日銀、中国人民銀行との為替スワップをさらに3年延長
邦銀の中国本土における活動実態に照らし、3.4兆円もの為替スワップは必要なのか?
昨日、日銀は報道発表を出し、中国との人民元建ての為替スワップを3年延長したと述べました。当ウェブサイトとしては、日中為替スワップについてはむしろ邦銀の救済のために必要なツールのひとつだと考えていますが、それと同時に、現在の邦銀の中国における活動の低調さを見るならば、わざわざこのスワップを契約延長する必要があったのかについては疑問だ、とも申し上げてきたつもりです。本稿では改めて通貨スワップや為替スワップについて確認しておきたいと思います。
目次
日中為替スワップは契約更新
先週金曜日の『パンダ債発行残高は低調:日中為替スワップの延長は?』でも触れたとおり、昨日は日中為替スワップの満期日でした。
これについて、当ウェブサイトでは、「日中為替スワップはむしろ日本にとってメリットがある協定である」とは考えているものの、先週時点では、「現状、邦銀の人民元建て債券などの発行残高が順調に増えているとは言い難い」、「わざわざ延長するだけの必要性に乏しいのではないか」、と申し上げました。
ただ、結論からいえば、日銀はこの為替スワップを延長したようです。
中国人民銀行との為替スワップ取極の延長について【※PDFファイル】
日本銀行は、中国人民銀行との間で、両国の信用秩序を維持し、もって経済発展のための経済金融活動を下支えする観点から締結している人民元および日本円を相互に融通するための為替スワップ取極について、2024年10月25日まで期限を延長することを決定した。なお、本取極による引出限度額は不変(本行において2000億人民元、中国人民銀行において3.4 兆円)である。日本銀行は、本邦金融機関の人民元の資金決済に不測の支障が生じ、わが国金融システムの安定確保のために必要と判断する場合には、本スワップ取極を活用して、人民元の流動性供給を行う方針である。
―――2021/10/25付 日本銀行ウェブサイトより
これについてどう見るか――。
個人的には、「わざわざ延長する必要もない」ものの、延長したならしたで、今後の動向をじっくり眺めてやれば良い、というくらいの印象しかありません。
ただ、こういう協定を見ると、「今回の通貨スワップは、日本が中国に対して3.4兆円を支援するためのものだ」、「けしからん」、といった主張が出て来る可能性は十分にありますが、こうした批判は残念ながら浅学の極みでもあります。
スワップあれこれ
デリバティブのスワップは本稿の言及対象外です
なお、これについて言及する前に、ちょっとしたお断りをしておきます。
ごくまれに、事業会社などで生半可に金融商品をかじったような方から、通貨スワップと為替スワップをデリバティブだと勘違いしたコメントが寄せられることもありますが、念のため、通貨スワップと為替スワップの違いについて簡単に述べておきましょう。
まずは、デリバティブの世界でいう「通貨スワップ・為替スワップ」と、国際金融協力の世界でいう「通貨スワップ・為替スワップ」は、まったくの別物です(図表1)。
図表1 通貨スワップと為替スワップ
区分 | 意味合い | 備考 |
---|---|---|
デリバティブの通貨スワップ | Cross Currency Swap | 本稿では論じない |
デリバティブの為替スワップ | Foreign Currency Swap | 本稿では論じない |
国際金融協力の通貨スワップ | Bilateral Currency Swap Agreement など | 本稿の議論対象 |
国際金融協力の為替スワップ | Bilateral FX Liquidity Swap Agreement | 本稿の議論対象 |
(【出所】著者作成)
通貨スワップ、為替スワップは、どちらもデリバティブ(金融派生商品)の世界に同じような呼称の金融商品が存在するという特徴がありますが、デリバティブの世界におけるこれらの用語は、国際金融におけるそれらとは、まったくの別物です。
