日韓関係破滅への道?慰安婦財団解散報道を考える

昨夜から今朝にかけて、複数のメディアが、韓国側で「慰安婦財団」を解散する動きが本格化していると報じました。いよいよ日韓関係が破滅に向かっているのではないかとの不安を拭い去ることはできないのですが、とりいそぎ本稿では、慰安婦問題について振り返っておきたいと思います。

慰安婦財団の解散報道

複数メディアがいっせいに報道

韓国国内で自称「元慰安婦」らを支援する目的で設立された「和解・癒やし財団」が解散に向けて最終調整中であると、昨夜から今朝にかけて、複数のメディアが報じました。

これらの報道によれば、陳善美(ちん・ぜんび)女性家族相が24日、記者団と懇談した際に、この財団について「解散する方向は決まっている」と述べたうえで、11月初めに具体的な措置を発表する意向を明らかにしたとしています。

また、韓国政府は財団を解散するに際し、日本が2016年8月に財団に拠出した10億円のうち、残金(58億ウォン、約5.7億円)の処理に加え、韓国政府が財団に拠出するために組んだ予算103億ウォン(約10.2億円)の使途についても決めるとしています。

さらに、昨日から日本を訪れている趙顕(ちょう・けん)外交部第1次官が、本日の日韓次官級協議の中で、秋葉剛男・外務省事務次官に対して財団の解散を通告するとの情報もあります。

いずれにせよ、複数のメディアが大々的に報じていることから、韓国政府がこの財団を解散する準備を進めていることは、ほぼ間違いないと言えるでしょう。

今のところ日本政府は静観?

ただ、10月8日付の読売新聞の報道によれば、日韓両外相が9月にベトナムのハノイで会談した際、康長官が河野外相に対し、財団を年内に解散する方針だと伝達。これに対し、河野外相が「財産の解散は受け入れられない」と反発したとしています。

ただし、この読売新聞の記事については、すでに元記事のリンクが削除されてしまっていますので、ここではその証拠として、韓国メディア『KBS』(日本語版)の記事のリンクを提示しておきましょう。

慰安婦財団の解散 康京和外相がすでに通知(2018-10-08 13:26:59付 KBS日本語版より)

この河野外相の発言についてはベトナムでの日韓外相会談に関する外務省の報道発表には掲載されていませんが、河野外相が常々、日韓慰安婦合意の変更については「あり得ない」と強く牽制していることと照らし合わせれば、日本政府は財団の解散を「慰安婦合意の変更」と受け止る可能性は高いでしょう。

もっとも、私自身が現時点で日本政府関係者の発言を調べたところ、公式の声明については見つけられていません。

もしかすると、本日あたり、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官の記者会見でその話題が出るのかもしれません。ただ、もし私が菅官房長官の立場だったとしたら、何を聞かれたとしても、「日韓合意については着実な履行が必要だ」という発言に留めるのが関の山だと思います。

慰安婦問題の本質

慰安婦問題のそもそもの定義

さて、そもそも慰安婦問題の定義から始めましょう。この問題は、

1941年12月9日から1945年8月15日の期間、日本軍が朝鮮半島で少女だけ20万人を強制的に拉致し、戦場に連行したうえで性的奴隷として使役した

とされるものです。

これが事実であるならば、大日本帝国という国家による人道に対する犯罪であり、責任者はすべて処罰されねばなりません。また、私自身も含めたすべての日本人が、本当に心の底から、性的奴隷として酷使された女性に謝罪するという道義的責任を感じるべきかもしれません。

しかし、仮にこれがウソだったら、どうでしょうか?

むしろ、これは韓国国民、韓国政府による、人類史上最悪レベルの誣告(ぶこく)罪のようなものであり、私に言わせれば、すべての日本人を対象にした悪質なヘイト犯罪です。むしろすべての日本人に対し、土下座して謝罪すべきなのは、韓国国民と自称元慰安婦らの方でしょう。

考えてみれば、当時の朝鮮半島の人口はせいぜい2000万人前後であり、20万人といえば人口の1%です。人口の1%が誘拐されたという衝撃的な事件が事実であれば、なぜ東京裁判の時点で問題になっていなかったのでしょうか?

