辛うじて踏みとどまる日韓関係、小康状態はいつまで続く?

10月30日の「徴用工判決」から1ヵ月が経過しようとしていますが、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』ではここ1ヵ月、ほぼ毎日のように、韓国に関する話題を提供しています。もちろん、その理由は、日韓関係が破綻の危機にあると私が危惧しているからです。徴用工判決、慰安婦財団解散の2つの話題に関して言えば、日韓関係は「ギリギリのところ」で踏みとどまっていますが、それでもこうした小康状態がいつまでも続くと見るのは早計です。ただし、韓国側にもごく少数ですが、まともな意見がある(らしい)ということも、見ておく必要はあるでしょう。

まるで韓国専門サイト

当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』は、「読んで下さった方々の知的好奇心を刺激すること」を目的に、新宿区内で中小企業を営む私が「新宿会計士」のペンネームで運営している「議論のプラットフォーム」です。

もともとは、主に国内政治、外交、経済全般、金融などのジャンルからさまざまなテーマを選び、それらについて議論するというスタイルだったのですが、先月30日の「徴用工判決」以来、あたかも「韓国専門サイト」のようになってしまいました。

というのも、いわゆる徴用工判決は、1965年以降の日韓関係の基礎となる日韓基本条約、日韓請求権協定などを正面から否定するものであり、まさに今、日韓関係は破綻の危機に瀕している、という状況にあるからです。

それだけではありません。

先週水曜日には、韓国政府は2015年12月の「日韓慰安婦合意」に基づいて設立された「和解・癒やし財団」(通称「慰安婦財団」)の解散を一方的に決定しました。韓国政府は「慰安婦合意の破棄、再交渉ではない」と言い張っていますが、事実上の破棄に等しい暴挙です。

そして、韓国が日本とは地球の裏側にあるというのならば、話はどうでも良いのですが、残念ながらそうではありません。韓国は対馬から海峡を挟んで最短でわずか40kmほどしか離れておらず、日本とは軍事上も経済上も密接な関わりを持っています。

ということは、日本としては嫌でも韓国と関わらざるを得ない、ということであり、だからこそ、当ウェブサイトでも韓国に関する話題を頻繁に取り上げているのです。

徴用工判決、どうなった?

新日鐵住金の対応に注目集まる

さて、先月30日の「徴用工判決」では、日本企業である新日鐵住金に対し、韓国の大法院(最高裁に相当)が原告4人(とその遺族)に対し、合計約4000万円の支払いを命じました。つまり、原告1人当たりだと、約1000万円という計算です。

正直にいえば、連結ベースで6兆円弱の売上高を誇る同社にとって、4000万円という金額は、金額的には本当に僅少です。払おうと思えばすぐにでも払えるはずです。

しかし、1965年の日韓請求権協定によれば、1945年8月15日までに日韓両国民に対して発生している請求権の問題が「完全かつ最終的に解決」され、相互に「いかなる主張もできない」という点が定められています。

少々読み辛いのですが、原文で確認しておきましょう。日韓請求権協定は、正式には『財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定』といい、公式の略称は『韓国との請求権・経済協力協定』です。そして、ポイントは協定の第2条第1項と第3項です。

日韓請求権協定第2条第1項(PDFファイルの8ページ目)

両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、一九五一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。

日韓請求権協定第2条第3項(PDFファイルの9ページ目)

2の規定に従うことを条件として、一方の締約国及びその国民の財産、権利及び利益であつてこの協定の署名の日に他方の締約国の管轄の下にあるものに対する措置並びに一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対するすべての請求権であつて同日以前に生じた事由に基づくものに関しては、いかなる主張もすることができないものとする。

(※「2の規定」とは:1945年8月15日から日韓請求権協定締結時点における日韓両国の請求権等。これは終戦と関係がないので、「完全かつ最終的に解決され、いかなる主張もできない」という項目から除外されているものです。)

懸念はアリの一穴

分かりやすく言えば、「この日韓請求権協定によって韓国の個人が日本政府や日本企業などに対して持っている損害賠償その他あらゆる請求権の問題は両国間では完全かつ最終的に解決されていて、日本政府や日本企業などにに対して請求できないよ」、という条文ですね。

