「攻撃後」のことを考える方が重要だ

すでに米軍による北朝鮮攻撃があるのかどうかを議論するタイミングを過ぎた―。これが、私の持論です。世の中には北朝鮮攻撃説が溢れ返っていますが、本日は『12月18日が晴天ならば北朝鮮奇襲か?』の続編として、「北朝鮮攻撃後」について、少し考えてみたいと思います。

「北朝鮮攻撃後」に備える

果たして米国は実力行使に出るのか?

私は今週日曜日、『12月18日が晴天ならば北朝鮮奇襲か?』の中で、米軍が北朝鮮に対し、限定的な攻撃を仕掛ける可能性が高まっていると申し上げましたが、本日もこの話題を取り上げます。

米国が北朝鮮攻撃に踏み切ると私が予想するの論拠は、北朝鮮を放っておけば、かなり近いうちに、北朝鮮が米国本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)を装備することは確実と考えられることです。

米国としてはこれを放置するとは考えられません。

その理由は簡単です。

「北朝鮮の核兵器自体が脅威だから」、ではありません。

「北朝鮮に核武装を許したという事実が脅威だから」、です。

米国が北朝鮮の核武装を止めなければ、米国にとって「核武装して欲しくない国」が、相次いで核武装に踏み切るであろうことは間違いありませんし、そのことは米国にとって悪夢です。

ということは、米国としては1つずつ、打てる手を打つだけの話です。

米国が国際問題を解決する時には、一般に、①話し合い、②経済制裁、③軍事行動、というステップを踏みます。

現在はこの「①話し合い」のステップは終了していて、「②経済制裁」の段階に来ています。米国は日本と協力して、北朝鮮に対して一切の資金源を絶つべく、さまざまな努力をしています。

その典型例が今年9月の国連安保理制裁ですが、これに加えて米国は先月20日、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定しましたし、日本も北朝鮮向けにいくつかの独自制裁を加えています。

こうした経済制裁については、「大した効果がない」などと主張する人もいますが、私はそうは思いません。最近、北朝鮮のものとみられる木造船が日本に相次いで漂着しているからです。

秋田にまた木造船2隻漂着、2遺体も見つかる(2017年12月07日 13時12分付 読売オンラインより)

これらの船舶には、北朝鮮による工作員が乗船しているとの疑いもありますが、北朝鮮の庶民の食糧事情が極端に悪化していて、北朝鮮の漁民が相当に無理をして日本近海にやってきているという見方もできます。

いずれにせよ、「①話し合い」と「②経済制裁」が終了し、あとは「③軍事行動」を待つのみです。

本当の脅威は兵器の転売と拡散だ

ところで、米国にとって、核兵器そのものは、それほど大きな脅威ではありません。なぜなら、核兵器の開発に成功したとしても、ミサイルがなければ、物理的に米国まで運搬する手段が限られているからです。

もちろん、北朝鮮が核兵器の小型化に成功した際、それをテロリストが米国本土に持ち込むというのは現実にあり得る話ですが、これはもう少し先の話です。

その意味で、核兵器の運搬具であるミサイルこそが、米国にとっての目先の大きな脅威です。そして、より厳密に言えば、米国にとっての脅威には、2つの種類があります。

1つ目の脅威は、実際に北朝鮮がミサイルを発射するリスクです。ただ、この脅威については、現段階ではそこまで現実的なものではありません。

北朝鮮が米国本土を射程に収めるミサイルの開発に成功しているらしいことは事実ですが、重量のある核弾頭を搭載したミサイルを、ニューヨークやワシントンを含めた米国の諸都市に正確に到達させるほどの技術力が現在の北朝鮮にあるのかと言われれば、そこは疑問だからです。

もちろん、戦略的には、重量のある核弾頭ではなく、比較的軽くて北朝鮮が大量に所持している生物・化学兵器の類いを搭載したミサイルが、米国に届くリスクはあるでしょう。それに、中国やロシアと異なり、北朝鮮は絶望的に貧しい国ですから、破れかぶれで世界を破滅に引きずり込むために、ミサイルを発射する可能性はゼロではありません。

ただ、金正恩(きん・しょうおん)が現段階で、米国にミサイルを撃ち込むという可能性は、決して高くないと見るべきでしょう。

むしろ、本当の脅威は2つ目のもの、すなわち、北朝鮮がミサイルや核兵器を第三国(あるいはテロリスト)に転売する可能性です。

放っておけば、北朝鮮が所持するミサイルの性能は上昇していきますし、核兵器も小型化に成功するでしょう。そして、高性能化した北朝鮮製の武器は、紛争当事国やテロリストらから見て、魅力的です。

つまり、北朝鮮製の武器は、高く売れる可能性があるのです。

おそらく金正恩が大量破壊兵器を開発する本当の目的は、自分が実戦使用するためではなく、「自国は核武装している」と宣伝することに加え、他国に高く売りつけるためであると考えるべきなのです。

米国は核兵器を使えない?

