【夕刊】希望の党、支持率ゼロ%の衝撃

少し早めの本日の「夕刊」です。今週日曜日に公表された毎日新聞の記事によれば、希望の党に対する支持率がゼロ%になったそうです。

希望の党の迷走

希望の党、支持率ゼロ%の衝撃

昨日の午後、ウェブサイト「BLOGOS」で、興味深い記事を発見しました。

毎日・テレ朝最新世論調査結果(2018年02月26日 12:42付 BLOGOSより)

リンク先の記事は「選挙プランナー」の三浦博史氏が執筆したもので、「毎日新聞の先週末の最新の世論調査結果によると、希望の党の支持率がゼロ%になった」、というものです。

おそらく三浦氏が言及した、該当する毎日新聞の記事は、これだと思います。

本社世論調査/裁量労働制の対象拡大「反対」57%(2018年2月25日 21時17分付 毎日新聞デジタル日本語版より)

なお、希望の党の支持率については、毎日新聞のウェブ版の記事本文には明記されていないため、三浦氏の記事が正しいのかどうかは、私には直接、確認することができません。おそらく紙媒体の毎日新聞では「支持率ゼロ」と明記されていたのでしょう。

また、毎日新聞は選挙前の世論調査で、毎回、大掛かりな支持率操作を行っているのではないかと私は疑っており、その毎日新聞の世論調査を盲目的に信じるのは危険です。したがって、あくまでも「数ある世論調査の1つで支持率がゼロになった」という程度の受け止めをしておくべきでしょう。

ただ、これらの点を踏まえたうえでも、「支持率ゼロ%」という結果は、ある意味で衝撃的です。もしかすると毎日新聞は、「希望の党に対して危機感を持つことを促すために、あえて厳しい結果を突きつけた」のかもしれませんが、もしそうだったとすれば、これは「やり過ぎ」でしょう。

低迷する野党の支持率

一方、自民党には低く、それ以外の野党には高く出ることで知られる時事通信の最新版の支持率調査についても、確認してみましょう。

【図解・政治】政党支持率の推移(2018年2月16日付 時事通信より)

2月16日付で発表された支持率は、自民党が28.5%(前月28.1%)、立憲民主党が4.2%(前月6.2%)、希望の党が0.3%(前月0.6%)、などとなっており、やはり、希望の党に対する支持率は低迷しています。

また、立憲民主党、希望の党、民進党の3政党を合算しても、支持率は5.4%程度であり、これらの3政党を支持している人は自民党の5分の1弱に過ぎません。そのように考えていけば、「自民党一強」と「その他多数の野党」とうい構図が出ていることは明白でしょう。

野党に甘い時事通信の調査ですらこういう状況なのですから、実態はさらに悲惨な状況にあると考えて良さそうです。そこで、既存メディアの調査とは対照的な例として、ニコニコ動画の調査についても眺めてみましょう。

月例ネット世論調査2018年2月(2018/2/22 21:44付 ニコニコアンケートより)

ニコニコ動画の調査では、自民党が53.4%、立憲民主党が3.6%、希望の党が0.5%、民進党が0.7%であり、旧民主党系の3政党を合算しても4.8%で、自民党の10分の1弱に過ぎません。

つまり、時事通信とニコニコ動画の最大の違いは自民党の支持率であって、野党(とくに旧民主党系の3政党)に対する支持率がヒトケタ台である、という点については意外と変わらないのです。

玉木雄一郎氏は斡旋受託収賄について説明せよ!

誤解を恐れずに申し上げるならば、私は自民党員ではありませんし、自民党支持者でもありません。いや、むしろ自民党内には、日本の国益を損ねる政治家もたくさん所属していると思いますし、自民党の議員の発言には賛同できない部分もあるほどです。

しかし、それでも2009年8月の衆議院議員総選挙を含め、私は少なくとも今世紀に入ってからのすべての国政選挙で、常に自民党候補者に1票を投じ続けて来ました。その理由は非常に簡単です。野党がダメだからです。

実際、国会質疑を眺めていると、野党議員の質問のレベルの低さに驚き、呆れることが多々あります。たとえば、昨日も希望の党の玉木雄一郎代表が衆議院予算委員会で激高したそうですが、玉木雄一郎氏のような人物が党首を務める政党というもの自体が、信頼に値しません。

安倍首相苦笑いで玉木氏激高=働き方で論戦中-衆院予算委(2018/02/26-21:41付 時事通信より)

ところで玉木さん、「もりかけ」問題に関連して、1つ、質問があります。獣医師の関連団体から100万円の献金を受けていた件について、国民が納得のいく説明をしたのですか?獣医師の関連団体からおカネを受け取り、獣医師業界に有利になるような国会質問をしていたのであれば、それは中村喜四郎氏と同じく、斡旋受託収賄に問われても文句は言えないと思います。

自民党腐敗を防ぐ仕組み

時事通信やニコニコ動画の世論調査などを見ていて思うのは、日本国民は意外と賢いな、という点です。というのも、現在の日本の中で、一番「マシな政党」である自民党が最も高い支持率を得ているからです。日本国民の判断が正しいという点については、私は意外と楽観的です。

