WTO「日本が実質勝利」に気を抜いてはならない理由
WTO上級審といえば、今年4月に韓国に対して思わず敗北した、福島県など8県の水産物の輸出規制という話題を思い出しますが(『WTO敗訴は日本に手痛い打撃だが、過度に悲観する必要もない』参照)、それだけではありません。『「ステンレス条鋼WTO提訴」は日韓関係を根底から変える?』でも触れたとおり、ステンレス条鋼と空気圧伝送用バルブに対するアンチ・ダンピング課税問題があります。このうち空気圧伝送用バルブについては、日本側の実質勝利が確定しました。ただ、WTOでの訴訟の1件1件に一喜一憂することなく、日本としては確固たる姿勢で、韓国の不条理に毅然として対処しなければなりません。
昨年9月のステンレス条鋼提訴から1年
とくに昨年10月30日の自称元徴用工判決以降、日韓関係の悪化は加速し、留まるところを知らないように見受けられます。
ただ、昨年の自称元徴用工判決以降に「コリア・ウォッチング」を開始した人は、日韓関係の悪化がこの事件を契機に発生したと考えているケースも多いのかもしれませんが、これは正しくはありません。実は、すでにさまざまな伏線がありました。
その1つが、日本政府による韓国に対するWTO提訴です。
昨年9月、当ウェブサイトに『「ステンレス条鋼WTO提訴」は日韓関係を根底から変える?』という記事を掲載しました。
これは、韓国政府が2004年7月以降、日本産のステンレス棒鋼に対してアンチ・ダンピング課税を適用していることを巡って、経産省が韓国政府を相手に「WTOルール違反」としてパネル設置要請を行ったという話題です。
これについて当ウェブサイトでは、ステンレス棒鋼自体、日本の外国に対する輸出高に占める割合は微々たるもので、韓国によるアンチ・ダンピング課税が日本経済にどこまでの打撃を与えているかは微妙だと申し上げました。
ただ、それと同時に、日本がWTOなどの国際的なルールの場で韓国を訴えること自体、「赤の他人との紛争解決に裁判を使うようなもの」でもあります。
1965年の日韓基本条約以降、日韓間はさまざまな紛争をできるだけ話し合い(というよりも日本の一方的な譲歩)によって解決して来ました(※といっても、慰安婦問題などについては日本が譲歩し過ぎたため、かえって解決できていませんが…)。
しかし、こうした話し合いを越えて、WTOという場に訴えるということ自体、日韓関係が「日韓間でしか通用しない歴史的優位性」から「万国に共通する普遍的な価値観」での解決にシフトしてきたことの証拠でもあります。
つまり、日本が韓国に対する無用な配慮を徐々にやめはじめたというのは、日韓関係が「普通の両国関係」になってきた、ということの証拠でもあります。
昨年、当ウェブサイトでは
「ご近所に変な人が住んでいて、しょっちゅうトラブルを起こしてくるのだとしたら、そのトラブルを相手との話し合いで解決しようとしても、相手のペースに乗せられて、うまく解決できないことは当然の話です。このような場合、躊躇せずに警察などの第三者を介在させるべきでしょう。」
と申し上げました。
国際関係でもこれとまったく同じで、話が通じない相手と対峙するときには、躊躇せずに国際ルールを持ち出すべきです。
「3つのWTO案件」
さて、昨年時点で当ウェブサイトが注目していたWTO案件は、このステンレス条鋼の件以外にも、福島県などの水産物の輸入を韓国が不当に制限している問題と、日本製空気圧伝送用バルブの問題があります。
韓国による日本製空気圧伝送用バルブに対するアンチダンピング課税措置について、日本がWTO上級委員会に上訴しました(2018年5月28日付 経産省HPより)
ただ、残念なことに水産物の輸入規制の問題については、今年4月にWTO上級審が韓国側の実質勝訴を結論付け、日本は理不尽に敗北した格好です(『WTO敗訴は日本に手痛い打撃だが、過度に悲観する必要もない』参照)。
しかし、これから日韓関係が「普通の両国関係」に切り替わっていくなかで1つや2つ、理不尽な採決が出たところで、それらを過度に問題視すべきではありませんし、悲観すべきでもありません。
むしろ、日本は敗因をきちんと分析し、WTOの機構の問題点などを国際社会に訴えかけ、あくまでも正々堂々とした国際的なルールに従って戦っていけば良いだけの話です。
伝送用バルブは部分勝訴?
