アジア要人が続々来日:スピード感のある仕事をする安倍政権

本日の「速報」?です。本当は昨日、紹介しようと思っていた論点が1つあります。それは、「世界を俯瞰する外交」「開かれたインド太平洋戦略」という安倍政権が掲げる目標が、たんなるお題目でなく、かなりのスピード感を伴い、着実に実現に向けて動き出している、というものです。

今朝の『「別に日韓関係改善を望んでいない」というのは日本も同じ?』で触れた話題です。

5月27日に行われた、安倍晋三総理大臣とドナルド・J・トランプ米大統領の日米共同記者会見で、安倍総理が「自由で開かれたインド太平洋の実現」に向けて協力する相手国として、日米以外にも豪州、インド、ASEAN、英国、フランスを列挙しました。

ここに中国やロシア、北朝鮮、韓国などが含まれていないのは当然としても、私自身は「ぜひ、台湾も加えて欲しい」と熱望しているのですが、この点については別稿にて、いずれじっくりと議論したいと思います。

インド太平洋戦略に含まれる国の例

日本、米国、豪州、インド、ASEAN諸国、英国、フランスなど

インド太平洋戦略で言及されていない国の例

中国、ロシア、北朝鮮、韓国、台湾など

それよりも、安倍総理がこのように発言したのと同じ27日、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官が興味深い記者発表を行いました。

アジア7か国首脳級要人の来日について(令和元年5月27日付 首相官邸HPより)

菅長官によると、次のとおり、アジア7ヵ国から首脳級の要人が続々と来日するそうです。

  • 28日:バングラデシュのハシナ首相、カンボジアのフン・セン首相、フィリピンのドゥテルテ大統領
  • 29日:マレーシアのマハティール首相、シンガポールのヘン副首相、ベトナムのミン副首相
  • 30日:ラオスのトンルン首相

そのうえで、安倍総理は、これら7人の首脳級要人の日本滞在中、それぞれの要人と会談を行い、各国との二国間関係や地域・国際情勢について議論する予定だとしています。

これに関連してもう1つ、産経ニュースのこんな記事も紹介しておきましょう。

フィリピンのドゥテルテ大統領らが来日へ 首相と会談(2019.5.27 12:43付 産経ニュースより)

産経によると、これらの7要人は、東京都内で開かれる国際会議に出席するために来日するものですが、北朝鮮問題を初めとする地域情勢などについても議論することとしているそうです。

ただ、フィリピンは2016年7月に、スカボロー礁・スプラトリー諸島を巡る両国の領有権仲裁を巡って、オランダ・ハーグにある常設国際仲裁裁判所(PCA)で勝訴しているにも関わらず、中国はこれに従う気配を見せていません(『中華思想を警戒せよ』参照)。

また、マレーシアは中国が主導する大規模鉄道建設計画を巡り、マハティール首相がいったん凍結し、それを見直したうえで工事の再開に合意したという混乱を経験しています(2019/04/12付日経記事『中国主導の鉄道建設再開へ マレーシア、費用減で合意』等参照)。

必然的に、今回の各国要人との対話は、北朝鮮問題だけでなく、中国に対する牽制にもなるでしょう。

トランプ氏が帰国の途に就いた瞬間、トランプ氏との約束を履行するための動きを見せるというのは、日米同盟をさらに深化させる動きに他ならず、まさに「外交の安倍」の面目躍如、といったところでしょうか。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 心配性のおばさん より:

    ドゥテルテさん、あなたが自国の改革を真剣にやっていた時、よくわかりもしないのに口を挟んできたアメリカに腹を立てているのはわかるつもりです。
    ただ、対中国問題はフィリピン1国で対応するのは、ちょっと難しい。ここは、一旦、あなたの怒り収まらない反米感情は横に置きません?
    あなたは、どこかの国の大統領と違って、自分のイデオロギーを自国の未来に優先させる方ではないと思います。自国の未来のためなら、どんな果断な判断もできる方です。
    今度の米中戦争では、アメリカ側にお就き下さい。そのために必要だと思われるのであれば、日本を利用して下さい。

  2. 匿名 より:

    ラオスは中国寄りだと思いますが、一方でダムの件では
    韓国とモメていましたね。そのことについても安倍首相と
    何らかの話し合いをするのかもしれません

    1. 門外漢 より:

      匿名様へ

      ダムの件忘れてましたよ。
      そろそろ結論が出る頃ですか?

