アジアプレスの北朝鮮最新物価情報とコロナの影響
当ウェブサイトでは、『アジアプレス・ネットワーク』というウェブサイトに公表されている『<北朝鮮>市場最新物価情報』という情報に注目しています。北朝鮮という全体主義国家の物価水準については、それが100%信頼に値するものかどうかは別問題ですが、ただ、限られた情報ではあるものの、そこから垣間見えるものについて議論することは非常に有益です。本稿では『北朝鮮の物価はいったんは安定か?それが意味するもの』の「続編」として、引き続き、コロナショックについて考えていきましょう。
北朝鮮の物価と経済制裁
以前から当ウェブサイトでときどき紹介しているのが、『アジアプレス・ネットワーク』というウェブサイトに公表されている『<北朝鮮>市場最新物価情報』です。同サイトによると、これは北朝鮮の内部協力者たちによる、北朝鮮各地における物価の実地調査結果だそうです。
これに注目するようになったきっかけは、『北朝鮮の瀬戸際外交は経済制裁がうまくいっている証拠』などに対し、とある読者の方から、
「北朝鮮に対する経済制裁は効いていない。その証拠は物価が安定しているからだ」
という趣旨のコメントをいただき、あわせて証拠として同リンクをご提示いただいたことにあります。
このコメント主様が該当するアジアプレス・ネットワークの記事を初めて示されたのが12月27日時点であり、この時点ではたしかに北朝鮮の物価は驚くほど安定していました。だからこそ、このコメント主様は「北朝鮮に対する経済制裁は効いていない」と結論付けたのだと思います。
こうしたなか、北朝鮮の内情については、漏れ伝わってくる限られた情報をもとに判断するしかなく、その意味では「北朝鮮がどのくらい困っているのか」、「北朝鮮の外貨がいつ枯渇するのか」、という定量的な情報については、なかなか予測は困難です。
その意味では、このコメント主様が提示してくださったアジアプレス・ネットワークのデータ自体は非常に参考になりますし、重宝させていただこうと考えているのです(※といっても、全幅の信頼を置くべきではないのかもしれませんが…)。
物価とは「モノとカネの交換比率」
もっとも、『「物価安定」は北朝鮮制裁「無効論」の証拠にならない』でも説明しましたが、物価とは「カネで測定したモノの値段」であるとともに、「モノで測定したカネの値段」でもあります。あるいは、「モノとカネの交換比率」と表現した方が、正確でしょうか。
物価水準が安定しているということは、カネの量とモノの量が均衡している、という意味であり、これは「モノ不足の証拠」ではありません。というのも、「カネ不足」でも、物価水準は安定するからです。つまり、経済学の鉄則に従い、
- 物価とは「モノとカネの交換比率」であり、モノの量とカネの量が均衡していれば物価は安定する
- カネと比べモノが有り余っている場合は物価が安定・下落するし、モノが足りなければ物価は上昇する
- モノと比べカネが有り余っている場合は物価が上昇するし、カネが足りなければ物価は安定・下落する
ということがいえるのです。
これについてはわが国の事例を考えてみればよくわかります。
日本銀行が2013年4月に「異次元緩和」に踏み切った目的は、長年のデフレ状態に陥っていた日本経済を、デフレから脱却させることにありました。そして、デフレとは「モノの値段が下がること」であるとともに、「カネの値段が上がること」でもあります。
デフレから脱却させる(2%インフレ目標を達成する)ためには、「モノの値段を上げる」=「カネの値段を下げる」のが手っ取り早く、だからこそ日本銀行は、カネの希少価値を下げる(=カネの値段を下げる=モノの値段を上げる)ために、市場に資金をジャブジャブと供給しているのです。
つまり、物価が安定しているという状況だけでは、それが「モノが余っているから」なのか、「カネが不足しているから」なのか、判断できません。「北朝鮮は物価が安定しているから経済制裁が効いていない」と断言されたコメント主様は、おそらく「カネ不足」の可能性を考慮していなかったのではないでしょうか。
