ごく近い将来、早ければ年内にも、米軍(あるいは多国籍軍)は北朝鮮に対し、限定的空爆を仕掛ける―。これが私の基本的な予想です。幸いにもこのタイミングは、日本も中国も、政権が基盤を固めた直後であり、米国がそれに踏み切りやすいという状況にあるからです。ただし、ロシアと韓国の2ヵ国は、米国による北朝鮮攻撃を妨害しようとするでしょう。

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北朝鮮情勢をどう位置付けるか?

選挙情勢を巡る報道が相次いでいますが、まだ期日前投票に行っていない方、や日曜日当日に投票をするつもりの方、あるいは棄権するつもりの方には、是非、考えて頂きたいことがあります。それは、いまこの瞬間の日本にとって、「最優先すべき国難」とは、北朝鮮問題である、という点です。

もちろん、「国難」とは、北朝鮮問題だけではありません。国内経済に関していえば、景気回復が万全でないにも関わらず断行されようとしている消費増税、黒田総裁が率いる日本銀行の金融緩和の行方、いまだに進まない東北の震災復興、原発の再稼働の問題などもそうです。

また、外交に関していえば、日米同盟は強固さを誇っているものの、ロシアとの関係、中国との関係を巡っては、まだまだ課題だらけです。とくに、中国が進める強引な海洋進出は、わが国をはじめとする東アジア全体に深刻な脅威を与えていますし、中国の「一帯一路構想」に日本がどう向き合うかは、国を挙げた大きな課題でもあります。

ただ、「北朝鮮問題」が重要である理由とは、この問題のハンドリングを間違えば日本にミサイルが落ちてくるかもしれないという点だけにあるのではありません。逆に、北朝鮮問題を契機に、日本は憲法を改正し、戦後70年来の悲願だった「普通の国」に向けて脱皮することの一歩を踏み出すことになるからです。

今週はちょうど、ドナルド・トランプ米大統領の訪日日程などが発表され、当ウェブサイトでも米国の立場から北朝鮮情勢について眺めてみました(『トランプ氏のアジア歴訪から読み解く北朝鮮情勢』参照)。

そこで、本日は総選挙前の最後の金曜日という事情もあるため、このテーマを日本の視点から改めて議論しておきたいと思います。

北朝鮮制裁の「あり方」

国連安保理決議に「実効性」がないとする根強い批判

米国時間9月11日夜(日本時間9月12日午前)、国連安保理はあらたな北朝鮮制裁について可決しました(当ウェブサイトでは『国際社会を味方に付けることが重要!』でも触れています)。

注目すべきは、この北朝鮮制裁には、普段ならば拒否権を発動するか、棄権することが多いロシアや中国が賛成に回ったため、結果的に全会一致となったという点です。

ただし、中露両国が賛成に回った代償として、北朝鮮に対して本当に効果がある制裁(たとえば石油の全面禁輸など)については実現しませんでした。その内容とは、次のような項目です。

北朝鮮に対するエネルギーの対北朝鮮輸出制限
  • ガソリンなど石油精製品の輸出量を年間200万バレルに制限する
  • 原油の輸出量を年間400万バレルに制限する
  • 天然ガスの輸出を全面的に禁止する
北朝鮮船舶への臨検
  • 北朝鮮船舶に対する臨検を可能とする
  • ただし武力を用いた臨検については行わない

これについて一部のメディア、評論家、評論サイト等(※保守系の論客を含む)は、「北朝鮮制裁など抜け道だらけで全く実効性がない」と批判しました。

たしかに、今回の決議案は、石油を完全に禁輸するというものではありませんし、また、海上臨検にしたって、いかにも中途半端です。さらに、金正恩(きん・しょうおん)個人に対する銀行口座の凍結措置なども盛り込まれておらず、北朝鮮が引き続き、外貨を獲得しながら大量破壊兵器開発を続けることができる内容となってしまっています。

ただ、私は9月の安保理決議について、「全く実効性がなく、無意味だ」とは思いません。なぜなら、なにごとも、物事は少しずつしか進まないからです。

国際社会の目を北朝鮮に向けることの重要性

言い方を変えれば、国際社会が対北朝鮮制裁で一致することも、非常に難しいのです。その理由は、一般に人々は、自分たちから遠く離れた国のことには関心を持たないという点にあります。

