英ポンドに肉薄:送金シェア急伸の日本円「真の実力」
2015年8月、人民元は史上初めて、国際送金の世界において、決済シェア、ランキングともに日本円を抜きました。当時は人民元がこのままシェアを伸ばし、いずれ英ポンド、ユーロ、そして米ドルまでも追い抜いて世界の基軸通貨になるのではないか、といった観測を述べる人もいたほどですが、その後、人民元は「鳴かず飛ばず」です。ところが、2023年3月には、別の意味での「サプライズ」が生じました。日本円のシェアが急伸したのです。そんな日本円の「真の実力」、知っておく価値はありそうです。
目次
名前に込められたSWIFTの期待感
国際的な送金システムを運営しているSWIFTは、2012年8月以降、『RMBトラッカー』と呼ばれるレポートをほぼ毎月1回公表しています(※公表されていない月もあります)。
このレポート、「RMB」という表現でもわかるとおり(※)、もともとは中国の通貨・人民元の国際化に関するレポートでした。
※RMBとは「人民元」を意味する「人民幣」を中国語読みした “Ren-Min-Bi” の略語
このレポートが定期的に公表され始めた2012年頃といえば、人民元はSWIFTの決済通貨ランキングの上位20位に辛うじて顔を出すかどうか、というレベルでしたが、2012年8月に国際送金シェア0.53%で14位にランクイン。
その後は徐々にシェアを増やし、2013年12月に1.12%と、初めて1%の大台を突破し(※この時点でランキングは8位)、1年後の14年12月には2.17%と、今度は2%の大台を突破しました(この時点でランキングは5位)。
そして、2015年8月には史上初めて日本円を抜き4位にランクインしたのですが、SWIFTはこれを記念して、『RMBトラッカー』の「特別号」を発行しているほどです(その「特別号」についてのリンクは下記に示しておきますが、クリックすると、やたら重たいPDFファイルのダウンロードがいきなり始まりますのでご注意ください)。
【クリック注意】RMB Tracker September 2015 – Sibos 2015 Special Edition(※いきなりPDFファイルのダウンロードが始まります)
要するに、「これからは日本円に代わって人民元が米ドル、ユーロなどと並ぶ国際通貨になる」、という期待感が、SWIFTに充満していたようなのです。
人民元のお寒い実情
人民元決済シェアは「倍々ゲーム」で増えていた!
このあたり、敢えて実名を挙げることは控えますが、一部の自称「経済評論家」の方々の間では、当時、「人民元の地位が急速に高まっていく」、などと期待感を示す意見もありました。彼らによれば、日本円なんて駆逐され、それどころか英ポンド、ユーロ、米ドルまでもが人民元の下にひれ伏すはずだったのです。
たしかに当時は、「これはらは人民元の時代だ」、などとシンプルに思う人がいても不思議ではなかったかもしれません。改めて並べてみると、とくに2012年から14年頃にかけては、毎年「倍々ゲーム」で人民元決済のシェアが増えていっていたからです。
RMBトラッカー・決済シェアとランキングの推移
- 2012年08月…0.53%(ランキング14位)
- 2013年12月…1.12%(ランキング8位)
- 2014年12月…2.17%(ランキング5位)
- 2015年08月…2.79%(ランキング4位)
(【出所】『RMBトラッカー』過去公表物)
この伸び率を維持すれば、国際決済シェアはおそらく2015年12月には4%、16年12月には8%、17年12月には16%、18年12月には32%でユーロを抜き去り、19年12月には64%で米ドルすら抜き去るはずでした。
RMBトラッカー・決済シェア(2015年以降も「倍々ゲーム」が続いた場合)
- 2015年12月…**4.0%(ランキング4位)←日本円を抜く!
- 2016年12月…**8.0%(ランキング3位)←英ポンドを抜く!
- 2017年12月…*16.0%(ランキング3位)
- 2018年12月…*32.0%(ランキング2位)←ユーロを抜く!
- 2019年12月…*64.0%(ランキング1位)←米ドルを抜く!
- 2020年12月…128.0%(ランキング1位)
- 2021年12月…256.0%(ランキング1位)
決済シェアが2020年以降100%を超えているように見えるのは気のせいだと思いますが、いずれにせよ、当時の人民元と言えば「飛ぶ鳥を落とす」くらいの勢いだったことは間違いありません。
人民元はIMFのSDRにも入った!
