昨日は欧州中央銀行(ECB)が中国人民銀行との通貨スワップ(もしくは為替スワップ?)協定の延長について発表しています。これについては金額は3500億元で据え置きですが、改めて中国が外国と締結しているスワップの一覧を作成してみると、意外なことに気づきます。国際的な人民元決済センターでもない韓国が、なぜか中国にとって2番目のスワップ相手国なのです。
目次
スワップ「融通手形」説
通貨スワップあれこれ
「通貨スワップ」という単語については、当ウェブサイトでも何度となく触れてきた論点のひとつです。
改めて説明しておくと、この通貨スワップ、通貨当局同士が通貨を交換する協定を広く意味していますが、それが現実に通貨危機を防ぐのに役立つかどうかは微妙でもあります。なぜなら、通貨の通用度は同じではないからです。
世界中のさまざまな通貨のなかで、やはりもっとも使い勝手が良い通貨が米ドルであることは間違いありませんが、ユーロ、日本円、英ポンドなども、米ドルに次いで使い勝手が良い(あるいは「広く使われている」)通貨であるといえます。
ところが、世界中の通貨のなかには、その国の外に持ち出すとほとんど使い物にならないという通貨のほうが多く、これらの通貨のことを、当ウェブサイトでは「ソフト・カレンシー」と呼んでいるほか、「その国でしか通用しない通貨」という意味で、俗に「ローカル・カレンシー」と呼ぶこともあるようです。
そして、通貨スワップを切実に必要としている国が「ローカル・カレンシー」発行国であることを思い起こすなら、通貨スワップに関しても、「米ドルかそれに準じたハード・カレンシーを提供してもらう」というスワップが最も強力であることは間違いありませんが、話はそれだけではありません。
正直、「ローカル・カレンシー」同士の通貨スワップは危機に際して役立たないだけでなく、ある国で生じた危機をほかの国に伝播させかねないという意味では、有害ですらあります。これが、当ウェブサイトで以前から提示している、「弱小国同士のスワップは融通手形に似ている」とする仮説です。
日本など先進国の場合は問題ないが…
この点、日本がアジア6ヵ国(インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、シンガポール、インド)に対して提供している通貨スワップは、基本的には日本の財務省が保有している米ドルを相手国に対して貸し出すというものであり、相手国にとり、大変にありがたいスワップでもあります。
(※なお、マレーシア、インドの2ヵ国とのものを除いて、これらのスワップは相手国の選択に応じ、日本円での引き出しも可能です。)
また、日本以外の先進国も、例えば豪州やスイスなどが一部の国と通貨スワップ協定を締結しているようですが、これらの事例も、豪州やスイスから提供される通貨はそれぞれ豪ドル、スイスフランといった「ハード・カレンシー」であるため、締結してもらっている新興国からすれば、危機に際しての心強いバックストップです。
そうでないケースだと、ある国で通貨危機が発生し、その国がほかの国に通貨スワップの引き出しを要請することで、危機がどんどんと外国に伝播していく、といった事例も生じ得るのです。
このあたり、以前の『インドによるスワップ外交積極化に落とし穴はないのか』では、南アジアの大国・インドが周辺国と積極的なスワップ外交を繰り広げようとしている、とする話題を取り上げたことがありました。
中国に対抗するためでしょうか、インドが新興市場諸国支援のために、通貨スワップ網を拡充することを検討しているらしい、という報道が出てきました。インド自身にその余裕があるのか、という点は疑問です。インドには米ドル紙幣を印刷する設備はないはずですし、また、インドの通貨・ルピー自体が国際的にはソフト・カレンシーに過ぎないからです。なぜ日本国債はデフォルトしないのか当ウェブサイトでは普段から、「自国通貨建ての国債がデフォルトすることは、基本的にはあり得ない」と申し上げてきました。その趣旨は、現代の通貨... インドによるスワップ外交積極化に落とし穴はないのか - 新宿会計士の政治経済評論 |
しかし、インドは地域大国ではありますが、インドの通貨・ルピーは決して世界で広く使われる通貨ではありませんし、インドが周辺国を助けようとして、むしろインド自身が通貨危機に陥るという可能性が排除できない以上、これも危険なスワップといえるかもしれません。
D8スワップ、どうなった?