事実、日本国内ではサウジアラビアの人権侵害問題、イスラエルの核武装問題、アフリカ大陸のスーダンや南米・ベネズエラの独裁政権などに関心を持つ人は、それほど多くありません。さらに、安倍晋三総理大臣自身が、中央アジアの独裁国家であるウズベキスタンのカリモフ大統領(※2016年9月没)、カザフスタンのナザルバエフ大統領などとも親しく会談した実績があるくらいです。

つまり、地理的に離れた国であれば、たとえ独裁国家や人権侵害国家であっても、意外と気にならないものなのです。なぜ日本で北朝鮮が注目されるかといえば、北朝鮮が日本海を隔てて日本のすぐ隣に存在していて、日本に対しても、これまでにさまざまな加害行為を行ってきたからです。

仮に北朝鮮が太平洋の向こう側にあり、日本人拉致事件なども発生していなかったとしたら、日本としては北朝鮮問題にそれほど関心を抱かなかったに違いありません。

あるいは、ドイツをはじめとする欧州の先進国の多くが、北朝鮮と国交を保持しているという点からも、「地理的に離れると人々は関心を失う」ことは明らかです。実際、フランスは中国に対しても最先端の武器を売却しています。「G7加盟国であれば全面的に日本の味方をしてくれる」という甘い考え方は、国際社会では一切通用しないのです。

ということは、9月の国連安保理決議が「全会一致だった」ということ自体、非常に重要な意義があります。この安保理決議以降、北朝鮮と取引をすること自体が「何となく悪いことだ」という共通認識が、国際社会に成立したからです。その証拠でしょうか、次の『中央日報』日本語版の記事によれば、北朝鮮の首都・平壌(へいじょう)で開催された国際商品博覧会に参加する外国企業が大幅に減少しているのだそうです。

平壌国際商品博覧会、外国企業の参加が大幅に減少(2017年10月19日13時58分付 中央日報日本語版より)

情報源が虚報の多さで知られる韓国メディアである点については恐縮なのですが、記事によれば、北朝鮮で9月25日から28日まで開催された「国際商品博覧会」に参加した外国企業の数が、昨年よりも大幅に減少したと報じています。

数字に弱い韓国メディアのことですので、具体的に何%減少したのかは、よくわかりません。しかし、リンク先記事の報道を信頼するならば、参加した欧州企業はイタリア企業1社のみだったということであり、法治主義を重視する欧州が北朝鮮との取引を敬遠している証拠と見て良いでしょう。

つまり、国連安保理決議の内容だけでなく、たとえば欧州をはじめとする各国企業が北朝鮮との取引を敬遠し始めているという事実にも、目を向けることが必要なのです。

このことは、日本の安倍政権、米国のトランプ政権をはじめとする、関係各国の努力が、少しずつではありますが、実を結びつつあるということです。

北朝鮮の外貨獲得源を1つずつ潰す安倍政権

それだけではありません。国連安保理決議に加えて、日本は独自の努力で、北朝鮮を少しずつ追い込んで行っているのです。河野太郎外務大臣は、今年9月に中東諸国(カタール、ヨルダン、クウェート、サウジアラビアエジプト)を訪問。北朝鮮関係では、カタールとクウェートで、絶大な成果を上げました。

河野外務大臣のカタール国訪問(結果)(平成29年9月9日)(2017年9月9日付 外務省ウェブサイトより)
河野外務大臣のクウェート国訪問(平成29年9月10日)(2017年9月10日付 外務省ウェブサイトより)

あまりメディアが報じていない点ではありますが、カタールとクウェートの両国は、河野大臣の要請を受け、北朝鮮労働者の締め出しに応じてくれたのです。

ちなみに、北朝鮮労働者は、北朝鮮政府にとって、貴重な外貨獲得源です。

では、現時点で世界中に北朝鮮の労働者はいったい何人存在しているのでしょうか?これについては確たる統計があるわけではありませんが、英ガーディアンの説によると、約10万人なのだそうです。

‘Guest workers’: the North Korean expats forced to feed the regime(2017/07/05付 the Guardianより)

