韓国とマレーシアの通貨スワップはどうなったのか
先日の『韓国経済副首相「中韓通貨スワップの延長目指す」』では、韓国の「経済副首相」が「これから期限を迎える各国との通貨スワップ協定の延長を目指す」と述べた、という話題を紹介しました。また、昨日の『』『いったいなぜ、IMFは人民元をSDRに加えたのか』では、国際的な銀行間の伝文システムを運営しているSWIFT社が公表する『RMBトラッカー』のデータを紹介しました。さて、本稿では関係ないデータをつなげ、ひとつの仮説(というよりも単なる憶測)を紹介しておきたいと思います。
目次
マレーシアとのスワップは?
韓国が外国と保有する通貨スワップ
先日の『韓国経済副首相「中韓通貨スワップの延長目指す」』で、韓国の「経済副首相」である洪楠基(こう・なんき)氏が、これから期限を迎える各国との通貨スワップ協定などの延長を目指す考えを示した、とする話題を紹介しました。
以前から何度か報告しているのですが、当ウェブサイトにて調べたところ、韓国の通貨当局が「保有している」と述べている通貨スワップ等については、「保有している」と自称している者を含め、次の図表1のとおりです。
図表1 韓国が外国と保有するスワップ一覧(韓国当局が「保有する」と自称するものを)含む
相手国と失効日 | 金額とドル換算額 | 韓国ウォンとドル換算額 |
---|---|---|
インドネシア(2020/3/5) | 115兆ルピア(84.7億ドル) | 10.7兆ウォン(91.7億ドル) |
マレーシア(2020/1/24) | 150億リンギット(36.9億ドル) | 5兆ウォン(42.9億ドル) |
スイス(2021/2/20) | 100億フラン(103.1億ドル) | 11.2兆ウォン(96.0億ドル) |
オーストラリア(2020/2/22) | 100億豪ドル(68.4億ドル) | 9兆ウォン(77.2億ドル) |
UAE(2022/4/13) | 200億ディルハム(54.4億ドル) | 6.1兆ウォン(52.3億ドル) |
中国(2020/10/13) | 3600億元(519億ドル) | 64兆ウォン(548.7億ドル) |
二国間スワップ小計 | 866.5億ドル | 106兆ウォン(908.8億ドル) |
CMIM | 384.0億ドル | |
合計 | 1,250.5億ドル |
(【出所】各種報道等より著者調べ。米ドル換算額については昨日時点のWSJの終値を参考に試算。なお、韓国の通貨当局はこれら以外にもカナダとの間で締結した為替スワップ(BLA)を「通貨スワップ(BSA)」と称している模様)
ちなみに、『二ヵ国間通貨スワップ』、『為替スワップ』、『CMIM』の詳細については、『通貨スワップの季節が到来?日本をチラ見する中央日報』で詳しく触れたとおりですので、本稿で繰り返すつもりはありません(デリバティブ用語のCCSやFXSとの違いについても併せて解説しています)。
マレーシアとの通貨スワップはいったん失効
それよりも、当ウェブサイトの読者コメント欄で一部の方からご指摘いただいた論点について、気になる点を説明しておきたいと思います。
さて、上記図表1で説明したとおり、韓国が保有する外国中央銀行との通貨スワップのうち、マレーシアとのスワップについては、昨日で期日が到来し、失効しました。
ただ、これについては、「失効した、もう再開は絶対にあり得ない」、というものではありません。
じつは、マレーシア国立銀行(BNM)と韓国銀行とのあいだの通貨スワップ協定については、前回も失効してから再締結した、という経緯があります。ここでは、マレーシア国立銀行のウェブサイトから、関連する報道を眺めておきましょう。
Renewal of KRW/MYR Swap Arrangement between the Bank of Korea and Bank Negara Malaysia
The Bank of Korea and Bank Negara Malaysia today entered into an agreement to renew the bilateral KRW/MYR swap arrangement. The size of this arrangement is maintained at 5 trillion KRW/ 15 billion MYR, the same amount under the initial arrangement established in October 20, 2013. The swap arrangement is for a period of 3 years and can be extended by mutual agreement between the two central banks.This arrangement is intended to promote greater use of local currencies in settlement of trade. This will further strengthen the financial cooperation between the two countries.
