架空の「日韓諸懸案の一括妥結」論で振り返る日韓関係
「尹錫悦政権の発足を契機に、双方が知恵を出し合い、少しずつ譲歩するなどして、日韓諸懸案に関する一括的妥結に対し期待したい。ロシアのウクライナ侵攻やそれにともなう世界経済の混乱が生じている局面で、日韓が争っている余裕はない。日韓指導者の英断を求めたい」。当ウェブサイトでは、こんな趣旨の「オリジナル架空論説」を考案してみました。
目次
オリジナル架空論説「尹錫悦政権の一括的妥結に期待する」
9日に行われた韓国大統領選で、現在の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の後継者として、尹錫悦(ユン・ソギョル)氏が選ばれた。得票率は48.56%であり、47.83%だった李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事との差は、わずか0.73ポイントに過ぎなかった。
ただ、李在明氏は尹錫悦氏の当選が確定すると、与党「共に民主党」の本部で会見を行い、尹錫悦氏に祝意を示すとともに「当選者が分裂と対立を超え、統合と和合の時代を開いてくれるようお願いする」と敗北宣言をした。大変に潔い態度であり、これこそ成熟した民主主義国にふさわしいものだ。
今後、文在寅大統領はぜひとも「尹錫悦政権」に向けた円滑な移行に全力を挙げていただきたいと思う。
また、朴槿恵(パク・クネ)前大統領以来、5年ぶりの保守政権の誕生だ。徴用工、慰安婦、日本の輸出規制などで悪化した日韓関係にも改善に向けて期待がかかる。
ロイター通信の報道によれば、岸田文雄首相は10日午前、尹錫悦氏の大統領当選に祝意を示すとともに、「日韓国交正常化以降に築いた協力関係を発展させる必要がある」との認識のうえで、「関係改善のため新大統領と緊密に協力していく」方針だと述べた。
当然であろう。
韓国は日本にとって最も近い隣国のひとつであり、かつ、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する相手国であるし、北朝鮮の核・ミサイル開発、日本人拉致事件といったさまざまな懸案にともに立ち向かううえでも、韓国との協力は欠かせない。
日韓関係は、安倍晋三政権下、そして文在寅政権下でギクシャクする局面もあった。しかし、日本では昨年10月に岸田政権が発足し、今年5月には尹錫悦政権が発足する。
過度に国粋主義的な安倍首相と、「被害者第一主義」を掲げる文在寅大統領の間では、日韓ともに歩み寄ることができなかったのは大変残念だったが、日韓ともに新たな政権が発足したなか、日韓間の諸懸案を巡り、一括的な妥結を模索すべきである。
たとえば、徴用工問題を巡っては、韓国側は強制執行手続きを中止すべきであろう。日本もいいかげん、「日韓請求権協定」にこだわるべきではない。双方が知恵を出し合い、少しずつ譲歩し合い、落としどころを探るべく、まずは日韓で合同タスクフォースを作るべきだ。
また、慰安婦問題を巡っても、日本は2015年12月の日韓慰安婦合意で最終的かつ不可逆的に解決済みとする立場にいつまでもこだわるべきではない。慰安婦合意の問題点について、再度、真摯に被害者の声を聴くべきである。
ここで、慰安婦被害者は「カネが欲しい」のではなく、「日本の首相の真摯な謝罪の言葉が聞きたい」と述べていることを思い出しておきたい。日韓慰安婦合意では、安倍首相が形ばかりの「お詫び」を口にしてお茶を濁しているのだが、これでは被害者が納得しないのも仕方がない。
そうではなく、たとえば岸田首相が生存している慰安婦被害者のもとを訪れ、ひとりひとりに対してひざを折り、手を握って「本当にすまなかった」と口にする。これだけでも、真摯な姿勢が慰安婦被害者、そして韓国国民の心を打つに違いない。
さらには、徴用工、慰安婦問題が解決したら、日本はこれ以上、輸出規制を続ける必要がなくなる。韓国もGSOMIAを安定的に運用するとコミットし、それと引き換えに、日本は輸出規制を撤廃すべきだ。
佐渡金山の世界遺産登録、福島第一原発の処理済み汚染水の海洋放出などを巡っても、それぞれ、韓国の理解と支持が必要だ。同様に日韓でタスクフォースを立ち上げるべきだろう。
いずれにせよ、ロシアのウクライナ侵攻やそれにともなう世界経済の混乱が生じている局面で、日韓が争っている余裕はない。
日韓指導者の英断を求めたい。
日韓友好論
国家関係は対等であるのが理想だが…
…。
え?「突然どうしたのか」、ですか?
