河村建夫氏引退報道と「古い政治と外交」終焉への期待
河村建夫氏こそ日韓関係を壊した張本人のひとりだ
これから行われる衆院選を巡り、昨日の『衆議院解散で問われる有権者の見識は「最大野党選び」』では、個別選挙区の事情についてはあまり深く触れないつもりだ、などと申し上げたばかりですが、本稿ではその例外として、とある自民党重鎮議員の引退に関する話題について考えてみたいと思います。はたして日韓議連はどうなってしまうのでしょうか?
河村建夫氏、引退?
昨日の『衆議院解散で問われる有権者の見識は「最大野党選び」』では、衆議院の解散にともない、これから総選挙に突入していくなか、今回の選挙が私たち有権者にとって持つであろう意味に関し、ちょっとした私見を述べさせていただきました。
ただ、個別選挙区に関する話題については今後、当ウェブサイトではできるだけ言及を控える、と申し上げた直後ではありますが、こんな自民党の重鎮議員に関する話題を、補遺的に取り上げておきたいと思います(※ここでは読売新聞の記事のリンクを紹介します)。
河村建夫・元官房長官、次期衆院選に出馬せず…保守分裂回避
―――2021/10/14 12:25付 読売新聞オンラインより
読売新聞を含めたいくつかのメディアの報道によると、自民党の河村建夫・元官房長官(78)は次期衆院選に出馬せず、引退する意向を固めたのだそうです。
河村氏は当選10回ですが、すでに『二階派が自民党の膿?河村建夫氏の落選に期待する理由』などでも話題に取り上げたとおり、地元の山口3区からは、林芳正・元文科相が参院からの鞍替えでの出馬を表明しています。
このため、仮に河村氏が11期目を目指すならば、自民党の分裂選挙となることは必至だった、ということですが、ただ、冷静に事実関係を調べてみると、すでに同区では林氏が地元選出の自民党県議を取りまとめるなど、ほぼ地盤を固めた状況でもあります。
二階派の凋落
河村氏といえば二階派の会長代行を務めるとともに、日韓議連の幹事長という立場にもありますが、読売新聞の記事によれば、河村氏は13日の夜、自民党の甘利明幹事長、遠藤利明選対委員長らと会談し、「後任は難しい」との方針を示された、などとしています。
いずれにせよ、河村氏が引退するというのが事実であれば、自民党もさまざまな意味で変わって行かざるを得ません。
先日からしばしば申し上げてきたとおり、自民党党内の不祥事を追いかけていくと、たいていの場合、二階派にぶち当たります。
たとえば今年2月に選挙違反での有罪判決が確定した河井案里氏、アキタフーズからの現金受領で議員辞職した吉川貴盛元農水相、統合型リゾート(IR)参入を巡る汚職で逮捕された秋元司被告(保釈中)など、例を挙げればいくらでもあります。
やや個人的な主観でものを申し上げて恐縮ですが、その二階派の「重鎮」である河村氏は、さまざまな意味での「古い自民党」を象徴するような人物ではないでしょうか。
日韓議連幹事長としての河村氏
さて、河村氏の発言といえば、当ウェブサイトとしてはどうしても日韓関係におけるものに注目して来たきらいがあります。
たとえば、現在の日韓関係における大きな懸案の代表例が、自称元徴用工問題、すなわち朝鮮半島で戦時中、強制徴用されたなどと自称する者たちやその遺族らが、日本企業を続々と訴えている問題です。
その自称元徴用工問題の中核を占めているのは、日韓請求権協定に違反する状態を作り出した2018年10月30日と11月29日の韓国大法院(※最高裁に相当)による違法判決であり、この違法判決を韓国政府が積極的に放置している、という件でもあります。
河村氏はこの問題を巡り、韓国メディア『朝鮮日報』の取材に対し、いわゆる「1+1+アルファ」構想(自称元徴用工に賠償するための基金を作り、日韓両国企業などが資金を拠出するなどの構想)を巡って、「日韓貿易で利益を得た企業が(カネを)出すだろう」と述べたことがあります。
これについては『日韓議連の河村建夫幹事長、日本企業に寄付金強要か?』などでも詳細を紹介していますが、端的にいえば、「お話にならないほどお粗末」な認識でしょう。
そもそも自称元徴用工問題の本質は、韓国による国を挙げた歴史捏造と国際条約破りであり、自民党の政治家という立場にありながら、この点を指摘しようとしない河村氏が日韓議連幹事長を務めていること自体、韓国に対しても、世界に対しても、大いなる誤解を与える要因です。
「基金成立なら輸出規制解除」という意味不明な発言
