「国民1人当たり878万円の借金になる」?なりません。
時事通信が「国の借金は国民1人あたり878万円になる」と報じましたが、そうなりません。いったい何回「中央政府の借金は国民の借金ではない」と説明すれば良いのでしょうか?いちおう、『日本は財政危機ではない!数字で議論する日本経済と資金循環』などでも取り上げた論点について、もういちど説明しておきたいと思います。
目次
「国の借金」概念は正しいのか?
まったくいい加減にしてほしいものです。
週末の時事通信に、またしても、こんな記事が掲載されていました。
国の借金1091兆円=1人当たり878万円-財務省(2018/11/09-17:30付 時事通信より)
私は過去に何度も、「『国の借金』なる概念は存在しない」「政府債務を弁済する責任があるのはあくまでも政府であって国民ではない」と述べて来ましたが、相変わらず、報道機関が勝手に「国の借金」という概念を作り、1人当たりで割って「国民1人あたり878万円の借金を負っている」と報じるのです。
時事通信は記事の中で、次のように述べています。
- 「国の借金」は9月末で1091兆7685億円で過去最高を更新した
- 5月1日時点の人口を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約878万円になる。
なりません。
いったい何を根拠に、国家の債務と国民の債務を混同しているのでしょうか?
時事通信の記者は「債務を負っているのはあくまでも政府であって国民ではない」という事実を、どうして無視するのでしょうか?
ここまで来ると誤報というよりも意図的な捏造報道であり、単なるプロパガンダです。
財務省は「国の借金」と言っていない
ただ、ここではもう1つ、重要な事実があります。
実は、財務省は直接に「国の借金」という表現を使っていない、という点です。
財務省は定期的に国債などの発行残高について発表をしており、先ほどの時事通信の報道も、財務省が11月9日に発表した『国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(平成30年9月末現在)』をベースにした記事に過ぎません。
いちおう、財務省が発表している2018年9月末時点の残高を紹介しておきましょう(図表)。
図表 国債、借入金の残高(2018年9月末時点、金額単位:億円)
項目 | 2018年9月末残高 | 3ヵ月間の増減 |
---|---|---|
普通国債 | 8,603,717 | 31,272 |
財政投融資特別会計国債 | 947,269 | 10,179 |
交付国債 | 1,481 | 14 |
出資・拠出国債 | 44,698 | -306 |
株式会社日本政策投資銀行危機対応業務国債 | 13,247 | 0 |
原子力損害賠償・廃炉等支援機構国債 | 50,864 | -2,539 |
政府短期証券 | 731,488 | -13,500 |
借入金 | 524,921 | 2,713 |
合計 | 10,917,685 | 27,833 |
(【出所】財務省HPより著者作成。ただし、開示が億円単位であるため、合計欄は財務省発表値と異なる可能性がある点にはご注意ください。)
ここで重要なポイントは、財務省は国民向けの発表では、「国の借金」という言葉をヒトコトも使っていない、という点であり、また、「国民1人当たりで割ったらいくらになる」という数字など、どこにも出ていない、という点です。
つまり、「国の借金」説には2通りの可能性があると思います。
1つ目は、財務省が国民向けの発表では「国の借金」という不正確な用語をできるだけ使わず、報道機関向けの説明資料では「国の借金」という言葉を使って説明している、という可能性です。
日本の報道機関関係者は一般に取材能力も学力もおしなべて低く、理解力が足りないため(※この点は普段から当ウェブサイトでも豊富な実例を挙げ、口を酸っぱくして指摘しているつもりです)、財務省が発表してくれた内容をそのまま新聞記事にしてしまっている、という可能性は非常に高いと思います。
ただ、最近、私は「2つ目の可能性」は、「財務省がそれとなく報道機関を自分たちに都合が良い方向に誘導している」、あるいは、「報道機関が勝手に財務省を忖度している」、という可能性です。
つまり、報道機関に対しては口頭などで「これは国の借金みたいなものですかね~」、「ちなみに5月1日時点の日本の人口は1億2435万人ですね~」などと説明しつつも、あくまでも資料上は正確な用語を使っているのでしょうか?