デリバティブの世界において、通貨スワップは英語で “Cross Currency Swap” と表記されることが一般的であり、略称は「CCS」です。一方の為替スワップは “Foreign Exchange Swap” と略されることが多いようですので、CCSに倣って略称を作ると、「FXS」、といったところでしょうか。
(もっとも、機関投資家の世界ではISDAベースのCCSについてはよく見かけますが、つい最近まで、為替スワップについてはISDA契約書がなくても取引をしているという事例が多かったため、「FXS」という略称は日本の機関投資家の間ではそれほど一般的ではないようです。)
なお、CCSとFXSには、法的性質が異なる(CCSは金融商品取引法第2条第22項デリバティブであるのに対し、為替スワップは金商法デリバではない)、ヘッジ会計上の取り扱いが異なる(有効性検証が必要か、不要か、など)の大きな違いもあるのですが、当ウェブサイトではこれ以上一切触れません。
通貨スワップと為替スワップの分類
これに対し、当ウェブサイトで取り上げているスワップ――「通貨スワップ」と「為替スワップ」――は、基本的にはある国の通貨当局が外国の通貨当局との間で異なる通貨を「交換する」取引だと考えて差し支えありません。
ただし、通貨スワップは「通貨当局が相手国通貨当局から直接外貨を手に入れる」取引であり、為替スワップは「相手国通貨当局から自国の市中金融機関に対して外貨流動性を供給してもらう」という取引で、両者はよく似ていますが、まったくの別物です(図表2)。
図表2 通貨スワップと為替スワップ
用語 | 意味合い | 種類 |
---|---|---|
通貨スワップ | ある国の通貨当局が相手国通貨当局から直接外貨を融通してもらう協定 | 自国通貨同士の交換、ハード・カレンシー同士の交換などがあり得る |
為替スワップ | 相手国の通貨当局から自国の市中金融機関に流動性を供給してもらう協定 | 基本的には自国通貨同士の交換のみ |
(【出所】著者作成)
この点、先ほどの図表1では、通貨スワップについては “Bilateral Currency Swap Agreement” などの表記がある、と記載しましたが、国際金融協力の世界では、これを略して「BCSA」ないしは「BSA」などと呼称されることがあります。
しかし、厳密にいえば、通貨スワップを「BSA」と略すのは正確ではありません。
というのも、じつは通貨スワップにはいくつかの種類があるからです(図表3)。
図表3 通貨スワップの種類
種類 | 呼称 | 概要 |
---|---|---|
①自国通貨同士の通貨スワップ | Bilateral Local Currency Swap Agreement | お互いの通貨当局がお互いの通貨を提供し合う協定 |
②少なくとも片方の国が提供する通貨が国際的な通貨であるようなスワップ | (呼称なし) | 少なくとも片方の国が相手国に対し米ドルなどの国際的なハード・カレンシーを提供する協定 |
③二国間ではなく多国間で成立した通貨スワップ協定 | Multilateral Currency Swap Agreement | 多くの国が参加するスワップ |
(【出所】著者作成)
自国通貨同士のスワップは非常に多い
著者自身がさまざまなスワップを分類してみたところ、最も多いのは、やはり①のパターンです(図表4)。
図表4 ①自国通貨同士の通貨スワップ協定の例
締結している当事国 | 交換する通貨 | 米ドル換算額 |
---|---|---|
シンガポールとインドネシア | 95億星ドルと100兆尼ルピア | 70億米ドル相当 |
トルコと韓国 | 175億土リラと2.3兆韓国ウォン | 20億米ドル相当 |
インドネシアと韓国 | 115兆尼ルピアと10.7兆韓国ウォン | 80~90億米ドル相当 |
(【出所】著者調べ、ほかに多数の事例あり。米ドル換算額は当初の報道発表等に明記されている場合はその値を、そうでない場合は昨日時点の為替相場を参考にした参考値を記載)
各国通貨当局はそれらの詳細条件をあまり明示していませんが、典型的なパターンは、こんな具合でしょう。
①自国通貨同士の通貨スワップの例