そして、「人民元の国際化」は、SWIFTランキングだけの話ではありませんでした。その典型的な事例が、国際通貨基金(IMF)が指定する「特別引出権(SDR)の構成通貨」のひとつとして、人民元が2016年10月1日に付け加えられたのです。
このSDRは、いわば、IMF自身が「自由利用可能通貨(Freely Usable Currency)」と認めた通貨のことです(※どうでも良いのですが、この “Freely Usable Currency” を、IMFはなぜか略語にしていないようです。どうしてなのでしょうか?)。
それまでSDRは米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの4通貨から構成されていたのですが、これに人民元が加わった格好です(※意外なことですが、スイスフランやカナダドルなど、一般に「国際的な決済力が高い」とされる通貨は含まれていません)。
主要通貨がSDRの構成通貨であるかどうかについて、ざっと降り買っておくと、スイスフランや加ドル、豪ドルなどの典型的な国際通貨がSDR構成通貨に組み込まれておらず、それでいて国際通貨として適格とは言い難い人民元がSDRに含められていることに対しては、当時から批判も多かったようです。
主要通貨がSDRの構成通貨であるかどうかについて
- USD…米ドル→構成通貨
- EUR…ユーロ→構成通貨
- CNY…人民元→構成通貨
- JPY…日本円→構成通貨
- GBP…英ポンド→構成通貨
- CHF…スイスフラン→×
- CAD…加ドル→×
- AUD…豪ドル→×
- NZD…ニュージーランドドル→×
- HKD…香港ドル→×
- SGD…シンガポールドル→×
- DKK…デンマーククローネ→×
- KPW…北朝鮮ウォン→×
(【出所】著者作成。なお、「主要通貨」は著者自身の主観による選定であるため、なかに変な通貨が混じっている可能性もありますのでご注意ください。)
あれ?人民元のシェア、まったく増えていなくない?
いずれにせよ、2015年8月に人民元が国際決済通貨として日本円を追い抜いたときのSWIFTの熱狂といったら強烈なものがあったのですが、ここでひとつ、困った問題が生じました。
現実のRMBトラッカーのランキング・データを追いかけてみても、どうも人民元が2015年8月に日本円を追い抜いたにも関わらず、翌月には再度、日本円に抜かれてしまったのです。
しかも、その後は2021年12月と2022年1月に、再び日本円を抜いて4位に浮上したのですが、その後は日本円に再度抜かれて再び5位に沈んでいます。これをグラフ化したものが、図表1です。
図表1 人民元(CNY)の決済シェアとランク(ユーロ圏含む)
(【出所】『RMBトラッカー』決済通貨ランキングより著者作成。以下同じ)
SWIFTはまた、上記の「国際送金シェア」に関し、2015年12月分以降に関しては「ユーロ圏を含まないデータ」も公表しているのですが、こちらの「ユーロ圏除外データ」だと、なぜかユーロ圏を含めたデータよりも、シェアもランキングも下がります。
こちらのユーロ圏を除外したシェア、ランキングで見てみると、図表2のとおり、人民元のランキングは最高でも5位です(ちなみにシェア、ランキングともに、過去に1度も日本円を抜いたことがありません)。
図表2 人民元(CNY)の決済シェアとランク(ユーロ圏除く)
人民元の国際化は2015年で止まった
なんのことはありません。
「人民元の国際化」は、2015年8月をピークに停滞してしまったのです。
想像するに、中国の通貨当局としては、人民元のSDR入りが実現できればそれでよかっただけの話であり、人民元を本気で国際化するつもりはなかったのではないでしょうか?