いや、もっと言えば、なぜ「20万人の性奴隷」がいて、ただの1人として、日本兵と元慰安婦との「混血児」が名乗り出ていないのでしょうか?ちなみに、1960~70年代のベトナム戦争で、戦地に派遣された韓国軍の兵士が現地人女性に暴行を働いた結果、大量に生まれた混血児が「ライダイハン」です。

仮に慰安婦問題を「人道に対する犯罪」だといって日本を批判するならば、ベトナム戦争時の韓国軍の行為は「人道に対する犯罪」そのものです。

ベトナム戦争当時の自分たちの所業については無視するくせに、今から70年以上も前の「日本軍による蛮行」は、捏造してでも糾弾する――。

そのダブル・スタンダードぶりにも思わず呆れてしまいます。

日本政府にも悪いところがあった

ただ、とくにこの「慰安婦問題」については、日本側にも悪い点は多々ありました。

まず、最初に日韓両国政府間で問題になったとき、首相だった宮澤喜一がきちんと対処しなかっただけでなく、迂闊な「謝罪外交」を繰り広げたことにあります。その意味で、死者に鞭打つつもりはありませんが、宮澤喜一がなした行為については、日本国民としてきちんと記憶しておく必要はあるでしょう。

また、罪深い人間がもう1人います。河野洋平です。

河野洋平は当時の官房長官として、勝手に『河野談話』なるものを発表。談話の内容とその後の記者会見を通じて、「慰安婦問題」が事実であったかのように勝手に認定してしまったのです。それが今日に至るまで、日本の立場を苦しめているわけであり、宮澤喜一と河野洋平の罪は重いと言わざるを得ません。

もちろん、歴代外務省の無責任な「外交事なかれ主義」も大きな問題でしたし、とくに国連で1996年に提出された「クマラスワミ報告」という荒唐無稽な報告書などに対しても、有効な反論をして来なかったことは、非常に大きな問題です。

このように考えていけば、2015年12月26日に、当時の岸田文雄外相と韓国の尹炳世(いん・へいせい)外交部長官が合意した日韓慰安婦合意も、ある意味では日本外交の「不作為の歴史」の集大成だった、ということかもしれません。

過ちは繰り返しませぬから

ただ、私自身はこれまで、2015年12月26日の日韓慰安婦合意を非常に批判的に眺めて来ましたが、その後の3年間を見ていると、安倍政権は現在のところ、これ以上に韓国に対して変な妥協はしていません。このこと自体は評価して良いと思います。

何より、「河野談話」という「過ち」を犯した河野洋平の息子である河野太郎氏が、現在、日本の外交の責任者として、「河野談話」の過ちを収拾しようとしているのは、歴史の皮肉といったところでしょうか。

そして、「河野外交」は、今のところ対韓外交についてはほぼパーフェクトに近い成果を挙げていると評価して良いでしょう。2015年の「日韓慰安婦合意」は「日本が韓国に対して譲歩した最後の砦」であり、それを反故にしようとするならば、日韓関係は「マネージ不能になりますよ」、と、強く牽制しているからです。

「3つの騒動」の共通点

ところで、最近の「日韓3大懸案」は、「慰安婦問題」、「徴用工問題」、「旭日旗騒動」の3点セットなのだそうです。そして、私に言わせれば、この3つの問題には、1つの一貫した共通点があります。それは、すべて韓国側が日本側に対し、ときとして捏造を伴いながら「難癖」をつけてきている、という点です。

折しも、今月30日にはこの3大問題のうち「徴用工問題」で、韓国の最高裁にあたる「大法院」が判決を下す予定であるとされています。このなかで最大の注目点といえば、大法院が日本企業に対し、「戦時徴用工」に対する損害賠償を命じるかどうか、です。

私自身は韓国の裁判官は国民感情から独立することができない人たちだと考えており、大法院が国際法を捻じ曲げ、日本企業敗訴の判決を下してしまう可能性もそれなりにあると考えています。

そうなった場合、「徴用工判決」「慰安婦財団解散」という2つの爆弾が日韓関係に投下されるわけであり、日韓関係はいったいどうなってしまうのかが気になるところだと思います。

ただ、これについて議論し始めると、少し長くなってしまいます。

そこで、当ウェブサイトでは、できれば30日の判決よりも前の段階で、この「3つの問題」について、追加で議論してみたいと思います。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. 中年SE より:

    「合意の履行を」に追加して「財団解散は合意に逆行する行い。これは韓国による一方的な合意破りである」と言えば良いだけでしょう。
    財団解散=合意破り、は無理のない説明になりますし、これを国際的に淡々と周知すれば「韓国は国家間の約束事を守れない」という認識が広まります。
    無論、韓国が合意履行に立ち戻れば、外交的な我慢比べが続くだけで日本にとってデメリットはないと言えます。

    強めの牽制をして韓国の動きを見る、どうせ韓国のことなので斜め上な最悪の選択をするでしょう。
    その時「日本はこう言ってた」という実績を積んでおけば日本外交は優位に立てるでしょう。
    韓国にそんなにリソースを割く価値ないですしね。

  2. 阿野煮鱒 より:

    「財団解散=合意破り」全く仰るとおりです。

    ですが、韓国のことですから、何か凄まじい法律論の屁理屈とともに「20万人の少女を性奴隷にした日本の悪徳は永遠に許されない」的な道徳論を持ち出して世界にアピールすると思います。

    残念ながら「慰安婦=性奴隷」は世界の常識となっています。これは容易に覆せません。(外務省の不作為には腸が煮えくりかえります。)「性奴隷」のインパクトは「韓国は国家間の約束事を守れない」よりも遙かに大きく、財団の解散は、国際世論ではさしたる関心を呼ばないと思います。

    日韓合意が破られたことを問題視するのは米国政府だけでしょう。「せっかくオバマが間を取り持ってやったのに」と遺憾に思ってはくれると思います。しかし、米国は既に韓国を切り捨てるフェイズに入っていますので、あまたある要因の一つ程度の扱いになると思います。

    結局は日本自身が慰安婦問題にとどめを刺さない限り、韓国は永遠にこのカードを手放しません。嘘つき婆さん達が死に絶えても大丈夫なように、世界中に慰安婦像を建てまくっています。私は、「慰安婦=性奴隷」を覆すために、対韓国というよりも、韓国以外の国々に向けて一定の外交リソースを割くべきだと思います。

    一方で、そんな地味で面倒なことをするよりも、韓国本体を叩き潰してしまえば終わり、という願望もあります。でも、韓国をデフォルトさせた程度で彼らが黙るとは思えません。かといって物理的に口がきけない状態にするのは現実的には不可能に思います。せめて「韓国がどんな窮状に墜ちいても日本は決して助けてくれなかった」という事実を彼らの胸に刻みつけたいですね。

    その為には、全力で安倍政権を支え、万が一にも石破茂のような無能を次期総理にしないようにせねば。

  3. 韓国在住日本人 より:

     この韓国式思考法というのは、日本人が韓国で仕事をするときにノイローゼになるほど厄介な問題です。つまり、自身の考えで全てを理解し行動する。これをやられるとルールもへったくれもありません。
     あるとき、品質検査室の点検をやることになり、日本人数名が手分けして当たろうとなりました。製造、品質、技術の課長、次長らに案内されたところがクリーンルームでした。そこに、韓国人は作業服で入って行くんです。日本人は全員クリーンルームの入り口で固まって、「これは入れない」とか「クリーン服はどこ?」とか声が上がります。品質次長曰く「大丈夫です。今は修理中ですからそのまま入ってください」。しかし、中で働いている社員はクリーン服であり、どこが工事中か分かりません。陽圧ダンパ-からは風が出ています。クリーン服の予備がない事を察知した日本人全員がとにかくクリーン服を取りに行って着用し中に入りました。品質の次長が「ここは問題ありませんか?」と尋ねると、小生はもうバカバカしくなって「はい、全く問題ありません」と答え、内心で「問題はお前じゃ」と叫んでました。クリーンルーム内で普通のホワイトボードマーカーを使う。普通のノートを持って入る。室内に木製パレットがある。水が溜まっている。上げればきりがありませんが、良くこなんでクリーンルームと言えるのか訳が分かりません。
     クリーンルーム内でのクリーン服の着用は義務であり、それを指導する立場にある品質の次長が、自分の都合や考えで平気でそれを破る。日本人がもしそれをすると示しがつかなくなるので、そこらへんは阿吽の呼吸で誰一人韓国人の言葉に乗らなかったのは幸いでした。半導体製造工場などはもう少し厳しいのかも知れませんが、一般的にこんなもんです。上司がこんな状態なので、社員も規則を守らなくなるのは仕方ないと思います。同じように国を代表する大統領が約束を守らないのに、一般の韓国人が守るはずがありません。

