輸出管理の「緩和」を「対韓譲歩」と勘違いする人たち
『【速報】「韓国向け輸出管理を一部緩和」報道の意味』や『輸出管理の「部分緩和」を「譲歩」と勘違いする人たち』で「速報」的に報告しましたが、経産省は金曜日、レジストの韓国に対する輸出に、これまでの「個別許可」に加えて、「特定包括許可」という仕組みも使えるよう、通達を変更しました。ただ、これについて韓国政府、韓国メディアだけでなく、日本にも、今回の措置を「韓国に対する譲歩」だと勘違いしている人がいるようです。結論的にいえば、以前から一貫して報告してきたとおり、そもそも輸出管理適正化措置が日本政府による韓国に対する経済制裁ではない以上、今回の「緩和」とやらも、「対韓譲歩」ではあり得ません。
目次
「規制緩和」報道
経産省、金曜日に「特定包括許可」を導入
金曜日の『【速報】「韓国向け輸出管理を一部緩和」報道の意味』で触れたとおり、いくつかのメディアが「日本が韓国に対する輸出管理を部分的に緩和した」と報じています。
このうち、12月20日付けの日経新聞の報道によれば、
- 経産省は20日付の通達でレジストを「特定包括許可」の対象とし、特定企業間であれば、最長3年間は1件ごとに許可を取る手間が省ける仕組みを使えるようにした
- レジストの輸出許可実績が年6件に達した日韓両国企業間の継続的取引の場合、最長3年間は1件ごとに許可を得る必要がない包括許可を取れる
- 輸出する日本企業にとっては事務手続の手間が省ける事実上の緩和措置となる
などとあります(といっても、記事本文中に使われている用語を見ると、経産省のウェブサイトに公表されているものとは多少異なっているようですが…)。
また、12月20日付けでロイターにも同じような記事が掲載されており、
- 特定の日本企業から特定の韓国企業へ輸出されていたが、毎回、同じ内容の申請を繰り返し行う必要があった
- 今回の見直しで、最大3年分を一括して許可申請することを可能にした
とあります。
以上、2つの記事を読む限りは、(若干怪しいものの)経産省が今年7月4日以降、個別許可制度に切り替えたレジストについて、個別許可以外に「特定包括許可」の対象にもした、と読めます。
韓国メディアはやっぱり「規制解除」と報道
一方で、以前から当ウェブサイトでは何度か触れて来ましたが、日本の対韓輸出管理適正化措置のことを、韓国政府や韓国メディア(さらには一部のわが国のメディア)は「輸出『規制』」だの、「貿易報復」だのと呼んできました。
具体的には、昨年10月30日の韓国・大法院(※最高裁に相当)が下した「強制徴用判決」(日韓請求権協定に反し、日本企業に対して自称元徴用工らへの損害賠償を命じた判決)に対する、日本政府なりの「経済報復」と受け取られているわけです。
そして、今回の経産省による措置も、その韓国では「規制の部分的な解除」と受け止められているらしく、その一例として、昨日は韓国メディア『中央日報』(日本語版)にも、次のような記事が掲載されていました。
韓日首脳会談を控え…日本、対韓国輸出規制を一部解除(2019.12.21 08:43付 中央日報日本語版より)
余談ですが、中央日報の記事は、次のとおり、冒頭から間違っています。
「日本政府が7月に韓国に対する輸出規制を発表して以降、初めて規制を一部緩和する措置を取った。」
といっても、輸出管理適正化措置のことを、中央日報は一貫して輸出「規制」と間違い続けているため、いまさら彼らが適切な用語を使っていないことについて、なにか「新たな発見」であるかのごとく指摘する必要はないのかもしれませんが…。
勝手なストーリーを作る韓国メディア
それはともかく、中央日報の記事でも、
「日本の経産省は20日、韓国に輸出される半導体素材のフォトレジストに対する輸出審査承認方式を『個別許可』から『特定包括許可』の対象に変更すると明らかにした」
という趣旨の内容が記載されています(※余談ですが、自然に考えて、「『個別許可』から『特定包括許可』の対象に変更する」のではなく、「『個別許可』に加えて『特定包括許可』の仕組みが使えるようにした」、という方が、表現としては正確ではないかと思いますが…)。
この発表がなされる直前、中央日報にはこんな記事も掲載されました。
青瓦台国家安保室第2次長「24日に韓日首脳会談…首脳が会えば進展あるもの」(2019.12.20 15:39付 中央日報日本語版より)
つまり、今月24日に中国・成都で開催が予定されている日韓首脳会談に先立って、日本政府側が、まずは輸出「規制」のうちの一部であるレジストに対する輸出規制を緩和することで、日韓関係改善に向けたメッセージを送った、というストーリーが、(韓国的には)成り立つのです。
もっとも、中央日報の次の記事によれば、当の韓国政府、韓国企業からは、この輸出「規制」の緩和は「不十分」「緩和措置があまりにも微少」との不満も出ている、としています。
日本、輸出規制7カ月ぶり一部緩和も、韓国政府・企業「不十分」(2019.12.21 10:18付 中央日報日本語版より)
端的に言えば、いずれも事実関係を無視した勝手な思い込みに基づく意見(あるいは願望)ばかりです。
事実に基づいた議論を!