A国とB国は通貨スワップを締結した。交換上限はA国通貨2兆単位とB国通貨100億単位であり、どちらかの国からの求めに応じて発動され、あらかじめ決められた為替レートで、A国がB国に、B国がA国に、それぞれ通貨を引き渡す。スワップ期間満了までに反対取引を行う。
日本が外国に提供する通貨スワップは特殊
これに対し、②の国際的な通貨を提供するというタイプのスワップは、日本の財務省がおもにアジア諸国などに提供しているものが多いです(図表5)。
図表5 日本の財務省がアジア諸国と締結する通貨スワップ
契約相手 | 交換条件(相手国要請時) | 相手国要請時の上限 |
---|---|---|
インドネシア中央銀行 | 尼ルピアを米ドルか日本円と交換 | 227.6億ドル |
フィリピン中央銀行 | 比ペソを米ドルか日本円と交換 | 120.0億ドル |
シンガポール通貨庁 | 星ドルを米ドルか日本円と交換 | 30.0億ドル |
タイ中央銀行 | 泰バーツを米ドルと交換 | 30.0億ドル |
マレーシア中央銀行 | 馬リンギットを米ドルと交換 | 30.0億ドル |
インド準備銀行 | 印ルピーを米ドルと交換 | 750.0億ドル |
合計 | 1187.6億ドル |
(【出所】財務省『アジア諸国との二国間通貨スワップ取極(2021.10.14現在)』【※PDFファイル】をもとに著者作成)
つまり、こんな取引でしょう。
②少なくとも片方の国が提供する通貨が国際的な通貨であるようなスワップの例
A国とB国は通貨スワップを締結した。交換上限はA国通貨2兆単位とB国からの100億米ドルであり、どちらかの国からの求めに応じて発動され、あらかじめ決められた為替レートで、A国がB国にA国通貨を、B国がA国に米ドルを、それぞれ通貨を引き渡す。スワップ期間満了までに反対取引を行う。
本来、地球上で米ドル紙幣を印刷することができるのは米国と北朝鮮のみですが、日本が外国に対して米ドルを提供することができる理由は、財務省が外為特会で管轄する、およそ150兆円前後にも達する莫大な外貨準備のためでもあります。
(※余談ですが、外為法を改正してその外為特会を財務省から切り離し、日銀に付け替えることで、150兆円前後の国庫収入が得られます。つまり、消費税と法人税と所得税を3年くらいゼロにするだけの財源が埋蔵されているのですが、どうして誰もこの点を指摘しないのかが不思議でなりません。)
なお、③の多国間通貨スワップ協定は、現実に調べたところ、チェンマイ・イニシアティブ・マルチ化協定(CMIM)くらいしかありませんが、これについては過去に『多国間通貨スワップ「CMIM」改訂は「焼け石に水」』などでも議論しましたので、本稿では繰り返しません。
為替スワップの目的
為替スワップと通貨スワップの大きな違い
ところで、為替スワップがこれらの通貨スワップと根本的に異なっているのは、いったいどこにあるのでしょうか。
これは、借り入れる主体が中央銀行・通貨当局ではなく、その国の市中金融機関である、という点にあります。
為替スワップとは:
外国の通貨当局から自国の市中金融機関に対し、直接、流動性供給を実施する(=短期資金を貸し付ける)ための協定のこと。
ではこの為替スワップの具体例としては、いったい何が考えられるでしょうか。
その典型例は、『速報:米FRBが9つの中央銀行と為替スワップを締結』などでも取り上げた、米FRBが外国の14の中央銀行・通貨当局(FIMA)と締結しているものです。
米FRBとFIMAとの為替スワップ
- 金額上限なし・無期限…日本、英国、欧州、スイス、カナダ
- 金額上限600億ドル・今年12月末まで…豪州、ブラジル、韓国、メキシコ、シンガポール、スウェーデン
- 金額上限300億ドル・今年12月末まで…デンマーク、ノルウェー、ニュージーランド
(【出所】著者調べ)
これらの為替スワップは、最盛期で5000億ドル近く実行されており、うち半額近くを日本の金融機関が借り入れていましたが(※その多くは外債投資などのファンディングに利用されていたようです)、これらはあくまでも通貨スワップではなく為替スワップです。
