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「別に日韓関係改善を望んでいない」というのは日本も同じ?

昨今、日韓関係が破綻寸前の状況に追い込まれていますが、その最大の要因は、自称元徴用工の問題でしょう。これについては当ウェブサイトとしても、半年以上、精力的に追いかけて来ましたが、当ウェブサイトなりの「集大成」を昨日、『韓国への経済制裁あれこれ、そして日本が持つべき覚悟とは?』にまとめました。ただ、この問題を巡っては昨日までに、日韓両国のメディア(とくに自称保守系のメディア)を中心に、じつに旧態依然とした主張が繰り広げられていて、実に呆れるばかりです。しかし、日本政府、あるいは外務省自身が、韓国に対する態度を変え始めているようにも見受けられますが、これが事実ならば実に良い兆候といえるでしょう。

日経社説は受け入れられない

徴用工問題巡る日経社説の怪

日本企業の新日鐵住金(現・日本製鉄)が韓国の大法院(※最高裁に相当)で自称元徴用工らに敗訴したのは昨年10月30日のことで、もうすぐ7ヵ月が経過します。

この問題を巡っては、当ウェブサイトとしては日韓請求権協定の原文、その後の事件の経過などを含め、かなり詳細に追いかけて来ており、昨日は、その7ヵ月間の「集大成」となる記事を掲載しています(『韓国への経済制裁あれこれ、そして日本が持つべき覚悟とは?』参照)。

この自称元徴用工問題を巡って、私自身は、結論からいえば「韓国に国際法を守る気がない以上、日本は政府、企業、国民を挙げて、然るべき対抗措置を講じていくしかない」と考えているのですが、その具体的な内容については、昨日の記事をご参照くだされば幸いです。

ただ、こうした認識が完全に欠落しているのが、新聞・テレビなど、いわゆる「オールドメディア」です。そして、そのなかでもとくに酷い記事を、日本経済新聞に発見してしまいました。それは、日経電子版に土曜日に掲載された、こんな社説です。

[社説]日韓は徴用工問題を対話で打開せよ(2019/5/25 19:25付 日本経済新聞電子版より)

1000文字弱の長さですが、いわゆる自称徴用工問題を巡る膠着状況について、日経は「日韓両国政府が状況を対話で打開せよ」と主張しています。

社説は、途中までは「(自称徴用工問題を巡って)大法院判決から7ヵ月も経過しているのに、韓国政府が対応策も示さず、二国間にも応じない」という態度を批判しているのですが、途中から、次のように述べます。

長く軍事独裁が続いた韓国は民主化宣言から32年が過ぎ、若者らの間で人権意識が高まっている。日本政府が韓国政府を過度に追いこむのは得策ではない。

???

日経の言わんとするところの意味が、まったく理解できません。

この社説の執筆者は、果たして日韓基本条約、そして日韓請求権協定を、読んだことはないのでしょうか?自称徴用工問題とは、純粋に、韓国の司法による国際法違反という事案であり、かつ、本件を巡っては日本の側に譲歩する余地などありません。

それに、現在の日本政府は、韓国政府を「過度に追い込」んでいるわけではなく、むしろ日本政府は韓国政府に対し、十分に時間を与えて来ました。実際、昨年10月30日に判決が出てから、仲裁手続を付託するまでに、半年以上が経過しています。

  • 10月30日に新日鐵住金(現・日本製鉄)が大法院で敗訴
  • →大法院判決から2ヵ月あまり後の1月9日に、日本政府が韓国政府に日韓請求権協定に基づく外交協議を申し入れ
  • →さらにそこから4ヵ月あまり経過した5月20日に、日本政府が韓国政府に仲裁手続の付託を通告

これのどこが「過度に追い込」んでいるのでしょうか?

まったく意味が分かりません。

「恥知らず」は社説の主?それとも日経そのもの?

そのうえで日経は、

譲れない原則を維持しつつも、文大統領に決断を促すような巧みな外交努力を展開してもらいたい。

と言い放っているのですが、これこそ無責任の極致でしょう。

結局、文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が決断するかどうかは文氏の問題に過ぎません。日本が「巧みな外交努力」とやらを展開したところで、文氏が必要な決断を下すとは限らないのです。

さらに、次の下りについては、とうてい看過できません。

6月下旬に20カ国・地域(G20)首脳会議が大阪で開かれる。文大統領も来日する予定だ。来年の東京五輪に向け、議長国の日本が隣国と角を付き合わせている姿を世界に知らしめるのは望ましくない。両首脳が顔を合わせるせっかくの機会を生かすべきだ。

何でしょうか?