そもそも人民元が本当の意味で “Freely Usable Currency” (※敢えて英語で書きます)になるためには、中国が敷いているさまざまな金融規制を撤廃し、少なくとも国外の民間機関投資家勢が中国国内の金融資産を自由に売買できるようにならなければなりません。
ただ、そうなってしまうと、とくに海外要因などで金利・債券市場が乱高下するような事態も生じるようになりますし、当然、為替市場も安定が失われてしまいます(あるいは為替市場の安定が必要なら、香港のように金融政策の独立を放棄しなければなりません)。
実際、SWIFT以外にも、たとえば国際決済銀行(BIS)の「オフショア債券市場」のデータで見ても、今から2年以上前の『数字で読む「人民元の国際化は2015年で止まった」』などでも指摘したとおり、人民元建てのオフショア債券市場の規模も、やはり2015年以降、伸びがピタリと止まっていることが判明します。
結局のところ、中国にとっては「IMFのSDR構成通貨」という地位だけ得られれば十分なのであり、人民元の国際化そのものは中途半端なままであっても構わない、ということではないでしょうか。
そして、その結果が図表1なり、図表2なりに示した通り、いつになっても人民元決済のシェアが増えていかない、という事態なのだと思います。
日本円のシェア急増と英ポンド
2023年3月におけるシェア・ランキング一覧
ただ、本稿で是非とも紹介しておきたい重要な論点が、もうひとつあります。
それは、日本円の動向です。
まずは、日本時間の4月20日に公表された2023年3月時点の『RMBトラッカー』のレポートをもとに、通貨別の決済シェアとランキングを示したものを紹介しましょう。
図表3 2023年3月時点の決済通貨シェアとランキング(左がユーロ圏込み、右がユーロ圏除外)
(【注記】黄マーカーがG7通貨、青マーカーがG20通貨)
日本円のシェアとランキングは、ユーロ圏を包含したデータでは4位・4.78%で、英国(3位・6.19%)に近づいていますし、ユーロ圏を除外したデータでは3位・8.04%で、英ポンド(4位・4.67%)を遥かに抜き去ってしまっています。
日本円のシェアが急伸
これがどう「凄い」のか。
じつは、2023年3月、日本円のシェアが急伸したのです。図表1・図表2に倣い、日本円に関する決済シェア、ランキングについてもグラフ化してみるとわかります。それぞれ図表4、図表5です。
図表4 日本円(JPY)の決済シェアとランク(ユーロ圏含む)
図表5 日本円(JPY)の決済シェアとランク(ユーロ圏除く)
…。
ユーロ圏を含めたデータで、決済シェアが5%近くに達するのは史上初のことですし、また、ユーロ圏を除外したデータで決済シェアが一気に8%に達したのももちろん史上初めてです。
いったい、何があったというのでしょうか?
なぜ日本円のシェアが伸びたのかについてはよくわからない
もちろん、SWIFTが公表しているデータは決済シェアとランキングのみであり、しかも人民元以外の通貨に関しては、ランキング変動の「背景」についてはほとんど触れられていないことが一般的です(実際、日本円に関してもそうです)。
したがって、日本円の決済シェアが急増した理由はよくわかりません。
というよりも、SWIFTのデータは突発的な要因で特定の通貨のシェアとランキングが急伸し、翌月以降は元に戻る、ということもよくある話なので、今回の日本円のシェア、ランキングの変動についても一時的なものであるという可能性は十分にあります。
さらには、通貨の実力に関するその他の統計(たとえばIMFが公表する『COFER』などのデータ)で見ても、日本円の地位が急上昇するだけの要因は、現在のところ見当たりません。
したがって、今回のデータも「日本円が英ポンドを抜いて世界3番目の通貨に浮上した」、などと軽々しく喜ぶべきではなく、日本円の地位の変化については、少なくとも今後2~3ヵ月分のデータを踏まえたうえで見極めることが必要でしょう。
このあたり、「日本はもうおしまい」、「経済でも文化でも中国に抜かれるのは時間の問題」、などと力説する人は多く見かけるのですが、少なくとも国際送金の世界においては、人民元が日本円を上回ったことはさほど多くない、という事実に注目している人が少ないのは不思議と言わざるを得ません。
ユーロ圏における英ポンドの地位の長期的凋落
もっとも、日本円との比較でいえば、興味深いデータがもうひとつあります。
それが、ユーロ圏における英ポンドの長期的な凋落です。
英ポンド(GBP)は、データの公表が始まった2012年ごろの国際的な市場(※ユーロ圏を含む)における決済シェアは8~10%程度でしたが、2016年頃に8%を割り込んで以降、ジリジリとシェアを下げています(ランキングは一貫して3位です)。これをグラフ化したものが、図表6です。
図表6 英ポンド(GBP)の決済シェアとランク(ユーロ圏含む)
これにたいし、ユーロ圏を除外したベースでシェア、ランキングの推移を眺めてみると、図表7のとおり、顕著に低下しているという傾向は認められません。ランキングは3位と4位を行き来していますが、図表5に照らしてわかるとおり、これは日本円と「第3位」の地位を巡って競っている、ということです。
図表7 英ポンド(GBP)の決済シェアとランク(ユーロ圏除く)
このあたり、英ポンドと日本円は、意外と国際的な金融市場において、実力が似ている通貨でもあります。