それとも、取材力が絶望的に低い報道機関関係者を普段から飼いならしておいて、「財務省様の意向に逆らう報道をしたらどうなるか覚えておけよ」とにおわせているのでしょうか?
もちろん、真相は全然わかりません。財務省の官僚は何のかんの言っても賢いので、「財務官僚が報道機関を誘導している」という尻尾を掴むことは非常に難しいでしょう。
ただし、事実関係だけで申し上げるならば、財務省が発表した1091兆7685億円という数字を、時事通信は「国の借金1091兆円、1人当たり約878万円」と誤報した、ということです。
バランスシートで考えましょうよ
ちなみに、この1091兆7685億円という金額は、あくまでも財務省が発表する数値であり、私が『日本は財政危機ではない!数字で議論する日本経済と資金循環』などで取り上げている日銀の資金循環統計の数値とはベースが異なっているため、整合はしません。
なお、日銀資金循環統計を分かりやすくした図表について知りたい方は、以前の記事のリンクをご参照ください(引用元さえ示して頂ければ、私に連絡することなく、勝手にご自身のブログサイトなりで二次利用して頂いて構いません)。
(※なお、約95兆円の「財政投融資特別会計国債」(いわゆる財投債)は、資金循環統計上、「中央政府」の「国債」勘定に含まれません。このため、私が作成した図表でも「財投債」は「国債」残高に含まれていません)。
今回、財務省が発表した金額は1100兆円近くにも達していて、確かに巨額です。しかし、それと同時に政府は140兆円にも達する外貨準備を初め、さまざまな資産を保有していますし、官僚らの天下り先でもある政府系の団体などへの出資金や貸付金など、巨額の金融資産を抱えています。
どんなに少なく見積もっても、政府は単純計算で217兆円の金融資産を抱えていますので(※2018年6月末時点)、これらの金融資産をどうにかすれば、「国の借金」とやらの純額は、863兆円にまで圧縮されます。
それだけではありません。
日本政府は容易に換金可能な資産を大量に保有しています。たとえば、私が「国民の敵」と位置付ける特殊法人・NHKのケースだと、単純計算して1兆円を超える金融資産を保有しているほか、都心の一等地などに、時価数千億円にもなろうかという土地を保有しています。
NHKを廃局にして、職員を全員、懲戒解雇し、残余財産を全額国庫に返納させれば、それだけで、下手したら2~3兆円の収入がもたらされます。あるいは、民放各局にタダ同然の値段で使用させている電波利用権をオークションにかければ、最大数千億円の収入が期待できます。
「財政再建論」が論破されると「年金破綻論」が出てきた
最近、インターネット上では私自身を含めて多数の論者が「財政再建論」の間違いを提唱し、「財政再建論」が論破され始めたからでしょうか、これに代わって出て来たのが「年金破綻論」です。
- 少子高齢化が進めば年金はいずれ破綻する。
- 日本の「賦課方式」という年金財政の在り方は、いずれ破綻する。
ロジックは色々ありますが、究極的には「年金財政はいずれ破綻する」、「だからこそそうならないように増税が必要だ」、とする考え方です。
以前、『決算書から見える、NHKの呆れた実態 NHKこそ国民の敵』への読者投稿で、「日本の年金は賦課方式ではない」、「昔の新聞を読めばそれがわかる」といった書き込みを頂いたこともありましたが、こうした考え方も、正直、お話にならないほど稚拙な論考です。
年金は「現在の年金資産と将来の掛け金、租税収入」と「将来の給付」がバランスすれば良いだけの話であり、現時点の年金資産で足りなくなりそうになれば「将来の掛け金」「租税収入」「将来の給付」などのパラメーターをいじれば済む話です。
議論するのは良いことですが、お粗末な「年金財政破綻論」を信じる人は、基本から再度勉強し直すべきでしょう。
政府債務の問題は「国全体の資金循環」で考えるべき
ついでに、私の同業の公認会計士業界にも1点、苦言を呈しておきたいと思います。