韓国政府とやっていることは全く同じ
ただ、これに関しては韓国メディアをバカにすることはできません。
韓国側で「日本が規制を部分解除した」と大騒ぎしていることの裏返しでしょうか、さて、当ウェブサイトや他サイトの読者コメント欄でも、「日本政府が韓国に対する制裁を部分的に解除した!」「日本政府は何をやっているのか?」「アベちゃん(※)はやっぱりダメだな!」といったコメントが散見されます。
要するに、日本政府が韓国に対する規制を一部緩和したことで、韓国に対して誤ったメッセージを与えている、という不満ですね。しかし、法令や制度などの事実関係をよく調べないままに
「対韓輸出『規制』を部分緩和した!許せない!」
などと騒いでしまえば、事実関係を一切無視して、輸出管理適正化措置のことを「輸出『規制』」だの「貿易報復」だのと大騒ぎしている韓国政府・メディアと、やっていることの低レベルさでは、まったく同じです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
結論から申し上げれば、当ウェブサイトとしては、そもそも7月1日に日本政府が発表した対韓輸出管理適正化措置・厳格化措置は、自称元徴用工問題とは全く無関係であると見ています。
単純に、「日韓間の信頼関係が著しく損なわれたこと」と、「韓国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生した」ことから、厳格な制度の運用を行うことが必要だと日本政府が判断しただけの話です。
といっても、7月1日の報道発表文に含まれている「日韓間の信頼関係の毀損」という表現が、まるで自称元徴用工問題やレーダー照射事件などの一連の事件をさしているかのようにも見えるため、日本国内でも当初は「自称元徴用工問題などに対する意趣返し」との見方があったほどです。
さらに、保守、左派を問わず、「タイミングから見て、『強制徴用問題』(※自称元徴用工問題のこと)と関係していることは明らかだ」、などと決めつけている論者が、いまだに一定数存在しています。
そこで、あらためて事実関係をざっと振り返っておきたいと思います。
自称元徴用工問題の時系列
さて、当ウェブサイトが「輸出管理適正化措置と自称元徴用工問題が無関係だ」と判断する有力な根拠は、2つあります。
そのうちの1つは、「時系列」です。
改めて振り返っておくと、韓国で国際法違反の大法院判決が出たのは、昨年10月30日の新日鐵住金(現・日本製鉄)に対する1件の判決と、昨年11月29日の三菱重工に対する2件の判決、合計3件です。
日本政府はこれらの判決が出た直後から、韓国政府に対し、これらの判決が国際法違反であること、かかる国際法違反を韓国政府自身の責任において是正することが必要だとする警告を発し、また、3件の敗訴判決を受けた2社も、原告に対する損害賠償を行っていません。
もちろん、原告やその代理人である弁護士らは、繰り返し、これらの日本企業に対して判決に従うように要求していますし、また、両社に加え不二越の都合3社に対しては、在韓資産(日本製鉄と不二越は合弁会社株式、三菱重工は知的財産権)の差押えが実施されている、という状況にあります。
(※余談ですが、あくまでも一般論に基づけば、合弁会社株式の差押・換金は法技術的に極めて困難ですが(『時間もカネもかかる 非上場株式の競売が困難である理由』参照)、なぜかこの点について正面から指摘したメディア記事がほとんど見当たらないのは、謎というほかありません。)
日本政府の4つの動き
ここで注目に値するのが、日本政府の「4つの動き」です。
具体的には、日本政府は今年1月に、「日韓請求権協定第3条」に従い、紛争解決に動きました。
- ①1月9日 韓国政府に対し、外交的協議の申し入れを実施
- ②5月20日 韓国政府に対し、仲裁手続の付託を通告
- ③6月19日 韓国政府に対し、第三国仲裁のための第三国選定を要求
- ④7月19日 河野太郎外相が駐日韓国大使を呼び出し、メディアの前で叱りつける(『「河野太郎、キレる!」新たな河野談話と日韓関係』参照)
この①~④には、きちんとした意味があります。
前提として、日韓請求権協定第3条読んでおきましょう。
日韓請求権協定 第3条
1 この協定の解釈及び実施に関する両締約国間の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。
2 1の規定により解決することができなかつた紛争は、いずれか一方の締約国の政府が他方の締約国の政府から紛争の仲裁を要請する公文を受領した日から三十日の期間内に各締約国政府が任命する各一人の仲裁委員と、こうして選定された二人の仲裁委員が当該期間の後の三十日の期間内に合意する第三の仲裁委員又は当該期間内にその二人の仲裁委員が合意する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員との三人の仲裁委員からなる仲裁委員会に決定のため付託するものとする。ただし、第三の仲裁委員は、両締約国のうちいずれかの国民であつてはならない。
3 いずれか一方の締約国の政府が当該期間内に仲裁委員を任命しなかつたとき、又は第三の仲裁委員若しくは第三国について当該期間内に合意されなかつたときは、仲裁委員会は、両締約国政府のそれぞれが三十日の期間内に選定する国の政府が指名する各一人の仲裁委員とそれらの政府が協議により決定する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員をもつて構成されるものとする。
4 両締約国政府は、この条の規定に基づく仲裁委員会の決定に服するものとする。
わかりやすくいえば、
- ①何かトラブルが発生したら、まずは外交上で解決するように努力してくださいね。
- ②外交で解決できないのなら、「仲裁委員会」を作って解決してくださいね。この「仲裁委員会」は日韓から1人ずつ、第三国から1人、合計3人で作って下さいね。片方の政府が「仲裁に付託するよ」と宣言したら、両国の仲裁委員は30日以内に選んでくださいね。
- ③どっちかの国が30日以内に委員を選ばなかった場合は、さらに30日以内にそれぞれ第三国を指名して、もう第三国だけでやってもらいましょう。
- ④いずれにしても、出た結論には従ってね。
というわけです。
日本政府が1月9日に申し入れたのは①、つまり「まずは外交で平和的、友好的に話し合いましょう」という手続です。
日本政府はこの申し入れをしてから、辛抱強く、じつに4ヵ月も韓国政府の反応を待ったのですが、結局、5月15日に韓国の李洛淵(り・らくえん)首相(※年内に辞任予定)が「韓国政府の対応には限界がある」と無責任なことを言って匙を投げてしまいました。
そこで、日本政府はこの手続の流れに従い、5月20日以降、韓国政府に対し、②、③を順番に突き付けて行ったのです。
輸出管理適正化措置発表は7月1日
つまり、自称元徴用工問題を巡り、日本政府は日韓請求権協定に従い、
「1月9日」→「5月20日」→「6月19日」→「7月18日」
と、4つの節目を粛々とこなして行った、というのが重要なポイントでしょう。
そして、安倍政権内でこれを担当している人物は、河野太郎外務大臣(※当時)でした。
この河野前外相の動きを見ていると、韓国政府に対しては十分な(時として「十分すぎるくらいな」)時間的猶予を与えながら、明らかに「国際法を踏み外さないように」、一歩ずつ必要な手続をこなしている、というものです。
ところが、輸出管理適正化措置が発表されたのは、三段階目(③第三国仲裁手続付託)の手続期間の真っ最中である、7月1日です。河野氏が、自身が管轄する日韓請求権協定第3条の手続が進行中なのに、これに関連した「経済報復」の手続を取るとは、あまりにも不自然です。
こうしたなか、論者らの頭脳からすっぽり抜けているのは、輸出管理適正化措置に絡む条文(外為法第48条第1項)を管轄しているのは、外務省ではなく経産省であり、河野(前)外相ではなく世耕弘成経産相(※当時)である、という事実です。
ちなみに、本件についても「安倍晋三総理大臣が裏で糸を引いていたに違いない」と言う人がいるのですが、このような人は日本の行政機構を根本から勘違いしています。というのも、日本の行政権は「内閣総理大臣」ではなく「内閣」に属するからです(日本国憲法第65条)。
もちろん、河野氏、世耕氏の両名が意見交換している可能性や、安倍総理が両名に要所要所で何らかの指示を下している可能性はありますが、基本的には日韓請求権協定に基づく要求をしているのは外相(当時は河野氏)であり、輸出管理を決断しているのは経産相(当時は世耕氏)です。
そもそも自称元徴用工問題と輸出管理適正化措置をつなげる発想に、かなりの無理があるといえます。
経済制裁ではありません
経済報復にしてはあまりにも弱すぎる!
