ブログの社会的役割と経済

ここ数日、当ウェブサイトにはいくつかのご意見も賜り、それに対する反論の機会をうかがっていました。また、私自身が以前から書きたいと思っていたテーマもありました。そこで、両者を統合する意味で、そもそも当ウェブサイトを運営する目的、私自身が参考にしているブログサイト、そしてウェブの社会的な役割について、簡単に述べておきたいと思います。

ウェブサイトを運営する目的

今週に入り、当ウェブサイトへのアクセス数がやや落ちています。やはり、サッカーW杯の影響でしょうか?いずれにせよ、私自身はスポーツに詳しくありませんし、当ウェブサイトが「政治経済評論」を標榜する以上、「アクセス数を狙うため」に、この話題について取り上げるつもりもありません。

ただし、さまざまな報道を眺めるなかで、読んで下さった方の知的好奇心を刺激すると思われた話題があれば、専門外の話題であっても、積極的に紹介していきたいと思います。

ところで、「アクセス数狙い」という点で申し上げるならば、当ウェブサイトも、もっとやりようはあるでしょう。たとえば、某匿名掲示板をそのまま転載し、どぎつく色を塗る、といったサイト運営もできますし、著作権なんか無視して、どこかのウェブサイトから画像を盗んで来てアイキャッチ画像に設定しても良いはずです。

あまり他サイトの悪口を言いたくないのですが、世の中の「まとめサイト」の多くは、こうした形式で運営されているようです。なかには、『日韓スワップ論に関する呆れたフェイク・ブログ』でも取り上げたような、

  • 【速報】 河野太郎閣下、韓国との断交を決意!!!!
  • 【韓国発狂】「スワップ!お願いニダ!!」「二階先生助けて!」二階「韓国は面倒な国だ」

といった、極めて悪質で低俗なフェイク・ブログ・サイトもあります。

もっとも、これらのフェイク・ブログ・サイトに問題があるからといって、「インターネットの議論を規制すべきだ」といった極論を申し上げるつもりはありません。要するに、情報の受け手(つまり日本国民)が賢ければ、こうした悪質なフェイクに騙されないからです。

繰り返しになりますが、当ウェブサイトでは、「読んで下さった方々の知的好奇心を刺激すること」を目指して記事を執筆しています。当ウェブサイトの記事を読んだ人がどう感じるかが重要であり、どぎつい画像やフェイク・ニュースを混ぜてアクセスを集める、というつもりは一切ありません。

だいいち、そんなことをしなくても、当ウェブサイトには十分にレベルの高い読者の皆様が訪れてくださっていますし、鋭いコメントを残してくださる方も多数、いらっしゃいます。当ウェブサイトを気に入って下さる方が増えれば、アクセスは勝手に増えていくのではないかと思うのです。

どんなウェブサイトを読んでいるのか?

注目しているブログ等①ゴシップ・ブログ

さて、本日は少し趣向を変えて、私自身がときどき目を通しているブログ・サイト等について、コメントをしてみたいと思います。

実は、「まとめサイト」業界では、「アンテナ・サイト」などを使って、事実上、仲間内のコミュニティのようなものが成立しています。同じような傾向のブログ・サイトが、お互いに読者を周遊させながら、ネット・サーフィンを楽しませる、という趣向ですね。

なかには、政治・経済のまとめブログだけでなく、既婚者の浮気の制裁体験談、学校や職場でのいじめ体験談、嫁姑問題など、ひと昔前だとどこかのゴシップ誌やスポーツ新聞、大衆誌などに掲載されていたような話題をまとめたブログもあります。これを「ゴシップ・ブログ」とでも呼びましょうか。

たとえば、「姑から嫌がらせをされて反撃した話」、「職場や学校で嫌がらせをされて反撃をした話」、「夫(妻)が浮気をして、制裁して離婚した話」などがその鉄板ネタですが、中には「変わった名前を付けられて苦労している話」、「近所のおかしな人の話」などもあります。

こうしたブログを「低俗だ」と切って捨てるのは簡単ですが、関係ない書き込みを除外して、読みやすくまとめている技量は、これはこれで面白いと思います。誤解を恐れずに申し上げれば、これらのブログが存在している理由は、それを「読みたい」と思う人が多いからだと思います。

インターネットが出現する以前、すべての新聞、雑誌、テレビ番組が高尚な話題ばかり追いかけているのではなく、軽い息抜きの話題や、やや低俗なゴシップネタなどを提供していたことも事実でしょう。

いずれにせよ、こうした「ゴシップ・ブログ」が広まれば、スポーツ紙や大衆誌などが売れなくなるのも、テレビの「お昼のワイドショー」を見なくなる人が増えるのも、当然のことかもしれません。

注目しているブログ等②自分の意見を前面に押し出したもの

ところで、私は以前から、『【速報】 河野太郎閣下、韓国との断交を決意!!!!』、『【韓国発狂】「スワップ!お願いニダ!!」「二階先生助けて!」二階「韓国は面倒な国だ」』といったタイトルを付すまとめブログを「フェイク・ブログ」などと申し上げて批判して来ました。

これらのブログの多くには、フェイクを流すという大きな問題点もありますし、他にも、某匿名掲示板の議論(つまり他人の議論)をそのまま転載しているという意味で、非常に重大な問題点があります。だいいち、ブログ運営者のオリジナリティが感じられないので、面白くありません。

