日本は国力増強の一方、ロシアが困るのを待てば良い

ロシアのメドベージェフ前首相が2日、同国の改正憲法で領土割譲禁止条項が盛り込まれたことを受け、北方領土引渡しについては「あり得ない」と明言したようです。ただ、ロシアがわざわざ憲法に領土割譲禁止と書き込まざるを得ないという事情に照らすと、むしろ焦っているのはロシアの側ではないかと思えてなりません。そして、日本として正しいアプローチは、テーブルの上でにこやかにロシアと握手しつつ、テーブルの下で相手が骨折するほど足を蹴っ飛ばすことではないでしょうか。

ロシア憲法「領土割譲禁止」

領土割譲禁止に加え、最高で禁固10年も!?

少し前に、「ロシアの改正憲法に領土割譲禁止条項が盛り込まれる」、とする話題がありました。

ロシア改憲の領土割譲禁止、最高禁錮10年の法案準備

4日発効のロシア改正憲法の領土割譲禁止の条項を巡り、改憲作業に参加したクラシェニンニコフ下院議員は8日、最高で禁錮10年などの罰則を含む関連法案を近く下院に提出するとタス通信などに明かした。<<…続きを読む>>
―――2020/7/8 18:54付 日本経済新聞電子版より

7月8日付の日経電子版の記事によると、この改正憲法では、国境画定の場合を除いて「領土割譲に向けた行為や呼びかけを許さない」、とする規定が盛り込まれたのだそうです。

また、改憲作業に参加したクラシェニンニコフ下院議員はタス通信に対し、「領土割譲に向けた行為は『過激主義』とみなされる」と明らかにしたうえで、「最高で禁錮10年などの罰則を含む関連法案を準備している」、などと述べたのだとか。

これについて日経電子版は、「同条項はロシアが実効支配する日本の北方領土を念頭に置くとみられている」と指摘。

あわせてクラシェニンニコフ氏はロシアが2014年に一方的に併合を宣言したクリミア半島・セバストポリ市のウクライナへの返還要求を封じる狙いで、過激主義対策を定めた法律に「領土割譲を含む領土の一体性を損なう行為を過激主義とみなす」と加える改正案を下院に提出した、などとしています。

ということは、下手をすれば、大統領や首相が外国と領土問題について話をすること自体、ロシア国内の憲法に抵触する、ということにもなりかねません。

(※もっとも、この「禁固10年」云々の話題に関しては、現在のところ続報はないようですが…。)

もう北方領土の返還は絶望的?

こうしたロシアの憲法改正を受け、日本のメディアの報道などを見ていると、「日露平和条約・北方領土の返還がますます遠のいた」、といった論調の記事もあります。

北方領土交渉、険しさ増す ロシア改憲で割譲禁止明記

北方領土問題を含めた日本とロシアの平和条約締結交渉が一段と険しさを増しそうだ。ロシアで領土割譲の禁止を規定した改正憲法が発効し、違反者に厳罰を科す関連法案まで採択される見通しとなったためだ。<<…続きを読む>>
―――2020/7/24 5:00付 日本経済新聞電子版より

夢を見たければ勝手に」ロシア、北方領土交渉にまた壁

(略)北方領土交渉を違憲・違法と見なす世論がロシアで強まるのは必至で、「両国の国民が受け入れ可能な解決策」を模索してきた日ロ交渉は、さらに厳しい状況となりそうだ。<<…続きを読む>>
―――2020年7月25日 10時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より

さらに、これに「ダメ押し」をするように、ロシアのメドベージェフ前首相が2日、オンラインフォーラムで安倍晋三総理大臣の辞任表明に関連し、今後の日露関係について問われた際に、「北方領土の日本への引渡しはあり得ない」との見解を強調した、とも報じられています。

北方領土引き渡しあり得ず 「割譲禁止」憲法で―ロシア前首相

―――2020年09月02日19時54分付 時事通信より

これらの報道を見ると、安倍総理が在任中にロシアとのウラジミル・プーチン大統領との個人的信頼関係を構築しつつ、一生懸命に進めたロシアとの平和条約交渉や北方領土返還交渉が、ここにきてすべて無駄になったかのようにも見えなくはありません。

むしろ焦っているのはロシアの側

経済合理性に反する、ロシアの「領土愛」

ただ、果たしてこうした見方は正しいのでしょうか。

個人的な主観で申し訳ありませんが、一連の報道は、むしろ、「焦っている」のはロシアの側だ、という証拠ではないかと思えます。つまり、ロシアが憲法にわざわざ「領土割譲を禁止する」と明記したことは、それだけロシアが現在の状況に危機感を覚えているという証拠だ、というわけです。

考えてみればわかりますが、ロシアは陸地面積で日本の約40倍にも達し、世界最大の版図を誇る大国であり、千島、樺太は、(その地政学的な重要性はともかく)面積的には国土全体の微々たるものに過ぎません。また、クリミア半島やセバストポリ市も同様です。

また、ロシアは石油、天然ガスなどの資源が豊かであり、自然に考えれば、先進国である欧州連合(EU)や日本との関係を良好に保つことで、大部分が手つかずで未開発のシベリアなどの国土をさらに効率的に開発することができるはずです。

さらにいえば、日本はなにも、千島、樺太の全部を返せ、と要求しているわけではありません。ロシアが「南クリル」と呼ぶ北方4島(択捉、国後、色丹の各島と歯舞群島)だけです(※個人的には、日本は千島列島、南樺太の返還を要求する潜在的な権利があるとは思いますが…)。

日本に対してその限られた領土を返還し、日本と平和友好条約を結べば、ロシアには日本のさまざまな開発資金が流れ込むかもしれませんし(※)、今よりももっと豊かになれるかもしれません。

(※といっても、日本企業にとっては「サハリンⅡ」などの苦い記憶があることも事実でしょう。このため、「平和条約さえあれば、日本の投資資金がロシアに流入する」、という単純なものではない点には注意が必要かもしれません。)

しかし、現実のロシアは、日本から戦後のどさくさに紛れて奪った千島、樺太を返還しようとせず、また、さまざまな約束も反故にしたままであり、当然、日本もそんな国と平和条約を結ぶことは、国民世論が許さないでしょう。

これに加え、ロシアは2014年にはウクライナからクリミア半島とセバストポリ市を奪い、G8から追放されたうえ、現在は米国やEU、日本を含めた国際社会から経済制裁を喰らっています。これに国際的な石油価格低迷や武漢コロナ禍がロシア経済に追い打ちをかけている格好です。

たしかにロシア人の「領土愛」、あるいは領土への執着には凄いものを感じますが、果たしてロシアはそこまでして、いったい何と戦っているのか、大いに疑問です。

ロシアという「ヘタレ国家」

ちなみに『安倍政権は連続在任最長へ:国の在り方、今こそ議論を』でも触れましたが、ロシアが千島、樺太の占領作戦を終了したのは、1945年8月15日よりも以降の話です。

すなわち、千島列島北端の占守島(しむしゅとう)に当時のソ連軍が上陸したのは8月18日であり、しかも、すんなりと占領できたわけではなく、日本軍の強力な抵抗に遭っています。

もちろん、このソ連軍の動きについては、「火事場泥棒」というよりほかに表現のしようがありません。しかし、ソ連・ロシアの膨大な領土と比べて、面積的にはごくわずかな列島を占領するだけなのに、ずいぶんと苦労しているな、という印象を持ちます。

考えてみれば、ソ連を含めた連合国は1945年5月8日の時点で対独戦に勝利していたわけですし、日本はすでに敗色濃厚だったわけですから、5月の時点でただちに対日宣戦布告していれば、ソ連にはもっと多くの「戦利品」がもたらされていたはずでしょう。