     駄文にて失礼いたします

    1. 韓国在住日本人 より:

       追記します。

       このサイトは「知的好奇心を刺激する」というブログ主のポリシーで運営されており、小生も普通にある嫌韓ブログとは一線を画していると思います。最近、荒らしのような方が出現し、無駄にコメント欄が長くなり、多少困惑しております。小生などは知的な内容とは程遠いもので、ただ自らの経験をここに書き込んでいるだけですが、暴言等はほぼ使っていないと思います。ましてや、他の投稿者の方を誹謗中傷は絶対にやらないと決めております。人それぞれ考え方があり、性格も異なりますが、一般の公共の場として考えて頂ければ、日本人ならばもう少し紳士的な討論が可能かと思います。

       駄文にて失礼いたします

  4. bpmodel より:

    Buddy Pressの使い方です。

    ①まずは、次の画面でユーザー登録をしてください。
    https://shinjukuacc.com/registry/

    ②ユーザー名を決め、パスワード、ご自身のメールアドレスを入力してください(パスワードとメールアドレスは当ウェブサイト管理者には通知されません)。

    ③ご自身のメールアドレスに有効化キーが送られますので、それをクリックしてください。

    「ログイン画面」からログインしてください。

    以上です。

  5. めがねのおやじ より:

    < 韓国在住日本人様

    < クリーンルームの件、逼迫感があり一気に読みました。結局、約束事決め事などあってナシの如し。自分(ウリ)という超ローカルルールで物事を進めるんですね。コレをやられると、私などキレまくって挙げ句に『うつ』になりますわ(笑)。

    < 本当に毎日ご苦労様です。それに比べて今の我が身の気楽な事(爆笑)。ほんの2年前までの苦しさが嘘のようです。←仕事上で。

    < 陳善美とかいう女性家族相(だいたいこんな役職作る事自体、遅れた国だ)が癒し財団を解散すると日本に通告するとか。半島人の姑息で悪知恵のやり方は、ここにも現れています。

    < つまり、かなり前からブラフもどきをメディアに垂れる。その後、時間を置いて更に喋り、相手(大概日本だが)にプレッシャーをかける。相手が忖度する、、。このやり口です。

    < だいたい【20万人の少女を朝鮮から連れ去る、或いは日本に送る】、、ハア?どうやって?
    陸軍の糧秣は少ないんだ。敵を撃退して米や麦、水、そして馬や牛を奪う迄が戦さなんですヨ。日本軍は敵の食料をアテにするのがフツーだった(大陸は事情が異なるが)。

    < 例えば10,000人の若い女性を1日養うのに、どれだけの米、味噌、水が必要か。米だけで約3,000kg、3トン!副食など望めない時代、米が主食です。1日で3トン、1か月なら90〜100トン。バカ言いなさんな。そんなもの用意出来るはずがないだろう。

    < 中には船で日本に運ばれたとか、嘘をつく。戦闘艦でもないのに、貨客船や貨物船に油が潤沢に回らないよ。ま、自ら希望して密航したら別だが(笑)。つまり、20万人連れ去ると言うのは簡単な数字ではないという事!

    < 韓国、さらに北朝鮮も日本には何かと『難癖』を付けます。日本には何を言ってもいい、何をしても許される。本来半島側が甲のはずなのに、何をしても乙(いや丙か丁だね)が事実(笑)。

    < その悔しさ僻み妬みから侮日がますます酷くなってます。20年ほど前なら、ここまで悪辣ではなかった。日本も嫌韓は今の1割ぐらいでしょう。もう、韓国は反日しかなく、抜き差しならぬ状態です。

    < 徴用工問題も大法院は愚民が怖くて、日本企業に賠償を求めるでしょう。そうなったら日本は好都合、即ICJ行きと、世界に向けてコトの顛末をアナウンスする。マスゴミには頼れないから、政府としてやった方がいい。

    < 日韓はもうマネージする関係から、『貴国は理解し難い行動で善隣でもなく、ただ単に隣国というだけの関係であるゆえ、日本からのビジネス、観光は今以上望むな』と三下り半を突きつけ、最後通牒すれば良いと思います。え、日本が黒字?それでまた、難癖付けられまっせ〜(笑)。