一方、「輸出管理適正化措置と自称元徴用工問題が無関係だ」と判断する、2つめの根拠は、今回の輸出管理適正化措置が「経済報復」、あるいは「経済制裁」だと仮定すると、あまりにも弱すぎる、という点にあります。
一般に、「ヒト、モノ、カネ、情報」という観点からは、経済制裁にはざっくり7つのパターンがあります。
経済制裁・7つのパターン
- ①相手国へのヒトの流れの制限
- ②相手国へのモノの流れの制限
- ③相手国へのカネの流れの制限
- ④相手国からのヒトの流れの制限
- ⑤相手国からのモノの流れの制限
- ⑥相手国からのカネの流れの制限
- ⑦情報の流れの制限
ただし、日本の場合は法制度が十分でないため、たとえば、「①日本国民に対し、韓国へ『渡航するな』と命じること」、「⑦日本から韓国に対する情報の流れの制限(インターネット回線の切断など)」は、経済制裁として実施することができません。
また、韓国から日本への直接投資残高はほとんど存在しないため、「⑥韓国から日本に対する直接投資や融資取引を禁止」することは法的には可能ですが、かりにやったとしても、経済制裁としてはほとんど効果がありません。
必然的に、もしやるならば②~⑤に限られるのですが、経産省の措置は、わかりやすくいえば類型②(日本から韓国に対するモノの流れの制限)です。
しかし、せっかく外為法第48条第1項や輸出貿易管理令の規定が存在しているにも関わらず、「(旧)ホワイト国からの除外」、「(たった)3品目に対する個別許可制度」とは、仮に経済制裁なのだとしたら、やっていることがあまりにもチマチマし過ぎています。
金額的インパクトで見るならば、2018年の実績ベースで見て、「元素及び化合物」の対韓輸出高は4295億円であり、日本の対韓輸出高全体(5兆7925億6247万円)のわずか7.41%に過ぎません。
だいいち、個別許可制度にしても「禁輸措置」ではありませんし、個別許可の対象とされた3品目についても、財務省の貿易統計等によれば、実際に韓国に対して輸出されていることが確認されています(経産省HP『8月の大韓民国向けフッ化水素輸出量について』等参照)。
(旧)ホワイト国の位置付け
ちなみに、日本政府が講じた措置のひとつが、韓国を輸出管理上の「(旧)ホワイト国」から除外するというものです。これもよく勘違いされるのですが、べつに日本が韓国を「ブラック国(?)」に指定した、という意味ではありません。
ちなみに「ホワイト国」という呼称自体は8月に「グループA」に改められ、あわせて「グループB」~「グループD」という概念が整備されましたが(図表1)、韓国は「グループA」から除かれたに過ぎず、引き続き、「グループB」という優遇対象国に含められています。
図表1 4つの輸出管理カテゴリー
グループ | 概要 | 具体的な内容 |
---|---|---|
グループA | 4つの国際的な輸出管理レジームに参加している日本以外の29ヵ国のうち、26ヵ国 | 4つのグループで唯一キャッチオール規制が適用されないほか、一般包括許可の対象 |
グループB | 4つの国際的な輸出管理レジームのいずれかに参加している国 | 一般包括許可が適用されず、特別一般包括許可、個別許可などが適用される |
グループC | A、B、Dのいずれにも該当しない国 | グループBと比べ、特別一般包括許可の対象品目が少ない |
グループD | 懸念国11ヵ国(イラン、北朝鮮など) | 原則として、個別許可しか適用されない |
(【出所】輸出貿易管理令および経産省『リスト規制とキャッチオール規制の概要』などを参考に著者作成)
ここで、「4つの国際輸出管理レジーム」とは、次の4つです(図表2)。
図表2 4つの国際輸出管理レジーム
レジーム名称 | 規制対象品目 | 発足と参加国数 |
---|---|---|
原子力供給国グループ(NSG) | ①原子力専用品・技術、②原子力関連汎用品・技術 | 1978年発足、48ヵ国が参加 |
オーストラリア・グループ(AG) | ①化学兵器(化学剤、化学兵器汎用製造設備)、②生物兵器(生物剤、生物兵器汎用製造設備) | 1985年発足、42ヵ国+EUが参加 |
ミサイル技術管理レジーム(MTCR) | ①大型のミサイル・無人航空機、②小型のミサイル・無人航空機、関連機材・技術 | 1987年発足、35ヵ国が参加 |
ワッセナーアレンジメント(WA) | ①武器、②汎用品(先端材料、材料加工、エレクトロニクス、コンピュータ、通信関連 等) | 1996年発足、42ヵ国が参加 |
(【出所】経産省『リスト規制とキャッチオール規制の概要』を参考に著者作成)
このすべてに参加している国は、日本を含めて30ヵ国あります(※いずれも日本は発足年から参加)。
このうち日本を除く29ヵ国のうち、従来はトルコとウクライナを除く27ヵ国が「(旧)ホワイト国」に含められていましたが、今回は韓国が除外されたため、現在の「グループA(旧ホワイト国)」は26ヵ国というわけです。
非ホワイト国でも、輸出の包括許可が出なくなるわけでもない
ただ、韓国は「(旧)ホワイト国」から除外されただけの話であり、引き続き、グループBという優遇を受けています。そして、経産省によれば、「包括許可」にはいくつかの種類があるのですが、韓国に対する輸出管理を考えるうえで重要なものを経産省のウェブサイトから3つ拾っておくと、次のとおりです(図表3)。
図表3 包括許可のうち主なもの
種類 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
一般包括許可 | 貨物・技術の機微度が比較的低い品目などの条件を満たした場合に、(旧)ホワイト国に限って包括許可を出す制度(有効期限は最大3年) | 一般包括許可は(旧)ホワイト国(具体的には輸出貿易管理令別表3に列挙されている26ヵ国)にしか出されない |
特別一般包括許可 | 貨物・技術の機微度が比較的低い品目などの条件を満たした場合に、(旧)ホワイト国だけでなく、一定条件を満たす国に対しても、包括許可を出す制度(有効期限は最大3年) | 特別一般包括許可は非ホワイト国も対象となっているが(懸念国は除く)、取得条件が一般包括許可と比べて厳しく、担当官の実地調査が求められることもある |
特定包括許可 | 継続的な取引関係を行っている同一の相手方に対する輸出を包括的に許可する制度(有効期限は最大3年) | 非ホワイト国であっても特定包括許可の対象となる品目がある |
(【出所】経産省『包括許可』、『仕向地マトリックス』、『包括許可取扱要領』等を参照に著者作成)
緩和も厳格化もあり得るのは当たり前
7月1日に日本政府が発表した措置に伴い、韓国に対する輸出許可から「包括許可」が削除されたのは、結局、フッ化水素酸、フッ化ポリイミド、レジストの3品目(とこれらに関する技術の移転等)に限られています。
