わが国ではさほど注目されていませんが、先週から今週にかけて、米・イラン関係が急激に動いています。米国はイランの最高指導者らに対して新たな金融制裁を発動しましたし、先週末には「米軍のドローンがイランにより撃墜され、これに対する報復として米国がイラン攻撃を直前まで準備していた」、といった報道もありました。ただ、仮定の上に仮定を重ねるような話で恐縮ですが、今回の米・イラン関係には、日本が深く関わっているのではないかという気がしてなりません。
目次
日米同盟という基軸
「日本=アメポチ」論
安倍政権下で日本の政治力が高まっています。
私個人としては、安倍政権の経済政策には強い不満を抱いており、とくに消費税の増税方針の決定に対しては強く異を唱えたい気持ちでいっぱいですが(『消費増税はほぼ確定 それでも希望は捨てるな!』参照)、それでも外交面では、戦後もっとも強い立場を得ているのではないでしょうか。
そう判断する理由は、ひとえに戦後最強の日米関係にあります。
ドナルド・J・トランプ米大統領は、今週末の大阪G20サミットに参加するために来日しますが、これは先月、令和時代を迎えて天皇陛下が御即位された後、初の国賓として来日した(『トランプ訪日成功に慢心するな 次の一手は日台通貨スワップ?』参照)のに続き、2ヵ月連続のことです。
また、安倍晋三総理大臣が4月に訪米したのを含めれば、安倍・トランプ会談が行われるのは4月、5月、6月と3ヵ月連続のことでもありますし、それ以外にも安倍・トランプ両氏は頻繁に電話会談を行っていることが、さまざまな報道からも明らかになっています。
ところで、日本は憲法第9条第2項などの制約により「戦争ができない国」(※)であるためでしょうか、基本的に日米同盟は「日本を一方的に米国が守る」という片務的なものであり、日本は無条件に米国の言うことを聞かねばならない、という状況を、「アメポチ」と揶揄する人もいます。
「ポチ」とは飼い犬に対して付けられることが多い名前であることから、おそらくこの「アメポチ」とは、「日本はアメリカの犬」と呼んでいるのでしょう。
(※余談ですが、日本が本当に「戦争ができない国」なのかどうかについては論争もありますし、保守派論客の間でも意見は割れているようですが、本稿ではその詳細に立ち入ることはしません。当ウェブサイトの憲法観については『憲法記念日に「脱税の放棄」について考えてみた』などもご参照ください。)
そして、「安倍・トランプ関係」が強くなればなるほど、日本は「アメポチ」の度合いを強めていき、米国の「命令」を無条件で聞かねばならなくなるのではないか、と懸念する人もいるようです(あえて実名は出しませんが某大学教授のことです)。
日米関係を正確に理解する
では、この「アメポチ論」は正しいのでしょうか?
結論からいえば、半分は正しく、半分は間違っています。
たしかに日本から見れば、日米同盟を破棄され、在日米軍が撤収すれば、わが国の国防に今すぐ深刻な打撃が生じますし、中国人民解放軍が沖縄本島に、ロシア軍が北海道に軍事侵攻して来たとしても、それを防ぐ術は限られています。
(※といっても、図体がでかいだけで、日清・日露戦争で日本に敗北した中露両国が、果たして自力で日本に軍事侵攻する勇気を持っているかどうかは、まったく別の論点ですが…。)
このため、日本としては何としても日米同盟を維持しなければなりませんし、米国のご機嫌を損ねないようにしなければならない、という側面があることも事実でしょう。
しかし、米国の側から見れば、日米同盟は「米国にとっても」非常に価値がある同盟です。
まず、在日米軍基地は米軍にとっても重要な拠点であり、米国の国益を最大化するためには欠かすことができない機能です。このため、たんに「米国が日本を守ってやる」というだけのことではなく、日本をパートナーとして必要としている、ということでもあります。
最近、日米が共同で推し進める「自由で開かれたインド太平洋戦略」など、その典型例でしょう。
それに、日米両国は大東亜戦争(太平洋戦争)を死ぬ気で戦った2ヵ国です。
日本は米国によって全国主要都市を焦土化され、原爆を2発も落とされましたが、逆に米国からすれば、物量で圧倒的に劣るはずの日本が「カミカゼ特攻隊」を送り込んできたり、硫黄島の戦いで甚大な被害を受けたりするなど、日本との戦争は「トラウマ」のようになっています。
米国にとっても、日本にとっても、日米同盟があればもう2度とお互いに戦争しなくて済むという効果がありますし、その意味ではウィン・ウィンの関係なのです。
日米同盟をさらに深化させるには