少なくとも、対日参戦が8月9日ではなく、それよりもかなり前の段階だったとすれば、もしかすると北海道、さらには本州北部くらいまで占領できていたかもしれません。この場合は、ドイツや朝鮮と同様、日本も「南北分割占領」という憂き目に遭っていた、という可能性があるのです。

それを、わざわざ日本が敗色濃厚な状況になってから、やっと満州に侵攻しているわけですから、ロシア/ソ連という国は結局、面積的には自国よりも遥かに小さい日本という国を、当時も今も、心の底では恐れているのではないかと思います。

だからこそ、憲法にわざわざ「領土割譲禁止」と明記したのではないでしょうか。

中国からの人口圧力に悩むロシア

ただし、人口動態などから見る限り、ロシアの未来は決して明るくありません。

ロシアもじつは少子高齢化が進んでおり、『ロシアビザーズ』というウェブサイトに2017年3月8日付で掲載された『2050年までのロシアの人口予測と、高齢化率の対日本比較』というページによれば、最悪の場合、ロシアの人口は2050年までに1.1億人少々にまで減ることが予測されています。

ちなみに北海道庁『ロシア極東地域の紹介』によると、極東地域(沿岸地方、ハバロフスク、サハリン州など)は面積621万平方キロであるのに対し、人口は669.3万人に過ぎません。

これに対し、国土交通省『運輸事情調査 中国東北地方(遼寧省、吉林省、黒龍江省)』によると、中国の東北3省(遼寧省、吉林省、黒龍江省)は面積79万平方キロに過ぎませんが、人口は1.1億人近くに達しています。

当然、ロシア極東地域は今後、将来にわたって、中国からの人口流入圧力に悩まされることになるでしょうし、また、少ない人口で莫大な国土を維持することの困難さに、今後、ロシアは直面して行かねばなりません。

ロシアの弱体化を!

さて、ロシアの理屈では、千島、樺太は「第二次世界大戦の戦利品」であり、それをわざわざ日本に返す必然性がない、というものでしょう。このロシアの理屈に応じるならば、日本は再びロシアと戦争をして勝ち、取り返す必要がある、ということになりかねません。

では、もう永遠に、北方領土は日本に戻ってこないのでしょうか。

日本はこの状況を諦めて受け入れ、ロシアと平和条約を結んで北方領土を永遠に放棄しなければならないのでしょうか。

答えは、NOです。

結局のところ、古今東西、「軍事力だけで生きていける国」というものは、長続きしません。経済がしっかりとしていなければ、どんな国も内部がガタガタになってしまいます。北朝鮮がその典型例でしょう。

このように考えていくと、北方領土問題を解決するには、まず前提条件として、「日本が世界最強クラスの経済大国である」という状況を復活させること、「自衛のための戦争が可能である」という状況を作り上げることが大事です。

ロシアのような無法国家に対しては、軍事力と経済力の裏付けが揃って初めてまともな交渉が可能となるからです。そのうえで、ロシアとはテーブルの上ではニコニコしながらお茶でも飲んで握手を交わし、テーブルの下で相手が足の骨を折るくらいに蹴っ飛ばし続ける努力が必要でしょう。

また、ロシアを牽制するためには、軍事力だけでなく、外交力も必要です。日本が米国、EU、インド、豪州、英国、カナダ、NZ、台湾などの友好国と緊密に連携し、たとえばNATOのアジア版「北太平洋条約機構」のようなものを発足させるというのもひとつのアイデアだと思います。

そして、ロシアが自国憲法に何を書き込もうが自由ですが、ロシアの国力が低下すれば、かならずどこかでチャンスが到来します。なぜならば、結局のところ、経済がガタガタになってくれば、国としての統治機能もガタガタになるからです。

少なくとも日本は、ロシアに対して「平和条約なくして経済協力なし」を貫くことが重要であり、その意味では、日本が国力を充実させ、友好国との連携を強化させることこそが、対露交渉でも強いポジションを取り続けるための最低条件ではないでしょうか。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. りょうちん より:

    ロシアは日本の憲法第九条など便所の落書き程度にしか思っていませんから、日本も同様にロシアの憲法を笑っていれば良いのです。

    ロシアというのは本当に不思議な国です。
    ものすごい天才的な発明・開発をしたりすることもあれば、政治経済ではまったく理解できない行動原理で動きます。
    タタールのくびきやナポレオン、ナチスドイツの侵攻により、ロシアの侵略行為はすべて防衛本能で行われているという分析もあります。

    1. 通りすがりの若輩者 より:

      りょうちん様

      りょうちん様の書き込みを読んで、少しロシアの対外戦争について調べ直したのですが
      彼らがいわゆる侵略を仕掛ける場合、たいてい他国のロシア系住民(スラブ人)の蜂起→それにロシア政府が介入というような流れなのですね。
      彼らからすると、あくまで自国民の防衛なのですね。

      それで、ふと思ったのですが、仮に北方四島が戻ってきたとして、今住んでいる住民は日本国籍を取得するか、ロシア本国に行くかを迫られることになるでしょう。
      そして、おそらく多くは日本国籍を取得して、ロシア系日本人となるでしょう。

      そうなった場合、このロシア系日本人は自然な流れとして北海道本州に移住してくる可能性が高いでしょう。
      そして彼らはロシア派住民となり、住民の間に何らかの暴動があった場合、クリミア併合のようにこれを口実にロシアは介入してくるでしょう。
      長い目で見ると、今のクリミア半島で起きていることが北海道で起きないとは限らないのではないか、と。

      勿論、今のところ仮定に仮定を重ねた推測に過ぎませんが、実のところ返還要求・交渉は今後も続けるにせよ
      安易な返還は、むしろ危険な可能性もあるのではないか、と。

      ロシアは確かに不思議な国です。今回も「国境画定のため」という例外が設けられている以上、実際真に受けなければ、これ自体は前進でも後退でもないでしょう。
      しかし、彼らは歴史的に中国と違い覇権を目論んでるというわけではなさそうに見えます。よく彼が何を求めているか理解したいところですね。

      1. 心配性のおばさん より:

        通りすがりの若輩者様

        >仮に北方四島が戻ってきたとして、今住んでいる住民は日本国籍を取得するか、ロシア本国に行くかを迫られることになるでしょう。
        >そして彼らはロシア派住民となり、住民の間に何らかの暴動があった場合、クリミア併合のようにこれを口実にロシアは介入してくるでしょう。

        鋭い視点ですね。勉強になりました。

    2. 心配性のおばさん より:

      りょうちん様 私も判りませんの。

      >ロシアというのは本当に不思議な国です。
      >ものすごい天才的な発明・開発をしたりすることもあれば、政治経済ではまったく理解できない行動原理で動きます。

      ロシアにとって、北方四島は豊かな漁場以前に、日本に返還→アメリカ軍基地ができるのが怖い。安全保障上の問題です。ここは理解はできます。
      中国にとって、尖閣、台湾は直接太平洋に進出する起点です。

      でも、クリミア半島は?経済制裁を受けても必要な領土獲得でしたかしら?
      中国にとって、尖閣、台湾に野心をむき出しにすることで、諸国といらぬ緊張を生んでいます。そこまでして、いま、太平洋に進出しなくてはならない理由が判らない。

      習近平さんは、一帯一路という壮大な夢で国民を煽りましたが、その日の食べるものにさえ事欠く、中国国民の何人がそれを支持しているのかしら?

      日本には農耕民族特有の考えでしょうか、「身の丈に合った・・・」という考えがあります。
      中露の治め切れぬ領土愛は理解できません。

      >ロシアの侵略行為はすべて防衛本能で行われているという分析もあります。

      獲られる前に獲ってやる?でも、その後は?鎮圧維持のために膨大な力が必要となります。

      1. 心配性のおばさん より:

        自分で気づきました。戦前の日本は五族協和??とか、欧米植民地からの解放とか、壮大な理念で膨張しようとしたのですよね。身の丈に合わぬことに挑戦し、破綻しました。

        人間もそうですが、己の力を知悉した上での挑戦には勝機がありますが、己を知らずに進むことは危険です。

        ロシアはともかく、中国の派手な膨張は、日本の失敗を何も学んでいないのかしら?