上記の文章は、もちろん、『新宿会計士の政治経済評論』としての意見ではありません。当ウェブサイトの用語でいうところの対韓譲歩論――「日本がある程度、韓国に配慮・譲歩することで、『名よりも実を取る』ことを目指すべきだ」とする考え方――を取る者が考えそうなことを、想像しながら書いてみた「架空論説」です。
ちょっと遊び過ぎたかもしれません。
(※もっとも、そもそも「文在寅」、「尹錫悦」、「李在明」の読み方が「ぶん・ざいいん」ではなく「ムン・ジェイン」、「いん・しゃくえつ」ではなく「ユン・ソギョル」、「り・ざいめい」ではなく「イ・ジェミョン」となっている時点で、「あれ?釣りかな?」と気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが…。)
それはともかく、普段から当ウェブサイトをご愛読いただいている方であれば、この「架空論説」に含まれるおかしな点を、だいたい指摘することができるのではないかと思います。
その答え合わせは、のちほど簡単に触れるとして、ここではまず、「日韓友好論」の考え方を紹介しておきたいと思います。
当ウェブサイトでこれまでしばしば報告してきたとおり、「日韓友好論」を巡っては、日本国内ではだいたい次の3つの類型があるのではないかと思います。
①対等関係論
日韓両国は対等な主権国家同士として、お互いに尊重し合い、ともに手を取り合って、未来に向けて発展していけるような関係を目指すべきだ。
②対韓譲歩論
日韓両国は対等な関係だが、過去の一時期に不幸な歴史もあったことを踏まえ、日本がある程度、韓国に配慮・譲歩することで、「名よりも実を取る」ことを目指すべきだ。
③対韓追随論
日韓友好はとても非常に大切であり、韓国が「もう良い」というまで過去の不幸な歴史を反省し、謝罪し続けるべきだ。
(【出所】著者作成)
①の考え方は、基本的にはありとあらゆる国との関係において成り立つものであり、「韓国」を「米国」、「台湾」、「EU」、「英国」、「インド」、「豪州」、「ASEAN」などに置き換えてもまったく違和感がありません。
対韓譲歩論は冷戦時代の遺物
ただ、とても残念な話ですが、日韓関係に関しては、この①の考え方が成り立たないと感じる人が増えているのではないでしょうか。
そして、その理由は、日韓関係が良好ではないと、より多くの人が考えるようになったからだと思います。
韓国は日本に対し、過去の歴史問題を巡り、しつこく「正しい歴史認識を持て」、「過去を直視し、反省して謝罪せよ」などと求めて来ているのに加え、日韓間には自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、韓国による竹島不法占拠問題を筆頭に、本当に大小さまざまな懸案が積み上がっています。
しかも、自称元徴用工・慰安婦問題などは、「歴史問題」のほんの一部を占めるに過ぎません。
そして、この「正しい歴史認識」という要求は、べつに韓国の「左派」だけでなく、一般に「保守派」とされる政治家からも提起されているものです。実際、日韓が国交正常化して、もう半世紀以上が経過するにも関わらず、日韓両国はどうも①のような関係を築くには至っていません。
だからこそ、「韓国との関係を円滑に進めるためには、多少なりとも日本が譲歩すべきだ」といった考え方が出てくるのも、ある程度は理解できる話です。東西冷戦下で共産主義からの「防波堤」としての役割が韓国に期待されていた時代であればなおさらのことでしょう。
その意味では、②の対韓譲歩論は、冷戦時代の遺物のようなものなのかもしれません。
(※なお、③の対韓追随論については、議論するだけ時間の無駄ですので、本稿では特段取り上げません。)
対韓譲歩論の罪:「河野談話」
もっとも、「日韓関係がうまく行っていない」ことはたしかですが、ここで改めて、「なぜ日韓関係がうまく行かないのか」、言い換えれば「日韓関係がうまく行かないのは、どちらに原因があるのか」、という点を、可能な限り客観的に検討しておく必要はあります。
この点、韓国側が主張する「韓日関係がうまく行かない理由」は、「日本が正しい歴史認識を持とうとせず、過去の植民地支配の蛮行について、反省も謝罪もしていないから」、「国際法などに拘泥し、日韓関係の特殊性に目を向けないから」、といったものだと思います。
ただ、著者自身、日韓関係がうまく行かない理由は、それだけではないと考えています。
日本社会では「相手が怒っているのならば、とりあえず謝っておき、水に流してしまおう」という発想が見られることもたしかですが(とくに外務省や一部の政治家にそのような傾向が顕著です)、じつは、外交の世界では、こうした発想こそが、むしろ大きな問題を引き起こすのです。
その対韓譲歩論の罪の典型例が、自称元慰安婦問題に対する1993年8月の『河野談話』でしょう。
