立憲民主党の自衛隊議連、今度は「保守アピール」か?

保守層へのアピールでしょうか、立憲民主党が「自衛隊員応援議連」なるものを立ち上げたそうです。ただ、これまで立憲民主党が改憲を徹底して阻止しようと動いて来たことなどを踏まえると、こうした動きがまともな保守層から相手にされるとも思えませんし、それどころか「立憲共産党」の岩盤支持層を落胆させる可能性すらあります。

悪目立ちする立憲民主党

最大野党・立憲民主党といえば、最近、なにかと「悪目立ち」しているフシがあります。

最近の事例でいえば、同党所属の地方議会議員が高級焼肉店で、「とある物体」を放置していたとする疑惑が『文春オンライン』で報じられましたが、これについて同党はだんまりを決め込んでいます(『立憲民主党は「高級焼肉店脱糞疑惑」で説明責任果たせ』等参照)。

このあたり、週刊誌に報じられただけの段階で「クロ」だと決めつけるのは適切ではないじゃないか、といったご指摘があるのはそのとおりでしょう。

しかし、それと同時に私たちが認識しておかなければならないのは、立憲民主党が普段から、「疑われた方が無実の証拠を出す必要がある」というスタンスを取っていることです。

その典型例が、「もりかけ問題」でしょう。

「もりかけ問題」は「安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、個人的な友人が経営する学校法人に対し、何らかの違法な便宜を供与した疑い」のことですが、立憲民主党関係者はこの問題を巡って、自民党などに対し説明を要求してきました。

しかし、これもムチャクチャな話です。私たちが暮らす法治国家においては、たとえばある人が犯罪をしたと決めるためには、それを「やった証拠」を積み上げて、裁判で認定することが必要だからです。「やっていない証拠を出せ」というのは、まさに「悪魔の証明」そのものでしょう。

いずれにせよ「週刊誌で疑惑が報じられたなら、疑われている方が無実の証拠を出せ」、という議論が罷り通るのならば、立憲民主党は率先して、報じられた「脱糞疑惑」に対する説明責任を果たしていかなければなりません。

ちなみに最近では、「脱糞民主党」、「最低でも店外」などの揶揄表現が、自然発生的に成立しているようであり、検索エンジンでも「立憲」と入力すればサジェスト機能で「脱糞」などの語が表示されるしまつです(『「最低でも店外」-自身で「見せ場」作った立憲民主党』等参照)。

このように考えていくと、今日の「脱糞疑惑」は「もりかけ疑惑」の反射効果そのものではないか、と思えてならないのです。

立憲民主党の新しい議連

ところで、参院選を控え、その立憲民主党の動きも活発化してきたようです。昨日は久しぶりに、なかなかに驚く話題がありました。

立民有志、自衛隊員応援で議連設立 参院選、保守層にアピール

―――2022年06月14日16時24分付 時事通信より

時事通信によると、立憲民主党の有志が14日、衆議院議員会館で「自衛隊員応援議員連盟」の設立総会を開いたのだそうです。

議連会長に就いたのは枝野幸男・前立憲民主党代表で、設立総会には党所属の国会議員約70人が出席。同議連を巡って時事通信は、「今後、自衛隊員の処遇や任務環境などを調査し、課題を整理する考え」などとしています。

ただ、記事タイトルにもあるとおり、この動きを時事通信は「参院選をにらんで保守層にアピールする思惑」と指摘しています。政党である以上、どんな主義、主張を持つのも自由ですが、そのなかで最もやってはならないのは「一貫性のない行動」です。

たしか、立憲民主党といえば昨年10月の衆院選を含め、これまでの選挙で日本共産党と選挙協力を積み重ねてきた政党だったはず。選挙協力といえば、たとえば1人区では日本共産党と候補者を一本化するなどの行動をさします。

当然、日本共産党の支持者であれば、自衛隊に反対、という人も多いでしょうが、その人たちにとって「自衛隊議連」を立ち上げた立憲民主党に投票しろ、というのは、まさに「支持層に対する裏切り」そのものではないでしょうか。

あるいは、もっときついことを申し上げるならば、すでに「立憲共産党」などと揶揄する表現もあるとおり、多くの国民は、立憲民主党を日本共産党と同類とみなしている可能性もあります。

立憲民主党自身、これまで徹底して改憲を阻止しようと動いてきた政党ですし、そのようなスタンスのままで「自衛隊を応援します」、などと言われても、まともな保守層が立憲民主党の動きを相手にするとも思えません。

