外交ボイコット巡り優柔不断な首相に保守系議員が不満
「岸田首相、大丈夫ですか?」――思わずそう言いたくなる今日この頃です。10万円給付金を巡る混乱に続き、今度はバイデン政権が打ち出した外交ボイコットへの煮え切らない態度。どうも岸田文雄政権については、見ていて不安になります。自民党内では保守系議員らからの突き上げもあるようですが、その一方で親中派議員からは政府の煮え切らない態度に理解を示す向きもあるようです。
カナダも外交ボイコットへ=産経
『米紙「ジェノサイド五輪」:外交ボイコットは広まるか』でも報告した北京五輪の「外交ボイコット」に関連し、その後もさまざまな「続報」があります。
昨日深夜の時点では、米国の「外交ボイコット」の動きに、豪州、英国が追随を表明したほか、米国内では「有力紙」とされるワシントンポストが北京五輪を「ジェノサイド五輪」と呼ぶ社説を掲載した、といった報道もありました。
これに加え、今朝方はこんな記事もありました。
カナダも外交ボイコット 北京五輪、米英豪に追随
―――2021/12/9 07:39付 産経ニュースより
産経ニュースによると、カナダのジャスティン・トルドー首相は8日の会見で、「中国の度重なる人権侵害への強い懸念」を理由として、北京オリパラに「閣僚や連邦政府当局者らの外交使節を派遣しない」ことを表明したのだそうです。
これらの報道が事実であるならば、現時点において「ファイブアイズ」諸国(米英豪加NZ)のうち、ニュージーランドを除くすべての国がバイデン政権の「外交ボイコット」に賛同した格好です。
閣僚派遣見送り?どうも緩慢な日本政府の動き
ただ、当ウェブサイトでも『米「外交ボイコット」に対する中国のわかりやすい反応』などで報告したとおり、これに関する日本政府の動きは、どうも緩慢です。
「自民党の高市早苗政調会長が北京外交ボイコットを『打ち出すべき』と述べた」とする昨日の産経ニュースの記事の末尾では、日本政府が「北京冬季五輪への閣僚の派遣を見送る方向で検討している」、とする記述がありました。
高市政調会長、北京五輪の外交ボイコット「打ち出すべき」
―――2021/12/8 13:27付 産経ニュースより
もしもこれが事実であるならば、いちおうはそれなりの決断ではありますが、それでもメッセージ性としては大変に弱いのが実情です。
『「シックスアイズ」は日本の行動の結果、自然成立する』でも報告したとおり、日本が「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を打ち出したあたりから、英国や豪州などでは、「ファイブアイズに日本を加えてシックスアイズにすべきだ」といった議論が出るようになりました。
これはまさに、安倍晋三、菅義偉の両総理の功績でもあるのですが、その菅総理の後継者である岸田文雄・現首相が煮え切らない態度を取るならば、「シックスアイズ」構想など、そのうち「自然消滅」してしまうかもしれません。
そして、いったん「シックスアイズ」への機運が自然消滅してしまうと、それを再び盛り上げるのは大変です。その意味で、岸田首相の優柔不断さは、安倍・菅両総理の「FOIP推進」という功績を打ち消しかねないものでもあります。
それに、中国自身は近年、尖閣諸島周辺海域を筆頭に、かなり頻繁に日本の近海での挑発を繰り返しています。バイデン政権の外交ボイコット自体、本来ならば日本が中国に対して「毅然とした対処を示す」という点で、大変に良い機会である、という見方が成り立つことは間違いありません。
自民党内保守系議員からの突き上げ
しかし、岸田首相の態度がどうにも煮え切らないように見えるのですが、案の定、自民党内の保守系議員から「突き上げ」があるようです。
読売新聞オンラインには今朝、こんな記事が出ていました。
自民党内で強まる中国への強硬論、日本政府の姿勢を「生ぬるい」と見ている保守系議員ら
―――2021/12/09 07:39付 読売新聞オンラインより
自民党内で対中強硬論が強まっている、という記事です。
タイトルには「保守系議員」とあり、本文では「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」などの具体的なグループ名も出て来ます(※ただし、同会の代表幹事である青山繁晴参議院議員の実名は、なぜか記事には出て来ません)。
読売によると、自民党の高市政調会長は8日、保守系議員でつくる「保守団結の会」が国会内で開いた会合で、出席議員から北京五輪の外交的ボイコットの是非を問われ、「やるべきだ」と明言した、などとしています(このあたりは産経の記事でも同じような記述がありました)。