いちおう、簡単な邦訳もつけておきましょう(英語が得意な方は、原文をそのまま読んで下さい)。
「韓国銀行(BOK)とマレーシア国立銀行(BNM)は本日(2017年1月25日)、韓国ウォン/マレーシア・リンギットの二ヵ国間スワップ協定を更新した。規模は従来と変わらず、BNMにおいては5兆ウォン、BOKにおいては150億リンギットを上限とするもので、これは2013年10月20日に締結した協定と同額である。今回のスワップ協定の期間は両中央銀行間で3年間と合意した。また、この協定は自国通貨建ての取引決済の促進を目的としたものであり、両国の金融協力を強化するものである。」
つまり、マレーシアとの間の通貨スワップについては、前回も2013年10月20日に締結し、2016年10月19日(あるいは20日)でいったん失効し、そこから3ヵ月経過して再び延長に合意した、という経緯があるのです。
(いったん失効して再び締結したものを「延長(renewal)」などと称するあたり、日本人的な感覚からすればなにかと理解に苦しむ点ではあります。やはり、マレーシア、韓国両国ともに、国際条約、国際協定のたぐいを厳密に運営するという文化がないのかもしれませんね。)
なぜマレーシアとのスワップは更新されていないのか
さて、マレーシアと韓国との通貨スワップについては、昨日でいったん失効したというのは、これらの情報からも明らかでしょう。
では、なぜ昨日時点でマレーシア中央銀行と韓国銀行とのあいだで「通貨スワップの更新で合意した」というプレスリリースが出なかったのでしょうか。
これについては、仮説はいくつかあります。
最大の仮説は、「両国ともに通貨スワップを延長する意思はあるが、単純に遅れている」、というものです。
期限がある契約をいったん失効させてしまい、再びそれを延長するというのは、私たち日本人的な実務感覚からすれば、かなりの違和感を覚えるという方も多いと思います。
しかし、韓国はアラブ首長国連邦(UAE)との通貨スワップについても、いったん失効させてしまい、昨年4月に再開したという実例もありますので、韓国的な発想からすれば、通貨スワップについていったん失効し、少し間が空いて再び契約を再開するというのは、べつに不自然なものではありません。
ただ、ここでもうひとつ参考になるのが、次の記事です。
日=マレーシア間の二国間通貨スワップ取極の締結に係る基本合意に達しました(2017年5月5日付 財務省HPより)
わが国の財務省は、今から約3年前の2017年5月5日付で、マレーシアとの間で通貨スワップ協定の締結にかかる基本合意に達しました。リンク先記事には限度額について明記されていませんが、あくまでも個人的な記憶によれば、たしか次のような契約条件が報道されていたと思います。
- 金額の上限…30億ドル相当
- 協定の期間…3年
- 引出の条件…マレーシアが自国通貨・リンギットと引き換えに、最大30億ドル相当の米ドルか日本円を受け取ることが可能
ただ、財務省の『二国間通貨スワップ報道発表等』のウェブサイトを確認しても、この2017年5月5日の「日馬通貨スワップ協定」については、続報がありません。
これはいったいどういうことでしょうか。
間接支援スキーム
日本がインドネシアを通じ、間接的に韓国を助ける
個人的な邪推をベースに、あまりいい加減なことを言いたくはありませんが、客観的な事実をベースに、勝手な仮説をひとつ提示しておきたいと思います。それは、日本がマレーシアとの通貨スワップの締結を渋っている、という仮説です。
ここで参考になるのが、日本がアジア各国と締結している通貨スワップです(図表2)。
図表2 日本が外国と締結する二国間通貨スワップ(BSA)
相手国と発効日 | 日本から相手国へ | 相手国から日本へ |
---|---|---|
インドネシア(2018/10/14) | 227.6億ドル | なし |
フィリピン(2017/10/6) | 120億ドル | 5億ドル |
シンガポール(2018/5/21) | 30億ドル | 10億ドル |
タイ(2017/5/5) | 30億ドル | 30億ドル |
インド(2019/2/28) | 750億ドル | 750億ドル |
合計額 | 1157.6億ドル | 795億ドル |
(【出所】財務省『アジア諸国との二国間通貨スワップ取極』および日本銀行HPより著者作成。なお、いずれも日本が提供する通貨は米ドルか日本円)
