「日韓GSOMIA破棄は安倍外交の失敗」という珍説

昨日の『ボイス11月号に掲載された鈴置論考「米韓同盟消滅」』で予告したとおり、典型的な「アベが悪い」という記事を紹介したいと思います。具体的には、韓国による日韓GSOMIA破棄通告が「安倍外交の失敗だ」と糾弾する記事です。いわば、「安倍政権の無神経な強硬策によって日韓関係が悪化した」、という、日本の「リベラル」の皆さんが好んで用いるロジックですが、もっと驚くのは、それを主張しているのが「保守の大御所」と思われている論客である、という点です。

たまには雑誌もいかが?

本稿は、昨日の『ボイス11月号に掲載された鈴置論考「米韓同盟消滅」』の続編です。

ボイス11月号に掲載された鈴置論考「米韓同盟消滅」

日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏が寄稿した、『「米韓同盟消滅」から目を逸らすな』を目当てに、一昨日、PHP研究所が刊行するオピニオン誌『VOICE11月号』を買いに行きました。

VOICE(ヴォイス) 2019年 11月号 [総力特集:日米韓の断層]

内容については昨日申し上げたとおり、以前からの「鈴置ファン」であれば特段、目新しい論点はないものの、相変わらず鈴置氏の「読ませる文章」にグイグイ引き込まれてしまう、というものでした。

紙媒体での刊行物でもあるため、近くに書店がない方にとっては入手するのがやや面倒かもしれませんが、それでも、このインターネット時代、たまには紙媒体でオピニオンをじっくり読むのも悪いことではありません。

PHPの「回し者」ではありませんが、『VOICE11月号』にはほかにも『増税後の日本経済』や『二十一世紀「サヨク」盛衰史』のような、なかなか興味深い特集記事も多数掲載されていますので、秋の夜長に一冊買い求めても良いかもしれませんね。

(※ただし、個人的には某デフレ経営者が執筆した『令和の現実を見よ』とするオピニオンについては、正直、この部分だけ「カネを返せ!」と言いたい気持ちでいっぱいでしたが…笑)

本題は「中西論考」

韓国を「敵陣営」に回してよいのか

さて、本稿の本題です。

VOICE11月号を買い求めたもうひとつの動機は、どうも『韓国を「敵陣営」に回してよいのか』と題する、奇妙な文章が掲載されているらしい、とも聞いたからです。

これは14ページに及ぶ長文記事であり、鈴置氏(8ページ)の倍近い力作です。また、文章は格調高くも非常に読みやすいという、「日本語的には」優れた文章でもあります。これほどまでに素晴らしい長文の文章を書く力量は、素直に素晴らしいと思います。

(※個人的事情を申し上げますと、現在、とある専門誌から依頼を受けて10ページ分の原稿を執筆している最中であり、いわば、「雑誌に文章を寄稿することの苦しみ」を現在進行形で味わっているだけに、なおさらそう感じます。)

ただ、「日本語的に優れている」からといって、「主張している内容」が優れているとは限りません。

この論考の執筆者は、京都大学の中西輝政名誉教授です。

14ページの長文、あえて強引に要約すると、「安倍政権は韓国を敵に回そうとしているが、これは間違いだ」、といったものでしょう。それを、豊富で具体的な証拠を挙げながらも、とても格調高い文章でこんこんと力説しているのです。

容易に予測できたGSOMIA破棄

中西氏の論考は、日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)破棄で始まります(※なお、以下の記述では、基本的に中西氏の原文を引用するときを除き、用語は基本的に当ウェブサイトで使用しているものにあわせています)。

中西氏は韓国政府が今年8月22日に、日韓GSOMIAの破棄を決定したことについては、「容易に予測できたこと」だったとして、安倍政権の「読みの甘さ」を批判します。

具体的には、安倍政権が韓国に対する輸出管理の適正化措置に踏み切った際、それが韓国からは自称元徴用工判決に対する「対韓制裁」と受け止められるのは当然であり、また、文在寅(ぶん・ざいいん)政権に対し、日本に「対抗策」としてのGSOMIA破棄に追い込んだ、というロジックでしょう。

そのうえで中西氏は、次のように安倍政権を批判します。

アメリカと類似した韓国の国家体制や国柄、そしてあの『独特の世論』を考えれば、文在寅大統領とその周辺が最終的に『破棄』の方向で専権を行使することは十分に予期できたはずです。(中略)日本政府は今回、またしても文政権と韓国の出方を見誤ってしまった」(P46)

つまり、中西氏は韓国による日韓GSOMIA破棄を「安倍外交の失敗」と認識されているようですが、果たしてそうでしょうか。

中西氏はGSOMIA破棄を巡って、次のように述べます。

GSOMIAは日韓が軍事情報を交換し合い、その機密を互いに守るためのものであり、両国間の信頼関係が大前提の取り決めです。しかし日本は、韓国に対して、半導体に関する輸出材料の扱いが安保政策上、充分な考慮がされていないと主張しました。すると韓国は、その説明を逆手に取り、『私たちを信用できないのならば、GSOMIAは延長できない』と訴えました。」(P47)