こうしたなか、WTOのウェブサイトには現地時間2019年9月10日付で、こんな発表がなされています。
Korea — Anti-Dumping Duties on Pneumatic Valves from Japan(2019/09/10付 WTOウェブサイトより)
これは、経産省が昨年5月28日付で公表した「上級審への上訴」に関する話題と関連するもので、きわめて読み辛いウェブサイトですが、結論的には日本の7つの主張のすべてが認められたわけではないにせよ、次の点においては日本の主張を認める、というものです。
- 韓国側の国内市場におけるダンピング認定手続が、反ダンピング協定第3.1条と3.5条に反している。
- 韓国側が日本側に対し、反ダンピング課税を巡り、反ダンピング協定第6.5条にいう正当な理由を示せていない。
- 韓国側が日本側に対し、反ダンピング協定第6.5.1条にいう十分な非機密情報を提供していない。
- これらの矛盾の結果、韓国の日本製バルブに対するダンピング課税措置は反ダンピング協定第1条に違反するものである。
つまり、日本の全面勝訴ではありませんが、実質勝訴と見て良いでしょう。
これを受けて世耕弘成経産相は、ご自身のツイッターにこのような投稿をされています。
- WTO上級委員会は、韓国による日本製空気圧バルブへのアンチダンピング課税をWTO不整合と判断。是正措置を求めました。日本側勝訴。
- 韓国製品と競合のない、高性能日本製バルブに恣意的にAD課税をした韓国の不当さが認められました。
- 韓国が誠実に是正を行わない場合、日本は対抗措置を取ることが可能。
本日経産相を退任するとされる世耕氏にとっては、素晴らしい花道となった格好です(なお、個人的には世耕氏が経産相を退任されることは残念ですが、今後ともさらに要職を経験され、日本の国益のために戦っていただきたいという気持ちでいっぱいです)。
油断のならないウソツキ国家
もっとも、世耕氏はWTO案件で過去に「16勝1敗」と述べていますが、とくに韓国との戦いにおいては、気を抜くことは許されません。
経産省が所管してWTOに日本政府として提訴した案件では、過去16勝1敗です。
経産省が所管してWTOに日本政府として提訴した案件では、過去16勝1敗です。
— 世耕弘成 Hiroshige SEKO (@SekoHiroshige) September 10, 2019
しかし、実際、世耕氏も次のツイートで発言されているとおり、韓国側では今回のWTO上級審を「勝利だ」などと報じているようです。
これを勝訴と強弁とは。
ロイターも日本勝訴と報道してます。日本勝訴が世界の受け止め方。
いずれにせよ、是正措置を取らなくてはならないのは韓国。是正されない場合に対抗措置を取ることが出来るのは日本。WTO最終判断 韓国は「日本に勝訴」と発表 | NHKニュース https://t.co/VSDw5PA6XH
— 世耕弘成 Hiroshige SEKO (@SekoHiroshige) September 11, 2019
昨年の自称元徴用工判決やレーダー照射事件、今年の上皇陛下侮辱事件や慰安婦財団解散事件などでもわかるとおり、とにかく韓国政府はウソツキ・不誠実の塊のようなものです(とくに文在寅政権下でその傾向はさらに加速しています)。
「国際的なルールに基づく韓国との戦い」という意味では、日本政府が気を引き締めるべきは、むしろこれからではないでしょうか。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
さて、本日の投稿は、おそらく本稿をもって最終とさせていただくと思います(余裕があれば深夜に投稿するかもしれませんが…)。というのも、本日はこれから終日、所要により外出するからです。
本当はボルトン氏の更迭の件や米国で発生した韓国船の転覆事故の件に加え、内閣改造などについても興味深い話題があればそれを追いかけておきたいと思ったのですが、これらについては、取り上げるとしても後日となります。
もし読者の皆さまが気になる話題を発見されたならば、本稿または『読者雑談専用記事(2019年9月7日版)』あたりでお知らせくださると幸いです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