これに加えて「ウイグルやチベットなどに関する自民有志や超党派の5つの議員連盟」も合同で会議を開催し、「対中非難国会決議の採択を目指す方針を確認」した、とあります。青山氏の「日本の尊厳と国益を護る会」も、そのグループのひとつなのでしょうか。
一方、先ほどの産経の記事では、日本政府が「閣僚派遣を見送る方向で検討」と報じていましたが、読売の記事では外交ボイコットについて「日本政府は対応を決めていない」と断定。
さらには自民党の強硬論の矛先が「態度を鮮明にしない岸田首相にも向き」、さらに日中友好議連の会長だった林芳正氏の外相への起用への批判も「いまだにくすぶっている」、などとして、おもに保守派議員が岸田首相の対応に強い不満を持っている様子が見て取れるのです。
安倍・菅総理の遺産を引き継いだ岸田首相、日本にさっそくの試練
いずれにせよ、当ウェブサイトとしては、『近隣国重視から価値重視へ:菅総理が日本外交を変えた』でも述べたとおり、岸田首相の前任者である菅義偉総理、さらにその前任者である安倍晋三総理の両名の極めて大きな功績は、「価値外交」を日本の基軸に据えたことだと考えています。
岸田首相自身の国会所信表明演説などを読むと、外交・安全保障の分野での発言は、安倍、菅両総理の時代のものをかなり流用したものであり、それだけ安倍、菅両総理の「遺産」が大きいことを意味しています。
ただし、岸田首相も安倍、菅両総理の所信表明演説、施政方針演説などの字面だけを引き継ぐのではなく、その「精神」を引き継ぐのでなければ、「自由・民主主義諸国」からの信頼を獲得するのは難しいといえます。
この点、先ほどの読売の記事には、福田達夫総務会長の「多様な(外交)ルートをしっかり持っておく必要がある」という発言が取り上げられています。
この福田会長の発言は、中国に対して外交ボイコットを打ち出さない政府の姿勢に「理解を示す声」の典型例として紹介されているのですが、この手の「多様な外交ルート」云々といった「雑音」に岸田首相が耳を傾けるのであれば、まさに「決められない政治」に逆戻り、となりかねません。
もちろん、岸田首相が「無能」なのかどうかについては、現時点で断定すべきではありませんが、『政党支持率で立憲民主党と日本維新の会の「逆転」も?』でも触れた「10万円の給付金」を巡るグダグダを思い出してみても、少なくとも岸田首相が菅総理のような「仕事師」ではないことは間違いありません。
その意味では、「岸田首相、大丈夫ですか?」と聞きたいところです。
(※もちろん、本稿を公表した後になり、「岸田首相が外交ボイコットに同調すると発表した」という記事が出てくる可能性はありますので、本件に関しては、個人的にはもう少しだけ状況を見守りたいとは思いますが…。)。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
さて、その岸田首相ですが、『政党支持率調査で「維新>立憲」が傾向として定着か?』でも触れたとおり、たしかに内閣支持率自体は好調な出だしでしたが、これも新型コロナウィルスの新規陽性者数が激減しているという事情も大きいと思われ(著者私見)、その意味では「高い支持率」すら菅総理の遺産のなせるわざなのかもしれません。
当ウェブサイトでは以前から、民主党の鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の各元首相、あるいはそれ以前の福田康夫元首相などの例を挙げながら、「誰が首相になっても日本の政治は変わらない」という論調がいかに間違っているかを指摘してきたつもりです。
やはり、「全体を俯瞰(ふかん)することができる」という意味では安倍総理の、「仕事ができる有能な政治家」という意味では菅総理の右に出る人はなかなかいないでしょうし、有能な宰相の直後に無能な政治家が日本のかじ取りをしているのだとしたら、そのこと自体、日本全体にとっての試練となることは間違いありません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
岸田総理は政調会長のような党内のまとめ役には向いてたと思います。でも決断力が求められる総理大臣には向いてませんでしたね。
決断できない。決断してもすぐぶれる。あちこちにいい顔をしようとしてぐだぐだ。
総理大臣たる器ではありませんね。これでは参院選も戦えないでしょう。早く誰かに交代した方がいいんじゃないでしょうか?