ところで、北朝鮮を巡るリスクが日々、上昇しているなかで、昨日、日経ビジネスオンライン(NBO)に、鈴置高史編集委員の大人気記事『早読み深読み朝鮮半島』の最新版が掲載されました。

「北に先制核攻撃も辞さず」と言明した米国務省/「対話の時ではない。核放棄に向け北朝鮮を全力で圧迫」(2017年12月7日付 日経ビジネスオンラインより)

リンク先の記事の全文については、当ウェブサイトでは引用しません。興味がある方は、是非、NBOに読者登録をして、各自、直接読んで下さい。

ところで、昨日の鈴置編集委員の記事によれば、米国務省のアダムス報道官は12月5日、次のように発言したそうです。

The President’s top priority remains protecting the homeland, U.S. territories, and our allies against North Korean aggression. We remain fully committed to the defense of our allies, the Republic of Korea and Japan, using the full range of our conventional and nuclear capabilities.

私の文責で意訳すれば、次の通りです。

トランプ大統領は米国本土、米国領土、そして同盟国を、北朝鮮の悪意から守ることを最優先に考えている。わが国はまた、同盟国である朝鮮共和国(※)と日本を守るという約束を完全に履行するつもりだ。その際、わが国は通常兵器に加え、核兵器の使用も辞さない。

この意訳は、鈴置編集委員が記事中で提示しているものとは異なっていますが(特に※印を付した箇所)、その意味については、のちほど補足します。

鈴置編集委員は

「核」という言葉を使って北朝鮮を脅したことは、私の知る限りありません。

と述べていますが、確かに米国の報道官の口から「核を使用するかもしれない」との言葉が出てくれば、ショッキングです。ただ、それと同時に、それは報道官の「口先」だけの話であり、現実には、米国は核兵器を使わない、いや、使えないと見るべきでしょう。

それはなぜでしょうか?

米国が核兵器で恐れる「本当のこと」

その前に、1945年8月に行われた、人類史上最悪の、恐るべき「人体実験」について、振り返っておく必要があります。

それは、いうまでもなく、8月6日午前8時15分に、広島市に投擲されたウラニウム型原爆と、8月9日午前11時2分に、長崎市に投擲されたプルトニウム型原爆です。

この2つの原爆は、タイプが異なっています。

広島型原爆は「ガンバレル方式」と呼ばれ、臨界量未満のウランの塊を2つに分けておき、投下後、目標の高度に達した時点で2つの塊を1つに合わせるという、非常に単純な仕組みです。

これに対し長崎型原爆は、プルトニウムの塊を「爆縮」させる必要があるため、技術的には難しく、実際に米国は長崎に原爆を投下する前に、7月16日に米国本土で核実験が行われているほどです。

それはさておき、米国が原爆を日本に投下した目的は、結局のところ、「人体実験」にあったと考えられます。

というのも、広島の場合は、事前の偵察で、8時15分前後に、多くの人々が屋外に出ている(たとえば職場や学校で体操をしている、多くの人が通勤している、など)という事実を、米軍が把握していたからです。わざわざ8時15分に原爆を投下する理由は、より多くの人が、屋外で熱線を浴びることを狙ったものにほかならないのです。

そして、1945年の終戦直後ならまだしも、現代社会において、いかに北朝鮮が「閉ざされた国」であったとしても、核兵器を実戦使用すれば、その惨状について、世界に対して隠し立てすることはできません。

よって、世界中の目が米国(とすべての核保有国)に対して批判一色となることは想像に難くないでしょう。

それだけではありません。

米国にとっては、戦後70年以上、一生懸命についてきた「原爆は戦争を終わらせるために必要なものだった」というウソが、世界中で暴露されてしまうからです。場合によっては、米国社会自体が揺らぐことも考えられます。

つまり、米国にとっては、核兵器は絶対に手を出すことができない兵器なのです。

米国が本当に恐れている国

ところで、先ほど、北朝鮮の核武装を許せば、核ドミノが発生する、という論点を紹介しました。

では、米国が恐れる「核ドミノ」の、最も有力な候補国とは、いったいどこでしょうか?