ここで、仮に新日鐵住金が、「4000万円くらい払えるよ」とばかりに支払ってしまえば、「これ幸い」とばかりに韓国に付け込まれ、結果としてそれが「アリの一穴」として日本企業による巨額の損害賠償ラッシュになりかねない、という懸念があります。

したがって、新日鐵住金が責任ある日本企業ならば、今回の訴訟では賠償金を1円たりとも支払ってはなりませんし、もし韓国側が新日鐵住金の資産差し押さえという動きに出るならば、日本政府はすかさず制裁措置を発動しなければなりません。

また、日本政府も新日鐵住金を全面的にバックアップする姿勢を示さなければなりません。もし日本企業側が「日本政府は肝心なところで当社を守ってくれない」との疑いを抱いたら、やはり雪崩を打って日本企業が韓国の個人に損害賠償をしてしまうかもしれないからです。

その意味で、新日鐵住金と日本政府の連携がうまくいくかどうかについては、今後の類似訴訟でもモデルケースになり得るのです。

今のところは大丈夫そうだ

ただ、この1ヵ月間の報道を眺めている限り、少なくとも新日鐵住金は訪日した原告側弁護士らを門前払いにする、という「事件」が発生しています(『韓国は徴用工判決で自滅へ 新日鉄住金の門前払いを支持する』参照)。

韓国は徴用工判決で自滅へ 新日鉄住金の門前払いを支持する

また、新日鐵住金の名誉会長でもある三村明夫氏が会頭を務めている日本商工会議所(日商)を巡っては、今月、大韓商工会議所(大韓商議所)と韓国・釜山で開催する予定だった会議が「延期」されています(『日韓商工会議所の会談延期報道の真相:これぞ日韓新時代か?』参照)。

日韓商工会議所の会談延期報道の真相:これぞ日韓新時代か?

これらのエピソードから判断する限りは、今のところは新日鐵住金側が下手に損害賠償に応じることはなさそうだと考えて差し支えないでしょう。

これに加えて日本政府は、河野太郎外相、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官らが、それこそ数日おきに韓国に対して「徴用工判決で生じた国際法違反の状態を解消しなければならない」と圧力を掛け続けている状態です。

昔から、「ヘビに睨まれたカエルは動けなくなる」といいます(生物学的に事実かどうかは存じ上げませんが…)。おそらく、現在の韓国政府は、日本政府のえらい剣幕に押され、どう反応して良いかわからない、という状態にあるのだと思います。

あるいは文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が今回の対応も首相に丸投げしているのを見ると、単純に文在寅氏が日韓関係について何にも考えていないだけではないか、との疑念も払拭できませんが…。

今週、第2波が到来へ

だいたいの予想がつく29日の判決

さて、今週29日には、三菱重工を相手取った訴訟についても、大法院判決が予定されています。

挺身隊と徴用工 韓国最高裁、29日に2件の判決(2018.11.23 23:40付 産経ニュースより)

(※産経ニュースは記事で「韓国最高裁」としていますが、正しくは「大法院」です。)

産経ニュースによると、29日に予定されているのは2本の訴訟の判決で、被告はいずれも三菱重工ですが、原告は「元女子勤労挺身隊」と「元徴用工だったと主張する韓国人男性」だそうです。

(※余談ですが、韓国の国内では「戦時中に朝鮮人少女20万人が性的奴隷として戦場に連行されていた」と信じられているはずなのに、そのうえで軍需工場で働いていた少女も存在していたことに疑問を感じないのでしょうか?軍需工場で働かされたり、戦場で性奴隷にされたり、忙しいことです。)

今回の判決も、おそらく原告勝訴、被告敗訴となるでしょう。ただし、おそらくは三菱重工も新日鐵住金と同様、韓国での裁判に敗訴したとしても、損害賠償金の支払いは拒むでしょう。

もちろん、韓国の裁判所が日本企業の韓国国内の資産差し押さえに踏み切るという可能性はゼロではありませんが、それに備えて日本政府は「もし韓国で日本企業が不当な不利益を受ければ、すかさず韓国政府を国際司法裁判所(ICJ)に提訴する」、という姿勢を見せつけています。

したがって、韓国側は「日本企業、日本政府の誠意ある措置が必要だ」などと意味の分からないことを叫びつつも、結局は強制執行に踏み切らず、膠着状態が続く、という可能性が、一番高いのではないかと思います。

これからどんな影響が出て来るのか?

