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    Categories: 金融

「財政破綻」について、コメント主様からの質問に答えます

当ウェブサイトは「読者コメントは原則自由」というスタイルで今まで運営して来ましたが、このスタイルについては今後も変えるつもりがありません。というのも、「自由なコメントこそが議論を深化させる」というのが私自身の持論でもあるからです(※もっとも、第三者への誹謗中傷や人格攻撃、犯罪予告のたぐいは事後的に削除する可能性がありますが…)。当然、当ウェブサイトの主張に対する批判も自由とさせていただいており、むしろ、健全な議論が行われるならば、儲けものだと考えています。こうしたなか、『したり顔で「国債暴落」「日本破綻」を叫ぶ大企業経営者』に1通、ご質問のコメントを頂きました。そのオリジナルコメントをベースに、改めて私の考えを提示しておきたいと思います。

ウェブサイトへの質問

「現状の資金循環構造で考える限り、円建てで発行されている日本国債のデフォルトはまず考えられない」。

これが、当ウェブサイトの一貫した主張です。

これについて『したり顔で「国債暴落」「日本破綻」を叫ぶ大企業経営者』で、ある企業の社長(※創業者ではない)が「いずれ国債は暴落し、日本は破綻する」と述べている、という話題を紹介したところ、匿名のコメント主様から質問コメントを頂きました。

日本国債の不都合な真実:ハゲタカは日本にとって格好のカモ

日本は財政危機ではない!数字で議論する日本経済と資金循環

と併せて読ませて頂きました。

ありがとうございます。

「日本は破綻しない」「消費税増税反対」「歳出を見直さない」の3点を主張する保守の方は多いですが、20代のサラリーマンの一人としては非常に不信を感じざるを得ません。

別に私自身は「日本は未来永劫破綻しない」「歳出を見直す必要はない」などと主張したことはありませんが(というか「破綻」の定義自体、よくわかりませんし、「歳出の見直し」よりも「天下り法人や外為特会の処理」の方が重要です)、その点は良いとしましょう。

このコメント主様は「3点質問させて下さい」として、質問を3つ記載されていますので、本稿では3つの質問を紹介がてら、それらに対する回答を記してみたいと思います。

経済主体は別ですよ?

最初のご質問です。

「国の借金論」の誤りの中で、国の借金とは正確には中央政府の金融負債と書かれていますが、中央銀行の歳入は基本国民の税収で賄われているので、中央政府の金融負債≒国民の負債が成り立つのではないですか?

成り立ちません。

中央政府と国民は別人格だからです。あるいは「経済主体が異なる」からです。

中央政府が抱えている金融負債を返す義務があるのは中央政府であって、国民ではありません。

逆に言えば、マスコミ各社は中央政府と国民が別人格であるという当たり前の事実を無視し、わざと「経済主体」を混同するからこそ、「国の借金」という誤った用語が出て来るのです。

また、政府債務の圧縮方法は、別に「増税して返す」だけではありません。経済成長に伴いインフレが生じれば、名目債務が変わらなくても実質債務が圧縮されますし、また、政府が抱える国有資産(天下り法人などへの投資や外為特会等)を処理すれば、返済原資が生まれます。

ちなみに外為特会(外貨準備)については、別に外貨準備を売却する必要はありません。外為法などを改正したうえで、政府勘定から日銀勘定に付け替えるだけで、日本政府には数十兆円レベルの剰余金が生じます。

また、NHKの場合、連結集団内に金融資産を1兆円以上抱え込んでおり(※退職給付会計上オフバランス処理となっている年金資産を含む)、政府広報機能を『政府インターネットテレビ』に集約してNHKを廃局にし、NHKの財産を国庫に返納させるだけでも、かなりの収入になります。

さらに、電波オークションのような制度を含め、日本の国有財産を有効活用する術はいくらでもあります。

要するに、財政再建を旗印にするならば、「消費増税よりも先にやるべきことがあるでしょ」、というのが私の主張です(というよりも「財政再建」自体、必要ではないと思いますが…)。

直接引き受けと円の紙くず論

次のご質問です。

国債デフォルトを防ぐ最終条件として、中央銀行の直接引受があると仰られていますが、もし直接引受を行った場合、確かに国債は消えます。

しかし、円に対する信用が一切なくなり、二度と円や国債を買ってくれる人は現れないでしょう。

つまり自国通貨が紙くず同然になると思うのですが、これって「国家の破綻」同然ではないでしょうか?