自称元慰安婦問題を巡る韓国側の現在の主張を要約すれば、「①戦時中、②日本軍が正式な決定に基づき、③朝鮮半島で少女20万人を強制的に拉致し、④本人の意に反して戦場に連行して性的奴隷として使役した」というものです。
コロコロ変わる証言、そして河野談話
しかし、この自称元慰安婦問題自体、もともとは文筆家の故・吉田清治による「済州島での慰安婦の連行」という虚偽証言を朝日新聞が報じたことなどをきっかけに、日韓間の外交問題に発展したものですが、当該証言が虚偽であることは、当の朝日新聞自身が認めています。
「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断
―――2014年8月5日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より
しかも、①~④のそれぞれの構成要素について、それが事実であることを裏付ける物証が韓国側から提示されたことはありません。韓国側の「慰安婦問題」を裏付けている証拠は、『河野談話』を別とすれば、せいぜい自称元慰安婦らの「証言」くらいしかないのです。
その「証言」もかなりひどく、自称元慰安婦のうちのひとりは、1993年ごろには「赤い靴とワンピースを見てついていった」と証言していたのに、2000年ごろには「日本の軍人に連れていかれた」と証言を変えているのだそうです(『「反日種族主義」著者、慰安婦強制連行説の崩壊を予想』等参照)。
それなのに、日本政府が『河野談話』なるものを発してしまったがために、その談話自体が「ほら!日本政府自身が慰安婦問題が事実であると認めた!」とばかりに、証拠として使われてしまっているのです。
その意味で、日韓関係がうまく行っていない理由は、間接的には、じつは日本の側にもあるのです。
「日韓関係の」、ではなく「韓国の」特殊性
それでは、日韓関係が「うまく行く」――あるいは、「「お互いに尊重し合い、未来志向で発展していけるような関係」になるためには、いったいどうすれば良いのか、と思われる方もいるかもしれません。
これに対する答えに関しては、少なくとも、「対韓譲歩論」、「対韓追随論」の考え方が、それに合致するものではないことは明白でしょう。これについて検討するうえでは、「日韓関係の特殊性」という考え方から脱却することが必要です。
何度も引用して恐縮ですが、世の中には、こんな指摘が存在します。
「平気で約束を破り、堂々と他人を裏切る韓国と首脳会談を開こうとする国はまず出てこない。何を取りきめようが、すぐに反故にされるからです。日本と韓国がうまくいかない原因は『日韓関係の特殊性』ではなく『韓国の特殊性』にあるのです」。
この文章は7月16日付『デイリー新潮』の『文在寅が菅首相をストーカーするのはなぜか 「北京五輪説」「米国圧力説」……やはり「監獄回避説」が有力』で、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏が提示したものです(『鈴置論考、「日韓の」ではなく「韓国の」特殊性に言及』等参照)。
「日韓関係がうまく行くためにはどうすれば良いか」という疑問には合致していませんが、「日韓関係がなぜうまく行かないのか」という設問に対する答えとしては、これが満点でしょう。
自己ツッコミ
保守政権下で日韓関係がうまく行っていたのか?
以上を踏まえたうえで、冒頭の「架空論説」のうち、とくに日韓関係に関する部分を中心に、自己ツッコミを入れていきましょう。
「朴槿恵(パク・クネ)前大統領以来、5年ぶりの保守政権の誕生だ。徴用工、慰安婦、日本の輸出規制などで悪化した日韓関係にも改善に向けて期待がかかる」。
自分で書いておいて、これもなかなか強烈な記述だと思わざるを得ません。
まず、朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領は、当選した時点では「超保守派の政治家」と見られていましたが、その朴槿恵政権下で日韓関係が膠着したという事実を、なぜここで指摘しないのでしょうか。
朴槿恵氏は、大統領就任後1年以上も安倍晋三総理との日韓首脳会談に応じませんでしたし、また、安倍総理が2015年に米上下両院合同議会演説を行った際には、朴槿恵政権下の韓国は国を挙げてこれを強く非難しました。
また、中国が主導する国際開発銀行である「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)には、韓国は「いの一番」で参加を決めましたし、2015年9月の「抗日戦勝利70周年記念式典」には、朴槿恵氏は習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席、プーチン露大統領らと並んで参加しました。
保守政権下の韓国で、日韓関係はむしろ極度に「悪化」していたのです。
基本的価値を共有しているのか?