ガーディアンによれば、北朝鮮から派遣されている労働者の内訳は、ロシアと中国(あわせて4万人)、中近東と東南アジア(3万人)のほか、東欧やモンゴルに派遣されており、最大で毎年23億ドルの外貨を北朝鮮にもたらしています。

また、これらの労働者は、鉱業、林業、繊維産業、建設業などに従事しており、また、事実上の強制労働のような状況となっています。

さらに、マレーシアでは首都・クアラルンプールにある複数の北朝鮮系の飲食店の売上が北朝鮮の国庫収入になっているとされていますが、ガーディアン以外の複数のメディアも、タイなどの東南アジア諸国で同様の収奪構造があり、外貨が北朝鮮政府に送金されていると報じられるようになってきました。

たしかに国連安保理決議そのものは実効性に乏しいかもしれませんが、最近の日本外交は、それこそ「しらみ潰し」に北朝鮮の外貨収入源を絶つための努力を行っているのです。この点については素直に評価して良いと思います。

真綿で首を絞めることが何よりも重要!

いかなる組織であっても、資金源を絶たれれば活動ができなくなります。

長年、指定暴力団として神戸に君臨していた「山口組」が、一昨年、分裂しました。これは、マイナンバー制度の導入、反社会的勢力の締め出しといった、金融規制の強化に向けた長年の努力が実を結んだものです。

あるいは、つい先日、シリアやイラクの大部分を占領していたISILなる組織が「首都」と宣言していたラッカが陥落。クルド人勢力の活躍などが指摘されているものの、背景には米国金融当局のISIL関連口座の凍結などにより、ISILが資金源を絶たれて衰弱していたことがあります。

北朝鮮問題もこれと全く同じです。

現在のところ、たしかに北朝鮮制裁を巡っては、「中途半端感」は払拭できません。制裁を逃れようとしたらいくらでも逃れられるからです。しかし、とにかく「何となく」でも良いから、「北朝鮮と取引することは悪いことだ」とするイメージが国際社会に広まっていけば、おおっぴらに北朝鮮が外貨獲得活動をすることは難しくなります。

私はこれを「真綿で首を絞めるようなものだ」と表現しています。

ところで、冒頭で紹介した「国連安保理決議に基づく石油輸出規制」については、なかなか興味深い論考があります。

急速に減少している北朝鮮のエネルギー消費量/工業部門は壊滅的な状況か(2017.10.16付 JBプレスより)

JBプレスによれば、記事を執筆したのは東京大学大学院農学生命科学研究科准教授の川島博之氏です。川島氏は記事の中で、国際エネルギー機関(IEA)のデータをもとに、北朝鮮におけるエネルギー消費量が近年、急激に落ち込んでいるという事実を指摘します。

たしかに、グラフで見ると、1990年に石油換算で約2800万トンだったエネルギー消費量が、2015年にはその4分の1である700万トン程度にまで落ち込んでいることが確認できます。

川島氏によれば、北朝鮮のエネルギー消費量の急減は、外貨を獲得するために2010年以降、石炭を大量に輸出するようになったためだとしています。言い換えれば、北朝鮮は国内経済を犠牲にしながら、核開発を行ってきたのです。川島氏は

石炭の多くを外貨獲得に使ってしまったために、北朝鮮の社会、特に工業部門は疲弊している。人口が2500万人程度の貧しい開発途上国が核兵器とミサイルを作るには、多くのものを犠牲にしなければならない

と述べていますが、こういう状況の国にとっては、東南アジアの焼き肉店からの送金も貴重な外貨収入です。

真綿で首を絞めるように、北朝鮮の外貨獲得源を1つ1つ潰していく努力が、どれほど重要であるかについては、ご理解いただけると思います。

――↓本文は以下に続きます↓――

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日中露韓はどう動くか?

日中両政権が権力基盤を固める?