>中央銀行が直接引き受けを行った場合、確かに国債は消えます

消えません。

中央政府の負債勘定と中央銀行の資産勘定に同額の国債が計上されるだけであり、債権債務関係は消滅しません。1番目のご質問でも感じたのですが、「経済主体」という概念を理解されていますか?現時点で日銀がQQEの結果保有している国債は「消えた」わけじゃないですよ?

また、「中央銀行が直接引き受けをすれば自動的に自国通貨が紙くず同然になる」のではありません。「何らかの事情で国債の札割れが生じても、最終的には中央銀行が国債引き受けてくれる」、という意味です。

また、国債の引き受け手がいなくなるケース(いわゆる「札割れ」)は「安全性が高い」と言われる米国債や独国債などでも頻繁に発生していますし、短期資金不足で中央政府が中央銀行から融資を受ける、という話は金融の世界では頻繁に行われています。

ちなみに、あまり知られていませんが、わが国では、日銀による国債の直接引き受けはすでに行われています(『「日本銀行の対政府取引」について』参照)し、諸外国でもこうした事例は見られます。

「中央銀行による国債引受けが行われれば通貨や国債が紙くずになる」というロジックが正しければ、日本円、米ドル、加ドル、英ポンド、スイスフランなどは、今ごろ揃って紙くずになっていなければおかしいはずです(詳しく知りたければ、「テクニカル・デフォルト」という単語を調べてみることを強くお勧めします)。

社会保障費と消費税

3つめのご質問です。

消費を喚起する為に消費税増税反対、減税を主張されていますが、他の税、もっと言えば社会保険料に一切言及が無いのは何故ですか?/社会保険料は全てのサラリーマンが源泉徴収されています。事業主負担と合わせて税引き前の所得の30%です。年金保険料だけでも18%です。しかも毎年引き上げられています。/保険料の増額ストップ、もしくは減額した方が遥かに大きい消費喚起になるんじゃないですか?

ちなみに社会保険料は「税」ではありません(当然、お分かりだと思いますが…)。「保険料」です。

ちなみにサラリーマンの社会保険料の負担が重すぎる点は私も問題だと思います。厚生年金と国民年金を比べると、厚生年金は有無を言わさず労使折半で徴収されるという側面もさることながら、負担料率がまったく異なるのです。

私自身も小規模ながら企業を経営しているため、このあたりの不公平感を感じていないといえばウソになります。また、社会保障費には税金が投入されていることも事実であり、その意味で、消費税法などを議論する際に、社会保障制度改革にまったく言及しないことは、確かにアンフェアといえるかもしれません。

しかし、そのことを踏まえたとしても、「景気対策としての保険料の増額ストップ、減額」という議論は、明らかにおかしいです。というのも、社会保障の場合、徴収される保険料は数理計算がベースとなっているからです。要するに、「負担」と「給付」の関係ですね。

当たり前すぎる話ですが、保険料を減額すれば、給付と負担の関係が崩れます(※なお、「数理計算」がわからなければご自身で調べてみてください)。社会保険料を景気対策の調整弁としての租税の議論と同一視する議論は明らかに乱暴です。

「制度設計として、税金による社会保障費への負担割合を増やし、社会保険料を減額すべきだ」と主張するなら話は分かるのですが、給付の側面を無視して負担の側面だけを議論しても、まったく説得力はないと思います。

制度全体の見直しの論点整理が必要

コメント主さんの主張は、次のように続きます。

「日本は破綻しない」「消費税増税反対」「歳出を見直さない」というのが主張の大筋だと思いますが、私は中央銀行直接引受を行った時点でデフォルト同然だと思っていますし、「消費税増税反対」「歳出を見直さない」で現状維持するのは、社会保険料という形で現役サラリーマンに負担を押し付けようとしている風にしか見えません。

くどいようですが、私は「未来永劫、日本は破綻しない」とは申し上げていませんし、「歳出を見直さない」という点についても言及した覚えはありません。あくまでも「現時点では日本国債デフォルトはあり得ない」、「財政再建のロジックとしての消費増税が間違っている」と申し上げただけのつもりです。

「国債のデフォルトに端を発する日本の破綻はあり得ない」、「マクロ経済環境に照らし、現在は緊縮財政・増税を推し進めるべき局面ではない」、というのが私の主張であり、景気が十分に回復しているにも関わらず、さらに減税・放漫財政を続けるべき、という話ではありません。