つまり、たとえば邦銀が日銀に担保を差し入れ、日銀が米FRB(の代理人であるニューヨーク連銀)に日本円を担保として差し入れることで、FRBから米ドル資金がその邦銀に貸し出される、というものです(借入金なので入札の結果決定される金利を支払う必要があります)。
その意味では、FRBのFIMAスワップは、もともとはコロナ禍当時の危機対応という側面があったのですが、現実には邦銀勢によって、一種の「目的外使用」をされた、という言い方をしても良いでしょう(『本邦金融機関、為替スワップファシリティを賢く活用か』等参照)。
日中為替スワップの最大の目的は「邦銀の救済」
さて、日本が中国との間で為替スワップを締結した目的は、基本的に、邦銀が資本市場の未成熟な中国本土で資金調達活動をするなかで、一種の「テクニカル・デフォルト」に陥る可能性を減らすことにあります。
先ほど引用した報道発表の末尾に、こんな記述があったのを思い出しましょう。
「日本銀行は、本邦金融機関の人民元の資金決済に不測の支障が生じ、わが国金融システムの安定確保のために必要と判断する場合には、本スワップ取極を活用して、人民元の流動性供給を行う方針である」。
これがまさに、為替スワップの本質です。
ここで忘れてはならないのは、『危険なパンダ債と「日中為替スワップ構想」』などでも指摘したとおり、邦銀が中国本土で「パンダ債」と呼ばれる人民元建ての債券を発行しているという事実です。
邦銀の信用力は大変に高いものの、万が一、通貨市場が未成熟な中国で不測の事態が生じ、邦銀が発行したパンダ債の償還に失敗する(つまり、「テクニカル・デフォルト」に陥る)となれば、日本の金融システムを揺るがす大変な事態になりかねません。
正直、そんな市場でパンダ債を発行するとは、邦銀も大丈夫か、と言いたくなる気持ちもありますが、いずれにせよ、人民元為替スワップは、むしろ日本の金融機関を救済するためのものである、という点については、いくらでも強調しておいて良いでしょう。
邦銀の融資残高と為替スワップの締結先はほぼ一致
さて、冒頭で指摘したとおり、日銀は結局、中国との為替スワップをそのまま3年間ほど継続することにしたと発表しました。これに伴い、日銀が締結する為替スワップも、従来どおり変更なしです(図表6)。
図表6 日銀が締結する為替スワップ
契約相手 | 交換条件 | 上限 |
---|---|---|
米連邦準備制度 | 米ドルと日本円 | 上限なし |
欧州中央銀行 | ユーロと日本円 | 上限なし |
イングランド銀行 | 英ポンドと日本円 | 上限なし |
カナダ銀行 | 加ドルと日本円 | 上限なし |
スイス国民銀行 | 瑞フランと日本円 | 上限なし |
タイ中央銀行 | 泰バーツと日本円 | 2400億泰バーツ/0.8兆円 |
シンガポール通貨庁 | 星ドルと日本円 | 150億星ドル/1.1兆円 |
豪州準備銀行 | 豪ドルと日本円 | 200億豪ドル/1.6兆円 |
中国人民銀行 | 人民元と日本円 | 2000億人民元/3.4兆円 |
(【出所】日銀『海外中銀との協力』より著者作成)
ただ、為替スワップの相手国に、世界的なハード・カレンシーの発行体であるFRBや欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(BOE)、スイス国民銀行(SNB)、カナダ、オーストラリア、シンガポールなどのリストがあるのは、なんとなく理解できます。
しかし、ここにさり気なくタイが入っているというのは、興味深いところです。
おそらくですが、三菱UFJフィナンシャル・グループがタイの大手金融機関を連結子会社にしたという事情もあり、日本の金融機関にとってはタイバーツの調達も安全弁が必要だ、という判断が日銀に働いたのではないでしょうか。
参考までに、国際決済銀行が発表する『国際与信統計(CBS)』をもとに、2021年3月末の日本の金融機関の対外与信先を眺めてみると、だいたい為替スワップを締結している国が上位に来ることがわかります(図表7、図表8)。
図表7 日本の金融機関の与信先・上位10ヵ国(2021年3月末時点)
相手国 | 金額 | 構成比 |
---|---|---|
米国 | 2兆1379億ドル | 42.89% |