「日本が議長国を務める晴れの舞台で隣国と仲が悪い姿を見せるのは恥ずかしい」、「文在寅氏に決断を促すような巧みな外交努力を展開しろ」、とでも言いたいのでしょうか?鈴置氏のように優れた人物を輩出した、同じメディアの主張とは思えません。

韓国はこれまでも、日本に対しては歴史認識問題や日本海呼称問題、竹島領有権問題、さらには慰安婦問題など、「最初から筋の通らない要求」を仕掛けて来て、「少しでも要求が通れば儲け物」、といった姿勢を貫いて来ました。

その意味で、日本はこうした韓国側の理不尽な要求に対しては1ミリたりとも譲ってはなりませんし、それどころかむしろ、韓国側から不法行為が繰り返されることに対しては、いちど、韓国に何らかの懲罰的制裁を加えなければならないとすら思っています(そのタイミングは今ではないかもしれませんが…)。

私はあえて、この日経の社説を書いた人物に、「恥知らず」という言葉をお送りしたいと思います。なぜなら、こうした「隣国との関係で角が立たないようにする」ために、日本がこれまでの外交で、どれほど苦汁をなめて来たのか、どれほど国益を毀損して来たのか、この社説の主はまったく意識していないからです。

日経社説を嬉々として報じる中央日報

いや、この「恥知らず」という言葉は、この手の事なかれ主義者が社説を書くほど偉くなる日本経済新聞社にこそ、相応しい言葉なのかもしれません。というのも、社説の末尾にある、

国際法廷で争ったり、対抗措置で応酬したりすれば互いの傷が深まる。G20まで残り1カ月余り。日韓両国は最後まで対話で打開の糸口を探ってもらいたい。

という主張は、100%、完全に間違っているからです。

確かに、国際法廷で争ったり、対抗措置で応酬したりすれば、日本にもダメージはゼロではないでしょう。

しかし、相手から理不尽な不法行為を仕掛けられている現状において、「自ら傷つくのを恐れて相手への反撃を見送る」というのは、究極の愚か者のすることです。

その意味で、前半ではそれなりにまともなことを主張していたのに、こんな愚かな結論に持ってきてしまうこの社説は、返す返すも残念ですし、そんな珍説を「社説」として掲載してしまう日経に、「クオリティ・ペーパー」を騙る資格があるとも思えません。

ただ、「日本を代表するクオリティ・ペーパー」を騙る日経がこんな社説を掲載したためでしょうか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)は、さっそく、これを引用しています。

日経、「日韓は徴用工問題を対話で打開せよ」(2019年05月27日13時10分付 中央日報日本語版より)

しかも、中央日報の記事の卑怯な点は、日経社説の前半でいちおうは触れられていた、この自称徴用工問題における韓国政府の「対案も示さず、対話にも応じない」という姿勢を、完全に無視している点です。これこそまさに、「トリミング」(良いところ取り)の典型例でしょう。

(もっとも、オリジナルの日経の社説の主張が愚劣すぎるがために、中央日報のトリミングの卑怯さが薄まっている点は否定できませんが…。)

日韓外相会談と韓国メディア

物事の本質見ていない朝鮮日報

ところで、「物事の本質を見ていない」という意味では、先ほどの日経の社説は酷い代物だと思いますが、もっとひどい記事がありました。それが、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に月曜日に掲載されていた、次の記事です。

感情的ないさかいばかりで終わった韓日外相会談(2019/05/27 09:01付 朝鮮日報日本語版より)

記事のタイトルにもあるとおり、この記事は、今月23日にフランス・パリで行われた日韓外相会談について取り扱ったものです。

この会談では、『「文在寅氏は日韓首脳会談を望んでいる」、本当ですか?』でも述べたとおり、河野太郎外相と康京和(こう・きょうわ)韓国外交部長官(※外相に相当)が自称徴用工問題などを巡って話し合ったものの、結局、河野外相が韓国側に対して原則を要求しただけで終わりました。

ただ、朝鮮日報はこの日韓外相会談を巡り、「問題解決の実質的な方策に対する深い協議ではなく、互いに言葉に気をつけるように言い合う感情的ないさかいばかり」だったと述べているのです。正直、朝鮮日報の記事の執筆者には、物事の本質が見えていません。