当然、「親方日の丸」ではありませんが、旧国鉄のように無節操な支出や労働者の不毛なストライキが頻発するような組織が出てくれば、改革が必要です。

旧民主党の支持母体でもある自治労が実質的に支配していた社会保険庁は解体されましたが、職員の大半が日本年金機構に横滑りしたためでしょうか、相変わらず年金がらみの不祥事は絶えませんし、社会保険の制度設計には不備があることも事実です。

もっといえば、コメント主様の主張にもある、「サラリーマンにとってアンフェアな社会保険制度」の下りについては、消費税ではなく、社会保険の制度設計という論点からは、社会全体でもっと議論する価値があると思います。コメント主様は

社会保険料を徴収されない高齢者、自営業者等は得する

と述べています。

この下りは正確ではありませんが、あながちピント外れではありません。本来、年金と健康保険には、全国民が加入しなければないはずですが、自営業者などを中心に保険料の納付漏れが存在していることは事実であり、「国民が平等に負担する」という制度設計の趣旨が実現していないことは明らかです。

税金については財務省の支配下にある国税庁の監視の目が厳しい一方で、社会保険料については厚生労働省の管轄であり、どうしても保険料の収受機能が弱いのが実情でしょう。

だからこそ、捕捉率を高めるためには、国税だけでなく社会保険料なども含めた国庫収入全体を管轄する「歳入庁」の創設が必要ではないかと思います。つまり、日本年金機構を廃止し、保険料収受義務を国税庁に移管したうえで、国税庁を「歳入庁」に名称変更し、総理府直属の機関にするのです。

私の主観的な感想を申し上げると、この「歳入庁創設案」こそが、財務省がもっとも恐れているシナリオです。なぜなら、財務省は「予算の入りと出」を一手に引き受けることで、霞ヶ関を支配して来たからです。

ただ、「社会保険料負担の公平性」という観点を名目に、国税庁の財務省からの分離と「歳入庁」創設は、財務省の解体の第一歩としては歓迎すべき変化ではないかと思うのです。

新宿会計士:

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  •  コメント主様が中央銀行は政府の一機関(もしくは政府の財布)と認識されてたことで生じた誤解のようですね。一応完全に独立した機関で、忖度したり協力したりするのは自由ですが(野党のように必ず政権に敵対しなくてはいけない機関ではない)通貨の発行や流通をコントロールして「通貨の価値」を守ることだけを求められている存在です。バブルを崩壊させた急激なやり方なんかは政府や国民はおかしいだろと思ったと思いますが、目的が国民の生活や雇用、財産を守ることでなく(それは政府の仕事)「通貨の価値」の価値をまもることとすれば、中央銀行的には正しく、それを外からコントロールしたり罰を与えたりはできません。総裁と政策委員会の委員の人事だけが例外で、そこだけ政府と国会のチェックが働きますが、身内の省庁の大臣を変えても旧体や悪弊をどうにもできないのだから、人事で全部コントロールできるなどは幻想ですね。
     アメリカのFRBが政府、失礼トランプと対立してるニュースをよく耳にすると思いますが、おそらくあれが民主主義の理想とする中央銀行の姿です。(皮肉ですよ)

    • 陰謀論者様の論旨とも、本記事の論旨とも外れるのですが、陰謀論つながりで馬渕睦夫氏の主張をご紹介。

      彼は、米国の南北戦争は国際金融資本の源流であるユダヤ人が仕組んだと見ています。彼らは、各国の政府から紙幣発行権を奪い、支配下の民間銀行によって紙幣を発行することで世界の経済を支配しているのだ、と。リンカーンが政府紙幣の発行を目論んだため、それを挫くために戦争を仕掛けた、と。ところがロシアが支援した北軍が勝ったため、ついにはリンカーンを暗殺してFRBの利権を守った、と。

      これを信じるか否かは私の中でも保留中なのですが、馬渕睦夫氏が「政府が紙幣を刷って何か問題があるか? わざわざ民間銀行に紙幣を刷らせる意味はないだろ?」と述べているのが印象的でした。経済ド素人の私には確信を持って肯定できないのですが、江戸時代までの日本では政府が貨幣を鋳造していたし、古代には中国から貨幣を輸入していたし、別に中央銀行が通貨の発行元でなくたって困ることはないのではないか、と思います。