さらには、「D8諸国」――バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、マレーシア、ナイジェリア、パキスタン、トルコの8ヵ国――がお互いの通貨でスワップを結ぼうとする構想が立ち上がったことがあります(『バングラデシュで「D8スワップ」構想=現地メディア』等参照)。
弱小国同士の通貨スワップは基本的に融通手形のようなものであり、通貨危機を却って世界に広めかねない代物でもある、というのが当ウェブサイトの長年の仮説です。こうしたなか、バングラデシュのメディアは先日、「D8スワップ構想」なるものを取り上げました。これは、バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、マレーシア、ナイジェリア、パキスタン、トルコの8ヵ国が相互にスワップを締結するという構想だそうです。通貨スワップ・為替スワップあれこれ当ウェブサイトではこれまでずいぶんと議論してきたとおり、国際金... バングラデシュで「D8スワップ」構想=現地メディア - 新宿会計士の政治経済評論 |
この「D8スワップ」なる構想、その後はほとんど続報がありませんが、その代わり、恒常的な外貨不足に悩むトルコがマレーシアなどとの間で通貨スワップ成立を目指している、といった話題などは目にします(『トルコとの通貨スワップに期待するマレーシアメディア』等参照)。
以前から「脆弱通貨同士の通貨スワップ」については当ウェブサイトで指摘してきたとおりですが、これに続報が出てきているようです。具体的には、「トルコとマレーシアの通貨スワップ」です。脆弱通貨同士のスワップは中小企業同士の融通手形にも似て、危機を世界にばらまくという機能があります。こうした危険性を踏まえるなら、場合によっては日本政府としても、マレーシアとの30億ドル分の通貨スワップ協定についても見直す必要が出てくるかもしれません。通貨の通用力世界に通用する日本円日本円は、「ハード・カレンシー」、つま... トルコとの通貨スワップに期待するマレーシアメディア - 新宿会計士の政治経済評論 |
やはり、弱小国同士の通貨スワップという話題については、個人的にはひそかに国際金融当局者らが注目しておくべき論点のひとつではないかと考えている次第です。
中国のスワップ外交
中国がECBとのスワップ更新
こうしたなか、通貨スワップや為替スワップ(※)をめぐって、自国の通貨の国際的な地位向上(?)に使おうとしている国があるとすれば、それは間違いなく中国でしょう。
(※為替スワップ…「外国為替流動性供給スワップ」のこと。通貨スワップと似ているが、最終的に市中金融機関に直接、流動性が供給されるという点において、一般的な通貨スワップとは異なる)
これに関連し、昨日はこんな話題もありました。
ECB and People’s Bank of China extend bilateral euro-renminbi currency swap arrangement
―――2022/10/10付 ECBウェブサイトより
欧州中央銀行(ECB)は昨日、中国人民銀行との「通貨スワップ」を3年間延長し、引き続き450億ユーロ/3500億元のスワップを維持すると発表しました。
発表文では「ユーロ−人民元通貨スワップ」(bilateral euro-renminbi currency swap arrangement)となっていますが、「ユーロ圏の銀行における人民元不足に対応するため」との文言があるため、現実には通貨スワップではなく為替スワップと考えたほうがよいかもしれません(著者私見)。
この点、今回の欧中為替スワップについても、ユーロ圏の金融危機も人民元での資金調達を行うなど、人民元ビジネスを拡大しているなかで、ECBとしても「念のためのバックストップ」という、日銀と同じような発想に基づくものであると考えておいてよいでしょう。
意外な国が2位に!