      2. 福岡在住者 より:

        心配性のおばさん 様

        クリミア半島にはロシア黒海艦隊の重要な基地があるります。
        http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-3912.html

        また、この時期は今の韓国のようにウクライナがやたらとチョッカイを出してきたのです。 たとえば、公務員のロシア語禁止(公的書類でのロシア語禁止も)

        ロシア人も相当いる地域です。

        1. 心配性のおばさん より:

          福岡在住者様 つまり、クリミア半島はロシア人付き、据え膳だったと?

          でも、いくらウクライナにロシア人が住んでいたとして、クリミア半島侵略の胸を張った理由になります?
          基本ウクライナが嫌いなら、そのロシア人がウケライナを棄国すればいい話だと思います。

          日本が大嫌いな特定野党やメディアの方々がいるからといって、日本を中国や半島に割譲する理屈にはならないと思います。冗談じゃないわ(怒)ぷんぷん。

          1. より:

            まずクリミア半島は、1783年にエカチェリーナ女帝がクリミア・ハン国を併合して以来ロシア領でした。1954年にソ連内でロシア共和国からウクライナ共和国に移管されましたが、ロシア人からすると「クリミアはロシアのものだ」という感覚があってもさほど不思議ではありません。
            プーチンのやり口はいかがなものかと思うし、現在の国際秩序で考えれば容認されるべきではないとは思いますが、単純に「侵略」で済まされるような話ではないのです。

          2. 福岡在住者 より:

            心配性のおばさん 様

            もともとウクライナなんて国は無く ソ連崩壊時のドサクサでできた国です。 フルシチョフがウクライナ好きで この地を「さし上げた」とどこかで読んだような、、。 キエフ公国=ウクライナではないのです。

            今、西側欧州がウクライナの成功事例を元に ベラルーシを攻撃していますね。
            この辺は 西側欧州勢の陰湿なやり方だと思います(裏に米国移民勢力の力もあるのでしょうが、、)。 同じようにアゼルバイジャンも「独裁国家!」と批判します。 では何故、習近平政権を全面否定しないのでしょうか? 日本共産党も。

            ベラルーシもアゼルバイジャンも 表向きは町中が綺麗で落ち着いた国だと思います。 かれら(国民)にとって これまでには無い平穏な生活ができていると思うのですが、、、。 二世・三世は分かりませんが。

  2. H より:

    国家間の問題を話し合いで全て解決できる
    という考えを日本人は捨てる必要がある
    正確には話しあい「だけ」では何も解決しない
    相手を説得するには高コストがかかる
    実質的な働き掛けが必要

  3. 匿名希望の平民 より:

     ロシアは、不思議な国ですね。
    未だに、軍事強国でありながら、名目GDPランキングでは、世界第12位で、新興国のインドや韓国やブラジルよりも下です。
     広い国土を維持するためには、古くなった橋や道路のメンテナンス、上下水道の整備や治水管理、線路や港の整備など相当なコストがかかるはずです。
     北方四島の維持管理だって、そこに住むロシア国民のために、インフラの整備には相当なコストがかかるはずです。
     また、国土の軍事防衛から考えても、国境線が長いことは、他国からの侵攻を防ぐためにマイナス面が多いように思います。
     国土面積が、ばか広いことが国民生活の豊かさのバロメーターにはならないと思うのですが、未だに、ロシア国民は、領土の広さが国の豊かさの源泉と考えているのでしょうか?

    名目GDPランキング
    1位   アメリカ 20,580.25
    2位   中国    13,368.07
    3位   日本     4,971.77
    4位   ドイツ 3,951.34
    5位 イギリス 2,828.83
    6位 フランス 2,780.15
    7位 インド 2,718.73
    8位 イタリア 2,075.86
    9位 ブラジル 1,867.82
    10位 韓国 1,720.49
    11位 カナダ 1,712.48
    12位 ロシア 1,657.29

    1. りょうちん より:

      ロシアはモスクワから国境からの縦深が地球半周あっても不安になるのです。

  4. masa より:

    在日米軍が存在している限りロシアが領土を明け渡す事はあり得ません。
    憲法改正は戦後日本が抱える多くの問題を解決するし、それを米国も望んでいる。米国は「世界の警察」をやめるけれど、穴埋めが必要なので日本には真の意味での同盟関係を望んでいるという事でしょう。

  5. 阿野煮鱒 より:

    石家荘にて  草野心平

    茫々の平野くだりて
    サガレンの
    潮香かぎし女
    月蛾の街にはいり来れり

    白き夜を
    月蛾歌はず
    耳環のみふるへたり
    —-

    石家荘は河北省の省都、サガレンはSaghalienつまりサハリンのこと、月蛾は娼婦のことです。サハリンから石家荘に流れ着いた女の話です。彼女の民族も国籍も不明です。私は勝手に貧しい日本人だと想像しています。

    戦前は日本人の移動がダイナミックでした。北は樺太から南は台湾・パラオまで、西は半島へ、満州へ。東は、何だったら移民としてハワイへ、米国へ、ブラジルへ。

    こうした日本人の対外進出の背景には、増大する人口に食糧供給やインフラ整備が追いつかなかったため、政府が積極的に進出を後押ししたことがあります。人の広がりに応じて、彼らを守る軍隊を拡大する軍事力もありました(最後は破綻します)。

    今は事情が違います。北海道では、過疎化により鉄路半減の危機に瀕しています。今の日本に、樺太を開発し、発展させる余力があるとは思えません。

    北方四島は、漁業の観点で我が国の支配下に置くことに意味があると思いますが、樺太の南半分でロシアと国境を接することは負担の方が大きいでしょう。

    千島、樺太は「第二次世界大戦の戦利品」という理屈からすれば、「南樺太も日露戦争の戦利品」です。日露戦争以前には、かなり複雑な経緯があって日本固有の領土とも全きロシア領土とも言いがたく、論争は「どっちもどっち」に陥るでしょう。

    というわけで、私の意見は「樺太はいらない」です。

    1. りょうちん より:

      日本人が、増えすぎた人口を世界に移民させるようになって、すでに半世紀が過ぎていた。地球のあちらこちらの巨大な人工国家は日本人の第二の故郷となり、人々はそこで子を生み、育て、そして死んでいった。皇紀2601。米国から最も遠い極東の島国『日本』は大日本帝国を名乗り、米州連邦政府に戦争を挑んできた。

      ってもともとが第二次大戦のパロなんですけどね。MSは航空戦力、ザクは零戦だし。

  6. 転勤族 より:

    先日、道東旅行をしてまいりました。
    羅臼に行けば国後島がはっきり確認できますし
    納沙布岬に行けば歯舞諸島は目前です。
    北方領土と呼ばれる地域で生まれ育った方も北海道には多くいらっしゃいます。

    札幌に来た30数年前、
    「露助(ロスケ)は信用ならん」
    と仰る高齢の方が多く当時は違和感を感じましたが、
    歴史を紐解いてみれば至極当然のことと今は感じます。

    1. 心配性のおばさん より:

      転勤族様 以前こちらでも申し上げたことがあるのですが、父の任地であった根室で小学校時代を過ごしました。

      クラスの3分の2が母子家庭でした。祖父や父親、兄をソ連に拿捕されるからです。操業が領海内外いずれで行われるかは関係ありません。そのように聞いております。

      海保が居合わせると体を張って漁船を守るのですが、如何せん一隻の巡視船では限界があります。こういった話を、毎日のように聞いておりました。
      私はロシアの人がどんな笑顔を振りまいても、廊下で泣きじゃくっていた子のことを忘れられません。