要約文を読むとWTOでの戦いにおいて必要な事は違反の証明と違反国との協議のようです。
日本は国際的な特許紛争に係わる弁護士がWTOでの戦いにチームの一員に加わっていないのではと考えられます。相手国の法律を細かく分析することが必要なのに補完できていないので全面勝訴になり得ていないのが残念です。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
韓国は、国内には「WTOで勝利」、国際的には「日本が韓国をいじめて、
可哀そうだ」という宣伝攻勢をかけて、国際世論の圧力で、WTO訴訟の結果
を曖昧にすることも、予想されます。安倍総理としては、それに備える必
要もあると、考えます。
駄文にて失礼しました。
ほぼ情報が出揃って来ましたね。
日本側と韓国側の発表内容が、大きく異なっています。
福島水産物の時は、韓国政府が声明を出してホルホルでしたが、今回は、日本のホワイト国除外をWTOに提訴する話しか見えてません。
ここからは、今後の予想です。
韓国は、今回の裁定に従わないと思います。
理由は、韓国が勝訴したからだと言い張るでしょう。
日本は、韓国に対して制裁をしますが、確か不当な関税相当額しか制裁出来ないと思います。
額としたら数億から数十億円の範囲でしかありません。
韓国は、日本からの制裁を不当だと、訴えるでしょう。
新たに日本を提訴した手前もあり、日本に負けた事を認めることは無いと思います。
認めて関税を撤廃するなら、まだ見込みもありますけどね。
更新ありがとうございます。
WTOで日本実質勝訴!のはずが、南朝鮮マスコミは、あれ?韓国勝ったと見紛うトップ記事(笑)。さすが嘘つき国は年季入ってますなあ、、(嘲笑)。
ものつくりなんてガラにもない事、是非この際、お辞めになって下さい。
中央日報に、邱国洪・駐韓中国大使が「日本の韓国経済制裁、成功できないだろう」と公式の場で述べたとの記事が載りました。
同大使はまた、「歴史問題において日本は加害者で韓国は被害者であり、被害者が多少過剰な要求をしても加害者は謙虚に受け止めねばならない」とも述べたとか。
そして、「中国は日本軍国主義の被害者として当然韓国の立場に立つことになる」と締めくくっているよう。
中央日報なので、さっ引いて考えなければならない部分がありそうですが、宗主国中国の大使の発言なのであまり改変もできないと思われます。
記事内容のとおりだとすると、中国としては、韓国の日本に対するこれまでの数々の不条理な主張・要求をも追認し、今後、韓国に加勢しますよと宣言したに等しいことになります。
文在寅がGSOMIA破棄や米韓合同演習縮小、北等への経済制裁の実質的不履行等々、アメリカ離れ、さらには反米的行為を加速させていることを評価し、そろそろ”しばく”の止めにしようかな、といったことではないかと思います。
中国の大使ですから、公の場で個人的な見解を述べるとは考えられません。
あくまで、本国の指示を踏まえての発言だと思われます。
日韓世論戦の最中、中国が韓国の助っ人として参戦してくるのはなかなかやっかいですねえ。
これですね。
https://japanese.joins.com/article/519/257519.html
興味深い内容ですが、中央日報の記者が講演内容を要約している記事なので、強力なウリナラ・フィルターで粉飾されている可能性はあります。
仮に「ほぼ事実」だとすると、その真意が気になるところです。
> そろそろ”しばく”の止めにしようかな
これが順当な推測ですよね。別の線があるとすれば、韓国をレッドチームに入れた上で、南北朝鮮をどのように処遇するか方針が固まったので、韓国をブルーチームから引っぺがす最後の工程が始まったのかもしれません。韓国にだけ猫なで声で甘い言葉を囁いている訳です。その場合は、中国は米露とも話を付けているはずですから、日本を全面的に攻撃してこないかもしれません。
> 中国が韓国の助っ人として参戦してくるのはなかなかやっかいですねえ。