韓国?ベトナム?インドネシア?フィリピン?あるいはアフリカや中南米のどこかの国でしょうか?

いずれも違います。

米国が最も恐れる核武装の筆頭候補とは、ほかでもありません。日本です。

米国内では、1945年、日本の広島や長崎に原爆を投下したことを巡っては、「戦争を早く終結させるために必要だった」と虚偽の事実を教え込んでいます。

事実は全く異なります。広島と長崎への原爆投下の正体は、人間の大量虐殺であり、核兵器を使った人類初の人体実験だったのです。

そして、米国は心の底で、日本のことを恐れています。いつの日にか、日本が最新兵器で武装したときには、1945年の広島・長崎の「仕返し」をされるのではないかと思っているのです。

もちろん、私たち日本人は平和を愛する民族です。学校でも「9条教」を教え込まされますし、「非核三原則」は絶対のものだと洗脳されています。私たち日本人は、現状の日本が、核武装して米国を攻撃するなどとは考えられないと信じています。

しかし、日本から「目と鼻の先」の距離にある北朝鮮が核武装し、狂気じみた指導者がその匕首を日本に向けたとなれば、いかにGHQを通じて「平和ボケ」を植え付けた日本であったとしても、さすがに目が覚めるでしょう。

私はその意味でも、米国は通常戦力を用いて、何が何でも北朝鮮の核開発を止めると見ているのです。

朝鮮共和国か南朝鮮か?

さて、鈴置編集委員の記事を紹介した下りで、私はアダムス報道官の発言にあった“the Republic of Korea”という単語を、「朝鮮共和国」と訳しました。

これにはちゃんとした理由があります。

実は、日本語や中国語では漢字を使うため、「韓国」(あるいは「大韓民国」「南韓」)などの表記と、「朝鮮」「南朝鮮」などの表記には、明確な違いがあります。しかし、「韓国」も「朝鮮」も「韓」も、英語で表記すれば、すべてKoreaです。

つまり、Republic of Koreaとは、直訳すれば、「朝鮮共和国」あるいは「韓共和国」「韓民国」などと表記するのが正しいのです。

ところが、彼らが名乗る正式名称は「大韓民国」です。

この「大」を含めて英語に訳せば“the Great Republic of Korea”とでも称するべきではないかと思うのですが、現実には彼ら自身、“Great”を付けずに“the Republic of Korea”と呼んでいるそうです。

私がこの下りに引っかかっている理由は、他ならぬトランプ大統領自身が、常日頃、韓国のことを、“South Korea”、つまり「南朝鮮」と呼んでいるからです。

これは、トランプ氏が韓国のことを、正式名称(あるいはSouthを付けないKorea)で呼ばない理由があると考えるのが自然ではないでしょうか?

これに関連して、先日も、こんな報道がありました。

文大統領「先制攻撃は容認できない」=北朝鮮核問題で(2017/12/06 20:54付 聯合ニュース日本語版より)

聯合ニュースによると、韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領は6日、「韓国7大宗教」の指導者を招いて大統領府で行われた昼食会で、北朝鮮の核開発問題を巡り、

軍事的な先制攻撃で戦争が起きる方式は断じて容認できない

われわれの同意なしに朝鮮半島での軍事行動はあり得ないと米国にはっきりと伝えた

と述べたのだとか。

こんなことを言い続けているからこそ、トランプ氏からSouth Koreaと呼ばれ、強い不信感を買っているのでしょう。

北朝鮮攻撃で問題は解決しない

果たして12月18日に攻撃はあるのか?