また、次の記述もなんだか困りものです。
「岸田文雄首相は<中略>『関係改善のため新大統領と緊密に協力していく』方針だと述べた。当然であろう。韓国は日本にとって最も近い隣国のひとつであり、かつ、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する相手国であるし、北朝鮮の核・ミサイル開発、日本人拉致事件といったさまざまな懸案にともに立ち向かううえでも、韓国との協力は欠かせない」。
この記述のなかで、正しいのは「最も近い隣国のひとつ」という部分くらいなものでしょう。
大変残念なことに、日韓請求権協定を侵害する違法判決が平気で出てくるような国が、日本と「基本的価値を共有」しているとはいえません(なお、韓国が日本と基本的価値を共有していない点は、『外交青書:基本的価値の共有相手は韓国ではなく台湾だ』でも触れたとおり、日本政府自身が認めている点です)。
ついでに申し上げるならば、北朝鮮の核・拉致・ミサイルの三点セットを解決するために、韓国が日本のために骨を折ってくれたことがあったのかと問われれば、そこも疑問でしょう。
「双方が知恵を出し、譲歩し合って一括的な妥結を」
ただ、上記は「序の口」であり、本番は、次の記述です。
「過度に国粋主義的な安倍首相と、『被害者第一主義』を掲げる文在寅大統領の間では、日韓ともに歩み寄ることができなかったのは大変残念だったが、日韓ともに新たな政権が発足したなか、日韓間の諸懸案を巡り、一括的な妥結を模索すべきである」。
まさに、この手の主張こそ、当ウェブサイトとしては最大限の警戒が必要だと考えているものです。
安倍晋三総理やその後継者たる菅義偉総理らに、「過度に国粋主義的」だ、「極右」だ、などとレッテル張りをすることは、まさに思考停止そのものではないかと思うのですが、ただ、少なくとも安倍、菅両総理のもとで、韓国に対する「譲歩外交」から脱却したことは間違いありません。
また、文在寅(ぶん・ざいいん)大統領の場合は、あまりにも「北朝鮮」にしか関心がなかったがために、単純に自称元徴用工判決の何が問題なのか、あまり認識がなかっただけではないか、というのが、現時点における当ウェブサイトの考え方でもあります。
ただ、「自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題などで、日韓が知恵を出し合い、少しずつ譲歩し合うべきだ」、などとする記述に関しては、けっして侮れません。
実際にそのような主張をしている者がいるからです。
そもそも日本の過失割合はゼロ
しかし、忘れてはならないのは、日韓諸懸案については、基本的には韓国側の過失割合が100%か、それに近い割合です。先ほど述べたとおり、日本の側も「譲歩してはならないところで譲歩した」という過失がありますが、それにしても、過失割合は1%もありません。
したがって、「日韓それぞれが少しずつ譲歩すれば良いではないか」、などとする意見は、そもそも詭弁です。「譲歩論者」がいう「譲歩」とは、もともと過失割合が限りなくゼロ%に近い日本が、実質的に大なり小なりのマイナスをかぶることを意味するからです。
これが、当ウェブサイトの用語でいう「ゼロ対100理論」です。
※ゼロ対100理論とは?
自分たちの側に100%の過失がある場合でも、インチキ外交の数々を駆使し、過失割合を「50対50」、あるいは「ゼロ対100」だと言い募るなど、まるで相手側にも落ち度があるかのように持っていく屁理屈のこと。
(【出所】著者作成)
そして、相手から「ゼロ対100理論」に基づくゲームを仕掛けられた場合には、100%自分が勝ったとしても自分の損失がゼロになるだけであり、少しでも負ければ、自分の側に一方的な損失が生じます(図表)。
図表 ゼロ対100理論における得失表
ケース | 相手の得失 | 自分の得失 |
---|---|---|
100%、相手が勝った場合 | 100の利得 | 100の損失 |
自分と相手が引き分けた場合 | 50の利得 | 50の損失 |
100%、自分が勝った場合 | ゼロ | ゼロ |
(【出所】著者作成)
したがって、この「ゼロ対100理論」に基づく論争を仕掛けられた場合は、絶対にその土俵には乗ってはなりません。
日本に譲れる点はない
たとえば、自称元徴用工判決の場合、「韓国側がありもしない『強制徴用』という犯罪を捏造し、それに基づいて日本企業に対し謝罪や賠償を要求している」という点もさることながら、判決自体が日韓請求権協定に違反している点において、韓国による日本に対する一方的な不法行為です。
「徴用工問題を巡っては、韓国側は強制執行手続きを中止すべきであろう。日本もいいかげん、『日韓請求権協定』にこだわるべきではない。双方が知恵を出し合い、少しずつ譲歩し合い、落としどころを探るべく、まずは日韓で合同タスクフォースを作るべきだ」。
そもそも論としては、強制執行手続自体が国際法違反ですし、違法行為を中止したとしても、それは韓国が「譲歩した」ことになりません。
また、日韓請求権協定は両国関係の法的基盤であり、これを堂々と覆すような行動は、単に韓国の日本に対する不法行為を越えて、韓国による戦後秩序自体の否定であり、「国際条約を守れ」というのは、通常の主権国家であれば、「譲ってはならない一線」です。