はて。

韓国が日韓GSOMIA破棄を通告したからといって、いったいそれの何が問題なのでしょうか。

たしかに日韓GSOMIAは「日米韓3ヵ国連携」をスムーズに機能させるためには必要な協定のひとつですが、逆にそのような協定を人質に取り、輸出管理適正化措置を撤回させようとするような相手を信頼することはできない、ということもまた事実でしょう。

当ウェブサイトの主張を何度も繰り返して恐縮ですが、そもそも論として、北朝鮮や中国の脅威に備えるうえで、「日米韓3ヵ国連携」という考え方自体、極めてナンセンスなものです。なぜなら、「無能な味方」、「味方のフリをした的」は、「有能な敵」を遥かに上回る脅威だからです。

どうしてそういう結論になるのか

中西氏の論考を読んでいくと、確かに「客観的事実」の部分については非常によく調べ上げているのですが、それと同時に、肝心なところで事実認定を誤っていたり、中西氏なりの分析が見当違いだったり、という下りが散見されます。

たとえば、そもそも論としてのわが国の韓国に対する輸出管理適正化措置を巡っては、正直、韓国に対する「経済制裁」、あるいは何らかの「対抗措置」とはいえません(なぜ「経済制裁」ではないのかについては『総論 対韓輸出管理適正化と韓国の異常な反応のまとめ』をご参照ください)。

総論 対韓輸出管理適正化と韓国の異常な反応のまとめ

しかし、中西氏はこの措置を、「効きすぎたドス」などの比喩も使いつつ、「力で押さえつける」ということだと述べているのですが、さすがにこの解釈には無理があります。

また、中西氏の論考に違和感を抱く点はほかにもいくつかあるのですが、もうひとつだけ紹介しておくと、例の「蚊帳の外」理論が出て来ます。

この「蚊帳の外」理論とは、韓国が2018年に、ドナルド・J・トランプ米大統領と金正恩(きん・しょうおん)の「橋渡し」をした際、日本だけが「除け者」にされた、という謎の理論です(当時の「蚊帳の外」論については『どうなった「韓国運転席論」と「日本蚊帳の外論」』で触れています)。

どうなった「韓国運転席論」と「日本蚊帳の外論」

中西氏の文章では、この「蚊帳の外」論は、次のような文章で出て来ます。

日本からすれば、(中略)北朝鮮に対する、国連のかつてない厳しい経済制裁がようやく効果を出しはじめたと思っていた矢先に、韓国の肝入りで米朝首脳会談が開かれたわけです。結果、制裁は大きく後退し始めました。また、日朝首脳会談の実現も遠ざかり、これでは『蚊帳の外』に置かれた安倍首相は立つ瀬がない。」(P49)

しかし、大変申し訳ないのですが、この下りには初歩的な事実誤認も含まれており、とうてい同意することはできません。

「北朝鮮に対する経済制裁」が「米朝首脳会談」を契機に「大きく後退し始めた」とは、具体的にはいったい何を意味しているのでしょうか?北朝鮮に対する経済制裁を決議した国連安保理決議のうち、2017年9月の第2375号2017年12月の第2397号が、いつ撤回されたのでしょうか?

識者も見誤る?

「何でもアベが悪い!」って、まるでサヨクですね

個人的に中西輝政氏といえば、『帝国としての中国』などをはじめとする著書で知られる、硬派な保守派だとばかり思っていました。

しかし、今回の『VOICE11月号』を読んで、部分的には共感できる箇所もあったものの、正直、全体としてはガッカリしてしまいました。

そもそも時事評論をするのであれば、基本的な事実確認はすべきですし、また、安倍政権による対韓輸出管理適正化措置を「ドス」と表現するならば、経済制裁についての基本的な知識(たとえば『総論:経済制裁について考えてみる』参照)を確認すべきでしょう。

総論:経済制裁について考えてみる

こうした基本作業を怠り、「安倍政権の行為が日韓GSOMIA破棄を招き、さらには日米韓3ヵ国連携を危機に晒している」と短絡的に決めつけるあたり、議論のレベルは朝日新聞、毎日新聞並みに低いといわれても仕方がありません(もちろん、中西氏の文章のほうが、遥かに知的ですが…)。

参考になる下りもないではないが…

ただし、中西氏の名誉のためにいちおう申し添えておけば、記事のなかでは正論も出て来ます。

たとえば、米韓同盟がいまや「風前の灯(ともしび)」のような状態にある(P55)と指摘した下りや、「対馬海峡が38度線になる日」を日本人も覚悟しなければならない、といった主張(P55)自体は、まったくそのとおりだと思います。

さらには日英同盟の復活を求める下り(P56~)に関しては、非常に正論と言わざるを得ません。

日米両国だけで中露に対抗することは、なにかと摩擦を生じさせますが、ここに英国が加われば、「グローバルな普遍的価値である人権、民主主義、そして自由貿易」(P57)という、一種の「価値同盟」という側面を帯びて来るからです。