      1. 転勤族 より:

        心配性のお姉さま

        返事が遅くなりました。
        北海道に住めば、ロシアの悪行を直で聞き及ぶ機会が多くあります。
        こんな状況で「ロシアと友好」なんて寝言かと思えてなりません。

  7. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    ロシアは日本人には理解しにくい不思議な国ですね〜。あれだけ広い版図を持ちながら、またそれさえ有効利用出来てないのに、未だガツガツして領土を広げようとしている。

    千島列島や南樺太などは地勢的には抑えるべき地点かも知れませんが、モスクワや西部の中心からは遠く離れている。千島や樺太在住ロシア人は、辺境地に住まわせられているようなもんです。だから中央政府の事は、良いように言わない。

    しかし、日本からロシアに手を出したら駄目。天文学的数字の資源が眠っていようが、アチラから声かけて来るまで、モノ欲しそうにしない事!(笑)

    知らーん顔で無視しときましょう。いずれ、泣きついて来る(爆笑)。

    1. 阿野煮鱒 より:

      > 千島や樺太在住ロシア人は、辺境地に住まわせられているようなもんです。

      まあ、千島列島は多分にそうだと思います。でも樺太は結構楽しそうですよ。

      私の故郷をちょっと紹介
      https://www.youtube.com/watch?v=yXQE2SPpudY

      カムチャッカ半島も、「あんな寒いところ、人が住むところじゃねえだろ」と思い込んでいたのですが、美しい自然に恵まれた面白いところのようです。
      https://i.pinimg.com/564x/cb/55/53/cb5553c20fd577f9d66b0728bba84d59.jpg

      富士山みたいな火山がゴロゴロあるんですよ。

      ウラジオストクも、モスクワからかけ離れた極東にあるどうでもいい街なんじゃないかと思っていたのですが、いい感じに発展していました。

      この頃、日本語で語るロシア人YouTuberが増えていまして、市民目線のロシア情報が分かるようになりました。彼女らが「なぜロシアに戻りたくないか」を正直に語る動画などを見ていると、やっぱり日本社会の安定性は魅力なんだと思います。

      1. めがねのおやじ より:

        阿野煮鱒様

        レスありがとうございます。またご返事遅くなりましてすみません。

        浦塩は、発展しているんですね。樺太は広くて何も無さそう〜なイメージしか持ってませんでした。戦前、住んでいた人には申し訳ないですが、日本が南半分領土として取っても、国境線の守備だけで大変です。

        日本に憧れ、露を棄民してでも日本に編入されたいというロシア人は多いでしょうが、千島列島だけで良いです(笑)。

    2. 簿記3級 より:

      めがねのおやじさま

      人の移動によって地域社会が大きく動くことを大阪で体感したように思います。
      90年代から00年代にかけて府がりんくうゲートタワー(650億)やタウンを立ててIT企業群を誘致したり貿易企業を呼び込もうとATC(1200億)や立てたりWTC(800億)さらには街の活性化のために浪速区のフェスティバルゲートをこしらえても大阪経済は不景気だと言われていました。しかし2010年くらいからアジアから大量に人がやってきて町自体が変化しました。

      同じように北方領土はともかく樺太は人の移動によって今後どのように変化するか楽しみであります。JR北海道は遅延は当たり前、道路はバキバキ、郊外の寂れたラブホと寂しい海。廃れた温泉旅館の国。北海道が今後20年くらいでどう変わるのかなと関心を持って見ています。
      ロシアの車を町中で見かけるような時代はこないですかねぇ。。(北海道は外車が著しく少ないから無理か。)

      1. めがねのおやじ より:

        簿記3級 様

        レスありがとうございます。またご返事遅くなりましてすみません。

        大阪は私の社会人生活でも殊更、身近に感じ、長い期間を過ごした街です。もっとも住まいはずっと兵庫県でしたが(笑)。あの独特の猥雑さが24時間続くのは、肌身で知ってるだけに、自由時間ぐらい「勘弁して欲しい」気持ちでした(笑)。

        70年代末から2020年迄の60%が大阪市北区、福島区、中央区で過ごしました。後は東京、千葉、北関東、京都、神戸です。新卒で働き始めた頃は、まだ大阪万博の名残りも薄っすらあり、大相撲で言えば西の正横綱でした。

        羽田と伊丹の旅客数がほぼ同じでしたもの。万博の年は勿論、伊丹が羽田を遥かに上回ってました。ところが人モノ金すべて東京に集まりだし、御堂筋の大企業は本社を東に持って行くのです。

        また札幌市、横浜市、名古屋市等、三役クラスか前頭筆頭と思っていた都市圏が関西を素通りし始め、すべて東京の次!とばかり伸びて行きます。

        気がついた頃は大阪はボロボロでテーピングだらけの西の張出し大関に落ちてます(相撲では引退ですが 笑)。しかし、仰る通り2010年のちょっと前から、復活しました。

        汚い、ガラ悪い、ケチ。こんなイメージが先ずはキタ、ミナミから払拭されます。オシャレです。見違えるほどです。『コレは大阪や無い』何度思ったことか(爆笑)。

        ただ、コロナ禍により賑わいはトーンダウンしてますよね。これは仕方ない。外国人も居なさ過ぎるのは寂しいけど、また復活してくれると思います。しかし、「大阪都構想」は、もう前回で決着が付いていると思います。

        1. 阿野煮鱒 より:

          日本における大衆向けメンズファッションの頂点は、伊勢丹新宿店ンズ館です。大衆向けと言ってもユニクロとは価格が二桁三桁、場合によっては四桁違うのですが・・・

          しかし近年、阪急メンズ大阪、阪急うめだ本店に行って驚きました。売り場面積は伊勢丹よりも狭く品揃えが少ないものの、選りすぐりを取り揃えており、不満は全くありませんでした。店員さんは皆、商品知識が豊富で親切丁寧な接客で、満足度の高い買い物ができました。

          有楽町マリオンにある阪急メンズ東京も素晴らしい店舗でした。私が「冷やかしです」と断った上で試着をお願いしても、あれこれと良い服を出して着せてくれました。

          阪急が伊勢丹を超える日は近いかもしれません。

        2. 簿記3級 より:

          大阪は人口が多く高齢者も多いためか生きた商店街が多いですね。蕎麦うどん屋と歴史がありそうな昭和な中華料理店は大阪の文化遺産だと思います。
          兵庫の尼あたりはそんな感じですね。

          ボロボロでテーピングだらけの西の張出し大関といえば豪栄道関(引退)や琴奨菊(福岡)を思い出し応援したくなります。まだまだ大阪には頑張ってもらわねば。
          大阪都構想の投票が近いですがどうでしょうね。公務員は反対っぽいですし、市民もメリットを感じるかどうかですね。

  8. 閑居小人 より:

    まだチビの頃、戦前満州にいた両親からさんざんロシア(露助と言ってましたね)の非道を聞かされました。シベリアなどに連行された兵士もたくさん亡くなられました。
    こういう思いをした人や聞かされていた人がいる限りロシアとの融和はまだ遠いと勝手に思っています。
    北海道の漁業者には辛いと思いますが、武士は食わねど高楊枝の精神で、会計士様のおっしゃるような日本が米国、EU、インド、豪州、英国、カナダ、NZ、台湾などの友好国と緊密に連携し、たとえばNATOのアジア版「北太平洋条約機構」のようなものを発足させロシアを衰退させることができれば帰ってくるかな、どうかな。これからの総理には知恵を絞って対応して欲しいです。

  9. 自転車の修理ばかりしている より:

    「領土割譲に向けた行為や呼びかけを許さない」≒「ロシアからの分離独立を認めない」である可能性が微レ存?