ちなみに先ほどの架空論説には「輸出『規制』」という用語が出て来ますが、これはもちろん、100%、完璧な事実誤認です。日本が韓国に対し、何らかの輸出規制を科しているという事実はないからです。
また、2019年7月に日本政府が発表した対韓輸出管理厳格化(ないし適正化)措置に関しても、それを発動する原因を作ったのは韓国の側ですし、その根本原因が除去されていないなかで、対韓輸出管理を緩和することはできません。
なぜなら、輸出管理は国際的な信頼関係の上に成り立っている仕組みであり、日本が韓国を「(旧)ホワイト国」に指定し続ければ、日本自身が欧米諸国などから輸出管理上のペナルティを受ける危険性すら存在しているからです。
さらには、『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(日韓GSOMIA)についても、破棄を言い出したのも、事実上の破棄撤回を言い出したのも、いずれも韓国の一方的な措置です。
「GSOMIAを安定運用する」などと言ったところで、それは譲歩でも何でもありません。
日本はむしろ危機感を持て
ただ、それよりも私たち日本人がもっと危機感を持たねばならないのは、むしろこの認識でしょう。
「いずれにせよ、ロシアのウクライナ侵攻やそれにともなう世界経済の混乱が生じている局面で、日韓が争っている余裕はない」。
そもそも論ですが、国際秩序を武力で変更するためにウクライナに軍事侵攻したロシアの体質も大きな問題ですが、そのロシアを隠然と支持する中国、そしてその中国に立ち向かおうとしない韓国は、米国にとって、広い意味では「似たような国」なのかもしれません。
しかも、『「ウクライナ戦争の原因は米国にある」=韓国紙コラム』でも紹介したとおり、韓国を代表する「保守系」(?)のメディア『中央日報』(日本語版)には、米韓同盟そのものを「コスト」ととらえるようなコラムが掲載されたこともあります。
このように考えていくならば、むしろ韓国を「日米豪印クアッド」の輪に加えること自体が適切なことなのかどうか、少し立ち止まって考える必要があります。
このあたりは『李朝末期と類似?鈴置論考「親米大統領でも離米従中」』で紹介した、鈴置高史氏がウェブ評論サイト『デイリー新潮』に寄稿した『「親米大統領」誕生でも韓国は「離米従中」 李朝末期にどんどん似てきた』も参考になるでしょう。
いずれにせよ、尹錫悦政権下で日韓関係が「好転」する、という単純なものではないことだけは間違いなさそうです(※そもそも韓国で「円滑な政権移行」が実現するのかどうかも興味深い点ですが…)。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
昨夜のBSフジ「プライムニュース」を観ていて感じたこと。
新藤義孝氏の論法はまことに整然としており、首尾一貫していたと思いますが、対する中央日報東京駐在員氏の論理はあまりにも杜撰で、韓国の云うところのの捏造の歴史観(?)より一歩も出ていないようなものでした。観ていてお気の毒にと思わずにはいられませんでした。
今回の大統領選の展開についての解説や分析には納得できる部分もありましたが、殊慰安婦問題や徴用工問題に関わる部分では何を言ってるのか、支離滅裂という印象しか残っていません。
これは偏に知識人とされている韓国人でも、所詮この程度の歴史認識しか有していないのだということの証拠なんでしょうね。
中央日報氏が言ってたことは、過去によく出ていた文在寅が「手を差し伸べたのだから日本も応じろ」理論とまったく同じだったと思います。
中央日報氏が「日本が国際法を守ることに固執して意地を張るな」と言ったことへ、進藤氏が「意地を張っているのではなく、関係構築の基本条件だ」的な反論を論理的にしましたが、泰然自若然としていた中央日報氏が目が泳いでいたのが印象的でした。その反論に慣れてない風でした。
まあ進藤氏は丁寧に話してましたけど、少し顔が怖いとは思いました。それでいいと思いました。
元ジェネラリスト 様
少し顔が怖いとは思いました > (笑)
まぁ、本音を全部言わせてもらえばこんなもんじゃ済まねえぜ、的な迫力は感じましたね。ずいぶんと腹に据えかねておられるとは思いました。
この架空論説を丸写ししたような論説が出てくると思いますので
読者諸兄は上記見つけ次第当ブログ主に通報し記事盗用を徹底追及いたしませう。
そもそも日韓友好そのものが韓国の屈辱の歴史なんじゃないですか?明らかに劣っていた韓国に対し有形無形の援助を絶えず与え、しかもそれを屈辱と感じさせないよう日本は努めて対等と周囲に見えるよう配慮していた。それが少し前まであった「日韓友好」。韓国もそれがわかっているから、根っからの反日感情は日本には見せないよう物凄く我慢していた。
でももう経済力も対等にまで追いついたんでしょう?反日を我慢する卑屈さはいらないでしょう。対等に争って勝てばいいでしょう。日本だって反日が止められない国相手に一方的に愛情注ぐなんて出来ません。自然な感情として「嫌韓」はやむを得ない話です。まあ、韓国の反日に比べりゃずっと歴史は浅いですが、もう嫌韓も日本人に染み付いてしまいましたね。