ただ、こうした一部の下りを除けば、大変申し訳ないのですが、個人的にはこの中西氏の論考の結論部分には同意できない、というのが実情なのです。

韓国は「日本ごとき」に動かされない

さて、この中西氏の論考の最終ページからさらに8ページほどめくると、こんなくだりが出て来ます。

日米韓とも、それぞれの目標に向かって『正しい道』を突き進んでいるのだ。だから、日韓関係の悪化を『日韓』だけから見ると判断を大きく誤る。」(P65)

このくだりを執筆したのは、中西氏ではありません。

鈴置高史氏です。

一般に、雑誌の原稿は執筆者どうしが執筆段階でお互いに話し合いながら内容をすり合わせる、ということはしません。このため、鈴置氏が中西氏の論考にあわせてこの下りをぶつけたとは思えないのですが、結果として見て、中西氏の論考を見事に打ち消す効果が出ていて、思わず笑ってしまいます。

鈴置氏の警告は、次のように続きます。

日本の保守には『諸悪の根源は文在寅政権。交代すれば日韓関係は元に戻る』と信じる人がいる。(中略)だが中国に関しては、保守が政権をとっても韓国は『あちら側の国』なのだ。」(P65)

日本の左派の口癖は『安倍政権の無神経な強硬策によって日韓関係が悪化した』である。これも現実を完全に見誤っている。韓国はもう『日本ごとき』に動かされはしない。韓国自身の判断で離米し、その一環として反日を実行しているのだ。」(P65)

…。

いかがでしょうか。

まことに残念ながら、中西氏の議論に対しては、この鈴置氏の「韓国はもう『日本ごとき』に動かされない」という指摘によって、ほぼ論破されていると考えて良いでしょう。同じ雑誌のなかで、前の論者を次の論者が論破するというのも、雑誌ならではの椿事といえるかもしれません。

ちなみに、鈴置氏は同じページで、次のようにも述べています。

いまだに日本の従属変数として韓国を見るのは『リベラル』にあるまじき傲慢な姿勢であろう。」(P65)

この「リベラルにあるまじき傲慢な姿勢」とは、もちろん、リベラルを痛烈に皮肉った下りでしょう。

いや、最近の流行語でいえば、リベラルというよりは「パヨク」と表現した方が良いかもしれませんが…。

雑誌の限界

さて、冒頭で「たまには雑誌もいかがですか?」と申し上げた直後で恐縮ですが、正直、久しぶりに雑誌を手にすると、やはり不便さを痛感してしまいます。

その理由はいくつかあるのですが、その最たるものは、いちいち手で紙を押さえながらキーボードを打ち込むという、「ウェブ評論業」特有の物理的な面倒さです。

雑誌は厚いので、手でしっかり押さえていないとすぐにページがもとに戻ってしまいますので、記事本文を引用しながら論考を執筆するときには、地味にイラつきます。

また、雑誌にはさまざまな執筆者がいて、それなりに多様な意見を読むこともできるのですが、なかには明らかに「カネ返せ」と言いたくなるような論考も混じっているため、正直、それらの論考のすべてに840円(消費税、地方消費税込み)を支払うというのも微妙な決断です。

このように考えていくならば、やはり、個々人がみずからの支持する執筆者の論考を選択的に読むことができるという意味では、ウェブメディアの方が優れているのかもしれませんね。

もっとも、ウェブメディアも「どうやって課金するのか」を巡っては、まだまだ試行錯誤の最中であり、これといったビジネスモデルが確立しているわけではありませんので、このあたりについては現段階で確定的なことを述べるのは尚早かもしれませんが…。

(※余談ですが、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』の場合は、将来的に「投げ銭」システムを導入することはあるかもしれませんが、いまのところ「有料化」は考えておらず、広告収入だけでやっていくつもりですので、ご安心ください。)

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

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読者コメント一覧

  1. ハゲ親爺🐧 より:

    朝鮮人は味方の振りをして最後は裏切り、人により受け止め方が違うと思いますが、大東亜戦争敗戦後日本が武装解除された時に日本人を虐殺しました。🐧

    散発てき殺人・強姦等の犯罪も特定時期に多数発生すれば、それは朝鮮人による日本人虐殺と考えます。🐧

    このおぞましい存在を味方と考えるべきではないと考えます。🐧

  2. j より:

    会計士さま、今日も記事ありがとうございます。

    最近韓国が自分のウソを逆手にとるのは、決まったパターンだと言っていいとおもえるようになりました。

    レーダー。→都合が悪いのを日本の低空飛行のせい。

    輸出管理。→韓国がどこに行ったか説明するのが当たり
    前なのに、日本が説明しろ。意味不明。

    竹島。 →韓国が侵略したのは都合が悪いので、もとか
    ら韓国の領土。

    李氏朝鮮時代→日本が併合時代やったことにする。
    の非道的行為

    反対に日本人が普通、こういったことをするでしょうか?できるでしょうか?しないとおもいます。

    こういった人を、信用するというのが無理です。

    信用したら、破滅するかもしれません。

    日本でこういったことをする人がいたら、どう対応するでしょうか?