安倍総理や菅総理の時代が懐かしいです。
>総理大臣たる器ではありませんね。
全くもって同感.
>これでは参院選も戦えないでしょう。早く誰かに交代した方がいいんじゃないでしょうか?
そうなのですが,現実問題として岸田さんが自分から身を引くことは有り得ません.
何か大きな失敗なりマイナスなりが岸田政権の実績として出てこない限り,岸田さんを交代させることは無理でしょう.
ですので,岸田総理の下で参院選を戦い,致命的にならない程度だが誰でも分かる程度には明確に議席を減らして,「参院選,自民党(あるいは与党)敗北!」の文字が翌日の朝刊1面トップを飾る事態になり,敗北責任をとって岸田さんが総裁を辞任する状況に追い込まれることを個人的には本気で願っています.
しかし,参院選まではまだ半年余りもあるので,その間に日本の国益を損なう外交をしなければ良いのだが,と大変に心配しています.
前の記事に書いたのですが、だいたい主要各国の「宣言」が出そろったので、逆にそろそろ宣言しとかないとtoo lateになるような気がします。
人権担当として中谷氏を起用したように、人権外交やると旗を上げてるわけですし、宣言出す出さないどちらにしても、「積極的で明確な」メッセージが必須だと思います。
曖昧なままはあり得ないですね。
中国は宣言出そうが出すまいが、どっちにしたって今後も嫌がらせは続けてきます。
これで韓国に先を越された日にゃあ・・・・ま、そんなことは無いか。
韓国は「外交ボイコットは検討しない」と早々に宣言しました。w
この件に限っては、方針ハッキリ打ち出した韓国の方がマシと言えるかも?
日本オリンピック委員会の山下泰裕会長の派遣で手打ちと思ってました。
国会議員が行く事は、予想していません。
誰かが行くとしたら、室伏スポーツ庁長官かなと思ってます。
向こうからも東京大会に、体育総局長とやらが来てたそうなので、バランスはとれますね。
強いリーダーシップとは重要な局面でリーダーが速やかに意思決定を明確に発信する事により発揮されるものです。
意思決定とその理由表明によるリーダーの求心力は時間経過に反比例します。
国のリーダーたる岸田さんは当然わかっているでしょうが、ずるずる結論先延ばしは全く頂けません。
とっとと決めて意思表明しろよが国民の大多数の気持ちだと思いますよ、岸田さん。
マキャベリいわく
「敵に対する態度と味方に対する態度を、はっきりと分けて示すことである。人の上に立つ者がこの種の明快さを示すとき、人々は彼を尊敬するようになる。」これを岸田総理に贈呈。
ファイブアイズがほぼ出揃ったので、本日中に旗幟を鮮明にしないとおいて行かれまっせ。一週間後じゃダメかって? アフガニスタン撤退の醜態を再び見たくないです。
まだファイブアイズ以外が表明してないので
まだまだ遅れているわけではない
「日本の決断はいつも遅い」と認識されているので
早く表明しても、逆に警戒されるかも
>「日本の決断はいつも遅い」と認識されている
なるほど、「戦略的グズ」ですかww
自称カープファンの岸田をカープの歴代監督で評価すれば、佐々岡以下ですね。最近では、顔みるだけでイライラします。マスゴミや野党があまり批判しないのは、親中派で放っておいても脅威にならないからでしょう。
日本はアメリカの半歩後をついていくくらいが丁度よい、なぜならアメリカは平気ではしごを外すからだ、とロシア政治経済ジャーナルの北野さんが繰り返してましたが、まあその通りだと思います。
国内外の圧力に負けて、という形をとってもうしばらくしたら発表するんじゃないですかね。今は順番を測っているところでは。
結局、EU 主要国がボイコット表明した後くらいになるんじゃないでしょうか。
私もそのくらいのタイミングだろうと考えています。遅くともクリスマス前に、くらいですかね。拙速に行ってもなにも良いことはないということについては、こちらでも説明しましたので繰り返しません。なので、一両日中に宣言が出せれなかった場合であっても、岸田首相を「親中派だ!媚中派だ!」という決めつけには与しません。
タイミングを計って外交的ボイコットを宣言することについては反対しませんが、「さあ出せ、すぐに出せ。出さないと乗り遅れるぞ」と騒いでいる人たちを見ると、なんだか、AIIBを巡って「バスに乗り遅れるぞ」と騒いでいた人たちを思い出してしまいます。日本の地理的環境は、アメリカや欧州とは違います。脳天気に理念だけを振り回してそれで良しとはなりません。「宣言」が中国のメンツを傷つけることは確実ですので、想定されるその「反動」について、ある程度事前に検討しておくべきです。
とは言え、「熟慮」が過ぎて出し遅れの証文になってはいろいろと台無しですので、岸田首相と外務当局の判断を待ちましょう。もちろん、過度には期待しておりませんが、現段階であれこれ言うのはちょっと早すぎると思います。
>EU 主要国がボイコット表明した後くらいになるんじゃないでしょうか。
まあそのくらいになりそうだけど、
中国と距離のあるEUより遅いってなると優柔不断思われるかな。
山下会長が代わりに行く、それはそれでよろしいのでしょうが、
その前に、マスコミ・夜盗等は武漢コロナウィルス蔓延の為、東京オリンピックを
中止しろと叫んでおりましたので、先ず北京オリンピックを中止しろと
報道するのが筋でないでしょうか?