くどいようですが、自称元徴用工問題は、「韓日がお互いに知恵を出し合おう」といった、従来の韓国のご都合主義的な主張は許されません。

  • ①ウソ、捏造、歪曲などによって、被害者でも何でもない者たちが「強制徴用の被害に遭った」と自称していること(事実関係の捏造)
  • ②1965年の日韓請求権協定で最終的かつ完全に決着した問題を、韓国の司法自身がひっくり返したこと(国際法違反)

という、2つの点において、100%、韓国側にのみ責任があるからです。

国際法上はすでに完全に決着した問題をひっくり返すことなど許されませんし、それどころか、この問題を日本に対して仕掛けて来た時点で、韓国は日本から「倍返し」の制裁を喰らっても文句は言えません。

(※もっとも、日本側にも、先ほどの日経のように「韓国を追い詰めすぎるな」といった恥知らずな主張をするメディアがないわけではありませんが…。)

「日韓両国は日韓首脳会談を望む」、はて?

朝鮮日報の記事の問題点は、それだけではありません。

このメディアもまた、「大阪G20で日韓両国が首脳会談の開催を望んでいる」という前提で議論を進めているのですが、当ウェブサイトでは『「文在寅氏は日韓首脳会談を望んでいる」、本当ですか?』で申し上げたとおり、この点については私は大いに疑問を感じています。

先ほどの朝鮮日報の記事では、「外交消息筋」が、

これ以上ないほど行き詰まっている両国関係をどうにかしようという意思が韓日外交当局にあるのか疑問だ/大阪G20サミットで韓日首脳会談が開かれるかどうかも五里霧中だ

と話しているとしているのですが、そもそも論としてこの記事には、安倍晋三総理大臣だけでなく、文在寅氏の側も、果たして本当に日韓首脳会談を熱望しているのか、という視点が欠落しています。

ただし、「6月末の大阪G20で日韓首脳会談が開かれるかどうかが問題だ」、といった暗黙の前提が置かれているという点については、先ほどの日経の社説でもまったく同じことがいえます。つまり、日韓両国メディアがそろって、安倍、文両氏の意図を正確に読めていない可能性は十分にあるでしょう。

というよりも、そもそも日韓両国政府が首脳会談以前に、日韓関係の修復に動こうとしているのかどうかはきわめて大きな疑問です。

韓国側の日韓関係破壊の意図は明白

このことは、これまでのさまざまな状況証拠を踏まえれば、よくわかります。

まず、韓国が日本に対して仕掛けている不法行為は、この自称徴用工問題に限られるものではありません。

大きなものに限定しても、

  • 11月21日:朴槿恵(ぼく・きんけい)政権下で2015年12月に成立した「日韓慰安婦合意」に従って韓国政府が設立した慰安婦財団を、韓国政府が一方的に解散すると発表した
  • 11月29日:韓国大法院が三菱重工業に対し、自称元徴用工らへの損害賠償を命じる2本の判決を下した
  • 12月20日:石川県能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で韓国海軍駆逐艦が海上自衛隊P1哨戒機に火器管制レーダーを照射した
  • 1月10日:文在寅大統領が年頭記者会見で、NHK記者の質問に対し、「日本は歴史に謙虚になれ」と言い放った
  • 2月8日:米Bloombergが報道した文喜相(ぶん・きそう)国会議長のインタビュー記事で、同氏が天皇陛下(現在の上皇陛下)を「日王」「戦犯の息子」などと侮辱したうえで自称元慰安婦らへの謝罪を要求した

という具合です。

常識的に考えて、どれか1つでも発生すれば、即、国交が停止されても文句が言えないほどの深刻な事態ですが、このレベルの不法行為をいくつもいくつも連続して発生させているというのは、文在寅政権下の韓国が日本との関係を積極的に破壊する意図を持っているとしか思えません。

ただ、私に言わせれば、「ここまで来るならば、むしろいっそ日韓関係が徹底的に破壊されたくらいでちょうど良いのではないか」、とすら思いますし、実際、私は文在寅氏こそが真の親日派ではないかとすら思っているほどでもあります。

外務省の行動こそその証拠

3つの外交姿勢と旭日旗騒動の本質

では、一方の日本政府側は、韓国との関係改善を望んでいるのでしょうか?