企業会計上、企業の財務分析はその企業の資産・負債バランスや売上高、自己資本などを使って行うことが一般的です(いわゆるDEレシオやROE、ROA、RAROCなど)。
別にそのこと自体を否定するつもりはないのですが、中央政府は「企業」ではありません。
企業会計の仕組みを無理やり国民経済計算(SNA)に当てはめて、「日本の『国の借金』(笑)はGDPの2倍に達しているから日本は財政破綻する」、といった「分析」もどきをしている人を見掛けることもありますが、不勉強過ぎます。
政府債務の問題は、資金循環で考察する必要があります。
国民経済計算上、オープン経済(開放経済)の場合、「金融仲介機能」を除けば、経済主体は大きく「家計」「企業」「政府」「海外」の4つであり、この4つの経済主体の資金貸借尻は必ず一致します。
日本の場合は、家計が大幅な資産超過(過少債務)状態となっており、この状態が続くならば、必然的に、企業と政府がおカネを借りなければ国全体としてカネ余り状態が生じてしまいます。だからこそ、現在の日本は外国に対して300兆円を超える対外純債権を積み上げている状態にあるのです。
いずれにせよ、時事通信の「国の借金」概念については、議論としては非常に稚拙です。
今後とも当ウェブサイトとしては、この問題に注目していきたいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
そもそもの根本論として、「円建てなのだから円刷ればいくらでも返済可能」なんですよね。
国としての信用やインフレ気にしなければいつでも返せる。
むしろ実態としては、「そのようなインフレを起こすことなく、実質的に政府主導で市場に円を投入できる」というメリットが大きいはずなのですが。
私の認識が拙いのか、そのような論調を見かけることがあまりありません…
頭の弱・・いや素人にもわかりやすい説明にするには、企業の借入金を従業員数で割る様な無意味な話とすればどうでしょうか。
恐ろしい可能性としてはこの説明でもわからない新聞記者が実在しそうな点w
先日、我が家のメインバンクである○○○銀行に投資信託の見直しをしたいとお願いしたら、外商担当が家にやってきて「この際ポートフォリオを全面的に見直しませんか」と、色々なを商品を紹介してくれました。
その商談の中で、呆れた話が二つ。
(1) 来年、消費税が2%上がりますので、インフレになります。
(2) 国債はお奨めしません。国民一人あたり800万円の借金です。
これが都市銀行にお勤めの一流銀行マンの言うことですか、はぁ… と呆れ顔を隠さず、反論しておきました。
「消費者物価指数には税も含まれます。先の消費税改定の時も、便乗値上げも含めて物価上昇はありました。だから、増税直後は瞬間的には物価が上がるかもしれません。でも、増税で消費意欲が落ち込んでものが売れなくなり、更にデフレになる可能性の方が高いですよ。前回の増税のときがそうでしたよね。2014年以降インフレになりましたか? 増税だけでインフレターゲットが達成できるなら誰も苦労しませんよね。」
「国債は政府の債務です。国債を買っているのは主に銀行や生保などで、直接間接に国民が債権者です。債権者の借金とはどういう理屈ですか? 金融庁か財務省からそう言えと言われているんですか? 天下の○○○銀行さんの公式見解としてそう仰るんですか?」
どちらにも明確な反論はなく「そうですね。失礼しました」とかわされました。
様々な人々が「国債は国民の借金ではない」と言い続けてきたお陰で、財務省は表だってそういう言い方をしなくなりましたが、支配下の金融機関やマスコミには洗脳活動を続けているんじゃないかと感じました。どうして一介の市中銀行の営業マンが顧客を騙そうとすすのでしょうか。恐らく、金融庁とつるんで、指導や通達に付随するセミナーなどで、地道に洗脳活動を続けているんじゃないですかね。証拠はありませんけど。
< この手のハナシ、一体いつまで『誤報』を垂れ流すんだろう。時事もそうだし、共同、日経、必ず『国の借金が1,091兆円、一人当たり878万円』で『前期よりも◯◯兆円増えた、一人当たり◯万円増えた』と吹聴する。