    この憲法改正は、対日本政府を念頭に置いたものというよりも、北方領土内に暮らすロシア自国民をにらんだものであるかもしれません。掲示板によると、彼らの中では「分割されて日本領になったら俺たち日本人」「その方が暮らしがよくなる」という認識があるらしいのです。「領土として主張されはしても、極東は『母なるロシア』と認められることはない」「モスクワはあまりにも遠い」という諦めもあるようです。

    すみませんが、返してほしいのは国土であって、アンタらは要らんのです。ロシア系人民保護を口実に侵略してくる手口はもう見せてもらっていますので。

  10. たい より:

    中国からの人口圧力の話がありますが、あの辺りの国で少子高齢化を免れているのは北朝鮮くらいではないでしょうか。
    2050年の東アジアは日中韓露ジジババばかりというすごい状況になりそうです。
    万一戦争になったら年寄りが喘ぎながら銃を担いで行軍するのでしょうか。
    それともAI化が進んで、全てデータ上で決着するのでしょうか。

    1. 心配性のおばさん より:

      たい様 怖いことおっしゃらないで(笑)。

      私の浅学では、AIとは学習するプログラムです。学習し成長し、人間のコントロールを外れる危険性は、よくSFなどで語られていますよね。

      AIが戦争する時代となれば、その対象は誰でしょう?不合理な戦争を続ける人類全体が、AIによって、「生存不要」とされる時代かもしれません。2050年は、人間同士の戦争が懐かしく語られる時代かもしれませんね。

      そういえば、中国共産党が開発したAIが、「中国共産党不要」を発言してましたね。慌てて、再教育に回されたようですが(笑)。私、AIが人間のコントロールを外れるケースを見たと思っておりますのよ。

      1. りょうちん より:

        大鉄人17ですね。わかります。

    2. 阿野煮鱒 より:

      75歳以上の老人を集めた軍隊の話があります。

      老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF) ジョン スコルジー (著)
      https://www.amazon.co.jp/dp/4150116008/

      ま、SFですから、老齢の諸問題は異星人のオーバーテクノロジーで解決してしまい、現実の参考にはなりませんけどね。長編シリーズの第一作となる本書は、大筋はハインラインの『宇宙の戦士』に準じた新兵成長物語としつつ、以後の作品展開に必要な独自の世界観を詰め込んであります。戦争話は悲惨ですが、語り口が軽快で、するりと読めます。

      閑話休題、冗談抜きで次に日本が戦争に加わる事態が発生した場合、若者を温存して老人が損耗率の激しい戦闘を担うことには意味があるかと思いますし、私も、子や孫のために戦いたいとは思います。しかし如何せん、素早い判断力や優れた運動能力が衰えており、そもそも高度化した兵器を扱う訓練を受けていない老人に出番はないでしょう。ただの「無能な味方」になる恐れがある、というか、なります。

      軍需工場など後方で働く方が現実的なような気がします。若者は辛いですね。

      1. 非国民 より:

        私も高齢ですが、大学院で電子工学を専攻しました。そんじょそこらの若者より使えるのではと思います。かれこれ40年前に当時は大型コンピュータでしたが、削除したファイルを復活させるソフトを作って遊んでいました。今の戦争は体力ではなく科学技術力で勝負と思えるので私も戦争になれば戦闘員になれるかも!!若者に「若造、お前の出る幕はないんだよ。」と言ってやりたいですね。

        1. 阿野煮鱒 より:

          それこそ、今更の『エンダーのゲーム』からおはじめください。『老人と宇宙(そら) 』にも一読の価値がありますよ。

          > 「若造、お前の出る幕はないんだよ。」

          願望としては共感いたしますが、現実にはあり得ません。単なる「イマドキの若いもんには負けん!」です。その自信、物理的に担保されていますか?

          1. 非国民 より:

            ハイテク兵器のメンテナンスでもしますかな。

        2. りょうちん より:

          プロゲーマーが二十代で引退する現実を見ないとw

          SFだと少年兵を闘わせるモチーフがたくさんありますな。
          現実の少年兵はエグいです。国民突撃隊なんてヌルいくらいです。

  11. 愛知県東部在住 より:

    私は大学時代、第一外国語にロシア語を選択しました。
    ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊する10年ほど前の事です。ロシア語の教授の一人に戦前哈爾浜学院を卒業後、そこで教鞭を執っておられたN教授という方がおられました。終戦後現地でソ連軍に捕われ4年間シベリアで抑留された経験をお持ちの方でした。

    大変でしたね、と私が何かの折りに声を掛けたら「僕なんか小者だったから4年で済んだ。アイツは優秀だったからね、11年もくらっちまったよ」と笑って仰ったことがありました。アイツとは、やはり同じくロシア文学者で、哈爾浜学院の後輩でもあった内村剛介氏でした。お二人はとても仲が良かったらしく、当時も時々連絡を取り合っておられたようでした。

    あまり御自分のことは話さない方だったでラーゲリ時代の話など殆どされませんでした。ですから私がシベリアの捕虜収容所のことを詳しく知ることができたのは、概ね内村氏の著書によってです。特に氏の代表作『生き急ぐ』には、ロシアが如何に酷い国であったかということがよく分かる、惨たらしいエピソードに溢れています。

    ロシアはヨーロッパなのかそれともアジアなのか、ときどき話題になることがあります。私はロシアは下半身がアジアで、上半身がヨーロッパなのではないかと考えています。マルクスに倣って言えば、上部構造がヨーロッパで下部構造がアジアということになるでしょう。そしてこれまたマルクスに倣って言えば、「下部構造は上部構造を規定する」のです。

    ロシアの農奴制が廃止されたのは19世紀半ばを過ぎてからです。あのチェーホフも祖父の代までは農奴でした。そしてそうした事を私は、先に挙げた『生き急ぐ』や他内村氏のの著書で詳しく知ることができたのです。

    これまで日本はソビエトそしてロシアを、ヨーロッパの国と誤解して向き合っていたのではないかと考えています。そしてそれが日本の対ロシア外交に反映されてきたがために、何をやっても上手くいかなかったのではないでしょうか。

    ロシアを紅毛碧眼の中国だと、つまりはアジア的専制主義の国だと考えれば、ソビエトが日本やドイツの戦時捕虜を劣悪な環境で情け容赦なく強制労働させたとも容易に理解出来ます。アメリカやイギリスだったらそんなことはなかったでしょうし、そもそもそんな発想もなかったでしょう。

    このようにロシアを中国と同じアジアの根っこを持つ国だと考えれば、日本の対ロシア戦略は多少は上手く展開できるのではないかと、私は考えます。

    つまり今のプーチンはかつての毛沢東だと思えばいいのです。彼は毛沢東同様絶対不可侵のロシア皇帝なのです。そして皇帝である彼には、領土割譲をするもりなど微塵もありません。その気があるように見せかけて日本に何らかを譲歩させる、あるいは援助や資金を引き出すということしか考えていないと覚るべきです。彼が生きているうちは領土問題は解決しないと覚悟しておけば、我が国の今後の対ロシア外交も少しは変わってくることでしょう。

    ですから韓国と同様に、必要以上に近づかない、関わらない、助けないという姿勢を見せればいいだけだと考えます。相手が変わらないと分かっている以上、こちらが先にじたばた動くのは悪手中の悪手です。プーチンが何らかの事情で政権を投げ出すか(先ず考えられませんが)、あるいは不慮の事故等(過去に何度か暗殺未遂はあったようです)や健康上に理由で政権交代が起きるまで、日本はじっと我慢すべきだと思います。

    過去ゴルバチョフからエリツィンへと政権が移ったときが、日本にとっての最大のチャンスでしたが、残念なことにそのとき日本はチャンスの神様の前髪を握り損ねました。

    今の日本には次のチャンスの神様が訪れる時を待つことしかできないでしょう。
    誠に残念なことですが。

    1. あらあらかしこ より:

      愛知県東部在住様

      >過去ゴルバチョフからエリツィンへと政権が移ったときが、日本にとっての最大のチャンスでしたが、残念なことにそのとき日本はチャンスの神様の前髪を握り損ねました。

      私も心からそう思います。
      ガタガタに崩れたあの時におカネでもなんでもチラつかせて一気に剥いでしまえば、まだ何とかなったかもしれなかったのに…!!
      (後からだから何でも言える、と言われてしまえばそれまでですが)

    2. 福岡在住者 より:

      愛知県東部在住様

      佐藤優さんがまだ鋭かった頃(出獄後ロシアに関する本をいろいろ出していた頃)、ロシア人(ロシア民族)にとって「ウラル山脈より東」は 本音の部分でロシアと思っていないと書いていました。

    3. カズ より:

      確かに、
      曲がりなりにもおカネで決着できたのであれば
      日:戦後の国土保全費用を支払った。
      露:我が領土だったからこそ売れた。
      と、両国とも大義名分が立たない訳ではなかったのかもですね。

      その気もないことをコチラから値踏みすることもないのかもですが、
      *貸したモノは返すと言ってる時に返してもらえ。
      *隣地が売りに出たらなんとしても買え。
      ・・くらいの気概で臨まないといつまで経ってもスキンヘッドの女神しか降りて来ないのだと思います。

      以前のように政権がコロコロ交替するようでは前髪を掴む以前の問題なんですよね。きっと。

      1. カズ より:

        >*隣地が売りに出たらなんとしても買え。
        もちろん、北方四島の件です。
        北方の半島なんかは論外です。

    4. クロ より:

      新宿会計士様 愛知県東部在住様
      皆様のご意見卓越して、本当に参考になります。基本的に信用できない国(人)とは、距離を置く方法が一番安全ではないかと思います。未来は、不確定で、今年のコロナ惨禍を誰が予測できたでしょう。個人的には、2021年以降、大規模火山噴火による気温低下を心配しております。食糧供給に直結しますので、人口大国や極地に偏在している国家群は、没落を余儀なくされるでしょう。
      日本も食糧自給や難民問題に直面するかもしれません。その過程で、領土問題も解決する可能性があります。凍結した島々の割譲をロシアが言い出した時に、日本に人材が登用されていれば良いのですが。地球環境は、銀河宇宙線と太陽の地場・地球の磁場の3者の関係で、地殻活動が規定されているように歴史の回帰性を俯瞰しています。中国人を北海道に難民受け入れ条件として(国軍として徴兵)をして、ロシアの南下に備えることも有効かもしれません。夢想に近い内容で、失礼お許しください。

  12. ちょろんぼ より:

    いつもお世話になっております。

     ロシア憲法で領土割譲は法律違反となったようですが、
    ロシア等共産主義国家は、法律(この場合は憲法ですが)の上に
    党(一部の国はロウソク)があり、いつでも変更可能なんですよね?
    ゆっくり、時間をかけて待ちましょうかね。
    どこかで、兎が飛び出て木の根っこで転ぶ事もありそうですしね。

    1. 心配性のおばさん より:

      ちょろんぼ様 その通り(笑)。

      >ロシア等共産主義国家は、法律(この場合は憲法ですが)の上に党(一部の国はロウソク)があり、いつでも変更可能なんですよね?

  13. 名無しの権兵衛 より:

     ロシアの改正憲法に領土割譲禁止条項が盛り込まれた理由としては、2014年にウクライナから奪ったクリミア半島に加えて、中国が着々と移民を送り込み、虎視眈々と狙っている沿海州(1860年の北京条約により帝政ロシアが領有)、さらには1867年に僅か720万ドル(2016年現在の貨幣価値で1億2300万ドル)でアメリカに売却してしまったアラスカなどの問題が大きいと思います。
     特に、アラスカを現在でもロシアが領有していれば、国際情勢は全く違っていたという後悔がロシア政府にはあるのだと思います。
     従って、北方領土問題はロシア憲法改正の大きな理由ではないという気がします。

  14. はぐれ鳥 より:

    >ロシアの「領土愛」
    ロシア人は自国領土が広い故に却って領土に対する執着するのだと思います。有り余るほどの大金持ちが、得てしてケチなのに似ています。自分一人では使いきれないと分かってはいても、築き上げた財産が少しでも減るのが惜しいのでしょう(私は金持ちだった事が無いので本当の処は分かりませんが・・・www)。

    それで、ロシアの領土は海洋を利用するには不利にできています。広さは世界一ですが全体的に北に偏しており、軍船(商船もですが)が、他国を気にせず四季を通じて自在に海洋に出入りできる場所が少ないです。そういう意味で、国後・択捉は、ウラジオストクを母港とするロシア太平洋艦隊が、自国領海から直接太平洋に出られる場所ですから日本には渡したくないでしょう。そこに米軍基地や軍施設などができる可能性があるとなればなおさらです。2014年、ロシアのクリミア侵攻もその地にあるロシア海軍基地を確保するためだったという話ですし。

    ということで、北方四島、中でも国後・択捉はロシア極東の安全保障上の要衝といえます。ロシアが太平洋海軍を維持できない処にまでに落ちぶれるでもしない限り、或いは日本が軍事的に奪取するでもしない限り、返ってくることはないでしょう。会計士さんも仰るように気長にチャンスを待つしかないですね。

  15. くろくま より:

    はぐれ鳥さんの言われることに同感です。
    世界地図を見ると、ロシアという国は非常に長い海岸線を持つにもかかわらず、他国を気にせず自由に太平洋・大西洋に船を出すことができません。日本や米国とは違うのです。狭い海峡を通らないと出られないのです。唯一北極海はそうした縛りがありませんが、1年中凍っていて、潜水艦と砕氷船しか出られません。ウラジオストックにしても、日本海という内海であり、対馬海峡か宗谷海峡を通らないと太平洋に出ることはできません。日本と米国がその気になれば封鎖されてしまいます。クリミア半島のことは、ウクライナを反ロシアにしようとした政策の反動がでたのだと思います。海峡を確保しないと安全保障上非常にまずいとロシアは判断したのです。ロシアはそういう声明を出していたと思いますがそれが本音だと思います。そう考えていくと、北方4島海域でロシアが絶対に手放したくない海峡が択捉島と得撫島の間の択捉海峡です。択捉島を日本に返すと、ここを封鎖されたら太平洋に出られなくなります。ロシアとしては、安全保障上絶対に譲ることはないと思います。プーチンさんと安倍さんの間でどういう話があったか想像でしかありませんが、「3島返還、歯舞・色丹・国後はいいよ。択捉は返せない。」だったのではないかと想像します。そしてともにビジネスをしようだったのではないでしょうか。米軍基地を置かないという確約も欲しかったでしょう。それを実現するのは、簡単なことではないのは両者ともわかっていたでしょう。両国とも世論の醸成が必要なことはもちろん、米国との交渉も必要です。海峡という視点で見ると、ロシアという国のおかれた位置が、実は非常に窮屈だと私には思えるのです。
    また、ロシアは日本を敵にしたくはないと思っていると想像します。ぜひ味方にしたいと思っていると思います。今までの戦闘で非常に手痛い目に合っていますから。特に日本海海戦は悪夢です。トラウマになっているかもしれません。日米露で同盟が組める日がきたら、最高なんですけどね。

    1. ちかの より:

      くろくま様
      >特に日本海海戦は悪夢
      だからこそ、第二次大戦の終わりがけに参戦してきて北方領土をかっさらっていった、のだと思います。
      日露戦争に敗れたという恨み、トラウマ?ですよね。
      日本を利用したい下心は、あると思いますが、手を組みたい?同盟?っていうのはどうかと思いますねー。