こうしたなか、昨日は米メディア・Bloombergがこんな記事を配信しました。
Trump Muses Privately About Ending Postwar Japan Defense Pact(2019年6月25日 17:06 JST付 Bloombergより)
当初配信時間は昨日午前11時7分付ですが、これは、「トランプ大統領が日米同盟を終わらせようとしていたと、事情に詳しい3人が明らかにした」とする内容の記事です。要するに、日米同盟は片務的であり、米国にとって負担が重いから、このことが不公平だ、というのがトランプ氏の不満なのだとか。
(※なお、日本語版については『トランプ大統領、日米安保破棄の考え側近に漏らしていた-関係者』で読むことが可能です。)
この Bloomberg の報道を、あながちフェイクニューズだと決めつけることはできません。
実際、トランプ氏はこれまで、個人的なツイートなどを通じて、日米同盟、日韓同盟、NATOなどの仕組みが「不公平だ」などと発言してきた人物でもありますし、記事に書かれている「トランプ氏の発言」は、氏のかつての言動と大きく矛盾するものでもないからです。
もちろん、現在のトランプ氏はアメリカ合衆国大統領という立場にあるため、日米同盟を「片務的だから」という理由で終わらせることはあり得ないということはしっかりと理解していると思いたいところです(※ちなみにトランプ氏は、米韓同盟については今でも公然と批判しています)。
むしろ私たち日本国民としては、現状の日米同盟で満足するのではなく、日米同盟の必要性を国民レベルで強く認識しなければなりませんし、これを強化するための方策を検討しなければなりません。
当ウェブサイトとしては、日米同盟を本物の「希望の同盟」とするためには、まずは日本の軍事的自立が必要だと申し上げて来ました(詳しくは、『トランプ大統領訪日を契機に、「希望の同盟」について考えた』や『米中貿易戦争と日米同盟、そして日本が果たすべき役割』などもご参照ください)。
そして、日本が軍事的に自立すれば、その分、日本の発言力も強くなりますし、米国にとっては耳の痛いことを言う国になる可能性もありますが、それと同時に、パートナーである米国にとっては「価値と利益を共有する軍事強国」が出現することは、決して悪いことではありません。
逆説的ですが、日本が軍事的に自立することで、日米同盟はより深化し、日米は軍事的に一体不可分の関係になり、中国を初めとする無法独裁国家は恐れをなします。つまり、強固な日米同盟が、自由で開かれた世界の基軸として機能するのです。
その意味では日本国憲法改正こそ、真の意味での世界平和と人類の繁栄に寄与するのだ、といえるでしょう。
安倍総理の発言力は?
唐突な「イラン攻撃計画」と、もっと唐突な「攻撃中止」
ところで、現時点ではまだ日本国憲法の改正は実現していませんし、昨日までの情報だと安倍総理は衆議院の解散総選挙も、消費増税阻止も決断していないようですので、このことがケチのつき初めとなり、安倍政権が倒れてしまうという予感がしないではありません。
ただ、少なくとも、すでに現時点において、安倍総理率いる日本が、米国に対して何らかの発言力を行使しているのではないかとの兆候が出ているようにも思えます。その一例が、「米国によるイラン攻撃計画の直前での中止」です。
米メディアのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先週、米国がいったんイラン攻撃を計画し、トランプ氏が直前になって中止命令を出した、と報じました。
これは、木曜日にイランで米軍のドローンが撃墜されたことを受けて、米軍が反撃としてイラン攻撃を計画したもので、この報道の時点で攻撃計画の詳細や急遽撤回された理由は「不明」だとしつつも、将来的には再びイラン攻撃が検討される可能性がある、と含みを満たせています。
イラン攻撃自体、唐突ですが、これに加えてイラン攻撃を中止した、というのもまた唐突です。しかし、確たる証拠があるわけではありませんが、イラン攻撃の直前での中止に、安倍総理が一枚関与している可能性を指摘しておきたいと思います。
米国の新たなイラン制裁
このことについて説明する前に、この話題にも触れておきましょう。
すでにいくつかのメディアに報じられていますが、ドナルド・J・トランプ米大統領は、イランの最高指導者であるアリ・ハメネイ師の個人資産の凍結などを目的とした、あらたなイラン制裁を課すと発表しました。ここでもWSJの記事のリンクを示しておきます。