ただし、日韓関係が一触即発の状態にあることは確かです。

10月30日の徴用工判決、11月21日の慰安婦財団解散発表は、いずれも、日韓間で最終的かつ不可逆的に解決したはずの問題を、韓国が一方的にひっくり返す動きである、という共通点があります。

現在のところ、徴用工判決でも慰安婦問題でも、日本政府は口頭では「国際法違反の状態は許されない」、「合意の着実な履行が必要だ」などと述べているものの、現実に韓国に対して経済制裁措置などを発動したわけではなく、対応は非常に抑制的です。

しかし、日韓両国政府が、それこそ「一触即発の状態」にある以上、まともな企業経営者ならば、この段階で韓国との関係を深めるような意思決定を行うことは控えたいものです。

たとえば、韓国に工場を建てたあとで、韓国政府から「おたくは戦犯企業だ」と勝手に認定されれば、せっかく建てた工場を没収されてしまうかもしれません。韓国に新しく工場を建てたり、営業所・支店・子会社を作ったりするのは控えるべきでしょう(投資活動の抑制)。

また、韓国にわざわざ工場を建てなくても、韓国企業に商品や製品を販売すれば、その企業に対する売掛債権が発生します。「戦犯企業の資産没収」などが実現すれば、その売掛債権が差し押さえられてしまいかねません。よって、韓国企業に商品・製品を掛け売りすべきではありません(事業活動の抑制)。

さらに、日本企業の多くが採用難に陥っていて、就職難の韓国人学生の採用を目指す動きがあると聞きます。しかし、それらの韓国人学生が、将来、「日本企業によって強制労働させられた」と言い出す可能性があります。よって、安易に韓国人学生を採用すべきではありません(求人活動の抑制)。

つまり、日本企業の経営者がマトモなセンスをしていれば、韓国に関わる投資、事業、求人活動全般を抑制する動きに出るはずです。日本企業は意思決定が遅いのが特徴ですが、その分、いったん方向性が決まれば、一斉に動き出します。

韓国内部のまともな「超少数意見」

しかし、こうした日本企業の怖さを、韓国企業、韓国政府は深く理解しているとは言い難い状況です。

こうした中、日本を知る立場にある人物から、なかなか興味深い発言が出て来ました。

徴用工訴訟で元韓国外相が見解/「基金創設し補償を」(2018/11/24 17:49付 共同通信より)

(※この報道を教えて下さったのは、当ウェブサイトにときどきコメントを寄せて下さる「ゲンじい」様です。「ゲンじい」様、大変ありがとうございました。)

共同通信によると、韓国の孔魯明(こう・ろめい)元外相(86)は24日までに共同通信の取材に応じ、徴用工判決を巡って、「韓国側が基金を創設して元徴用工らに幅広い補償を行う案が最善」で、「(韓国が)国内的に解決するのが現実的な方法」だとの認識を示したそうです。

もちろん、現時点で報じているのが共同通信だけなので、本当にこの人物がそういう認識を示したのかどうかはわかりません。ただし、「共同通信の報道を信じるならば」、という前提条件が付きますが、私はこの案について、決して悪いものではないと思います。

よく勘違いする人がいるのですが、日本政府が求めている内容は、あくまでも「日本企業に不当な不利益が生じないように韓国政府がちゃんと配慮すること」であって、別に「徴用工判決の撤回」でなくても構いません。

徴用工判決を韓国国内的には有効にしつつ、日本企業に損害を与えない形で事態の打開を図るのであれば、韓国政府が何らかの基金を創設し、それに韓国政府や韓国企業が資金を入れて、賠償をすれば済む話です。

実際、共同通信の記事によれば、同氏は「韓国政府もこうした方向で議論する」との見方を示したそうです。「こうした方向」とは、もちろん、「韓国政府が基金を創設して元徴用工らに賠償する」、という案のことです。

韓国側にもごく少数ながら、よくわきまえている人物がいる、ということでしょう(惜しむらくは、こうしたまともな意見が「超少数意見」である、という点ですが…)。

小康状態はいつまで続く?