ちなみに、当ウェブサイトで長らく「北朝鮮に対する経済制裁が(ある程度は)効いている」と考えている理由は、物価水準だけではなく、電力不足報道、北朝鮮当局者の余裕のない言動、段階的核放棄論など、いくつもあります。
また、このコメント主様の「物価が安定しているから経済制裁は効いていない」とする主張については、北朝鮮で物価が上がり始めれば、すぐに論拠を失ってしまうでしょう。
物価上昇が続く北朝鮮の内情
さて、昨日、このアジアプレス・ネットワークのデータが更新されました。
さっそくですが、前回(2月14日時点)と比べてみましょう(図表1)。
図表1 北朝鮮の物価比較(2月14日と2月25日の比較)
調査項目 | 価格変動 | 騰落率 |
---|---|---|
ガソリン | 11,827ウォン→12,700ウォン | +7.38% |
軽油 | 8,715ウォン→8,255ウォン | ▲5.28% |
北朝鮮産米 | 4,731ウォン→4,953ウォン | +4.69% |
トウモロコシ | 1,700ウォン→1,800ウォン | +5.88% |
中国1元 | 1,245ウォン→1,270ウォン | +2.01% |
USD1ドル | 8,752ウォン→8,991ウォン | +2.73% |
(【出所】アジアプレス・ネットワーク『<北朝鮮>市場最新物価情報』より著者作成)
いかがでしょうか。
アジアプレス・ネットワークが調査している6品目のうち、軽油を除けば、5品目がいずれも値上がりしています。とくにガソリン価格はわずか2週間弱で7%以上も上昇しています。アジアプレス・ネットワークは今回の調査結果について、ポップアップ画面で
「新型肺炎遮断のため中国国境を封鎖した影響で、中国産品の不足が深刻になっている。食用油は数倍になったという。ガソリンの上昇も続いてる。コメは当局が商売人に値下げを強要した効果で安定。」
と説明しています。
単純ではない物価上昇
もっとも、アジアプレス・ネットワークの説明をそのまま読むと、中朝国境封鎖の影響で一時的に一部品目の値段が上がっているかに見えます。ということは、コロナウィルス騒動が収束し、かつ、北朝鮮経済がそれまでもてば、物価は再び安定する、という仮説が成り立ちます。
ただ、実際のアジアプレス・ネットワークのデータをつぶさに眺めてみると、足元の北朝鮮における物価上昇の原因が中朝国境封鎖なのか、それとも経済制裁なのかについて、見極めは微妙です。
韓国メディア『東亜日報』(日本語版)の次の記事によれば、北朝鮮が事実上の中朝国境封鎖に踏み切ったのは、1月21日前後と考えられます。
北朝鮮、新型肺炎の拡散を憂慮し国境封鎖(2020/01/23 08:18付 東亜日報日本語版より)
アジアプレス・ネットワークのデータは昨年12月27日、今年1月9日、1月22日など、調査実施時点は「飛び飛び」になっているのですが、ここでは1月9日と22日のデータを比べてみましょう。
図表2 北朝鮮の物価比較(1月9日と1月22日の比較)
調査項目 | 価格変動 | 騰落率 |
---|---|---|
ガソリン | 9,200ウォン→10,000ウォン | +8.70% |
軽油 | 6,670ウォン→7,250ウォン | +8.70% |
北朝鮮産米 | 4,600ウォン→4,625ウォン | +0.54% |
トウモロコシ | 1,600ウォン→1,800ウォン | +12.50% |
中国1元 | 1,150ウォン→1,250ウォン | +8.70% |
USD1ドル | 8,084ウォン→8,650ウォン | +7.00% |
(【出所】アジアプレス・ネットワーク『<北朝鮮>市場最新物価情報』より著者作成)
図表2を見ると、北朝鮮米を除けば、どの品目も価格が大きく上昇していることが確認できます。