さて、ここからは『12月18日が晴天ならば北朝鮮奇襲か?』の続きを議論しましょう。

私は、米国が年内に北朝鮮を攻撃するとしたら、ミサイル基地などに限定した攻撃(いわゆる「サージカル・アタック」)の可能性が最も高いと考えています。

理由は簡単です。北朝鮮の体制を崩壊させるような、全面的な戦争は、中国やロシアの抵抗に遭い、うまく行かない可能性が高いからです。

もし中国やロシアの了解が得られないのに、米国が金正恩の排除(つまり「斬首作戦」)に乗り出すとしたら、よっぽど勝算がなければなりません。たとえば、北朝鮮内部に米国がスパイを送り込んでいて、金正恩の所在地や、同国内の指揮命令系統を、米国が完全に把握しているならば、話は別でしょう。

しかし、それらの準備がないままに「斬首作戦」に踏み切れば、中国が国境を越えて介入してくるという、「朝鮮戦争の悪夢」の再来が懸念されますし、ロシアが金正恩を自国領内に避難させ、大量の影武者を北朝鮮内に出現させることにより、米軍を擾乱するかもしれません。

そのように考えるならば、「サージカル・アタック」の方が、はるかに現実味が高いのです。

すでに中国は「局外中立」を宣言

理由はそれだけではありません。

かりに米軍の攻撃が「サージカル・アタック」に留まる場合、中国は中立を保ち、介入して来ないという確約が取れているのです。これについては、実は、すでに8月の段階で、答えが出ています。それが、次の「往復書簡」です。

Reckless game over the Korean Peninsula runs risk of real war(2017/8/10 23:23:40付 環球時報英語版より)
We’re Holding Pyongyang to Account(米国時間2017/08/13(日) 17:37付=日本時間2017/08/14(月) 06:37付 WSJオンラインより)

前者は中国共産党の事実上の機関紙である環球時報(英語版)に掲載された社説で、後者は米国のティラーソン国務長官、マティス国防長官が連名で、ウォールストリートジャーナル(WSJ)に寄稿した記事です。

環球時報の主張の要点は、北朝鮮が先制攻撃して米国がこれに反撃するならば、中国は中立を保つと明言しているのです。

これに対してマティス、ティラーソン両長官は、米国の最終的な外交目的が「朝鮮半島の非核化」にあるのであり、北朝鮮の体制変革には「興味がない」と、はっきり断言しているのです。

このことから、米国が北朝鮮の「先制攻撃」を理由に、核攻撃能力の無力化だけを目的にした限定空爆を実施するならば、少なくとも中国としては中立を守る可能性が非常に高いと考えられます。

そして、攻撃が「サージカル・アタック」に留まる限り、中国の了解さえ得ておけば、別にロシアの了解を取る必要などありません。これにより、北朝鮮の挑発に対して限定空爆を加えるというシナリオは、一挙に現実味を帯びてくるのです。

攻撃理由は冬季、クリスマス休暇、新月

私が「限定空爆」を予想する理由は、ほかにもいくつかあります。

NBOの鈴置編集委員の受け売りですが、米軍が北朝鮮の地下ミサイル基地を叩くためには、赤外線センサーなどを使うため、地面の温度が下がる冬場の方が、ミサイル基地を検出しやすいという事情です。

これに加えてクリスマス休暇(つまり12月25日前後2~3週間)の時期は、非戦闘員が在韓米軍基地からいなくなることが多く、仮に限定空爆により北朝鮮が南側に攻撃を加えたとしても、米軍や米国人に生じる被害を最小限にとどめることができるという利点もあります。

さらに、電力不足に悩む北朝鮮にとっては、新月のタイミングで爆撃を受けたとしても、それを事前に察知することが困難です。

このことから私は、12月18日前後に米軍が北朝鮮に対する限定空爆に踏み切る可能性が高いと見ているのです。

しょせんは「限定」空爆、効果も「限定的」

ただ、本当に厄介なのは、米軍による北朝鮮攻撃により、すべてが終わるわけではない、という点です。

私は、今後1年以内に米軍が北朝鮮爆撃に踏み切る確率が50%程度であると考えていますが、仮に米軍が北朝鮮攻撃に踏み切ったとしても、これはあくまでもミサイル発射基地などに限定して攻撃するという、いわゆる「サージカル・アタック」でしょう。

ということは、このような空爆が行われても、金正恩体制は生き延びる可能性が高い、ということです。

しかも、おそらく米軍が北朝鮮攻撃に踏み切ったとしても、韓国は米軍の作戦に協力するとは限りません。いや、むしろ陸上の38度線を越えた侵攻は困難です。

結局、日本海や太平洋などに展開している米海軍の空母から爆撃機が出撃するか、通常弾頭を搭載したミサイルを撃つくらいしか、攻撃の方法はありません。

ということは、北朝鮮の軍事基地については、撃ち漏らしも発生するでしょう。

米国や日本にとっては、北の核開発については「当面の危機が去った」というだけの話に留まり、金正恩体制が存続している以上は、放置していれば、再び危機が訪れることを覚悟しなければなりません。

重要なのは「攻撃後」のアクションだ!