ギリギリで踏みとどまる日韓関係

さて、昔から「現実は小説より奇なり」と言います。

日韓関係を巡っても、ほんの1ヵ月前と比べて、雰囲気はそれこそガラッと変わってしまいました。河野外相や菅官房長官らは、韓国について口を開けば「国際法違反の状態を解消しろ」、「約束を守れ」と迫っていますし、安倍晋三総理大臣に至っては今月のAPECで文在寅氏と会談すら行っていません。

日韓関係は、この1ヵ月で、目に見えて悪化したと言えるでしょう。

ただし、それと同時に、徴用工判決、慰安婦財団解散騒動ともに、現時点では「ギリギリのところで踏みとどまっている」という状況にあります。

まず、徴用工判決については、現時点で韓国の裁判所による強制執行、財産差し押さえなどの手続は行われていません。新日鐵住金の売掛債権くらいならばすぐに差し押さえできそうなものですが、単純に韓国側の司法当局の能力が低いからなのか、それとも別の意図があるのかはわかりません。

次に、慰安婦財団解散発表についても、現段階では韓国政府が「数ヵ月から1年の時間を掛けて財団を解散する」と発表しただけであり、別に韓国政府は「合意の破棄」や「合意の再交渉」を言い出した、というわけでもありません。

※ついでに申し上げれば、慰安婦財団解散を巡って『韓国政府、日本と断交することを決意』というウソタイトルの悪質な「まとめブログ」がありましたが、現時点でそのような事実はありませんよ、某まとめサイトさん?

いつ破綻するか?

ただし、現在では「小康状態」かもしれませんが、実際には、日韓関係は本当に危ういところに来ています。

先ほどの共同通信のように、韓国国内で「超少数意見」がないわけではありませんが、韓国メディアから漏れ伝わってくる情報で判断する限り、残念ながら、韓国国内では「徴用工判決」も「慰安婦財団解散」も、いずれも非常に絶賛されているのが実情のようです。

韓国政府が「徴用工判決問題では財団を作って解決する」、という賢明な解決策を取ることができるとは、私にはとても思えません。現在の韓国政府に提示できるとしたら、百歩譲って「財団を韓国政府が作るから、日本政府と日本企業がおカネを拠出してくれ」、といった「解決策」でしょう。

しかし、そんな「解決策」を提示されても、日本政府と日本企業が呑むとは思えませんし、何より、私たち日本国民の韓国に対する怒りが、個人レベルでも爆発する可能性があります。

また、現在の小康状態が続いたとしても、おそらく日本企業のことですから、水面下で徐々に韓国と距離を置くところが増えてくるのではないかと思いますし、韓国に悪感情を抱く日本国民が増えたとしても、私は別に驚きません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

内閣府はほぼ毎年、『外交に関する世論調査』を実施し、公表していますが、これによればここ数年、日本国民の中国や韓国に対する親近感は大きく悪化しています。といっても、韓国に対する親近感は、一昨年は少しだけ改善したのですが、今年はどうなるのでしょうか?

【参考】韓国に対して親しみを感じるかどうか

(【出所】内閣府『外交に関する世論調査』より著者作成)

例年だと10月に調査が実施され、11月から12月にかけて調査結果が公表されることが多いのですが、年度によっては調査時期が11月以降にずれ込むこともあるようです。

仮に今年の調査時点が10月だったとすれば、「旭日旗騒動」などはあったにせよ、韓国に対する親近感がそこまで低下する材料はないはずであり、韓国に対する親近感は横ばいでしょうか。

しかし、仮に調査の実施時期が11月であれば、徴用工判決に加え、韓国のアイドルグループによる「原爆侮辱騒動」などの影響もあり、親近感がガタンと落ち込む可能性もあります。