さて、わが国では10月22日の衆議院議員総選挙の結果が終わってみるまでは、安倍政権が続くのかどうか、確定していません。私は安倍政権が圧倒的多数で国民から信任されると信じていますが、枝野氏が率いる「立憲民主党」という「事実上の菅直人内閣」が躍進しかねないことを強く警戒しているのも事実です。

ただ、現在の選挙情勢から見ると、油断大敵ではありますが、おそらく自民党は多少議席を減らしつつも安定多数を確保し、安倍政権は今後も続くと考えています。

一方、中国では18日に共産党大会が開幕。24日までの党大会で、習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は権力集中を強めると見られています。

中国共産党大会開幕 「世界の舞台の中心に立つ時が来た」と習主席(2017年10月18日付 BBC日本語版より)

つまり、ドナルド・トランプ米大統領がアジアを歴訪する11月前半の時点までに、アジアの2大国である日中両国で、現政権が権力基盤を固めることは、ほぼ確実な情勢にあります。

実は、このこと自体、極めて重要です。北朝鮮攻撃に踏み切るとしたら、その主体は間違いなく米国(あるいは米国を中心とする多国籍軍)ですが、日中両国の協力なしに、北朝鮮処分を成功させることは難しいからです。

このうち、日本については、戦後最強の安倍政権が、米国に対し、現行法制下でできる最大限の協力を行うことは間違いないでしょう。もちろん、憲法第9条第2項という制約が存在することは事実ですが、それでも安倍政権は、不十分ながらも特定秘密保護法と安保法制を成立させ、日本が主体的に有事に対応する体制を築き上げてきました。日本が米国の北朝鮮攻撃に協力することは、ほぼ確実といえます。

その一方、私の予想が正しければ、中国は米国の北朝鮮攻撃を「黙認」、あるいは「協力」すると考えています。

共産党大会に先立つ今年8月、中国共産党の事実上の機関紙である『環球時報』英語版に、「仮に北朝鮮が先に手を出した場合には、中国は中立を保つべきだ」とする主張が掲載されました。

Reckless game over the Korean Peninsula runs risk of real war(2017/8/10 23:23:40付 環球時報英語版より)

問題の個所は次の通りです。

China should also make clear that if North Korea launches missiles that threaten US soil first and the US retaliates, China will stay neutral. If the US and South Korea carry out strikes and try to overthrow the North Korean regime and change the political pattern of the Korean Peninsula, China will prevent them from doing so.(仮訳)仮に北朝鮮が史上初めて米国の本土を脅かすミサイルを発射し、これに対して米国が報復した場合、中国は中立を維持するということを明らかにすべきであろう。仮に米国と南朝鮮が攻撃を実行し、北朝鮮の政府を打倒し、政治体制を変更しようとするならば、中国はこれを防ごうとするであろう。

今になって読み返すと、この文章は、「習近平氏が権力基盤を固めるまでは、北京政府としても瀋陽軍区を抑え込める自信はないが、それでも明らかに北朝鮮が先に手を出したといえるような場合には、北京政府としては黙認する」という意味ではないでしょうか?

そうであれば、仮に今回の共産党大会で、習近平氏が「瀋陽軍区」を抑え込めるだけの権力基盤を手にすれば、その前提条件が変わる、ということです。もっといえば、中国が米国に対して北朝鮮攻撃を認める代わりに、何らかの「見返り」を手にすることがあれば、中国は北朝鮮攻撃を容認するか、場合によっては作戦に協力するかもしれない、ということです。

AIIBに対するトリプルA格付と北朝鮮攻撃の関係

ここで私が注目しているのは、中国が主導する国際開発銀行(MDB)のひとつである「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)です。

AIIBには今年7月までに、世界的な格付業者であるムーディーズ、S&P、フィッチの3社から、相次いで「トリプルA」の格付を得ました。また、これを受けて10月には、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)が、「標準的手法に基づくゼロ%リスク・ウェイト」をAIIBの発行する負債に対して適用することを決定しています(その意味については、『金融庁よ、AIIBにゼロ%リスク・ウェイトを適用するな!』もご参照ください)。

このムーディーズなどの決定には、唐突感があります。なぜなら、ムーディーズをはじめとする格付業者は、得てして米国政府からの強い影響を受けやすいからです。

AIIBには欧州連合(EU)加盟各国をはじめとする先進国が参加(あるいは参加意思を表明)しており、参加意思表明国だけで見れば、アジア開発銀行(ADB)を上回っています。しかし、G7諸国中、日本と米国の2ヵ国だけは、AIIBに参加していません。