< 聞いた時に情報弱者は、何か悪い事が身の回りに起きそうな気がする(笑)。あまり消費せず、倹約しようかと思ってしまう(笑)。罪ですねー。言い出しっぺは。
< 財務省はマスゴミ使って嘘を吹き流す。聞いた庶民も以前ならテレビ、新聞しか情報源無いので、信用してしまう。最悪のスパイラルに巻き込まれてた。
< 消費税増税も同じ論旨で言います。『だから、新聞とか特定物以外は2%UPが必要なんだよ』『ならオマエラ、新聞屋は20%にすればどうか?あとは据え置き。え、売れなくなる?もう既に売れてないよ』(爆笑)。入荷作業+返品作業が減るだけでも、労働環境は良くなるんだが。
ねえ、国民に900万円近い「借金」を背負わせて、年金不安をあおれば、そりゃあ「イザという時のために預金せねば」と思いますよね。誰が消費なんかするものか。誰が子供なんか産むものか。
そんなにデフレに誘導しでどうするつもりなのか、と。「健康のためなら死んでもいい」というジョークがありますが、「増税のためなら国を滅ぼしてもいい」というくらい財務省は増税に取り憑かれていますね。
財務省からすると、安倍総理は邪魔でしょうがないでしょう。きっと彼らは「安倍は国民に魂を売り渡した悪魔!」「安倍から財政を取り戻す!」と思っていますよ。
中央政府の金融負債の総額だけを論議しても意味のない事がよくわかりました。
「国」としてのバランスシートを全体で捉えないと本質が見えてこないのですね。
*****
日銀の借方項目にある「国債」は、「中央政府発行のものを日銀が保有している」ということなのでしょうか?
それならば、前出のコメント主様のおっしゃる通り、急激なインフレの発生に留意しつつ国立印刷局の稼働率を調整すれば、数字上の収支は改善されるのですね。〔そんな簡単な事ではないんですよね…。〕
*****
本記事の、配信時間へのこだわりは、理解しました。
ポッキーを買って帰ります。
次回の配信を楽しみにしてます。
政治経済評論の発信が朝5時00分に始まるのは、
楽しみに待つ読者の為だと承知していましたが、
用意した原稿をシステムが自動的に発信するのか
時刻到来を待って手動で為さっているのか気には
なっておりました。
諄いようですが、ご健康が気掛かりですので無理
為さらないよう、よろしくお願い申し上げます。
「国民1人当たり」で書くのは記者がバカだという可能性もあるし、
「東京ドーム何個分の広さ」みたいな、借金の大きさを表現する定型になっている可能性もある。
東京ドーム10個分と書かれていたのに、東京ドームなんてどこにもないじゃんみたいな話かもしれない。
それに前も書きましたが
『新宿会計士』さんが何歳か知らないが、仮に40才だとしよう。で、仮に『新宿会計士』が50才の時に孫が産まれたとしよう。孫が80才になるのは、今から90年後だ。90年後に日本政府が終わっていたら困るわけだ。
90年後どうなっているのか。
今の状態のままだと長期利子が雪だるま式に増えて日本政府終わる何てことになるなら、いつかどこかで何かを変えないといけない。変えるなら早い方がいい。90年後に日本政府が終わっていないなら、まあよしとしよう。しかし、90年後に雪だるまは大丈夫なのか、誰も計算しようとしない。
それに借金が多すぎると利子が2%上がるだけで詰んでしまう。これはリスクだ
それと借金には限界があるような気がしてならない。今1000億円の貯金があるA氏がいたとしよう。
A氏は貯金を下ろして国債を買おうと考える。すると銀行は1000憶円の金を用意しないといけない。
しかたがないので、銀行が保有している国債を1000億円売って現金を用意する。で、A氏は国債を買う・・・・
あれ、日本政府から見たら、国債の数量は変わっていないような銀行があまりにも国債を持ちすぎると、国債の買う限界になってしまうような
それはデフレと不況が続いた事による勘違いだと思います。確かにデフレと不況がずっと続くのならりちゃさんの言う通りになります。だからこそ逆に政府は国債を発行してでもインフレに誘導しようとしているのだと思います。