従来の日本政府であれば、間違いなく、「外交事なかれ主義」が頭をもたげてきたはずです。

私の主観ですが、日韓友好論者には、だいたい次の3つの考え方があるようです。

  • ①対等関係論:日韓両国は対等な主権国家同士として、お互いに尊重し合い、ともに手を取り合って、未来に向けて発展していけるような関係を目指すべきだ。
  • ②対韓配慮論:日韓両国は対等な関係だが、過去の一時期に不幸な歴史もあったことを踏まえ、日本がある程度、韓国に配慮することで、「名よりも実を取る」ことを目指すべきだ。
  • ③対韓追随論:日韓友好はとても非常に大切であり、韓国が「もう良い」というまで過去の不幸な歴史を反省し、謝罪し続けるべきだ。

この「外交事なかれ主義」とは、外務省や経団連、あるいは先ほども引用した日本経済新聞のように、「日本は大人の対応を取れ」だの、「日本は韓国に配慮しろ」だのと主張するものであり、3類型でいえば②に相当します。

しかし、この②の考え方は、むしろ③の考え方よりも性質が悪く、もっといえば、これを主張している人間は自分のことを「バランスが取れた人間だ」と考えているふしがあります。

「バランスが取れている」というのは最大限の褒め言葉であって、端的に言えば、「何も考えていない」だけのことなのでしょう(※前世紀末から今世紀初頭にかけて、名だたる経団連企業が日経に騙され、こぞって中国に巨額の直接投資を行ったことも、日本の経営者が「何も考えていない」ことの証左です)。

ただ、こうした外務省の外交事なかれ主義が、少しだけ変わり始めました。

それが、いわゆる「旭日旗騒動」です。

昨年秋に韓国が主催した国際観艦式では、韓国政府は日本の自衛艦に招待状を送っておきながら、自衛艦旗(いわゆる「旭日旗」)を掲揚しないように求めて来ました。これが「旭日旗騒動」です(『旭日旗騒動と観艦式の振り返り「全世界に恥をさらした韓国」』参照)。

この騒動は、韓国国内で旭日旗が「戦犯旗」と呼ばれているという問題と、密接な関係があります。そして、韓国人が旭日旗を「戦犯旗」と呼び侮辱するようになった直接のきっかけは、サッカーの試合で韓国人選手が言い出した苦し紛れの言い訳です。

2011年1月25日のAFCアジアカップの日韓戦において、韓国の奇誠庸(き・せいよう)選手が日本を侮辱する猿真似パフォーマンスを行った際、同選手が「応援席の旭日旗を見てカッとなった」という、非常に稚拙な言い訳をしました。

ただ、この言い訳自体は非常に稚拙なものでしたが(実際、「スタンドに旭日旗はなかった」との指摘もあるようです)、「日本憎し」のあまり、韓国国内でこの言い訳が独り歩きし、韓国はすぐに「旭日旗は日本が帝国主義を掲げてアジアを侵略した際の象徴だ」、など言い始めたのです。

最近だと、旭日旗を「戦犯旗」などと勝手に呼び始め、全世界に対して「ナチスのカギ十字と同じだ」などと言い始めていますし、また、旭日旗に見える模様にいちいちケチをつけ始めているのです。

外務省はハレーションを恐れなくなった?

従来の外務省だったら、こうした言い掛かりに対しても、「日本は大人の対応を取る」などと意味不明なことを述べて責任逃れしていたに違いありません。

ところが、昨日の『外務省が旭日旗説明資料を掲載したことの本質的な意味とは?』で述べたとおり、外務省は昨日付で、この旭日旗に関する説明資料を掲載しました。

旭日旗(令和元年5月27日付 外務省HPより)

といっても、外務省が公表した資料は、いかにもパワポか何かで作った3ページのPDFファイルに過ぎませんが、それでも、日韓関係が微妙な時期であるにも関わらず、韓国の不当な言い掛かりに正面から反論する資料を、あえてこのタイミングで打ち出してきたこと自体は、高く評価して良いでしょう。

私自身、現在の日本政府の韓国に対する対応がまだまだ甘いと感じていますし、数年前に流行した某ドラマの決め台詞ではありませんが、日本国民の1人という立場からは、韓国の日本に対する不法行為には「倍返し」をしてほしいという期待もないといえばウソになります。

ただ、現実の世界では、いきなり正義の味方が現れて悪人を成敗してくれる、というものではありません。それに、日本の韓国に対する経済制裁も、「抜きどころ」を間違えてはなりません。それよりも、こうした一見すると地味な反論作業をコツコツ行うことの方が、韓国に対する正確なメッセージにもつながります。

そして、外務省は日本の国益を守ることが仕事であり、日韓の友好関係も日本の国益の前提に成立するものであって、その逆ではありません。従来の事なかれ主義的な「日韓関係改善」ではなく、日韓関係が厳しいときだからこそ、むしろきちんと韓国の不法行為をきちんと糾弾しなければなりません。