それなのに、米国政府の強い影響を受けるはずのムーディーズが、AIIBにトリプルA格付を付与してしまったこと自体、「何かの裏がある」と見るのが自然でしょう。

その時期(6月~7月頃)に照らして考えるなら、北朝鮮情勢が絡んでいるのではないかとの疑いがあります。つまり、AIIBがこれから米ドルや日本円建てで債券を起債しようとしている矢先に、ムーディーズなどがAIIBの格下げに踏み切れば、AIIBは資金調達に支障が出てしまうからです。

その意味で、この私の見方が正しければ、米国は「通貨」という手段を使って、中国に貸しを作った格好です。

最大の変数とは、ロシア

ただし、ここで注意しなければならない最大の変数とは、ロシアです。

あまり知られていませんが、北朝鮮は事実上、ロシアの前身であるソ連が作ったような国です。北朝鮮とロシアの国境線自体は数十キロと非常に短いものですが、ロシアと北朝鮮の結びつきは強く、国連による北朝鮮制裁をかいくぐるように、ロシアからは北朝鮮に対し、有償・無償の支援が行われていると見て間違いないでしょう。

そして、仮に米軍(あるいは多国籍軍)が金正恩の「斬首作戦」に踏み切った場合も、ロシアが金正恩の亡命を助けることで、作戦が失敗に終わる可能性があります。いや、むしろ米国が北朝鮮の体制変革を狙った場合には、ロシアが積極的にその作戦に介入すると見るべきでしょう。

しかも、11月のトランプ大統領の訪問先には、ロシアは入っていません。ということは、仮に年内に北朝鮮攻撃が行われる場合、少なくともこの問題を巡り、トランプ氏とプーチン氏の首脳会談が行われることはない、ということです。

そのように考えていくと、米国としては、仮に日中両国の協力があったとしても、北朝鮮の体制変革を伴う抜本的な作戦(斬首作戦)を取ることはできない、ということです。

最も可能性が高いのは「限定空爆」と「兵糧攻め」

以上から、私が現時点で「最も可能性が高い」と考えているシナリオとは、北朝鮮に対する「限定空爆」です。そして、米軍による北朝鮮攻撃がなされたとしても、北朝鮮の体制は崩壊せず、温存されることになります。

ただし、ミサイル基地を爆破すれば、北朝鮮はせっかく核兵器を開発しても、その運搬手段がない、ということになります。その意味で、米国にとっては「米国まで届くICBM」という「当面の脅威」を取り除くことができるのです。

そして、むしろ本当の対処はそのあとです。

北朝鮮は引き続き、核兵器の小型化に向けた努力を続けるでしょうし、世界中に工作員を派遣し、いざというときには、生物・化学兵器を撒くなどのテロ活動を行うくらいのことはするでしょう。

そうであるならば、わが国はいっそう、北朝鮮の外貨獲得源を締め上げていく必要があります。そして、必要に応じて、米中など周辺国と連携し、あるいは『セカンダリー・サンクション』などの手段を活用しながら、北朝鮮が大量破壊兵器を放棄する(か北朝鮮の体制が潰れる)まで、粘り強く対処していく必要があります。

おそらく、「限定空爆」とその後の「兵糧攻め」により、北朝鮮の体制は徐々に弱まっていくはずです。

意外な変数は、コウモリ国家・韓国

ただし、ここで最も注意しなければならないのは、韓国です。

韓国は、「日米韓3ヵ国連携」の1つに数えられている国ですが、日米両国を裏切り、中国に擦り寄ったり、北朝鮮に擦り寄ったりしているからです。

とくに、せっかく国際社会が北朝鮮に対して兵糧攻めをしようとしているのに、韓国が開城(かいじょう)工業団地事業や金剛山(こんごうさん)観光事業を再開して北朝鮮に外貨送金を開始したら、国際社会の努力が水の泡になってしまうからです。

これについて私はどうしてもモヤモヤ感が払拭できなかったのですが、昨日、日経ビジネスオンライン(NBO)に掲載された、大人気連載『早読み深読み朝鮮半島』の最新版記事に、すっきりとした解説が掲載されています。