    関わってはいけない。

    溝口敦さんが暴力団に対応するのを教えてもらったように、日本人はそちら側の人間ではないとメッセージを送り対応するのが良いとおもいます。

    私なら直接あいさつ以外、直接話したくないです。

    不満があるなら韓国から国際司法裁判所に言ってもらって、国際司法裁判所から話しがきたら国際司法裁判所と話しをしたいです。

    とにかく、レーダーの荒れた天候の政府発表、それに対する国民マスコミなんの文句もない。政府もウソをいうのが当たり前で、国民もそれが不思議ではない国なんです。

    ウソの受け入れられない日本は、付き合うべきではないとおもいます。一方的に損をするだけです。

  3. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    中西輝政氏も硬派なイメージですが、ちょっとドスが錆びたかな(笑)。正直言って、安倍総理の対韓姿勢と、一般的な日本人の気持ち、現在の文政権の異常なまでの侮日挑発行為の見方がそれぞれ浅いと思います。

    「GSOMIAは当然韓国は破棄する」というのも、結論を見てからでしょう。普通は、いや今でもGSOMIA継続が「日米韓」同盟なら当たり前の選択です。

    要は韓国は日本、米国と袂を分かったという事。文大統領には国内では誰も逆らえませんし、クーデターもやるような志士が居るとは思えない。むしろ愚民のデモによる内乱と尻馬に乗る野党が怖いのでは?

    ま、韓国はここまで日米をコケにしたら、戻れない。北に吸収されるか中国の奴隷になるのが、相応しい。

  4. 七味 より:

    >広告収入だけでやっていくつもりですので、ご安心ください。
    安心しました (。・・。)/

    1. タナカ珈琲 より:

      私も同じく…

  5. よく通りすがるおじさん より:

    輸出管理についても「国際的なルールを守ろうね」というあまりに当たり前すぎる事。
    それに反発される、というのは余りに想定の遥か下。
    韓国のアホさを見誤ったのは事実だが、そこまで低レベルであることを想定しろ!と言うのも理不尽だと思う。

    さて、今日のBSフジプライムニュースは鈴置&真田コンビです。
    4Kで楽しみます(笑)

  6. だんな より:

    日韓関係が、悪化しているのは、安倍首相が強硬だからというのは、パヨクさん達のコンセンサスでしょう。人工台風を重症とすると、まだ軽症なのかな。
    GSOMIAの破棄は、予想困難でした(私は外れ)し、韓国側が破棄した物です。韓国人の性格を考えれば、予想可能だったらしいですが、韓国人の性格を考えると、安倍首相が妥協すると、より日本が不利益となる事の方が、分かりやすいですよね。
    韓国人は、安倍首相が交代すれば、以前のような日韓関係に戻ると考えている様です。日本でも文大統領が、変われば韓国の態度か変わると思っている人が、結構多いと思います。
    これば、両方とも間違いで、願望に過ぎません。
    韓国は、ほぼ全国民が、反日教育を受けています。
    日本人も韓国を良く知るようになりましたので、韓国嫌いが増えています。両国の意識調査でも、相手国への印象が悪化しています。
    この様に、日韓関係は、構造的に悪化していますので、長期的な悪化となるでしょう。この悪化は、日韓が断交しても解決しませんので、覚悟をしておいた方が良いでしょう。

  7. 匿名 より:

    韓国系の記事はどうにも意味不明な記事が多い
    韓国の新聞社の日本語記事もそもそもがフェイクニュースだったりと困り果ててます

  8. 七味 より:

    ひと口に「信頼」といっても、何を信頼するのかは別だと思うのです。
    輸出管理にせよGSOMIAにせよ、制度をきちんと運用することに対する「信頼」であって、その信頼がなければ信頼回復を求めて、それまでの間蛇口を一旦締めればいいだけなのです♪
    だから、日本はホワイト国から韓国を外したんだと思います♪
    韓国が日本を信頼できないんだったら、まずは機微な情報を提供しないようにすればいいだけで、制度そのものの破棄は不要なのです♪
    ただ、一般にやったことが見えるホワイト国除外に比べて、提供情報の選別は外に見える行為がないからアピールにはならないので、破棄を選んだんと思うのです♪

    また、日本が信頼できないのは「輸出管理管理制度の運用」に限定してるのに、韓国は一足飛びに「日本」そのものが信頼できないって行っちゃってるのです。
    それなりの関係を維持するためには、これはこれ、それはそれって問題を局限して、一方でいがみ合ってても、別のとこでは手を取り合う必要があるのに、その土台をぶっ壊すのは、稚拙としか言いようがないし、そんな相手には誰がやっても同じような結果にしかならないと思うのです
    まぁ、日本も発表のタイミングや言い方からは、自称元徴用工判決に対する報復、韓国自体が信じられないって言ってるように捉えられても仕方ないようには思うのですが・・・・

