数字で見る:中国の日本への直接投資は「極めて少額」

日中両国の関係は、世界2位・3位の経済大国で隣国同士とは思えないほど希薄

「中国の『恒大(こうだい)グループ』が経営破綻すれば、中国と密接な経済関係を有する日本にも、影響は不可避である」――。一見もっともらしい主張ですが、この主張には、少なくとも「金融」面で見る限り、数字的な根拠はありません。それどころか、数字を使ってきちんと検討してみると、むしろ日本への対内直接投資自体が、対外直接投資と比べて極めて少ないという事実が浮かび上がってくるのです。

恒大の経営破綻と日本経済

ちゃんと数字で判断しませんか?

当ウェブサイトでときどき取り上げる話題が、「数字で見る、日本と特定国との関係」です。

メディア報道を眺めていると、よく、「日本と●●との経済的関係は非常に密接である」、といった表現を見かけますが、非常に不思議なことにたいていの場合、この「●●」に入る国は「中国」であったり、「韓国」であったりします。そして、そのわりに本当に重要な「米国」や「EU」などが抜けていたりするものです。

非常に当たり前の話ですが、物事を論じる際、数値化できるものについては極力、数字に基づいて議論することが望ましいといえます。

というよりも、少なくとも経済関係に関していえば、「ヒト、モノ、カネ」の往来――お互いの国民がどの程度、往来しているのか、両国の貿易関係はどうなっているのか、両国の国際与信・投資などはどうなっているのか――などに基づいて、総合的に判断すべきで筋合いのものでしょう。

恒大集団の経営破綻が日本経済に与える影響

なぜそんなことを主張するのかといえば、つい最近、中国で大型経営破綻が発生したためです。

中国の不動産デベロッパー大手の「恒大集団(エバーグランデグループ)」が先週、米国の連邦破産法第15条(チャプター15)の適用を申請したことで、事実上、経営破綻しました。ちなみに報道等によれば、負債総額は3300億ドルで、1ドル=145円で換算して約48兆円(!)という巨額の経営破綻です。

負債総額の金額だけで見たら、2008年9月に経営破綻した米投資銀行大手のリーマン・ブラザーズ(約6000億ドル、当時の為替相場1ドル=105.91円で換算すれば約64兆円)以来のインパクト、といったところでしょうか。

負債総額自体が金額的に見て巨額であることもさることながら、物件の引き渡しすら受けられていない購入者が多数存在するなど、中国社会に与えるインパクトの大きさ、そして「日中両国は経済的に密接なつながりがある」とする思い込みの合わせ技で、こんな報道が出てきてしまうのでしょう。

中国経済〝終わりの始まり〟を懸念 「恒大」破産申請で日本も影響避けられず

―――2023/8/18 19:45付 産経ニュースより

48兆円負債 恒大集団が破産申請 中国“危機”日本への影響不可避

―――2023/08/18 18:55付 テレ朝newsより

どちらの記事も、「今回の恒大グループの経営破綻により、日本への影響は不可避だ」、とするものです。

どちらも数字を見ていない!

端的に申し上げるならば、どちらも「数字」を見ていません。

そもそもCDSや証券化エクスポージャーなどで全世界にリスクをばら撒いたリーマン・ブラザーズの事例とは異なり、おそらくこの中国企業に対しては、世界中の投資家が幅広く巨額の損失を被る、という状況にあるとは考えられません。あくまでも不動産という「現物資産」であり、しかもそれらの多くは中国国内のものです。

今回の恒大の経営破綻も、「リーマン・ショック」型ではなく、「日本のバブル崩壊型」――、すなわち自国内で完結する問題であろうと想像できます。どう考えても日本に大きな影響が生じるとも思えません。

それに、すでに『恒大集団の破産法申請、日本経済への影響は「限定的」』でも指摘したとおり、そもそも論として日本と中国は金融面で見ると、隣国同士とは思えないほどにつながりは希薄だ、という側面があります。

たとえば国際決済銀行(BIS)が公表する「国際与信統計」のデータで検証すると、中国に対する与信は英国が最も多く、これに対し「隣国」であるはずの日本の金融機関については、対中国向け与信は意外なほどに少ないのです。