「懲りない韓国」に下す米国の鉄槌は「通貨」/日米の軍事情報を中朝に漏らす韓国(2017/10/19付 日経ビジネスオンラインより)

場合によっては、米国が北朝鮮攻撃と同じタイミングで、韓国に対しても「第3次通貨危機」を仕掛けるのかもしれません。

ただし、これについてはやや稿が足りません。近日中に論点を整理して再び議論したいと考えていますので、どうかお楽しみにお待ちください。

※本文は以上です。

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  • 2019/06/02 05:00 【RMB|日韓スワップ|金融
    東アジア共通通貨に対抗し得る円の国際化と通貨スワップ拡大 (13コメント)
  • 2019/06/01 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事(2019年6月1日版) (234コメント)
  • 2019/06/01 07:00 【時事|外交
    安倍総理のイラン訪問の「真の狙い」を考察する (33コメント)
  • 2019/06/01 05:00 【雑感オピニオン
    明らかに不合理な言語・英語 学習するなら目的に応じて (47コメント)
  • 2019/05/31 14:15 【時事|外交
    中国漁船?南シナ海で豪州ヘリに漁船がレーザー照射か (24コメント)
  • 2019/05/31 10:00 【時事|韓国崩壊
    LAの学校の壁画が修正へ 被害者でなく加害者としての韓国 (87コメント)
  • 2019/05/31 05:00 【韓国崩壊
    韓国への対抗手段は経済制裁ではなく、経済焦土化作戦なのか (45コメント)
  • 2019/05/30 12:45 【時事|韓国崩壊
    遅まきながら韓国産水産物の検査強化、ほかの分野にも及ぶのか (37コメント)
  • 2019/05/30 10:30 【時事|韓国崩壊
    中国が「一帯一路」で韓国に揺さぶり?自業自得の韓国外交 (35コメント)
  • 2019/05/30 06:00 【時事|外交
    外相・防衛相2+2会談の相手国が増えるのは良いことだが… (14コメント)
  • 2019/05/30 05:00 【マスメディア論|時事
    なぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか その取材手法の腐敗ぶり (15コメント)
  • 2019/05/29 15:30 【時事|韓国崩壊
    韓国の重鎮議員を迎えたのは「ワタミ」さん1人だったが… (42コメント)
  • 2019/05/29 12:15 【時事|韓国崩壊
    ラオスのダム事故は人災 そして責任を全力否定する韓国企業 (33コメント)
  • 2019/05/29 10:45 【RMB|時事|金融
    米国の為替監視レポート詳細 中国とドイツを問題視する米国 (7コメント)
  • 2019/05/29 05:00 【外交
    朝日新聞と韓国の共通点は「日米首脳会談の成功を妬むこと」 (26コメント)
  • 2019/05/28 22:15 【時事|外交
    アジア要人が続々来日:スピード感のある仕事をする安倍政権 (10コメント)
  • 2019/05/28 12:15 【時事|韓国崩壊
    日韓防衛相会談見送り報道とマスコミ関係者の「思い込み」 (41コメント)
  • 2019/05/28 11:11 【時事|外交
    トランプ訪日成功に慢心するな 次の一手は日台通貨スワップ? (24コメント)
  • 2019/05/28 05:00 【韓国崩壊
    「別に日韓関係改善を望んでいない」というのは日本も同じ? (44コメント)
  • 2019/05/27 17:30 【時事|韓国崩壊
    外務省が旭日旗説明資料を掲載したことの本質的な意味とは? (33コメント)
  • 2019/05/27 14:25 【時事|外交
    「あの国」のメディアが天皇陛下会見と緊密な日米関係を詳報 (30コメント)
  • 2019/05/27 12:11 【時事
    天皇・皇后両陛下がトランプ大統領夫妻と面会 (3コメント)
  • 2019/05/27 11:30 【時事|韓国崩壊
    ついに韓国メディアが「コウモリ外交の破綻」を認めてしまう (23コメント)
  • 2019/05/27 05:00 【韓国崩壊|金融
    韓国への経済制裁あれこれ、そして日本が持つべき覚悟とは? (55コメント)
  • 2019/05/26 16:45 【時事|韓国崩壊
    韓国の伝統:やっぱり政争に外国勢力を招き入れて来たのか? (17コメント)