  6. 猫足らず より:

    私は韓国の元慰安婦の嘘の証言は大まかに以下に分けられると思います。
    ・純粋な嘘。
    ・挺対協等が元慰安婦が言っていない事を勝手に言った。
    ・挺対協等が言いだした事を元慰安婦が記憶にないのに同調圧力で肯定した。
    ・周りに刷り込まれた嘘記憶。
    元慰安婦は詐欺師だけでなく嘘記憶を刷り込まれた被害者も多い、というより全ての元慰安婦は多かれ少なかれ嘘記憶:強制連行されたり性奴隷にされたりという極めて酷い嘘記憶を刷り込まれてます。
    元慰安婦の証言が時を経るごとにより酷い方向に変わっているのが何よりの証拠です。

    慰安婦問題は日本人に対してだけでなく元慰安婦に対する酷い人権侵害です。
    挺対協や自称人権主義者が自分の利益のために行っている、元慰安婦に酷い嘘記憶を刷り込み苦しめる、今現在進行形の卑劣な人権侵害です。

    慰安婦問題に対しては慰安婦の嘘を糾弾しても、世界は中々耳を貸してくれません。
    上記の「嘘記憶による現在進行形の人権侵害」として戦うべきです。

    1. 阿野煮鱒 より:

      もとより婆さん達を糾弾するのは悪手です。というか、婆だけでなくあらゆる韓国人を糾弾するのは無意味です。何を言っても聞く耳を持ちません。

      まずは、「日本軍が朝鮮の無垢な少女達を掠って性奴隷にした」という嘘を広めた朝日新聞と、それが捏造であったことを朝日新聞が認めたという事実を、世界中のメディアに周知させることです。

      朝日新聞自身は、英訳記事では検索逃れのメタタグを仕込むなどして、必死で誤報を隠蔽していますし、朝日新聞社屋に日本支社がある反日新聞ニューヨークタイムズもこれに加担し、誤報など無かったかのように慰安婦問題で日本を非難しています。

      この誤報をまず正し、あれが嘘ならば事実は何か、という方向に持っていかないと、話が通じません。

      これまでの日本政府は、慰安婦が実在したことに鑑み、元慰安婦にお詫びしつつ、「強制した事実はない」と細かい事を言ってきました。この説明は、事情をよく知らない「善意の第三者」のつもりの人々には機能しません。何度説明しても「慰安婦の存在を否定するのか!」と明後日の反論が返ってきます。

      韓国が「女子挺身隊 (girls volunteer corps)」を「慰安婦 (comfort women)」と意図的に混同した問題についても、英語では十分に説明できません。性的ボランティアと誤解されます。「20万人は多過ぎ」と言っても「数の問題ではない!」と正義を振りかざします。

      そもそも英米仏などの戦勝国には、日本の戦争犯罪と目される行為に同情する素地がありません。日本が悪辣であればあるほど彼らの正義が際立つからです。そして同じ敗戦国であるドイツは、戦勝国以上に日本の名誉を嫌います。日本を貶めることによって相対的にドイツの地位を向上させたいからです。

      まずは誤報であったことを世界に周知させ、それで大部分の、善意のつもりの良く分かっていない人々を「なあんだ嘘だったのか。解散解散!」と撤収させ、本当にこの問題に関心のある人々、つまり日本の言い分に耳を傾けるつもりのある人々に説明をするなら、状況は随分と変わると思います。

      1. 猫足らず より:

        「日本軍が朝鮮の無垢な少女達を掠って性奴隷にした」が嘘だという事をの周知は当然必要です。
        ただ、阿野煮鱒さんも指摘しているように都合の悪い方々は邪魔をします。
        だからこそ邪魔しづらい人権侵害:嘘記憶による現在進行形の元慰安婦に対する人権侵害で、議論の場にひきすり出すべきです。
        ただこれは、日本政府がやっても効果が出にくく、民間がやった方が良いです。
        また、元慰安婦が生きているうちにやらないと効果が激減してしまいます。

  7. りょうちん より:

    まあ、あえて三つと区切れば最近のランキング上位から漏れるのかもしれませんが、竹島問題とか在日韓国人の問題とかも無視できません。

    今日読んだムカついた記事。
    https://japanese.joins.com/article/460/246460.html?servcode=A00&sectcode=A10&cloc=jp|main|top_news
    「竹島は日本領土」妄言の日本閣僚に徐教授「少し勉強を」

    根拠が見えるか見えないかってアホすぎる・・・。

  8. カズ より:

    はじめまして、

    いつも興味深く拝見させていただいてます。

    今回の記事を読んで、「人としての理想の生き様は、真善美(しんぜんび)の追求者だ」と、幼少の頃に聞かされた言葉を思い出しました。(なぜだろう?)

