【夕刊】「蚊帳の外」なのはむしろ韓国と北朝鮮の方

日本は南北首脳会談で「完全に蚊帳の外に置かれた」とする論調がしつこく繰り広げられているようですが、ここで具体的な証拠をもって、こうした見方が完全な間違いであり、むしろ「蚊帳の外」に置かれつつあるのは南北朝鮮の方である、ということを示しておきたいと思います。

マスゴミのキーワードは「蚊帳の外」

日朝関係の「本質」は「最大限の圧力」

4月27日に行われた南北朝鮮首脳会談と「板門店宣言」を受けて、日本の新聞、テレビなどは、日本が「蚊帳の外」にある、などと決めつけているようです。

南北首脳会談についての会見(2018/04/27付 首相官邸HPより)

首相官邸ホームページによれば、会談が行われた27日の当日、安倍総理大臣は官邸で記者会見に応じました。その際、記者からは「日本が蚊帳の外に置かれてしまう」という懸念が上がったそうですが、安倍総理はこれに対して

それは全くありません

と否定したそうです。

新聞、テレビの関係者に対しては、本当に「下らない質問をするな」、と言いたいと思います。これは「南北朝鮮で勝手に対話が進み、日本が蚊帳の外に取り残されている」という印象操作のための質問であり、これを発した記者は、よっぽど不勉強なのか、それともよっぽど日本が嫌いなのか、そのどちらかでしょう。

この質問を発した人間は、次のニュースを100回読んで欲しいと思います。

北朝鮮、日本の圧力非難「平和の流れ感知できず」(2018.4.28 20:06付 産経ニュースより)

産経ニュースからの孫引きで恐縮ですが、北朝鮮メディア『朝鮮中央通信』は28日、日本に対して「朝鮮半島と地域に流れる平和の流れをきちんと感知できない」と非難する論評を配信したそうです。その理由は、「板門店宣言」にも関わらず、日本が「最大限の圧力を維持する」と表明したためでしょう。

しかし、そもそも「日本が蚊帳の外」にいるのだったら、北朝鮮がわざわざこのような論評を配信するわけがありません。自然に考えて、日本が北朝鮮に対する圧力をまったく緩める気配を見せないことに、焦りを感じている証拠です。

つまり、日朝関係の本質は、「日本が最大限の圧力を北朝鮮に加えていること」であり、こうした関係は「板門店宣言」の前後においてまったく変わっていないのです(もっとも、北朝鮮に対する圧力はさらに高める余地があるとは思いますが…)。

北朝鮮からの「悲鳴」が聞こえる

つまり、日本が「蚊帳の外」に置かれていることにしたい人たちは、日本国内外にたくさんいるようですが、「板門店宣言」翌日の北朝鮮による日本への批判は、見方を変えれば、北朝鮮からの「悲鳴」と言えなくもありません。

こうした中、昨日、安倍総理は韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領と電話会談し、その直後に東京を訪問した韓国の徐薫(じょ・くん)国家情報院長と官邸で面会し、南北首脳会談のやりとりの詳細について説明を受けたそうです。

【南北首脳会談】/金正恩氏「いつでも日本と対話行う用意」大統領府明かす(2018.4.29 14:17付 産経ニュースより)

安倍総理は文在寅氏に対し、「共同宣言に朝鮮半島の完全な非核化が明記されたこと」を評価するとともに、南北首脳会談で「拉致問題に言及があったこと」をめぐり「誠意に感謝したい」と述べたそうですが、これは金曜日時点のドナルド・トランプ大統領のツイートと同様、あくまでも単なるリップ・サービスでしょう。

それよりも重要なのは、この一連のやりとりで、韓国大統領府を通じ、北朝鮮の独裁者である金正恩(きん・しょうおん)が「いつでも日本と対話を行う用意がある」(意訳すれば「最大限の圧力を緩和してくれ」)と述べた、という点です。

日本が「蚊帳の外」にいるのなら、こんな発言が出てくるわけがありません。

「蚊帳の外」理論の破綻

日本はむしろ主導的な役割を果たしている

実は、今回の南北首脳会談に先立ち、ドナルド・トランプ米大統領は、北朝鮮の「リビア方式での核放棄」(別名「CVID」、「完全、検証可能、不可逆的な方法による廃棄(Complete, Verifiable and Irreversible Dismantlement)」の略)と「拉致問題の完全解決」を求めました。