    まぁ、GSOMIA破棄は象徴的ではあるけど、日米韓の三国協力した安保体制なんて、サード配備のゴタゴタや三不の誓いとかの頃から、もうグラグラしてて時間の問題だったように思うのです 
    仮に日米韓の連携を何がなんでも維持させるべきって立場にたったとしても、決定的な失策をやらかしたっていうよりも、大きな流れを逆流させることができなかったって評価なのかなって思います♪

  9. 一国民 より:

    間違っていたらごめんなさい。

    中西氏は、高坂正堯氏の弟子だったと思います。
    高坂氏の後を引き継いだ京大教授時代は保守のオピニオンリーダーとして活躍されたと認識しています。

    だいぶ前に現職を退かれ、今その論考は、他の保守系識者のそれからすると周回遅れの感が否めず、情報収集力・分析力等の面でもどうなのかなと感じています。
    私ごときが言えることではなく、大変失礼だとは思いますが・・。

    1. 匿名 より:

      「これまで」の高名なオピニオンリーダーの方々には
      今のうちに我が国に核武装について一言でも言ってほしいですね。どうして黙ってたのかも含めて。

  10. りょうちん より:

    GSOMIAに関しては

    「なんてこった!観測気球を上げたら、F-15Kが落っこちた!この人でなし!」

    くらい意味がわからないです。
    歴史的には、まあ阻害気球という無駄な装備もあったようですがw

    1. タナカ珈琲 より:

      りょうちん様

      う〜ん……。
      難解です…

    2. 匿名 より:

      枝葉の話で恐縮です。
      漢字も目的も似ていますが、「阻害気球」は「阻塞気球」が正しいと思います。

      1. りょうちん より:

        なるほど!そうでした。ご指摘どうもです。

        >タナカ珈琲さま

        通常、気球が逸脱以外でジェット機の巡航高度に達することはありません。
        もちろん離着陸時を狙えばドローンでも墜落を狙えます。

    3. 匿名 より:

      まあ文政権はGSOMIAに否定的だったから
      何でもいから破棄するきっかけが欲しかったんだと思うよ。

      去年の時点でどうするか検討してたし。
      2018年産経「【激動・朝鮮半島】韓国が日本との軍事協定延長へ 文在寅政権「北の非核化に必要」と判断」

  11. 韓国在住日本人 より:

     韓国が金利を下げましたね。
     1.5 → 1.25になりました。

     不動産がさらに加熱しそうです。

     駄文にて失礼します。

    1. だんな より:

      韓国在住日本人さま
      金利下げて、ウォンが下がらなけれは、正解かなくらいにしか考えていませんでした。デフレが進むとは思ってました。企業の設備投資は、もう回復しないだろうと思っています。
      不動産投資に資金が流れるとは、思ってませんでしたが、IMF危機を官製不動産バブルで、乗り切った経験よ再びでしょうか。
      多分、富裕層しか、不動産に投資する資金を借りれないですよね。また、貧富の差が開く事になる気がします。
      まあ、GDP上げるには、それくらいしか無いかな。

      1. 韓国在住日本人 より:

         だんな 様

         日本と違って韓国では不動産が最高の資産です。韓国人は不動産の価値が低下するとは微塵も思っていないので、金があれば第一に不動産投資を考えます。

         実はリーマンショックの時に不動産投資で失敗した韓国人を知っています。小生から見れば「アホか」と思うのですが、韓国人はそれしか考えないです。

         ¥と違い₩はいつでも紙くずになる可能性があるので、預貯金よりはまだましなのかも知れません。¥を通過とする日本人にはあまり馴染めない感覚ですね。

         駄文にて失礼します。

      2. 韓国在住日本人 より:

         だんな 様

         ついでに書き加えておきますが、韓国人は富裕層のみが不動産投資するわけではありません。一回のサラリーマンで不動産投資します。

         仕組みは銀行から金を借りて、それで不動産を購入し、チョンセで貸し出します。チョンセで借りた金を元手にさらに不動産を購入します。銀行の金利が下がってもチョンセは下がりません。

         このような自転車操業的な投資をしているので、何か不都合が出た場合は大事になります。最近はチョンセの保険もあるようですが、韓国人ですから保険は捨金と考えています。

         駄文にて失礼します。

        1. ちかの より:

          韓国在住日本人様
          遅くに失礼します。
          例のチョ・グク氏の在住するマンション、昼のワイドショーで見た記憶があるのですが、江南の億ション!というわりに築36年くらいとかでショボい外観でした。
          立地が江南だというだけ?どう見ても億ションには見えなかったという…。

      3. だんな より:

        韓国在住日本人さま
        マンション神話で、ずっと来て、まだ下がって無いんだから、神話が続いていると理解しています。
        韓国の不動産バブルが、弾けるのをずっと楽しみに生きていますので、そろそろ実現すれば良いなと、願っております。中国で弾けると大変ですが、韓国が弾ける分は、微調整くらいでしょう。