『輸出管理の課題、韓国の誤解、首脳会談への過大な期待』や『「物資横流し疑惑」が事実なら、対韓経済制裁も視野?』などで報告してきたとおり、経産省の措置は自然に考えて、あくまでも単なる輸出管理上の措置に過ぎません。
当然、韓国の輸出管理状況や日本企業による輸出実績などに応じ、もし「より一層の厳格化が必要だ」と日本政府が判断すれば、個別許可の対象品目は拡大されるでしょうし、逆に「緩和しても構わない」と日本政府が判断すれば、レジスト以外の2品目にも包括許可が適用されるかもしれません。
いずれにせよ、日本政府による対韓輸出管理適正化措置が、韓国国内では「貿易報復」と広く勘違いされていることは事実ですが、実態は貿易報復でも輸出規制でも何でもなく、単なる輸出管理上の運用の変更に過ぎません。
「韓国に対する報復であってほしい」と願う人が多い気持ちもわからなくはないのですが、「韓国憎し」のあまり、事実関係を無視して「7月の日本政府の措置は韓国に対する制裁だ」と決めつけ、金曜日の措置を「制裁の部分的な解除だ」と勝手に勘違いするのは、いかがなものかと思います。
シミュレーション
ただし、当ウェブサイトとしては、以上までの「事実関係に基づく推論」以外にも、もうひとつの可能性を邪推しています。
それは、7月1日に日本政府が発表した措置は、来たる将来に日本政府が韓国に対する経済制裁を適用した場合の「シミュレーション」としては、非常に興味深いものである、という仮説です(日本政府がそれを意図したのかどうかはわかりませんが…)。
ところで、以前から報告しているとおり、韓国と北朝鮮の外交にひとつの共通点がひとつあるとしたら、それは「インチキ外交」だと思います。
南北朝鮮の「4つのインチキ外交」
- ①あることないこと織り交ぜて相手国を揺さぶる「ウソツキ外交」
- ②国際社会に対してロビー活動をして、ウソを交えつつ「相手国の不当性」を強調する「告げ口外交」
- ③国際協定や国際条約の破棄、ミサイル発射などの不法行為をチラつかせる「瀬戸際外交」
- ④主要国間でバランスを取る「コウモリ外交」
韓国の場合、昨年12月に発生したレーダー照射事件では、このうちの①と②を駆使しましたし、今回の輸出管理適正化措置に対しては①②に加え、『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(俗に日韓GSOMIA)破棄などの瀬戸際外交を仕掛けて来ました。
一方で、北朝鮮は米国に対し、核交渉を巡って「ICBMというクリスマスプレゼント」という瀬戸際外交を仕掛けて来ていますが(『「中国が北朝鮮制裁解除を提案」、とんでもない話だ』参照)、これなども朝鮮半島国家でインチキ外交が駆使されているという証拠でしょう。
なにより、南北朝鮮はこれらのインチキ外交を駆使することで、自分たちの実力以上のことをやっています。
仮に日本が韓国に対し、本格的な経済制裁を発動することがあった場合には、「GSOMIA騒動」以上のさまざまなインチキ外交を打ち出して来るに違いありません。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
もっとも、しょせんは「インチキ外交」です。
初めてこうした「インチキ外交」を喰らうと戸惑いますが、結局、詐欺師の手口はワンパターンであるのと同じであり、パターン学習してしまえば、過度に恐れる必要はありません。
そして、今回のGSOMIA騒動などを通じて、彼らが手の内のかなりの部分を日本に晒してしまったことは間違いないでしょう。
その意味では、北朝鮮に対して日本人拉致問題の解決と核・大量破壊兵器の完全な廃棄を強制するためには、日本政府としては、7月1日以降の韓国政府のやりくちをじっくりと研究するのが近道のひとつであるように思えてならないのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
更新お疲れ様です。
輸出管理に関して掘り下げたわかり易い説明、ありがとうございます。
時系列も含めて考えると、自然にというか合理的論理的に考えれば自称元徴用工判決と輸出管理厳格化は別問題である事がよく分かりますね。
なお、「日韓間の信頼関係の毀損」について、私は「自称元徴用工判決は日韓間の信頼関係の毀損につながる一つの要因であるが、日韓間の信頼関係の毀損につながる要因は自称元徴用工判決のみではない」と、「無関係ではないが直接関係している訳ではない」と理解しています。
森友問題は「安倍夫妻は籠池夫妻の関係者の一人であるが籠池夫妻の共同正犯ではない」だし、「無関係ではないが直接関係している訳ではない」という考え方を理解する意欲・知識・能力のない人が安倍政権下で騒いでいる、と言えるのでしょうね。
なお、意欲・知識・能力(技能)の3分類は、社員の評価に用いる分類で、何かの業務に関して成し遂げようとする意欲があるか、成し遂げる為の知識があるか、成し遂げる為に知識を使いこなす能力・技能があるか、という考え方によります。
なので、韓国のホワイト国除外措置についても、韓国政府に輸出管理をしっかり成し遂げようとする意欲があるか、成し遂げる為の知識があるか、成し遂げる為の運用組織が整備されているか、の観点から韓国政府を評価・採点し、不合格だったのでホワイト国から除外したのだと受け止めてます。
元経産省官僚の細川昌彦氏のTweetを楽韓webさんが紹介してて、それを読むと『これを読んで「メディアに踊らされた」と気付く人も居るのだろうなぁ』と思った次第です。
私も韓国側の一連の手口にたいして憤りはあります。「目には目を」で報復すればいいと感情では思いますが、為政者はそれではダメだと思います。外国は韓国だけではありません。あくまでもトータルで国益を考え、冷徹にルールに沿っているかどうか、自分たちと価値観があっているかどうかで判断すべきと思います。今回のことは緩和になった品目に関しては問題がなかったということだけでしょう。
彼の国とのやり取りで感情的で政治的な対応は向こうのおもう壺です。あくまでも事務的に義務を果たしているか、ルールに則っているかの基準をぶらさずに対応することが大事です。その原理でコントロールすればいい。「ゴールポストを動かす」と批判しますが、動かされてきた、付き合ってきたこちらの落ち度もありますよね。
>「ゴールポストを動かす」と批判しますが、動かされてきた、付き合ってきたこちらの落ち度もありますよね。
うーん、韓国が一応は自由民主主義国家陣営の一員だったので、自由民主主義国家陣営の盟主である米国の事情で「付き合わされてきた」のだと思いますけどね。
なので、日本に落ち度があるかと言えば、どちらかと言えば韓国をしっかり管理してこなかった米国の落ち度なのだと思います。
会社組織で考えると、米国は日韓からすると上司で、日韓は同僚でしょうから。
