円安と輸入規制は日本経済が対中関係を見直すチャンス
日中貿易関係の特徴を一言で述べると、「モノを作るためのモノを日本から中国に輸出し、中国で組み立てた最終製品を日本が輸入する」という構図です。端的には「中国以外から買う」ということが可能だ、ということであり、しかも民主党政権時代と比べて人民元の対円相場は倍近くにまで上昇しています。中国製品のコストは上昇しているのです。これに加えて中国は経済を政治利用する国でもあるという事実を忘れてはなりません。
目次
貿易面で見たら、日本にとって中国は大変重要な国
一部のメディアの報道を眺めていると、よく、こんな主張を目にします。
「日本にとって中国との関係はとても重要だ」。
これはあながち間違いではありません。
日本の貿易高は、2023年1月から7月までの累計値で見て、日本の中国に対する輸出額は9兆6848億円で、これは日本の輸出全体56兆0781億円の17.27%を占め、1位の米国(10兆9256億円、全体の19.48%)に次いで2位です。
また、輸入相手国として見るならば、日本の中国からの輸入額は13兆6863億円であり、これは輸入額合計(63兆1088億円)の21.69%を占め、2位の米国(6兆5919億円、全体10.45%)を圧倒しています。
結果的に、日中の貿易高(輸出高+輸入高)は23兆3711億円で、貿易額合計(119兆0272億円)に対して19.64%を占め、2位の米国(17兆5175億円、全体の14.72%)を大きく上回っているのが実情です。
したがって、貿易額「だけ」で見れば、中国は間違いなく、日本にとって「最も重要な相手国」なのです。
貿易は「中身」も大切!
「モノを作るためのモノ」を輸出し、最終製品を輸入する関係
この点、ある国との関係の重要性は、必ずしも貿易額「だけ」で決められるものではありませんが、それと同時に貿易額の多寡は、ある国との関係性の重要さを論じるうえで考慮すべき、きわめて重要な要素であることは間違いありません。
しかし、貿易に焦点を当てて日中関係を議論するならば、真っ先に見なければならないのは、貿易の「具体的な中身」です。
財務省税関統計をもとに貿易額を分解してみると、日本から中国への輸出は▼半導体等製造装置(7350億円)、▼半導体等電子部品(7568億円)、▼輸送用機器(6634億円)、▼プラスチック(5892億円)など、中間素材や製造装置等(モノを作るためのモノ)が多いことがわかります。
その一方で、日本の中国からの輸入品目は▼事務用機器(1兆3456億円)、▼通信機(1兆3537億円)、▼衣類及び同附属品(9304億円)、▼音響・映像機器(5545億円)、▼その他の雑製品(9098億円)…、など、最終製品が多いのが特徴です。
ちなみに「事務用機器」はデスクトップPCやノートPC、マウスなどのPC周辺機器であり、「通信機」の多くはスマートフォンなどの携帯電話のことでしょう。
デフレ、円高、製造業空洞化――すべては関連している?
何のことはない、現在の日中関係は、日本から「モノを作るためのモノ」を輸出し、中国で組み立て、それを日本に輸入しているだけのことです。
日中貿易の特徴
- 日本にとって中国との貿易額は最も多い(輸出は米国に次いで2位、輸入は圧倒的な1位)
- ただし日本の中国への輸出品目は中間素材や製造装置など「モノを作るためのモノ」が多い
- また、日本の中国からの輸入品目はPCやスマホ、衣類、雑貨などの「組立品」「最終製品」が多い
長引くデフレのためか、あるいは円高のためかはわかりませんが、日本企業が製造拠点をせっせと中国に移し、日本の産業が空洞化したことは間違いありませんし、現在の日本が国を挙げて中国から安価な組立品などを購入していることもまた間違いありません。
デフレだから円高になったのか、円高からだからデフレになったのか、はたまた日本企業が中国進出し、製造コストが安くなったからデフレになったのかについての因果関係については、本稿では軽々に論じることは控えておきたいと思います。
ただ、円高の進行、日本の産業の空洞化、雇用の喪失、対中貿易赤字体質、中国の経済発展などがセットであったことは、統計的事実からは明らかでしょう。