ここで興味深いのは、インドネシアです。
インドネシアは韓国との間で115兆ルピア(ドル換算額は約84.7億ドル)と10.7兆ウォン(ドル換算額は約91.7億ドル)の通貨スワップ協定を保持しています。
正直、インドネシアの通貨・ルピアと韓国ウォンは、いずれも典型的な「ソフトカレンシー」(国際的な通用度が低い通貨)であり、仮にインドネシアや韓国が通貨危機に見舞われた場合、それぞれの国が相手国の通貨を手に入れたとしても、通貨危機を脱するのに役立つとは思えません。
しかし、ここでひとつの仮説が成り立ちます。
それは、韓国がインドネシアから115兆ルピアを手に入れ、それを外為市場で両替するのですが、仮に昨日時点の相場、つまり1ドル=13573ルピアで両替すれば、計算上は84.7億ドルが手に入るはずです。
ただ、現実には、韓国がインドネシアから115兆ルピアを手に入れたら、インドネシアは即座に日本から最大227.6億ドルを手に入れ、韓国が115兆ルピアを外為市場で売却したら、インドネシアは日本から手に入れた米ドルで、直ちにインドネシアルピアを買い入れる、というフローが考えられます。
つまり、理屈の上では、「日本がインドネシアを介して韓国を助ける」ということが成り立ってしまうのです。
もしマレーシアとのスワップがあれば…
さて、日韓両国が共通で二ヵ国間通貨スワップを締結している相手国は、現在のところはインドネシアだけです。
ただ、もし日本がマレーシアとの間で通貨スワップ協定を新たに締結すれば、
日本→インドネシア(227.6億ドル)→韓国(115兆ルピア)
という流れに加え、
日本→マレーシア(30億ドル)→韓国(150億リンギット)
という流れが成立してしまう、ということにもなりかねません。
くどいようですが、日本はすでに今から約3年前、2017年5月5日時点で、マレーシアとのあいだで「通貨スワップ協定に関する基本合意」に達しています。それなのに、もう3年近くが経過するにも関わらず、マレーシアとの間では本契約が成立していません。
なにやらここに不自然なものを感じてしまいます。
財務省がそこまで考えていますかね…?
間違っているという可能性を含んだうえで、あえてひとつの可能性を提示すれば、マレーシアとしては、日本との通貨スワップ締結条件として韓国との通貨スワップ協定を終わらせる、という「裏合意」が存在している、という説はなりたつかもしれません(やや強引な決めつけですが…)。
つまり、日本政府・財務省に、「間接的に韓国を助けるルート」というものを断ち切っておく、という判断が働いている、という可能性です。つまり、日本政府はマレーシアに対し、「韓国との通貨スワップを終わらせない限り日馬通貨スワップ協定はあり得ないよ」、とくぎを刺している、という仮説です。
そして、昨日時点で、マレーシアと韓国の両国が「馬韓通貨スワップ協定」の再開で合意していないというのは、マレーシア側が日本との通貨スワップ協定を成立させることを目的に、韓国との通貨スワップの再開を渋っている、という可能性です。
もしこの仮説が正しければ、もうひとつの仮説が成立します。
それは、日本政府・財務省が「インドネシアルート」についても断ち切ろうとしている、という考え方です。
インドネシアとの通貨スワップの発効日は2018年10月14日であり、通常、通貨スワップ協定は3年更新であるというケースが多いので、日尼通貨スワップについても2021年10月13日(か14日)に期限を迎えます。
一方、韓国とインドネシアとの通貨スワップ協定については、今年の3月5日に期限を迎えるはずですが、仮に日本政府がインドネシアの通貨当局に対し、「もし貴国が韓国との通貨スワップを更新するならば、日本は貴国との通貨スワップを更新しない」と通告していたとしたら、何がおこるでしょうか。
答えは簡単で、韓国はマレーシア、インドネシアとの通貨スワップ協定を失う、ということです。
とても当たり前の話ですが、マレーシアやインドネシアにとっては、使い勝手の悪い韓国との通貨スワップよりも、いずれも国際的なハード・カレンシーである米ドルか日本円のどちらかと交換できる日本との通貨スワップの方がありがたいに違いありません。
まぁ、自分で提示しておいてなんですが、日本政府・財務省がそこまで「えげつない」交渉を、インドネシアやマレーシアと行っているとも思えないのが難点ですが…。
その通貨スワップ、必要ですか?