      通貨は、発行元にとっては負債です。それに見合う資産を積み上げないとバランスしません。それが国債でも紙幣でも同じじゃね? と思えてきます。

      • 「グリーンバック」。南北戦争の基金調達のために実際に発行されていたのではなかったでしょうか。
        確か兌換紙幣でなかったはずですが、どうやって清算したんだろう。

  • コメント主さんのように考えてる方も多いように思いますし、
    非情に参考になりました。
    自国通貨建ての国債刷るというのは、円を刷るのとほぼ同じと言うことを
    もっと認識してもらう必要がありそうですね…
    (単なる(銀行含む)タンス預金を政府が回収するシステムと言うだけなので)

    消費税については、
    思えば、消費税が導入されたのはもう30年も前で、
    今の20代や30代前半は「消費税がない頃」を知らないわけです。
    そういった意味で、「消費税に抵抗感がない」世代が増えているのかもしれません。

  • 分かりやすい解説ありがとうございます。
    経済金融に疎い私にとってはありがたい寄稿です。
    また、ご機会がありましたらデノミについての功罪を解説していただけるとありがたいです。
    現在のJP¥を1/100にすれば、米ドルやユーロと桁が揃って分かりやすいのにと単純に思ったりします。
    また、タンス預金や隠れいている財産を表に引き出すのに効果があるかな?
    よろしくお願い致します。

  • 取り上げて頂いたコメントの質問主です。

    まず初めに、1コメントで、批判的な内容を含む質問であったにも関わらず、今回取り上げて頂き感謝しています。私自身、いくつか勉強になる点もありました。
    以下、いくつか返信させて下さい。

    >経済主体は別ですよ?

    用語として中央政府の金融負債=国民の負債が間違いであることはわかります。
    しかし、仮に金融資産を全額売却しても、8割以上の負債が残ります。しかもこの負債は現在進行形で増えています。かつ中央政府の財源=国民の税金である以上、
    実情として中央政府の金融負債≒国民が税金で返す負債が成り立つのではないでしょうか?今か将来の国民かという違いはありますが。

    >「制度設計として、税金による社会保障費への負担割合を増やし、社会保険料を減額すべきだ」と主張するなら話は分かるのですが
    >給付の側面を無視して負担の側面だけを議論しても、まったく説得力はないと思います。

    こちら分かりにくい言論になった事をお詫びします。
    言いたかった事は、「マクロ経済環境に照らし、現在は緊縮財政・増税を推し進めるべき局面ではない」と主張するなら、可処分所得を減らす社会保険料も同様の措置を行わないとやってる事がちぐはぐになるという事です。
    増税も社会保険料アップも、やってる事は可処分所得を減らすという点で景気への作用の仕方は同じです。
    現在増税の代わりに社会保険料が上がっているので、結局は増税と同じ作用が景気にあるのにそれを見て見ぬふりをしているではないか、ちぐはぐの主張に見えるのです。

    増税の先延ばしは、「社会保険料に負担を増やそう」と同義になります。
    現在、社会保障給付費用は主に保険料と税収によって賄われていますが、税収はそのうちの40%を占めます。税収額が社会保険料を左右するのは疑いようが有りません。

    https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/280915/shiryou3-1-2.pdf

    税収が増えず、負担も増え続けるなら保険料を上げるしかなく、消費税増税先送り=社会保険料による負担増加が成り立つのです。事実、毎年率が上がっています。

    私は増税を推し進めるのもやむを得ないと考えているのですが、
    社会保険料が事実上の可処分所得を減額しているという状況をスルーして、「景気を鑑みて現在は増税をすべきではない」という主張は一貫性が無く、「増税と社会保険料引き上げの先送り」を同時に主張しないと一貫性が無いと思います。

    • 質問主さんの主張は、社会保険料が増大し続けているのだから増税するべき、という考えのようですが、これは逆では無いでしょうか?