Trump Imposes Sanctions on Iran’s Supreme Leader, Others(米国夏時間2019/06/24(月) 19:54付=日本時間2019/06/25(火) 08:54付 WSJより)
WSJによるとトランプ大統領が月曜日に署名した大統領令の目的は、「米国政府がイランに対する経済制裁を緩和しないという強い意志を示すこと」に加え、「▼タンカー攻撃、▼ロケット発射、▼1.3億ドル相当の米軍のドローン撃墜」などに対する措置だと指摘。
トランプ氏はホワイトハウスの執務室で「我々は引き続きテヘラン(=イラン政府)に対する圧力を増大する」などと述べたそうです。
また、スティーブン・ムニューシン米財務長官は、資産凍結措置の対象となるのがハメネイ師の事務所に加え、イスラム革命沿岸防衛隊の幹部らの個人資産であるとしつつ、該当者は米ドル決済システムなどを使うことができなくなると述べたそうです。
いわば、イラン攻撃を中止し、その代わりに金融制裁で「お茶を濁した」ようなものだといえます(※実際、金融制裁自体イタチゴッコという側面もあるので、今回の制裁がイランにとって本当に打撃となるのかは不明です)。
米・イラン関係の仲裁役としての日本
イランといえば、安倍晋三総理大臣が6月中旬に訪問し、ロウハニ大統領やハメネイ師らと会談をして来たという相手国です(『安倍総理のイラン訪問は成功?失敗? 長い目で見ることが必要』参照)。
おそらく、安倍総理は自身の判断で「米・イラン関係に首を突っ込む」ためにイランを訪問したのではなく、イラン側からの要請を受けて訪問したのではないでしょうか。
その証拠はいくつかあるのですが、例えばBloombergは「2016年以来、安倍総理はイランからの訪問要請を受けていた」と報じていますし、産経ニュースは5月中旬にイラン外相からも安倍総理が改めて招請を受けたとしています。
安倍首相がトランプ大統領と電話会談-イラン訪問前に意見交換(2019年6月11日 11:34 付 Bloombergより)
首相が12日からイラン訪問 緊張緩和「シンゾーしかいない」(2019.6.8 20:10付 産経ニュースより)
ところで、ハメネイ師との会談の当日、日本のタンカーがホルムズ海峡付近で攻撃を受けて炎上したという事件が発生しました。
これについては、米国側はただちに「イスラム革命沿岸防衛隊のしわざだ」と発表していますが、インターネット上では「米国による自作自演説」、「イスラム革命防衛隊の暴走仮説」など、さまざまな仮説が噂されています。
しかし、重要な点が1つあるとすれば、日本政府が「イランのしわざというなら証拠が必要だ」と反論している(らしい)という点でしょう。
次の米メディア・ワシントンポスト(WP)の記事によれば、ドイツ、欧州連合(EU)当局者らとならび、日本政府側も米国政府に対し、「イランの関与と断定するためには、動画以外にも証拠が必要だ」と述べた、などとしています。
Standoff with Iran exposes Trump’s credibility issue as some allies seek more proof of tanker attack(2019/06/16付 WPより)
これが事実だとすれば、日本の「アメポチ」からの脱却がすでに始まっている、ということであり、要するに、「揺るぎない日米同盟」という基盤のうえに、「おかしいことはおかしいと指摘する」という関係ができつつある、ということでもあるのです。
そこで、あくまでも私の主観的な意見ですが、トランプ氏のイラン攻撃の中止決定は、現段階で米国がイラン攻撃を計画しても、日本やEUなどが無条件に支持してくれない可能性がある、という状況を踏まえてなされたものではないでしょうか。
いや、もっと踏み込んで(やや希望的な)観測を述べるなら、ずばり、安倍総理が直前でトランプ氏に電話をして、イラン攻撃を止めさせたのではないかと思うのです。
もちろん、繰り返しになりますが、この観測にはまったく根拠はありません。
ただ、2003年のイラク戦争では、米国は日英などを除く世界の主要国からイラク攻撃に反対され、そのことが米国自身にとってイラク戦の政治的・経済的・社会的負担を重くしたという苦い経験として残っているはずですので、「攻撃するなら国際社会の同意が必要」という点は意識しているのではないでしょうか。
安倍外交をどう考えるか
二正面作戦の回避に力を注ぐ意味はある
では、安倍総理には、トランプ氏を説得して、イラン攻撃をやめさせるだけの理由があるのでしょうか?