韓国ウォン、国際的な市場で存在感ゼロ?
ところで、図表1を改めて眺めて見て気付くのです、そもそも論として、韓国にとってマレーシアやインドネシアとの通貨スワップ協定は必要なのでしょうか。
東南アジア諸国(シンガポール以外)から見れば、日中韓3ヵ国は「通貨危機などの際に自国を助けてくれる相手国」という認識であるはずですが、正直、韓国が東南アジア諸国を助けるだけの能力を持っているとは思えません。
昨日、『いったいなぜ、IMFは人民元をSDRに加えたのか』のなかで、国際的な銀行間の伝文システムを運営しているSWIFT社が公表する『RMBトラッカー』のデータを紹介しました。
RMB Tracker document centre(SWIFT社ウェブサイトより)
これは、国際的な銀行間送金において、SWIFT上で交換されたメッセージを決済ベースで集計し、シェア順にランク付けしたものですが、現在公表されている最新データ(2019年12月時点)によれば、各通貨のシェアとランキングは図表3と図表4のとおりです。
図表3 SWIFT上で交換されたメッセージの通貨別シェア(決済ベース)
ランク | 通貨 | シェア |
---|---|---|
1位 | USD(米ドル) | 42.22% |
2位 | EUR(ユーロ) | 31.69% |
3位 | GBP(英ポンド) | 6.96% |
4位 | JPY(日本円) | 3.46% |
5位 | CAD(加ドル) | 1.98% |
6位 | CNY(中国人民元) | 1.94% |
7位 | AUD(豪ドル) | 1.55% |
8位 | HKD(香港ドル) | 1.46% |
9位 | THB(タイバーツ) | 1.09% |
10位 | SGD(シンガポールドル) | 1.05% |
11位 | CHF(スイスフラン) | 0.78% |
12位 | SEK(スウェーデンクローナ) | 0.76% |
13位 | NOK(ノルウェークローネ) | 0.66% |
14位 | PLN(ポーランドズウォティ) | 0.53% |
15位 | MYR(マレーシアリンギット) | 0.46% |
16位 | DKK(デンマーククローネ) | 0.38% |
17位 | ZAR(南アフリカランド) | 0.36% |
18位 | MXN(メキシコペソ) | 0.32% |
19位 | NZD(ニュージーランドドル) | 0.32% |
20位 | CLP(チリペソ) | 0.23% |
(【出所】 “RMB Trucker Document Centre“ からダウンロードしたPDFファイル ”January 2020 – Slides” のP3)
図表4 SWIFT上で交換されたメッセージの通貨別シェア(決済ベース)
ランク | 通貨 | シェア |
---|---|---|
1位 | USD(米ドル) | 47.80% |
2位 | EUR(ユーロ) | 30.30% |
3位 | JPY(日本円) | 4.46% |
4位 | GBP(英ポンド) | 4.12% |
5位 | CAD(加ドル) | 2.54% |
6位 | AUD(豪ドル) | 1.57% |
7位 | CHF(スイスフラン) | 1.31% |
8位 | CNY(中国人民元) | 1.19% |
9位 | HKD(香港ドル) | 0.91% |
10位 | SEK(スウェーデンクローナ) | 0.76% |
11位 | NOK(ノルウェークローネ) | 0.57% |
12位 | SGD(シンガポールドル) | 0.54% |
13位 | MXN(メキシコペソ) | 0.47% |
14位 | DKK(デンマーククローネ) | 0.43% |
15位 | NZD(ニュージーランドドル) | 0.40% |
16位 | PLN(ポーランドズウォティ) | 0.40% |
17位 | RUB(ロシアルーブル) | 0.30% |
18位 | TRY(トルコリラ) | 0.30% |
19位 | CZK(チェココルナ) | 0.27% |
20位 | ZAR(南アフリカランド) | 0.24% |
(【出所】 “RMB Trucker Document Centre“ からダウンロードしたPDFファイル ”January 2020 – Slides” のP4)
図表3が全世界、図表4が非ユーロ圏における国際送金の決済伝文に占める通貨別シェアですが、それぞれ20位まで示したものの、いずれの図表にも韓国ウォン(KRW)は登場しません。韓国はGDP規模で世界10位前後にランクインしているはずであるにも関わらず、です。
すこし誇張した言い方ですが、韓国ウォンの存在感は「ゼロ」のようなものです。
それどころか、マレーシアリンギットは全世界シェアの15位に登場しており、このことから、少なくとも民間銀行の決済シェアではマレーシアの通貨の方が韓国ウォンよりも実力が上である、ということが示唆されるのです。
いずれにせよ、少なくとも馬韓通貨スワップには、韓国にとって通貨危機の到来を防ぐだけの役割がないことだけは間違いなく、仮にこれが更新できたとしても実益はなく、更新できなかったとしても実害はないといえます。
契約が締結されてもされなくても大騒ぎ?