外務省が良い方向に変わり始めたのかどうか、もうしばらく見守ってみる価値はありそうです。

オマケ:韓国は含まれません

さて、昨日は赤坂の迎賓館で日米首脳会談が行われ、安倍総理とドナルド・J・トランプ米大統領は共同記者会見に臨みましたが、その内容に、実に興味深い下りが含まれていました。

日米共同記者会見(令和元年5月27日付 首相官邸HPより)

該当する下りは、次のとおりです。

本日の首脳会談では、エネルギー、デジタル及びインフラ分野を含め、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた日米協力が着実に進展していることを歓迎しました。今後とも、日米で手を携え、この日米共通のビジョンの実現に向けた協力を力強く推進してまいります。豪州、インド、ASEAN(東南アジア諸国連合)、英国、フランスを始めとする関係諸国と、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を強化、拡大していくことでも一致しました。(※下線部は引用者による加工)

「自由で開かれたインド太平洋」という希望の戦略を巡り、日米両国が合致したということですが、これは単なる日米間の合意だけに留まるものではありません。安倍総理は、インド太平洋戦略のパートナーとして、「日米豪印英仏ASEAN」を具体的に挙げているのです。

この「自由で開かれたインド太平洋」に中国やロシアが含まれないのは当然として、さりげなく、韓国が除外されているというのも大きなポイントでしょう。

いずれにせよ、トランプ大統領の今回の訪日は、「令和時代を迎え、天皇陛下御即位後初めての国賓がアメリカ合衆国大統領だった」という事実と、どこの国が日本にとって最も大切な国なのか(あるいはどこの国が日本にとって重要ではない国なのか)ということを、如実に示したといえるでしょう。

新宿会計士:

View Comments (44)

  • >鈴置氏のように優れた人物を輩出した、同じメディアの主張とは思えません。

    年初のコラム終了は、韓国批判を強める鈴置氏の存在を日経側が疎ましく思い放逐したのか、鈴置氏の方から日経に「居づらい」空気を感じて離れたのか、はたまた鈴置氏が単に定年で日経を離れたのか理由は全くわかりませんが、いずれにせよ今回の社説を書くような連中が日経を支配しているからこそ鈴置氏が現在日経に居ないのでしょうね。

  • 日経はどこからか金でももらったのかと疑われるような飛ばし記事とか、朝日毎日ほどではないですが異常に偏向した記事が目立ちますね。昔を知らないのでいつからこうなったのかは分かりかねますが。

    • 日経新聞、90年代中盤ごろには、盛んに対中投資、中国進出を煽っていました。中国共産党からカネをもらっているのが見え見えで、購読をやめました。

  • 日経は論外です。これでさらに読者が離れて衰退に拍車がかかればいいと思います。

  • 学生時代、就職活動においては「日経新聞を読みなさい」と口酸っぱく言われたものですが、日経新聞の記事を鵜呑みにするのも考えものですな。
    一度、ブログ主様には日経新聞の問題点について取り上げて頂きたいです。

  • 日経の記事は、勉強してないあまり考えてない人が書いた記事と、ここの読者の人ならわかります。
    仕事でとりあえず書いとけ感丸出し。
    だから、名前をを出してない。
    出せる内容の記事ではない。

  • 毎日の更新ありがとうございます。
    40年近く続けていた日経の定期購読をやめて早一月、チラシがなくなったのと、古新聞としての在庫が無くなった以外の不便はありません。 もっと早くやめていても良かったですね。

    • 私は新聞すら一人暮らしになってから購入していないのでチラシにすら不快感を覚えます。
      ネット依存だからですかね。

  • 更新ありがとうございます。

    最近、「嫌韓」とかでググると、会計士さんのこのサイトが上位に入ってますね。別に嫌韓サイトではないし(韓国絡みのネタは多いが)、なぜそういうカテゴリーに分類されるのか、やや残念です。

    さて、「日韓会談を文が望んでいるか」「関係改善に努力しているか」と聞かれると、明らかにノーでしょう。逆に積極的に潰そうとしているのが誰にでも分かります。就任2年過ぎても日本に訪問しない。最近の韓国大統領は来ないのが、お決まりのようですね。

    特に昨年の徴用工判決から、加速度的に日本叩きがエスカレートしています。まるで交戦中のプロパガンダの如く。親北で怖中で、でもそちらに軸足を変えたのは明白。日米は「敵」なんですね。

    昨日の日米共同記者会見で、日米、豪、加、ASEAN、英、仏と「開かれた太平洋インド洋」と言われた時、韓国はどういう気持ちだったのか。しめしめならほっておく。バタバタするでももう遅い! もう完全に少なくとも日本人の過半数は信頼関係切ってますから。こっち見んな!

