤字問題をどう世間に説明するのか、興味深いです。
詳しい人がいれば、教えてください。
もうじき、週刊朝日の最終刊が発行されますが、その週刊朝日の編集部の人間は、これから朝日新聞の編集部に回るのでしょうか。となれば、朝日新聞の人件費の総額が上がるのでしょうか。
引きこもり中年 様
私の勝手な想像になりますが、AERAとの事実上の統合になるそうなので、一部はAERA編集部へ回るのではないかと思います。
nanashi さま
(とびきり優秀なら別でしょうが)AERA編集部としては、週刊朝日の元編集部の人がくるのは、断りたいのではないでしょうか。(ということは、AERA編集部としては、朝日新聞に押し付けたいのではないでしょうか)
引きこもり中年 様
朝日新聞社は、もう何年も前に出版部門を切り離して別会社にしています。なので 「週刊朝日」 も 「AERA」 も、発行元は 「朝日新聞社」 じゃなくて 「朝日新聞出版」 ですよ。
「朝日」 という名前にブランド力があった頃には、「アサヒカメラ」 や 「ASAHIパソコン」 のように、趣味の雑誌にも 「朝日」 の名前を冠して、朝日新聞社から発行されていたんですけどね。(年配の方なら覚えているでしょう。)
週明け新聞朝刊の見出し付けを空想してみました。新聞記者脳・輪転機脳の中身をハックした結果として。日本経済新聞社風に読めたらお目汚し失礼。
「先細りニッポン
会議は踊る
決断できない経営陣
新聞産業こそ先陣を切って社会再生を実践せよ」
順調にいや、それ以上に崖から落ちるが如く悪くなってますね。コレやったら余命幾らも無いかと、ホンキでシンパイしてます。
早期退職制や赤字部門を削減しても無駄です。何故なら残る組織の細胞が全部腐っているからです。リース、不動産事業も本線では無いから、ソコに配転されても良い仕事は出来ないと思う。結局はまた人員整理する羽目に。そうやってドンドンたけのこが細るように、廃業するまでエンドレスです。
「名門企業に昭和枯れすすきの寒風
変われないシニア社員
論説委員より海原雄山に人気高まる」
自分なりに新聞社の再建策を考えてみましたが、紙に拘るなら、広告業に転換して新聞は無料で配るというのが良いのではないでしょうか?
フリーペーパー化ですね。
視聴料不要の民放と同じビジネスモデルになってしまいますね。
成り立つかどうか責任持てませんが。
一昨年の引っ越しの時、当方の地元国立大の県内合格者掲載の新聞が出てきました。今では、個人情報保護法で掲載不可能でしょうけど、40年前は緩かったものです。
ついでに、地元テレビ局、ラジオ局でも放送されて、縁遠い親族からも御祝いを頂きました。
そういえば、土地家屋調査士試験合格者掲載の官報と新聞も持ってます。
子供が生まれた日の新聞の保管も聞かなくなり、訃報欄の掲載も辞退する昨今(当方の父親の時も辞退)。
もはや、新聞の生き残る道は「読者に媚びまくる」しかないように思います。
アカ日、埋日はその戦術でしょうか?。