朝日の調査ですら、8割の人が野党には期待しないという事実
「あの」朝日新聞の世論調査で、野党に「期待しない」と答えた人の割合が8割に達しました。朝日新聞社がそれこそ社運を賭けて1年半も「もりかけ」問題を引っ提げ、倒閣のために運動を続けてきたにもかかわらず、です。私はここにすべての答えがあると思います。
目次
復習:「もりかけ問題」とは?
もりかけ問題で1年半が経過しました
「もりかけ問題」とは、
「安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用して、友人が経営する学校法人に対して違法な便宜を供与していた疑い」
のことです。
もし、安倍晋三(氏)が友人からカネを受け取って違法な便宜を供与していたとしたら、間違いなく犯罪です。自分自身が違法に職権を行使すれば受託収賄罪が、官庁の公務員に命じてそれをやらせれば斡旋収賄罪が、それぞれ成立する可能性があるでしょう。
【参考】受託収賄罪(刑法第197条第1項)
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の懲役に処する。
【参考】斡旋収賄罪(刑法第197条の4)
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。
では、安倍晋三(氏)は、誰からいくらの利益を提供されていたのでしょうか?そして、誰に対してどのような違法便宜を供与したのでしょうか?これについては、朝日新聞による加計学園に関する第1報からすでに1年半が経過するにも関わらず、いくら調べても、答えは出て来ません。
なぜなら、そもそも「もりかけ問題」自体が、朝日新聞を筆頭とするマス・メディアによる悪質な捏造報道の一種であり、少なくとも「安倍晋三(氏)が違法行為に関わった」という証拠は、何1つとして出て来ていないからです。
「挙証責任という議論」
これについて考えるには、「挙証責任」(きょしょうせきにん)という考え方が大切です。
この「挙証責任」とは、「証拠を挙げる責任」のことです。朝日新聞などのマス・メディア、立憲民主党などの野党議員は、「安倍(氏)が無罪だというのなら、無罪だという証拠を出せ」などとむちゃくちゃなことを要求して来ていますが、これは本来、筋が異なります。
日本は法治国家ですから、「お前は有罪だ」と主張する側(第一義的には検察官などの捜査当局)が「この人物が有罪である証拠」を出し、裁判などのプロセスでそれらの証拠力をチェックし、証拠が不十分だったら無罪となるのです。
つまり、「安倍(氏)が無罪だ」という証拠を、疑われている側(とくに安倍総理側)が出さなければならないのではありません。「安倍(氏)が有罪だ」という証拠を、疑っている側(この場合は朝日新聞や立憲民主党でしょうか?)が出す必要があるのです。
森友学園事件については、「国有地を不当に安値で売却した」ことに「安倍晋三(氏)が関わっていた」かどうか、加計学園騒動については「法律で禁止されている獣医学部の新設を違法に認めた」ことに「安倍晋三(氏)が関わっていた」かどうかです。
特大ブーメランが突き刺さる!
これらについて、1年半も大騒ぎして、1つの論点が論破されそうになったら慌てて論点をずらし、その間に決定的な証拠をただの1つも出せなかったことで、むしろ「追及した側」に対し、特大ブーメランが突き刺さっている状態だといえるでしょう。
このうち、森友学園については、そもそも国有地自体にゴミが埋まっているなど、さまざまな瑕疵(かし)があり、大阪航空局がそれらの事実を明らかにしないままで、近畿財務局が高値で売りつけようとしたという意味で、手続的には完全に公務員側の落ち度です。
それを籠池夫妻という、一癖も二癖もある人たちに付け込まれ、近畿財務局が値引きをするときのロジックとして、安倍総理夫妻をはじめとする政治家らの名前を勝手に引用した、というのが真相に近いのだと思います(もしこれに異論があれば反論してください)。
また、加計学園については、そもそも「獣医学部の新設を禁止した法律そのものが存在しないのに、文部科学省が勝手に獣医学部の新設を受け付けない告示を作成していたこと」が大きな問題です。
その意味で、獣医師会の関連団体と癒着し、行政を不当に捻じ曲げていたという疑いがあるのは、むしろ文部科学省の側ではないでしょうか?
野党の支持率が絶賛低迷中
世論調査は「高齢者発見器」?
ところで、この「もりかけ問題」をさんざん追及することで、いったい何が起きているのでしょうか?あるいは、近い将来、いったい何が生じるのでしょうか?