改めて掲載しておきますが、中国にお金を貸している国は英国がトップであり、次に米国、そして3番目に日本が来ます。また、2023年3月末時点における日本の金融機関の対外与信は4兆7752億ドルですが、このうち中国向けは825億ドル、すなわち日本の対外与信全体の1.73%に過ぎません(図表1)。

図表1-1 中国に対する対外与信(2023年3月末、最終リスクベース)
ランク(債権国側)金額構成割合
1位:英国2450億ドル28.45%
2位:米国1480億ドル17.18%
3位:日本825億ドル9.58%
4位:台湾551億ドル6.40%
5位:フランス505億ドル5.87%
6位:韓国277億ドル3.22%
7位:豪州192億ドル2.23%
8位:ドイツ181億ドル2.10%
9位:カナダ142億ドル1.65%
10位:スペイン74億ドル0.86%
その他1935億ドル22.46%
報告国合計8612億ドル100.00%
図表1-2 日本の対外与信(2023年3月末、最終リスクベース)
ランク(債務国側)金額構成割合
1位:米国2兆1460億ドル44.94%
2位:ケイマン諸島6299億ドル13.19%
3位:英国2207億ドル4.62%
4位:フランス1852億ドル3.88%
5位:豪州1398億ドル2.93%
6位:ドイツ1242億ドル2.60%
7位:ルクセンブルク1195億ドル2.50%
8位:タイ1038億ドル2.17%
9位:カナダ947億ドル1.98%
10位:中国825億ドル1.73%
その他9289億ドル19.45%
合計4兆7752億ドル100.00%

(【出所】The Bank for International Settlements, Consolidated banking statistics データを参考に著者作成)

国際与信面では大きな影響はない

敢えて極端なシナリオを置くと、主要国の中国向けの与信が全損したと仮定したときに、最も打撃を受ける国は日本ではなく英国であり、2番目に影響を受ける国も日本ではなく米国です。

また、日本の金融機関には最大で825億ドル、すなわち約11兆9687億円の損害が発生する可能性がある、ということですが、日本の金融機関の総資産は、メガバンク1行だけで200兆円前後に達しますし、日本の金融機関のリスク管理能力を考えれば、これは十分にコントロール可能です。

邦銀といえば、かつて海外向けの与信の損害で痛い目に遭っていることなどもあってか、基本的に与信管理は非常にしっかりしているからです(※余談ですが、『3メガバンク、対ロシア貸倒引当計上にも関わらず増益』などでも指摘したとおり、ロシア向けの与信の償却・引当も済んでいます)。

正直、今回の恒大の件でも、日本のメガバンクや地銀などに生じるであろう損害も限定的でしょう。償却・引当ルールが世界的に見ても非常に厳格な日本において、すでに昨年の段階から経営危機が叫ばれてきた恒大関連エクスポージャーで、これまでに引当がまったくなされていないとは考えられないからです。

合理的に考えて、邦銀による中国の不動産向けエクスポージャー、プロジェクト・ファイナンス、オブジェクト・ファイナンス、コモディティ・ファイナンス、トレード・ファイナンスなどに関しては、投融資残高はゼロではないとは思いますが、おそらくは極めて限定的でしょう。

これで逆にどうやって「日本経済に影響」を与えるのか、これらの報道機関の皆さまには、追加で是非とも詳しく説明していただきたいと思う次第です。

直接投資残高で見た日本経済

直接投資とは?

こうしたなかで、「カネの面でのつながり」という意味では、金融機関による対外与信以外にも、もうひとつ、興味深い指標があります。

それが、「直接投資」です。

この直接投資は、読んで字のごとく、企業などが相手国に対し、子会社を設立したり、工場を建設したり、企業を買収したりすることで(※本当の意味での厳密な定義は、たとえば外為法第23条第2項などに規定されていますが、本稿では省略します)、これには「対外直接投資」と「対内直接投資」があります。

「対外直接投資」は「日本から相手国への投資」、「対内直接投資」は「相手国から日本への投資」と考えていただければ良いでしょう。

とくに一部メディアは、「恒大の経営破綻で中国人による日本の不動産投資が鈍り、日本の不動産価格が下落する」、といった可能性に言及していますが、これは果たして正しいのでしょうか。

この点、直接投資残高を国別にまとめている資料としては、日本貿易振興機構(JETRO)が『直接投資統計』のページで公表している『日本の直接投資(残高)』が良いでしょう。米ドル建てで毎年末時点の直接投資残高を、(若干わかり辛いにせよ)国別にまとめてくれているからです。