さて、上記では「日本がマレーシアとインドネシアに対し、『韓国との通貨スワップを延長するならば日本は通貨スワップを延長しない』という圧力を掛けていたとしたら面白いね」、といった「仮説」を紹介しました(いや、「仮説」というよりは「与太話」でしょうか?)。
ただ、正直なことを申し上げるなら、マレーシアと韓国の通貨スワップの締結が遅れている理由は、単純に両国がそろって契約の期日管理に甘いだけに過ぎず、日本政府・財務省が「日本がマレーシアやインドネシアを通じて韓国を支援していることになる」といった点まで考えているとも思えません。
少なくとも馬韓関係が悪化しているという話題には心当たりがありませんので、馬韓通貨スワップ協定は、数日以内、遅くとも数ヵ月以内に、現在と同じ上限150億リンギット/5兆ウォンで更新されるのではないか(もっとも、それが韓国にとっての通貨危機危機予防に役立つとは思えませんが…)。
また、馬韓通貨スワップ協定と並んで日馬通貨スワップ協定が成立すれば、間接的に日本が韓国を支援するという構図が出来上がるのですが、正直、金額的に30億ドル程度であれば、1兆ドルを超えている日本の外貨準備に対して与える打撃はほとんどありません。
いずれにせよ、韓国がマレーシアとの通貨スワップ協定の締結に成功したらしたで、またしても「狂喜乱舞」する姿を見ることができるのかもしれませんね。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
お言葉ですが、さすがにインドネシアを介して韓国が日本からのドル資金をスワップ利用で手に入れるなどあり得ません。
まずは、インドネシアが自国が危機でもないのに日本との通貨スワップを発動できません。事実上の通貨危機救済のためのインドネシアとのスワップですから普段から緊密に日本と情報交換しています。そんな中唐突にスワップしたいなんて言い出しても「必要ないじゃん」で終わりです。どんな契約条項だろうが日本がドル送金のオペレーションをしなかったらインドネシアはドルを手に出来ません。さすがに理由のないスワップ要求を取極に反して拒否されたとインドネシアが日本を制裁する力関係にはありません。
また、インドネシアは大切な命綱である通貨スワップを全額韓国のために提供などするでしょうか。韓国がドルを必要ような金融危機の状況でインドネシアが全く無風とは思えません。普通は自分のために温存するでしょう。膨大な対価の提供があるならわかりませんが、ただ、金融危機時に韓国が「膨大な対価」を提供出来るとは思えません。
さらに、外為市場というのは資金市場に比べて桁違いに小さいのは常識的な話で、資金の問題の解決に外為を使うなんてあり得ません。もちろん金融危機時にどこかから手に入れた資金を外為市場に入れる「介入」といわれる取引があるのですが。平時に資金市場のお金を外為市場に入れたらマーケットが崩壊します。まあ、もちろん外為市場を介さず韓国とインドネシアが直接取引すれば一応マーケットは壊しませんが。
すみません。さすがにそれ以降の論考は衝撃のあまり読むことが出来ませんでした。
G さん
>さすがに理由のないスワップ要求を取極に反して拒否されたとインドネシアが日本を制裁する力関係にはありません。
インドネシアが国際司法裁判所に日本を提訴する事は可能なのではないでしょうか?
ただ、検索したところ選択条項受諾宣言をインドネシアはしていないようです。
G さん
>まずは、インドネシアが自国が危機でもないのに日本との通貨スワップを発動できません。
韓国発の経済危機がインドネシアに波及し、インドネシアも経済危機に陥ったならば、日本との通貨スワップをインドネシアは発動出来るのですよね?