もちろん、債券市場を中心とした金融市場の使い勝手の良さでは、日本よりも英国の方が上回っています。たとえば日本の大手金融機関やその海外子会社などがMTN(Medium Term Notes)などを発行する際、日本市場ではなく英国市場で起債することが多いのも、その表れかもしれません。
しかし、英国が欧州連合(EU)から離脱したこと、日本が自由する経済同盟である「CPTPP」に参加を決めたことなどを踏まえると、英国の欧州からの距離は離れていく一方であることは間違いなく、RMBトラッカーのデータ上も、日本円が英ポンドを抜いて「第3通貨」に浮上する可能性もあるのかもしれません。
金融・通貨の世界における日本の実力
このあたり、2015年ごろに「日本の時代は終わった」、「これからは中国の時代だ」、などと言い放っていた人たちのなかで、今、人民元の国際化のお寒い実情について触れる人はほとんどいないように思えます。
余談ついでに指摘しておくならば、同じく2015年ごろに話題になっていた「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)の話もあります。「これからアジアのインフラ金融はAIIBが中心となる」、「日本は蚊帳の外に置かれる」などとして、金融に疎い人の間では、大きな騒ぎになっていたのです。
もっとも、現実のAIIBについては、「中国の一帯一路金融を下支えする」などと鳴り物入りで登場したわりには、現在は事実上、「ADBの下請け機関」に成り下がってしまっっています(『順調にADBの下請機関と化しつつあるAIIBの現状』等参照)。
武漢肺炎(新型コロナウィルス感染症)の蔓延により、世界的に資金需要が伸びたことで、AIIBの融資額は急伸しましたが、想像するに、AIIBの内部管理体制的にはそこまでの融資を審査する能力はありません。
したがって、AIIBの融資案件は、世銀やADBとの「協調融資」が多いのでしょう。
いずれにせよ、日本円の真の実力を知らない日本人は、まだまだ多すぎます。
だからこそ、金融どころか経済もろくに知らないような人たちがしたり顔で主張する、「これからは人民元の時代だ」、「アジアのインフラ金融はAIIBに席巻されてしまう」などの戯言にも、多くの人が簡単に騙されてしまうのでしょう。
日本という国、そして日本円という通貨が、金融・通貨の世界において、極めて安定した地位を持っているという点については、もっと多くの人が知っておいても良い事実ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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人民元が爆発的に伸びた頃、「これからは中国の時代」とばかり、やたら中国推しの非中国人の専門家のゴリ押し発言があったように思います。また主要通貨と認識される、SDRにスイスフランや加ドル、豪ドルなどが構成通貨に組み込まれておらず、適格とは言い難い人民元がSDRに含められました。
人民元の地位が急速に高まり、ユーロ、米ドルまでもが人民元に駆逐されるーー(失笑)。いい加減な評論家が居たもんですネ。人民元が停滞からシェアダウン気味で、日本円が英ポンドを抜き去るぐらいなら、大変結構な事です。
>だからこそ、金融どころか経済もろくに知らないような人たちがしたり顔で主張する、「これからは人民元の時代だ」、「アジアのインフラ金融はAIIBに席巻されてしまう」などの戯言にも、多くの人が簡単に騙されてしまうのでしょう。
そう言えば、トランプ大統領の頃に“日本は蚊帳の外”論がありましたね。
でも、運転席に座ってた筈の自称運転手が実は蚊帳の外状態だったり。
個人的に中国の近代史というのはアヘン戦争、日清戦争の昔から過大な期待を抱かれて、壮大で斜め上な「肩透かし」を喰らわされるのがお決まりの「法則」のようなもの…と思っていますが、人民元についても、その法則が発動したのかなあ?と。
まあ、私見、偏見ではありますが、アチラの人たちってバイタリティはあるんだけど、見た目やメンツ、カッコ優先で中身の充実には無頓着、場当たり的で長い目でみた利害損得は考えない、地道で気長な努力を軽視する傾向が強い人々というイメージ。
そういった行動様式を考えると当然の帰結かも?
インタネットによる縦横検証、双方向コミュニケーション、更に追い打ちをかける言語AIエンジンの急速な進展。
マスコミ業界同様、評論を業とする方々の中にも、生き難い世の中になったと、嘆いている人達が沢山いらっしゃるのでしょうね。
自身の存在意義である『付加価値』が評価されなくなる(0点)どころか、否定されてくる(マイナス点)ケースも多々出てくるわけですから。
昨夜目に留まった Twitter 発言にこうゆうものがありました。
「AI に職を奪われるのではない。AI を使いこなす人に職を奪われるのである」
>※どうでも良いのですが、この “Freely Usable Currency” を、IMFはなぜか略語にしていないようです。どうしてなのでしょうか?
秀逸なツッコミありがとうございますw
記事も秀逸でした。
富士通のコンピュータブランド、FACOMも海外ではフェイカムと呼ばせていたようです。
やっぱりそうですか。やっぱり。
3月決算の企業が、保有外貨の為替差益を具現化しておきたかったのではないのでしょうか?
配当のための原資も必要ではあるのですし・・。
間違いなく、反日は衰退しておりますな
さっさと中国に出ていけ!