このJETROの資料をもとに、2022年12月末時点における直接投資(対外、対内)の残高を国別に並べ替えたものが、図表2です。

図表2-1 対外直接投資(2022年12月末時点)
金額構成割合
1位:米国6966億ドル33.50%
2位:英国1762億ドル8.47%
3位:オランダ1533億ドル7.37%
4位:中国1426億ドル6.86%
5位:シンガポール1129億ドル5.43%
6位:豪州888億ドル4.27%
7位:タイ747億ドル3.59%
8位:ドイツ423億ドル2.03%
9位:スイス421億ドル2.02%
10位:韓国416億ドル2.00%
その他5083億ドル24.45%
合計2兆0792億ドル100.00%
図表2-2 対内直接投資(2022年12月末時点)
金額構成割合
1位:米国778億ドル22.26%
2位:英国582億ドル16.67%
3位:シンガポール365億ドル10.45%
4位:オランダ257億ドル7.34%
5位:フランス245億ドル7.00%
6位:香港198億ドル5.67%
7位:ケイマン諸島189億ドル5.41%
8位:スイス165億ドル4.71%
9位:ドイツ105億ドル3.02%
10位:台湾81億ドル2.32%
その他529億ドル15.14%
合計3494億ドル100.00%

(【出所】日本貿易振興機構(JETRO)『直接投資統計』データをもとに著者作成)

日本から外国への投資は2兆ドル:逆はたった3500億ドル

いかがでしょうか。

日本の対外直接投資は2兆0792億ドルで、これを1ドル=145円で換算したら301兆4878億円(!)という、やはり途轍もない金額に達します。日本企業はかつて稼いだ外貨を外国に投資している、ということでしょうか。それとも日本国内に有望な投資先がないのでしょうか。

これに対し、対内直接投資は3494億ドルに過ぎず、同じく円換算したら50兆6611億円程度です。これだと、日本企業が積極的に外国に投資しているのと比べれば、外国企業が日本に積極投資しているとは言い難いのが実情でしょう。

また、対外直接投資の相手国としては、トップはやはり米国で金額は6966億ドル、これを1ドル=145円で換算すれば101兆0014億円です。また、2位は意外と英国で、金額は1762億ドル(25兆5435億円)、3位がオランダで1533億ドル(22兆2269億円)です。

ちなみに図表2-1ではわかり辛いですが、EUに関して別途集計してみると3402億ドル(49兆3238億円)であり、たしかに巨額ではあるものの、EU全体で英国向けの約2倍に過ぎず、英国が日本にとっていかに重要な投資対象であるかが想像できそうです。

また、中国に対する直接投資額は1426億ドル(20兆6720億円)であり、これ自体は決して少額とはいえませんが、日本から遠く離れた米国に対する投資額の約5分の1、同じく日本から遠く離れた英国に対する投資額よりも少し少ないくらい、と考えると、これは意外です。

すなわち、日中両国はアジア最大級の経済大国同士であり、GDPでも世界2位と3位で、しかも地理的に見て非常に近いにも関わらず、日本の中国に対する直接投資は日本の対外直接投資全体の6.86%に過ぎないからです。

また、中国から日本への直接投資に関していえば、上位10位圏内にすら入っておらず、図表2-2では確認ですらできません。中国から日本に対する投資残高は73億ドル(1兆0594億円)で12位であり、これは11位の韓国(77億ドル≒1兆1231億円)をも下回っています。

中国は資本規制が厳しく、海外に自由に投資し辛い、といった事情もあるのでしょうが、それにしても少ないと言わざるを得ません。

国別に残高推移をグラフ化してみたら…?

さて、対外をプラス表示に、対内をマイナス表示にして、主要国別に過去からの推移をグラフ化してみたものが、図表3です。

図表3-1 直接投資(全世界合計)

図表3-2 直接投資(米国)

図表3-3 直接投資(英国)

図表3-4 直接投資(EU)

図表3-5 直接投資(中国)

図表3-6 直接投資(フランス)

図表3-7 直接投資(香港)

図表3-8 直接投資(シンガポール)

 (【出所】日本貿易振興機構(JETRO)『直接投資統計』データをもとに著者作成)