日本という国がしなければならないことは「防衛力を固めること」

私は、現在の日本が議論しなければならないことは、「米軍による北朝鮮攻撃が行われるかどうか」ではないと考えています。むしろ、「米軍が北朝鮮攻撃を実施した後のアクション」こそが、非常に重要だと考えています。

具体的には、北朝鮮のミサイルの破壊に成功した暁には、再び北朝鮮がミサイルを獲得したりしないよう、資金源を締め上げることが重要です。そのためには、日本国内で公然と資金集めやスパイ活動を行っている朝鮮総連や、反日活動を行っている日本共産党、朝日新聞社などの反社会的組織に対する、より一層の監視強化が求められます。

さらに、日本としてはアメリカ任せにするのではなく、まずは憲法第9条第2項を無力化することが必要です。

私は憲法第9条第2項については、現行の

前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

という下りを丸々削除することが必要だと考えています。

ただし、たとえば、憲法第9条第3項として、

前2項の規定に関わらず、日本国は自衛のための戦力を保持しなければならない。また、外国からの侵略、拉致犯罪、テロ等の攻撃を受けた時には、これに敢然と反撃しなければならない。

などの条項を追加するのであれば、事実上、第9条第2項を死文化することができるため、とりあえずはこれでも構わないと思います。

本当の敵は「国内」にいる!

ただ、私たち国民は、国会や日本政府に全てを委ねるべきではありません。

国民レベルでもできることは、たくさんあるからです。

その最たるものとは、「内なる敵」をやっつけることです。

「内なる敵」の典型例とは、マス・メディアです。たとえば、この期に及んで、ぬけぬけと「対話」などと主張する、毎日新聞や東京新聞のような極左メディア、慰安婦問題を捏造して日韓関係を破壊した朝日新聞、さらには国民から受信料という名目で事実上の血税をむしり取り、有害な反日番組を垂れ流すNHKという組織などがあります。

ここで、NHKについては先日、ある重要な判決が下りているのですが、これについては近日中にきちんと取り上げたいと思います。

ただ、それ以外のメディアは、いずれも「特権」を所持しているとはいえ、しょせんは民間企業です。別に暴力的な手法で戦う必要はありません。「正当な経済行動」で対抗すれば良いのです。

私たち日本国民が目覚め、きちんと意識して、これらのメディアに対し、「見ない」「読まない」「買わない」を貫けば、自然と彼らは経営難に陥り、倒産という形で淘汰されていくはずです。

反日野党は自然淘汰される

そして、これらの反日メディアが淘汰されれば、これにともない、民進党、希望の党、立憲民主党、社民党、自由党などの反日的な野党勢力も、自然に支持を失い、淘汰される方向に行くでしょう。

もちろん、これらの政党には、意外としぶとい「コア支持層」がいますから、彼らが完全に国会で議席を失うことはありません。しかし、「マッド編集」で擁護してくれていたマス・メディアの社会的影響力が消滅すれば、自然と反日野党も議席を減らす方向に行くはずです。

実は、すでにその兆候は出ています。

恒例の選挙データ分析』でも申し上げた通り、今年10月22日の衆院選では、野党勢力が全体として議席を減らしました。私は、現在が腐敗しきったマス・メディアと、新興のウェブ・メディアの影響力が拮抗する「過渡期」に差し掛かっていると考えています。

米軍による北朝鮮攻撃を奇貨として、「自分の頭で考える日本国民」がもっと増えれば、当てにならないマス・メディアではなく、独立系のウェブ・メディアを読む人が増えるはずです。

私も、その日が近いと考え、日々、研鑽に努めたいと考えているのです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. なでしこ より:

    更新お疲れ様です。目下色々と勉強中の身ですが、知見の深いこちらの
    サイトは、いつも興味深く拝見しています。
    さて、
    > ■ 文大統領「先制攻撃は容認できない」=北朝鮮核問題で(2017/12/06
    これについては、既に今年8月の時点で、アメリカ側から速攻で否定されて
    いるようですが…
    http://www.sankei.com/premium/news/171010/prm1710100008-n5.html
    在寅さんには馬耳東風なのでしょうか。
    先月のトランプ大統領訪韓時といい、折々にしつこくしつこくアピールして
    いますよね。(NHKも追従しています) 嘘も百回言えば~の精神?