円安の進展で中国からの輸入コストが上昇
もちろん、この30年間に及ぶ中国の経済発展は組立・縫製技術などの習熟とセットであり、現在の中国製品は品質も良く、また、値段も安いからこそ、日本にここまで多くの財貨が輸入されているに違いありません。
ただ、それと同時に、とくに昨年夏以降の円安の進行に伴い、中国からの輸入コストは間違いなく上昇しています。
図表1は、日本円と人民元の、それぞれ米ドルに対する為替相場を比較したものです(※左軸と右軸で単位が異なっており、また、どちらもゼロが起点となっていない点にはご注意ください)。
図表1 為替相場推移(二通貨)
(【出所】The Bank for International Settlements, “Download BIS statistics in a single file”, US dollar exchange rates (daily, vertical time axis) データを参考に著者作成)
これによると、日本円、人民元ともに、米ドルに対する為替レート(USDJPYやUSDCNY)はいずれも上昇している(つまりドルに対して円安、元安が進んでいる)ことは確認できるのですが、その進行度合いは日本円の方がはるかに大きいことがわかります。図表1をもとに、人民元と日本円の為替相場(CNYJPY)を合成すると、図表2のとおりです。
図表2 CNYJPYの推移
(【出所】The Bank for International Settlements, “Download BIS statistics in a single file”, US dollar exchange rates (daily, vertical time axis) データを参考に著者作成)
これによると、とくに民主党政権時代の2009年以降、日本円が人民元に対して非常に高くなったことがわかります。1元=12.5円を割り込む円高・元安で、その分、中国の生産拠点としての相対的な魅力が非常に高まったことは想像に難くありません。
しかし、現在の為替相場は1元=20円を突破する水準であり、このことは、民主党政権当時と比べて、現在の中国製品の価格が倍近くに上昇していることを意味します(※ただし、交易条件については両国におけるインフレなどの影響も勘案する必要がありますが…)。
円安は日本の産業構造を改革するチャンス
結局のところ、円安が進行している背景としては、米FRBが金融引締めに動く中で、日本が依然として量的緩和や低金利政策(日銀当座預金の政策積み金に対するマイナス金利)などを解除していないことなどが強く影響しているのでしょう。
それはともかくとして、人民元に対する円安の進行は、日本の産業構造を大きく変える可能性を孕んでいます。
先ほどの議論を思い出してほしいのですが、日本が中国から輸入している品目の多くは「最終製品」または「最終消費財」と呼ばれるものが中心です。中国におけるモノづくり能力のレベルはそれなりに高いとは考えられる一方で、これらの最終製品の多くは、「中国でなくても作れるモノ」であることもまた間違いありません。
こうしたなか、先週の『経済を知らない?日経新聞「長引くデフレで円安進行」』でも指摘したとおり、円安が進行した場合の貿易に対する大きな影響は、①輸出競争力の上昇と②輸入購買力の低下、そして③輸入代替効果の促進にあります。
このうち輸出競争力の上昇と輸入購買力の低下は表裏一体の関係にありますが(詳しくは上記記事をご参照ください)、ここで重要なことは、「輸入代替効果」の発生です。
輸入代替効果とは、「円安になれば、これまで外国から輸入していた製品を日本の国産品で代替しようとする効果」のことであり、実際、アイリスオーヤマなどの例にもあるとおり、製造拠点を中国など海外から引きあげ、日本に戻す動きが生じつつあります。
つまり、日本経済における長引くデフレの元凶のひとつだった「中国による価格破壊効果」が、円安の進行により無効化され始めているのです(だからこそ、長年中国進出を煽って来た日経新聞が「デフレで円安が進んでいる」という支離滅裂な記事を書いたのかもしれませんが…)。
中国との関係を見直す好機が到来している
中国は経済を政治利用する!
