日韓関係破壊に寄与した文喜相国会議長が退任
文喜相・韓国国会議長が引退するそうですが、この人物、文在寅政権下で破壊されゆく日韓関係を巡り、これを修復するのに何の役にも立たなかったばかりか、天皇陛下を侮辱し、自称元徴用工問題をさんざん引っ掻き回したことで、むしろ日韓関係の寿命を縮めたという意味では、なかなか稀有な人材だった、という言い方もできるのかもしれません。
天皇陛下侮辱事件を振り返る
文喜相(ぶん・きそう)韓国国会議長といえば、当ウェブサイトにもずいぶんとご登場いただきました。
といっても、「良い意味で」紹介したことは、ほとんどありません。
1つめは2019年2月頃、米国メディアBloombergとのインタビューで、当時の天皇陛下(現在の上皇陛下)を巡って、「最大の戦争犯罪者の息子として、日王は退位する前に慰安婦たちの手を取り謝罪すべきだ」、という趣旨の発言をしたことです。
もちろん、自称元慰安婦を巡り、タイトルで「日本の性的奴隷( “Japan Sex Slaves” )」などと報じたBloombergも許せませんが、やはり文喜相氏の発言は、さまざまな意味で日本の韓国に対する信頼と友情を踏みにじる行為であるに違いありません。
この発言の何が問題なのか。大きく3つあります。
まず、文喜相氏がこのように発言した時点で、同氏は単なる私人ではなく、国会議長という要職に就いている人物であったという事実です。
当たり前ですが、民主主義国における国会ないし議会とは、その国の国民から選挙された議員で構成される重要な組織のひとつであり、国会議長とは国会の「顔」のようなものです。国によって国会の重要さに微妙な違いはあるにせよ、決して軽い立場ではありません。
次に、この発言が向けられた相手が、日本国の天皇陛下、すなわち日本国憲法に「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」であると明記されている人物である、という点です。
天皇陛下といえば、国際社会においては間違いなく「日本の国家元首」とみなされています(※なお、どうでも良いことですが、「天皇は国家元首かどうか」という不毛な論争が憲法学者らを中心になされているようですが、そのような下らない議論に私たち日本国民が付き合う必要などありません)。
そのような人物に対して「日王」という呼称を用いること自体、天皇陛下と日本国、そしてすべての日本国民に対する侮辱です。
つまり、極端な言い方をすれば、「大韓民国の国会議長」が「日本国の国家元首」に対し侮辱する発言を行ったということは、「大韓民国」という国自体が「日本国」という国自体を侮辱したのと同じようなものだとも言えます。
慰安婦問題はそもそも捏造です
さらに、文喜相氏が言及した慰安婦問題自体、そもそも次の2つの問題をはらんでいます。
- (1)日韓間の過去のすべての問題は、1965年の日韓請求権協定において法的に完全に決着が付いており、それをあとになってから蒸し返すのは国際法違反である。
- (2)そもそも慰安婦問題を含めた「歴史問題」自体、その多くが韓国(や悪意を持った日本人)によるウソ、捏造のたぐいである。
百歩譲って(2)の論点を無視したとしても、(1)の部分に関しては看過できません。
というのも、日韓間の過去のすべての問題は日韓請求権協定で決着がついているはずですし、また、2015年12月には安倍政権が当時の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権との間で、いわゆる「日韓慰安婦合意」を成立させていいるからです。
(※もっとも、個人的には日本政府が(2)を強く主張しないことに対しては強い憤りを感じているのですが、この点については韓国に対してというよりも、むしろ私たち日本国民が強く意識を持つ必要がある論点ですので、本稿ではことさら強調するつもりはありませんが…。)
つまり、「文喜相発言」は、「ありもしない問題をわざわざ捏造し、それによって日本の名誉と尊厳を傷つけている」という意味では、壮大な「誣告(ぶこく)犯罪」のようなものだ、という言い方もできるでしょう。
文喜相氏自身はG20国会議長会議に参加するため、昨年秋に来日しましたが、山東昭子参院議長の「謝罪なければ会談せず」の姿勢(『韓国国会議長に容赦ない選択を突き付ける山東参院議長』参照)に怖気づいたのか、文喜相氏は早稲田大学で講演し、逃げるように日本を去って行きました。