この外交に関する世論調査の結果がどう出るかについても、個人的には大きな関心を払っているのです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. とゆら より:

    モノや関係を壊すのは楽ですが、立て直すのは本当に大変なのに韓国はわかっていない。
    韓国は汗をかいて何かを成し遂げたり作り上げることが本当に苦手。
    韓国は基本的に問題が発生した場合に解決するのは自分以外の「誰か」と思っている。
    当事者意識なんてない。
    韓国の国内問題の解決を国外に持ち出して、知恵やお金、技術を求める。
    そして、成功すれば自身の成果、失敗すれば相手に責任を擦り付けて「恨」をつのらせる。
    韓国、文大統領、韓国人は自分以外の誰かが絶対成功してくれるという「お膳立て」「白馬の騎士」を待ち自分からは行動しない。

    唯一、自主的に韓国が動いているのは北朝鮮に対してです。
    自ら白馬の騎士を名乗り、国際社会を敵に回してでも北朝鮮につくしています。

    韓国は、上記を見習って、日本に対し一から十までお膳立てし韓国や北朝鮮も助けるよう求めています。
    韓国は楽な方、楽な方に逃げていきますので
    自身から方針を決めていくことは困難でしょう。

    1. とゆら より:

      結論を忘れていました。
      韓国にとって問題解決の「白馬の騎士」はこれまでは日本、アメリカでしたが
      これからは北朝鮮(朝鮮)、核兵器に移行するとみられます。

  2. てーあっぷ より:

    済州4,3事件や自国青年1700人を強制労働の件について
    諭評をお願いいたします。

  3. てーあっぷ より:

    済州4,3事件や自国青年1700人を強制労働の件について
    諭評をお願いいたします。

  4. ダルマさん より:

    日本企業も徐々に離れていくでしょうなぁw
    在韓日本企業に対して日本大使館に集めて徴用工判決の説明会をやっとか?
    戦犯企業やらで難癖をつけられたりしたら日本政府が窓口になって対応するから
    すぐには韓国側と話を進めるな。
    って事なんでしょう。

    そういう意味では日本政府の本気度が知れる。
    個人的には経済制裁して、マネージするのがいいのだけれどねw
    後は、日韓基本条約を結ばせた米国がどう思っているのかも興味深い所w

  5. 韓国在住日本人 より:

     昔、島津藩は奄美・沖縄に侵攻し、南西諸島を支配下に置きました。その際、砂糖に注目し奄美・沖縄の農業をサトウキビにしました。いわゆるプランテーション農業です。その時、食べるものがないので、今までは農地ではなかった山の斜面等に畑を作りどうにか生活していました。しかし、そこも薩摩藩に見つかると強制的にサトウキビに変えられます。そこで、奄美・沖縄では防風対策としてソテツという南洋性の植物を植えます。ソテツはその種子に澱粉を蓄えており、それを水で煮出して食べますが、毒があるため結構死人が出たそうです。沖縄戦中から戦後のある時まで沖縄は食糧難になり、その時もソテツ中毒で亡くなった方がいらっしゃいます。奄美・沖縄も朝鮮半島同様、侵略された歴史を持ちます。また中国に朝貢する歴史も持ちます。従って同様な気質が見られる部分もあります。しかし、何故か違うのは生きるために知恵を絞り努力することです。
     沖縄にも奴隷(身売り)に近いようなものがありました。有名なのが糸満売り(イチマンウイ)と尾類売り(ジュリウイまたはチージウイ)と言われ、男は現在の糸満市(糸満市だけではないのですが、総称してこのように言われます)に売られ漁師として、女は尾類(いわゆる娼婦)として現在の那覇市の辻町に売られました。その人たちは少なくとも沖縄戦の前まではかなりの人数がいたと考えられます(辻町は空襲で焼失しており、戦後は米軍に接収されたため途絶えましたが、イチマンウイは終戦直後も多少残っていたと思われます)。しかし、復帰後このような人々が誰かを訴えたなど聞いたこともありません。ある意味、沖縄の実情を考えた場合、仕方のないことだったのです。韓国も沖縄と同様に金銭での売買はあったでしょう。では、なぜ今韓国が徴用工や慰安婦で騒ぐのか? それは太平洋戦争での被害の違いです。沖縄本島は地上戦になり、その際に売られた子供たち自身もその親も亡くなった方多いです。逆に韓国は親が生きており、騒ぐに騒げない状況があったと推測します(朝鮮戦争はどうなるとの考えはありますが・・・)。韓国ではそのような親が亡くなってから(親の面子と証拠の有無)騒ぎ立てる人が現れています。韓国人は集り、強請りで楽して生きる典型的な国民性です。