  • 日本の経済界をおバカにしてきたのは日経だったのかもしれませんね。

    日本のパヨクをおバカにしてきたのが朝日であったように。

    日本の外交問題を深掘りしていくと、日本自身の問題点も浮かび上がってきますね。

    • 隠居爺さま、はじめまして

      >日本の経済界をおバカにしてきたのは日経

      仰せの通りです。卵(日経)が先か鶏(財界)が先かの議論はありますが、日経新聞のお陰で China に過大な投資をして身包み剥された企業の話は良く聞きます(韓国人の場合は馬鹿正直な日本人と異なり持てるものを持って夜逃げですが・・・ まぁある意味逞しい^^)。

      私の知る限り China 投資の危険性は遅くとも十五年前にはそれなりに認識されていました。
      ネット上では日経の欺瞞を多々指摘されていました。然しながらそれが周知されるのは反日デモを待たなければなりませんでした。

      この間、国民の財を削り、China を肥してきた日経の売国ぶりはご指摘の通り朝日同様許されざる所業だと思います。

      >日本の外交問題を深掘りしていくと、日本自身の問題点も浮かび上がってきますね。
      仰せの通りだと思います。私はむしろ世界最悪最凶の反日国家は他ならぬ我国だと思っております。

      • シレン 様

        端的で鋭いご指摘、納得できます。
        私などは経済とは無関係な人間で、ぼんやりしたことしか言えないのですが、深くご理解されているように感じます。

        >私はむしろ世界最悪最凶の反日国家は他ならぬ我国だと思っております。
        う〜ん。おっしゃるとおりかと。
        腕組みして、首をひねって、考え込んでしまいます。
        むずかしいですねえ。

        日本人全体が賢くなっていくことに期待、でしょうか。

        • 隠居爺さま、

          過大なお言葉恐縮です。

          >日本人全体が賢くなっていくことに期待

          難しいようで簡単でやっぱり難しい。と言うのが私の持論です。

          ・親を馬鹿にされたらとりあえず殴り、そんな奴とは付き合わない。
          ・嘘吐きには「嘘吐き」と糾弾する。
          ・窮せる友の役に立てないことを己が恥辱と心得る。
          ・額に汗して働くものが報われる。

          本来であれば、皆極普通の事だと思います。
          そしてそれが出来れば結構日本は上手くいくと思います。

          今の日本は、小賢しい理屈を捏ねて自らに牙を剥く者に阿り、心ある友を蔑ろにしていると思います。空理空論や虚構を用いてまで、義を曲げ、事実から目を背け、屈辱に耐える必要があるのでしょうか? 濡れ衣を着せ先人を貶める日本は本当に異常な国です。

          自らを愛するもの達の為に汗を流し、先人や家族を貶め、友を傷付ける者達とは、距離を置く。当たり前のことではないでしょうか?その当たり前を封印しているのが所謂左翼的思想であり、日々学校で子供達はその左翼的思想に洗脳されているのです。

          例えば、「先に手を出した方が悪い」と言うのも戦後の洗脳です(戦前にはこの言葉で喧嘩を封じるよな事は無かったようです)。

          「親を馬鹿にされたからぶん殴った」「当たり前だ!親を馬鹿にした奴が悪い!」
          これが人の道(言葉でも腕力でも暴力は暴力)であったはずです。

          人の道も、国の道も基本的には大差ないと思います。
          本来自然で簡単なはずのことですが、やっぱり難しいようです。

  •  昨日、小生が懇意にしている韓国企業の方と食事をしてました。その時、韓国の国家負債が40%を超える可能性があるとの話しをしました。下記のURLの内容です。

     https://japanese.joins.com/article/693/253693.html?servcode=300&sectcode=300

     しかし、その韓国企業の方曰く「その数字は嘘です。実際は120%を超えています。この間韓国のTVで経済学者言ってました」と言いました。要は、韓国の言う政府負債は純粋に政府が抱えている負債ではなく、赤字国債発行額の事を言っているそうです。地方自治体、国営企業、軍隊等全てを合算した数値はGDPの120%越えだそうです。ところが政府広報はあくまで国債発行額の数値しか発表しないため、一般国民は殆ど知らない状態だそうです。経済学者が決算報告書に基づいて計算しなければ実情は分からない状態だと言ってました。その方は「韓国は日本と違って外債で国債を発行しなければならないので、単純に発行割合で日本と比べることは出来ない」と言ってましたので、日本の内情もある程度把握している方だと改めて思いました。