Gさん
韓国ウォンが暴落しそうになれば韓国はインドネシアとの通貨スワップを発動して多額のルピアを得ることができます。
韓国がウォン防衛のためのウォン買いで売却すべき米ドルを得るために、インドネシアから得た多額のルピアを市場で売却して米ドルを買えばルピアが暴落します。
するとインドネシアは日本に対して通貨スワップの発動を要求して米ドルを得てこれを売却してルピア買いをすることでインドネシアはルピア防衛をすることになります。
ということで、差し引きすると、インドネシアは日本からルピア防衛用の米ドルを提供されることを前提として韓国に先にルピアを渡して韓国はルピアを売って得たドルでウォン防衛を行えることになります。
実際、インドネシアが韓国に渡すルピアの額に相当するドルの額よりも日本からインドネシアが得られるドルの額のほうが多いので、理屈上はインドネシアは韓国のルピア売却で一時的にルピア暴落を蒙っても日本から得た米ドルでより多額のルピアを買い戻すことでルピアのレート回復を十分に果たすことが可能なはずです。
二国間通貨スワップ終了前に韓国に経済危機が訪れると、スワップを介して相手国に危機が波及する恐れがあります。むしろ韓国の場合、積極的に他国を巻き込んで「自分を助けないと大変なことになるぞ」とアピールしかねません。
同じ海洋国家であるマレーシア、オーストラリア、インドネシアを巻き込まないように、日米は速度調節しながら韓国を追い込んでいるように思います。そして、インドネシアとのスワップが失効する 3/5 以後になれば、日米が韓国を見限り、引導を渡す可能性が急激に高まると予想しています。
「裏合意」あるかもしれませんよ。
「真綿で締め上げるようにゆっくりとやり、カネが底をつくまで 資本流出させる事が大事」という主旨の発言をなさった麻生閣下ですから。
韓国と二国間スワップを締結している国が、日本とも二国間スワップを締結している場合に、間接的に日本が韓国に援助する事にならないかという懸念は、私も有りました。
韓国は、マレーシアとのスワップを延長したなら、「マレーシアとのスワップは当然延長されたニダ」とホルホルで、直ぐに報道すると思いますので、延長されていない場合は、事実でしょう。
日本とマレーシア間のスワップが、合意後に宙に浮いているのも、財務省のホームページから、事実だと思います。
韓国とマレーシア間のスワップは、37億ドル程度で、リンキットをドルに変えた時に、どれだけリンキットにダメージが有るかが、分かりませんが、マレーシアの外貨保有高は、1,000億ドル程度なので、払えない額では無いと思います。
同様にインドネシアは、87億ドルに対して1,200億ドルとなります。
普通なら外貨保有高の多い(4,000億ドル)韓国が、片務的に貸し出す物だと思いますが、韓国人口はそう考えていないでしょう。韓国の現実の外貨保有高は、インドネシア、マレーシアと大差無い気もします。
日本がマレーシアとのスワップ締結条件として、韓国とのスワップを無くしてからですよと言っていれば、大した物です。韓国とのスワップは、韓国が払わない可能性も有りますし、韓国が使う気満々です。日本とのスワップは、間違い無く使えますし、状況に応じて追加で援助してもらえる可能性もありますので、選択に迷う事は無いでしょう。
韓国政府が、口に出した事が、上手くいっている試しが有りません。経済副首相のコメントも、日本、北朝鮮に対する願望ばかりでした。後1ヶ月もすれば、分かるんじゃ無いですかね。韓国が、ダンマリで、日本がマレーシアとスワップを始めれば、新宿会計士さんの予想が、当たりだという事ですね。
韓国の事ですから、日本とスワップを結んでいる国を狙い撃ちにして、韓国との二国間スワップを結ばせているのかもしれませんよ(笑)。
それはさておき、スワップの引き出し条件がいくら「無条件」となっていても、G様の仰るように送金手続きが「無条件」に行われるものでもないと思いますから、「韓国に抜かれたから日本が補填してくれ」っても、麻生閣下がOKとは言わないでしょうね。
中国が、中国との経済関係をテコに台湾との国交を断ち切るよう相手国に求めるような外交を日本もしているかどうかって事ですね。
うーん・・・今のところ、日本政府には其処までする動機が・・・あるとしたら、IMF危機やリーマンショック後の韓国政府の逆恨みを受けて、でしょうか。
感覚的に、五分五分だと思います。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
もしかしたら韓国は、日韓通貨スワップ延長交渉を、安倍総理の次の政
権になるまで、または非自民政権が出来るまで、続けているつもりではな
いでしょうか。
駄文にて失礼しました。
更新ありがとうございます。
この手の話になると、いつも常連さん、特に専門知識をかじった(失礼)方のご意見が集中するもんですが、今日は少なめですね。結果分かってから投稿か?