中国人は手強いですからね。理屈が通じるし、その上で強引な牽強付会をやるし、いざとなったら戦勝国理論を振りかざして英米露を盾に使うし、そもそもプロパガンダに費やす人的・予算的資源が豊富だし、韓国を相手にすらろくに戦えない日本では、中国とガチンコの情報戦をやったらひとたまりもありません。
やはり日本は米国と組んで、経済で中国を締め上げるしか手がないように思います。
いみじくも、過日プライムニュースで外務副大臣がおっしゃったように、あの卑劣な半島国家とのお付き合いは持久戦です。消耗してもいけないし、気を抜いてもいけない。
日本は、淡々と結果を処理し、淡々と次に取り掛かるべきでしょう。
新内閣閣僚人事が発表されていますが、河野太郎氏の紳士外交は終了です。これからは、茂木氏の塗り壁外交がスタートするのかしら(笑)。押しても引いても、1ミリも動かない対半島外交を期待しております。
また、外交から一旦引いた形の河野氏ですが、心もとない国防力がいかに外交力の足を引っ張るものかを痛感されていると存じます。これからは、茂木新外務大臣とタッグを組んで、外交の視点からも国防を充実させていただきたいと存じます。
塗り壁外交ですか。心配性のおばさん様が書くと、日本の夜明けが始まるかのような希望が湧いてきますね。
河野外務大臣は、私の中でもじわじわと期待が膨らんでいます。
歴代の防衛大臣の人選を振り返ると、重要ポストではないという本音が透けて見えます。ところが、昨年のFCレーダー照射時件以来、防衛大臣の実務能力が厳しく問われる事態になりました。岩屋氏は、平時であればそつなくこなせたでしょうに、悪いタイミングで就任したわけです。
今や、韓国軍との間で有事を想定する状況になりました。起こって欲しくありませんが、万が一そうなったときには厳しい決断を即座に下す必要があります。このことが理解でき、安倍総理と常に意思を疎通しておける人材という点で、河野さんは最適の人事だと思います。
阿野煮鱒様のレスは嬉しゅうございます。
>歴代の防衛大臣の人選を振り返ると、重要ポストではないという本音が透けて見えます。
そうでしたの(驚)!私は総理大臣へのステップだと思っておりましたのよ。
記憶に新しいところで、稲田朋美さん。彼女は安倍総理の期待の秘蔵っ子として、防衛大臣に就いたと記憶しておりましたので・・・。残念ながら、彼女はその重責に耐えられませんでしたが・・・。
彼女の件で、私は政治には、頭だけでなく(もちろん、これが一番大事です。きっぱり)、気力胆力、注意力、いえあらゆる力が必要になると思うに至りました。
念のため申し上げると、与党政治にはでございます。週刊誌ネタで盛り上がっているごくつぶし野党ではございません。彼らに望むのは日本の国益を考えることだけです。
さて、河野新防衛大臣に話を戻しますが、彼を外務大臣に起用した安倍総理にも、よい意味で以外な結果になったのではありませんかね。今度は、これまで以上に期待される防衛大臣です。外務大臣とは異なる意味で活躍を期待してしまいます。
> 私は総理大臣へのステップだと思っておりましたのよ。
どう見るかは主観の領域かと思いますが、戦後、防衛大臣を経験後、総理大臣に就任できたのは、中曽根康弘氏、宇野宗佑氏、羽田孜氏の三名のみです。(吉田茂氏は総理大臣と兼務したことがありました。)中曽根氏はさておき、宇野・羽田氏はねえ・・・
小池百合子氏、石破茂氏、稲田朋美氏らのその後を観るに、総理大臣への階段と言うよりも、試金石という性格のポストではあるかもしれません。彼らは、大きな期待を背負いながらそれに応えられなかったのですね。一方、防衛大臣としては有能との評価が高い小野寺五典氏が次期総理の最有力候補の位置づけではないことからも、必ずしも防衛大臣が総理への最短の道とは言えないと思います。
ともあれ今の日本では、防衛大臣は重責の要職となりました。これからは、このポストを経験することは総理大臣への登竜門になると思います。
河野太郎氏でなければ、防衛大臣に一押しは小野寺五典氏でしたの・・・
ただ、彼はあまりにも、防衛愛が強い。そこだけ突出してしまっているのですもの。他ポストへの野心が見えない程です。
そういえば、石破茂氏も同様に防衛ポストに固執していたような・・・。防衛省には魔物が棲む?