国際間で一方的な要求なんてあり得ません。全てバーターで進んでいきます。国内の裁判では過去の相手方が与えた損害に対して賠償ってありますけど、それは中立の国家権力があるから実現するわけです。国際間では国家権力にあたるものがないので、その瞬間瞬間で対等でなければなりません。
慰安婦問題は完全な一方的な要求です。慰安婦問題とバーターになるような韓国側の妥協ってありますか?今は全くないですよね。2015年の慰安婦合意では、国際的に慰安婦問題を喧伝するのはやめてくれってかなり控え目な日本側の要求が通ってはじめて形になりましたが。。まあ、速攻で死文化しましたけど。あの合意も過去の援助関係の名残りはありますよね。
日韓友好なんて過去のもの。これでいいんじゃないですか。これからは日韓間の困りごとはお互いバーターで解決していくだけ。まあ、日本は特に韓国にお願いすべきことはないので交渉は始まらない。これが「未来志向の日韓関係」です。
慰安婦やら徴用工やらユネスコちょっかいやらをやめてくれというのを、「日本の要求」にしてはいけません。それこそ韓国によって人工的に作られたものですから。もしこれを要求としてしまったら、まさに打ち出の小槌になってしまいます。
バーターでしか成立しない国家間合意。例えば「あなたの国の領土の一部が欲しい」となった時どうしたら良いか。伝統的には戦争するんです。「戦争をもうやめてくれ」を相手の要求にさせてバーターが成立する。慰安婦問題解決を日本の要求事項にしちゃいけない意味は戦争の例を比較に出せばわかりやすいですね。すごく危険。
(基本的価値観)
A.難癖をふっかけては、ゴネ得を目指す。
B.協力の名のもとに多くの負担を強いる。
韓国から発せられる対日姿勢は上記のどちらかでしかありません。
一括妥結は、密度を薄めて両立を狙うための詭弁なのでしょうね。
彼らの行動原理は”損得”。そして正誤の判断基準も”損得”。
彼らと取決めは、彼らに利得のあるときにのみ守られる。
*損得社会の住人に、忖度で対峙してきた愚かさよ・・。
*****
クレクレアタックを繰り出して止まない”モットクレロン”の末路は、塩対応が相場としたものなのかと・・。
タロウ(麻生氏)に、塩漬けされた通貨スワップのようにですね・・。
m(_ _)m
損得で考えたら
海外で慰安婦像は作らないよ
ジャパンディスカウントは損得を超えた韓国の国是だからやっている
>ジャパンディスカウント
そこには、日本を貶める(被害者コスプレ)ことで、自らの不当性(物証無し)を糊塗する ”実利” が存在するのではないのですか?
韓国人は日本を貶めて引きずりおろせば、自動的に自分たちが現在の日本のポジションに座れるものだと思ってますから。李朝以来の伝統的手法ですよ。
>日韓間の諸懸案を巡り、一括的な妥結を模索すべきである
請求権協定で、完全かつ最終的に解決♪
慰安婦合意で、最終的かつ不可逆的に解決♪
韓国との間で何を合意しようが、どうせ卓袱台返しさせるだけだと思うのです♪
(*>∀゜)))彡 パクッ
↑
(*>∀゜)))彡
なんかずれちゃったのです♪
虚構新聞の虚構記事がじゅうぶんホンモノらしくできているなら、すでに職業新聞記者はあしもとを見られていて、失業直前ということだと思います。
確かに某新聞(複数が該当)が書きそうな論調ですね。クスッとしました。
そして実際に似た様な事を書くとは思いますが……多分、彼らも「ノルマ消化」の
つもりでしか書かないと思います。いくらなんでも彼らはもう自分達の世論操作力は
今の大嫌韓時代をくつがえすには弱すぎる事ぐらいは自覚しているでしょう。
絶対に口に出して認める事はないだけで。
特にそう思わせる根拠は、野党もその支持者も韓国についてはロクに言及しない点です。
韓国が現在進行形で約束を破りまくっているので、擁護が難しすぎて
触れたくないし、自民党攻撃にも役に立たないと判断しているのでしょう。
過去の業としがらみで書かざるを得ないマスコミが棒読みでテンプレを繰り返すだけだと
予想します。
昨日のプライムニュースで、新藤議員も「まずは国と国との約束は守る。これがないと、韓国だけでなくどこの国ともやっていけない。それを棚上げして新しい合意を、と言っても、とても乗れない」と言っていました。ここが全てのスタートです。グランドバーゲンも、日韓共同宣言の復活も、その後の話です。
また「韓国内が持たないからと日本に譲歩を求めても、それに応じることは、将来的な日韓友好につながらない。司法の問題だから口出しできないでは、交渉相手にできない」とも言っていました。この方向で、新しいユン・ソギョル政権と、しっかりやってください。
韓国は、ご都合主義で、苦労して合意した国家どうしの約束や条約や合意を
軽い気持ちで反故にする。
韓国の国内問題がたえられないからと言うが、それは、日本の責任ではなく
韓国の責任によるものであり、韓国の反日教育によるもの。
まずは、歴史を歪曲・捏造した反日教育をやめ、真実の歴史を受けとめて
同じ価値観を共有できないと、国家間の交渉など無理。
ということで、まともな交渉など、韓国の大統領が代わっただけでは不可能。
交渉は、時間の無駄!