    2. 名無Uさん より:

      くろくま様へ

      ≫日米露で同盟が組める日がきたら、最高なんですけどね。

      ここは核心部分だと思いますね…
      この事態をメディアは非常に恐れていた。
      故にトランプ大統領はロシアゲートを焚き付けられ、アメリカが不用意にロシアに近づけない雰囲気が醸成されてしまった。
      この果実をもぎ取ったことはメディアの勝利であると自分は考えています。同時に日本もロシアに対して不用意に近づくことが難しくなりました。
      メディアがロシアを警戒することは、本音では中共に対するものの数倍でしょう。
      (理由は帝政時代からエリツィン・プーチン時代までを通したオリガルヒを巡る血みどろの葛藤です。)

  16. より:

    まずいくつかの前提を置きましょう。
    1. 中国はロシア沿海州はもともと中国の土地であるのに、ネルチンスク条約でロシアに強奪されたと考えている。そのため、何時の日にか、機会があれば取り返したいと考えている。
    2. ロシアの極東開発は思うように進んでいない。元々、土地の生産性が低く、人口も希薄で、産業らしい産業と言えば、沿海部やサハリンなどでの漁業くらいしかないためである。
    3. ロシアにとって、国後、択捉はオホーツク海を聖域化するために必要である。聖域化したオホーツク海に配置した原潜の行動の自由を確保するためである。
    4. ロシアは樺太、千島列島を日露戦争の報復として得た戦利品だと考えている。
    5. 現在、ロシア極東部には大量の中国人が流れ込んでおり、秘かに頭痛のタネになっている。放置しておくと、沿海州などを乗っ取られかねないからである。

    ここでまず注目すべきは前提5です。ロシアにとって、中国の国力伸長と人口圧力はけして歓迎すべきことではありません。アメリカとはベーリング海峡を挟んで睨み合っているだけですが、中国とは長大な国境線で陸続きなのです。ロシアの傾向から考えれば、ロシアにとって警戒すべきは、アメリカではなくむしろ中国なのです。
    ならば、そこに付け込める余地があると考えます。対中国ということであれば、水面下で手を握ることも不可能ではないでしょう。
    元々ロシアが極東開発に力を入れているのも、前提1を十分理解した上で、その目論見を防ぐことが大目的であると思いますが、いかんせん資本と労力が足らず、前提5のような状況を許しています。ならば、日本としては、前提1を共有した上で、極東部開発を支援するという手があります。前提4をぼやかすためにも、検討の価値はあるでしょう。
    一方、前提3はロシアが軍事戦略を大転換しない限りなかなか崩れません。ロシアがアメリカを仮想敵国とし、日米同盟が機能している限り、択捉・国後の返還にはなかなか応じられないでしょう。ならば、ロシアにとっての第一の仮想敵国をアメリカから中国にすることができれば、4島返還も視野に入ってくるかもしれません。

    いずれにしても、ロシアを相手にするとなると、長い時間をかけて進めるよりないと思います。待つのも戦術の内です。

    1. 非国民 より:

      北方領土は寒いし、しかも超田舎。日本に返還されても限界集落が一つ増えるだけ。それよりも、ロシアに対する支援は一切しないに北方領土は当分あきらめるのがいいかな。ロシアに対して民間が投資するのは妨げないけど、政府主導で支援はしない。支援してほしいと言ってきても「北方領土の問題が解決しないとだめ。」としておけばいい。ロシアは日本に資源を供給するだけの存在でいいんじゃないかな。

  17. おとら より:

     ロシアが恐れているのは、中国の拡張主義だよ。中国は「不平等条約を変更していく」って人民日報に書かせているからね。
     北方領土に関しては、日本の外務省がよくない。日本国内向けと、ロシア向けのダブルトラックをずっと続けてきた(まるで監国のように)。60年以上前の日ソ共同宣言でも明らかであって、日本に返還されるのは歯舞・色丹だけ。当時は冷戦だったから、アメリカ兄貴が、日本とソ連(当時)の平和条約締結を阻止すべく、外務省をコントロールしてきた、そのなごりがいまでも尾を引いている。

     ロシアは、天然ガスや石油、一部防衛装備の輸出でメシを食っていて、産業基盤のレベルは低いまま。ただ、少子化対策は大胆にやって、効果がでてきてるね。子供を二人生むと、二年分の収入相当の給付金がでるらしいよ。ただし、使途が制限されていて、住宅取得もしくは教育資金とあるが。

     歯舞・色丹で手を打って、アメリカ兄貴にも、そこには基地をつくるなよ、と頼み込んで(へんな話だが、事実上の朝貢国だから仕方がない)、平和条約をむすぶんだね。ただし、調子こいてロシアに巨額の投資をするのは、あぶない。それは、アメリカ兄貴にまかせるべき。

    1. おとら より:

       第二次世界大戦後の世界の秩序の基本のひとつに「武力で国境を変更しない」というのがある。
      ゆえに、ロシアのクリミア侵攻、中国の南シナ海勝手化 が糾弾される。
       北方領土のうち、北海道に帰属するのは歯舞・色丹だけであって、南樺太、千島は、朝鮮や台湾と同様にとられてしまった。これで降伏したのだから、あとになってわいわい言っても、しばし留飲を下げる程度の意味しかない。

       ソ連の対日参戦を即す打ち合わせは、1942年頃には本格化しているが、ソ連は対独で手一杯だから無理とことわっている。ルーズベルトという人は、なぜか中国、ソ連に甘く、「満州の北半分をやるからさ、どうよ?」と交渉をもちかけた。ルーズベルトが消えてトルーマンが昇格するが、こちらはソ連に対し、渋い見方をしていた。もっとも、日本降伏後に、米英 対 ソ連 が対決することは、三者が全員認識していた。
       ソ連は、満州北半分はいらない、アメリカからの軍需物資も、くれるなら受け取るが、それがなくても対日参戦は、8月にはやる、とした。米英ソ三国協議の中に、中国を代表するのは蒋介石であって、中国共産党へは援助しない、という一項がありソ連は同意している。もっとも、ソ連は中国共産党への援助を止める気持ちは毛頭なく、中国を子分にして米英と対峙する絵を描いていたわけだ。そうであれば、満州なんぞ、間接支配するも同然。

       日本降伏後、国民党と共産党は、それぞれ400万と称する大軍を擁して対峙する。アメリカは国民党を援助するとともに10万人規模の軍を派遣するが、満州に陣取って中立を称しながら様子をうかがうソ連軍と共産党の二正面作戦をやる自信がなかったことになる。
       そうこうしているうちに、1949年に中華人民共和国が成立。

       俯瞰してみると、1945年以降、アメリカは、
       国共内戦で蒋介石に加担したが、事実上の敗け
       朝鮮戦争で、どうにか引き分け
       ベトナムで、事実上の敗け
       1991年のソ連崩壊は大勝利
       ということで、ソ連に対する経済封鎖戦で勝ったものの、武力戦では勝てていなかった。だから二度にわたる対イラク戦の勝利はとてもうれしかっただろう。

  18. たけ より:

    ロシアは北方領土で軍事パレードを行いました。
    要は、戦争に負けた日本はゴネずに大人しくしてろ、ということです。
    中国は日中関係は日本の侵略への反省が基礎であると言いました。
    つまり、日本はいつも申し訳ない気持ちを持って低姿勢に接してこそ日中関係は改善できるかもしれないと言うことです。

    敗戦国であり侵略もあった日本は、毎年行われるこの手の共産プロパガンダに対し、嫌味の一つも言えません。
    彼らはいつも執拗に日本の1番辛い部分を突いてきます。
    日本人である自分は、いつもこの事が歯痒くて堪らない。

    1. くろくま より:

      失礼ですが、近代で日本が他国を侵略したことはないと思います。それ自体が、戦後教育・GHQのWGIPそのものだと思いますが。日本人は、他国から何か言われて恥じる行為はしていません。その辺りの真実が、ネットの発達でいきさつが広まっていくにつれて、日本人の意識が変わってきているようで良かったと思います。私も、その一人です。

  19. 匿名希望の平民 より:

     ひとつ質問があります。
    プーチン大統領と安倍首相との会談で、ロシア側は、先に日本と平和条約を
    締結してから、北方四島の問題を交渉しようと提案しました。
    日本側は、日ソ共同宣言(日ソ両国は引き続き平和条約締結交渉を行い、
    条約締結後にソ連は日本へ歯舞群島と色丹島を引き渡し(譲渡)する。)をもとに
    拒否をしたかと思います。
     平和条約を締結しても、ずるいロシアは、北方四島を返還しないだろうという強い疑念があるからだと思います。
     今、現在の日本の脅威は、没落したロシアよりも、急速に軍拡と覇権主義に走る
    共産主義国家の中国の方だと思います。
     海洋派遣国家となるため、日本の沖縄を奪い取ろうと狙っています。
     ロシアと平和条約を結べば、日本の防衛戦力を対中国と対朝鮮に集中できます。
     ロシアとは、平和条約を結んだから、北方四島の返還交渉ができなくなる
    わけではなく、継続して、強く交渉をしていけばよいと思うのですが、どうなのでしょう。
     むしろ、ロシアが、資金繰りが苦しくなり、北方四島の漁業権や天然ガスなどの
    地下資源の採掘権を中国に売り渡す方が、やっかいなことになります。
     北朝鮮は、資金繰りが苦しくなり、近海の漁業権を中国に売り渡したため、
    自国の漁民は、近海で漁ができなくなりました。
     ロシアとの平和条約をもとに、北方四島の漁業権を日本政府が買い取るなり、天然ガスの採掘権を日本政府が買い取るなりして、中国企業の進出を防いだ方がよいのではないでしょうか?

    1. 自分も同じようなことを危惧しています。

      私個人的には、今世紀中にロシアは経済的に衰退して島を有償で割譲する状況になるのだろうと考えていたのですが、その相手が日本ではなく金にまかせた中国になったらえらい事だなと最近気になってしょうがありません。
      その頃に、日本は経済力だけでなく科学技術力でも中国に水をあけられているのではと心配です。

      思えば、バブル前頃だったと記憶しますが、理系は暗いだのダサいだのの言説が流行り、結構一般化して今の状況(理工系の地盤沈下)に結び付いているのではないかと思います。これも日本をおとしめるマスコミ主導のキャンペーンだったのかなと、なんとなく昔を思い出しています。

    2. 非国民 より:

      ロシアとはどんな約束をしても守られない。中国がロシアの漁業権を買ったとしてもそれは一時的なもの。せいぜい日本を牽制するためのもの。しかも魚を乱獲してもう魚がいない状況。これからは養殖が漁業の主体。

  20. ケロお より:

    役割としてメドベが強硬的発言をしつつ、プーチンが友好・協力関係を呼びかけるという、いつものパターンですね。プーチンが強硬的なこと言っちゃたら経済協力にしろ平和条約にしろ協議止まっちゃいますし。
    たまには日本側から、ロシア国内がそういうふうに動くなら全部白紙!くらいのことを匂わせればよろしいのですが。

  21. 名無しさん より:

    日本と旧ロシアとは平時に「千島樺太交換条約」を締結しておりますのでシュムシュ島からウルップ島までの北千島含めて全千島列島が正当な領土であり、樺太が日本の領土と言うのは間違いです。
    今の自民党政府の理屈では「南千島は千島にあらず」として歯舞色丹と合わせて返還を要求すると言う、やや苦しい論理を用いて居ます。歯舞色丹は千島強奪時にさらにドサクサに強奪されたのですけれども。
    で、その根元は日本がサンフランシスコ講和条約で「千島の放棄」を謳った2条C項をも含めて認めた事。だがサ条約では沖縄も小笠原も放棄しており、後に返還されました。
    ここに樺太を絡めると話がややこしくなりますので、1)もしも新宿会計士さまが自民党の線で主張をなさるなら「南千島は千島にあらず」だから歯舞色丹と合わせて四島返還と言うしかない。
    2)実は千島列島全島返還と「千島樺太交換条約」を主張したのは日本共産党です。もしも千島列島全島と言うなら日本共産党の北方領土政策の線となります。
    3)更に何が何でも樺太も、と言うので有れば自民党路線でも日本共産党路線でもない第三の路線という事になります。

    1. 非国民 より:

      アメリカっていい国だわ。ロシアと違って沖縄を返してくれた。そのアメリカと敵対しているロシアと仲良くはできんわな。まず、ロシアがアメリカと仲良くなってから日本もロシアと仲良くできる。日本はアメリカに借りがある。それを解決しないことにはロシアとは平和条約を結べないだろう。

    2. 迷王星 より:

      南樺太に関してはその通りですね。
      あれは千島-樺太交換条約によって平和裏にロシア帝国の領土となり、それが再び日本の領土となったのは日露戦争という戦争の結果ですから、戦争によって手に入れた南樺太に対しても日本が領有を主張するならば、日本は戦争によってロシアが千島と南樺太を手に入れたことも認めねば論理的に矛盾します(どこかの国のように「自分がやればロマン、他人がやれば不倫」の類の主張になります)からね。

      ついでに言えば、

      >だがサ条約では沖縄も小笠原も放棄しており、後に返還されました。

      これはその通りですが、その返還はある意味ではアメリカの好意によるものに過ぎず本来ならばサンフランシスコ講和条約に基づく限りアメリカには小笠原や沖縄の返還義務はなかったのです。

      もちろんそれらを返還することで日本人の対米心証を良くして対日支配をよりやりやすくしようといった色々な目論見がアメリカ側にはあったのは間違いないでしょうが、とにかくアメリカにとって返還義務はなかったという点は沖縄や小笠原の返還を千島返還と関連付けて議論する際にはきちんと押さえておかねばなりません。

      ということで日本がサンフランシスコ講和条約で放棄を宣言した千島列島の返還義務は連合国側にはありません。その千島列島を実効支配しているのが同条約に署名していない旧ソ連の継承国であるロシアであることに関して文句をつける法的な権利や根拠は、放棄を宣言した日本にはなく、同条約に署名したアメリカを始めとする連合国の国々だけです。

      その筆頭のアメリカも他の署名国もロシアによる実効支配に表立って異を唱えていないという現実の重みを日本人は政治家も官僚も一般国民も良く理解すべきだと思いますね。

      まあ北方領土はロシアに金を集られるのを防ぐ口実として便利だと思いますよ。それこそが現代日本にとって北方領土の最大の効用でしょう。

      何しろ旧島民およびその子孫の中で北方領土が返還されたら戻って住みたいと思ってる人の比率は5%にも満たないような辺境を返してもらっても日本という国全体としては莫大なインフラ整備コストが無駄に浪費するだけですし。

      北方領土に関して日本がロシアに強く要求すべきとすればあそこに地上軍や攻撃的な(つまり防空目的でない機種による)航空部隊の配備は止めてくれということでしょう。

      あとは「返してくれ」を繰り返して実質的に無視されることによって、ロシアが求めてくる経済協力を実質的に無視すれば良いだけです。

  22. 匿名 より:

    中国の報道官のあのおばちゃんに、沿海州はどこの国の領土ですか?と質問してくれる人はいないのかな?w

    ???「松花江の南側は間島で、間島はウリのものニダ!」

    まあ、ロシアを相手にするなら200年単位で考えないと。その間は「当事国を除いたモロトフ・リッベントロップ秘密協定な違法な手段により国境を決定することはできない」と言い続けるだけですね。

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