確かに、「もりかけ問題」を盛大に煽ることで、瞬間風速的に内閣支持率を急落させることには成功したかもしれません。しかし、その結果出て来ているのは、「新聞やテレビにとって簡単に世論誘導できる層」と、そうではない層の分離です。
朝日新聞を含めたマス・メディアの世論調査では電話が用いられているため、どうしても回答者が高齢者に偏るという性質はあるでしょう。この点、『インターネットに完敗する新聞、視聴者が高齢者に偏るテレビ』でも新聞・テレビの利用率が著しく高齢者に偏っていることを指摘しました。
また、『朝日新聞、「ネット層ほど内閣支持率が高い」とついに認める』でも紹介したとおり、朝日新聞の7月の世論調査では、SNSを参考にする層ほど内閣支持率が高く、新聞・テレビを参考にする層ほど内閣支持率が低く出るという傾向があることも事実でしょう。
肝心の高齢者層まで野党支持に転向させることができていない、ということです。
ジリ貧のマス・メディア
客観的なデータを積み上げていけば、
- (A)政治的な判断をするにあたって、高齢者になればなるほど新聞やテレビを重視するのに対し、若年層になればなるほどインターネットの情報を重視する
- (B)SNSなどのインターネットの情報を重視する人ほど内閣支持率は高く、新聞やテレビを重視する人ほど内閣支持率は低く出る
- (C)若年層ほど内閣支持率は高く、高齢層ほど内閣支持率は低く出る
という傾向があることが、統計上、明らかなのです。そして、(A)~(C)はそれぞれ相互に整合しています。このことから、SNSなどのインターネットで流れている情報と比べ、新聞、テレビが流す情報は、明らかに安倍政権の支持率を低下させる方向に偏っていると結論付けて良いでしょう。
そして、新聞やテレビが若年層に広がることはありませんが、それとは逆に、年々、インターネットは高齢者層にも普及して来ています。現に当ウェブサイトにも一定年齢層以上の方のコメントが増えていますし、今や「高齢者」イコール「情報弱者」、ではないのです。
このように考えていくと、新聞、テレビはそもそも自分たちの報道を真に受ける層(いわゆる「情報弱者層」)をターゲットにコンテンツを作っていて、情報弱者層を内閣不支持に誘導することには成功しているものの、そもそも新聞やテレビが仕掛ける偏向報道に、まったく騙されない層の厚みが増えて来ているのです。
少なくとも野党は受け皿ではない
また、政治的な観点からは、まったく異なる次元の問題も出て来ています。
困ったことに、最近のマス・メディアは、政権支持率を落とすことに成功したとしても、人々を野党支持に転向させることができていない、ということです。その証拠が、朝日新聞社によるこの世論調査でしょう。
世論調査―質問と回答〈8月4、5日実施〉(2018年8月6日21時39分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
朝日新聞社が実施した世論調査によれば、野党に「期待しない」という回答が80%を占めていたそうです。該当する項目は、昨日、『朝日新聞デジタル』(日本語版)に掲載された世論調査の質問と回答の一覧に掲載されています。
質問項目は「あなたは、自民党に対抗する勢力として、いまの野党に期待できますか。期待できませんか。」であり、これに対する調査結果は、
- 期待できる…11%
- 期待できない…80%
- その他・答えない…9%
でした。これがすべてを物語っていると思います。
ちなみに同記事に掲載されている政党支持率でいえば、自民党が36%であるのに対し、衆議院の最大野党である立憲民主党は6%で、日本共産党が4%、公明党が3%でこれに続き、それ以外の野党は国民民主党、日本維新の会、社民党がいずれも1%、自由党、希望の党に至っては0%です。
(※もっとも、「0%」といっても、朝日新聞の調査では小数点未満を四捨五入しているらしく、本当に0%だったのではなく、0.4%以下だったという可能性はありますので、その点には留意する必要があります。)
朝日新聞といえば、「もりかけ問題」で最も舌鋒鋭く安倍政権を追及して来た新聞です。それなのに、その朝日新聞自身が実施する世論調査で、「80%の人が野党に期待しない」、「衆議院の最大野党である立憲民主党の支持者が6%しかいない」という冷徹な結果が出ているのです。
これは「もりかけ問題」に悪乗りした野党に対する有権者からの強い不信任のメッセージであるとともに、朝日新聞の報道姿勢に対する一般国民からの不信のメッセージでもあると見て良いでしょう。
倒閣運動で負けたのは朝日新聞の側だ
いちおう、誤解を恐れずに申し上げるならば、私自身は現在のところは安倍政権の支持者ですが、その理由は外交・安全保障面で著しい成果をあげていることにあります。しかし、2014年4月の消費増税を含め、経済政策面では同意できない部分も多いのも実情です。
このため、きちんとした知見に基づく対案型の政党が出てくれば、私は躊躇なく、その政党を支持するでしょう。たとえば、財務省の権限が強すぎることを受けて、予算編成権を内閣府に移し、国税については社会保険料や地方税とあわせて歳入庁に移管する、といった提案をする政党が欲しいところです。