又、女性差別という事で森会長を辞めさせたのだから、マスコミ・夜盗は
女性差別宗主国である中共に選手を行かせるべきではない。
又、選手が武漢コロナウィルスに罹患したとして、選手を拘留し日本に
何らかの譲歩を強要する事が見込まれるので、非常に危険である。
尖閣諸島で偽装漁船が海上保安庁の船に特攻し、船長がワザと拘束された際、中共が
中共に滞在している日本の民間人を無法・無差別に投獄し、中共が特攻した船長を
返せといった事件の二の舞になる可能性が高い。
もし出場したい選手には、そのような事態が生じた際、犠牲になる事の
誓約書が必要である。(態々人質になりたい人達を止める手段は無い)
国交樹立以来政府は中国に忖度してきました
ウイグルや香港問題に対しても明確な批難は行っていません
今回もお茶を濁す可能性は高いと思います
岸田さん見てると、ホント「公家のおぼっちゃま」って感じです。
騙されやすいのも、育ちの良さを思わせる、世間知らずのなせる業でしょう。
(褒めてない)
余程優秀なブレーンがいない限り、国家のリーダとしてのかじ取りは難しいんじゃないかな、とさえ思います。しっかりやって欲しいです。
公家のおぼっちゃまに悪いですよ。
懐良親王みたいな人もいるわけだし。
米英豪加とアングロサクソン系の国が出揃いましたので、日本は今日中に態度表明すべきです。
EUはほっとけば良いと思います。
ここで躊躇するようですと、日本の安全保障に大きな影響が出ます。
岸田さん大丈夫ですかね。
岸田総理の「外交ボイコット」もいいけど、保守系議員はそれを当てにせず「中国の人権弾圧非難決議を国会で成立させることを頑張りなさい」と言いたい。
それでこそ、外交ボイコットが活きる、でしょ。
小早川秀秋状態ですよね。今後も態度を決められなくて、最後は米か中に一喝されて、決まりーという気がします。
本来は、保守系議員ではなく、人権派議員、政党、団体から不満の声がでないとおかしいんですけどね。
なんで弱腰の首相を人権派の社民、立憲、共産は叩かないんですかね。日弁連も。
全く理解できません笑
なんだか、外務省やら財務省やらの広報担当アナウンサーとしか思えない。
民放の成功しなかったアナウンサーに青島っていたけど、そんなイメージしかない。
自分はFOIPの主対象はASEANだと思っているので、フィリピンやベトナムやビルマがビビるような西欧型人権重視を押し付けるようなやり方からは日本は一歩引くべきだと思っています。チクチク言うにしても、誘われなかったから政府関係者は送らなかった、あたりが妥当な線だと思いますね。山下会長は行くんですよね?