用日親韓の人たちの主張は、架空論説の範囲を超えないんですよね。
こんな使い古した主張でもまかり通るのは、問題に対する無知のためだと思います。
例えば「日本は歴史の前に謙虚になれ」と言われただけで、ハッとしてゴメンナサイモードに入って思考停止するなどは、その問題に普段関心がないからであって、知ってれば「歴史を捏造するな嘘つき」の反応になるはずなんですよね。
でも前者の反応って、市井で未だに見かけます。
近年は世論も変わり対韓外交も変わりましたが、昨日からまたぞろ日本のマスコミは架空論説のようなことを言い始めました。
釣られる世論ができあがるのか、無視されるのか。どんな結果になるでしょうね。
次期大統領は米国の次に来日したいと言ってるようですが、政府の対応や如何に。
韓国人はタスクフォースがお好きなようで、
何でもかんでもタスクフォースにする傾向が見られるのでたぶん性に合うのでしょうね。
悪辣なチョッパリから如何にお金を巻き上げるかを検討するプロジェクトは血湧き肉躍り楽しいのでしょう。
まったくとんでもない奴らです。
K首長「先代の大統領の約束を反故にすればいくらでも賠償金が貰えるではないか、」
K国民「そいつは名案です。首長様お主も悪よのう…」
K首長「いえいえ国民様ほどでは…」
社説予想のクオリティの高さに驚きました。というか、AIで作成可能な程度にテンプレ化されてきているということでしょうか?
天声人語風メーカー
http://taisa.tm.land.to/tensei.html
まず「河野談話」についてですが、当時の石原官房副長官の証言によれば、韓国側が「このような談話を出してくれたら慰安婦問題は二度と取り上げないから」と頼み込んできたので、宮沢政権が「それじゃあ」といって発せられたものであることを忘れてはなりません。
その後の展開は皆様ご存じの通りですし、そんな手管にまんまと乗せられた宮沢政権が愚かだったと言うべきか、それとも戦時中の先人の教えをすっかり忘れていた鳥頭というべきか、いずれにしても宮沢政権の安易な「謝罪」が問題を一層拗らせたことは確かです。宮沢政権は、この他にもいわゆる教科書問題で、ロクに調べもせず「謝罪」したという愚行をやらかしてますので、あまりにもナイーブであったし、国益を毀損した愚か者だったと評しても良いでしょう。
しかしながら、この「河野談話」の時の手口は、その後の「端島世界遺産登録」の件でもそのまま繰り返されました。つまり、外務省は「河野談話」の際の失敗から何一つ学んでいなかったということになります。「二度あることは三度ある」になるのか、「三度目の正直」になるのかはわかりませんが、外務省にも多少は学習能力があるということをいい加減に示してもらいたいものです(期待はさして大きくはありませんが)
結局のところ、韓国の政治家や官僚の言葉などには一文の価値もなく、合意や約束も守られるなどと期待してはいけません。文書にしておいてさえ怪しいのですから、口頭での合意や約束など、その場凌ぎに取り繕っただけのものだと考えなくてはなりません。不幸にして近い距離に存在する国ですので、全くの没交渉というのも難しくはありますが、北を含めて、朝鮮半島に対しては、”cash on delivery”が基本原則であり、何か実行してきたらそれに対する「対価」を支払ってやる以外の対応はすべきでないということを肝に銘じてほしいものです>外務省
鈴置高史氏が提唱する「韓国の特殊性」には異存ありません。
が、我が国においても、事なかれ主義、従順、自己犠牲などなど特徴的な国民性を有するがため、また、それら思考の延長線上にあった政府によって、彼の国等々に付け入る隙を与え続けたこともまた事実だと思うのです。
ここ数年はようやく学習してきた感はありますが…
>「いずれにせよ、ロシアのウクライナ侵攻やそれにともなう世界経済の混乱が生じている局面で、日韓が争っている余裕はない」。
これ(又は小異を捨て大同に着け風テーゼ)は、教科書を丸暗記して事足れりとする人、一度覚えたテンプレートの使い回ししかできない人には”正論”だと思います。
しかし、新藤さんが仰られる様に、上記には”約束は守る””嘘はつかない””後ろから撃たない”等の暗黙の前提がある場合と、無い場合では対応は大きく異なる。(必ずしもゼロイチではないけれど)
”前提が成り立つ場合”は、”お互い小異は棚上げにして課題に協力して立ち向かおう”となるが、
”前提が成り立た無い場合”は、”お互い小異は棚上げにして課題に協力して立ち向かう振り”して”相手を蹴落とそう。又は弱らせて、後で有利な立場に立とう。”となる。
中共・ロシア・南北朝鮮がどちらかは自明。
あ、進藤さんじゃなく、新藤さんだ。
新藤さんごめんなさい。
WindowsのIMEがバカすぎて、最近googleIMEに変えてたので。
googleチンイツにしたくないんですけどね。WindowsのIMEよりマシなようです。
まさに、駄文でした。
「尹錫悦氏が韓国大統領に就任すれば、日韓関係は改善されるか?」