        1. 韓国在住日本人 より:

           韓国の不動産の現況です。

           https://weekly.donga.com/3/all/11/1871654/1

           実際、再建築が難航している大峙洞の銀馬マンション34坪型(専用面積84.43㎡)が最近、22億ウォンで取引された。

           韓国でも有名な高級マンションである銀馬アパートは1979年竣工ですから築40年の物件です。
           まだ建て替えも行っていません(マンションの大きさをめぐって住民・ソウル市・江南区が対立しているそうです)。

           築40年の物件に2千万円って、小生は考えられません(しかもほとんど手入れしてません)。

           駄文にて失礼します。

        2. 韓国在住日本人 より:

           間違えました2億円です。

        3. だんな より:

          韓国在住日本人さま
          文大統領が、民間活力の為に建設投資の前倒しをという記事です。GDPを少しでも上げようと、国民に借金をさせようとしているものと思います。
          https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191018-00000003-cnippou-kr

  12. 墺を見倣え より:

    > 『韓国を「敵陣営」に回してよいのか』

    自らの意思でレッドチームに向けて暴走する韓国に対し、日本に止める手段がある、とでも言うのでしょうか?

    再度併合するとかすれば、止められるカモ知れませんが、そういう事はしないというのが前提条件でしょ。

    > アメリカと類似した韓国の国家体制や国柄、そしてあの『独特の世論』を考えれば、文在寅大統領とその周辺が最終的に『破棄』の方向で専権を行使することは十分に予期できたはずです。

    韓国の外相ですら予想できなかった事が予期出来たのしょうか?

    そんな事言うには、8月22日以前に予測を公表して的中させている事が必要条件なのでは?
    後出しジャイケンなら、勝手な事が言える。

    > 「効きすぎたドス」

    ちゃんと輸出申請されたものは、全て許可されている、換言すれば、全く規制していないのに等しいのに、何故「効き過ぎる」のでしょうか? 「効き過ぎる」以前に、「効く」事自体が不思議な話。

    第一、輸出管理は戦略物資輸出国の責務であり、米国等から守秘義務のあるエビデンスを提示されたりしたら、他の外交的要素とは無関係に、輸出管理を見直すのは当然の事であり、無関係な要素を無理矢理結びつけるという発想が理解できません。

    > 結果、制裁は大きく後退し始めました。

    これは、韓国がレーダー照射してまで瀬取支援したことを「後退」と評しているのでしょうか?

    滅茶苦茶言っているとしか考えられない。

    1. だんな より:

      墺を見倣え
      すでに、韓国は敵陣営ですよね。

  13. なんちゃん より:

    直感的な話ですが・・・
    「これだけ嫌韓が流行ってるってことは、何かが世の中をそっちにもっていこうとしているに違いない。自分は正しく判断しなきゃ。」

    という、逆のバイアスがかかっている人が、意外と多いのではないかと思うことがあります。
    中西氏もその例なのかなと思いました。

    私の場合は、韓国の政府、メディア、反日団体の主張や行動の背後に、日本に対する悪意があることを想定して読み解くようになってからは、そういうバイアスはなくなったように思います。

    鈴置氏の「深読み・早読み」シリーズの連載を初めて見かけたのは、たしか4,5年前だったと思いますが、対談形式だったこともありますが、最初は正直、「韓国を必要以上に悪者にして飯食ってる人」の印象でした。李明博の竹島、朴槿恵の千年恨をの後でしたが、そう思いました。

    朴槿恵弾劾以降、韓国が日本に対して仕掛けたことはオンタイムで注目していました。併せて日常的な韓国メディアの記事も目にしましたし、過去の出来事も折々ごとに接してきました。
    ことあるごとに、なんで彼らは日本に対してこんなことをするんだろうと考えてきたのですが、結局日本に対する悪意があると想定すると整合性がとれるんですね。
    鈴置氏の論考は、今はそれほど違和感なく受け入れられます。

    嫌韓が流行っているのは、売れるからという面もあるでしょうが、みんながそれを理解し始めたからじゃないかとも思います。
    その認識があるかないかで取り上げる事実の荷重が変わって、結論が変わるかもしれないと思いました。

    ちょっと、ダラダラ書いちゃいました。

    1. 匿名 より:

      とても読みやすい文章で、私と同じ考えです。
      私が思うに、一部のビジネス保守が足を引っ張っている、
      もしくは、他人の尻馬に乗り、パクリの文章で本を乱発
      している人が多すぎる、鈴置高史さんのような鋭い論者がも
      っと増えて欲しい。

      最近は
      ・「韓国につける薬」大村大次郎
      ・「ありがとう、「反日国家」ー文在寅は”最高の大統領”
       である!」韓国八幡和郎

      の2冊に注目してる、大村さんの本は韓国と協力すべきは
      しろというもの、八幡さんは自らリベラルと自称するが、
      かなり韓国に厳しい人ですが、まだ読んでません。
      やや違う角度から論じてると思うのでそのうち読みます。

