【速報】ワクチン「1回目接種」回数がついに1億回に

日本のワクチン接種回数が、ついに「1回目で1億回」に達したようです。少々の誤差はありますが、本日までのVRSデータなどを足しあげていくと、1億回を少しだけ超えています。菅義偉総理大臣の「1日100万回接種」目標が結実した格好です。私たち一般人は引き続き、コロナ防疫に努めたいところです。

突出して少ない日本の新規陽性者数

当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』の著者自身は、基本的には金融評論家・エクセル評論家・ハンバーガー評論家ではありますが、感染症や防疫の専門家ではありません。

ただ、ウィルスの新規陽性者数や重症者数、あるいはワクチン接種総数などについては「数字」「統計」であり、その意味では、当ウェブサイトで議論するスコープに入って来ます。

こうしたなか、当ウェブサイトではコロナ禍が深刻化して以降、日本や世界における新規陽性者の状況、ワクチン接種状況などを集めてきて、さまざまな比較検討を行ってきました。

昨日の『8ヵ国のなかで日本が突出して少ない人口当たり陽性者』などでも議論したのですが、新規陽性者の状況にせよ、新規死亡者の状況にせよ、あるいは重症者数にせよ、日本のコロナ防疫状況は、世界と比べてずいぶんと良好です。

その確たる理由についてはよくわかりませんが、あくまでも仮説ベースで申し上げるならば、mRNAワクチンを接種するに際してのコールドチェーンの構築、ワクチン接種の有無にかかわらず人々がマスク着用・手洗いなどを励行していること、家庭内で靴を脱ぐなどの基本的な生活・衛生習慣の存在などもあるのかもしれません。

ワクチン接種がついに1回目で1億回に!

こうしたなか、ワクチン接種状況に関し、「ワクチン接種記録システム(VRS)」や首相官邸ウェブサイトなどのデータを眺めていくと、興味深いことに気付きました。

ついに、1回目接種総数が1億回の大台に達したのです。

現時点で入手できる最新データを使って接種状況を示すと、次の図表のとおりです。

図表 総接種回数と接種率(公式ベース)
区分総接種回数接種率
①全体合計197,876,475 
 うち1回目100,011,23578.96%
 うち2回目97,850,16177.26%
 うち3回目15,0790.01%
②一般・65歳以上合計65,616,840 
 うち1回目32,887,02991.94%
 うち2回目32,729,81191.50%
③②以外の区分132,244,556 
 うち1回目67,124,20685.09%
 うち2回目65,120,35082.55%

(【出所】VRSオープンデータおよび首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』データをもとに著者作成。12月8日時点で取得したVRSデータ、12月7日時点で取得した職域接種データ・重複計上データ・3回目接種データなどを使用。接種率の定義は、その年齢階層における累計接種数を『令和3年住民基本台帳年齢階級別人口』【※エクセルファイル】に記載されている人口で割った数値のこと。「全体」については1億2665万4244人で、「65歳以上」については3576万8503人で、それぞれ割っている。なお、「③」の区分については、便宜上、「12歳未満人口は1200万人だ」という仮定を置いたうえで、若干不正確ながらも、便宜上、対象人口を7888万5741人として算出している)

数値には若干の誤差もあるが…

この図表を見ていただければ、「全体の1回目接種合計」の区分が、1億回を少しだけ超えていることが確認できると思います。「2回目接種合計」の区分が1億回を超えるには少し時間がかかるかもしれませんが、それも時間の問題でしょう。

ただし、この図表は現時点で首相官邸ウェブサイトに掲載されているものとは異なっています。

おそらく本日夕方までに公表されるであろうデータでは、職域接種に関する重複計上状況が更新されるため、もしかしたら本日時点でいったん1億回を再び割り込むかもしれませんが、その場合であっても明日になれば再び1億回を超えることは確実です。

というよりも、そもそもVRSには入力が遅延しているという問題もあるため、「接種済みだがVRSに未入力」という接種実績が数万回から数十万回分は存在していると想定されることから、現実には1回目の総接種回数はすでに数日前の時点で1億回の大台を達成していた可能性すらあります。