これは明らかに、安倍晋三総理大臣の「入れ知恵」によるものです。「CVIDと拉致解決」の2点がセットでなければ、米朝首脳会談で「さっさと席を蹴る」とのトランプ氏の発言を信じるならば、米国はいまのところ、全面的に日本の味方であり、米国は日本と一枚岩です。

そして、米国が日本と一体であることは、非常に心強い限りです。私に言わせれば、むしろ「国際社会の蚊帳の外」に置かれそうになっているのは、南北朝鮮両国ではないかとすら思えるのです。

日米+G7+豪州の多国連携

その証拠の1つが、「瀬取りを巡る多国間連携」です。

この「瀬取り」とは、海上でこっそり行われる積み荷の移し替えのことであり、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などは航空写真を示したうえで、「北朝鮮による制裁逃れ手段として使われている」などと報じて来ました(詳しくは『マス・メディアが日本のボトルネック』などをご参照ください)

こうした「瀬取り」を取り締まるために、日本が主導して、こんな試みも行われるようです。

豪加、米嘉手納基地から監視 北朝鮮制裁逃れ防止(2018/4/28 13:30付 日本経済新聞電子版より)

日経などの報道によると、防衛省は28日、沖縄県の米軍嘉手納基地を拠点に、米国、オーストラリア、カナダが、瀬取りの監視活動を強化するそうです。その際、日本は豪州、カナダ両国と、監視活動の情報共有で協力するとしています。

それだけではありません。日本は最近になって、「2+2会談」(自国と相手国の外相、防衛相合計4人での会談)に力を入れており、米国だけでなく英国、フランスとも連携しています。

南北朝鮮が「日本を蚊帳の外に置いた」と思っていたら、「蚊帳の外」にいるはずの日本が、米国、豪州、カナダ、英国、フランスなど、それこそ世界中の有力国と連携して、北朝鮮包囲網を敷き始めているのです。

北朝鮮問題をどう解決するのか?

もちろん、冷静に考えてみると、この「CVIDと拉致解決」の2つの目標は、現状のままでは達成することが困難です。なぜなら、北朝鮮のバックには中国とロシアが付いているからであり、この両国が日米陣営に協力してくれなければ、北朝鮮問題の完全解決は難しいからです。

しかし、日米が一枚岩であり続け、国際社会による強力な圧力を加え続ければ、かならず勝機は見えてきます。

くどいようですが、北朝鮮にかかる諸問題(核開発問題、拉致問題など)の解決を阻んでいるのは、中国とロシアです。しかし、中国は金融市場における資金の枯渇、ロシアは原油に依存したモノカルチャー経済、と、それぞれに悩みを抱えています。

さらに、東南アジア諸国連合(ASEAN)内部で、ここに来て再度、中国の南シナ海進出に批判的な論調が高まっていること、ロシアについてはクリミア半島問題でいまだに欧州連合(EU)などから経済制裁を受けていることに苦慮しています(※これらについては機会があればどこかで触れます)。

ということは、北朝鮮にかかるさまざまな問題を包括的に解決するためには、まずは

北朝鮮に対する現在の国際的な制裁を維持し、さらに強めること

に他ならないのです。仮にこの状況で、中国とロシアが北朝鮮を経済的に支援しようものなら、中露両国こそが国際社会から制裁を喰らいかねない状況です。つまり、中露両国がうかつに手を出せないまま、北朝鮮が経済的に干上がるのをじっくりと待つのが良いでしょう。

その北朝鮮に対し、南の同胞が支援をしようとしていますが、それこそ『韓国も経済制裁の対象にすべき』とする国際世論が沸騰するのが関の山です。その意味で今年は「忍耐」の年となるのかもしれません。

仮に米国による北朝鮮への攻撃が行われないのだとしたら、安倍総理はここらでもう1度、衆議院の解散総選挙を行っておくのも良いかもしれません。北朝鮮包囲網だけでなく、日本国内から日本を破壊しようとする勢力(朝日新聞社、日本共産党、立憲民主党など)を壊滅させることも大切だからです。