経済の基本は資産を投資する事でより大きな資産にする事です。この場合の投資には教育や設備投資、商品開発などあらゆる経済活動が含まれると思ってください。何が言いたいのかと言えば今手元にある現金と未来に得られる現金は同じではないという事です。現在の1万円は未来の1万円+αになります。だからこそ借金が成り立ちます。
政府の借金も同じです。現在から未来を想像するのは難しいので、過去から現在を見る事で考えてみてください。2018年現在の政府債務は歳入の10倍ちょいです。これはとても多いように感じられるでしょう。ここで50年前に現在の状況を当てはめて考えてみたいと思います。1968年の歳入6.1兆円なので政府債務10倍だとしたら61兆円になります。2018年の歳入97兆円にすら届きません。
この事から何が分かるかと言えば経済が20年も停滞したからこそ借金が膨らんだのです。普通に経済成長して緩やかにインフレしていれば初任給40万で歳入も200兆円とかになるのが当たり前で難しい事ではないんです。そしてこれは借金の額が変わらなくても事実上半分に減ったという事になります。だからこそ政府は債務を多少増やしてでもインフレにしようとしているのです。これを放っておいてデフレが継続したら返す見込みすらなくなります。なので民主党や財務省が国民の敵だと批判しているのだと思います。
今までの日本は給料を上げるために投資したけど、給料が上がるどころか下がってしまったみたいな状況でした。そこでもう給料が上がる事はないのだ、と諦めて投資を止めてしまうのも一つの選択肢です。ですがそれは50代になってもユニクロ着て、1DKの部屋に住む生活のままで良いと決断する事になります。国に対しての国民保険や年金など存在しないので病気でもしたら即アウトです。
借金に限界があるように感じるのはおかしくないと思います。ですが、世界が資本主義である限り借金しても経済成長すれば返済できるという幻想を信じるしかありません。幻想が信じられているから幻想が守られているんです。お金がただの紙切れで物と交換できる訳がないと多くの人が信じてしまったら貨幣経済が崩壊するのと同じです。そして私はまだまだ幾らでも経済成長する余地があると確信しています。
いろいろ書きましたが、自分も経済を理解しているとは言えません。なので間違いもあると思います。それはさておき自分で学ぶ以外に経済と経営の基本すら学ぶ機会がない事も大きな問題だと思います。
> 50代になってもユニクロ着て、1DKの部屋に住む生活のままで良い
心に突き刺さりました…
私は、ハイテク中小企業支援の投資信託や、米ドル建て保険を買ったぞ(キリッ)とか言いながら、普段着の大半がユニクロやマックハウス、スーツは青山かAOKIです。妻子ある身なので1DKは物理的に無理ですが、もしも離婚したら1DKでも不満ありません。先のコメントで財務省が将来不安を煽るから消費意欲が冷えて貯蓄に励むのだと批判したばかりですが、我が身を振り返ってもうちょっと消費せなあかんと反省しました。
話変わって、紫ババアなどの左巻き経済評論家が、アベノミクスでスーパーインフレになるなどと叫んでいましたが、仮にスーパーインフレになれば「国民の借金」などと称される国債も激安になるので償還は楽勝です。パヨクはインフレを望んでいないのか、望んでいるのか、どっちなのでしょうか(修辞疑問)
私は技術系でして経済にはド素人ですが、長年サラリーマンをしてきた実感から言うと、適度な経済成長見込み、適度なインフレ見込み、適度な昇給見込みどが噛み合って、将来に対して楽観的な展望が持てれば、企業は積極的に投資し、個人は結婚や出産を望んで、家を買い家財道具を揃え子供に教育投資します。私企業が投資をためらい内部留保を膨らませ、個人はひたすら貯蓄、そうでなければ手堅い国債というのは勿体ない話です。