自称元徴用工問題を「1+1+α」構想で引っ掻き回した
しかも、文喜相氏の面白いところは、その早稲田大学での講演で、現在、日韓関係にトゲのように突き刺さっている自称元徴用工問題を巡り、「1+1+α」基金なる構想をぶち上げたことです(『上皇陛下侮辱のあの韓国国会議長が「基金案」を提唱?』等参照)。
この案は、日韓の企業と国民から「自発的に」寄付金を募り、「記憶・和解・未来財団」を設立するという案を骨子としつつ、自称元徴用工がこの財団から慰謝料を受け取った場合に日本企業に対する請求権を放棄したものとみなす、などを柱とした妥協案です。
そもそも論として、自称元徴用工問題は100%、韓国が作り出した問題であり、当たり前ですが、これを解決する義務は100%、韓国の側にあります。勝手に日本国民や日本企業からの「自発的」寄付金を当て込むあたり、日本としてはまったく行けいれられるものではありません。
また、「第三者任意弁済」という条項についても、意味不明です。そもそも国際法上、韓国の自称元徴用工らは日本の政府、企業に対し、いかなる債権も行使できませんので、行使できない債権を財団が取得するという法的構成自体、明らかに日韓請求権協定と矛盾しています。
以上より、当ウェブサイトでは『自称元徴用工基金法案、冷ややかに眺めるのが正解』でも報告したとおり、「正直、お粗末すぎて話にならない代物」であり、「日本政府としては無視するのが正解である」と考えていたのです。
ただ、韓国という国は、問題をでっち上げ、とっ散らかすのは大好きですが、絶対に片付けません。
その観点からすれば、この文喜相氏の「1+1+α」法案、支離滅裂であるとはいえ、いちおうは解決案っぽいものを出して来たこと自体は評価に値する、という見方も成り立つかもしれません。
ところが、せっかく文喜相氏自身がこれを出したにも関わらず、当の韓国国内からの反発が大きすぎたためでしょうか、結局は国会が任期切れとなり、この法案も廃案となるようです。
さようなら、文喜相さん
その文喜相氏に関する記事を、久しぶりに見かけました。
文喜相国会議長、「文大統領、前職大統領の赦免を恐れなくても良い時点」(2020.05.22 11:05付 中央日報日本語版より)
リンク先記事にあまり取り上げるべき話題はないのですが、あえて気になった部分に注目してみましょう。
文喜相氏は「第20代国会」の「成果」として、朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領の弾劾訴追案議決などを挙げたのだそですが、「大統領の権力集中を阻止するためには内閣制に転換すべき」などとしたくだりで、
「帝王的大統領制の問題を根本的に解決するためには制度化してこそろうそくの精神が完成される」(※下線は引用者による加工)
などと述べたのだそうです。
この文喜相氏の発言に含まれる「ろうそくの精神」とは、大統領を自分たちで選んでおきながら、実質的に選挙という手段を使わずに倒すという、2016年に発生したご自慢の「ろうそく革命」のことを指しているのだと思います。
あの「ろうそく革命」を「恥ずべきこと」だと認識できない時点で、民主主義の精神を理解していないと思わざるを得ませんが、いかにも文喜相氏らしい最後だと思った次第です。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
もっとも、歴史家が文喜相氏の言動を振り返ると、ちょうど文在寅(ぶん・ざいいん)政権下で韓国が米国の同盟国の地位を捨てる過程で、日韓関係を粉々に破壊するうえで、一種の「道化」としての地位を演じた、という評価も成り立つちます。
ということは、文喜相氏は日韓関係破壊における「名わき役」のひとりとして記憶されるかもしれません(※もちろん、日韓関係を破壊するのに最も寄与している人物は文在寅氏本人ですが…)。
つまり、文喜相氏も韓国国内の「用日派」が推進してきた日韓関係に破壊的革新を与えたという意味では、「真の親日派」の一人だと言えなくもないのかもしれませんね。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