でも、伏魔殿の妨害を振り払って、河野外交を果たした河野太郎氏であれば、独特の国際感覚で深みに染まらずスマートに国防に臨まれると期待いたします。
「反日種族主義」を書いたイ・ヨンフン元教授が、ソウルの外信記者クラブで会見した記事です。
https://www.fnn.jp/posts/00048124HDK/201909111140_WatanabeYasuhiro_HDK
お願いだから、日本政府は予算を割いてでも、この本およびYoutubeビデオの英訳を海外にマーケティングしてほしい。外務省が使用する予算の一部を使えないかと真剣に思います。
歴史問題だけで日韓関係が解決するとは思えませんが、でも歴史問題で日本の残虐史観は世界中に広まっています。未だに韓国は英語記事を出し続けています。
やってもいない捏造歴史を海外に広めるのだけはどうしても許せません。未だに日本のメディアも日本が歴史にちゃんと向き合っていないと堂々と言う人が出ています。これは日本のプライドの問題です。
tono様には別記事でもレスを付けたばかりですが、常々思うことの一つに関連したご意見を拝読し、便乗させていただきます。
> これは日本のプライドの問題です。
保守系の方には賛同を得られにくい考えなのですが、私は過去の日本の名誉を回復しようとする作業は諦めた方がよいと思っています。
その理由は日本が敗戦国だからです。歴史は勝者が書きます。負けた方は悪者になるしかありません。
日本が7年間の連合国占領を経て主権を回復する際に批准したサンフランシスコ講和条約には東京裁判の判決を受け入れる旨が盛り込まれています。勝者が敗者を事後法で一方的に裁いた判決です。南京虐殺も判決で事実化されています。条約でこの裁判を丸呑みすると約束したのですから、後からとやかく言うのは条約違反と言われかねません。
朝鮮は敗戦国ではありませんが、戦勝国史観に便乗する形で日本を非難します。韓国の主張を全て覆そうとすると、他の戦勝国の逆鱗に触れる可能性があります。
では、無いこと無いこと言いつのる中国と北朝鮮と韓国、その中でも近年飛び抜けてかまびすしい韓国のプロパガンダにはどうやって対抗しましょうか。私見では、話題を二つに絞って繰り返し言うことだと思います。
(1) 朝鮮は当時日本の一部であり、朝鮮に住む人々は朝鮮系日本人だった。沢山の朝鮮人が日本軍に志願して日本のために戦った。彼らの勇気ある貢献に感謝申し上げる。
(2) 日本は過去を反省し、戦後74年間、平和を守り、世界の文化と科学と経済の発展に貢献してきた。いつまでも過去に拘泥し他国を非難し続ける韓国の態度は建設的ではない。日本は米国と全力で戦い、両国民に多くの犠牲者を出したが、恩讐を乗り越え世界最高水準の同盟関係にある。戦争の結果はかくあるべきだ。
韓国人が慰安婦や徴用工のことをわめき散らす都度、上の二つを繰り返すのです。
いいですね。
阿野煮鱒さま
気持ちは、良く分かりますし、内容も嘘は無いと思います。
申し訳ありませんが、今日は心が曇っていますので、韓国の反応を予想しました。
「韓国の反応」
日本の主張は、妄言ばかりで、受け入れることは、できない。朝鮮人は、強制的に徴兵され、日本兵の玉よけとして使われた。その被害者は、1000万人を超え、殖民地支配は、ナチスよりも残虐だった。
この様な妄言を言い出すということは、反省もしておらず、日本の歴史修正主義を公にするようなものである。
日本は、改めて東アジアに対する侵略の正しい歴史を認めて、反省し謝罪するべきだ。
あー、書いていても、心が曇ってきます。
北朝鮮の反応は、やめておきます。
韓国の反応は仰る通りです。
これは韓国以外の国、主に戦勝国に対する表明です。
自称、徴用工は「大半は経済的理由などから自ら望んで「内地」に渡ったと当時、朝鮮半島出身の研究者が分析しているからだ。」という記事が出ています。
イ・ヨンフン元教授の交換同様、世界に発信してほしいものです
【世界を読む】徴用工問題 昭和15年の報告書が示す自ら望んだ渡航
2019.9.11 09:00
https://www.sankei.com/west/news/190911/wst1909110002-n1.html
※ 外務省→旧朝鮮半島出身労働者問題→ファクトシート『旧朝鮮半島出身労働者問題とは?』
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000420465.pdf
には、日韓請求権協定の話は記載されていますが、徴用工でなく募集工であった・大多数は強制労働でなかったとという説明は見当たりません
外務省資料のみ見ると『人権侵害したけれども条約で解決済み』と言っていると見られても仕方ありません
tonoさま
イ氏の話を読みました。
主張の大体は、知っていましたが、韓国の反日教育の酷さは、少し想像を超えてました。
一番知らなかったのは、韓国人が連合軍として、日本と戦ったと思っている事でした。
イ氏の主張が、韓国国内でどれくらい受け入れられるのか、もう残りの時間は、長く無いとも思いました。