    一つ分からないのですが、
    「米国が最も恐れる核武装の筆頭候補が日本」について。
    トランプ氏は就任前後より、以前から(以前は?)、日本の核武装をむしろ
    推奨していましたよね。それはブラフだったと解釈すればよいのでしょうか。

    イスラエルの件などを見ても、アメリカはいよいよ国内世論を固めにきて
    いるように思えます。軍事力の行使、それに伴うであろう日本国内での
    テロについて、個人でも備えなければと改めて思っています。
    覚悟と、そして物資の備蓄、の両面で。

    1. 愛国保守 より:

      アメリカが恐れるのは日本の核武装っていう下り、僕はそれほど違和感を感じなかったよ。アメリカが恐れているのは、日本がアメリカの了解なく核武装する状態であって、逆に日本がアメリカの了解のもとで核武装する分には良いんじゃないの?日本の核がアメリカをむくようなことがなければ、極端な話、各シェアリングでアメリカが日本に核を貸すっていうのもアリなんじゃないかと。

  2. めがねのおやじ より:

    < 毎日の更新ありがとうございます。
    < 本日も人気の話題なので、きっとコメント数も伸びるでしょう(笑)。
    < 12月18日、私も何となく楽しみというか気になる、ちょっと怖い気がする1日になりそうです。もう対話の時期はとっくに過ぎ、経済制裁真っ最中です。それでも支援し続ける国があるので、クビまで抑えられない、といった所でしょうか。このままでも、いずれ北は崩壊するかもしれませんが、ヤバイものを必死で作っているだけに、日本、米国としては急襲して破壊する段階に来ていると思います。核使用は分かりません。できるだけ避けてミサイルと空爆による核施設、発射台、トレーラー、ミサイル本体の破壊でしょうね。米国が最も恐れる国-日本。以下、北朝鮮が一応の解決、ミサイル核危機が除去された上、体制も崩壊したとしての話です。
    < 米国が日本を一番恐れているというのは、以前から私も考えていました。理由は、
    ① 日本国の精神的な強さ
    ② 堅実、忠誠、信義、誠実、親切、丁寧、温和。どの言葉を持ってきても、日本をあらわすのに相応しい言葉です(漢字だから余計かも)。外国人から見て、感情、表情をあまり表に出さない民族、大人しくて賢くて慎ましやかな、個々のレベルまで優秀な民族は日本以外ないでしょう。私は、決して民族主義、国粋主義者ではありません。逆に言うと、これほど他国(他人)に優しい国は、何か魂胆があるのではないか、と外国人は見間違えてしまう。
    < 少なくとも東洋で日本ほど親米の国はありません。台湾、シンガポール、フイリピン、マレーシア、南太平洋島嶼国などもそう言えるが、経済力、工業力、金融、軍事などあらゆる点ですべて頼っている。いわば圧倒的な主ー従関係だ。まともに独立国家と言えない。日本にも駐日米軍がいるが、米日を護るためであり、根本的に意義が違う。露、中、朝鮮らは敵対国。東洋の一番太平洋側の海洋国家だけが、異様なのです。米英はじめ列強は、第2次大戦前は日本に経済封鎖、原材料供給の遮断、手足をもがれた日本が戦争を仕掛けるように持って行った。あれほど激しく憎み、抵抗し一時は米英も危ないほど攻められた上で、本土空襲による民間人殺傷、広島、長崎へのトドメの上の実験。ここまでされて、連合軍の上陸部隊は武装解除に抵抗し、時間がかかると思ったでしょうが、日本軍、国民はスンナリ受け入れた。進駐して来た軍人に悪さをしたり、過激な反米人がいないことに驚いたでしょう。
    < ここで東洋人というものを見誤った米軍は、朝鮮、ベトナムで敗戦を重ねます。皆善良ではなく、隙あらば反抗し、あらゆる手段で連合国軍を悩ませた。『日本人とは違う』ということを体感し、以後イスラム国に至るまで反米国家には熾烈な戦いを繰り広げ、憎しみの連鎖となっています。でも、米国も日本という国を俯瞰的に見ると、なぜ日本は、戦後すぐ和睦し、米国の忠実なシモベになったのか。工業力、研究、経済力も逞しくあるのに。ハラに一物あるのではないか?また世界の半分、太平洋、アジアを牛耳ろうとしているのではないか、と不安を覚える。そのため、憲法で海外派兵を禁じ、外国との武力による侵略を不可とした。防衛力は警察予備隊から保安隊、自衛隊は認めても長距離の飛び道具、巨大な軍艦建造を認めなかった。また第1級の確信技術提供も長い間拒んできた。もちろん核開発など認めれば、1年やそこらで小型弾頭化、再突入の耐熱技術もクリアしたでしょう。しかし、『核』という日本人には忌み嫌われるモノ、言葉は反対勢力、文化人、マスゴミ等が許すわけはなく、米国も持たさずに済んできました。
    <しかし今や北朝鮮による核保持、また(存在すれば)韓国も欲しがる。大敵中国もいる。防衛ラインとして日本が核化し、日米対中になると、人口は多いがまとめきれない中国、経済も低調、破綻がいつ起きてもおかしくない。いつまで続くか分からない共産主義国、必ずや日米側が勝利すると思います。
    <しかし米国は、日本には何となく不気味さを感じる。米国とは異なり単一民族、事あれば右向け右っで全員が右を向く団体主義的な精神、目標達成にはあらゆる創意工夫をし、また国の為なら命を投げ出すことも惜しまない、、この辺りがNIPPONの恐さではないでしょうか。そうならないよう、今の日米関係のままか、北東ではなく、東南アジアはもう少し日本が面倒を見るかで友邦関係が続くことを願います。
    <  長文失礼しました。