まあ、でも、米国の落ち度だと考えても、何の生産性もないですけどね。投稿されたオブさんは米国の落ち度なんて理解してコメントしてると思いますよ。
確かに、米国の落ち度としたところで過去は変わらないですもんね。
今後韓国からのイチャモンには毅然とした姿勢で対応していくのが肝要だって事で。
お二方ともありがとうございます。いずれにしても韓国の大統領から「日本の防波堤」といわれるようではダメだと思います。日米同盟はベースですが、朝鮮半島は無視できる戦略や実力をつけなですね。
ごめんなさい(笑)。私もこのニュースを最初見たとき、「ヘタレたの?」と思ってしまいました。だって、この局面で韓国に対する、日本側からの配慮なんて、一個も必要ではないはずなんですもの。
でも、コメントはちょっと我慢して考えてみることにしました。パブリックコメントから始まって、あの用意周到な経産省が、意味のないことをするはずがない。との信頼からです。
でも、解らない。悶々として(笑)、今朝を迎えましたの。で、日比野庵さんの論考。こちらでは、これを韓国に対するメッセージというより、国際社会へのメッセージとしています。
レジストは日韓首脳会談の手土産になるか
https://kotobukibune.at.webry.info/201912/article_22.html
こちらでも何度となく説明されているように日本の経産省措置は、報復ではなく、韓国の怪しい輸出入管理に対する日本の自衛措置です。それを国際社会に実証して見せたというのです。「レジストに関しては安全が証明されたので。」というふうに。もう少し言うと、他の2品目に関しては「安全が証明されない。」というメッセージです。
韓国は今回の管理緩和にご不満のようですが、であれば、安全を立証しなくてはいけない。無理でしょうけど。
>韓国と北朝鮮の外交にひとつの共通点がひとつあるとしたら、それは「インチキ外交」だと思います。
>来たる将来に日本政府が韓国に対する経済制裁を適用した場合の「シミュレーション」としては、非常に興味深いものである、という仮説です
私ね、もう一つ邪推しておりますの。犯罪国家としての北朝鮮の悪名は、国際社会に広く知れ渡っているかとは思いますが、根を同じとする韓国の異常性については未だ周知には至っていませんよね。
日本政府は、この韓国との関係清算のための準備として、押したり引いたりしながら、これを一つ一つ行っているというものです。信じる信じないはあなた次第(笑)。
更新ありがとうございます。
韓国マスコミや日本の知識人、ジャーナリスト、普段割合にまともな事を言っている人も、「日本が譲歩した」と勘違い発言してます。
韓国へのレジストの輸出に、これまでの「個別許可」に加えて、「特定包括許可」という仕組みも使えるよう、通達を変更しただけです。私も最初はギョッとしましたが、通産省の発表見て、納得しました。
韓国に対しては、また疑わしい行為があれば、管理品目を増やしたり、輸出管理カテゴリーをBからCまたはDに落とす事もある訳で(笑)、一喜一憂しとけばいいと思います。
首脳会談は、してもしなくてもいいが、やるなら安倍総理、甘い顔せずに、今の対処でお願いします。
対する報復処置であり、日本の出せる最強の手札だと。そして、その手札を潰せば韓国の勝ちであると。
韓国は日本の最強の手札(笑)に勝とうと、ありとあらゆる手札を用意し、No Japan、韓国輸出管理不適正化、材料の自国生産()などなど、次々とカードを切っていきました。そして、予想を斜め上に超えて、最終的には韓国の考える最強カード、GSOMIAまでも切ってきたのです。
日本もこれにはさすがに苦笑いをせざるを得なかったようで、韓国が変わらない限り開いた距離を縮めない方針が固まったようです。
さて、改めて冷静に経緯を追ってみれば、日本の出したカードは単なる自己防衛的な対応でしかなく、なんら韓国に対して経済的損失を与える意図を持ったものではなかったようです(細かな部分で多少の意図は含まれるかもしれませんが)。
Web主様はシミュレーションになったと表現していますが、状況はそれよりはるかに深刻な事態になってしまいました。何故なら、韓国にはもう手札が何もないのです。手段を丸裸にされたどころか、有効な手札を全て奪われてしまい、周辺国との関係は袋小路です。
ここに至って、日本が何かを性急に進める必要がありましょうか。
すみません、先頭が切れた状態で送信してしまいました。訂正します。
>対する報復処置であり、日本の出せる最強の手札だと。そして、その手札を潰せば韓国の勝ちであると。
日本が輸出管理の適正化を通告した時、韓国は勝手に思い込みを始めました。それが日本の自称元徴用工裁判に対する報復処置であり、日本の出せる最強の手札だと。そして、その手札を潰せば韓国の勝ちであると。
お疲れ様です。
韓国に対して緩和って言葉が相性悪すぎるんですよね(苦笑)
そして未だに大多数の国内メディアは本件を輸出規制としている事から
その基礎の部分でどうしてもメディアの思惑に意図せず釣られてしまうのも理解できます。
やはり、こういう記事というか、まとめを分かりやすく展開してくださるこのサイトは
知っている人は知っている、で終わらせてはならない現代において
その有難みを改めて感じます。
今回の日韓企業間(おそらくJSRとサムスン)におけるレジストの輸出許可の緩和(と言うより運用の一部見直しに過ぎませんが)については、以下のように「包括許可取扱要領の一部を改正する通達について」で確認することができます。
経産省 安全保障貿易管理 改正情報
https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law09.html
元々、例の3品目はホワイト国の場合、3年間有効な許可を与えて個別申請を省略しているのですが、今回の措置は、特定の企業間の輸出について特定包括を認め期間も延長してあげただけです。
つまり、輸出令別表第1の7の項(19)に掲げる貨物「レジスト」は、7月4日以降「り地域」に格下げとなった韓国の場合、面倒な個別許可が必要で期間も半年と厳格化していたけど、今回、特定包括を適用させ簡便な手続きで輸出でき、期間も3年間有効にしましたよ、ということですね。
レジストは(たぶん)中国への再輸出などの不適切な事案の本命品目ではなかった、ということでしょう。
>「『個別許可』に加えて『特定包括許可』の仕組みが使えるようにした」、という方が、表現としては正確ではないか
そうですよね。
個別許可:審査対象は変わりようもなく、全地域全品目。
包括許可:審査対象り地域あてレジストを「-」から「特定」に改正。
ですものね。
というか中央日報の表現に解説を加えると…
>フォトレジストに対する輸出審査承認方式を(都度必要書類の少ない)「個別許可」から(初期要件の厳しい)「特定包括許可」の対象に変更する(と)明らかにした。
…中央日報の表現通りなら厳しくなってないか?w(現金払いを無くしてカード払いのみへ、みたいに取れる)。