      本当は一番注目してるのは「篠原常一郎」という方です。
      年末か年初にチュチェ思想に関する本が出るそうです。

  14. 引きこもり中年 より:

     独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     一般に、人間は(ある程度の年齢に達すると)「これまでと違う、新し
    い考え方」を、受け入れるのは困難になると言います。そこで、中西輝政
    名誉教授も、「日米韓の3か国連携で、日本の安全保障をになっていく」と
    いう、これまでの考え方が否定されることに、(感情的な)反発をしてい
    るだけでは、ないでしょうか。(もちろん、今後、「韓国は信用できない」
    という考え方が、間違っているということになることもあり得ますし、「日
    米韓3か国連携が、やっぱり正しかった」ということに、なりかもしれませ
    ん)

     ここからは完全なる主観ですが、中西輝政名誉教授の心の奥底には、少
    年時代からの「憲法9条信仰」が眠っていて、(今回、そこから派生した)
    「安倍総理が悪い教」が、表に出てきたのかもしれません。(つまり、今
    回の論考は、「保守派としての中西輝政氏」と「憲法9条信者としての中西
    輝政氏」の共著ということです)

     駄文にて失礼しました。

  15. タナカ珈琲 より:

    独断と偏見です。
    上から目線の批判は無視します。キッパリ…

    私は50年前、日韓併合で韓国に悪いことをしたんだろうと思ってました。
    20年前、謝罪と賠償…、これはひつこ過ぎると…、
    韓流時代劇を見ていましたら、李氏朝鮮が、そして韓国と韓国人が
    何となくわかった様な気になりました。
    両班と奴婢が李氏朝鮮だと思っています。
    素人が直感で物事の本質を掴むのは出来ないでしょうが、
    当たっていなくても、遠からずと思っています。
    日清戦争でタテマエでは奴婢解放になって、
    日韓併合で事実上解放され、李承晩を始め両班は日本を恨んでいます。
    尚李承晩は傍流の王族の様ですが…
    で、ここのブログを読んでいて、永遠の加害者、永遠の被害者と言う
    考えがあると知り、
    コレは話し合いはムリ、話し合いはムダ、時間の浪費…思っています。

    駄文でした。

  16. はぐれ鳥 より:

    敢えて、中西氏の考えを推し量ってみました。材料は、手元にたまたまあった、氏の著作「帝国としての中国(2004年、東洋経済新報社刊)」です。

    この著作の、朝鮮関係のページをパラパラめくってみると、北部(鮮卑・契丹等と同じ中国北方民族起源)と南部(雑多部族が国家形成以前に中国王朝の直接支配を受けた)とでは国の起源・成り立ちが異なるので、南北は必ずしも一体ではないように言っています(統一は言うほど簡単ではないという事か?)。

    また、中国柵封体制下の朝鮮が、いかに中国から苛斂誅求を受けたか詳述されています。それ故朝鮮は、中国を恐れ従いはするが、一方で、拭い難い不信を抱いているというような事も言っています。総じて、日本と中国との間で、常に板挟みになる朝鮮半島に対しかなり同情的な感じです。

    なので、氏の持論は次のようなのでしょう→ 短期的にはともあれ、長期的対中関係の視点で、日本は、朝鮮半島、特に南部とは戦略的利益(及び中国に対する不信感も)を共有する。だから仲良くすべき。多少のワガママは我慢して聞いてやるべき。

    まさに、これがこれまでの保守の考え方だと思います。現在の自民党要人にも、このような考えと思われる人たちが散見されますよね(敢えて誰とは言いませんが)。不満ですが、このような考えも根強いという日本の現実は直視すべきでしょう。

  17. 団塊 より:

    Voiceの中西氏の論題だけを見て

    『中西』って 赤 なんだと、思った。

  18. 新茶狼 より:

    起こった事実を己の考えに都合よく当て嵌め、さらにそれを他人の責任にするといった後出しジャンケンのごとき論説に得るものなどないでしょう。

    現政権を手放しで褒め称えるつもりはありませんが、取り返しのつかない失敗を重ねてきた過去の政権に比して、新しい日本の姿勢を示しているのですから良くやっていると言っていいと思います。
    日本国民の韓国への考え方や政治的関心もこれまでなかったものです。

    政府も国民も変わってきた、それが答えだと思うのです。

  19. tono より:

    共産圏の防波堤として韓国が必要だ、とか、日米安保は盤石なんだろうか、とか、
    もう、そういった議論に振り回されない国になってほしいです。
    安保も経済も複雑に複数の国に絡んでいるので、当然そういった戦略は大事なことは理解しますが、
    基本中の基本は、「自国を守れる国になる」ということだと思います。
    韓国が中ロ側に行っても、アメリカが日本を守らなくても、自国ぐらい守れる国に
    「我が国」日本はなれるんではないでしょうか。

