中央日報「八方ふさがりの韓国外交」議論の無責任さに呆れる
最近、当ウェブサイトでは、韓国メディア『中央日報』(日本語版)の記事を、1日に1回以上は紹介している気がします。ただ、同紙を眺めていると、韓国の支離滅裂な行動の背景にある根本的な問題点の一端に触れることができ、ある意味では「なぜ彼らはこんな発想をするのか?」という思考をするのにちょうど良い、という事情もあるのです。こうしたなか、本稿では、「八方ふさがり」の中央日報が、無責任にも韓国外交を「八方ふさがり」と批判する、というブラックジョークを紹介したいと思います。
中央日報「八方ふさがりの韓国外交」
日韓関係悪化の要因となっている「日韓慰安婦合意」に違反した慰安婦財団の解散、「日韓請求権協定」に違反した徴用工判決、さらには韓国海軍駆逐艦によるわが国の自衛隊機に対する火器管制レーダーの照射は、いずれも韓国の一方的な不法行為であり、その全責任は韓国側が負うべきものです。
こうしたなか、韓国メディアの1つである『中央日報』といえば、読んでいて共感できる記事の割合が非常に低いのですが、それと同時に発想があまりにもぶっ飛んでいて、「あ、韓国ではこんな発想をするのか」、と参考になることがないわけではありません。その意味では、中央日報は私の「愛読サイト」でもあります。
そんな中央日報の日本語版に本日掲載されていた社説が、これです。
【社説】八方塞がりの韓日関係、手を引く韓国外交(2019年01月31日06時54分付 中央日報日本語版より)
この社説、中央日報にしては珍しく主張の論旨は非常に明快で、要点は、
「韓日関係が八方ふさがりに陥ってしまっているにも関わらず、外交部をはじめとする韓国政府は何ら有効な対策を打ち出せていない」
という批判にあります。
また、今回の社説が「中央日報にしては珍しい」と感じる点がもう1つあるとしたら、普段から「韓日関係悪化の責任は韓日双方にある」などと主張している中央日報の主張が、実にしおらしい、という点です。
というのも、「韓日関係悪化を解消する意志もアイデアもない」、「歴史葛藤を解消して未来に進もうという戦略もアクションプランも見られない」という批判が、おもに韓国政府の側に向けられているからです。
社説ではまず、今月21日に韓国政府・女性家族部が「慰安婦財団」の設立許可を取り消したという話題について、次のように批判します。
- これにより、歴史問題を癒やすための韓日のあらゆる努力は原点に戻った
- 昨年9月末に文在寅大統領がニューヨークで安倍晋三総理に財団解散の意志を伝えてから4ヵ月が過ぎたのに、日本が提供した資金の残額60億ウォンの処理案も出せないでいる
- 金杉憲治・外務省アジア大洋州局長も「財団解散は日韓合意に照らして到底受け入れられない」と話している
さらに、徴用工判決を巡っては
- 日本側は日韓両国が過去に清算済みの事案を韓国政府が破棄していると主張している
- 米ワシントンなど国際社会でも韓国が外交的合意を一方的に破っているという認識が強い
- 協議に応じず、仲裁、国際裁判も拒絶する韓国の代案への疑問が広がっている
と手厳しく、レーダー照射事件を巡っても「感情だけを高ぶらせて解決方法を見つけられずにいる/外交の失踪だ」などと、容赦なく批判したうえで、次のように懸念を示しているのです。
「このままいけば1カ月後の三一節は韓日間の破局の頂点になりうる。」
無責任な中央日報
そういえば、当ウェブサイトでは昨日、『周回遅れの「韓日お互い反省せよ」 韓国は日本の友邦ではない』のなかで、同じ中央日報の「ワシントン総局長」氏が執筆した時論(というか詭弁)を紹介したばかりですが、同じ中央日報の1日違いの発信であるにも関わらず、ここまで論調が異なるのも面白い点です。
今回の社説でも、
「両国の歴史問題の責任は根本的に日本にある。しかし、韓日はこれを癒やして歴史を発展させるべき義務がある。今後、北朝鮮核・ミサイルの脅威に両国が共同で対処しなければならないばかりでなく、経済交流もより一層拡大しなければならない。柔軟かつ大局的な外交戦略を期待したい。」