一方で、その約4ヵ月後の『河村氏「徴用工基金法成立なら日本は輸出規制を解除」』では、同じく『朝鮮日報』のインタビューで、自称元徴用工に対する補償法案のようなものが韓国で通過した場合、「日韓首脳会談が行われ、輸出規制も解除されるだろう」と述べた、とする話題を取り上げています。
端的にいうと、意味不明です。日本が韓国に対し、そもそも輸出規制を適用した事実自体が存在しないからです。
ただし、敢えて韓国メディアなどの姿勢を忖度して申し上げるなら、ここでいう輸出規制とは、2019年7月に日本政府が発表した、韓国に対する輸出管理の厳格化ないし適正化措置のことを意味しているのだと思います(※もちろん輸出「規制」ではない以上、そのような「規制」を「解除」することなどできません)。
このあたり、韓国政府が日本に対し、輸出管理適正化措置のことを頑なに「輸出『規制』」と誤った用語で呼び続け、その「解除」を執拗に要求している点については、『鈴置論考が解く、韓国が「輸出規制撤回」を求める理由』などにもそのヒントがありそうですが、本稿では議論を省略します。
日韓関係「改善」に役立たなかった河村氏
さて、ここからは少しだけ、個人的な感想です。
「悪化」した日韓関係を巡っては、どうやら河村氏自身は「改善」を期待していたらしい、ということは、彼自身の行動を見れば、なんとなく想像がつく点です。
(※ここでは、日韓がギクシャクしていること自体を「関係悪化」と呼んで良いのかどうか、といった論点についてはとりあえず脇に置き、あえて「悪化」、「改善」という表現を使います。)
ただ、河村氏の言動が、その「悪化」した日韓関係を「改善」することに寄与したかどうかは、極めて微妙です。河村氏が発した内容が、現在の日本政府や日本国内の世論と比べ、あまりにも乖離し過ぎていた可能性があるからです。
いや、もっと言えば、河村氏が韓国側の「用日」論者に寄り添い、彼らの望むような情報を発信し続けて来たこと自体、じつは日韓関係にとって却ってマイナスだったのではないでしょうか。
すなわち、日本政府の韓国に対するメッセージは「国と国との約束を守れ」というもので一貫していますが、河村氏のように、自民党という政権与党の重鎮(っぽく見える)という立場から、韓国の要求に沿った発言を出し続けたことは、韓国にかなり誤ったメッセージを与えた可能性があるのです。
「日本はまた原理原則を捻じ曲げてわが国に譲歩してくれる」といった期待、あるいは「国際法云々ではなく、日本が韓国に譲歩しなければならない」といった認識が、韓国国内では左派、右派を問わず、広く観察されます。
もし本当に、日韓関係の破綻を望まないのであれば、「日本はもう譲歩しませんよ」、「貴国の行動は国際的な法や常識に照らして異常なものですよ」、と、アドバイスをしてあげるべきだったのではないでしょうか。
こうしたアドバイス、彼らにとっては耳に痛いにせよ、韓国にとっては日韓関係だけでなく、国際社会において友人を増やすうえで必要な処方箋であり、逆に、こうした諫言は韓国自身にとっても有益なものであるはずなのです。
その意味では、河村氏ら日韓議連の動きを、後世の歴史家は「『日本がもしかしたら自称元徴用工問題で韓国に譲歩するかもしれない』という誤った期待を韓国の保守勢力に抱かせ、結果として日韓関係の破綻を促進した」、などと評価するかもしれません。
いや、「日韓関係を壊した」だけで済めば、まだ良いかもしれませんね。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>こうしたアドバイス、彼らにとっては耳に痛いにせよ、韓国にとっては日韓関係だけでなく、国際社会において友人を増やすうえで必要な処方箋であり、逆に、こうした諫言は韓国自身にとっても有益なものであるはずなのです。
こうしたアドバイスが韓国自身にとって有益なのだと理解出来るなら、日帝統治時代への評価とかは今と180度違うんじゃないかと。
ちなみに、諫言とは「目上の人」に対する苦言という意味が主のようで、韓国側の「韓国が上で日本が下」という序列意識をくすぐるかもですね。
私はこの一連の潮流については「稀に見る有能な親日大統領である文在寅氏の功績」として評価したいと思います。
https://ta9as1.web.fc2.com/Representatives.html
罰ゲーム選挙区は,[くにもり]躍進の舞台!