      1. ラオスダム崩壊調査団「人災」結論、SK建設「科学的根拠に欠ける」
        https://ameblo.jp/yukibakda/entry-12464648498.html

        28日、ラオスニュース通信(KPL)によると、
        ラオス国家調査委員会は、Xepian-Xe Nam Noy Dam水力発電所補助ダム崩壊事故の
        独立専門家委員会(IEP)調査の結果、
        不可抗力的な事故で見ることができないという結論

        SK建設側は
        「科学的根拠とデータが欠けていた経験の推論に過ぎず、同意できない」
        原因調査にオブザーバーとして参加した
        韓国政府調査団と世界有数のエンジニアリング企業も
        IEPと意見が違うとしながら反論

        事故の被害に伴う莫大な補償の主体と範囲などが大きく異なるためと思われる。
        https://ameblo.jp/yukibakda/entry-12449683779.html

        建設業界の関係者は、

        「自然災害と判明すると、人災よりも保険金が出てくるので、

        ラオス政府やSK建設の全て自然災害との結論が出ることを希望すると聞いている」

        と述べた。

        1. 門外漢 より:

          二日市保養所様へ

          情報ありがとうございます。

          >「自然災害と判明すると、人災よりも保険金が出てくるので、ラオス政府やSK建設の全て自然災害との結論が出ることを希望すると聞いている」

          これは韓国側の希望なのでしょうね。
          こんな結論を出す専門家が居たら、業界から追放されますよww

  3. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    中1日も無く、安倍総理は各国首脳と会談ですか。良く働くネ〜。その精力、少しは文大統領に分けれたら良い、いや勿体ないから青瓦台で蟄居してなさい。

    ラオスはシナ系だが、ダム崩落の話し合いや弔意金など、韓国は誠心誠意やったのか?全然続報が無いが、まさかこのまま逃げ切るつもりちゃうやろな!

  4. カニ太郎 より:

    「外交の安倍」ですか・・・

    どうもしっくりきませんね・・・

    似合ってます?

    ニックネームというのは、押し付けでなく、自然発生でなきゃ、イタイだけです。

    英国のテリーザ・メイは首相就任の時「氷の女王」と紹介されたが、ただサッチャーの「鉄の女」を意識しただけだろう。

    全然氷の女王じゃなかった(笑)

    鳩山さんの「ルーピー鳩山」は良かった(笑)

    あとカミソリの後藤田とかも(古いか)見事だった。

    侍ジャパンや大魔人佐々木やキングカズもピッタリする、全部自然発生でしょう。

    誰も「外交の安倍」なんて言ってないよ(笑)、やめときましょう、この呼び方(笑)

    それこそ、赤井英和、浪速のロッキーを意識して、亀田を浪速の闘犬と呼ぶくらい、カッコ悪い事ですから(笑)

    1. りょうちん より:

      >亀田を浪速の闘犬

      亀田は「浪速の逃犬」の二つ名が付いていたと記憶しておりますw

  5. 門外漢 より:

    カニ太郎様へ

    真に御見識ww
    しかし人間というものはとかくレッテルを貼りたいものなんですよ。貼ることによってその人を分かった気になる。
    貼られた方もそのことにより自分でも思わぬ一面に気づいて新たな性格が造られていく、ということもあるのではないでしょうかね。
    「ちょっと変な人だ」というレッテルなら困りものですが、「外交の安倍」というレッテルで外交に目覚めてくれるのなら良いんじゃないですか?

    私も昔は神童とか麒麟児などというレッテルを貼られたものです(嘘です)。

  6. りょうちん より:

    よっぽど今回のトランプ訪問の大成功に難癖を付けたいのか大朝鮮がこんな記事をw

    https://www.recordchina.co.jp/b715554-s0-c10-d0135.html
    炉端焼き屋の料理提供順にトランプ氏不満?ネットでも「無礼では」の声―中国メディア

    ちっちぇえ!ちぃっちゃすぎるw

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