それは、間違いなくあります。
その最たるものは、北朝鮮有事に備えて、米軍の関心の目を中東から東アジアに向けさせる、という効果が得られる点にあります。
米軍は本気になれば、「二正面作戦」、つまり世界の2ヵ所で同時に全面戦争を遂行する戦力があるとされていますが、「能力がある」のと「実際にやる」のとはまったく意味が異なります。
ことに、仮に米軍が北朝鮮に対して空爆などの攻撃を実施するとしたら、韓国軍との共同作戦というものは考え辛いところです。なぜなら、現在、文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領のもとで、韓国は親北姿勢を強めており、また、すでに米韓両軍は主だった合同軍事演習を取りやめているからです。
また、東アジアで潜在的な火種となる箇所は、朝鮮半島だけではありません。
『米国防総省がやっと台湾を国と認めた!今こそ台韓交換が必要』などでも触れたとおり、中国が南シナ海や東シナ海での領有権攻勢に出ていることに加え、あまり当ウェブサイトでは取り上げていませんが、ロシア軍機の日本の領空侵犯も頻繁に行われているからです。
そうなると、安倍総理にとっては、ますます米軍の目を中東から東アジアに向けさせる動機がある、といえます。
気になる「鈴置説」
さて、昨日の『「報復合戦」を韓国側がお望みならば、それもひとつの手だ』の末尾でも触れたのが、『デイリー新潮』に掲載された、韓国観察者・鈴置高史氏の次の論考です。
G20直前、金正恩がもらって小躍りした「トランプ親書」の中身は?(2019年6月25日付 デイリー新潮より)
タイトルでもわかるとおり、本稿は、鈴置氏にしては珍しく、「推測系」の記事です。
当然、この手の「推測系」の記事は、「外れるリスク」もかなりありますが、そのリスクを踏まえたうえでも、十分に読み応えのある論考ですので、どのようなことが書かれているのかについては、是非、リンク先を直接お読みください。「読んでがっかりしない」という強い自信を持ってお勧めします。
今回の論考のなかで、本稿との関連で、とくに気になる点を1つだけ挙げておくと、ウェブページでいう3ページ目の冒頭にある、『朝鮮半島は誰の核の傘に入るのか』という図表です。
シナリオⅡが「(北朝鮮は)米国と同盟・準同盟の関係に入る」、シナリオⅢが「半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証」というものですが、どうもトランプ氏はこのシナリオⅡないしシナリオⅢを目指しているフシがあるのです。
鈴置氏は「トランプ氏は今回の親書でシナリオⅢを北朝鮮に呼びかけたのではないか」との仮説を提示されているのですが、私はその可能性に加えて、トランプ氏がシナリオⅡについても検討しているように思えてなりません(※鈴置氏がそのように述べた、という意味ではありません)。
さて、鈴置論を叩き台に、当ウェブサイトなりの意見を示しておきましょう。
シナリオⅡ、シナリオⅢは、昔から朝鮮半島と向き合ってきた日本にとっては、いずれも「絶対にあり得ないシナリオ」または「あってはならないシナリオ」です。しかし、中東情勢が緊迫してくれば、トランプ氏はシナリオⅡ、シナリオⅢ、あるいはそれに準じる安易な(?)ソリューションに強い魅力を感じるでしょう。
なにより、トランプ氏がイラン問題にかかりっきりになってしまえば、朝鮮半島を巡る複雑なシナリオ(たとえば、鈴置氏の前稿『中朝会談、習近平は金正恩を米国に売るのか “北朝鮮分割”という最終手段』にあった「北朝鮮分割」など)は、トランプ氏にとっては「もってのほか」です。