FOIPは、自由で開かれたインド太平洋ですから、北京五輪と関係無いと思います。
今回の課題は人権ですから、「中国の人権問題に抗議する国」がボイコットに参加すべきと思います。
ベトナムはともかく、マレーシア、シンガポール、インドネシアなど華僑が経済を支配している国に、人権で踏み絵を迫るのは時期尚早では無いかと思います。
華僑には、それぞれの中国の出身地に暮らしている親族がいますので。今決断を迫るのは酷というものです。
岸田さんが熟慮すればするほど、中国は足元を見るようになるでしょう。
岸田さんはワクチン接種の前倒しについてファイザーと交渉とのことですが、こちらにも影響しそうで心配です。
(時事通信)
北京五輪の外交ボイコットは「代償払う」 「信義示す番」と日本けん制 中国
https://news.yahoo.co.jp/articles/29016d34286f5e090fddc6931cc319ba1964cfe1
> 岸田さんが熟慮すればするほど、中国は足元を見るようになるでしょう。
仰る通り、中国は躊躇する日本を見て、ますます日本に対す圧力を強める事が予想されます。
日本の韓国化ですね。
中国に配慮しても、次の配慮を迫られることが目に見えています。
それよりも、日本がアングロサクソン諸国との連携を今後強めていく事を、だれの目にも明らかに表明する事が今何よりも必要です。
岸田さんにこのような歴史的な大局観があるのかどうか、私は大きな不信感を持っています。
これは、内閣の人選を見れば明らかです。
出来れば、来年の参議院選挙までに退陣して頂きたいです。
このままでは、参議院選挙での敗北は必定かと思います。
結論が性急過ぎませんか?
これでクリスマス過ぎまで何の意思も表明しないとなれば優柔不断との誹りを免れないでしょうが、一刻を惜しんで慌てて意思表示をすることで、何か国益に資することがありますでしょうか?
遅くなりすぎてはダメだというのには同意しますが、それほど急を要するというご意見はどうにも理解できません。例えば、発足したてのドイツの新政権はかなり左巻きであり、しかも外相は緑の党から出ています。メルケル政権のままであれば怪しかったですが、おそらくショルツ新政権は早晩外交的ボイコットを表明するでしょう。そのドイツよりも先に表明しなければならないとする理由は何ですか?
中国としても、日本が遅かれ早かれアメリカに追随するというのは計算に入っているでしょうが、これまで中国べったりの姿勢を見せていたドイツが外交的ボイコットを表明するほうが、はるかに外交的ダメージは大きいはずです。言い方は悪いですが、ドイツを風除けにして悪いとする理由がありますでしょうか?
そう言えば、ボイコット表明した欧米諸国は中国と国境乃至領海を接してませんよね。
当たり前ですが。
>岸田さんが熟慮すればするほど、中国は足元を見るようになるでしょう。
つまり、「外交的ボイコット」を表明しなければ、中国が圧力を加えてくるというわけですね。
となると、「外交的ボイコット」を表明すれば、中国は圧力を加えてこない、というのでしょうか。
いいえ、どうであれ、中国は圧力を加えてくると思いますよ。
そういう態度をするのはわかっているではないのでしょうか。
それに中国が圧力を加えてくればこそ、「外交的ボイコット」を敢行すればよろしいのです。
大義名分ができるのですから。
ですから、それが分かっているのだから、慌てる必要はないと私は思います。
つまり、中国がどうであれ主体的に日本が考えて行動できるということです。
あまり時間はありませんが、岸田総理には意味がある状況とタイミングで、「外交的ボイコット」を表明するべきであり、筋の通ったやり方をすべきだと思ます。
今のタイミングで「外交的ボイコット」をするのに、意味がないとは言いません。
ただ、それでは日本が他国と同調したというだけ、溜飲を下げるだけになりませんか。
それで良いのでしょうか。
ファイブアイズに同調するっていうだけの理由って情けないと思います。
それでは、勝ち組にただ乗りする韓国と同じ発想ではないでしょうか。
「外交ボイコット」表明後に、手のひら返しのマスコミをはじめとしたアンチ岸田が動き出すのではないでしょうか。
自国の価値観に根差した自国の判断をしたの方が、「外交的ボイコット」表明後においても政権がぶれない姿勢を保てて安定的になるのではないでしょうか。
ですから、中国の人権問題について行政が「外交的ボイコット」で先走りすることなく、国会でそれについて早々に意思表明をすることの方がよっぽど重要だと思います。
今のところは、政府が熟慮している様子を見せてお茶を濁している間に、立法府がやるべきことをやって行政の「ケツを叩く」べき、そういう見せ方をした方が良いと思います。