さて、日中貿易関係について議論するうえで、もうひとつ大事な要素があるとしたら、それは「日本企業は中国で安心して事業を営むことはできるのかどうか」、でしょう。
もっといえば、中国という国が経済を政治利用する国である、という事実です。
中国といえば2010年9月7日に発生した尖閣諸島での「漁船衝突事件」をなど契機に、日本に対してレアアースの輸出を禁じるという対抗措置を発動しました。これはもちろんWTOのルールなどにも違反したものであり、2014年8月にはWTOでの日本などの勝利が確定しています。
しかし、中国が経済を政治利用している事例は、これだけではありません。
たとえば私たち日本の隣国・韓国では、2016年7月に当時の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権下が朝鮮半島への高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備で米国側と合意したことへの報復として、2017年以降、韓国向けの団体観光を制限する措置などを発動しています。
当時の韓国メディアの報道などによれば、中国人観光客に依存していた韓国のインバウンド観光産業が非常に苦しんだようですが、このことは中国という自由・民主主義のルールを平然と破る国との経済的関係を深め過ぎることのリスクを改めて認識する材料となり得るでしょう。
水産物の禁輸措置はたった千円少々で無効化可能
さて、こうしたなかで、中国による「経済の政治利用」の事例としては、日本産の水産物の禁輸措置が挙げられます。
これは、日本政府がちょうど1ヵ月前の8月24日に、福島第一原発のALPS処理水の海洋放出を開始したことを受け、中国政府が日本産の水産物の輸入を禁止したものです。
ただし、これについては正直、日本経済全体への影響は限定的です。2023年1月から7月までの実績値で見て、日本の中国に対する「魚介類及び同調製品」の輸出高は497億円で、これは日本の対中輸出額(9兆6848億円)のわずか0.51%に過ぎないからです。
また、昨年以前の実績で見ても、中国・香港向けの水産物の年間輸出額は1000~2000億円程度に過ぎません。国民1人あたり年間1,000~2,000円増やすだけで、中国の輸入規制の影響を消せる計算です(『国民1人あたり年間たった千円で水産業を応援できる!』等参照)。
というよりも、正直、中国向けのビジネスを営んでいれば、中国という国が経済を政治利用する国であるというリスクは明らかであり、今後のサプライチェーンにおいてもいかにうまく中国を外していくかが課題となるであろうことは、火を見るより明らかでしょう。
漁業者が政府支援に「即効性なし」と不満…正しいのか?
こうしたなかで、やはりこんな記事を読むと、違和感を禁じ得ません。
政府支援に「即効性なし」 漁業者ら苦悩と不満―処理水放出1カ月
―――2023年09月24日07時05分付 時事通信より
時事通信が24日に配信した記事によると、中国が日本産水産物の全面禁輸に踏み切った影響で、「とくに中国への輸出割合が高いホタテ貝は過剰在庫や価格下落が顕在化」し、業者らが「政府の支援策にも『対策に即効性がない』『スピード感が見えてこない』などと不満を募らせている」そうです。
また、政府は「中国を経由せずに米国などに輸出できるよう加工設備の国内導入補助などを打ち出した」そうですが、これに対しても関係者は「設備を導入しても禁輸が撤廃されればただ維持費がかかるだけになってしまう」、などと不満を示しているということです。
なんだか非常に奇妙な話です。
正直、中国の「経済を政治利用するリスク」から無縁でいるならば、労賃など適正なコストを負担したうえで日本で加工して直接米国に輸出すれば済む話であり、それをしない以上は中国リスクは業者自身が呑まねばならない話であって、政府支援を当てにするのは明らかに筋違いでしょう。
しかも、時事通信によると、全国のホタテ生産量の7割を占める北海道・オホーツク海沿岸自治体で構成する団体も、宮下一郎農水相に対し「支援策の拡充などを求める要望書を手渡した」のだそうですが、うえと同じ理由で、これも大変におかしな話といわざるを得ません。
日本全体としてサプライチェーンの再構築の好機に
いずれにせよ、為替相場の変動という要因もさることながら、水産物の禁輸措置は、日本全体として、中国という「経済を政治利用する国」とのサプライチェーンを考え直す好機にあるという言い方もできるのです。
これに加えて現在、中国人の団体旅行客による日本旅行の回復が道半ばだ、という要因もありますが、これについては『ホテル業界が「中国人団体観光客は不要」に転じた理由』でも議論したとおり、正直、現在の日本にとっては大きな経済的打撃を与えていないどころか、むしろ「助かっている」のが実情でしょう。