     また別の話しでは、三星のグループ企業で三星電機があり、釜山に工場があります。以前は三星自動車が持っていたものですが、IMFの時に三星電機になりました。敷地面積が8万坪ほどある広大な敷地です。現在ここで生産されているのがMLCCの製品及び原材料だそうです。MLCCも半導体同様、人が入れる余地はあまりなく、増産のため高卒1000人を雇うとかがニュースになってました。以前は色々作っていたのですが、8万坪の敷地にMLCC関連のみとなっては、固定資産税を考えると売り払うかも知れません。実際MLCCは中国、フィリピン、タイ等で生産しており、韓国で生産する必要性がなくなってきています。このように、三星グループと言えども、韓国で生産する意義が徐々に薄れてきており、いつまでも国に義理を通す訳にはいかなくなってきています。

     等々、いつも有意義で生々しい情報を頂ける方なので、月に一度は食事をしながら話をしております。

     駄文にて失礼します

    • 食事を共にした方は、韓国のエリート層の方ですね。

      > 地方自治体、国営企業、軍隊等全てを合算した数値はGDPの120%越え

      マシメディアには出てこない情報を把握する独自ルートを持っている方なのでしょうか。それとも、ちょっと調べれば分かることを庶民や記者はやらない、エリートはやる、ということでしょうか。いずれにせよ、日本から目立って見えるアホ韓国人とは違う、有能な人々がいるということですよね。

      積層セラミックコンデンサーは、ある意味、基板の高速動作の鍵ですから、単価は低いけれども侮りがたい部品です。「え? 10uFがこんなに小さくなったの? 電解コンデンサいらんやん」とか言って随分お世話になりました。今は更に高度なシミュレーターを使ってノイズを追い込んでいるでしょうなあ。(遠い目)そういう部品も東南アジアが生産の主力ですか。

      日本は、早いとこ量子コンピューターを量産せにゃ、次の飯のタネがなくなりまっせ。

      • 阿野煮鱒 様

         >単価は低いけれども侮りがたい部品です

         一個一個の単価は低いかも知れませんが、小生が知る限りコップ一杯のMLCCは相当な価格で、少なくとも同重量の金よりは高いと記憶しております。恐らく0603辺りで¥10/個前後でしょうか。それでもコップ一杯となると数万~数十万個となるので一財産になります。

         三星電気はこのMLCCで世界シェア2であり、村田製作所、TDK、太陽誘電等から日本人技術者を引き抜きまくって今の地位を確保しました。ただし、誘電体であるPZTやNiペーストはまだ自国で作るのは難しいと思います。特にサイズが小さくなるほど、これらの原料の均一性が重要となります。これらの原料は粉体を作った後、分級という作業が入ります。これは粉体から必要な粒径の物だけを選別する工程なのですが、この技術は日本の独壇場のはずです。韓国のやり方では恐らく歩留まりが上がらないと思います(実際に見たことはないので、今まで培った経験からの想像です)。しかもNiペーストなどに使うNi粉体等は空気に触れると発火する可能性があり非常に危険です。現在三星電機で原料製造も行っているとの事なので、近いうちに火事などの事故の報道があるかも知れません。

         駄文にて失礼します

    • ネット上でキーワード検索など色々と試してみましたが日本語では検索に引っかかりませんでした。
      120%もの負債ですが本当であればかなりまずい事態です。
      破綻がいつ起きてもおかしくない状況ですから、韓国からの経済難民対策を今すぐにでもしないと大変なことになります。

      本日の夜に韓国語に翻訳しなおして検索しなおしてみます。
      出来れば韓国語で「韓国 国家負債」を教えて頂けると幸いです。
      しかしそこまで詳しく見ないと出てこないとはすさまじい限りですね。

      • むるむる 様

         これは小生が韓国人の会社役員から聞いた話であり、彼もまたTVで経済学者が話していた内容だそうですので、実際にそのような動画やデータがあるかは未知数です。ただ、彼はそれなりの人物で、今回の円安に関しても言及していましたから、そこそこ信頼できるのではないかと思います。もし、検索でヒットするようでしたら、小生にもお教えいただければ幸いです。

         それから「韓国」「国家負債」を韓国語に翻訳すると「한국(韓国)」or「대한민국(大韓民国)」、「국가 부채(国家負債)」or「국가 채무(国家債務)」になります。