しかし、野党やマス・メディアが大騒ぎする問題は、いずれも旧来型・揚げ足取り型のスキャンダル報道に終始しています。朝日新聞が1年半も大騒ぎして来た「もりかけ問題」もその典型例ですが、最近だと杉田水脈(すぎた・みお)衆議院議員のLGBTに関する論考を大々的に批判しているようです。
いずれにせよ、具体的な提案、対案もなく、ただひたすら「安倍が怪しい」、「もうとにかく安倍以外なら誰でも良い」、「もう安倍は勘弁してほしい」などと、壊れたレコードのように繰り返す意見が、社会の多数派から見放されるのは当然すぎる話でしょう。
その意味で、倒閣運動で敗北しつつあるのは、野党だけでなく、朝日新聞を含めたマス・メディアでもあるのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>朝日新聞を含めたマス・メディアの世論調査では電話が用いられているため、どうしても回答者が高齢者に偏るという性質はあるでしょう。
リンク先にも書いてありますが、最近の世論調査は、「携帯電話を含むRDD」になっています。
調査した母集団の有効回答数の年齢分布を明らかにしない以上、この推測は当てはまりません。
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〈調査方法〉 コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、4、5の両日に全国の有権者を対象に調査した(固定は福島県の一部を除く)。固定は有権者がいると判明した1941世帯から955人(回答率49%)、携帯は有権者につながった2047件のうち973人(同48%)、計1928人の有効回答を得た。
———————————————————————-
むしろ、
「携帯電話で見知らぬ番号から掛かってきたのにうかうかと出て、世論調査だとわかって回答してしまう様な層」
(もちろんナンバーディスプレイを付けている固定電話でもですが)
という、アレな層を考えるべきで「高齢者」であると決めつけるのは高齢者に失礼だということです。
見知らぬ番号でもビジネスマンは取らざるを得ないんですよ。相手が出先の会社の電話からかけてくることもありますので。
私も一度世論調査の電話がかかってきましたが、断りました。というのも、私の携帯電話の番号、どうやって調べたのかがわからず(リストがあると言ってましたが、そのリストの入手先は不明)、そんな不気味な電話に真面目に答えようがないですからね。
思うのですがマスゴミは政権支持か不支持を白黒つけて判断しがちなように思います。
ブログ主様のように安倍政権支持でも全面的に賛同されている訳ではなくどんな政権にも問題点があります。
単純に与党支持なら右翼、野党支持なら左翼という構図がとっくに過去のものになっているのではないでしょうか。
< 更新ありがとうございます。
< え~。私は年齢的に情報弱者層のゾーンに位置する者です(笑)。自分でいうのもなんですが、いわゆる活字媒体というのは、子供の頃から大好きでした。その為、ソチラ方面に就職を考えたりもしました。当然の成り行きとして朝日新聞は必ず読む、読売・産経(サンケイ)は程度の低い大衆紙と思っていました。
< しかし、徐々に『家永教科書判決』に反対する報道や『米原子力空母寄港反対』キャンペーン、『広島長崎の毎年の証人探し』『与党自民党の政策に反対する』キャンペーン、『北朝鮮は世界の楽土』等で、噂程度で耳にはしていた【朝日はオカシイ】が事実だと思えるようになりました。マスゴミが信じられない。極めつけは『沖縄基地問題』『朝鮮戦時慰安婦』『南京事件』です。
< といっても当時はテレビはマスメディアの花形ですし、私も見ていましたが『偏っている』と感じるようになりまして、その後は書籍の方から知識を得て、コトの真髄を知るようにしました。時が移ってパソコン、スマホになると、嘘を垂れ流すマスゴミが鬱陶しくなり、テレビは見ない、新聞は解約しました。
< 知人など毎日まだ新聞を読んでます。『そんなん、間違った事も書いてるよ』と言っても、『分かっているけど、習慣や』だそうです。ダメだわこりゃ(笑)。
< 朝日新聞で『野党に期待できない』が80%ですか。その数字そっくり朝日新聞にも返します。『朝日新聞が偏向だと思う人』80%!。いやもっとか。モリカケで1年半もご苦労さん。でも何も成果は無かったね。いくら手持ちの不動産を売却しても、先は真っ暗。もう、朝日新聞他ほとんどのニューズペーパーは必要なし。廃刊、倒産しなさい。 以上。
野党は与党を批判ばかりしているが、野党の支持率を調べたら絶対にもっと低いだろうと思っていたら、やっぱり予想通りの結果でした。
ただ、調査をしたのが反日メディアの雄である朝日新聞からなのは驚きました。まさか自社の報道に乗っかかって支持率を下げた野党に対して、梯子を外すかのように残酷な事実を突き付けるとは。まさにマスゴミ界の石破茂ですね(後ろから仲間に鉄砲を撃つ意味で)。もしくは、当事者なのに他人事に論評している点ではマスゴミ界の小泉進次郎とも呼べますね。
まったくその通り。
出来れば来年こそ廃刊して欲しいです