もっとも、その3500億元という規模については、どう考えればよいのでしょうか。
以前の『中国が保有する人民元通貨スワップ等をすべて列挙する』などでも紹介したとおり、著者自身は中国人民銀行が発表している『人民幣国際化報告』【※中国語、PDF】をもとに、中国が外国と締結している通貨スワップや為替スワップの一覧を作成したことがあります。
これをもとに、2021年9月30日時点において中国が外国と締結しているスワップの一覧について、国際決済銀行(BIS)が公表している統計データなどを参考に、できるだけ最新時点の為替相場で換算したものをアップデートしております。
この詳細データについては少し長くなりますので、本稿末尾に掲載しておきます(ただし重複している国についてはわざと除外してあります)が、これによると、中国が外国に対して提供しているスワップは3.3兆元(約4644億ドル)で、相手国通貨を米ドル換算した金額は約4300億ドルです。
また、金額でいえば、最も多いのが上限5000億元(703億ドル)の香港ですが、2番目に多いのは韓国で4000億元(562億ドル)、3番目が英国とユーロ圏でどちらも金額は3500億元(492億ドル)です(図表1)。
図表1 中国が結ぶ通貨スワップ・為替スワップの上位10ヵ国・地域(2021年9月末時点)
相手国・地域 | 人民元 | 相手通貨 |
---|---|---|
1位:香港 | 5000億元 | 5900億香港ドル |
2位:韓国 | 4000億元 | 70兆韓国ウォン |
3位:英国 | 3500億元 | 400億ポンド |
3位:ECB | 3500億元 | 450億ユーロ |
5位:シンガポール | 3000億元 | 610億シンガポールドル |
6位:日本 | 2000億元 | 3.4兆円 |
6位:インドネシア | 2000億元 | 440兆ルピア |
6位:豪州 | 2000億元 | 410億豪ドル |
9位:マレーシア | 1800億元 | 1100億リンギット |
10位:ロシア | 1500億元 | 1.8兆ルーブル |
(【出所】中国人民銀行『人民幣国際化報告』を参考に著者作成)
(※ちなみに日本との2000億元・3.4兆円のスワップは、通貨スワップではなく為替スワップです。)
なぜ韓国が中国の2番目のスワップ相手なのか
こうやって眺めてみると、意外な気がします。
トップの香港については、中国にとっては絶対に守らなければならない重要なオフショア金融センターであり、人民元決済センターである英国、ユーロ圏、シンガポール、日本などが上位に入っているのもなんとなく理解できるものの、なぜか2番目には人民元決済センターでも何でもない韓国が入っているのです。
韓国にしたって、通貨危機に際して人民元などをもらっても役に立たないだろうに、などと思ってしまいますが、これについては以前の『中国はIPEF参加の韓国を「スワップ中断」で脅せる』でも述べたとおり、中国としてはいざというときに韓国を「脅せる」というのが重要なのかもしれません。
韓国は中国の反対を押し切り、米国が主導する「インド太平洋経済フレームワーク」(IPEF)に参加しました。はたして何が起こるのでしょうか。過去の歴史をひとつ取り上げておくと、中国は韓国に対し、通貨スワップで揺さぶりをかけたことがあります。2017年10月のことです。実際、当時の韓国政府が「三不の誓い」を中国に立てているという事実を、どう考えるべきでしょうか。「通貨スワップをくれ」韓国で相次ぐ米韓通貨スワップ待望論よっぽど困っているのでしょうか?「韓国が現在、国を挙げて、通貨スワップ(とくに米ドル建て... 中国はIPEF参加の韓国を「スワップ中断」で脅せる - 新宿会計士の政治経済評論 |
こうしたなか、『「30億ドル経常赤字」の韓国で「安全弁スワップ」論』などでも取り上げたとおり、最近の韓国では、通貨スワップに関する待望論をやたらと見かけるようになりました。
どうやら韓国の経常収支が8月としては過去2番目に大きな赤字に陥ったようです。おそらくその原因は資源高、ドル高という2つの要因に求められるのですが、韓国が日本と根本的に異なっているのは、韓国の通貨・ウォンがハード・カレンシーではなく、また、韓国が外国から多額のカネを借りているという点にあります。単月の経常収支赤字がただちに韓国の危機を意味するものではないにせよ、やはり気になる話題ではあります。通貨の通用度の悲哀ドル高+資源高で貿易赤字の日本:3つのバックストップとは?円安・ドル高に加え、世界的... 「30億ドル経常赤字」の韓国で「安全弁スワップ」論 - 新宿会計士の政治経済評論 |
このあたり、韓国が資本市場開放をしておきながら、金融政策の独立と為替相場の安定という「二兎」を追いかけているという問題点については、『韓国経済を麻痺させる物価・金利・ドル「3高」の脅威』などでも指摘してきたとおりです。