https://www.sankei.com/article/20211009-7UXWZ7FB6VOYVABZB4TH3IF3NE/
世代交代でも、与党が先へ進むのなら、
立憲民主や共産の立つ瀬は、ますます、無くなりますね。
とりあえずここまでは、岸田新総裁誕生の時点で読めました。
(菅さんが、ここまで想定していたとすれば、大した策士です。)
このまま日韓議連も解散でよさそうです。
ところで、媚中派を「パンダ・ハガー」と呼んだりしますが、
それなら、媚韓派は「売春婦・ハガー」でしょうか。
オールドメディアが何と言おうと、私はこの呼び方を広げたいです。
「売春婦・ハガー」が「売春婦・ハガー」を続けることが、恥ずかしくなるように。
オールドメディアはLGBTや差別用語に超敏感なので(というより権力者の足を引っ張る武器としているので)、流石に「売春婦ハガー」は使わないかなと思います。
せいぜい「キムチ・ハガー」程度かと。
ところで、韓国人がソウルフードと思っているキムチについて、中国がキムチは中国が発祥だと主張して、VANKはじめ韓国人が怒っているそうです。自分も中国発祥かなと思ってしまいます。理由は、韓国人はシャインマスカット他様々な日本産品を盗んで自国のものだと吹聴する汚さがあるので、キムチもきっとその類ではないかと思います。こういうのは証明するのが難しいので言ったもん勝ちです。
朝鮮半島に唐辛子が伝わったのは日本経由(文禄慶長の役前後))であるという説が有力です。それ以前は、単なる塩漬け+αだったと思われ、塩漬けは大抵の文化にあるものなので、特に珍しいものではありません。
Wikiによると、四川省で唐辛子を食用とし始めたのは18世紀末以降、キムチに唐辛子を入れるようになったのは19世紀以降のことだそうなので、正直なところ、どちらがパクったというほどのものではないように思います。
話がちょっと逸れますが、唐辛子の伝来に関しては、北東アジアで日本は早い方の部類だったのですが、日本では唐辛子をふんだんに使った辛い料理というのはほとんど発達しませんでした。東北地方などは結構寒くなりますが、唐辛子を山ほどぶち込んだ郷土料理というのは聞いたことがありません。
唐辛子が日本人の嗜好に今一つ合わなかったのか、あるいは高価すぎてふんだんに使うなどという罰当たりなことはできなかったのか、さて?
>キムチに唐辛子を入れるようになったのは19世紀以降のことだそうなので
へえー、そうだったのですね。ならば、あながち中国の言うことも正しいのかもしれません。唐辛子はじめ、香辛料をつかった料理が発達しているのは中東、インド、東南アジアなど暑い国です。自分も寒冷な気候の下で、例えば冬の札幌で舌がしびれるような辛いスープをあまり飲みたいとは思いません。
「朝鮮出兵の際に秀吉軍が持ち込んだ」説もありますね。
岸田首相は、今回の選挙を重要な選択と位置付け、河野氏は共産党との戦いと言った様子。
河村氏の引退、これはこれで自民党改革だと思います。
額賀氏は、どうするニカ?
中韓への距離が開きつつあると言う事でしょうね。
二階派の凋落は当然です。
林芳正氏も日中友好議連の会長(副会長は志位和夫氏)なので2Fの2代目にならないように注意が必要ですね。
個人的に注目は次の次の選挙の山口の選挙区。4→3に減るんですが、安倍・岸兄弟、高村息子、林氏とア・リーグ東地区並に強豪揃い。地区的に考えれば安倍vs林になって安倍氏勝利になるんですがこれからの数年間でどう変わるか?注目です。
いずれにせよ日韓の腐ったパイプが減り風通しが良くなることは結構なことと思います。日韓議連に属する韓国寄りの議員にとって、今回の選挙はかなり厳しくなるでしょう。
政党が勝手に当選者を決める比例代表単独候補より,選挙民の意思が若干反映される重複立候補の方がマシ
比例代表単独候補比率の小さい政党に投票したい
わるくとらえれば、混乱を招く疫病神
よく?とらえれば、希望拷問の仕掛人
よく?とらえれば、思考の為の瞑想
わるくとらえれば、夢の世界の住人
https://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=2465
↑現実逃避してるのは・・だれ?・・かれ??
*****
世代交代して、はっきりとモノを言える世耕さんの再入閣にも期待!
日韓議連等、相手国が日本を敵国と呼んでいる国の議連を
構成する事自体があきれかえります。
相手国に日本の言い分を連絡する一つの手段だと言えばそうですが
活動内容を見ると相手国のスピーカーにしかなっていません。
相手国が日本を敵国から外した時に再度議連を復活すれば良いよ思います。
ただでさえ、マスコミが日本を敵国を擁護する番組や報道している現在の
状況では議連は不必要です。 ましてや、自民党の一部以外は、日本を敵国と
呼ぶ国の代理店としての行動しかしておりません。
アメリカが、「日本は韓国に折れろ」と今まで散々言ってきたから
廃止は売電だけでなくアメリカ議会の承認が必要
そもそも80手前の老人がいつまでも議席にしがみついているのが奇妙なのです。
政治家の平均年齢は田舎の消防団よりも高い。
若けりゃ良いってもんでもないですが、世間一般な定年は60ですよ。
でも、政治家は消防団より若さを必要とせず、消防団よりも経験を必要とするのでは?
>政治家は・・・若さを必要とせず・・・経験を必要とする
これは、そもそも何かの刷り込み可も知れませんよ。