このように考えていくと、やはり安倍総理は中東情勢と朝鮮半島情勢をうまく関連付け、トランプ氏の目を東アジアに向かわせようとしているのではないかと思わざるを得ないのです。
G20のキーワードは中東・イラン
さて、以前、『来週の大阪G20 安倍総理の会談相手を予想する』のなかで、安倍総理は少なくとも15~18ヵ国・機関の代表と首脳会談すべきではないかと申し上げましたが、その「答え」が徐々に出て来ています。
次の産経ニュースによれば、今週末のG20サミットでは、安倍総理は少なくとも19ヵ国・機関の首脳と会談するそうですが、米国との首脳会談、そして米国以外の国との首脳会談で、中東・イラン情勢が出てくるのかどうかは、間違いなく日本の針路を決めるうえでの大きな注目点といえるでしょう。
安倍首相、G20で19カ国・機関の首脳と会談へ 韓国の文大統領とは見送り(2019.6.25 21:30付 産経ニュースより)
ただし、「どこの国と会うか」(あるいはどこの国と「会わないか」)については、できれば近日中に、また別稿で議論したいと思います。
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イランと米国の仲介役ができるのは日本だけであり、それゆえ安部首相はイラン以外の周辺国の了解もとって出かけ、イラン最高指導者から歓迎を受けました。
米とイランが軍事衝突する前に、日章旗をかかげた自衛隊が、米軍の使いとしてではなく、タンカーを守るべき。このミッションは、日本自衛隊が世界的に喝采を受けうるものとなります。
トランプさんも「タンカー自分で守れ」と。これは安部さんへの激励です。
日本政府は予算も含めて大いに自衛隊をバックアップし、この際、自衛隊に反対する勢力を消滅させるべし。そして改憲。
蛇足妄想ですが、あの場所だと、最近ニーズが減ってきているミサイル護衛艦もいいのではないでしょうか。
あ、女子サッカーWC、後半戦見てきます。
令和元年6月25日(火) 10:26~10:47防衛大臣記者会見
Q:ホルムズ海峡に関連して、トランプ米大統領がツイッターで、ホルムズ海峡を通過する石油タンカー等は、日本も含めて自分達の国でちゃんと守ってほしいと、守るべきだというようなツイートをしたのですが、日本として、防衛のために、どんなことができるのかというのを、大臣のお考えをお聞かせください。
A:御指摘のツイートについては報道で承知をしておりますが、防衛省としては、現時点でホルムズ海峡付近に部隊を派遣することは考えておりません。引き続き、情報収集に万全を期し、情勢を注視していきたいと思っています。
>>>A意訳:
またタンカーが攻撃されてから考えます。トランプ大統領のおっしゃていることはよく分かりません。安部首相からは何の相談も指示も受けておりません。
新宿会計士さん添付くださったシンガポールシャングリラ会合岩屋氏プレゼン全部を見た時は、プレゼン自体は問題なかったので1mmだけ見直し、次期内閣改造までまあいいかと思ったりしたのですが、やはりダメです。
韓国好き(?)という理由より、無能であるがゆえ、安部政権のために、日本のために、できるだけ早く防衛大臣は更迭されるべきと思います。
我が意を得たり。
「第3の選択肢は、CMFをはじめとするアメリカ軍の枠組みとは独立して自衛隊軍艦ならびに航空機をアラビア半島周辺海域に派遣して、冒頭で紹介したインド海軍のように独自に海洋パトロールを実施するという方策である」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190627-00056816-jbpressz-int&p=3
