【速報】中途半端ながらも対韓制裁が実現
本日2本目のエントリーです。釜山の慰安婦像の設置問題を巡り、日本政府が「やっと」重い腰を上げました。
本日の重要ニュースです。菅義偉(すが・よしひで)官房長官は本日、閣議後の記者会見冒頭で、次のような発言をされました。
- 昨年の日韓合意においては慰安婦問題が最終的で不可逆的に解決されることを確認しているが、それにも関わらず昨年12月30日、韓国の市民団体によって釜山日本国領事館に面した歩道に少女像が設置されたことは日韓関係に好ましくない影響を与えるとともに、領事関係に関するウィーン条約に規定する領事機関の威厳等を侵害するものと考えられ、極めて遺憾である
- 当面の措置として在釜山総領事館職員による釜山市関連行事への参加見合わせ、駐韓大使・駐釜山総領事の一時帰国、日韓通貨スワップ取極めの協議の中断、日韓ハイレベル経済協議の延期の措置を取ることを決定した
- 本日未明、ワシントンで杉山外務次官は韓国の外務第一次官に対し、少女像の設置に強く抗議をするとともに、少女像の早急な撤去を求めた
- 政府としては少女像を早急に撤去するよう引き続き韓国政府や関係自治体に強く申し入れを続ける
- 今後とも日韓それぞれが責任をもって合意を実行していくことが極めて重要である
- 引き続き韓国側に対し少女像の撤去を含め合意の着実な履行を求めたい
その後の記者会見で菅長官は、「いつまでこの措置を続けるのか」という質問に対し、「状況次第で判断する」と回答。日韓関係は新たな局面を迎えた格好です。
なお、この問題についてはAPを経由してWSJが既に速報するなど、既に「国際的なおおごと」になり始めています。
Japan Pulls Diplomats From South Korea Over Comfort-Women Statue(米国時間2017/01/06(金) 00:08付=日本時間2017/01/06(金) 13:08付 WSJオンラインより)
正直、日本政府としての対韓制裁が「遅すぎて少なすぎる」という気がしなくもありませんが、ただ、伝統的な日本の「事なかれ外交」と比べれば、ずいぶんと踏み込んだ対応です。これについては、明日を目途に、日韓関係全体から改めてレビューを行っておきたいと思います。
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