ここまで極端なグラフができるとは…

日本は世界に冠たる債権国である、などとする話題は、当ウェブサイトでも常々取り上げているのですが、やはりグラフ化してみるとここまで極端なものが出て来るのです。

図表3-1では、全世界向けは「日本→世界」が「世界→日本」を大幅に上回っていることが確認できますが、これは米国、英国、EU、中国などに関しても、ほぼ同じような傾向が認められます(例外はフランスで、フランスから日本への投資額が、日本からフランスへの投資額を大幅に上回っています)。

ちなみに図表3-4でEU向けが2020年に落ち込んでいる理由は、おそらく英国のEUからの離脱(いわゆるBREXIT)による影響と考えて良いでしょう。

また、ここ数年、全世界向けの投資額が足踏み状態である理由についてはよくわかりませんが、世界のほとんどの通貨に対してドル高が進んだため、ドル換算したときの投資残高が減っているように見えるだけ、という可能性はあるでしょう(現に米国向け投資残高は増え続けています)。

この点、報道等によれば、中国からの投資マネーが日本の不動産市場などに流れ込んでいる、などと指摘されますが、実際のところ、図表3-5などでは、「中国→日本」という取引において、そこまで巨額のフローは確認できません。

これらの不動産は国際的な資本フローで見れば「小口取引」の範疇であり、金額を集計してもあまり巨額にはならない、ということなのかもしれません。

ただし、中国人の個人投資家らによる日本の不動産投資は、香港を経由している可能性もあります。

とくに、対内直接投資は、香港からのものが198億ドル(2兆8736億円)、シンガポールからのものが365億ドル(5兆2926億円)であり、両国の合算で563億ドル(8兆1662億円)であるため、ここに中国人による日本の不動産取得が含まれていたとしても、不思議ではありません。

最大でも数兆円程度

ただ、その場合でも在外中国人による日本の不動産取得は、最大でも数兆円というレベルです(※ちなみにニッセイ基礎研のレポートによると、2023年における日本の不動産(とくに「収益不動産」)の市場規模はそもそも約289.5兆円だそうです)。

もちろん、この直接投資統計には、すでに日本に在住している中国人(たとえば以前の『中国社会からエリート・富裕層が続々と日本に脱出中か』などでも触れた、日本に移住した中国人など)による不動産取得は含まれませんので、中国人による不動産購入の実態がこれよりも多額であるという可能性はあります。

ただ、冷静に考えて、「中国から全財産を所持して日本に移住してきた中国人」による日本の不動産購入が、今回の恒大の経営破綻によって鈍化するものでしょうか。

自然に考えて、これらの中国人はすでに本国における資産の大部分を処分し、おそらく資産の一部は香港やシンガポールあたりの銀行のマルチカレンシー口座などに移しているはずであり、所持している通貨も米ドルやユーロ、日本円などに分散させているのではないでしょうか。

いずれにせよ、あくまでも「カネの流れ」という側面だけに焦点を当てるならば、何をどのように考えても、今回の恒大の件で「日本経済への影響が不可避」という結論を導くことが難しいのです。

もちろん、「中国で景気が悪化する」→「中国人観光客が日本にやって来なくなる」→「中国人観光客を当て込んで設備を拡充した日本の旅館・ホテルなどが倒産する」、といった流れも考えられなくはないのですが、これにしたって、「風が吹けばネコが三味線になる」くらいの因果関係しかありません。

くどいようですが、今回の恒大の経営破綻で日本経済への影響は不可避だと主張する方は、日本経済にどのような影響が生じるのか、「数字のうえで」、「具体的に」説明していただきたいと思う次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. クロワッサン より:

    読んでて思ったのは、中国産食品の輸入はどの集計に入ってくるのかな、です。

    庶民の暮らしにはメイドインチャイナが溢れていて、それが入って来ない、入って来にくいとなると、日常生活用品の値段が上がり、ガソリン代などが上昇して苦しくなっている庶民の暮らしがより苦しくなるんじゃないかと。

    特にPBって外国産の割合が多いと感じるので、PBをNBに変えるだけでも結構お金が掛かるんですよね。

    1. クロワッサン より:

      ちなみに、外食系はコストダウンの為により外国産を多く使用すると聞くので、外食業界の値上がりにも拍車が掛かるかもですね。

    2. 長瀬 より:

      インフレ要因になだけだからいいんじゃよ
      企業も賃上げせざるを得なくなる
      現に、今年の日本の賃金上昇率は過去最高の4%
      しかも、来年以降もこの流れは止まらないでしょう
      むしろ、中国自体が世界のデフレ要因でしたからな

      1. クロワッサン より:

        長瀬 さん

        ありがとうです。

        うーん、物価上昇分以上の賃上げってなかなか無いから、やはり庶民の暮らしは厳しくなりそうですね。

  2. ねこ大好き より:

    ネットメディアの出現でオールドメディアの素人ぶりが白日の下に晒されています。岸田氏の支持率低迷の原因分析と同様、経済分析も自分の考えた答えありきの分析なのでしょう。
    「数字のうえで」「具体的に」説明していただきたい… 新宿会計士さんも酷なことを仰る。

  3. sqsq より:

    日本の中国への与信825億ドル ≒ 12兆円。
    ソフトバンクG一社で20兆円(すべてが邦銀ではないが)借り入れていること考えると小さいね。

  4. 引っ掛かったオタク@個人的イメージです より:

    印象として”素部装”輸出に影響はありそうですが、まー限定的なんでショー

  5. 陰謀論者 より:

     完成してないマンションを担保に金を借りて、それを運転資金に別のマンション立てるとかしてたらしいですね、知らんけど。借金して投機するのと、どっちがよりまともなのかいな。
     問題は負け(破産)を認められない政治体制にありますので、途中で止められず内乱や、うやむやにするために戦争とか最悪な事態になるかもということですね。そこまでいったらさすがに迷惑を被りそうです(付き合いのない隣家から貰い火)。
     なお私は、台湾ではなくロシアを背後から襲うという超大穴にベットしております。

  6. クマ より:

    おそらく報道各社の言っているのは、中国と取引のある企業、特に輸出を主体とした企業に大きな影響があるということだと思いますが。

  7. さより より:

    金融機関による与信関係、主に民間企業及び個人による直接投資関係、商業活動による貿易関係、があるようですが、今回は、恒大という不動産会社の金融破綻の問題だから、その点から考えと検証を順番に進めて行けば分かり易いのではと思われます。
    先ず、金融での被害は余り無さそうだ、直接投資も余り影響が無さそうだ、では、我々庶民に一番関係のある貿易関係は?
    これは、あちら様の金融破綻で、民間の製造業関係に影響があった時にどうなるか?という事ではないかと思われます。
    金融破綻とは、どういう状態のことをいうのか?日本のバブル崩壊時の事を言うのであれば、あれはマネーゲームをしていた金融機関と個人の破綻にしか過ぎなかったのに、そんな銀行を救う為に、金融引き締め、特に、金融総量規制をやったから、製造業まで潰してしまいました。
    今回の恒大関係については、上記のように、我が国へは金融・直接投資の直接的被害は無さそうなので、我々に影響があるとすれば、彼の国が金融対策をどうするか?それによって、商業活動=貿易活動にどんな影響があるか?にかかっているのではないでしようか?
    だから、日本経済にさも直ぐに甚大な影響があると騒ぐのは、如何なものか?という事ではないでしょうか?
    日本のバブル退治は、銀行を救う為に、経済全体を犠牲にしたようですね。
    ならば、銀行に直接資本注入して時間を掛けて不良債権処理すれば良かったという事になりますが、それが分かっていても、自由主義経済という名目は崩せないと政府は考えたかもしれないし、そんな事をしたら、何にも分かっていないマスゴミが、銀行優遇だと騒ぐのが分かっていたから出来なかったのかもしれないです。
    彼の国は、マスコミはいないから、何でも出来るだろうけれど、資本注入を続ければどうなるか?今、地方政府に資金供与を始めたという記事も見かけましたが。
    それを無限にやる事も出来ないから、どこを救いどこを捨てるか?という線引きは必要になってくるのでしょう。
    しかし、不良資産の規模が掴めないから・・・

    1. すみません、匿名です より:

      歴史の評価は厳しいですね。

      平成バブルは庶民からマイホームの夢を奪っている!
      マイホームの山梨から東京へ通勤、群馬から東京へ通勤(本当です)
      平成の鬼平、日銀の三重野さん!バブル退治!!に拍手喝采!!
      あれからデフレ30年たちました・・・・、

      中国は日本のバブル処理を研究してますから、日本と同じ道を歩まないでしょう・・・・

      1. さより より:

        バブルのピークで買った人いましたね。あと、5年も我慢すれば、適正価格で買えたものを。

        三重野さん、平成の鬼平なんて言われて気を良くして、日本経済を壊滅させました。まあ、尤も、バブル退治を日銀だけに押し付けたのが間違いだし、今も、経済の回復を日銀だけに押し付けているから、何時までも、経済は回復しないのです。

        >中国は日本のバブル処理を研究してますから、日本と同じ道を歩まないでしょう・・・・

         それは、無理でしょう。日本の研究をしても、彼の国の経済構造とはちがいますから、何の役にも立たないでしょう。

  8. 農家の三男坊 より:

    高橋洋一さんのコラム(https://gendai.media/articles/-/115106?imp=0)で
    ”中国恒大集団は形式的にはケイマン島法人”とあります。

    という事は、融資先第二位のケイマン諸島向け融資の正体を分析(多分困難)しないと何とも言えない気がします。

  9. 伊江太 より:

    かつて幾度となく首脳、閣僚、経済官僚、経済団体の訪問団などを、互いに送り合って、その度ごとに誓い合ってきた、日中経済協力の発展。その中間決算はといえば、日本経済の規模から見れば、取るに足らぬ額の対中与信、直接投資とは、なんとも皮肉ですね。

    日経新聞や経団連の上層部がどのように煽ろうが、実地に企業活動に携わっている人たちにとって、「日中経済協力」なるモノの本質がなんであるか、分かった上で対中ビジネスをやってたってことなんでしょうか、

    日本側の狙い:中国国内の投資、営業活動をもっとやりやすいように、妙な規制、不透明な政治介入の余地をなくせ。

    中国側の魂胆:製造技術込みで参入してくる分には、国内市場を開いてやる、おいしいとこチューチューして、もう十分となれば、あとは容赦なく蹴落とすのみ。
    インドネシア高速鉄道の横取りなんてのは、そのあからさまな実例でしょう。

    日本側から見れば、狡猾な中国にしてやられ続けた失敗の連続、あちらからすれば、旨く利用して自分だけが肥え太った成功の歴史? どうもホントのところは、そんなんじゃないように見えますね。

    今頃墓の下で鄧小平は、「せっかくオレがつけてやった経済発展の道筋。後進の能なしどもが、寄って集って無茶苦茶に踏み荒らしやがって」と嘆息してるんじゃないかしら?

    1. さより より:

      >>今頃墓の下で鄧小平は、「せっかくオレがつけてやった経済発展の道筋。後進の能なしどもが、寄って集って無茶苦茶に踏み荒らしやがって」と嘆息してるんじゃないかしら?

      全く同感です。
      鄧小平の考えを理解していた後進はいなかったんでしょう。鄧小平の改革開放の意味も分かっていなかったのでしょうね。
      そもそもが、資本の蓄積とは何かも分からずに、資本主義の真似事を始めたのだし。
      改革開放によって、鄧小平の後継達は、C国にとって「資本」とは、外国から無限にやってくるものと勘違いしてしまったようです。それで、今まで無駄遣いの限りを尽くした後、お金無くなっちゃった!又、頂戴よ、と今又、外国企業に投資の呼び掛けを始めている模様。カラクリがバレているのだから、そんな事に乗る所は無いだろうと誰しも思うのだが、投資ゲームに失敗しまくりのSBのS氏はやりそうだという噂もあります。貧すれば鈍す、の現れか?
      資本主義とは何かも理解せず、資本主義の真似事をやった結果がこれです。改めて、資本主義と自由主義は、セットだと言うことが証明されたのか?これは、壮大な資本主義とは何か?の実験だったのか?
      更に、ドイツは、中露に入れ込み過ぎたのだが、これも、旧東独出身の指導者達がやらかした事らしいですね。やれやれ。
      日本の政治家と高級官僚達も、この際、資本主義経済とは何かを深く理解して欲しいものですね。
      つまり、財政投資をして、資本主義の火種とし、増税を止めて、資本主義の火の勢いに水を掛けないようにする事ですね。

  10. レッドバロン より:

    ドイツはどうなんですかね?メルケル首相の時代、メルケルは毎年中国詣でしてたし、フォルクスワーゲンの中国での売り上げがドイツ本国以上と、かなり中国べったりなイメージが個人的にありますが。

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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
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