つまり、今回の議連は保守層に鼻で笑われ、もともとの立憲民主党・日本共産党の「岩盤支持層」を落胆させるという意味で、立憲民主党にとっては大変に良くない動きでしょう。

結局は「あなた」が投票するしかない

もっとも、著者自身は現在の自民党が完璧な政党だとは思いませんし、かといって新興の「保守政党」に過大な期待を寄せるというのも違うとは思うのですが、少なくとも「週刊誌片手にスキャンダル追及」が「見せ場」だと思っているような政党が最大野党の座に居座っているという状態については、良くないと考えています。

このあたり、以前からの説明の繰り返しで恐縮ですが、選挙というものは、「すばらしい候補者のなかからさらに素晴らしい人物を選ぶ」というプロセスではありません。「ゴミのように酷い食材のなかから、少しでも食べられるものを選ぶ」ようなプロセスです。

寂れた食堂街にある「自民党食堂」、「立憲民主党食堂」、「日本維新の会食堂」などのさまざまな食堂のなかで、一番マシな店に入るようなものだ、とでも言い換えればよいでしょうか。

たとえば自民党食堂はそのときのシェフによって味が大きく変わるし、酷くマズい食事が出て来ることもありますが、そのわりに大変に値段が高いという酷い店です。高くてマズいものしか提供してくれない店というのも困りものですね。

ところが、立憲民主党食堂に入ると、そもそもメニューには料理ではなく、自民党食堂の悪口しか書かれていませんし、注文してもウェイターやシェフはひたすら自民党の悪口ばかりで一向に料理を持ってきてくれません。さらに日本共産党食堂だと、料理ではないなにか別の物体(というか毒物)が提供されるのです。

こうした状態で、「食堂に入らない」(=選挙で棄権する)という選択を取るのも自由ですし、遠く離れた別の街の食堂に行く(=外国に移民する)という選択を取るのも自由ですが、これらの選択はどちらも本質的な解決をもたらしません。

やはり、一番マシな食堂で食事を続けるのが、最善な選択です。

人々が酷い食堂で食事をしなくなれば、その食堂が潰れ、その跡地にもう少しマシな食堂ができるかもしれません。そうなれば、今までは「一強」を誇っていた自民党食堂としてもウカウカしていられなくなりますし、味や値段の改善作業をしなければならなくなるかもしれません。

実際、日本維新の会や国民民主党など、(表向きは)改憲に前向きな政党も増えてきましたし、新興保守政党がいくつか選挙戦に打って出るようですが、これらの政党が議席を獲得するかどうかも気になるところです。

そうなると、たとえば衆参両院で「改憲勢力」が安定的に3分の2を占めるようになれば、自民党としても公明党を気にせず、結党以来の悲願である改憲に踏み込むこともできるかもしれませんし、場合によっては自公連立の解消に踏み切ることだってできるかもしれません。

いずれにせよ、この状況を是正するのも放置するのも、結局のところは国会議員の唯一の任免権者の判断次第です。「国会議員の唯一の任免権者」とはもちろん、主権が国民に存在するこの日本国における最高権力者――、すなわち「あなた」なのです。

読者コメント一覧

  1. 元ジェネラリスト より:

    >今後、自衛隊員の処遇や任務環境などを調査し、課題を整理する考え

    防衛官僚や自衛隊員を呼びつけてヒアリングするんでしょうかね。
    彼らが「調査」した後に、ろくなアウトプットを見たことがありません。
    仕事のジャマにしかならんのではないでしょうか。

    1. カズ より:

      >仕事のジャマにしかならんのではないでしょうか。

      IWCのように、名ばかりの「活動阻害組織」と化しそうですね。

    2. 七味 より:

      元ジェネラリスト様

      あたしもそう思うのです♪

      議連)改善案をもってこい
      防衛省)官舎が古くてボロいので補修して欲しい♪
      ・・・・
      議連)補修はできたのか?
      防衛省)財務省に蹴られました♪
      議連)何をやっとるんだ!努力が足りん !!
      (*`皿´*)ノキィィ──!!!!

      みたいな感じかな?