この点、もしかしたら「ほとぼりが冷めたころ」に中国政府がこの措置を解除するという可能性もあるとは思いますが、正直なところ、中国による水産物の禁輸措置などがいつまで続くのかに関してはよくわかりません。
ただ、水産物にせよ団体旅行にせよ、中国政府による経済的対抗措置自体があまり日本経済に大きな打撃を与えていないなかで、日本がこれを機に国を挙げて中国との依存関係を見直し、とくにサプライチェーンの再構築に着手していくことは、非常に重要ではないかと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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>北海道・オホーツク海沿岸自治体で構成する団体も、・・・・、これも大変におかしな話といわざるを得ません。
新宿会計士様に同意なのです♪
ホタテ御殿とか建てておいて、中国一国に頼るリスクなんてわかりきったものへの負担を国に負わせようとする態度はおかしいと思うのです♪
今日のニュースでやってたけど日本から中国へのホタテ輸出は「加工」のためで最終目的地はアメリカが多いようだ。
そこで今、アメリカと共同で中国以外の加工地の候補を探しているとのこと。
>アメリカと共同で中国以外の加工地の候補を探しているとのこと。
お金を使って遠くへ運ばなくても、産地で加工すればより安くできるのでは無いのかと思うのですが。
最近の農業や漁業の経営は、採れたものをそのまま売るより、加工して付加価値をつけて売る方向だという話を聞いたことがあります。
>「経済を政治利用する国」とのサプライチェーンを考え直す好機
①中国→日本:「”モノを作るためのモノ”を作るためのモノ(原料)」を日本企業が買う。
②日本→中国:「モノを作るためのモノ(装置・中間材)」を主に日中合弁企業が買う。
③中国→日本:「モノ(最終製品)」を日本企業・消費者が買う。
うん。①の対中依存がネックですね。②③は代替できそうに思います。
カントリーリスクを鑑みて「選択して集”中”」は見直さないとですね。
失われた30年は、日本企業の中国進出からはじまったといっても過言ではないでしょう。
土地バブル崩壊、日本企業の中国進出、団塊世代の子供たちの社会進出 これらが同時に起きたあとの消費税増税、金融緩和解除。打つ手打つ手を外しまくった結果だと思えます。
かつて日本企業の満洲進出がありました。
敗戦の結果の撤退ですが、外国のとりわけ中国大陸への企業進出のリスクを何故忘れるのか?
満洲進出は敗戦のせいといえるのですが 敗戦にいたるまで問題が無かったとは言えません。
満洲事変の原因に、中国人の日本企業への嫌がらせがありました。
企業の国外進出のリスクへの配慮が徹底的に足りてなかったと言わざるをえません。
90年代、中国進出をなんであんな恐ろしい事を平気で出来るのかと疑問に思ってました。
法の支配の及ばない地域に資産を持っていって 何故国に接収されるかもと思わないのか。
今更、企業の撤退などほぼほぼ不可能と言わざるをえません。
全てを投げ捨てて着の身着のまま命あってのものだね。
日本政府が企業撤退の補償をして、中国からの輸入関税で補填とか出来たらいいのに。
30年弱前の話を書きます。
自分の自家が婦人服の縫製工場を営んでました。
自分も実家に入って、仕事してましたが、その当時の中国に進出した縫製工場の話です。
進出当初は港の近くに工場を用意できたのですが、家電関連などのハイテク関連の工場が進出しだすと、立地が少し奥の地域に移動させられたそうです。
更に多くのハイテクや自動車関連が進出すると更にお口に移動させられたそうです。
採算が合わなくなる方向にされたと感じたそうです。
25年ぐらい前には中国から撤退しでベトナム等に移動したそうです。
この時、進出する際の条件が、合弁会社としての進出で、出資金は中国企業が多くなるようにしないとだめだったそうです。このため内陸に移転するのもこちらの意向は聞き入れてもらえなかったようです。
尚且つ、工業用ミシンなどの機材は、こちらで出資してすべて持ち込みとなってました。
更に、撤退時には、持ち込んだ機材は合弁会社の資産なので持ち出しができなかったそうです。
この時ジェトロも、政府機関も注意躍起は行っていなかったそうです。
縫製に関しては、投資に見合った収益はなかったようです。そのあとからですかね?フリースで有名な企業さんが中国製でのし上がりましたね。
ジェトロも政府もその辺の調査力はなかったようです。はたから見ても今でもだめそうですけどね。
このような経緯を考えると、政府の補助は期待できないと思えますね。
パナソニックが首までどっぷりつかっているのでもしかすると大企業は補助をもらえるかもしれないですが・・・。