     駄文にて失礼します

    1. 阿野煮鱒 より:

      沖縄のお話ありがとうございます。
      嫌韓になりたての頃、朝鮮史の勉強のため図書館通いをしていました。
      比べると沖縄史は片手で足りる冊数しか読んでいません。
      これから勉強してみます。

      1. 韓国在住日本人 より:

        阿野煮鱒 様

         レス有難うございます。

         日本は明治維新後沖縄を皮切りに、台湾、韓国の順に自国の領土としていきました。第一次世界大戦後はさらに南洋諸島まで統治権を拡大していきます。この沖縄での成功や失敗が後の台湾、韓国の統治に影響を及ぼしていくのは間違いのない所でしょう。そういう点では日本帝国が韓国に行った統治に関し、沖縄を勉強するのはありだと思います。
         現在、沖縄で左翼が叫ぶ内容は戦後に沖縄県内で主流になったことが多いです。一部の事象や意見のみを抽出し日本軍が悪かったと言っています。米軍基地の存在も最終的には日本が悪いことになります。小生はそのような意見には懐疑的で、一部許せない軍人はいたかも知れないが、それはあくまで一部ではないのかと思っています。実際に沖縄県民を虐殺もしくはそれに近いことをした日本軍もいました(例えば久米島住民スパイ容疑事件とか西表島強制疎開等)。しかし、本気で日本や沖縄を思い、亡くなった兵士や県民が多かったのも事実だと小生は思います。それは沖縄のみならず日本帝国としても、琉球王国から沖縄県になった約五十余年の間に日本式統治や教育が浸透し、琉球人から日本帝国沖縄県民への意識変化があったと思います。
         沖縄県民の左派性向は主に教職員組合の影響が大です。確かにアメリカに自治権を奪われ、日本国から見捨てられ(米軍統治時代は殆ど人がそう思っていました)ましたが、アメリカ軍がいたから経済的に潤う人がおり、日本復帰による復興支援で潤った人もいます。一方的にどちらが良い悪いは判断できないのですが、沖縄県民以外の左の方々は勝手に沖縄県外から来て、騒ぎ、陽動をし、投票をしています。現在の選挙結果や世論は沖縄県民の本当の声であるのか疑問を持ちます。

         駄文にて失礼します

        1. りょうちん より:

          日米地位協定は、昭和35年の締結以来、一度も改定されていません。
          他の同盟国では、一、二度は改定しています。韓国ですらです。
          自民党が下野した時期が二回もあったのに、どちらの政権もまったく動きませんでした。
          どの口で、左翼の人間は「不平等」だとか言ってるんでしょうか。

  6. あにまる豚 より:

    毎々の執筆、ありがとうございます。

    小生は、現状の小康状態はあまり長続きしないだろうと考えています。
    韓国国内では利上げもしなければならなくなるでしょうし(=経済的困窮の加速)、
    南北線路連結も国連安保から限定的での制裁対象品の輸出許可を得ている
    (かといって、韓国が拡大解釈して様々な物を持ち出すでしょう←もしかして、ココで韓国制裁発動か?)、
    次の徴用工判決が今月末に出る(=支援国家の減少)等々、現状を維持する事が極めて困難だと思えるからです。

    38度線の監視小屋撤去も進んでいる様ですし、
    日本としてはそれなりの決意(敵と向き合う最前線:特に対馬)が
    急がれているのかと感じます。(新宿会計士様が書かれている通りです)