この問いに対しては、鈴置高史氏が最新論考で指摘されているように「改善しない」と思います。
かなり古い話になりますが、かつて(1983年)秦野章氏(当時の法相)が「この程度の国民にはこの程度の政治だ」と発言し、マスコミや国民から大いに批判されたことがあります。
しかし、この言葉は真実だと思います。同じ意味のことを、松下幸之助氏は「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しか持ち得ない」と言われましたが、批判されませんでした。
仮に、尹錫悦氏が非常に優れた人物であったとしても、韓国の国民のレベルが文在寅政権時代と急に変化する訳ではない以上、「日韓関係の改善」を期待することはできないと思います。
このことは、仮に(あり得ない話ですが)安倍晋三氏が韓国国民から懇願され、韓国大統領に就任したとしても、日本国総理時代と同様に優れた経済・外交等政策を実施することはできないだろうということを想像すればお分かりいただけるだろうと思います。
尹錫悦氏がまともであればあるほど、そのまともさを発揮させてもらえない周囲の環境に苛立つことになるでしょう。
そもそも尹錫悦氏が出馬するに至った経緯でも、身の安全を図るために他に手段がなかったという側面があります。文在寅大統領とあれほど激しく対立した以上、辞職しただけで済まされるとは思えず、文在寅政権の後を承ける政権が引き続き左派であれば、なんだかよくわからない罪状を擦り付けられて収監された可能性が高かったでしょう。それを避けるためには、それこそ大統領になるしかなかったのです。というのも、彼は朴槿恵前大統領への捜査を指揮していましたので、右派の一部からは今でも恨まれているそうです。ゆえに、左派後継政権でなければ安全かというと、そんなことはけしてありませんでした。
幸か不幸か、右派の人材が壊滅的に払底していたため、右派に担いでもらえるポジションを得ることができ、今回「当選」するところまでは持ってこれました。しかし、上記のような経緯から考えても、彼の足場はとても脆弱であり、「まともさ」を発揮したくてもさせてもらえない状況が、少なくとも2, 3年は続く可能性が高いと思います。そしてその頃には任期も残り少なくなり、吉例により、レームダック化が囁かれ始めているとなりそうな気がします。
今回の大統領選は、文在寅政権が内政・外交の全てにおいてデタラメの限りを尽くした後を承けるものであり、しかも与党大統領候補が「あんなの」であったにもかかわらず、本当にギリギリの線でしか勝てませんでした。つまり、韓国社会の分断がそれほどまでに激しく深いとも言えますし、とにかく政権交代が必要だっただけで、尹氏本人が必ずしも何かを期待されているわけでもなかったとも言えます。
そもそも、無事に大統領に就任できるのかという問題がないわけではありませんが、就任できたとしても、韓国社会に広く浸透した「韓国的真実」の虚妄を叩き壊すような真似ができるかというと、非常に疑問と言わざるを得ません。
約束守れ。
これにぜひ追加してほしいのが
「賠償」です。
世界への無いことないことを言いふらし日本の尊厳を傷つけたことに
どうも日本政府は税金を湯水のように海外へ出しすぎます。
まさか”通貨スワップ”なんて話がでていないですよね。
いつも知的好奇心を刺激する記事の配信ありがとうございます。
管理人様>架空の「日韓諸懸案の一括妥結」
なかなか興味深い記事と思います。
100対0で日韓関係を把握される場合の議論として拝読致しました
当方の日韓関係は無限大対ゼロ若しくは無限大対マイナス無限大と韓国が捉える以上妥結と韓国がみなすには以下の条件が「最低限」必須ではないかと思います。
・韓国が永遠に威張って暮らす事を可能にする事。
・韓国が永遠に遊んで暮らせる事。言い換えると博打で有り金全部スッテも翌日には今日の持ち金以上のお金を韓国人全員の財布に詰める事。
・韓国以外の弱者を暴力で相手の顔の貌が変わるほどボコって相手から欲しいモノを取り上げる事を可能にする事。
モチロン相手はバイデンの某国から貰ったヘソクリだろうがプーチンが溺愛のキレーなオネーチャンだろうが韓国人の一般のオジサンが強奪出来なければいけません(笑)。
・自分より弱者が自分より上位になる可能性を完全にゼロにする事。
キシダダローがプーチンだろうが韓国人に逆らったら
「お前は既に死んでいる」
と言いながら相手をリモートで相手を即死させるボタンを韓国人に持たせるべきでしょう(笑)。
気分は大韓神拳のケンツロウですね。
理想的な両班の在り方がこんなモノですので、地球でこれができる様になる事が韓国人との最低限の「妥結」ではないのでしょうか。
韓国人が支配すべき対象は地球以外の全ての星々、この世以外の三千世界に至る迄です。後に屍を残して日本が韓国との「妥結(笑)」の為に歩む修羅の道は文字通り無限大でしょう(笑)。
以上です。いや異常ですよね。
駄文失礼しました(笑)。