阿野煮鱒さま、だんなさま、コメントありがとうございます。
敗戦国だからというのは実は思った以上に大きな壁であることは理解しているつもりです。
でも、幸か不幸か、トランプみたいに国益になるならば歴史を顧みないような大統領がアメリカから出て、ボルトンのような人を平気で首にします(これはこれで日本にとって危ないことかと覆いますが)。
戦後レジームが終わるかのような兆候は結構出ていて、それに便乗して日本国内でもネットを通じていろいろ過去の歴史観を変えようとする人たちも多く出てきています。
ですから、この機に乗じて、いろんな情報を発信する価値はあるかと思います。当然すべての人の歴史観に影響を与えることは難しいでしょうが、例えば10-20%程度に人が、実は韓国の主張は違うのではないか、と思わせるだけで、海外での世論戦は勝ったとみなしていいんです。
韓国なんて、たった数個の英語記事を韓国系アメリカ人に書かせて、それで勝利したように振舞っています。どうせ海外なんてそれほど日韓関係に関心はありませんから、日本寄りの英語記事をコマメに投稿するだけでいいんです。それが十年後、二十年後、本当に戦後生まれの人だけの世界になったときに必ず生きてきます。
「反日種族主義」が今の時代にベストセラーになったことも戦後レジームが終わりつつある兆候だと思っています。これを傍観するのではなく、裏からでも表からでも日本の政府か企業がバックアップして海外に広めていくだけでも効果があると思います。
正直言って、戦後に生まれ、自虐史観の教育から、慰安婦や徴用工、日韓併合の韓国への残虐行為などが行われていたと信じていました。しかし次第にいろいろな情報を得て、それらがどうも韓国が言ってきたものと大きく異なると分かったときは、なかなかショックなものでした。
そういった経験を持つ人が少なからずいることもネットからうかがえます。
このため、今からでも歴史を正す努力はすべきだと思っています。
tonoさま
正しい歴史を広めないといけないのは、間違いありませんね。
tonoさんと同じ戦後生まれですが、韓国に悪い事をしたような話は、ほとんど知りませんでした。
勉強不足か、歴史の授業でたどり着かなかったのか、興味がありませんでした。とにかく覚える事が少ない教科が好きでした。
子供の頃に金大中事件が有り、韓国は軍事政権で怖いイメージでしたね。因みにその時の韓国の大統領は、当時知りませんでした。
後知ってるのは、昔は、日本だった事くらいかな。
だから慰安婦が二万人の話しも、挺身隊が韓国にもいて、勘違いしているんだろうと思ってました。
私の黒歴史です。
まあ、韓国の事は、知れば知るほど、腹が立って、嫌いになるものですので、どんどん事実を知ってもらうようにしましょう。
WTOの裁定結果も「一つの意見」だと思いますが・・。
まじめな日本人は国連を崇め奉りますが それと同様にWTOの裁定が出るとそこで終わると思ってはいけません。ずるい国はそんなもの無視します。無視された国は報復関税などの「対抗措置を取ることができる」だけです。一番いいのはWTOなどに頼ることなく自分の力で押していくことでしょうね。国際機関はそうゆうものでしょう。
最近思う。
日本には世界に自国の存在の正当性を認めさせる絶対的な根拠、主張が欠けていることを。
法しか拠り所がない。
正義を堂々と主張しにくい。
戦後、どれだけ贖罪しようと賠償しようと、所詮それは受け入れた側の好意によって成り立っているだけの地位であり、
些細なトラブルや相手の心変わりでいともたやすく消え去るもの。
ドイツは二度の敗戦で完全に国としての骨子を失いリベラル化してしまった。
日本はどうするか。
今後どうやって自国の正義を世界に向けて主張していくのか。
同意します。
問題は、仰ることの方法論です。
具体的にどうしたらよいとお思いですか?
1つは、汚名を気にせず他国と対立しようとも自国のやりたいようにやりおおすこと。
世界の評判を気にし過ぎているきらいがあります。
敵を作ることを恐れている。
もう1つはあまり良くはないのですが、
他国を暴走させた上でやっつけることですかね。
正義のために戦ったという実績が1つでも作れれば骨子が立ちます。
ものすごく強力なプロパガンダになりますが、被害は出ます。
場合によっては人命すらも。
1つめは、私も賛成です。
2つめは、はてさて? 血を見るのであれば戦時体制への移行かと。
横やり入れてすみません。
この前にWTO裁定など あんまり気にするなと書いた者です。日本人は二言目には やれ国際社会はどうおもうだろうか?とか 国際社会では理解を得られないだろう とか言う人が多いですね。日韓の問題など「国際社会」は関心を向けてくれません。理解も期待するだけ無駄。WTOの上級委員会のたった3人の(チャイナが一人)委員が理解してもあんまり意味はありません。事実なんの強制力もないし 対抗措置も自分でやるしかない。「それなら初めからやれよ」と言いたいです。こうゆうと 即「国際社会が・・」と言われるでしょうね。
期限切って是正要求して、
期限切れで制裁発動でいいんじゃないですかね。