    ところで、河野外相がブログで説明を上げていました。
    (日韓請求権・経済協力協定)
    https://www.taro.org/2018/11/%e6%97%a5%e9%9f%93%e8%ab%8b%e6%b1%82%e6%a8%a9%e3%83%bb%e7%b5%8c%e6%b8%88%e5%8d%94%e5%8a%9b%e5%8d%94%e5%ae%9a.php

    (為替スワップ)
    https://www.taro.org/2018/11/%e7%82%ba%e6%9b%bf%e3%82%b9%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%97.php

    概ね、新宿会計士 様が今まで記載されてきた内容になりますが。

    万が一(といっても確率は高いですが)、南北が1つになったとき、
    慰安婦問題と徴用工問題、竹島問題などなど、どのように展開することになるのか、
    興味が尽きません。個人的には、南北合併の前に決着を着けるべきだと考えますが。

    色々書いてしまいました。すみません。

    1. あにまる豚 より:

      そういえば、少し前に在韓日本大使館(の方が)在韓日本企業に対して、
      説明会を行いましたが、その話の詳細が聞こえてきていませんね。
      マスゴミを排除して行ったようですが、撤退推奨の様な話をされているのか、
      気になります。

    2. 新宿会計士 より:

      あにまる豚 様

      いつもコメントありがとうございます。
      また、貴重な情報のご提供、大変ありがとうございます。近日中に、早速使わせていただきたいと思います。
      引き続きご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

    3. りょうちん より:

      スワップの説明の文章の明晰さにちょっと感動を覚えました。

      こりゃ、ポスト安倍はあり得るんじゃね。

  7. より:

    いつも逆張りで申し訳ありませんが、

    >日本政府が求めている内容は、あくまでも「日本企業に不当な不利益が生じないように韓国政府がちゃんと配慮すること」であって、別に「徴用工判決の撤回」でなくても構いません

    日本政府が徴用工関係で求めているのは
    韓国政府が次代、次々代となったとしても、日本企業が安心して韓国と商売出来るための「判決における原告被告関係の解消を前提とした」対応であって
    文政権が一旦設立しても、数年後には解体させてしまうかもしれない被害者補償財団ではないと思います。

    …というより、文政権は今回、徴用工判決を慰安婦財団解体とリンクさせ、自らの退陣だけでは解消出来ない巨大な置き土産を残した、と言えるでしょうね。

  8. 匿名 より:

    >こうした中、日本を知る立場にある人物から、なかなか興味深い発言が出て来ました。
    >共同通信によると、韓国の孔魯明(こう・ろめい)元外相(86)は(後略)

    孔明と魯粛が守護天使だと、さすがの韓国人でも普通な(論理的な)思考が可能になるのですね。
    元外相とのことなので在任中はどういう人だったのかを知りたくなります。

  9. 草摩 楽羅 より:

    皆様、初めて。初めてコメントさせていただきます。
    数週間前からずっとKOSPIの値動きを観察しているのですが、国際的に考えて更にカントリーリスクが高まるなか、ある程度の値を行ったり来たりしております。
    先月、ポイントが大暴落したのですが、例の募集工の判決からあまり変動がありません。
    私は最近、その様な経済の勉強をし初めたのですが、現在の状況で外資が逃げない理由がさっぱり解りません。
    どなたかご教授頂けないでしょうか?

    1. 匿名 より:

      外資は、大筋では逃げてるんだけど、カラ売りした投資家の利益確定〔買い戻し〕と政府の資金介入の相乗効果で、それとなく均衡がとれてる状態ではないのでしょうか?