これに加えて「接種率」についても、全体の1回目が78.96%と計算されていますが、接種対象外の12歳未満の人口を除外したベースで考えると、1回目接種率は約87%、2回目接種率は約85%です。

さらにはワクチンの3回目接種も始まったことなども踏まえるならば、コロナ対策に関連し、現時点で政府レベルでできることは十分になされていると評価して良いでしょう。

その意味では、5月7日の時点で「1日100万回接種」という大目標を掲げ、「シャカリキ」にワクチン接種を進めた菅義偉総理大臣の功績は極めて大きいと言わざるを得ないのです。

いずれにせよ、我々一般人レベルでは、引き続き、マスク着用や手洗いなどの励行、集近閉(しゅう・きん・ぺい)の回避などに努めるべきでしょう。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. バシラス・アンシラシスは土壌常在菌 より:

    ワクチンの効果を素人でも実感できるので
    今まで打ってなかった人も慌てて打つようになるかも

  2. 迷王星 より:

    ワクチン非生産国故に欧米諸国に比べて接種開始が大きく遅れた状況の批判を浴びた(そのような状況に日本がなったことは菅さんや安倍さんの責任では全くないのだが)菅総理が「1日100万接種!」と,逃げ隠れ出来ない明確な数字を具体的目標として打ち出してコミットしたことが,7ヵ月で遂に累積1億回を達成ですか.

    素晴らしいですね.明確な目標をリーダーが宣言して逃げずにコミットすることがどれほど重要で大きな効果を持つかの非常に良い実例だと思います.

    その菅前総理と対照的なのが岸田現総理ですね.クーポンに批判が集まり国会で質問された途端に「全部,現金でも良いです」などと言い出すとは.この件に限らず,総理として一度言ったことを簡単に覆す岸田総理の言うことの軽さといったら.

    大変に古臭い表現ですが「菅さんの爪の垢でも煎じて呑めば」と岸田さんには言いたい.こういう使えない人がリーダーだと組織=日本国全体に悪影響が大きい.己にはリーダーとしての適性が欠けているのだと自覚して速やかに退いて欲しい.

  3. 伊江太 より:

    ワクチン接種完了率が65歳以上だと、90%超。ビックリ!
    12~64歳の年齢層でも80%超え。これも ビックリ !!

    全国民を母数にすると8割にやや届かない(これでもビックリのレベルには違いないんですが)。
    理由はというと、12歳未満の年齢層は接種対象から外されているから。

    では、学童以下の年齢層という大きな塊が、武漢肺炎に脆弱な集団をなしているかというと、どうも日本ではそうではないようなんですね。

    流行第5波の最中には、東京都から報告される検査陽性者数の軽く一割を超える割合を、10歳未満児が占めていました。ところが、この割合がどんどん減少してきて、最近1週間では全体の4%を切るところまで下がっています。大阪府の場合は、対応する年齢層の区切りが未就学児+就学児ということになるのですが、検査陽性者全体に占める割合が、東京都ほどには顕著に下がってはいないが、それでも上昇傾向は全く見られません。

    日本の武漢肺炎患者の驚くほどの減少がワクチンによってもたらされたという想定自体は、大筋では間違っていないとは思うのですが、ワクチン未接種集団でより感染減少の幅が大きいとするならば、なにか重要なプラスアルファが見落とされているのではないかという気が、このところしています。もっとも、検査陽性数の推移だけで、感染動向をどうこうと言うのも、やや疑問はあるのですが。

    日本の小学校というのは、教育委員会からの通達があれば、指示された感染症対策を本当に徹底してやります。マスク、手洗い、うがいなどの校内週間は、多分どこでも怠らずにずっとやっているはずです。加えて、休み時間に校庭で遊んだり、教室内でもからだをぶつけ合ったりは禁止、大声を出すのも禁止、給食は默食、etc,なんて、児童にとっては過酷とも思えるような措置まで、いっとき高じられていたようですが、こんなのは緊急事態宣言が開けて相当になる今になっても、続けているんでしょうか?

    ご家族に学童をお持ちの方、教えていただけると幸いです。、

    1. 新宿会計士 より:

      ところで、そろそろ「次」の稿などはいかがでしょうか?<wktk>

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