    なんか、「韓国が。。。」「アメリカが。。。」みたいなことを言っているメディアを見ると、
    だんだん悲しくなってきます。同盟国の助けがあったにせよ、日本は中国にもロシアにも
    戦争して勝ったことのある立派な独立国でした。最近はそういった時代をうらやましくも
    感じます(決して戦争を支持しているわけではありません。こてこての平和主義者です)。

    韓国メディアを見ても、韓国人と直接接しても、彼らの反日、蔑日は凄まじいものがあります。
    そんな国に対して、我が国の安保に必要だから不条理なことがあっても日本が妥協すべきだ、なんて
    いう日本人がいることに呆れ返ってしまいます。

  20. クロワッサン より:

    更新お疲れ様です。

    京都大学の中西輝政名誉教授には、韓国の「民族自決」を尊重せよ、と言いたいですね。
    超絶DV夫の凄技が忘れられず、一度は逃げ出したのに戻るドM妻の如き韓国の従中路線を尊重するべきです。

    そして、韓国や韓国民が何を望んでいるかと、その望みに日本や米国が応じれるかは全くの別問題です。
    韓国民が対共防波堤の役目を放棄するが自由民主主義国家陣営としての利益と繁栄を享受したいと望んだところで、日米にメリットが無いなら応じる意味は無いです。

  21. 自転車の修理ばかりしている より:

    >勧告を敵陣営に回して良いのか

    いや、相手から敵陣営に回っているんですがそれをどうしろと。日本も中国陣営に加わって米国と対立するべきなんですか?

    反日を延々とこじらせてきた韓国に、もう付き合っていられないという判断を日本国民はしたわけです。輿論調査の結果、ご存知ですよね。中西さんはまだ我慢するべきとお考えのようですが、それは今の韓国の暴走が文政権限定だという希望的観測に立脚しています。反日が韓国人の国是となっている現状で、次の政権がドラスティックに理性を取り戻すことを期待するのはあまりにも日本にとってリスキーです。安全側で考えましょう。反日は永続すると考えておくべきです。

    相手陣営に回ると仮定するならどうするか。米国なら直接的行動で叩き潰すかもしれませんが、護憲国家たる日本はそんな乱暴な真似ができません。平和裡に弱体化させるしかないのです。韓国が国家として衰弱死に至っても構いません。敵に渡す前に焦土化するのは、撤退戦の定番です。

    その焦土化のトリガーになるのが、自称徴用工による日本企業資産の現金化だと思います。腰の思い日本政府も、これを座視することはないでしょう、それこそ次の選挙での敗因になります。

  22. 匿名 より:

    民主化以降はほぼ反米だし、
    「敵陣営に回して良いのか」と言うより
    「いつ敵陣営に回すか」だねぇ。
    遅かれ早かれ大陸勢力に行く。

  23. 迷王星 より:

    新宿会計士さま、昨日の鈴置氏の論説の紹介に引き続きVOICE 11月号の記事の紹介、どうも有難うございます。

    >この論考の執筆者は、京都大学の中西輝政名誉教授です。

    結局、こういう昔からの保守論客の大半(もちろんそうでない人もいるとは思いますが、恐らくとても少数)にとっての韓国そして日韓関係は、朴正熙や全斗煥といった親日家(の仮面を被った反日主義者)で反共保守派が韓国で権力を握っていた時代における認識のままで止まっており、韓国に於いて半世紀以上に亘って初等教育から徹底的に推し進められて来た反日教育による韓国政界や韓国民の意識変革に対応した認識の改訂が為されていないのです。

    もっと言えば、二階氏のような利権=お金によって韓国推しをしている輩でなく中西氏のようなイデオロギーによって韓国を重要視している本当の保守論客の殆どは、朴正熙や全斗煥らの反共主義者という一面そして表の親日家という面だけに惹かれてしまい彼らのもう一つの、そして本当の顔である反日主義者という面を見落として来た(あるいは気付いていたかも知れないが反共を重要視する余り敢えて見て見ぬ振りをして来た)と推察されます。

    申し訳ないが、今回の中西氏の論説に典型的に見られるこの手の古い認識のままで止まっている保守論客の方々は日韓問題に限らず現代の国際情勢に追随して的確な判断は最早不可能なので早々にお引き取り願うしかありません。

  24. 匿名 より:

    日本の化石保守に共通する悪しき傾向は、21世紀における東アジアでの
    日本の影響力と存在感を余りにも過大評価している事だと思います。
    鈴置氏の日経ビジネスオンライン時代の記事でも取り上げていたけど、
    今の韓国にとって日本の重要度は、中国やアメリカとはもはや比較にも
    ならないほど小さい。
    日本とは比較にならないほど強大で、その気になれば韓国にとって
    甚大な被害を与えられる外交オプションを幾つも持っているはずの
    アメリカでさえも、中々韓国に言う事を聞かせられなくなってきている。
    日米が飴を与えても、韓国はその飴を(^ω^)ペロペロした上で強烈な
    鞭を振るう中国に従うだけでしょう。

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