いずれにせよ、私たち日本国民にとっては、まだ当面、気を抜くことができない展開が続きそうです。

読者コメント一覧

  1. オールドプログラマ より:

    韓国の文大統領は南北会議の結果をトランプ大統領に電話で説明した後、トランプ台頭量は安倍総理と電話会談し、説明の内容を聞いています。その後、文大統領からの説明を受けています。安倍総理は眉につばをつけながら説明を聞いていたと思います。「日本を焦土にしてやる」と言っていた金正恩が米鮮会談の後で日鮮会談をというのは米鮮会談は成功すると信じているからでしょうね。どうなりますことやら。
    失礼しました。

  2. めがねのおやじ より:

     < 夕刊の配信ありがとうございます。北朝鮮と韓国という『悪だくみ』朝鮮連合が板門店宣言などと言い回り、世界中から暖かく見つめる声、称賛が【いちおう】寄せられています。もっとも各国とも公式にはそういう風に歓迎してますが、額面通りではありません。また日本のマスゴミや野党、南北朝鮮などは、名指しで日本を『蚊帳の外』と攻撃しています。
     < いちいち『蚊帳の外』と挑発してくるのは、よほど日本政府の「警戒は緩めない」という姿勢が困るのでしょう。それでいて韓国大統領府は安倍首相に対し、北朝鮮が日本との会談を考えても良い(なんと上から目線、相変わらずだな)と伝えた。よほど困ってるんだろう、南北共に。板門店宣言では米南北または中国を入れた4か国協議と言ってますが、その声に惑わされることなく、日本もCVID、拉致被害者解放と北の謝罪を従来より、更に多方面から発信していくべし、と思います。また瀬取りは韓国籍船も厳しく追跡する。また私は韓国の海外公館(大使、領事館)が悪さをしでかさないか、監視すべきと思います。行為があれば即、敵性国となる。
     < 一方、国内マスゴミと野党も『日本蚊帳の外』論を張ってます。有田芳生氏など27日にツイッターで『歴史的な南北首脳会談。安倍政権はいまだに圧力を強調するだけで時代精神から取り残されている。今は緊張緩和局面への関与が流れだ』、28日は『国際感覚からすれば明らかな「蚊帳の外」』と妄言を連発しています。これ以外にも同様の発言をしている反日日本人は多い。野党議員特に立憲民主、希望、民進、日本共産、国民民主、社民、無所属左傾派は次の国政選挙で必ずや引きずり下ろしましょう!
     < 北朝鮮は非核化の公開ということで、5月にも豊渓里の核実験場を閉鎖し、それを米韓関係者・メディアに公開するという。またも偽りの行為です。数千人という核開発関係者がいれば、再度の開発など簡単にできる。それに豊渓里は過去数度の実験で、地層が崩れ既に使い物にならないとの未確認情報もあります。豊渓里含め他の実験場も全壊させ完全にコンクリートを流し込んで固め、その上から鉄板を張り、盛り土をする。移動式発射台、固定式発射台も国外へ運ぶぐらいでないと信用できない。24時間体制の警備員も国外から連れてくる必要があるでしょう。ホントに信用ゼロの国ですから(おっと南もな)。
     <失礼します。

  3. 非国民 より:

    安倍総理、余裕綽綽ですね。北朝鮮の核は管理がいい加減で、それこそ中東に流れるかイスラム系テロリストに流れるかわからないですからね。案外、ロシア、中国、アメリカでもう話がまとまっていて、北朝鮮をどう料理するか方向が決まっているんじゃないでしょうか。その情報があって、安倍総理はマスコミが何をいおうがどこ吹く風なのかもしれません。拉致問題が解決しないと、日本共産党以外の党が政権にいるかぎり北朝鮮に経済支援はできませんな。立憲民主党がかりに政権をとったしても拉致問題の解決なしには北朝鮮に援助は不可能でしょう。北朝鮮が核で脅してきても、たぶん脅しに屈することはないと思います。逆にそのときは憲法9条を堂々と改正すればいいだけです。たぶん、誰も反対しないでしょう。日本共産党ですら憲法改正に賛成するかもしれません。

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