若年層に限定しでもワクチン接種完了率が7割を超える

本稿は一種の「定点観測メモ」です。日本のワクチン接実績が1億8500万回を超え、接種率も1回目77%、2回目70%弱に達しました。こうしたなか、注目すべきは「12歳から64歳までの層」に対するワクチンの2回目接種率が70%を超えたことです。諸外国の事例から判断しても、日本のワクチン接種はそろそろ「頭打ち」と考えて良いのかもしれません。

ワクチン接種完了率は日本全体で7割に

メディアの速報によると、10月25日における東京都のコロナ新規陽性者数は17人と、およそ500日ぶりの最低値を更新したようです。

こうしたなか、先日の『東京都で新規陽性者26人:「497日ぶり」の低水準』を含め、当ウェブサイトでしばしば言及してきたとおり、現在のわが国においては、ワクチン接種もほぼ完了に近付いているようです。

当ウェブサイトで「定点観測」してきたもののひとつが、「ワクチン接種記録システム(VRS)」のデータなどをもとにしたワクチン接種回数ですが、本日時点の「公式データ」に基づけば、トータル接種回数は1億8500万回を超え、2回目接種率も、ほぼ7割に達しました(図表1)。

図表1 総接種回数と接種率(公式ベース)
区分総接種回数接種率
①全体合計185,079,015 
 うち1回目96,914,75176.52%
 うち2回目88,164,26469.61%
②65歳以上合計64,969,010 
 うち1回目32,667,98391.33%
 うち2回目32,301,02790.31%
③12~64歳合計120,110,005 
 うち1回目64,246,76881.44%
 うち2回目55,863,23770.82%

(【出所】VRSオープンデータおよび首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』データをもとに著者作成。10月25日時点で取得したVRSデータ、10月25日時点で取得した職域接種データ・重複計上データなどを使用。「接種率」とは累計接種数を『令和3年住民基本台帳年齢階級別人口』【※エクセルファイル】記載の人口で割った数値。「65歳以上」の接種率は累計接種回数を3576万8503人で、「12~64歳」の接種率は、総接種回数合計から65歳以上への接種回数を引いた数値を7888万5741人【※12歳未満人口を1200万人と仮置き】で除して算出)

年齢別に見たら若年層の進捗が大きい

この点、①の「日本国民全体」については、2回目までを打ち終わった人の人数は69.61%であり、おそらく今月中に7割に達することは間違いありません。ただし、この①の区分については、接種対象外である12歳未満を含めた人口に対しての接種率であるため、少し低めに出てしまうというきらいがあります。

そこで、年齢階層別に、「②65歳以上」、「③12~64歳」の区分について、それぞれ母集団の人口と接種回数を求めたうえで計算してみると、②の高齢者の区分については接種率は9割を超えていることがわかります(※こちなみに高齢者に対する2回目接種率については、7月末ですでにほぼ8割に達していました)。

また、③の高齢者以外の区分に関しては、1回目接種率が「公式ベース」でも8割を超え、2回目接種率についても同様に7割を超えていることがわかりますが、これは個人的に想定していたよりも、かなり良いパフォーマンスです。社会全体でワクチン接種率が8割を超えているという国は非常に少ないからです。

データサイト “Our World in Data” に収録されている “Share of people vaccinated against COVID-19” のページによると、1回でも接種したことがある人が96%に達しているUAEを例外とすれば、多くの国は8割を超えたあたりで頭打ちです(図表2)。

図表2 諸外国のワクチン接種率(10月23日時点)

(【出所】Our World in Data

未報告回数は相変わらず多い

これに加え、日本独自の事情として、ワクチンの接種が完了しているにも関わらず、それを国に対して適正に報告していない自治体が大変に多いという事情もあります。

先ほどの図表1だと、ワクチンの総接種回数は「185,079,015回」と表示されていますが、当ウェブサイトの試算に基づけば、現時点において接種が終わっているにも関わらず報告されていない、いわゆる「VRSへの入力漏れ」回数が、少なくとも数百万回分は存在していると考えています(図表3)。

図表3 事後的に判明した未入力

(【出所】過去140日分のVRSデータより著者作成)

このように考えたら、やはり現在のワクチン接種はもう終盤に差し掛かっていると考えて良いと思う次第です。

読者コメント一覧

  1. 伊江太 より:

    これだけ日々の感染(検査陽性)数が少なくなってくると、もうそろそろワクチンを受けたいというモチベーションは低下してくるでしょうね。接種完了率は最終的に8割を少し超えるくらいで打ち止めでしょうか。

    それにしても、はるかにひどい目に遭ってるはずの、米国、英国の接種率の順位が、日本より下というのはどういうことなんでしょう?

    1. だんな より:

      伊江太 さま
      これだけワクチン接種が進むと、未接種者が不便になるような施策も出て来るでしょうね。
      今インフルエンザが流行する話が有り、インフルエンザワクチンが不足気味のようです。

    2. 新宿会計士 より:

      伊江太 様

      いつもコメントありがとうございます。

      して、そろそろ第17稿などはいかがでしょうか?お時間が許すなら、是非ご検討賜りたく存じます。

    3. バシラス・アンシラシスは土壌常在菌 より:

      反ワクチン運動は、日本では20世紀の古臭い時代遅れの活動だったが
      欧米ではそれがまさに今盛んなんだよ
      多分

  2. とある福岡市民 より:

     最近、接種会場には12〜18歳の子供とその親が来る事が多いですね。2回目の接種は11月に終わる見込みです。バブルもそろそろ終わりです。
     3回目の接種は来年1月以降になりそうです。

  3. りょうちん より:

    どうでもいいけど

    若年層に限定しでもワクチン接種完了率が7割を超える

    1.「若年層に限定し」でもワクチン接種完了率が7割を超える
    2.若年層に限定してもワクチン接種完了率が7割を超える

    のどっちなんでしょう。

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