インテルが韓国の企業に工場を売却して撤退しましたが、西側諸国の企業に売却できない場合は、資産の放棄まで行かないと撤退はできないように見えます。
三門健介様
興味深いお話をありがとうございます。
書籍とかに書いてある事そのままですね。
ローテクの企業はハイテク企業を誘い入れるためのエサに使われた感じですね。
目当てのハイテク企業が釣れたら、もう用無しとばかりに嫌がらせをする。
きくところによると、日本は金と機械をだして、中国が土地をだして半分以上中国企業の権利がないと進出できず、また経営陣に共産党員を入れないといけないとか。
仰っしゃるとおり、中国撤退のためには西側企業に売るか、全てを諦めて捨て去るしかないように思えます。
もしくは再投資をせずに、中国にある生産機械が型落ちチープになってから逃げ出すか。
しかし、それも中国が許すとは思えませんが。
韓国企業の様に夜逃げも良かったのですが、ハイテク監視装置が隅々まで行き届いた現在、夜逃げも難しいかも。
中国は日本の「複合機」の技術をよこせ(具体的には開発、製造をすべて中国で行え)と言っていたが日本企業の反発が激しく、撤退をちらつかせたせいで要求を撤回したようだ。
こういう国に最新技術は見せないこと。
日本の中国からの輸入品目は▼事務用機器(1兆3456億) >
昨年から、Made in China のノートPCを使っております。
メーカーはアメリカの某大手なのですが、生産は中国というわけでして・・・。
AMD RYZENプロセッサー搭載で8GBのメモリー、Office Home and Business付きで10万円を切るノートPCは、残念ながら当時の国産メーカーにはなかったのです。
それまで使っていたPCがいきなりクラッシュしたこともあって、直ちに手に入という条件も加味すると、他に選択肢がなかったという事情もありました。
また梱包を開けるまでは、まさか中国製とは思いもよらなかった、というのが正直なところでして、つくづく迂闊だったなぁ~。
というわけで、こんなモヤモヤした内心忸怩たるモノを抱えつつ、このあと何年もこのPCを使い続けることになるのだなぁ~、と溜息交じりの日々なのです。
元高円安の効果で中国で生産するメリットが失せてきているとのも、国内生産へのインセンティブのひとつでしょうが、今の中国共産党指導部が、これまで異様な経済運営を続けてきた結果として、溜まりに溜まったさまざまな歪みと、それにともなう国内の不満の高まりを、より強圧的な締め付けで対処しようとしていることが、労働意欲の減退、サボタージュ、モラルハザードなどを拡大して、究極的には中国生産品そのものの質的劣化を引き起こしていくだろうと、予測します。
そうなれば、安くて品質、性能もそこそこだったメイドインチャイナが、高かろう悪かろうの代名詞になっていくでしょう。そんなもの誰が買うかってことに、世界中がなっていくような気がします。
以前「デフレの正体」という本がありましたが、少子化と高齢化が原因だという内容だったかと思います。
私は、日本のデフレの原因は、日本の隣に中国という低賃金の豊富な労働力があった事が原因では無いかと感じています。
それに加えて、少子化や消費税の影響が重なった結果、日本は賃金と物価が上がらない国になってしまったのではないでしょうか?
日銀は、当面金利を上げないと言っていますので、円安傾向は続きそうです。
加えて、消費税の廃止もしくは減税、低所得者を対象とした所得税の減税などの政策があれば良いのですが。
その本を読んでいないのでどんな説明になっているのかはわかりませんが、
少子高齢化すれば生産年齢人口が減少するので労働力の供給が減るはずです。
すると労働力の価格である賃金が上がりコストプッシュインフレになるはずなのに
デフレになるとは本当に不思議な説明だと思います。
労働力の供給以上に需要が減ったなどと書いてあるのでしょうか。
私の理解では、少子高齢化によって需要が減りますが、生産のほうもより安い賃金の中国に移ったため、日本の労働者は中国の労働者に仕事を奪われてしまったという事かと思います。
今回のホタテの中国への輸出の件も、ホタテの貝柱と貝を分ける作業が手作業なので、中国の安い労働力を利用するためアメリカへの輸出分は中国で作業を行っているようです。これも中国に仕事を奪われている一例かと思います。
藻谷浩介氏の本ですね。
この本、多くのエコノミストからかなり批判されていたと記憶しています。
人口の減っている国は日本以外にもあるのにデフレの現象は日本だけというところが分析不足かもしれませんね。
メデアが「日本が安い」を連発中です。
「悪い円安」も拡散中です。
政治家、メデアが中国にこれほど侵食されていようとは。
これに宗教が日本下げ(寄生)にいそしんでいます。
北海道では自称アイヌの方々がプーに侵略をお願いしています。
次回選挙では投票に行きましょう。