ケイマン諸島 | 6745億ドル | 13.53% |
英国 | 2318億ドル | 4.65% |
フランス | 2117億ドル | 4.25% |
豪州 | 1506億ドル | 3.02% |
ドイツ | 1293億ドル | 2.59% |
ルクセンブルク | 1168億ドル | 2.34% |
タイ | 1086億ドル | 2.18% |
中国 | 1043億ドル | 2.09% |
カナダ | 1019億ドル | 2.04% |
その他 | 1兆0173億ドル | 20.41% |
合計 | 4兆9845億ドル | 100.00% |
(【出所】国際決済銀行)
図表8 日本からアジア向けの融資・上位7ヵ国(2021年3月末時点)
相手国 | 金額 | 構成比 |
---|---|---|
タイ | 1086億ドル | 2.18% |
中国 | 1043億ドル | 2.09% |
シンガポール | 775億ドル | 1.55% |
香港 | 702億ドル | 1.41% |
韓国 | 570億ドル | 1.14% |
インドネシア | 492億ドル | 0.99% |
台湾 | 408億ドル | 0.82% |
(【出所】国際決済銀行)
たしかに、タイ、中国、シンガポールの3ヵ国は、日本からアジアに対する融資の上位3ヵ国でもあることが確認できるでしょう。
このパンダ債発行実績で…3.4兆円ものスワップは必要ですか?
もっとも、正直に申し上げるなら、現在の邦銀のパンダ債発行実績に照らし、日中為替スワップを継続する必要があったのかについては、疑問でもあります。
というのも、メガバンク3行に関しては、2021年3月期有価証券報告書で確認する限り、人民元建ての社債残高は14億元弱(1元=18円だと仮定しても、せいぜい250億円弱)分残っていますが、発行残高は増えていないのです(図表9)。
図表9 メガバンクのパンダ債発行残高
銀行名 | 2020年3月末 | 2021年3月末 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 10億人民元 | 残高なし |
みずほ銀行 | 5億人民元 | 3.79億人民元 |
三井住友銀行 | 残高なし | 10億人民元 |
3メガ合計 | 15億人民元 | 13.79億人民元 |
(【出所】各社FG有報・連結社債明細表などを参考に著者作成)
そもそも2018年に為替スワップを締結した当時は、当ウェブサイトとしても、「邦銀の中国における金融活動がどんどんと増えてくれば、一種の安全弁としての為替スワップは必要だ」とは考えていました。
また、もちろん、邦銀の人民元調達はパンダ債だけではないとは思いますが、それにしても、3メガバンクにおけるパンダ債発行残高は、増えるどころかむしろ減っていること、BIS統計上も対中与信がうなぎ上りに増えている事実がないことなどを踏まえるならば、日銀にとっては「アテ」が外れた形だともいえます。
そのように考えると、3.4兆円相当の為替スワップは、邦銀の活動実態に照らし、過大でもありますし、むしろ日本に進出している中国の銀行を支援するためのものとして使われてしまう可能性もあります。
このように考えるならば、金額が少し多すぎるかもしれない、という点については、留意が必要かもしれないと思う次第です。
宣伝:人民元各論
なお、人民元については昨日の『「人民元が国際化指数で円、ポンドを抜いた」、本当?』でも別の視点から議論していますので、よろしければぜひ、ご参照ください。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
3.4兆円相当の為替スワップは、対中進出企業の現地撤収に備えての決済原資だったりするのかな・・?
まぁ誇り高くちゅんと経済も一応理解している中華人民共和国は為替スワップを実際には稼働させないだろうから、すぐ使う属国とはちょっと違うかな?
緊急時の保険と国家同士の信用保証なんで、普通の国家同士では締結しても半永久的に行使しないもんだし。
中国とのスワップも、アメリカの圧力でおしまいにする日も数年以内に来るのかな?