まあ、記者の理解度はこの程度(ウリは被害者!)なのだろう。
とはいえ、取材せず(しても事実をねじ曲げて)記者の妄想シナリオ通りに記事を書くのは日本のATM新聞(日本は加害者!)も同じか(トホホ
ワイドショーやTVニュースだけを情報源とする完全なる旧世代のごく普通の方が輸出管理の「緩和」を「対韓譲歩」と勘違いするは仕方ありません。ですが、ネットで情報収集するような新世代?のたぶん思想的に右側の方が、輸出管理の「緩和」を「対韓譲歩」と勘違いし許せないなどと騒ぐのは、ホントにいかがなものかと。韓国叩きという気持ちの良い自慰行為を中断させられてイラッとしているようにしか見えません。結果的に譲歩だと思うが、日本にとって有利なのか不利なのかを心の中で議論した上でなら理解できますが、心の中で議論せず、譲歩だ!許せない!って直感で感じた人はこの機会にダークサイドに落ちていないか自問自答した方が良いのかもしれませんね。
「ネットで情報収集するような新世代?のたぶん思想的に右側の方が、輸出管理の「緩和」を「対韓譲歩」と勘違いし許せないなどと騒ぐ」
こういう人たちが、悪夢の民主党政権を生み出したのですよね。
結局は、旧世代だろうが新世代だろうが(年齢とは限りません。ふるまいでも世代分けできます。)自分の頭で調べて確かめて事の真否を判断しようとしないかぎり問題だということです。
こちらのブログを見ていると、ネットに対する万能感といいますか、ネット社会への楽観を感じることが多いです。それを否定するものではありませんが、いささか楽観がすぎるのでは、ネットで情報をあさろうがご指摘のように「いかがなものか」と言わざるをえない事例はけっこうあり、それを軽視しすぎているのでは、と思うことしばしです。
多少話しがそれますが、”オールドメディア”なる言葉によるメディア批判をこちらでしばしば目にし、それ自体はよいこととは思いますが、メディアが変わりさえすれば明るい民主主義が待っているかのようにも思える論調には、それはどうかなと言いたくなってしまいます。
どれだけメディアがかわろうが、受け手がかわらなければ同じことが形態をかえ繰り返されるだけかもしれませんよ。
今回の論評は、あまりにも稚拙。
>日韓間の信頼関係が著しく損なわれたこと
ここでの日韓間の信頼関係とは「応募工」の問題が含まれているのは明白。官房長官も明言している。ホワイト国除外は、制裁にはならないけど、韓国への牽制を狙い、実際に牽制以上の効果を発揮した。知っての通り、効果は絶大で、韓国は大騒ぎ。表向きは、対抗措置でないけど、事実上の対抗措置であることは明らか。もちろん、韓国の輸出管理体制の是正を促す目的もあったのは間違いない。このホワイト国除外という行動により、韓国が応募工裁判で差し押さえた日本企業の資産を現金化した場合の報復措置を取るという日本政府の姿勢が、ブラフではないことを韓国に知らしめた。
>20日からはレジストの輸出許可実績が年6件に達した日本企業と韓国企業の継続的取引の場合、最長3年間は1件ごとに許可を得る必要のない包括許可を取れるようにした
なんで、急にルールを作ったのか疑問に思わないのですか?なんで6件なの?昔から6件というルールがあったのなら、納得できますけどね・・・・。GSOMIA破棄延期に絡み、輸出管理に対する取引があったと考えるの自然。この取引を行ったおかげで、今後もGSOMIAを外交カードとして持ち出す可能性があり、韓国に対する新たな対抗措置を取りづらくなった。
新宿さん、大本営発表を鵜呑みにし過ぎでは?個人的は、この件に関する鈴置さんの論考を読んでみたいですね
>今回の論評は、あまりにも稚拙。
こういう情弱層みたいなコメント読むと新宿さんの思いた伝わってないってのがよくわかるよね。
法令を大本営発表って…レベル低すぎでしょ(笑
大本営発表とあるが個別許可以外に特包許可を入れたってだけのことを何が大本営なんだか。頭悪過ぎ
このスカイなんとかいうコメント、要保存だね。鈴置さんのが出てきて答え合わせしようぜ。
匿名さんへ。
まあ、あれだ。そうカリカリしなさんな。
今回の新宿さんのは法律バリバリで情弱には難しかったっつーこった。それよりもこの決して賢くないコメントが削除されず放置されてるのが新宿さんの凄いところ。つーか、このスカイタイム、わざとアホな反対意見書いてブログを盛り上げる、新宿さんの自作コメントかって思ったけどね。
あーあー、ついにここもガラが悪くなってきた
折角まともな保守っぽい人達の集まりだと思ってたのにね
貴方達みたいなのは同類がたくさん集まってる
余命ブログ界隈の方がお似合いなんじゃないですかね?
>なんで、急にルールを作ったのか疑問に思わないのですか?
包括許可というルールが新設ルールなのか、それとも既存ルールなのか、スカイネットさんは調べてみるのが良いと思います。
スカイネット 様
何となく、巷で言われている典型的な言い分と同じかなという印象なので、反論を試みようと思います。
>ここでの日韓間の信頼関係とは「応募工」の問題が含まれているのは明白
「信頼関係」なので相手が約束を守らない場合に信頼関係を毀損するのは当然です。輸出管理向けの信頼関係と国際条約向けの信頼関係が別々にあるわけじゃなく、この場合は国と国の信頼関係なので、関連してないと言ったら逆におかしいですよ。
しかしだからと言って、それを理由に対抗措置だとしている話の流れは強引過ぎです。
>事実上の対抗措置であることは明らか
効果が大きかったから対抗処置だというのは明らかに結果論ですし、この程度の処置で韓国があそこまで自滅的に影響を拡大したのは、私は予想できなかったですね。原因と結果の、結果の方で原因を遡って決めようとするのは議論をややこしくします。
逆に疑問なのは、対抗措置と考える根拠がタイミングだけで、輸出管理の適正化自体はやらないといけないと考えるなら、いつだったら対抗処置と思わなかったのでしょう? それほど後回しにできるような話でもないと思いますが。対抗処置だと誤解されないためにタイミングをずらす必要があったという意見でしょうか。
>なんで、急にルールを作ったのか疑問に思わないのですか?
細川氏によれば、「以前に局長級対話を再開すると記者会見した時に、この方針は説明済み。」とのこと。マスコミが報道しない自由で報じなかっただけのようです。
それはさて置くとしても。
前にも書きましたが、そもそも、日本企業が半年ごとに個別許可を取る手間を掛けているものが三年毎になるだけで、個別許可でも特定包括許可でも許可されることには変わりないし、日本企業と経産省の手間が減るだけで、韓国企業には何も恩恵は無いと思いますよ。
それが誤ったメッセージになるというのであれば、誤解や曲解を恐れて、掛けなくてもいい手間やコストを日本企業や経産省に今後も負担しろという話になりますよ。
>>なんで、急にルールを作ったのか疑問に思わないのですか?