といった具合に、いつもの「日本にも責任がある」といった言い掛かりで締められている点は、「いつもの韓国メディア」らしいところではありますが、これは一種の「お約束」のようなものでしょう。
しかし、社説の主張の大部分は、韓国政府の無為無策に向けられているため、中央日報が社説で一番強調したかったのは、「韓国政府の無為無策」、という点であると考えて間違いありません。
ただ、私などはこの社説を読んで、「中央日報にそれを主張する資格があるのか?」と思ってしまいました。なぜなら、中央日報こそ、「保守系メディア」を自称しておきながら、文在寅(ぶん・ざいいん)政権発足当初には、文在寅氏に期待する社説を発表していたからです。
ためしに同氏が大統領に確定した2017年5月10日と翌11日の社説を眺めてみると、いずれも文在寅氏に対し、強い期待を寄せていたことがわかります。
- 【社説】文在寅大統領に国民は協力政治と統合を求めた(1)(2017年05月10日14時33分付 中央日報日本語版より)
- 【社説】疎通の意志を見せた文在寅新大統領=韓国(2017年05月11日16時10分付 中央日報日本語版より)
しかし、文在寅氏が盧武鉉(ろ・ぶげん)政権下で政府要職を務めていたという事実や、同氏の大統領選挙期間中の言動などを踏まえれば、極端な親北派である同氏が大統領に就任すれば、韓国の赤化統一路線が加速されるであろうことは、ジャーナリストであれば容易に想像できたはずでしょう。
そのように考えたら、中央日報の報道態度は、非常に無責任ではないかとすら思えるのです。
八方ふさがりは中央日報の方では?
ところで、あえて私自身の主観に基づく持論を申し上げるならば、文在寅氏の本当の目的は、大韓民国を北朝鮮に献上することにあります。
逆に、そのように考えないと文在寅氏の行動に説明が付きません。
たとえば、文在寅政権下では、マクロ経済の実勢を無視して最低賃金の引き上げが強行されています。経済学の理論に従えば、今後は失業率の上昇、求人倍率の低下が予想されますが、こうした効果を打ち消すためには中央銀行が利下げなどの金融緩和に踏み切らねばなりません。
しかし、韓国経済は外貨依存度が極めて高いため、利下げをすれば資金フローが脆弱になりますし、家計債務負担が重いため、利上げをすれば経済が崩壊する危険性を抱えています(このあたりのロジックについては『利上げも利下げもできない韓国のジレンマとは?』をご参照ください)。
誤った経済政策に加え、経済の脆弱な構造に何ら有効な対策を講じるわけでもないという意味で、まさに文在寅政権の経済運営は支離滅裂です。
ただ、この「支離滅裂さ」も、「韓国経済を弱体化させ、韓国国民の生活水準を少しでも北朝鮮人民の水準に近付けるため」だと考えれば、とても筋が通ってくるのです。
つまり、外交、経済、対北朝鮮関係で「八方ふさがり」となっている本質的な理由とは、「大統領が文在寅氏であること」、なのです。
残念ながら、中央日報の社説を読んでいても、こうした本質的問題点については、まったくといって良いほど触れられていません。言い換えれば、中央日報がそれを指摘できない以上、「八方ふさがり」は韓国政府だけでなく、中央日報にも当てはまるのではないかと思うのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
文大統領は、序列社会における最終勝利者なんです。
生き残るための要件は、失着しない〔負けない〕ことであり、責任を取らされないことです。だから、「卓越した『責任回避〔転嫁〕能力』の追究者」であることに疑いの余地はありません。
さて、大統領から「なんとかしておけ」と指示されし者たちも、生き残れし勝利者なのであり、「優れた責任回避能力の持ち主」たちなんです。きっと、責任の所在は他に転嫁されているはずなんですよね。
さてさて、責任を転嫁されし者たちも、そこそこの責任回避能力の保有者なので、最終的には、数の力で「何も決断しなかった大統領の責任だ‼︎」と、責任転嫁のベクトルは、元の位置に返ってしまうのではないでしょうか?