      社会保険料の負担が増しているのだから、経済に悪影響を与えないように、今は増税するべきでは無い。となりませんか?
      社会保険料を減額して、その分増税するメリットとは何でしょうか。

    • >>税収が増えず、負担も増え続けるなら~

      注目すべきはここだと思います。そもそも資本主義社会では収入が増えない事自体が最大の間違いなんです。『借金して利子よりも多く稼ぐ』これが資本主義の大原則です。全ての仕組みが収入が増える事を前提に設計されているんです。デフレが10年も20年も続く事自体があってはならない事なんです。で、ようやくデフレから抜け出せそうな時に失速する事が目に見えている消費税増税してしまってはむしろ将来の税収が減ってしまうのではないか?というのが論点なのだと思います。要するに税収を増やす方法として消費税はどうなの?という事です。

      社会保障に必要な予算が増える事は高齢者の増加と高齢者が票田になっているという事実がある以上ほぼ不可避です。ならどうするのか?と考えた時に負担が増える以上に収入を増やすというのが第一候補になると思います。そして税収を増やす事を考えた時、持続可能なのが経済成長させる事だと思うのです。もちろん増税が必要なタイミングはありますし、支出の削減できる余地も幾らでもあるとは思いますが、何より優先すべきは経済成長を妨げない事だと思うのです。

      ちなみに経済成長が3%でも10年も続けば収入は30%も増えます。これは社会保障をほとんど賄えるような増収です。単純化しすぎているので問題もありますが、そこまで的外れではないと思います。そして将来、30%収入を増やすために今数%の支出をしたい。そのためには積極的に借金をするべきなんです。政治家を批判するとしたらもっと効果的に借金して、効果的に支出しろという事です。借金は悪ではありません。使い途こそが大事なんです。家賃を払うための間に合わせの借金と投資のための借金は一緒くたにしてはいけないという事です。

      • ショゴスライムさんへ

        通貨の性質上、経済の成長が必要不可欠なのは分かるんだけどサ
        永遠に成長を続ける事を前提にしたシステムって、
        どっかオカシイと思わない?

        • そこはそれ。
          せめてアルファ・ケンタウリまで移民船を出発させるまでは成長させないとw。
          SF好きとしては、資源の限界は、せめて太陽系内の資源を活用できるレベルまではないと信じたいところです。

          「成長の限界」がでて半世紀近くになりますが、石油資源はシェールガスで生き延びたし、あとは人口問題が収束するかどうかですね。
          中国の人口政策は、雀を刈り尽くす様に子供を減らしましたね。純粋に驚かされました。雀を刈り尽くした結果までは知りませんがw
          アラブ・アフリカの人口問題がどうなるのか。中国の様な強力な中央政府があるわけでも無し。

        • 鞍馬天狗様

          明らかにおかしいと思います。狂気の沙汰だと言っても良いです。永遠に成長を続ける事が前提なのに成長が結構頻繁に止まるんですから。そして成長が止まっても人は止まる事ができないので自身の体を食べ始め、格差が拡大するのだと思っています。結果、行き着く果てが戦争なのでしょう。破綻するのが前提のシステムがおかしくない訳がありません。

          ですが、資本主義よりまともなシステムは未だに存在していないというのが現実だと思います。もちろん改善策が考えられていないという訳ではありません。むしろアップデートを重ね、破綻をできる限り遠くにやる努力はずっと行われていますし、ある程度効果も出ているようです。ですが対症療法であり根底が変わらない限り根治する事はできないと思います。

          おかしな現実に対する解決策の一つとして行き着いた方法が共産主義だと思います。ですが、共産主義を実現しようとした結果、人間が人間らしくあるのであればうまくいかなさそうだという事が分かりました。なのでいいとこ取り、もしくは妥協とも言える中途半端なシステムで運用している国があるのだと思っています。

          江戸時代のようなほぼゼロ成長・循環社会は比較的理想に近いのではないかと私は思います。ですが、それは産業革命から取り残される選択だとも思うのです。他国が存在する限り、問題があっても「強い」資本主義が選び続けるしかないと思うのです。

          もし、近い将来資本主義から脱却できるとしたら地球連邦のような敵のいないシステムができるか、ユートピアかディストピアか分かりませんがAIによる絶妙な管理を受け入れるか、仮想現実が現実を代替できるようになるぐらいでしょうか?あるいは人間が人間である事を止めるのも一つの方法なのかも知れません。

        • りょうちんさんへ

          天駆ける、AI社畜の時代ですね
          眉村卓氏のSF作品を思い出します

          AI総無責任時代、駅前AI社長とかもやってきそうです

          ドントドンと土星に行きましょう~♪

        • ショゴスライムさんへ

          >江戸時代のようなほぼゼロ成長・循環社会は比較的理想に近い
          御意見に同意します
          AIが労働の主役の世界なのが、一番の相違だと思います
          AIが通貨をどう捉えるのか?通貨は存続するのか?通貨って何なんだ?
          答えの無い、疑問が湧き上がります