>細川氏によれば、「以前に局長級対話を再開すると記者会見した時に、この方針は説明済み。」とのこと。マスコミが報道しない自由で報じなかっただけのようです。
スカイネットさんの意図は「韓国の為に新しいルールを定め、適用した」という意味だと思うのです。
クロワッサン 様
そうですね、読解が甘かったようです。指摘ありがとうございます。
スカイネットさんも納得、ということで。
>表向きは、対抗措置でないけど、事実上の対抗措置であることは明らか。もちろん、韓国の輸出管理体制の是正を促す目的もあったのは間違いない。
ここの認識の差じゃないですかね。
私はスカイネットさんの論考とは順番が逆だと思っています。管理是正がまず第一義であり、それは単体で重要であり、たまたまタイミングとして韓国にとっては制裁ともとれるものだった。
ならちょうどいいやってなもんでは?
>なんで、急にルールを作ったのか疑問に思わないのですか?
前例も寡聞にして存じませんが、少なくとも頻繁に起きてきた事例ではないのでは。ルールを作っていなかったのは手落ちかと思いますが、あんな連中の相手は一般的な貿易では想定しづらいですしね…
>輸出管理に対する取引があったと考えるの自然。
すみませんがこれは全く理解しかねます。GSOMIA破棄延期など日本側には飴でもなんでもないですし、そもそも本件と数々の外交摩擦案件は無関係との立場です。
取引ということは日本側に何か他のメリットが?首相や閣僚個人が賄賂や美人局にあったなどとはさすがに考えられませんが。
>今後もGSOMIAを外交カードとして持ち出す可能性があり、韓国に対する新たな対抗措置を取りづらくなった。
これ、現政権が一番嫌って徹底マネジメントしてきたところです。GSOMIAをカードにできたらなんでも通ってしまうので、現に日本側は徹底放置しましたよね。この局面でこんなものを落とすなんてありえません。
毎度長文になりすみません。かなり気になったので。
>>スカイネット様
7月1日付経産省ニュースリリースからすれば
「日韓間の信頼関係が著しく損なわれた…加え…不適切な事案が発生した…から…下記のとおり、厳格な制度の運用を行うこととします」
「特定品目…について、包括輸出許可制度の対象から外し」
ですから確かに今回のは緩和(厳格度低下)ですねえ(ただ特定包括は元からあるよ)。
とはいえ
韓国政府「書類など出さん(で済むホワイト扱いしろ)」
日本政府「書類出せ」
韓国企業「書類出します」
日本企業「書類出します」
日本政府「特定2社は輸出していいよ」
信頼関係のある企業へは緩和しても、信頼関係の無い韓国政府・企業には「全く」譲歩していないような。
お題とは関係ありませんが、
24日の日韓首脳会談は場所も議題も決まってないそうな。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191221-00080023-chosun-kr
一方北朝鮮がICBM実験の再開を強く示唆しており、
昨日、日米首脳は電話会談で連携を確認。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191222-00000010-reut-kr
韓米が話し合ったというニュースは未だ聞きませんね。
24日早朝に発射すれば、安倍さんは会談キャンセルして
帰国するかも。韓国向け輸出管理の件とか眼中にない
のではないかと思う次第です。
名無しAさま
北朝鮮がミサイルを発射して、韓国と会談しないで帰国したら、韓国はいらないという事ですね。
だんな様
あれ、要りますか?
名無しAさま
私が、いらないと言うのは簡単です。
政府として、総理大臣としての立場だと、会談して「北朝鮮問題には、日米韓で対処する事を確認した」という事にするでしょう。
日本に被害が出れば、違うのかも知れませんが。
名無しA様 うふふ。すっかり忘れていました(笑)。
>一方北朝鮮がICBM実験の再開を強く示唆しており、
>昨日、日米首脳は電話会談で連携を確認。
>24日早朝に発射すれば、安倍さんは会談キャンセルして帰国するかも。
文在寅さんには、安倍総理のポスターと一緒に記念撮影していただくということになりますかしら。
北朝鮮のことは、笑い事じゃないですけど、なおさら、韓国どころじゃないですね。
心配性のおばさん様
今の情勢では、輸出管理どころじゃないでしょう、実際。
上のコメントで包括許可取扱要領を紹介しましたが、輸出許可実績が年6件などのルールに疑問を呈している方がいたので。
包括許可取扱要領
https://www.meti.go.jp/policy/anpo/law_document/tutatu/tutatu24fy/houkatu_toriatukaiyouryou.pdf
これの13ページから14ページの(5)継続的な取引関係等について、を確認いただきたいですね。
なお、特定包括許可の有効期限も規定されていますので、念のため。
まあでも、客観的事実はともかく、いろんな主観的意見があった方が面白いですよね。
うーん、「(5)継続的な取引関係等について」を読みましたが、「輸出許可実績が年6件と定められた理由」が分かりません。
年4件とか年8件では駄目なのか。
年6件という事は二ヶ月に1件です。
審査期間は90日以内なので三ヶ月に1件なので、一致しないんですよね。
まぁ、多分深い理由はなく、目安として取り敢えずそうしただけなのだろうな、と受け止めてます。
>年6件という事は二ヶ月に1件です。
何となくですが、単に「継続的な」の定義付けとして直近1年間(12回)の月締め集計のうち半数6回以上での個別許可実績を求めたのではないのでしょうか?
そしてもっとスパンの長い取引に対しても継続する3年間(各年2回以上)で6回以上と許可実績数を整合させたのでは?