    3. ちょろんぼ より:

      元ジェネラリスト様

      自衛隊員を調査するという事は、有事の際に自衛隊の行動を阻止
      する目的で、隊員の住居を確認する事です。
      議題とは、いかに自衛隊の行動を妨害し、露・中・何とか半島
      諸国の利益になるようにする事です。
      それ以外、この党の人達がやる事は考えられません。
      注:SF等で露が北海道や新潟に攻めて来るというのがありますが
        その中で、立憲共産党や露・中・何とか半島諸国人が自衛隊の
        行動妨害・テロ活動が容易に想定されるのに、その人達を
        排除する場面が無いのが、非常に?です。
        中共が台湾侵攻する時、一番問題になるのは米国の軍事援助
        そのものより、台湾にいる中共寄りの人達問題です。
        台湾軍の中にも居るハズなので、中共が台湾を攻めると同時に
        台湾軍内で同士討ち状態が発生するのではないかと思っております。

      又は、会議室に紙を貼って、自衛隊の事を考えるといって
      防衛庁の役人を吊し上げする事ですね。

  2. 攻撃型原潜#$%〇X より:

    立憲民主党食堂==>椅子に💩 💩が放置されているかもしれないので、座るときは必ず確認しましょう。その際には店は一切の責任はもたないので、自衛隊清掃班を呼ぶようにと店の注意書きにあります。

    共産党食堂==>サラダなどの生野菜には寄生虫の卵がついている可能性大なので、後で回虫・サナダムシ等、獅子身中の虫に悩まされることになります。また、刺身にはアニサキスがいて腹痛を起こすかもしれません。その際は店は一切の責任はもたないので、自衛隊医療班を呼べと店の注意書きに書いてあります。

  3. とある福岡市民 より:

    >今回の議連は保守層に鼻で笑われ、もともとの立憲民主党・日本共産党の「岩盤支持層」を落胆させるという意味

     誰かに似てるなあ、と思ったら思い出しました。

     彼女がいるのに二股かけて遊ぼうと他の女の子をナンパし、ナンパした子にも彼女にも振られてゼロ股になった男です。

  4. 一之介 より:

    そう言えば、
    民主党政権の時の(ろくでなし?)官房長官が『自衛隊は暴力装置』って国会答弁でしたか?堂々と胸を張って言ってましたね。その方でしたか?尖閣での中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりした事件で、漁船の船長を拘束したまでは良いが中共から早速お叱りを受けて、あっという間に無罪放免釈放しましたね。その当時、枝野幸男さんはどのようなお立場でしたか?まあどうでも良いですが、お笑いネタですかね?自衛隊員の皆様も凍った笑顔で取り敢えず歓迎?ヒクヒク。

    1. りょうちん より:

      「暴力装置」なんて用語を知っていたことに感心されたりしていましたねえw。
      民主党の政治家がまともに政治学の勉強をしているとは思われなかったのでしょう。

  5. ぴよすけ より:

    立憲民主党は、旧来の支持層向けのアピールもしっかりやってます。

    ———
    議員立法「多文化共生社会基本法案」を提出
    https://cdp-japan.jp/news/20220610_3854

    国民及び在留外国人※の一人一人が、社会の【対等な構成員】として、(中略) 支え合いながら共生する社会
    ———
    の形成を推進する、と。

    対等なのだから外国人に選挙権がないのは不当な差別だ、と外国人参政権の獲得に繋げる意図があるように思えます。

    しかも、
    ——
    ○ 上記の期間においても、在留資格を有することなく我が国に在留する外国人の人権に配慮
    ——

    などと、人権を盾に、不法滞在者に対してなし崩しに在留を認め、最終的には同等の権利=参政権まで狙っているのではないか? と思いたくなる怪しげな補足もついています。

    投票に行かなければ。

    1. ema より:

      そういう狙いでしょうね。あとは、人権擁護法案再びを狙ってそうな気もします
      外国人(主に特亜)優遇のために働くのは民主党時代から変わらないですしね。立憲共産党の自称保守の議員ですら、選挙の後に韓国民団にお礼しにいったりする連中ですしね

      そういえば、民主党時代に、難民申請を繰り返すことでどんな人物でも不法滞在を継続し就労できるように入管法改正してたおぼえがありますね。その後、安倍政権で就労はできないようにはなりましたが。ただ、今でも難民申請繰り返すことで不法滞在を続けることは出来たかと思います

  6. nanashi より:

    この議連を立ち上げたのは、ある元総理大臣が自衛隊員息子だからだという浅はかな理由からきているそうです。

    野田元首相が“自衛隊員の息子”なのに、立民の“応援議連”がダダ滑りするワケ
    「選挙向けの茶番」と言われないためには… SAKISIRU編集部
    https://sakisiru.jp/29440

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