だけれども、そんな大統領を選んでしまった国民たちを非難する声は聞こえないと思います。責任転嫁が文化の国なんだから、誰も責任を取りません。
*****
結局、文大統領は、韓国の悪しき伝統を回避できずに、任期満了後は監獄生活なのかも知れませんね。
こんな調子では、本当に優秀な人材は、大統領には就任しません。
優秀な指導者による「トップダウン」に期待するのが大統領制なのに、
いまのままでは、「ストップダウン」としか表現できない残念な状況なんですよね。
「ストップダウン」は評価するww
>「八方ふさがり」となっている本質的な理由とは、「大統領が文在寅氏であること」
確かにそうかも知れませんが、では現大統領の首を誰に挿げ替えるかというと、これがとても難しいです。今のところ次期大統領光は
① 朴 元淳(パク・ウォンスン) ソウル市長
② 金 慶洙(キム・ギョンス)慶尚南道知事
③ 安 熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事
④ 黄 教安(ファン・ギョアン) 前国務総理
①~③までが左派で④が右派です。②は情報操作で一審で有罪判決がでました(本日のTOPニュースです)。懲役2年だそうで本人は否定してますが、共犯者から次々と動かぬ証拠が出てきてるのでさすがに検察も無視できなかった思われます。上告するとのことなので、小生の予想では上告審が執行猶予、最高裁で無罪でしょう。あるいは有罪が確定しても恩赦で出てくる確率が高い。
③はセクハラで訴えられたのですが、合意の元での犯行と言うことで無罪になりました。現大統領の支持者は女性が多数派を占めるため、③は致命的なスキャンダルを負うことになりました。このセクハラは自分の女性秘書に対してなされたもので、合意せざるを得ない立場の人に対し行われたレ○プです。セクハラ+パワハラという韓国ではよくあるパターンです。
①は皆さまよくご存じの方で、最近は日本製の物品を使うなーと喚いているソウル市の市長です。どうせ使わないなら全てなくせば潔いのですが、絶対になくせないことを知っています。今のところポスト文在寅最有力候補です。
④は朴槿恵政権の最後に大統領代行を務めてた人です。しかし、それまでの人で、それ以上でも以下でもありません。余程現在の左派政権が凡ミスをしない限り大統領の目は無いでしょう。
結論は仮に文在寅大統領が居なくなったとしても、次の大統領候補と目される人達は、現職大統領に負けず劣らず役立たずです。
駄文にて失礼します
そうなんですよね。文在寅を下ろしたところで、韓国を正常化できる大統領候補は見つかりません。(外部視点での「正常化」です。韓国の主観では韓国は常に正しく正常です。)
民意が大統領を過った方向に動かし、大統領が民意を過ちに導いていくという連係プレイの中で、どんどん過ちが純化されているように見えます。韓国が行くところまで行くのは間違いなく、分からないのはそれがいつなのかだけだと思います。
米国はできるだけ先延ばしさせたいでしょうし、日本の中では即時誅韓派と現実派が対立するでしょう。私は心情的には即時殲滅ですが、実際のことを考えるとじわじわと先延ばしせざるをえないと考えています。
文大統領もただではころばないみたいですね。側近が世論誘導で逮捕されましたが、韓国経済崩壊や大統領責任追及に備えてるようです。楽韓さんにこんな記事が出てます。http://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/5450049.html
更新ありがとうございます。
『韓国は八方ふさがり』なるほどー(笑)中央日報は、さすが無責任だな。文当選時のプロパガンダリーダーとして、率先して片棒担いでいたクセに、よく言うわ(笑)!
でもこの紙面でココまで言うなら、最後はお約束の反日ではなく、徹底して文政権を叩かんかいッ。韓国人は、そこが中途半端なんだよ!徹底的にヤルのは対日攻撃だけ。
まだ文チャン系の顔色を伺っている。もし数年後、、また復活したら攻撃されるとの思いがあるんだろうが、もうその頃、韓国自体崩壊してるよ(爆笑)。
気にせんと、支離滅裂を書き続けよ!中央日報殿がどうなろうが、我々は高みの見物、ギャラリーだ。ナイスショッー!(笑)
文在寅の本当の目的は積弊清算で、売国や最賃はその手段なのでは
前の朴大統領はムーダンに依存したといって糾弾されましたが、文在寅は、似た様な非合理的なオカルト経済学的思想(いやまあ経済学自体が疑似科学だと言う人も少なくないんですが)に依存してるのかもしれません。
今回逮捕された人がそうじゃないのかなw
その経済のメンター逮捕は、前の大法院院長逮捕の報復だという見方が、シンシアリーさんのところで紹介されていました。
馬鹿は馬鹿なりに国際社会という世間を見ているというこどだね。ま、今頃八方塞がりと言っても遅いけどな。要するにお先真っ暗になってきたんだろうよ。どう見たって日本と韓国の国際信用力の差は段違いに大きいさ。そこに安保理云々だ。天唾の典型だよな。救いようがない。さて、この先どう料理してやるかなんだが、日本の中ではまだコンセンサスが出来ていないみたいだね。決まれば早いんだろうけどな。どうする?皆さん。
日本でも、政権批判はありますが、マスコミ批判はあまりない。報道(笑)されないだけ?