          夢想家の妄想なのは分かってます
          でも、最短で約30年で人類経済が破綻すると予想しています
          "30年"は妄想で片付けるには、余りに短い

    • 論理の問題でしょうか。
      AはBである、BはCである、よってAはCである。これのAB BCの論理をはしょらなければ、わかりやすいコメントになろうかと思います。
      その上で、通貨なるものはなんのうらづけもないただの紙か記号でしかないのであって、円を信頼しているが財政問題は本質的に空虚な問題である。生きていく上では甚だ面倒な問題でもあります。

      • 牛島さんへ

        通貨って、本当に不思議な存在だよね
        誰もが使って、必要とされるのに、誰も説明ができない現象

        • 牛島あさんへ

          >通貨は信用であるという仮説を持っています。
          詳しい説明をお願いしたいです
          このテーマに大変興味が有るので
          もし今回が無理な場合がでも、何時かお願いしたいです

    • 質問主 様

      貴方の主張は、「自身が負担している社会保険料を他人に転嫁したい」と言っているに過ぎないのではないでしょうか。

      • >沖縄の三十路 様

        一応、こういった理由でチグハグなのでは?という意見に対してそのコメントはちょっと。。
        目的がどうあれ手法が妥当なら検討・議論の価値はあると思います。
        議論をする気のないコメントは見るに堪えません

        • 匿名 様

          おっしゃる通りです。
          感情的になっていたようで、お恥ずかしい限り・・・

          私も、匿名様がお書きになられた、
          >保険料の納付者を主語においていたために生じた食い違いなのではないでしょうか。

          というような事を指摘するつもりだったのですが、表現を誤りました。

    • 社会保険料を引き上げれば、高齢者を抱える世帯の可処分所得は大きく毀損します。
      その点を忘れてはなりません。

      コメ主さまは、社会保険料を一方的に取られているという被害者意識が大きく、ご自身が受益者であることを完全にお忘れのように思います。

      今でさえ、病気一発で生活困窮する世帯がかなり多い(特に中位ー高位の所得者)のに、これ以上破綻リスクを増大させて何がしたいんんでしょうか。

    • 『税と保険料』の論点についてですが、新宿会計士さんの仰っていることは、「税は国民がカネで納税して国や自治体がサービスなどのコト・モノで返すのに対して、保険料は国民がカネで拠出して国民がカネで給付を受けるもの(いわゆる再分配)だから、分けて考えた方がいいよね。」ということだと思いました。
      コメント主さまは「税で納めるか保険料を納付するかの違いであって、結局財布から出ていくカネは同じだ。」と仰っているのかと思いますが、それは『保険料の納付者』の目線であって、『保険料の給付を受ける者』の目線では税負担減は可処分所得増に繋がり、保険料納付増は影響しないので、誰の目線で語るかによって変わるのではないでしょうか。
      つまり、『国民』という平均化した目線では、納税は可処分所得を減らし、保険料はカネを払ってカネを受けとるから可処分所得に影響しない(乱暴にいうとですけど)ということだと思います。
      新宿会計士さんは国民を主語においていて、コメント主さまは保険料の納付者を主語においていたために生じた食い違いなのではないでしょうか。

    • もうひとつの論点の『政府の借金、誰の借金?』についてですが、コメント主さまは「実情として中央政府の金融負債≒国民が税金で返す負債が成り立つ」のではないか、と仰っていますが、それはおそらく「将来のある時点において、政府の借金をゼロにするか、少なくとも今より減らさなくてはならない」という前提があるために生じる不安だと思います。
      しかし、政府の借金はゼロを目指すものではないですし、増え続けたとしても借り手がいる限り大丈夫(たぶん)なので、前提が間違っているのではないでしょうか。
      新宿会計士さんの仰っていることは「少なくとも現状では借り手はいるし(需要があるし)、将来もそれは変わらないだろう(今のバランスならば)から大丈夫だ。」ということだと思います。
      おそらく、本当に不味いのは、現在もしくは将来の借り手がいなくなる(信用がなくなる)ことであって、その兆候があるもしくは可能性がある状態からは日本はすでに脱出できている(もしくはそもそもそのような兆候などなかった)。だから新宿会計士さんは「財政再建は完了している」と仰っているのではないでしょうか。
      不勉強なので私も理解できてないですが、コメント主さまに上述の前提があるために生じた食い違いなのではないかと思いました。
      ぜんぜん違ってたらごめんなさい。