また、世論が、岸田総理の「ケツを叩く」ことが、決して悪いことではないと思っています。
しかし、世論にはぜひ行政を独りぼっちにさせないで、中国の人権問題をクローズアップさせて、国民の意思を醸成してもらいたい。
私は、今はその期間だと思いたいです。
そして来る時が来たら、ぜひ岸田総理には決断をしてほしいです。
ですから今、岸田総理を断定的に批判するのは早いと思います。
今は「国会が頑張れよ!」と言いたいです。
頓珍韓さま
コメントありがとうございました。
以下の部分は同感します。
>世論にはぜひ行政を独りぼっちにさせないで、中国の人権問題をクローズアップさせて、国民の意思を醸成してもらいたい。
ところで、QUAD提唱国の日本が米・豪と間隔を空けて意思表明することは、中国、QUAD側、その他へどのようなメッセージを送ることになるのでしょうか。
中国側と、その他の国々(残念ながらインドはここに含まれそう)には、中国の人権問題に対して、QUAD(せめて日米豪だけでも)の連携がイマイチであること、それも、言い出しっぺの日本が腰が引けてきたという印象を与えるのではないでしょうか。
そして、米・豪には、林外務大臣就任、日本版マグニツキー法制定の停滞に続いて、今回の対応と、日本の外交政策の一貫性の弱さ、中国への擦り寄りという印象を与えているでしょう。
一方、中国としては、日本の回答が遅れれば遅れるほど、失うものは少なく得るものが大きいのではないでしょうか。
確かに、(北京五輪への協力を前提として)中国が東京五輪開催を支持した事実はありますが、別に選手団派遣がボイコットされるわけでもありません。来年は日中国交正常化50周年ということであれば、中国もこの問題を長引かせるのは得策ではないでしょう。何せ自ら「来ても来なくても何の問題もない」と言ってしまったのですから。
https://news.yahoo.co.jp/articles/33863fdd369351218d7700b2703633079a07f8d9
個人的には、どうせ意思表明をするのであれば、早く表明して新年を迎える準備をした方がいいと思います。
自ら独自性を印象づけたくて首相は意地を張っているとの見解が国内外に広まる懸念があります。もしそうなったらば日本国のダメージです。国際的に顔面ストレートパンチになります。こうゆうものは時機を失うとノーグッドなんですが。
コメントありがとうございます。
現時点で、EUやアメリカが中国の人権問題解消を求めて制裁をするなか、日本は何もしていません。
それなのに、「外交的ボイコット」をやったとしても、実質はハリボテですよ。
個人的に私は望みませんが、選手団をボイコットすれば、大したもんだけど。
各国は制裁もして「外交的ボイコット」をしています。
それではまるで、前線に立とうとしない市民運動家の菅直人氏のニックネーム「4列目の男」のような気持ちがするのです。
「外交的ボイコット」に意味がないとは思いません。
でも、「外交的ボイコット」に褌一丁で慌てて駆け付けるのはどうなのよ、と。
オチとしては、中国に対抗もできないのに独裁国家的な制裁を加えられて、さらには国内世論にハシゴを外さるような事態になるのではないかと危惧します。
やるべきことは、腰に刀をぶら下げる、せめて刀を作る作業を始めてから「外交的ボイコット」に言及した方が良いと思うわけです。
粛々と「日本版マグニツキー法」の制定を頑張る方が、価値観を共有する仲間にとっては心強いのではないでしょうか。
「日本版マグニツキー法の検討継続と首相」(共同通信)
2021年12月8日(水) 14:37
https://www.kanaloco.jp/news/government/article-768328.html
岸田首相は、人権侵害に関与した外国当局者らに制裁を科せる「日本版マグニツキー法」の整備に関し「超党派での議論をよく見守り、これまでの日本の人権外交を踏まえて引き続き検討していく」と語った。
スピード感が欲しいですよね。
なので、言いたいのは文句言っている保守系議員に「岸田さんのケツを叩くのは良し、そしてお前もな!」という気持ちなのです。
G7でマグニツキー法をもっていないのって日本だけなんですから。
頓珍韓さま
コメントありがとうございました。
以下の点、特に「国内世論にハシゴを外されるような事態」という部分は腹落ちしました。
>でも、「外交的ボイコット」に褌一丁で慌てて駆け付けるのはどうなのよ、と。
オチとしては、中国に対抗もできないのに独裁国家的な制裁を加えられて、さらには国内世論にハシゴを外さるような事態になるのではないかと危惧します。
ボイコット組のハシゴ外しも考えられますし、中国のメンツを立てるという点ではノラリクラリもありなのかもしれませんねえ…