      韓国は、カラ売り禁止になったこともあるし、詳しくないし、相場のことはよく分からないとしか言えないんですけどね。

      1. 匿名 より:

        ご回答ありがとうございます。
        政府の資金介入は考えたのですが、そこまでやるか?って思ってたんですけど、ご回答の内容で少し納得できました。
        ありがとうございます。

    2. 阿野煮鱒 より:

      株の動きは面白いですよね。投資のプロは、独自の情報源と思惑があるのだと常々思います。ウォール街の海千山千連中に個人投資家は太刀打ちでいないなあ、と。
      で、その筋の人たちは、今はまだ売りではないと判断しているのだと思います。昨年からずっと下がり続けていた「あの」東レの株価が、ニセ徴用工判決が出た後で上がっているんですよ。増収増益に反応しているだけかもしれないし、暴落を見越した仕込みかもしれないし、よくわかりません。

  10. BlobFish より:

    興味深い韓国の話題の更新を有難う御座います。

    さて、先日から日韓関係に関連がある韓国の刑法、特にソウルの日本大使館前のウィーン条約下の不法構造物及び集会について検索していたら下記の条項を見つけました。

    『韓国刑法 第4章 国交に関する罪

     
    第107条(外国元首に対する暴行等)① 大韓民国に滞在する外国の元首に対して暴行又は脅迫を加えた者は、7年以下の懲役又は禁錮に処する。

    ② 前項の外国元首に対して侮辱を加え、又は名誉を毀損した者は、5年以下の懲役又は禁錮に処する。

     

    第108条(外国使節に対する暴行等)① 大韓民国に派遣された外国使節に対して暴行又は脅迫を加した者は、5年以下の懲役又は禁錮に処する。

    ② 前項の外国使節に対して侮辱を加し、又は名誉を毀損した者は、3年以下の懲役又は禁錮に処する。

     

    第109条(外国の国旗、国章の冒涜) 外国を侮辱する目的でその国の公用に供する国旗又は国章を損傷、除去又は汚辱した者は、2年以下の懲役又は禁錮又は300万ウォン以下の罰金に処する。』

    つまり、ソウルの日本大使館前の構造物も集会も韓国自体の国内法に違反している可能性が限りなく高いのみならず、時々行われる日本国旗や旭日旗を燃やすパーフォーマンスは確実に韓国では犯罪です。

    さらに韓国が観艦式において自衛艦の旭日旗を拒否した事も韓国政府自体が「外国の国旗、国章の冒涜」を犯したことになります。

    これらのことは慰安婦合意に関係なく「韓国自体の国内法を韓国政府は徹底して施行せよという要求」を日本政府が突き付けるべきだと思います。

    1. 韓国在住日本人 より:

       韓国では無理です。

       韓国人は法は必ず守るものではなく、臨機応変に解釈するものという考え方が一般市民から大統領まで持っています。例えば消防署の前に車を駐車して、駐車違反で捕まったとしても、「火事でもないのになぜ取り締まるのだ」と訳の分からない理屈で叫びます。バイクは車道が混んでたら歩道を走ってもよく、捕まったら「車道が混んでて無理にすり抜けようとしたら事故になる」と叫びます。法を守らずに捕まることを「恥」とは思わず、他人のせいにして自分は悪くないを押し通す国民性です。

       国内法があってもそれを臨機応変に解釈するのは釜山の日本領事館の裏手に置かれている少女像は道路交通法違反ですが自治体や警察が黙認しています。国の定めた道路交通法より、地方自治体や警察よりもさらに上の権力者が存在するようなものです。

       駄文にて失礼します

      1. BlobFish より:

        韓国在住日本人様、色々興味深くて参考になる御意見を有難う御座います。

        小生も、南北朝鮮の国際舞台での行いを見ていて、両国は外側の体裁は兎も角として、西欧的な論理的な法治・実証主義に基づいた近代国家ではなく中身は観念的で情治に流されるだけの、しかも通常の民族には普遍である筈の「道徳」という概念がすっぽり抜け落ちていて、「上下関係」で置き換えられている不思議な、そしてあまり関りたくない隣人です。

        小生には「嘘はつかず、約束は必ず守るというような基本的な道徳観」さえなく、「部外者にとって曖昧模糊で独り善がりな正当性」と「自己中心主義」、「上下関係の絶対視」のみで構築された価値観を持った幼児性が強い民族との遣り取りは、「子供を躾けるような手法」を用いなければ不毛であると考え始めました。

        行儀の悪い犬を躾ける作法のように、韓国の愚行に対してはその時その場でお仕置きが必要です。

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