文喜相韓国国会議長の長男(文晳均)が今回の選挙に無所属で出馬したのですが結局落選となりました。
共に民主党の公認を得ようとしたのですが、政治家の世襲制を嫌う韓国社会の雰囲気を考慮して無所属での出馬となりました。共に民主党候補に敗れ、得票数で3位となりました(2位は右派)。
まだ50歳なので、次の選挙には党公認で出馬するでしょう。
親子ともども顔がでかいです。
駄文にて失礼します。
今流行りのTwitter同様、元々ネット上で爆発的に広がったのが始まりですね、ロウソク革命。
で、日本でも同じ事しようと工作してるのが今の状況です。
まあ安倍政権に、
お前ら俺らは民意を動かせるんだ。
俺らがお前とこの法律も思いのまま決められるんだ。
検察官の定年も俺らが決めるし、種苗法も勝手に不利な法律は通させん。
分かったらとっとと輸出規制(彼ら目線)解除しろ。
とっとと通貨スワップよこせって言いたいんでしょ?多分。
昨日、なぜか最近目にしてなかった「男梅」のCMが流れまして思い出したばかりでした。
失態を覆そうと分不相応にあがきにあがきまくったあげくに周囲から浮いて辞任、ってトコなんでしょうか。
鳩山由紀夫が日本の「戦後民主主義」の総決算だとすれば、文在寅は韓国の「戦後解放史観」の総決算だと思われ、文喜相はその中で日本の小沢一郎より大幅に格が落ちるサブキャラクターというところなんじゃないか。
更新ありがとうございます。
さようなら、文喜相(敬称略)。二度とお目に、いや日韓関係に口を出さないかと思うと、寂しい事もないです、まったく。上皇陛下、日本国を侮辱し、非礼の限りを尽くされた般若みたいなお顔と、エラの張ったツラが見れないかと思うと、せいせいしますわ(笑)。
息子の文晳均が落選?50歳、、無いわ。次は無いわ!30〜40歳代ならチャンスあるけど、50歳越えたら受けて立つ側。若いのにやられる。オヤジが現役の間に、票集めしとかないと。何しとったん?(笑)引退した跡目は、刈り取られるゾ。
こいつは、出禁にしなければ、いけなかったと思う。
口先だけで何も出来ない事は、分かっていました。
今の日韓関係の、貢献者の一人です。
文喜相氏は、非常に印象に残る人でした。
まず、あの顔です。一度見たら忘れられない顔で、前全日本テコンドー協会会長の金原昇氏(韓国籍?)にそっくりでした。
次に、「戦争犯罪の主犯の息子である日王が、直接慰安婦お婆さんの手を取ってひとこと謝罪すれば、 全ての問題が解決する」と、日本政府がこれまで、何度も騙された嘘(首相が一度謝れば全て解決する)を臆面もなく言い放ったこと。
また、この発言を日本から非難されると、苦し紛れに「10年前に日王から『韓国に行って謝りたいから仲立ちしてほしい』と頼まれた」と発言し、その後宮内庁が事実関係を否定して、作り話であったことがバレたこと。
そして、日本で開催されたG20国会議長会議には出席したものの、発言への謝罪と撤回を求める山東昭子参院議長を避けるようにそそくさと帰国し、顔に似合わず気が小さいことを明らかにしたこと。
ある意味、韓国人の典型のような人物でした。
我が国の進歩派メディアが【知日派】と呼ぶ韓国人がいったいどんな連中なのか、陛下、我が国、そして日本国民に対する非礼無礼の限りを尽くし、日本国民にリマインドしてくれた功労者(笑)。
ウオン/ドルがえらいことになってますね。
辞めた後にお金絡みの悪事がバレて…という展開に期待しています。
文喜相氏は一応、左派に身を置く政治家ということになっておりますが、左派右派の垣根を超えた半島人らしい政治家だったように思えます。イデオロギーなんぞを意に介することなく、ひたすら本能のままに行動し貪れるものは貪る。
文在寅政権が北朝鮮と統一国家を造るのか、あるいは、中露の自治区なるのかは分かりませんが、そこに彼の居場所はありません。そのことは氏自身がよくご存知だと思います。文在寅政権に殉ずることなく、おや?という間にどこかの国に亡命していると思います(笑)。
日韓関係を文字通りムン悲惨してくれましたね。まあ、米中対立前にやってくれた事は本当にありがたかったですが
もう一人の参謀格の文氏も日本の大学で公演していましたね。どういう理由かはわかりませんが、こういう輩を呼ぶ方も呼ぶ方と思いましたね。
韓国人だから、日韓関係は韓国人的な思考になるのは仕方ないとして、
日韓に関係ないところでの発言内容からは根はいい人に見えたけどなあ。