シナリオⅢ(南北中立化)というのは、なんか不安定になりそうなのと中国が日本海に出てきやすくなりそうでちょっとこわいのです
でも、シナリオⅡ(南北とも米国との準同盟・同盟に入る)ってのは、悪くない気がするのですが・・・
七味 様
>シナリオⅢ(南北中立化)というのは、なんか不安定になりそうなのと中国が日本海に出てきやすくなりそうでちょっとこわいのです
確かにそうですよね。
シナリオⅢの場合、日本は対馬を前線基地として、本気で軍備を増強しなければならないような気がします。
消費税増税にはそのための予算確保の意味合いはないのでしょうか。ちょっと飛躍しすぎでしょうかね。
>隠居爺さま
対馬には、属人性なのですが(お金のない北朝鮮が特殊部隊・工作員をたくさん育成するのと同じ)、「対馬警備隊」という全然すごそうには見えない名前の、おそらくその筋の人にしかわからない精鋭部隊が配備されています。(小説や漫画で秘密部隊の組織上の編成が資料課だったらするみたいな)
多くの部隊員がレンジャー徽章持ちで、いざ対馬が侵略されたら、対馬の豊かな自然に逃げ込み、占領部隊に散々、嫌がらせ工作をする手はずになっています。
まったく関係ありませんが、PS4で今年、Ghost of Tsushimaという元寇で占領された対馬を舞台に地元の武士が復讐の鬼と化してニンジャになり(←この辺からおかしい)、モンゴルやその走狗となった朝鮮兵をぶち殺すゲームが発売されます。楽しみです。
要塞化って今の時代ではあんまり流行らないんですよね。
前線にいくらお金を費やして抗堪性の高い要塞を配しても、現代兵器では容易に迂回されてしまう悲劇w
まあ最終防衛戦とか司令機能のあるところに岩盤の地下とかベトンで固めた要塞を作ると米軍ですら攻略に難渋するのですが、だいたいそんなものが役に立つ頃には詰んでいます。
ちなみに竹島警備隊はただの警官で、万が一日本が攻めてきたら、あっという間に制圧されて、母国では死んだ英雄にされる簡単なお仕事です。罪のない民間人も虐殺したというストーリーを作るためだけに老夫婦が2人だけ不便な島で生活しているとかw
りょうちん 様
>「対馬警備隊」という全然すごそうには見えない名前の、おそらくその筋の人にしかわからない精鋭部隊が配備されています。
教えていただきありがとうございます。全く知りませんでした。
日本も決してボーッとしていたわけではないということですね。
それにしても、日本人が国防について、現実の戦闘可能性を踏まえて、全員で考えなければならない時代に入ってきたような気がします。楽しいということではありませんが、それで正常なのだと思います。
>それでも外交面では、戦後もっとも強い立場を得ているのではないでしょうか。
ええ、ただその強い立場には、支払うべきものがあります。
憲法改正、同盟としての集団的自衛権の行使の実現だと思っております。共犯関係として、安倍トランプ間で約束が交わされているのではないかと。妄想ですかしら(笑)?
私はこの”同盟としての集団的自衛権の行使の実現”は、”自由で開かれたインド太平洋戦略”に必須なものと考えています。
そして、責任を持つべき地域の安全保障を実現するうえで、無責任な不戦を謳った憲法9条の条項を一日も早く外さなくてはならない。と考えています。念のために申し上げておきますが、憲法9条を無責任と申し上げるのは、自身の不戦を謳うことで、平和維持の責任を他者に押し付けているからです。
>これが事実だとすれば、日本の「アメポチ」からの脱却がすでに始まっている、
私、アメポチを否定はしておりませんのよ。必要であるなら、そうすべきでしょう。
今回のタンカー襲撃とその後の日米の動きですが、安倍トランプ共犯関係による地球規模のお芝居とは考えられません(笑)?