ところで、もしも日本国債が完全に償還されたら、一千兆円を超えるお金はどこに行くのでしょうか? これは修辞疑問ではありません。本当にどうなるのか見当がつきません。国債保有の45%弱が日銀なので、正味の国民の債権額は600兆円とします(1091×0.55≒600)。これだけの債券が償還で現金化されたらどうすればいいでしょうか。溢れたお金が運用先を求めて土地や株に雪崩れ込み、80年代後半の日本式バブルを上回る途轍もないバブルになるんじゃないでしょうか。
国家の財政を家計に例えると理解を間違えます。
また間違えるので財務省は好んで家計に例えて国民を騙そうとしています。
国家の財政を企業会計に例えるならば、比較的妥当な比喩表現が可能ですし、かろうじて一般国民にもわかりやすい説明が可能になります。
財政再建論は、言ってみれば「無借金経営にしよう・近づけよう」という方針です。
そのために営業利益を借金の返済にオールインしたらどうでしょう。
生産財への投資が無くなり株式を購入する人間はいなくなり、いずれその企業は倒産します。
借金をロールオーバー(借り換え)しながら運転資金を確保し、研究&開発や営業活動に投資して、利益を増やすのがまともな企業のやりかたです。
また会社の規模が順調に大きくなれば、昔の借金の規模は通常相対的に問題の無い様になります。
またよくある「子供達に借金を背負わせるのか」理論ですが、世代を超えて経済活動するための会社組織(国家)であり、「そうですがなにか?」で済む話なんです。
就職活動時期に若者達が「こんな一流企業に就職してえ」と門前列を成す様な組織を維持することが責務であり、「あの会社は斜陽だ。ダメだな」と言われない様にするのが「子供達に借金を背負わせるのか」理論への回答です。
国家(政府)を会社組織に例えるのならば、財務省の連中は何に例えるのがいいでしょうか。
時事的にぴったりなのが、韓国の自動車会社や造船会社の労組と言ったところでないでしょうかw。
トヨタが労使協調でもう長いことスト無し操業し、開発・営業も好調で世界有数の自動車会社になったのに、GM合弁会社・現代自動車は青色吐息です。
トヨタって無借金経営で有名だったんじゃと記憶している方もいるかもしれませんが、実は嘘です。
回転資金を確保するために、結構な借金をしてます。ところが、貸方、資産や営業利益が膨大なために実質的な借金ではないと見なされています。
このブログの読者ならデジャブを感じる方もいると思いますが、ええ日本政府です。
貸方・資産・経常収支(貿易収支)の額に比して、また投資局面(財政出動)すべき時期であるという点から国債は現時点ではもっと発行すべきだというのが、このブログでも基調の論理です。
国を日ノ本家(4人世帯)に譬えると
奥さんは旦那さんに1000万の借金があるとして。
日ノ本家には1000万円の借金があり、このままでは日ノ本家は危ない?
子供を含めて一人当たり250万円がある?
普通はそんな事を思う人は居ないでしょ。
マスコミは何の意図でこの論調を繰り返すんだろう。
借金の全てが日ノ本家銀行券ですね。
それは日本政府とて同じ事
借金の証文が印刷された国債か手書きの念書かの違いだけです
皆さんの色々な例えで、少し不安が薄れました。有難うございます。
経済金融に明るくない一主婦ですので、メディアの報道を見ると、経済破綻した貧困国の国民のようになってしまうのでは無いかと心配していました。
それから、皆さんの説明を読むとなぜ増税する必要があるのか疑問に思いました。
稚拙なコメントで申し訳ありません。
政府の借金だとして、どうやって返済するんですか?
税金で返済するんですよ。
誰が税金払うんですか?
法人含めた国民ですよ。
つまり間接的に国民に返済義務があります。
>税金で返済するんですよ。
「人間は結局必ず死ぬ。人生は無意味だ。」
並の思考なんですがねえ
正月や冥途の旅の一里塚
東京書籍の現代社会の教科書にも
「国民全員が一人あたり約880万円の借金を抱えている計算になる」という表記がありました。また、
「現在の日本は、かつてないほどの財政危機の状態にある」とも・・・
もちろん文部科学省が検定しているので、国が主導しているというのが有力なのか