ただ、ちょうど調査実施日が中朝国境封鎖のタイミングと重なってしまっているため、この物価上昇が中朝国境閉鎖に伴うものなのか、それとも経済制裁により北朝鮮労働者などが追放され、外貨獲得源がいよいよ制限されたことに伴うものなのかについては、正直、よくわかりません。
ガソリン価格は2ヵ月で40%以上も上昇
ただし、さすがに国境封鎖以降の価格上昇は、中国との物資のやり取りが滞っていること(あるいはそれに伴う便乗値上げなど)の証拠ではないでしょうか。これについて、昨年末(12月27日)と昨日(2月25日)を比較したものが、図表3です。
図表3 北朝鮮の物価比較(2019年12月27日と2020年2月25日の比較)
調査項目 | 価格変動 | 騰落率 |
---|---|---|
ガソリン | 8,904ウォン→12,700ウォン | +42.63% |
軽油 | 6,678ウォン→8,255ウォン | +23.61% |
北朝鮮産米 | 4,118ウォン→4,953ウォン | +20.28% |
トウモロコシ | 1,700ウォン→1,800ウォン | +5.88% |
中国1元 | 1,113ウォン→1,270ウォン | +14.11% |
USD1ドル | 7,802ウォン→8,991ウォン | +15.24% |
(【出所】アジアプレス・ネットワーク『<北朝鮮>市場最新物価情報』より著者作成)
アジアプレス・ネットワークの説明によれば、コメなどの食料品については闇価格の取り締まり等も厳しい、とのことですが、品目によるバラツキはあるものの、やはり北朝鮮産米の価格も含め、総じて物価は上昇傾向にあると考えて良さそうです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
もっとも、北朝鮮という国については、私たち日本と同列で考えてはならない、という側面もあります。
漏れ伝わる情報によれば、北朝鮮は過酷な階級社会らしく、一般庶民の生活を犠牲にしてでも、最終的には金正恩(きん・しょうおん)体制を支えるエリート層の生活を守ることができれば、体制は崩壊しない、との見方もあるようです。
しかし、いくらそうだとしても、足元で物価上昇が続けば、ただでさえ経済制裁に苦しむ北朝鮮の体制を揺さぶることはできるのではないかと思います。
さまざまな状況証拠に照らすなら、北朝鮮に対する経済制裁は100%、完璧に履行されているというものではないにせよ、少なくとも北朝鮮国内で全体的な物資不足をもたらす程度には、経済制裁が効いていることは間違いありません。
これにコロナショックが加われば、真綿で首を絞められるように、じわじわと北朝鮮の体力が弱っていく可能性は十分にあるでしょう。
もちろん、一般にウィルスは暖かさに弱いとされるため、ウィルス研究の第一人者でもある根路銘国昭(ねろめ・くにあき)氏は、わが国でも「コロナウィルスの感染拡大は3月までに終結する」との見解を示されています。
コロナウイルス感染拡大は「3月までに終結」と大御所が断言する理由(2020/02/14付 現代ビジネスより)
この「感染拡大は3月までに終結する」との見解は、日本のことであり、総じて日本より気温が低い北朝鮮だと、最悪の場合、感染拡大の終結は4月から5月にずれ込むかもしれません。
いずれにせよ、「コロナ+経済制裁」が北朝鮮をどう追い込んでいくか(あるいは北朝鮮がしぶとく生き延びるのかどうか)については、引き続き情報を集めて考察する価値はあるでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
何かの事態が起これば直ぐに物価に反映するあたり、経済制裁は効いているのですよね。
さてはて、北朝鮮から韓国へ、そして日本へとコロナの影響がオリンピックにまで及ばぬ事を祈るばかりです。個人的には北朝鮮と韓国はオリンピックに参加出来なくなれば、フェアな競技が見れて良いと思うのですがね。
更新ありがとうございます。
昨年12月27日と今年2月25日の価格変動を比べれば、ハッキリ物価が上がっている事が分かります。