         駄文にて失礼します

        • この話は何回も聞いたことがあります。

          詳細は話のたびに違うのですが、共通するのは、韓国の負債公表値は集計されている範囲が狭く、実際の負債は公表値よりもかなり多いといったものです。

          また、実際の負債と公表値はかなりの隔たりがあり何倍も違う、とのことだそうです。

          ただ、この話のソースは確認できませんでした。
          というか、皆知らないそうです。

      • 日本の公共部門が発行した外債に関しては、こちらにあって、

        https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E5%82%B5

        リファレンスを見ると、

        >14^ 日本興業銀行・みずほ銀行 『証券便覧』より。発行件数は網羅できていない。戦前の公社債については日本興業銀行の『日本外債小史』または森賢吾の『国際金融』を参照されたい。

        だそうです。
        日本証券業協会も公社債便を発行していますね。
        韓国には「証券便覧」に相当する統計はないのでしょうか。

        ところで、話は変わるんですが、

        >地方自治体、国営企業、軍隊等全てを合算した数値はGDPの120%越え

        地方自治体、国営企業まではわかるんです。でも「軍隊」って何ですかw
        中国の人民解放軍みたいに軍閥毎に企業を経営しているわけでもないのでしょう?
        なんで韓国の軍隊が借金できるのか、その仕組みに興味があります。

        • りょうちん 様

           >地方自治体、国営企業まではわかるんです。でも「軍隊」って何ですか

           小生の表現が悪かったので伝わらなかったのかも知れませんが、今韓国軍で問題になっているのが退役軍人に対する年金問題です。日本の自衛隊の場合は公務員として扱われていますが、韓国は公務員と軍人は切り離されています。また年金受給額も一般の国民年金に比べ約9倍と、高額な受給額です。数年前に公務員の方は年金の改正があり、受給額が抑えられました(小生の記憶ですので定かではありません)。しかし、軍人年金は未だ手つかずのはずです。この年金額を補うために国の赤字国債に頼っているのではないかと話しでした。詳しくは下記URLをご参照ください。

           http://www.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/sh20264013.pdf

           駄文にて失礼します

        • 解説ありがとうございます。(ハン板風に言えば詳しい説明トンスル)

          さっそく国防部Webサイトに行って関連資料を漁ろうとしたら、いきなり資料がハンコムオフィスというローカルソフトのデータで挫折しましたw
          日本の官庁が一太郎形式のデータを公開している様なものですかね。

          あちらの軍人の年金は勤続20年ということは、職業軍人の分しかカバーしていないようですね。
          負担は本人7%、政府7%ということで、残りの86%は積立金と運用実績でということなのでしょうか。
          HPで見られる最新情報では給付>積み立ての状況ではあるが、運用実績でカバーできているということになっています。(年度別は前述の様にhwp形式で調べませんでした)

          いわゆる「借金」で運用しているというのは今ひとつ理解できませんでした。

    • 韓国在住日本人様
      いつも貴重な現地情報を有難うございます。
      政府負債、対GDP120%超えは確かでしょう。実際は更に上かもしれません。
      2013年10月17日付中央日報の「韓国、国の負債が1千兆ウォン、、、」
      https://japanese.joins.com/article/219/177219.html
      に2012年末基準で1500兆ウォンに達するとあります。IMFの監査の際、地方や公的企業の債務も入れる様指摘があったと記憶しています。2018年の実質GDPは1600ウォン位ですか。2013年時点でも急速に増えているとありますのでそれから7年、、、。これに家計負債+企業負債も増えていますよね。ウォンは必要最小限、金融口座は海外(円かドル)が必要かも、、、。既にそうされてますかね。

  • 自分が勤め人になった頃には、上司や役員から「ビジネスマンたるもの日経新聞を読め」とよく言われたものです。ビジネスの常識を知らず、経済用語がろくに分からず、貸借対照表の読み方も知らなかった若造にとっては、ビジネスのふいんき(なぜか変換できない… を味わうにはよい新聞だったかもしれません。

    そのうちに、独特の胡散臭さが鼻につくようになり、記者のレベルが大したことないのが分かるようになり、中共の手先みたいな論調にうんざりして購読をやめました。

    十年一日のごとく「日経新聞を読め」「日経新聞を読め」と言い続けているオッサン達は、実は日経新聞から何も学べない人たちだったのだなあ、と後から思いました。

    何事も「守破離」ですよ。守に留まっていてはいけない。

    • 蛇足ですが念のため
       → ふいんき(なぜか変換
      は、一昔前のネットスラングです。

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