  • 2019/05/26 11:45 【時事|韓国崩壊
    「日本も困っているはず」?なぜ韓国メディアは読み誤るのか (38コメント)
  • 2019/05/26 05:00 【マスメディア論
    「朝日新聞社が165万円の賃下げ」という報道のインパクト (49コメント)
  • 2019/05/25 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事(2019年5月25日版) (103コメント)
  • 2019/05/25 05:00 【時事|外交
    トランプ大統領訪日を契機に、「希望の同盟」について考えた (65コメント)
  • 2019/05/24 16:45 【時事|韓国崩壊
    韓国メディア 根本的な認識がおかしいから、結論を間違える (49コメント)
  • 2019/05/24 11:30 【時事|韓国崩壊
    「文在寅氏は日韓首脳会談を望んでいる」、本当ですか? (20コメント)
  • 2019/05/24 05:00 【時事|政治その他
    シンゾー・アベじゃなく、アベ・シンゾーと呼んでください (65コメント)
  • 2019/05/23 23:45 【時事|韓国崩壊
    建設的議論が期待できない日韓外相会談でも必要な理由とは? (28コメント)
  • 2019/05/23 11:00 【時事|韓国崩壊
    彼女がフィリピンに渡ったとき、日本軍はいませんでしたよ? (38コメント)
  • 2019/05/23 09:45 【マスメディア論|時事|国内政治
    野党の謎の風頼み、正体は「マスコミ頼み」でしょう (14コメント)
  • 2019/05/23 05:00 【日韓スワップ|韓国崩壊|金融
    「スワップを結ばないこと」が韓国への意図せざる経済制裁に (51コメント)
  • 2019/05/22 13:45 【時事|金融
    対中輸出に急ブレーキ それでも増税を強行するつもりですか? (15コメント)
  • 2019/05/22 11:00 【時事|韓国崩壊
    真の親日派とは、文在寅氏その人だ (26コメント)
  • 2019/05/22 05:00 【韓国崩壊
    徴用工と慰安婦の共通点:本質はウソツキ韓国と事なかれ日本 (29コメント)
  • 2019/05/21 17:15 【時事|韓国崩壊
    ウォンの防衛ラインは1195?「ウォン安なら株高」説の怪 (29コメント)
  • 2019/05/21 12:00 【RMB|時事|金融
    AIIBの総裁来日と債券発行 いったい何に使うのですか? (14コメント)
  • 2019/05/21 11:00 【時事|韓国崩壊
    仲裁手続について、韓国メディアの報道をいくつか眺めてみた (7コメント)
  • 2019/05/21 05:00 【時事|韓国崩壊
    対韓仲裁手続付託通告 タイミングと狙いについて考えてみる (53コメント)
  • 2019/05/20 22:15 【時事|外交
    どうなった「蚊帳の外」論 今、安倍総理が金正恩と会う理由 (8コメント)
  • 2019/05/20 16:00 【時事|韓国崩壊
    日本が仲裁手続の付託決定:国際的ルールで韓国を裁く第一歩 (42コメント)
  • 2019/05/20 11:00 【日韓スワップ|時事|韓国崩壊
    ウォン安は続く?スワップ欠く日韓関係、企業はリスク管理を (19コメント)
  • 2019/05/20 05:00 【韓国崩壊
    数値で見る日韓関係:ヒト・モノ・カネの交流状況とは? (12コメント)
  • 2019/05/19 12:45 【時事|韓国崩壊
    あまりにも予想どおり!自称元徴用工らが「基金構想」提示へ (61コメント)
  • 2019/05/19 05:00 【RMB|日韓スワップ|金融
    中韓通貨は「大台」目指す?「通貨暴落」の意味を考える (27コメント)
  • 2019/05/18 12:00 【読者のページ
    読者雑談専用記事(2019年5月18日版) (172コメント)
  • 2019/05/18 05:00 【マスメディア論
    罪深いテレビ業界の腐敗ぶりと新しいネットメディアの可能性 (56コメント)
  • 2019/05/17 18:45 【時事|国内政治
    不信任案は衆院解散総選挙の「大義」になる?当たり前です (14コメント)

  • 著者のコンタクト先:info@shinjukuacc.com

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