特に品目では、
ガソリン 8,904ウォン→12,700ウォン+42.63%。
これは凄まじい。でも中国と韓国と某国の闇取り引き(瀬取り等)が完全に無くなった訳ではないのに、この上がりっぷりです。
確かに北朝鮮では自動車は特権階級だけのモノで、餓死寸前の「成分」の低い人には関係ないものかもしれません。しかし軍事用も必要なわけで、非常事態と思います。
「北への制裁は効いていない」→「じゃあ制裁解除しなくても問題ないですね」と言われるだけです。
どっかで似たような構図を見たなぁ、と思ったら
「フッ化水素などの輸出規制()は効いてない」→「じゃあホワイト国に戻さなくても問題ないですね」
これですね。
しきしまさま
同じ価値観の人達ですから、行動も似て来るでしょう。
効いて無いと言うのは、負けを認めたく無いんでしょうかね。
だけど戻せというのは、本来あるべき姿の願望を、口から出しているんですかね。
毎回同じ事パターンで、いつまでも騙されるとでも思っているんですかね。
分かっている様で、良く分からない人達なんですよね。
効いていない: 上位者が下位者に負けるわけがない
元に戻せ: 勝手に格下扱いするな。本来の序列に戻すのが当然
多分、朝鮮人の序列的世界観の中では、これら二つは全く矛盾のない一貫性・普遍性のある指導的教唆であり、こんな単純な指導が理解できない倭奴(ウェノム)は、やはり野蛮な見怪人だという結論に達すると思います。
阿野煮鱒 様
理解不能な最大の点は「なぜ自分の方が上位だと思うのか」ですね。
技術は無い。20世紀に入ってから得た技術は全部日米由来。
中国に近い方が偉いのか?その中国もアヘン戦争、日清戦争で負けっぱなしで欧米列強と新興勢力の日本に好き放題されまくり。
まぁ、北も南も明るい未来は無さそうなので、生暖かく見守りましょう。
しきしま様
>なぜ自分の方が上位だと思うのか
朝鮮人に客観的な自己評価を求めるのですか?
阿野煮鱒様
しきしま様
儒教では徳がある→道徳的優位です。
朝鮮朱子学では道徳的優位→徳がある、です。
半島では宣言すれば道徳的優位になります。日頃から順位に拘るのは道徳的優位の確認行為であり、宣言を補強する意味合いがあります。
この辺は「理気二元論」が元になっていますが、宣言=道徳的優位の理由は不明です。
>根路銘 テレビで4月、5月にさらに感染が広がるおそれがあると発言している人がいて唖然としました。コロナウイルスは気温が上がると生きていけないんです。もともと冬の寒い季節に活発になる風邪のウイルスなので、2月末から3月に入れば自然に終息すると私は見ています。
コロナウィルスはわかっていないことが多いですし、先のことはわかりませんが、いくらなんでも来月1か月で収束するという見方はどうなんでしょうかね。
潜伏期間が2週間程度で、感染済みの未発病者は普通に社会活動に携わるわけです。
こういう人々からの新たな感染拡大が、今からすべてストップできるなら、1か月後には収束しているかもしれませんが。ちょっと考えづらいなぁ。
どうなんでしょうかね。
あ、そうそう、SARSのWHO封じ込め宣言は7月だったそうですね。
匿名様
収束宣言が7月なら4月には減少傾向が出ていたでしょう。ある程度安定してから宣言が出されますので。
ただ新型コロナも同系統とは言え同じとは言い切れません。別種ですが、新型インフルエンザは夏に猛威を振るっていました。やはり安心はできません。
ただ各国の状況を見ると、現在猛威を振るっている中国、韓国、イタリア、イラン、日本等は冬です。熱帯や南半球では拡大していません。シンガポールも現在は収束傾向が見られます。数字が正しい前提ですが。
国内では北海道が多く、沖縄、九州南部、四国で少ない原因かもしれません。
どの道、現状では情報が少ないので判断は難しいですね。
ありがとうございます。
終息ではなく、ピークアウトが1か月以内というなら私も現実性があるような気がします。
いずれにしても、推移を見守るしかありません。