トランプ氏は、イランを攻撃するとして、それを直前に中止してみせた。
安倍総理は、タンカー襲撃がイランのものであるなら証拠が必要として、イランを庇った形です。
アメリカとしては、イラン攻撃は自重しましたが、制裁は強化しました。そして、ここ重要ですが、和平カードとしての安倍総理を温存しました。
そして、Web主さんも論考の後半で述べられていますが、中東問題と東アジア問題は繋がっています。がしかし、日米の安全保障のベストとなる結果に導くために、どちらに注力するかは難しいところです。
つくづく、日本の軍事的独立ができていれば、最高のフォーメーションができたものを。と残念でなりません。
心配性のおばさん様
お世話になっております。何度か返信コメントさせて頂きましたがご心配なく。つきまといではありません。
ただ、自宅療養中で暇なこと、また、何かコメントさせて頂く時は、きちんと皆さんのコメントを拝見してからという習慣(ビジネスメール、論文投稿の常識)があり、新宿会計士さんの記事にかかわる興味深いコメントに返信したくなっただけです。
「安倍トランプ間で約束が交わされているのではないかと。妄想ですかしら(笑)?」
>>>実は私もそう妄想しています。
自衛隊の方には大変ですが、イランのタンカー防衛は、誇りある任務・高いモチベーションとなり、世界に自衛隊が認めてもらえる好機ではないかと思う次第です。そして、改憲です。
追加です。
下記は在日アメリカ大使館ツイッターで今アップされたものです。
日米安保については、米国軍要人が外務大臣を表敬訪問とか、かがでのセレモニーとか、いろいろアップされるのですが、海軍兵の話がアップされるのは異例です。
**先日行われた日米共同訓練で空母ロナルド・レーガンの海軍兵が「海上自衛隊には、戦術的に熟練した優れた隊員たちがいます。彼らはミッションにとって貴重な人材であり、我々はこれからも共に活動し続けます」と述べました。**
ひょっとして、昨日のブルームバーグの難癖への援護射撃かも。
>>>日米関係は史上最強であり、安倍トランプ間で全ての事が話し合われている。ような気がします。
理系初老様 いらっしゃいませ(笑)。
こちらのサイトの魅力は、こちらに集う皆さんの多様な意見と、それぞれのご経験による多彩な知識だと思っております。
私もついつい夢中になって、台所にPCを持ち込んで覗いております。おかげで、家事は手を抜きっぱなしです(笑)。
皆さんの意見交換も外せない魅力です。他にもおもしろい評論サイトはありますが、サイトをこの形にデザインされたWeb主さんの企画勝ちですかしら。
理系初老様のご意見も、毎回楽しませていただいております。ただ、ご療養中とのこと、あまりご無理をなさいませんよう。
今回、イラン空爆寸前までいったと知って、正直ビックリ。
まさか、事態がそこまで緊迫していようとは・・・
そこで、もう一度、イラン問題を調べてみた。
すると、原油関連で面白いことがわかった。
『上海国際エネルギー取引所(INE)』です。
まあちょっとここのオープン時期と米中貿易摩擦と米イラン核合意離脱時期を見てください。
2018/3/23
ロイター
トランプ米大統領が22日、最大600億ドル規模の中国製品に対し関税を課すことを目指す大統領覚書に署名した。
2018/3/26
日経新聞
中国で26日、人民元建ての原油先物が上場し、取引を開始した。
2018/5/10
日経新聞
トランプ米大統領が、欧米など6カ国とイランが結んだ核合意からの米国の離脱を表明した。
以上のように、米中貿易摩擦と米イラン核合意離脱は、微妙にリンクしてるのです。
イラン原油の輸出先は中国です。
そして、先のイラク戦争の原因はフセインがイラク原油をユーロ建で取引するといった事にあったという噂もあります。
今回のイラン問題は、上海原油先物市場が、イラン制裁のトリガーを引いたと推測すると、すべてがしっくり来るのです。
つまり、中国の人民元が国際化され、原油をドル建てから人民元建てに変えようとして上海に原油先物取引所を作った。
しかし、原油のドル建てが米国経済の生命線だったので、米国は上海原油先物市場を潰さないといけない。
しかし、中国は大きすぎて潰せない、ゆえに供給元のイランを核開発疑惑で空爆し、上海原油先物市場を潰す戦略に出た。
「上海国際エネルギー取引所」(INE)がオープンしたのが2018/3/26、
当初は原油市場のドルの牙城は壊せないと言われていましたが、調べてみるとビックリします。
上海原油の1日の平均売上高は707.3億元にまで成長していました。
707億元=1兆1千億円です。
因みに今日の東証1部売買代金=1,681,429百万円ですから、同規模に成長していたわけです。
中国は、この上海原油先物市場を通して、アラブのオイルマネーを、ドルを介することなく人民元で循環させ、人民元商業圏を作ろうとしてるのです。
もし、人民元建てで原油が売買されるようになったら、米国はどうなるでしょうか。
ペトロダラーシステムの崩壊です。
米国国債は売れなくなり、金利が上昇し、ドルが暴落します。
米国が戦争に踏み出すのも無理はありません。
これはアメリカにとって、死んでも守りたい利権な訳です。
こう考えると、ファーウェイも北朝鮮問題も、実は小さな問題なのかもしれません。
G20が最後のチャンスです。
これで決裂すれば、イラン戦争が開戦されるでしょう。