ただ、韓国にとっては無茶な金融・通貨政策運営を続けるうえで、やはり通貨スワップという「安全弁」(?)を欲しているらしいのですが、これに関しても正直、中国との4000億元というスワップがあれば十分ではないか、という気がしないわけではありません。
もっとも、「助ける側」である中国も、いざとなったらスリランカの事例のように、スワップの発動を拒否する(『スリランカからの通貨スワップ発動要請を拒否した中国』等参照)という可能性は皆無ではないでしょう。
このあたりについては、今後の動向から目が離せないとも思う次第です。
参考:中国のスワップ一覧
なお、本文中で触れた「2021年9月末時点で中国が外国と締結している通貨スワップ、為替スワップの一覧」については、図表2のとおりです。
図表2 中国が2021年9月末時点で外国と締結しているスワップの一覧
締結相手・締結日 | 人民元とドル換算額 | 相手通貨とドル換算額 |
---|---|---|
英国(18/10/13) | 400億ポンド(449億ドル) | 3500億元(492億ドル) |
日本(18/10/26) | 3.4兆円(235億ドル) | 2000億元(281億ドル) |
インドネシア(18/11/16) | 440.0兆ルピア(287億ドル) | 2000億元(281億ドル) |
ウクライナ(18/12/10) | 620億フリヴニャ(17億ドル) | 150億元(21億ドル) |
スリナム(19/02/11) | 11億スリナムドル(0億ドル) | 10億元(1億ドル) |
シンガポール(19/05/10) | 610億シンガポールドル(425億ドル) | 3000億元(422億ドル) |
ECB(19/10/08) | 450億ユーロ(439億ドル) | 3500億元(492億ドル) |
マカオ(19/12/05) | 350億パタカ(43億ドル) | 300億元(42億ドル) |
ハンガリー(19/12/10) | 8640億フォリント(20億ドル) | 200億元(28億ドル) |
エジプト(20/02/10) | 410億エジプトポンド(21億ドル) | 180億元(25億ドル) |
モンゴル(20/07/31) | 6.0兆トゥグルク(18億ドル) | 150億元(21億ドル) |
アルゼンチン(20/08/06) | 7300億ペソ(50億ドル) | 700億元(98億ドル) |
韓国(20/10/11) | 70.0兆韓国ウォン(485億ドル) | 4000億元(562億ドル) |
アイスランド(20/10/19) | 700億クローナ(5億ドル) | 35億元(5億ドル) |
香港(20/11/23) | 5900億香港ドル(752億ドル) | 5000億元(703億ドル) |
ロシア(20/11/23) | 1.8兆ルーブル(305億ドル) | 1500億元(211億ドル) |
タイ(20/12/22) | 3700億バーツ(97億ドル) | 700億元(98億ドル) |
スリランカ(21/03/19) | 3000億ルピア(8億ドル) | 100億元(14億ドル) |
トルコ(21/06/02) | 460億リラ(25億ドル) | 350億元(49億ドル) |
ナイジェリア(21/06/09) | 9670億ナイラ(22億ドル) | 150億元(21億ドル) |
豪州(21/07/06) | 410億豪ドル(265億ドル) | 2000億元(281億ドル) |
マレーシア(21/07/12) | 1100億リンギット(237億ドル) | 1800億元(253億ドル) |
パキスタン(21/07/13) | 7300億パキスタンルピー(34億ドル) | 300億元(42億ドル) |
チリ(21/08/20) | 6.0兆ペソ(62億ドル) | 500億元(70億ドル) |
合計 | 約4300億ドル | 3.3兆元(4644億ドル) |
(【出所】中国人民銀行『人民幣国際化報告』を参考に著者作成。なお、ドル換算額はBISの10月3日時点までの最新データに基づき、それが取得できない場合はウェブサイトにて検索した直近レートに基づき作成している)
View Comments (16)
為替スワップって、私企業の借金を中央銀行に付け替える作業なんですかね?
わかりやすく言えばそういうことかもしれませんね。
>2番目に多いのは韓国で4000億元(562億ドル)
韓国は生殺与奪のスイッチを中国に預けてしまっていいんだろうか?
知らない!!・・望んでそうなってるんですものね。
カズ様
>望んでそうなってるんですものね。
どうなんでしょう、これ。
最初締結したときは、安心材料と思ったんでしょうが、限韓令、その他いろいろの中国の遣り口を目の当たりにして、いまや「禁断の木の実」くらいの認識は持ってるんじゃ無いでしょうか。
井江太 様
かつては、日米に対しての当て馬的に対中スワップを大きくした韓国。反日反米で綱引きの均衡を崩したのは彼らの選択なのかと。
個人的には、禁断の木の実なんて気づきもなく、最後の切り札的な認識の方を想像しています。
韓国:両陣営からモテモテnida.