食糧事情は極めて深刻なだけでなく、深刻さ加減が加速していると推測できる、
高級な米から値上がりが始まって、この時点では、比較的カネがある層が、カネに物を言わせてる段階。
その後米が高止まりして、安価なトウモロコシが急騰しているので、貧しい層でも僅かな持ちガネで食糧を買い漁ってる。もしくは金持がトウモロコシを買い始めた兆候。
このあとは、トウモロコシがじわじわと値上げを続けるなら、金持もトウモロコシを食い続けなきゃいけない状態で、だんだんやばくなっている。春にかけて食糧が不足する時期に、もし、トウモロコシが上がらないならマジやばい。カネもないというか、金銭と食糧の取引が成立しなくなってきている可能性すら考慮しなければいけないと見るべき。
もしかすると、すでにカネ食糧のトレードは限定的と見るべきかも。振れ幅がちょっと小さすぎるような気がする。
ケロおさま
そう見ますか。
物々交換や売春で食料を入手する話は、古くから聞いてます。
腹幅が小さいというのは、同感です。
どうなってるのか、本当に分からないですね。
売る体もなければ、交換する物資もない人のほうが圧倒的に多いわけなので、恒常的に飢えている状態。
本来は、中国のアフリカ豚熱のせいで中国産トウモロコシはだぶついて北朝鮮に多めに供給されてもおかしくない。(豚の飼育頭数が半減してエサのトウモロコシが余ってる)
中国の豚の餌の余りすら手に入らない。書いてて悲しくなってくる。
果たしてどれくらい北朝鮮国民が、ウォンで物を買っているんですかね。この物価は、平壌のものと想像しますが、地域によって偏りがどれくらい有るのか、見当が付かないですね。
単純にガソリン値上がりしてると言っても、ドル換算で日本と大して変わらないですからね。
大量の餓死者が出ている話も、聞いてません。
まあ、大人しくしているんで、放置するのが正解なんですかね。
後は、黒電話の体調次第では。
だんな 様
公表していないだけで餓死者は出てるんでしょうね。
ところで、北には入っていないはずのコロナウィルス、やっぱり入ってました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200226-00080030-chosun-kr
意外だったのは、結構身分が低くない人が感染したようです。(中国へ行った外交官など)
私は庶民や下っぱ兵士の密貿易からだと思ってました。
さて、黒電話重病説はどうなるんでしょうね。
しきしまさま
北朝鮮にコロナウイルスが入っていないとは、思えません。だけど、下層階級は、何で死んで行くかも分かりませんね。
中国以上に致死率が、高くなると思うんですけどね。
外交や国際会議では,高官は多少の体調不良でも出席せざるを得ません。ついでに,夜遅くまで仕事が続くので,極度の疲労がたまります。他国の代表も同様なので,感染リスクは高いでしょう。個人的に観光してるときは,あまり疲れませんし,体調も崩しにくいです。
前から言っていることですが,北朝鮮の市場価格は「ウオン」じゃなくて「元」(または「ドル」)で表示しないとダメですよ。ウオンは「資本主義国的な機能を持つ通貨」ではないですから。そうすると,北朝鮮産トウモロコシは値下がりした,という結果になります。たぶん,中国産米や中国産トウモロコシはもっと値上がりしていると思います。金持ちは後者しか買わないでしょう。もともと,北朝鮮米や北朝鮮産トウモロコシは輸入品でないことに注意しましょう。
ひとつの可能性ですが,幹部に回ってくる外貨総額は減ったために,限られたパイの奪い合いが起こって,幹部が競争相手を誣告で潰し合い,そのおかげで不正取得した物資が市場に放出されているのかもしれません。
https://www.afpbb.com/articles/-/3270510
感染者「ゼロ」の北朝鮮、新型コロナウイルスで「異例」の対策
「すげーなあ。感染者ゼロだってよウププ・・・」というのを上品に書くと、こうなのかという記事でしたw。