      • せっかく良いコメントなのに、なんなんで、別にスレ毎に適当でいい捨てハンで構いませんのでなにか一意性のあるハンドルを入力しませんか?
        みんながみんな「匿名」氏では混乱します・・・。

    • 言いたかった事は、「マクロ経済環境に照らし、現在は緊縮財政・増税を推し進めるべき局面ではない」と主張するなら、可処分所得を減らす社会保険料も同様の措置を行わないとやってる事がちぐはぐになるという事です。
      増税も社会保険料アップも、やってる事は可処分所得を減らすという点で景気への作用の仕方は同じです。
      現在増税の代わりに社会保険料が上がっているので、結局は増税と同じ作用が景気にあるのにそれを見て見ぬふりをしているではないか、ちぐはぐの主張に見えるのです。
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      うんだから、社会保険給付を減らすのは、緊縮財政の一種という側面もありますよ。
      したがって税率と社会保険料率のマクロ経済の乗数効果はいろいろなモデルで違いますよ。また増やすのと減らすのと、増減Δの幅、ですら効果が違うモデルもあります(これをスカラーではないと表現したんですが)。同じだと主張するならそうなる数理モデルを提示するべきでは?(と前にも書いたつもり)
      自分ではできなくてもそう主張しているVoodoo以外のeconomistを一人くらい紹介くらいはできるのでは?
      マクロ経済環境というお言葉を使う割に、基本的に「マクロ経済学」への理解が足りていない様に思われるのですがいかがか。

      p.s. やっぱりここはお金の話をした方がいいなあ・・・と実感。

  • 当記事も面白く拝見させていただきました。問題を提起されたコメント主様がおられるようでしたら、「おっさん」の意見をお読みいただければ幸いです。

    恥ずかしながら、私も20代後半時に日本の国家破綻について強く関心を持ち、結果として対外投資を約20年行ってまいりました。当時は某新聞の元記者で、日本の経済破綻をあおりながら怪しげなファンドを形成した方(今も会社は存続しているようです)の著作を読みふけった記憶があります。

    約20年の経験と知識の積み重ねの結果、得た結論は新宿会計士様とほぼ同様です。
    日本以外の公表されている先進国家借金総額は氷山の一角ですし、中央銀行の国債引き受けはFRBが率先して行っている。結局、通貨の信認は各国家全体の信用度により、債務の総額にはよりません。

    約20年でそれなりの配当(値上がり)を得てきましたが、「お金」はナマモノ。ある時ある時の状態に合わせて移し替えたりしないと価値を保てません。これは恐らく普遍的な真理で、財政破綻もその環境の一つに過ぎないと思います。

  • >「社会保険料を徴収されない高齢者、自営業者等は得する」

    新宿会計士さんは納付漏れの話と解釈したようですが、元コメント主さんの言いたかった事はたぶん違う意味です。高齢者・自営業者は社会保険に加入していないという話をしたいのでは無いでしょうか。

    現実には、代わりに国民年金・国民健康保険に加入しているので、どちらが損か得かは制度の比較をする必要がありますが、単純に比較出来るようなものではありません。

    厚生年金は国民年金に比べ確かに負担が大きいですが、その分受け取る年金額は多くなります。ちなみに年金受取額は、国民年金が平均月額で5万5千円、厚生年金は14万7千円です。様々な保証に関しても、社会保険の方が手厚くなっています。

    そして健康保険に関しては、むしろ逆に国民健康保険の方が負担が大きくなる場合が多いです。

    • >現実には、代わりに国民年金・国民健康保険に加入しているので、どちらが損か得かは制度の比較をする必要がありますが、単純に比較出来るようなものではありません。

      これって今回の件もあり、いろいろと調べてみましたが、国民年金vs厚生年金、国保vs共済保険で、前者が優っているケースってありますか?
      逆に優劣が無ければ誰も社会保険の源泉徴収に黙っていないと思うんですが・・・。