普通に考えれば、輸出管理が適正(過去3か年を含めて)だと確認されたからこその個別許可な訳なのだし、輸出規制ではないのですから問題がなければ労務ソースの適所注力の観点からも要件対象者に対しての特定包括輸出許可の適用は正しい判断なのだと思います。
当然のことなのでしょうが、下の方に掲載されてた別表5(特定包括輸出許可の条件)には再輸出に関しての事前同意や年間実績報告を義務付ける内容が明記されてるみたいですしね。
カズ さん
6回という回数の目安はその辺りからなのかもですね。
高純度フッ酸は保管期間が二ヶ月間かなぁと思って調べると四ヶ月間だそうで違ってたし。
新茶狼様
>まあでも、客観的事実はともかく、いろんな主観的意見があった方が面白いですよね。
さらっとこんなことかけるの、素敵だなと思いました。
ちなみに恋にはおちてません、念のため。
新茶狼様
包括許可取扱要領を直接提示する読者がいらっしゃる、のがこのサイトの良さですね。
自分がやりたかったなあ。
しばらく静観していましたが、記事本文にも会計士さんが書かれていた事に同感します。一部の界隈で今回の経済産業省の発表を対韓経済制裁解除だと唱えている方々は、自分が韓国政府・メディアと同じことを言ってしまっているのに気づかないのでしょうか。
外交や安全保障は、感情論に流されずに国際社会の規則を守り且つ毅然とした対応を逐一行なって国益を確保することが重要だと思っています。だからこそ、 国民もどこの馬の骨か不明な日本メディアの報道に感情を煽られて「安倍はヘタレた、だから安倍は辞めろ」では困るのです(だからといって僕は安倍首相を全面支持はしてないです)。現代は戦前のようにマスコミ報道だけが情報源ではなく、インターネットで行政の発表を直接閲覧もできる時代です。自分の目でしっかり発表を読むなり法律・制度を理解するなりして、多元的に情報を比較処理できなければ、鵜呑みにした報道に煽られて誤った方向に行きます。マスコミ報道だけを鵜呑みにする人が未だにいる方が遥かに心配する点だと思いました。
追加なのですが、韓国に関する世論調査で否定的な回答が半数を超えるようになった現状で、桜を見る会で支持率を落とした安倍内閣が支持率回復を狙って「パブコメで95%の賛成を得た対韓経済制裁」(敢えてこう書いておきます)を緩めたのだという考え方は意味不明で、むしろ政権にとって「制裁解除」など余計に一部の層から支持率を失うような選択です。経済産業省は当初の発表通りに輸出管理を適切に行なっているだけであって、今回の発表は何らかの緩みとして捉えられません。
今日のニュースですが。
輸出管理の見直し 韓国「解決には不十分」
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20191222-00000239-nnn-int
>「日本の措置で若干の進展があったと評価されるが、輸出規制の根本的な問題解決には不十分だ」
輸出規制ではなく輸出管理である事をまだ理解出来ていない。
>また、成氏は「7月前の状態への回復とホワイト国への復帰が本質的な要求事項だ」とした上で、「実質的な対話の進展を期待し最善を尽くす」と述べた。
“達成目標”ではなく”要求事項”と述べている時点でアウト。
いくつかニュースを入手していても、私の中では、それを繋げることができず、結果ぼんやりとした不安でしかなかったのですが、現代ビジネスがそれを組み立ててくれました。お題違いではございますが、ご紹介しておきます。
韓国・北朝鮮・中国はもはや有事…「日本海防衛」という切迫した問題
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191222-00069248-gendaibiz-int
>その中で、共産主義中国に忖度する日本のオールドメディアは別にして、世界中のメディアが広東省における暴動を頻繁に報じるようになっている。
日本のメディアの中韓に対する忖度は理由が判らない。香港やウイグルの暴動のニュースは入手していましたが、内陸部にも拡がっていたとは。世界中のメディアが報じているとしたら、なぜ、日本のメディアだけが無音?また、安倍政権も習近平国家主席の国賓など、国際社会への誤ったメッセージとなることが強く心配されます。
>この議員が中国軍の教育機関(洛陽外国語学院)に通っていた経歴を隠蔽していたことが捜査の始まりだ。
このニュースは入手していましたが、あまりな内容でしたので、すぐには信じることができませんでした。
日本のオールドメディアにとって中共政府による人権侵害問題は綺麗な人権侵害だからとか?
で、日本政府による人権侵害問題は穢れた人権侵害だから騒ぐ、と。
7月の経産省の発表を見れば
①3品目については経産大臣によるもの
②ホワイト国解除(現行のグループA→B)はパブコメを募り閣議決定によるもの
この事実からして、今回のレジストに関する特定包括(半年→3年)が経産省としての措置であり、所謂ホワイト国云々とは別の事項であることが判りそうなのに、禍の国のメディアが全く理解しておらず、我が国のメディアもウマシカで、読解力がOECD15位も宜なるかな、です。ちなみに、大韓民国は貿易管理令上では「り地域」のままです。
さらに申せば、経産省に許可申請を提出するのは日本企業であり、経産省が許可を与えるのは日本企業に対してで、大韓民国の企業はその参考資料を日本企業に提出するだけです。(噂話ですが、周恩来から「法匪」と罵られた日本の官僚の伝統を引きついでいれば、貿易「管理」は当然でしょう。)また、ご存知かも知れませんが、フォトレジストの世界シェアは日本の5社で90%、JSRと東京応化工業で約50%を占めますが、この両社の本年第二四半期の業績については貿易管理適正化による影響は記載されていません。各々のIR発表資料をご覧下さい。
JSR https://www.jsr.co.jp/ir
TOK https://www.tok.co.jp/ir
以上のような事実認識の上で、あえて陰謀論的仮説を提示します。
我が国政府内に韓国ハンドラーが居り、両国間の距離を離す&我が国の丁寧な無視対応のため、敢えて自称徴用工裁判事案と貿易管理適正化事案を、文政権やマスコミが誤解して混同するように煽りたて、タイミングを見計らい、発表文言を練っていると。
勿論、文政権の内政上のオウンゴールが多々有りますが、常に混乱を惹起させることによる国力低下や国内分断は、外交的な(我が国も仕掛けられています)戦略で当たり前でしょう。選択的日本不買運動で経済疲弊するのは禍の国でしょうし、瓢箪から駒のGSOMIAで米国の信用を完璧に失墜させたのは出来すぎか、さらに「反日種族主義」の刊行でベストセラーは想定外。
この文脈で見れば、今回の措置は軽いジャブ、特に経産大臣が決定できることであり、もしも問題あれば直ちに3年→半年に戻せます。つまり、自称徴用工についての文議長提案に文政権が冷淡であったこのタイミングに、貿易管理措置の変更をぶつけたのですが、残念ながら文政権はこのエサに飛びつかず(局長級政策対話で一部の緩和を勝ち取ったと宣言する等)、理解度が著しく低いマスコミだけが騒ぎました。
12/24の首脳会談に向け、どのようなクリスマスプレゼントがあるか、ホワイト(白紙)プレゼントでしょうかね?
修正
○ホワイト(A4白紙)プレゼント
×ホワイト(白紙)プレゼント
産経によれば、北京で開かれた日中韓経済貿易担当相会合で、
・全体会合で韓国側は韓国向け輸出管理の話題出さず
・日韓担当相は個別会談ナシ、5分の立ち話のみ
・日中担当相は個別会談実施
だったそうです。
https://www.sankei.com/world/news/191222/wor1912220013-n1.html
https://www.sankei.com/world/news/191222/wor1912220014-n1.html
戦略家なら 相手に利用される材料を与えないこと。「勘違い」させるようなタイミングは極力避ける。などの気配りがないといけません。いつも正論を吐けばいいというものでもない。今これをやったら こうゆう風に受け取られるかもしれないので もう少し時期をずらしてやろう。いくら正論でもこうゆう言い方をすれば こう「勘違いして」ああ解釈されかねないので 言い方を変えよう。これは大切なことだと思います。
世の中「ここで言われているアホバカ連中」が投票するのです。(言い過ぎました)
続き。
タイミングは特に重要です。国賓招待はその典型例。なぜこのタイミングで・・・。これだけで政治家の資質が問われるのはやむを得ませんね。世界が「どう受け止めるか?」これですよ。
仰っている事は真っ当なのですが、輸出管理厳格化の発表を大審院判決騒動が落ち着くまで待つ訳にはいかなかったという事情を考えると、誤解される事を恐れずに実施する事柄だったと言えるのではないかなぁと思います。