私は会計士さんの「日本が間接的に韓国支援の形にならないようにする」という発想、面白かったです。いや、日本もそこまで何手か先を読んでるかもしれませんと、淡い期待。
ところでマレーシアと韓国のスワップ、まだですね(笑)?36.9億米ドル。でも国力から言って、韓国がマレーシアを助ける意味合いが強いでしょうに。
個人的には2月22日のオーストラリアとのスワップ取極が継続されるか、大変興味があります。
UAEの原発に関する話題も、スワップ協定締結後〔夏頃から?〕は聞かなくなった気がします。
自国通貨建ての協定なのですから通貨発行権を行使して拠出したのでしょうか?
国内向けにはスワップ〔交換〕の名目で自国通貨を持ち出したもののUAEの拠出金からは、原発関連の違約金相当がしっかりと差引きされてるのかもしれないですね。
もしもの中東有事の際、韓国に与えられたミッションは「イランとの敵対を回避しつつUAEの原発を守ること」
両国が敵対しなければいいんですけどね・・。
カズさま
文大統領は、前政権の約束だから、協議すると言ってました(かなり前)。
韓国が、約束を守る訳は、有りません。
また、敵国を増やすだけです。
あんまり新しい情報はないです。
https://www.forbes.com/sites/dominicdudley/2020/01/16/how-safe-uae-nuclear-plants/#10b6350544c3
来月から商業運転を開始するそうで。
記事中にありましたが、韓国型の原子炉は欧米の最新型では標準的になったパッシブ型の安全構造を持っておらず、戦争などで攻撃された場合メルトダウンの危険があるそうですが、韓国軍が守るから何の心配もありませんね!
りょうちんさま
釣りですね。
そう、何の心配も有りません。
日本には、関係無い事です。
昨年の6月の記事では、1年間の試運転をするとのことだったのですが、前倒しされたのですね。
UAEバラカ原発の「単独受注」 事実上消える 中央日報
https://japanese.joins.com/JArticle/254781?sectcode=300&servcode=300
何事もなく運用が開始されるといいんですけどね。
長期整備契約が韓国の単独受注ではなくなり、第三国(仏?)の企業ともアドバイザー契約を交わしてるみたいですので内々での隠蔽がし難くなるのでは?
だから、もしも最終チェックの段階で次々に問題が発覚すれば、いつまで経っても運転開始には至らないのかも知れないんですよね。
個人的には以前に話題になってた「安全制御ケーブルの性能評価」なんかが気になっています。
もしかしたら「違約金ビジネスここに極まれり」・・ってことになってしまうのかもですね。
なるほど。
会計士様には4月の韓国国会議員選挙に向けてまた新しい視点を頂きました。
ありがとうございます。
安倍政権がやろうと思えば、通貨スワップを武器に出来るという事ですね。
逆に、日米の制裁時に韓国崩壊の影響が他国に波及しないための条件整備の一環かもしれませんね。
もし日米で韓国内制裁を予定していてそのための条件を整備しているとしたら、マレーシア、インドネシア及びオーストラリアの対韓国スワップが延長されないのはありうると思います。
鈴置さんの考察によると、アメリカの韓国へのお仕置きは通貨でなされることが多いので可能性はある。
ただ、個人的には財務省がそこまで先を見据えて動けるとは思えない(苦笑)
できるとしたら、アメリカからの具体的な要請だろう。
訂正:
誤→韓国内
正→韓国へ
毎々の執筆、ありがとうございます。
インドネシアに対しては、過日の「高速鉄道の中国発注。事前調査結果も横流し?」も関連して、お仕置き的に恫喝している可能性はあると思っています。
さすがに日本政府もそこまでお人好しではないでしょう。
失礼致しました。