    *****

    管理人様の執筆による記事は、客観的で偏りがなく、専門的でありながらも解りやすい言葉で解説されていて、非常に参考になります。

    さらに、社会で発生する様々な事象に対して、その本質を探究し、確かな裏付けの基にまとめられた情報は、信頼性の高いものです。

    なによりも、いわれなき個人への非難や、意図的なフェイクの記載が全くなく、安心できます。
    (当たり前のことが当たり前にできているって素晴らしいですね。)

    *****

    これからも、「真善美の追究者」としての活躍を期待しています。

    カズ

  9. ムイ より:

    >>筆者様のいう「三大懸案」ですが、確かに発生元はどれも筆者のおっしゃる通りのものでまとまるんですが、私は旭日旗問題のみは少し気色が違うものであると考察しております。

    >>まず徴用工と慰安婦問題がここまでになったのは、積弊の名の下に朴政権が行った事を全て悪であるとして断罪しようとした結果であるからです。慰安婦問題は言わずもがな合意を結んだことに対するもの(勿論バックには疑いなく北が絡んでいます)、徴用工は朴政権がこの件を「争わない」事にして司法もそれに「忖度」し棄却したことの「積弊清算」をしているのです。つまりこの二つは現政権(北朝鮮)が確実に関与しているものであり、ゆえにこれらの方針はほぼ確実に予想通り(慰安婦の財団は解散、徴用工は日本側敗訴)の展開になるとみていいでしょう。

    >>一方旭日旗ですが、これは他二つとは違い、現政権が実際支援したという確証がない(もしかしたらあるかもしれないが記事などを探しても、現政権のポピュリズム的な圧力のようなものしかなかったです)というのが決定的な違いだと考察します。なぜならこれは筆者様も何度も申しておりますが問題になったのがとあるサッカー選手の虚言が発端であり、その虚言が韓国国民内で「正しい」こととして一般化した結果だからです。そして現在の韓国は民族主義の先鋭化が顕著に進んでいます。よって旭日旗問題は現政権がポピュリズムであること、そしてこの民族主義の先鋭化の結果、民意が暴走しているという側面が強いのではと私は考えております。

  10. 猫足らず より:

    広州聯合ニュースの10/26のニュースによると、元慰安婦のハ・ジョムヨンさんが老衰のため、同日午前に死去されたとの事です。ご冥福をお祈りいたします。

    この記事によると、2018年7/4に新たに1人が認定され認定者数が239人から240人に増えたとの事。記事本文には新たな認定者が御存命かどうか書いてありませんが、7/1の時点で生存者が27人、記事の題で現在の生存者が変らず27人との事なので御存命の方なのでしょう。
    未だに御存命の認定者が増えたのは驚きですが、だとすると疑問があります。慰安婦財団が解散した後に新たに御存命の方が認定されたら、その方への癒しはどうするつもりなんでしょう?
    私が無知なだけで、実は認定機関も一緒に解散して今後新たな認定者が出ないのなら別ですが。少なくとも認定機関より先に財団を解散するとしたらあまりにも無責任です。

  11. りょうちん より:

    たまたま河野外相の記者会見の内容を調べていたら、こんなのを見つけました。

    https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken4_000767.html#topic2
    河野外務大臣臨時会見記録
    (平成30年10月31日(水曜日)9時40分 於:本省中央玄関ホール)

    >【記者】慰安婦問題についても,一部報道で,先日の次官の来日の際に解散が通告されたという報道がありましたけれども,事実関係は。
    >【河野外務大臣】誤報です。
    >【記者】言われていないということでしょうか。
    >【河野外務大臣】ありません。

    この人の物言いは好きですわ。

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

りょうちん へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告