しかし、その一方で、「アンテナサイト」に登録されているブログの中でも、私が非常に参考にしていて、頻繁に目を通すようにしているサイトがあります。それが、『楽韓ウェブ』です。

このサイトは、韓国メディアの報道(朝鮮語のものも含めて)を引用したうえで、それに対して同じくらいの分量を割いて、ブログ運営者本人の見解が示されているのです。その見解が、正しいか間違っているかの問題ではありません。要するに、私が求めているのは「その人の見解」です。

私自身は『楽韓ウェブ』の運営者の方と面識もありませんし、連絡を取ったこともありませんが、それでも同ウェブサイトの運営方針に対しては、非常に好感を持っていますし、参考にしています。他人の議論をそのままペタっと貼っている「まとめサイト」とはまったく異なるからです。

同様に、『パチンコ屋の倒産を応援するブログ』というブログサイトも、非常に参考にしています。ずいぶんと以前から運営されているようですが、こちらのブログの場合も、私は運営者の方とは面識もありませんし、連絡を取ったこともありません。

ブログのタイトルは非常に刺激的ですが、ブログの筋は通っていて、ブログ主の議論姿勢も一貫しています。何より、この『パチンコ屋の倒産を応援するブログ』は、ブログ主が「コメントも転載も自由」としている点も、好感度が高い部分の1つでもあります。

こうしたウェブサイトは、日本の民主主義のレベルを上昇させる効果があると思うのです。

罵倒するブログ、転載ブログはNG

一方で、私が読みたくないと思うブログサイトなどもあります。たとえば、記事のタイトルで「韓国はバカ」などと蔑むようなブログです。

もちろん、当ウェブサイトでも、敢えて「バカ」という単語を使うことはあります(たとえば『【夕刊】非核化コストと北朝鮮に対する経済支援を同一視する愚』などをご参照ください)。しかし、いくら主義主張が気に入らないからといって、普段から全開で「バカ」と蔑むのは行き過ぎだと思います。

また、政治系のウェブサイトのなかにありがちですが、インターネットの匿名掲示板の議論をそのまま転載しているだけのウェブサイトにもがっかりします。ブログ、ウェブサイトの執筆者によるオリジナリティが何も感じられないからです。

もちろん、ゴシップ系のブログのように、「そのまま転載して面白い」と多くの人が感じるであろうブログも存在するのですが、私自身が求めているのは、左翼、右翼を問わず、「その人の政治的主張が盛り込まれたウェブサイト」です。

非常に申し訳ないのですが、他人の議論を転載するだけのブログや、自分と主義・主張が異なる人・政党・国などをひたすら罵倒するだけのブログには、私自身は読む価値を見いだせないでいるのです。

自然淘汰に任せるのが良い

表現の自由は大事

さて、ここからは『ビジネスマンが読み解く「リテラシー」の重要性』で申し上げたのとまったく議論です。たしかに昨今、インターネット上にはさまざまなウェブサイトがあり、まさに「玉石混淆」と申し上げるのが相応しい状態だと思います。

しかし、それと同時に、「レベルの低い議論が行われているウェブサイトについては、法律で禁止して、社会から排除してしまうべきだ」「インターネット実名制を義務付けるべきだ」といった議論には、私は一切同意しません。

その理由は、日本が自由・民主主義社会だからです。どんな意見であっても、「意見としては」尊重されるべきであり、意見表明の場を奪われてはならないからです。

最近、愛国的な歌詞を作ったアーティストが謝罪に追い込まれた事件があったようですが、むしろ、現代の日本社会において、表現の自由を制限しようとしているのは、「左派」「リベラル」「パヨク」と呼ばれる人たちの方ではないかと思います。

しかし、一般の国民が十分に賢ければ、社会的に極論が台頭することもないはずですし、インターネット上のフェイク・ニュースを取り締まらなければならないのであれば、朝日新聞のように、明らかな捏造報道を垂れ流して来たフェイク・ニューズ・メディアこそ、真っ先に取り締まられるべきです。

朝日新聞に虚報を含めた報道の自由が認められている以上、インターネットの匿名掲示板やまとめブログなどを取り締まる理由などどこにもありません。

これこそが本来の民主主義社会だと思います。

極論が台頭しない条件

ただし、極論が支持されないようにするためには、国民が十分に賢いこと、現状に極端な不満を抱いていないことなどが必要です。

その意味で、私が非常に心配しているのは、現在の欧州です。欧州では統一通貨・ユーロが事実上、失敗に終わりつつありますし、移民政策・多文化共生でも失敗しました(これらについてはどこかでゆっくりと議論したいと思います)。

その結果、一部の国では「反移民」「反ユーロ」「反EU」といった反動的な政策を掲げる政党が躍進し始めていますし、もう数年以内に、「ユーロから離脱する」「移民を禁止する」などと宣言する国が出現しても不思議ではありません。

日本は欧州を「他山の石」として、経済運営で失敗しないようにしなければなりません。その意味で、2019年10月に予定されている消費税の税率の再引き上げについては、深く懸念しています。自民党は、1997年と2014年の消費増税が日本経済に打撃を与えたことを、どうして認めないのでしょうか?

いずれにせよ、極論を主張する政党が台頭しないようにするためには、まずは経済政策をしっかりとすることが必要です。この点において、私も経済評論家の1人として、安倍政権には到底、「百点満点」を差し上げることはできません。

なかなか悩ましい論点ですが、私の役割は、新宿の片隅でウェブサイトを更新し続け、社会人評論家の1人として、意見を発信し続けるしかないと割り切っているのです。

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