  3. 非国民 より:

    北朝鮮は金正恩が全ての権力を持っている国家だ。親分が危うくなったら、たぶん平気で裏切る。軍隊はジュネーブ条約はたぶん知っている。捕虜になれば衣食住は保証され、非常にわずかではあるが給料もでる。北朝鮮に攻め込んだら、下手すると数百万人の兵隊が降参して捕虜になる。そうなると、まず食糧を日本からピストン輸送せざるをえない。電気も必要になるから発電所も作らないといけない。多額のお金が必要になる。もしミサイルが日本に撃ち込まれたら、さすがに専守防衛を旨とする日本も北朝鮮に行かざるを得ない。そして、日本が支配する地域は北朝鮮の一般国民にとっては天国となる。みんな日本の支配地域を目指して移動してくる可能性がある。食糧だけでなく、医療も必要になりそう。寄生虫だらけの兵隊がいたわけだから、おそらくそういう兵隊は多い。何十兆円もかかりそう。できれば、自衛隊がいかないようになってほしい。

  4. 何をいい加減な より:

    アメリカが北朝鮮に武力行使の可能性はない。既に北朝鮮はミサイルを装備した。下手に刺激して逆ギレしたら北のミサイルで犠牲が出るかもしれなくなっており、アメリカの身勝手で日韓が戦争に巻き込まれるのは御免だ。今こそ日韓は連帯してアメリカに対して勝手な行動取るなと言わなければならない。

    1. めがねのおやじ より:

      < 何をいい加減な様
      < おっと珍しいご意見を。
      < 「アメリカが北朝鮮に武力行使の可能性がない」?いったいどんな根拠ですか。北朝鮮はミサイルを装備したなら、余計即、対応しないと。「アメリカの身勝手で日韓が戦争に巻き込まれるのは御免だ」。ハア?韓国は自業自得でしょ。貴方、失礼ですが文章全体がヘンだよ。
      < 日韓が連帯なんて、ある訳ないでしょう。アッチが日本を敵視してるんだから。日米が連帯してバ韓国に勝手な行動とるなというべきでしょ。同盟不要というんだから、日米対北中、両コーナーから蹴られまくって、ズタボロになって下さい。合掌。

    2. 愛国保守 より:

      何か定期的にこの手のアホコメントが沸くようになったな。NBOの鈴置さんの記事に沸いてるのと同じやつかな?釣りにしては釣り針デカすぎ。ただ、このコメント読んでいたら、韓国の新聞の主張とかとそっくりなんだよなぁ。。。あ、そういえば日本が武装したら北朝鮮が攻撃してくるって主張、社会党とか共産党もやってたな。パ ヨ ク って考えてること一緒だよね。

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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
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