日米:もう、そうだね。〔妄想だね〕
・・。
伊江太 様
HNの入力間違い。ごめんなさい。
全く害のない国を苛立たせて必要なスワップを結んでもらえず、かなり危険な国に媚びて不要なスワップを結んでもらってかえって生殺与奪を握られる、というのはまぁなんというか。今更ながら理解に苦しみますね。
しかし、我々から見たら明白な味方を足蹴にして明白な敵に寄っていくようにしか見えませんが、韓国からしたら日本は明白な敵で、中国は主人たり得るので、生殺与奪を握られるのも事大のうちで安心感があるのかも?
農民 様
首輪とリードで繋ぎとめられる安心感ですね。
尋常でなくても彼らにはそれも幸せのカタチ。
・・なのかもですね?
キングストン弁を中国に握られてる韓国は たいへんですね。(冷笑)
日本もスワップの発動をしなかったり、スワップ協定を解消する基準を決めて基準に該当する場合それを発動するようにして、スワップを武器にするべきですね。
中共の南国とのSWAPは脅しという点も
あるかもしれませんが、南国を中共の一部に
する為に、銭の面からの統合を狙っている。
南国もまんざらでない様子を見せている事ですし。
それとも、第二の香港化する事を目的とする
見方も譲れません。
SWAP契約額で南国が2位という点でみれば。
正解は南国に近々おこりそうな金融危機の時に
判明すると思います。
日米・IMFは自称(自傷)G10国相手ですから
救える事って難しいですよね?
南国を救う(便宜を図る)と、南国から叱られますからね。
でも、大丈夫です!! 宗主国中共様が
救ってくれると思います。
どなたか、韓国人に以下のようなことを教えてあげてはいかがでしょうか。
「韓国との間で約560億ドル相当の通貨スワップ枠を持つ中国は、実はEUやイギリスともそれぞれ約500億ドル規模の通貨スワップ枠を保有している。ということは、韓国から見れば、中国を通して、EUやイギリスと約500億ドル相当規模の通貨スワップを保有しているも同然である。ゆえに、アメリカや日本などと通貨スワップ協定を急いで結ぶ必要などないのだ」
信じちゃう韓国人も決して少なくないだろうと思うのですが。
FTAを結ぶ度に「経済領土を拡げた」とかおおはしゃぎしているので、本当に信じちゃうかもです……「経済領土」となった国のGDPはただちに韓国DGPに算入され、今や世界のほとんどは韓国になったようです。え、何を言っているかわからない?私もわかりません。
大東文化大学教授(クスクス)の、現代ビジネス(クスクス)への寄稿は腹がよじれ…いや、胸がすくような内容です。なんでも遅れを取りまくっている日本の政治より、韓国の政治の方がクリーンなので経済領土(大笑)で大敗してしまったそうですよ。良かったですね。
https://gendai.media/articles/-/77937?imp=0
韓国人の「大国」「強国」「先進国」への渇仰っぷりは、ほとんど病膏肓に入るレベルです。懸命に「IT強国」を自称したり(韓国以外の国で韓国をIT強国と呼んでいる例は寡聞にして存じません)、「経済領土の大きさ世界第〇位」とか、見方によっては涙ぐましいとさえ言えそうな歯の食いしばりようです。だから、OECDが韓国を「先進国」にカテゴライズした際(確かに、韓国の経済規模は「途上国」ではありません)、韓国では国を挙げて歓喜し、「今や韓国は日本と同格どころか、遥かに凌駕する先進国となったのだ」という勘違いが蔓延するに至りました。
まあ、「他国から侮られることのないような国になりたい」という動機はある意味とてもマトモであると思いますが、韓国の場合、「他国を公然と見下せるようになりたい」というのが動機だからなぁ......
>11億スリナムドル(0億ドル)
はあんまりですね(笑)。
確か11億スリナムドルならば0.4億ドル弱と思います。
おっと…(笑)
たしかにご指摘の通りですね。大変失礼致しました。