      >そして健康保険に関しては、むしろ逆に国民健康保険の方が負担が大きくなる場合が多いです。

      ちょっと前に韓国在住氏のレスでありましたが、「附加給付制度」の有無は大きいですよね。

      公平性から言えば、納税・納付していなかった人間への生活保護=医療給付の方が問題は大きいですけど。

  • 少し、末節に逸れますね。

    >ちなみにサラリーマンの社会保険料の負担が重すぎる点は私も問題だと思います。
    >厚生年金と国民年金を比べると、厚生年金は有無を言わさず労使折半で徴収されるという側面もさることながら、負担料率がまったく異なるのです。

    厚生年金と国民年金の負担料率は、簡単には比較できません。
    国民年金の金額は年度別の調整は別として、収入に依存しない固定です。
    したがって、正規職に就労できず、国民年金に入らざるを得ない本当の貧困層には、かなりの負担になります。
    だから、こんな極論を主張する人がいます。
    https://news.yahoo.co.jp/byline/fujitatakanori/20150413-00044780/
    非正規雇用の若者はもう国民年金保険料(15,590円)を支払うな!ー老後は生活保護を受けよう!ー

    しかし、現在の徴集規模の掛け金で40年支払って、65歳から給付を20年受ける場合、少なくとも掛け金の2倍以上は設定されており、「損」はしないようになっています。もっとも貧乏人が平均寿命まで生きる率は低いだろwという冷たい方程式を立てている官僚はいると思いますがw
    また、掛け金と給付水準だけで論じる人は、途中で障害者になった場合の障害者年金受給のメリットを意図的に無視していますね。
    年金破綻論華やかりしころ、納付拒否した若者が事故などで障害者になったのに未納のために受給を受けられなかったケースが多々、ありました。
    そして、生活保護の給付やそれに付いてくる医療給付がいつまでもこのままであるとも思えません。
    ナマポの医療費をなんとかして消そうという動きは、しょっちゅう出てきます。
    (ナマポにはジェネリックを使えなんて通達もそうでしょう)

    国民の社会保険負担率は、漸増していますが、
    https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/019.pdf
    それでも、アメリカや英国の様な国よりは高いものの、フランスやドイツと比較するとまだまだ低いです。
    https://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/04/s0419-3c6.html#2
    あとは、厚生年金の場合、累進制が論点になりますか。
    これは昼休みに片付けるには重いネタなので改めます。

    • アメリカの民間医療保険、イギリスの自費のプライベートホスピタルの分がありますので、日本と公的負担の大小を比べてもあまり意味がないと思います。

      • 「アメリカや英国の様な国」というグルーピングには、そういう含みもあります。
        自由診療・混合診療の国はという考慮は必要ですね。
        取り急ぎ。

  • 自営業は、社会保険料を強制徴収されてないだけで、国民年金・国民健康保険の形で納付の義務はあります。

    国民年金は、納付しないと将来の支給はありません。
    国民健康保険も納付しなければ、医療費は、全額負担です。
    しかも、両制度ともに保険の仕組みは「個人」がベースであり、サラリーマン世帯の様に「〔一定の収入までの〕配偶者や扶養家族への納付免除」もありません。

    特に、健康保険料においては、サラリーマン世帯は会社に保険料を半額負担してもらったうえに世帯主1人だけの納付で済んでる場合もあります。自営業だと保育園に通っている子どもにまで、頭数としての納付義務が生じます。しかも全額負担です。

    ですので、「社会保険の問題点は全体としての見直しが必要」との主旨には、異論はないのですが、「自営業者は得をしてる」との認識には、賛同できません。

  • 質問主さんへ

    10年もの国債の金利はマイナスなんだよ
    買えば、持っているだけで確実に損をする
    なのに、市場は高値で日本国債を売買してる
    市場は最低でも10先の日本は買いだと判断してるのだと思う

    観測データと仮説が合わなければ、仮説の方を先に疑うべきだ
    それでも、オカシイと思うなら観測データも疑うべきだと思うが
    天文学的数値で現された、10後の日本への期待値を改竄するのは
    容易では無いと思うので観測データを信頼しても良いと思う

  • 観測データと仮説に付いて、ついでに云うと
    kospiは、1/03(木)から一本調子で上がってる
    kospiがどの位のスパンで韓国経済を織り込んでいるのかは
    分からないし、韓国政府の介入がどの程度なのかも分からない
    でも、市場は日韓が揉めても韓国売にはなってない
    日本国民の怒りは、市場には反映されてない

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