ただ、それと同時に、自民党一強という状況は、そのうち日本にとって好ましくない結果をもたらすと思います。なぜなら、国会でも野党があまりにグダグダな状況が続けば、自民党側も弛緩し、やがては腐敗してしまうからです。

現在のところ、青山繁晴氏を筆頭に、自民党には国士、あるいは有能な議員も多く、安倍政権が行っている政策についても、すべてではないにせよ支持できるものがたくさんあります(ただし消費増税を筆頭に、経済政策では賛同できないものもありますが…)。

しかし、こうした状況が続けば、与党側の腐敗はじわじわ進行していきます。それを防ぐための仕組みが必要として、私が今、一番注目しているのは、インターネットです。野党がダメな状況であれば、私たち有権者がしっかりとすれば良い話であり、インターネットは政権を監視する最も有力な手段だからです。

そのように考えていけば、当ウェブサイトを含めたウェブメディアの意義は、人々が直接、意見を発信することで、民主主義が大きく発展することにあるのだと、改めて気付くのです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. きゃん より:

    夕刊拝読致しました。希望は数ヶ月前に「原発ゼロ」「花粉症ゼロ」などと言っていましたが、支持率ゼロとは悲惨です。思いのほか早い瓦解でした。玉木氏のような議員は一刻も早く国政から退いて頂きたいと思います。

  2. めがねのおやじ より:

    < 夕刊の配信ありがとうございます。
    < あの時事通信や毎日、テレ朝でも、希望の党は支持率0%ですか(1%台も含む)。繰り返しになりますが、毎日新聞とテレ朝は、希望の党は0%、1.1%、立憲民主党が13.0%、13.3%、民進が1.0%、1.5%。対して自民党は35.0%(+5%)、45.1%(+2.9%)。
    < 野党に甘い数字が出やすい毎日、テレ朝また時事でも惨憺たる数字ですね。もっと頑張れッという叱咤激励も野党押しのマスゴミにはあるのでしょうが、正直なところ、私は今の野党は『もうアカン』と思います。例えは悪いが今の日本相撲協会と同じ。内部だけで立て直すことが出来ない。不良資産(人材)がとめどなく出てくる。また『選良』(相撲なら三役以上は人品に優れた者)という意識も無く相手の挙げ足取りばかりしてて、自分の論理もない(一門意識だけ)。
    < 自民党がニコニコ動画で支持率53.4%、毎日で35%、テレ朝で45.1%取って、立憲民主、希望、民進の3野党は15%〜4.8%程度では全くハナシになりません。国民から全然期待されてない。国政選挙、通常国会でも『安倍憎し』『保守のする事はとりあえず反対』だけで具体的な政策論無しでは評価されませんよ。それも質問している議員が、皆、脛に傷持つ身だから何を言ってもブーメランで帰って来る。
    < ここまで野党が脆弱になった事は、かつてなかったんじゃないか。次の参院選でも野党大敗するよ。でもそれでは日本は良くならないです。自民が慢心し、今まで通り族議員、媚韓議員、親中議員が勢力を温存、拡大する。あまり党の間口が広すぎるのも良くない事、こういう爺議員、闇の幹部議員にはさっさと退場して貰わねば。地元利益還元型議員も、度が過ぎる奴は選挙区民が賢くならなければならない。その為にも健全な野党が育ち(書いていて虚しい)、一度や二度は保革接戦で選挙で、日本国に無益な方はオチて貰うべきです。
    < 失礼しました。

  3. 非国民 より:

    野党は大それたことを考えちゃいけない。希望の党は自民党を超えるなんてことを考えたからだめになった。自民党は官僚出身者とか学問に優れているとか、つまりエリート集団なわけ。野党が自民党に置き換わろうなんて無理なんじゃないかな。それよりも何か理由をつけて反対していた方がよい。昔、「何でも反対社会党」って言ってたでしょう。自民党に反対するのが野党の役目。それを理論武装して自民党をやっつけようなんて土台無理。自民党の方がはるかに優秀だよ。それともりかけ問題にあるように国民が食傷気味のものはやめた方がよい。別な方向のスキャンダルがいいぞ。それにしても野党は楽だよね。とにかく反対すればいい。何十年も前だが、韓国がとにかく日本案に反対だった。そこで日本が韓国に有利になるような提案をしたらそれにも反対。後で、「うん?おかしい。」だって。まったくバカだよね。

  4. とある東京都民 より:

    ん??

    >>【夕刊】希望の党、支持率ゼロ%の衝撃

    って!ウチの選挙区(東京第12選挙区(北区全部・足立区西部・板橋区の一部))なんて、
    選挙区に『希望』の候補者なぞ居なかったからなあ!

    【東京都北区限定で】最初っから、支持・不支持関係なく、『希望の党』じゃなくて『“絶望”の塔』だったよ!!

    ホント、投票したい候補者が皆無じゃ~!候補者全員落としたかったわあ~!

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