私自身も、ささやかですが、購読新聞から、朝日新聞を永久追放しました。(笑)
どこかの国でも、「フェイクニュースだ!」と喚いている大統領がいましたが、彼の言い分はさておき、報道のありようは、世界的な問題となっているようですね。
さて、あの国の反(恨)日(他)は、あの国の人々のアイデンティティそのものです。そうしなければ、自己の確立ができない。
社会ぐるみで、行っている反日教育から、たとえ、留学などで、あの国を出る機会を得たとしても、脱することはできない。
それに疑問を持ってしまうと、自己の崩壊となります。
たとえ、どんな苦しく苦いものであっても、真実を伝える教育がされていないことは、強い自己を育てませんから。
日本は大丈夫ですかね。
あの国の政治家・教育・報道は、その底に、反(恨)日(他)の呪いがあります。だから、政治も報道も変わりませんよ。ということです。
私たちは、あの国の未来に安易な期待をせず、粛々と自国の防衛を行いましょう。
報道されないだけです。
どうもマスコミは同業者の失敗を報道しない事にしているらしく誤報で企業を倒産に追い込んでも他のマスコミは追究どころか報道すらロクにしないのです。
ネット上、特に2ch上でマスコミの捏造や偏向報道が何度も問題になっています。その真意をはっきりさせるために一時期「電凸」と呼ばれる行為が頻繁に行われました。当時はマスコミへの信頼も高く、おかしいと思っている人が多いと伝われば変わってくれるはずだ、と信じていました。その集大成とも言えるのがフジテレビ抗議デモです。
ですが、マスコミは電凸は単なるクレーマー、デモは趣旨を捻じ曲げ批判する(レーダー照射事件に対する韓国の対応のような感じです)など自浄作用はないという結論に至らざる負えない対応を繰り返したのです。この流れの先端がテレビの自由化、電波オークションの議論であり、DHCテレビのようなネット番組の登場です。
マスコミ問題についてある程度知りたいのでしたら下記の動画をおすすめいたします。
https://www.youtube.com/channel/UCjiPGO0jbkLU1KsiK18xrug/playlists
日韓問題とマスコミ問題について記事と動画を作成している大口歩也という方の動画です。時系列に沿い、体系立ててまとめられているので非常に分かりやすいと思います。
主さんの仰有る「支離滅裂」と感じるのが大方の日本人、その様に感じて無いのが韓国人、なので胸張って堂々と記事にしてる訳です、一事が万事そうなのだと思います
此の様に感受性、価値観が全く違う相手に、正論をぶつけて説教しても変わるはずは無いとネット民は既に気が付いているはずです。
お互い国民性を大切に守って行きましょう「支離滅裂は韓国人だから」で終わりです。
このコメントで韓国のライブな雰囲気を伝えてくださる韓国在住日本人さま
大変参考になります
ネイバーでも検索しないと出てこないという国連安全保障理事会での韓国による制裁逃れの件は
韓国内ではまだ話題になっていないのでしょうか?
私も会計士様同様に中央日報は愛読紙ですが、中央日報の記事には一貫した考えは無く、記者が個人の意見を思うままに書く、一種の掲示板と思ってます。中でも転載している韓国経済新聞の記事の秀逸で、いつも乾いた笑いを提供してくれます。
私も「韓経」の大ファンです。ホルホル記事もアイゴー記事も、日本分析記事も傑作揃いでw
日経もあれくらい面白ければ可愛げがあるのに・・・。